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    元スレ男「イジメで地下倉庫に閉じ込められてる間に学校にテロリストが……」

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    51 = 50 :


    「も、もしくは……」

    ~~~~

    「よし! 脱出しよう!」ガラララ

     ガタッ

    テロリストA「はっはっはぁ!」

    「!? 何で!?」

    テロリストA「実はずっとお前を監視していたんだ!」

     ジャキ

    「ちょっ……待っ……」

     ズダダダダダダダダ!

    「ぎゃあぁあぁああぁぁああ!!!」

    ~~~~

    「………」ガクガク

    「も、もしかしたら……!」

    ~~~~

    「やった!窓から出られたぞ!」

    「あとは北側に逃げるだけだ……」タタタ



    屋上のスナイパー「………」

    屋上のスナイパー「あー、報告します こっちの校舎にネズミが一匹残っていました」

    屋上のスナイパー「……了解。 狙撃します」

    屋上のスナイパー「………」ジャキ


    「あー……やっと家に帰れ」

      タァ───ン!

    「る……?」

      ガクッ
           ドサ……

    ~~~~

    「………」ガクガク

    52 = 50 :


    (……ダメだ……いつものクセで失敗パターンばっかり思い浮かべてしまう……)

    (どうしよう……どうしよう……)

    「そうだ、メモだ……」

    「メモに俺の"妄想"をひたすら書いてこう……そっから考えよう……」

    「妄想を、妄想で終わらせちゃダメだ……」

    「はぁ……はぁ……」

     サラサラ

    「校舎から脱出したい……」サラサラ

    「窓にバクダンが仕掛けられてるかも……!」サラサラ

    「どこかにテロリストが潜んでるかも……!」ガリガリ

    「屋上にスナイパーがいるかもしれない……!」ガリガリガリガリ

    「監視カメラが仕掛けられてるかも……!!」ガリガリガリガリ

    「外にも見張りがいるかも!」ガリガリガリガリ!

     ガリガリガリガリガリガリ

    (こうなったら……)ガリガリガリ

    (臆病になれ……もっと、もっと臆病になれ……)ガリガリ

    (ありえねーぐらい……普通の人間じゃ……普通の"勇気ある"人間じゃ思い浮かばないぐらお、臆病になれ……!)ガリガリ

    (もっとネガティブに、臆病に、ビビりに、ヘタレになれ……!)ガリガリガリ

    (俺なら出来る……!(泣))ガリガリガリ

    「はぁ……はぁ……」ガリガリガリ…


      コツ…コツ…


    「!!?」

    (だ………)



    (誰か来る………!!?!)


     10:50 AM

     男:保健室前




    見取り図
    メモ

    53 :

    ビビり過ぎワロタww

    55 :

    後のスネークである

    56 :

    恐怖=危険予知のセンサー

    57 :

    死ぬのだけは……いやなんですよ!

    60 = 50 :


    (ど……どうしよう……)

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (誰かが近づいてくる……!)

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (西渡り廊下を通ってるんだな)

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (ど、どこかに隠れなきゃ……!)キョロキョロ

    (あ……)

    (隣の職員室の戸……微妙に開けて、そのままだ……!)

     コソコソコソ

    (音を立てちゃダメだ……! 四つん這いで……!)コソコソ

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (間に合ええええぇえぇぇえっ!)

      シュルッ

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (間に合った……)

     コツ、コツ……

    (しかし……こいつはどこに向かって歩いてるんだ?)

    (!!! 職員室に用事がある、ってんならマズい!! 見つかる!!)

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (~~~~~~っ!)ドックン ドックン ドックン

     コツ、コツ……
            カツ、カツ、カツ

    (……? 階段を上る音……?)

    (そうか……1階じゃなくて、2,3階に用事があるんだな)

     カツ、カツ……カツ……カ………

    (……助かった……)

    「はぁー………」グッタリ

    61 = 50 :


    (やばい……背中が汗ぐっしょりだ……)

    (こんなノミの心臓で……ほんとに生き残れるんだろうか……)

    「はぁ………」

    「………」

    「ん?」

    (さっきの男……いや、男かどうか分からんが……何のために上に……?)

    (………)

    (そして……『どこに行ったのか』も重要だが……)

    (『どこから来たのか』も大事だ……)

    「………」ゴクリ

    「……廊下の窓から、こっそり向こうの校舎を見てみるか」

    「……でも、職員室から出るの怖いし……」

    「で、でも……どうしても、"廊下に並んで見えてるあいつら"を、今、確認しなきゃいけないんだ……!」

    「……」

    「よ、よし……勇気を出して、職員室からいったん出て……」

     ピタ

    「……いや、待て、さっきの男が戻ってきたら?」

    「……それは大丈夫か……さっきの男の足音は相当響いてた……」

    「多分、兵隊用の、軍靴っていうか、なんか、頑丈な靴なんだろう……」

    「だから、あいつが降りて来たときは音が響くから、それを聞いたらすぐに職員室に隠れればいい……」

    「よ、よし……今度こそ廊下へ出るぞ……」

     ピタ

    「ん、待てよ……」

    「さっきの男……もしかして俺を探しに来たんじゃ……」

    「……いや、ありえない……」

    「向こうの校舎からは、俺の姿は見えなくても、半開きの職員室の戸は見ることができる」

    「もし『北側の校舎に誰か残っている』って情報が入ったら、真っ先にそこに気付くはず」

    「なら、あの男が職員室を調べないはずがない」

    「仮に『もう職員室からは出ているだろう』と考えたとしても、」

    「"俺"が窓から逃亡する前に……つまり1階から、調べていくはずだ 早めに。」

    「だが、奴はそれをしなかった……」

    「つまり、俺の存在はまだ奴らにはバレてない……」

    「ほっ……」

    62 = 50 :


    (しかし……バレる前、ぐらいしか……自由には動けないよな……)

    「よ、よし……今動こう……あいつが戻ってくる前に、絶対、絶対確認しなきゃいけない……!」

     ゴソゴソ

    (だいぶ匍匐前進慣れてきたなぁ……) 

     ゴソゴソ

    (……そーっとそーっと……)

     ヒョコ

    (おぉ……相変わらず廊下に並んでんなぁ……)

    (えー、下から……1階に……ひぃふぅみぃ……4人)

    (2階も……4人……)

    (3階は……)

    (………)ジー

    (3人……!!)

    (!!! 一人足りない!!)

    (足りないのは、丁度3-Dの前あたりか!)

    (間違いない……今、こっちの上の階に登っていったのは、さっきまであそこにいた奴だ!)

    (ということは……)

    (………)


      ッ ヴーーッ!

            ブツッ

        ヴーーーーーーン

    「っ!!?」

    (こ、校内放送……!?)

    63 = 50 :


    「な、なんで……」

    「!!  さっきの男か……!」

    「あいつ、放送室に向かってたのか……」

    「ってことは……今、あの男が放送室から、コレを流してるのか……?」

    「一体何を……」

     『プツッ』

     『あ~~~ぁ~~~♪ ラーラーラー♪』

    「!!!?!」

     突如スピーカーから流れ出した歌声。
     古いラジオの様な、時折かすれた感じのコーラスだった。
     数人の中年女性のハイトーンな歌声が重なる。
     昔の教育テレビか何かのオープニングを彷彿とさせる、明るい曲調と、古めかしい音質。

     俺はあっけにとられてスピーカーを見つめた。
     しかし、耳に飛び込んでくるイントロには聞き覚えがあった。
     
     『ラーラーラー♪ あ~~かるい~ミライ~~♪』

     間違いない。最近、ローカル番組の合間にやたら入ってくるコマーシャル。
     そのコマーシャルのBGMが、これだ。

    「ウソ……だろ……」

     最近地元でよく話題になっている。
     急速に信者を増やし、一方でトラブルも絶えない……

     新興宗教団体。

    「無応真理教……」

     『む~おう~~♪ しんり~~きょおぉ~~~♪』

     曲はイントロからサビに入り、そのうち2番へ差し掛かろうとしていた。
     俺は口をポカンと開けたまま、狂ったように明るく歌うスピーカーを見上げるしかなかった。
     
     頭の中をクエスチョンマークが駆け巡る。
     なぜ、どうして。

     なぜ、これが今、"占拠された学校"のスピーカーから流れているのか。
     なぜ、テロリストがこんな馬鹿げた曲を流しているのか。

     答えは明らかだった。
     明らかだったが、認めたくはなかった。

     俺が立ち向かおうとしているのは、

     ただのテロリストじゃない。

     『む~~お~う~~♪ しんり~~~きょ~~おぉ~~~♪』

     本物の、キチガイ集団だった。

    ───

    64 = 50 :


    ───

     『む~~お~う~~♪ しんり~~~きょ~~おぉ~~~♪』

     曲が終わる。
     そしてまた、スピーカーは低いノイズを吐き出すだけの箱へと戻った。

    隊長「ううむ……いつ聞いても素晴らしい……」

     うっすらと涙を浮かべながらスピーカーへ敬礼しているのは、『隊長』と呼ばれる男。
     初老でありながら、筋肉質で野生的な雰囲気を漂わせるこの男は、宗教団体・無応真理教の幹部でもある。
     そして……このテロの、総指揮を執っている。
     この男、かつて実際に自衛隊でその指揮を執っていたという異色の経歴を持つ。
     今回のテロにおける武器の調達、信者の軍事訓練、作戦総指揮。
     全て、この男の手腕によるものであるが、
     それらを可能にしたのも、かつての経歴と経験の為せる業なのであろう。

    隊長「私は……私は幸せです」

     使い込まれた迷彩服に身を包み、愛銃のM16A1をたすき掛けしながら、
     どこかうっとりとした声を出す。

    隊長「このような大舞台で、教団の為に働けるなど……光栄です、尊師」

     尊師、と呼ばれた男は、目の前にいる。

     場所は南校舎3階の空き教室。
     この部屋には二人の人間しかいなかった。

     尊師と呼ばれた男がゆっくりと顔を起こす。
     その目は閉じられたままだ。

    尊師「ん~~~~」

     抑揚の無い声で、鼻歌でも歌うように。

    尊師「ん~~~~~~~~~」

     伸び放題の髪。伸び放題のヒゲ。
     そして丸顔と、少しぽっちゃりした体型。
     
     特徴的な容姿の男……尊師は、信者が急ごしらえした台座の上であぐらを組んでいる。
     紫色の"修行服"に身を包んで。

    尊師「今~~~~"私の"子たちは~~~どうなっているのかな~~~~」

     目を閉じたまま、間延びした声で隊長に問う。

    65 = 50 :


    隊長「ハッ! 今、各教室にて信者2名の見張りをつけて、監視しています!」

    隊長「教師共も、各教室に分けて押し込みました!」

    隊長「携帯機器も没収!反抗分子も殴りつけて大人しくさせました!」

    隊長「依然、異常無し、滞り無し!順調であります!」

     尊師と対照的なハキハキとした声が部屋に余韻を残す。

    尊師「ん~~~~~それは~~良かった~~~~」

    尊師「ん~~~~それで~~~~」

     相変わらず目は閉じたまま、尊師が指を立てる。
     スピーカーの方を指しているようだ。

    尊師「アレは~~~~~」

     アレ、とは放送のことだ。

    尊師「もう~~~終わりなのかな~~~~」

    隊長「いえ、まだ、これから続きます!」

     歌が終わってから、結構な時間が経っている。

    隊長「あの素晴らしい歌の感動から、気を持ち直すためには時間が必要だと思いましたので!」

    隊長「そろそろ、尊師の"御説明"が始まります!!」

     隊長の目の輝きは増すばかりだった。

    ───

    66 = 50 :


    ───

     職員室

    「………」

    「なんだったんだ……曲だけ流れて……」

    「さっき男が戻ってくる気配もない……」

    「それに、ずっとノイズは続いている……」

    「まだ放送は終わりじゃないのか……?」

     『プツッ ヴーーーーー』

     『あ~~~皆さん~~~~』

    「!?」

    「………この声……」

    「……聞いたことある……教団の教祖の声だ……」

    (さっき上がっていった男じゃない……テレビで見たけど、あんな体型じゃなかった)

    (録音、か……。 事前に教祖が録音したテープか何かを流しているのか……)

     『皆さん~~~~落ち着いて~~~聞いてください~~~』

     『我々は~~~あなたがたを~~~~』

     『救済します~~~~』

    「………」

     思わず顔をしかめた。

     『まず~~~この学校に我々がやってきた理由~~~それは~~~』

     『あなた方の~~魂の救済~~~すなわち~~~~』

     『我々の教団に入っていただく、ということ~~~~』

    「………!!」

    67 = 50 :


     『そして~~~~、え~~~~』

     『我々は~~~、近々~~~』

     『この国から~~独立します~~~』

    「!!?!?」

     『我々の独立国家を立ち上げるのです~~~~』

    「!?!!?」

     『無応真理共和国~~~現世におけるユートピアぁ~~~』

    「…………」

     『で~~~』

     『その建国費を~~~ 日本政府からちょっと支援してもらおうと思うのです~~~』

    「く、狂ってる……」

     『その為には~~~あなたたちと一緒にお願いしたほうが~~聞いてもらえるのです~~』

    「だから……人質ってことじゃねぇか……!」ギリ…

    「俺たちを人質にして……身代金を巻き上げるってだけだろ……!」

    「何が"お願い"だよ!!」ギリ…

     『ですからぁ~~~ 皆さん~~我々の教団へ~~~』

     『 よ う こ そ ~~~  "我が子"たちよ~~~~』


     『プツッ』

     『ヴーーーーーーーーーー』

     『プツッッ』

     『………』

    「………」

    「はぁぁぁあぁぁ………」ガク…

    68 = 50 :


    「………」

     …ツ………コツ…………コツ……

    「!!!」

    (ヤバい! 戻ってきた!)

     ……コツ、コツ、コツ、コツ

    (か、隠れなきゃ……)ゴソゴソ

     コツ、コツ、コツ、コツ

    「…………」

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (今……相手は一人……)

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (今、相手は俺に気づいてない……)

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (お、襲う……か?  奇襲して……倒す……か?)

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (もうすぐ……もうすぐ一番近づく……!)

     コツ、コツ、コツ、コツ

    (よ、よし!! 決めたぞ!!)

    (やめとこう!!!)

     コツ、コツ、コツ

     コツ……コツ……ツ……

    (行ったか………)

    (今、向かっていっても勝てない……)

    (こっちに武器はないし、不意打ちしても、一撃でやれなきゃ逆にこっちが殺される)

    (忘れるな……俺はヒーローじゃない……)

    (……臆病になってやる………とことん、臆病になってやる……!)

    (お前らなんかに"救済"されてたまるか……!)



    (こちとら、救いようのないヘタレなんだよ……!!)ギュッ



    ───

    69 = 50 :

    当SSはフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。

    71 :


    愛称はショコタンですね?

    72 :

    これは空中浮翌遊とかしちゃうし
    給食は教祖の入った風呂の残り湯で作られる 間違いない

    73 :

    まぁ新興宗教なんてどこも完全にキチガイもんだろ
    とくに名前は出さないけど

    75 :

    救いようのないヘタレ…

    76 :


    ───

    (……男が出て行った……)

    (放送も終わったし……ひと段落か……)

    (………)

    (……ハッ)

    「呆けてる場合じゃない……!」ゴソゴソ

    「確認、確認……」ゴソゴソ

    テロリスト『……』スッ

    「うん……一人足りなかった3-Dの前に、さっきの男が出てきた」

    「……メモしとくか」

    「あ」

    「……さっきのメモ、途中まで書いてそのまんまだな」

    「いきなり放送始ったからなぁ……」

    「我ながら、よくこんなに挙げられたもんだ……ビビりすぎだろ」

    「……一つ一つ推理してくか……」

    「①何かトラップが仕掛けられている可能性」

    「……まず、俺が地下に閉じ込められてから出て行って異変に気づくまで30分強だった……」

    「その短時間で、学校に乗り込み、生徒たちを誘導、教師陣を確保し、学校を占拠……」

    「これだけでも凄すぎる……」

    「だけど、それに加えて、爆弾を仕掛けたり、監視カメラを仕掛けたりは可能か……?」

    「逃げ場を塞ぐにしても、爆弾や監視カメラじゃ、有効範囲が狭すぎる……」

    「それは数多く仕掛けることで何とかなるけど……この短時間じゃ無理だ」ブツブツ

    「人員が多くいれば、"短時間で数多く仕掛ける"も可能だろうけど……」

    「それは無い、と断言できる」

    「さっきの男、わざわざ元々の見張り場から離れて、放送室へ行ってた」

    「もし人員が余ってるなら、わざわざ見張りを外してまで放送室に向かわせたりしない」

    「……つまり、人が不足してるんだ 今の状態でギリギリぐらいの人数なんだ」

    「だから、テロリスト達は人手が足りてないってことだ」ブツブツ

    「よって、爆弾、監視カメラ、地雷とかはあり得ない……除外できる」ブツブツ

    77 = 76 :


    「②こちらの校舎にもテロリストが潜んでいて、まだ俺を監視しているパターン」

    「……こんだけ好き勝手してるんだ 見つかってるならとっくに捕まってる……」

    「これも除外」カキカキ

    「外の見張り、もだ」

    「もし北側(こっちの校舎の外側)に見張りがいるなら、放送室にはそっちを向かわせるはずだ」

    「わざわざ教室前の見張りをはずすとは考えられない……」

    「よって、外の見張り説も除外」カキカキ

    「③窓を開ける音でこっちの存在がバレるかも、」

    「……これも流石にありえない 音を立てずに開ければいい」カキカキ

    「④衛星で見張ってるかも……、か」

    「いや、教団が衛星打ち上げたりたら大ニュースだ……除外、と」カキカキ

    「⑤急にテロリストがこっちの校舎へ来る可能性」

    「……割とあり得る……が、それでも靴音はでかくて、凄く分かりやすいぞ」

    「音が聞こえたらすぐに隠れれば良い……除外」カキカキ

    「……残りは消せないか……」

    「えーと、残りは3つか」

    「①別のテロリスト(援軍)がこちらへ向かっている可能性」

    「②屋上にスナイパーがいて監視している」

    「③逃げたらあとからお礼参りに来るかも」

    「………」

    「3つは仮説だけど……でも、最悪の場合を想定して動かなきゃ……」

    (でなきゃ……殺されてしまう……)ブルッ

    「テロリストがこっちへ向かっているなら……何とか止めなきゃいけない」

    「あと、スナイパーがもしいたら……怖すぎる……」

    「……」バッ

    「……今、俺の真上にいるかもしれないんだ……」

    「ハッ……」

    「向こうの校舎の屋上にもいる可能性は……?」

    「いや、俺がどんなにコソコソ動いても、向こうの屋上からは丸見えだ……」

    「向こうにもいるなら、間違いなく俺はとっくに見つかってる……」ブルッ

    「……てことは、もしいるならこっちだけで……」

    「人手不足、の仮説を信じるなら……恐らく一人だけ。」

    「………」サラサラ

    メモ帳『スナイパー いるならこっち 一人だけ』

    「……なんで五七五なんだ」

    78 = 76 :


    「……一番の問題は、3つ目だ……」

    「……もし一人だけ逃亡して……それがバレて……後からお礼参りに来られたら……」

    ~~~~

    「あの事件から1年か……いやな事件だったなぁ」

    「でも、ま……逃げれて良かった良かった」

     ピンポーン

    「? はいはい、どちらさま?」 ガチャ

    テロリストA「……」

    「ひぃっ!?」

    テロリストA「教祖の教え……逃亡者には、死を!」

    「ちょ……待っ……」

     ドン!

    ~~~~

    「………」ガクガクブルブル

    「いや……考えすぎ、だよな……? あり得ないよな……?」

    (いやいやいや……学校を占拠するぐらいのキチガイ集団だぞ……?)

    (……やりかねない……!)

    79 = 76 :


    「どうすりゃいい……どうすりゃいいんだ……」

    「ずっと警戒しながら……危険と戦いながら生きてけってのか?」

    「いやだ……いやだ!!」

    「俺は……ひたすらリスクを避けながら、安全に、平和に生きるんだ……!」

    「そうだよ……リスクのある人生なんて……まっぴらだ……」

    「でも……このままじゃ……」

    「く……くそっ」

    「一体どうしたら……」

    「………」

    「……」サラサラ

    メモ帳『お礼参りをされない為には?』

    「………」サラサラ

    メモ帳『今リスクを減らすしかない』

    「………」サラサラ

    メモ帳『できればゼロに』

    「………」サラサラ

    「………」

    「……するしか、ないのか……」

    「………」

    「………」

    「はぁぁぁぁ……………」ガク…

    「…………」

    「……やだなぁ…………」




    メモ帳『テロリスト』



    メモ帳『 皆殺し 』



    ───

    80 = 76 :

    主人公もキチガイじみてきました
    違うんです 本当はやさしい子なんです
    ただちょっと臆病すぎるだけなんです

    81 :

    ほう、おもしろくなってきたな。

    82 :

    これからどう行動するのか楽しみ
    相手は武装集団だし戦うのか生き残るのか

    83 :

    極限状態だとこういう思考になるかもなー
    面白い

    84 :

    隊長のセリフから察するに、本職(元自衛官)は隊長のみで、残りは訓練を受けただけのある意味トーシローってとこか。
    練度が不明だからなんとも言えないけど隊長無しに連携はできないだろうな。イカレ宗教特有の洗脳紛いの連帯感は馬鹿にはできないけど…。

    85 = 76 :

    >>1で昼休みって言ってますが忘れてください
    時間とか適当です

    86 :

    脳みそイっちゃっ隊vsキング・オブ・チキン少年
    何だろう、デスノートの頭脳戦を見ている気分

    87 = 76 :

    すいません。
    某宗教団体から電話が来ました。
    これ以上続けるとポアするとのことです。
    本日をもってこのSSを打ち切ります。
    ありがとうございました。

    88 :

    なにそれこわい

    89 :

    電話番号特定されたの?

    90 :

    宗教団体じゃなくて只のテロリストとかその辺りにして書き直したら?

    91 :

    いい投げっぷりだな

    92 :

    え・・・え?

    93 :

    エイプリルフールで嘘ついていいのは午前中だけだよ。罰として続きはよ。

    94 = 76 :

    >>93
    そうなの!?

    95 = 89 :

    そういえばそうだったな

    96 :

    俺今さっき親に「俺ホモなんだ」って言ったばっかなんだけどどうすんの

    97 = 91 :

    >>96親父でも犯せ

    98 = 93 :

    欧米など一部地域はだけどね。しかし俺のレスは嘘とも真ともどちらとしても守られるのだ。

    99 :

    マンホールの蓋は何故丸いのか並みにどうでもいいことだからな

    100 = 76 :


    ───

    「………」ジー

    「皆殺し、ったって……」

    「………」

    「……でなきゃこっちが、殺される、ってか……」

    「…はぁ……」

    「……やだなぁ……人を殺すなんて……」

    「そんなめんどくさそうなこと……」ハァ

    ───


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