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元スレ佐天「ベクトルを操る能力?」
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上条さんはできてきません。
今日の午後辺り更新できるといいなぁ……
今日の午後辺り更新できるといいなぁ……
>>604
待ってますよ
待ってますよ
>>604 無理せずに暇ができたときでいいんだぜ。
午後11時。
一方通行の部屋は、異様な雰囲気を出していた。
一方「行くぞ?」
佐天「は、はいっ!」
部屋の中に居たのは、佐天涙子と一方通行の両名。
既に番外個体は自室へと戻っている。
2人はあることを試していた。
身構える佐天に、ゆっくりと一方通行の指が近づいていく。
一方「ンっ」
佐天「うわっ……」
触れられた途端、思わずそんな声が漏れてしまう。
その触れられた部分だけにある明らかな違和感。
いや、ただ触れられただけでは、こんな声は出さない。
佐天は、一方通行が触れているところから力が抜けていくのを感じていた。
今まで感じたことのない感覚が佐天に流れる。
佐天「うぅっ……」
一方「もォちっと耐えろ」
今にも限界に達してしまいそうな佐天に厳しい命令が飛ぶ。
辛くはないが、これ以上は堪えられそうにはない。
一方通行の力が強すぎるのだ。
佐天「あっ。ダメっ……」
その瞬間、ギュッと一方通行の指が強く肌に押し付けれらる。
それは、佐天が一方通行の前に敗北したことを意味していた。
番外個体「な、何やってんのー!!」
打ち止め「あ、あなたって人はー!!」
バターン!! というけたたましい音と共に、その異様な雰囲気の部屋に番外個体が突撃してくる。
その後ろには、当に眠っている時間のはずである打ち止めの姿もあった。
なぜか2人は顔を真っ赤にしている。
それは、怒りか羞恥のどちらなのかイマイチ判断がつきにくい顔色だ。
一方「あン?」
佐天「え?」
驚いたのは、部屋に居た一方通行と佐天だ。
特に、佐天はいきなりの2人の乱入にビクッと体を震わせる。
位置的に、ドアに背を向けていたので仕方もない。
番外個体「あれぇ?」
打ち止め「んんー?」
部屋に入った2人は、佐天と一方通行の様子を見て、頭にたくさんのクエスチョンマークを浮かべた。
てっきり一方通行の部屋の中で、とても口に出しては言えないようなことをしていると思ったのだ。
しかし、その割には2人とも着衣はしっかりとしている。
番外個体「っていうか、レイプされてた訳じゃないのね」
佐天「れ、れい―――ッ!?」
口に出しては言えないようなことを、サラッと言う当たりは彼女らしいと言うべきか。
ただ、中学1年生の佐天涙子には少々刺激の強いワードだったようだ。
入ってきたときの2人と同じくらいくらい顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
打ち止め「うんうん。ミサカはあなたのこと信じてたよ、ってミサカはミサカは内心とは真逆のことを言ってみたり」
一方「ホンネ出てンぞ」
それに目も泳いでいる。
とことん嘘をつけない子である。
口調でも、行動でも。
だが、それでは2人は何をしていたのだろうか?
番外個体「何をしてた訳?」
番外個体と打ち止めが部屋に入り込んだときは、手を取り合っていた。
ただ、それは恋人同士のようなソレではなく、手相を見る占い師のような雰囲気だった。
正直、手相を見ていたのでなければ、何をしていたのか分からない。
ちなみに、一方通行が占い師で佐天が客である。
一方「反射同士をぶつけてたンだよ。こいつは実際に体験してみせる方が説明しやすかったンでな」
一方通行は佐天に完全反射との戦闘を解説していたのである。
あの移動と攻撃で、どのベクトルを、どれだけ、どの方向に使ったのかということを。
その最中、一方通行の攻撃が静止し、衝撃波が発生した部分を説明するのに、実際に実演した方が早いという流れになった訳だ。
さっきまで会話は、手に反射を張った佐天に一方通行が反射をぶつけていただけである。
声だけ聞いていた番外個体と打ち止めが勘違いしてしまうのも仕方ないだろう。
特にエロいことをしていた訳ではないのである。
佐天「結局、こっちの反射は壊されちゃいましたけどね」
手をひらひらと振りながら答える佐天。
分かっていたことだが、反射の強度が強い一方通行の方が打ち勝った。
それに、触れられた部分の佐天の反射は強制解除されてしまったが、一方通行の反射は生きたままだった。
2つの水流が正面からぶつかったときに、強い流れの方に飲み込まれるようなものなのだろう。
これも新しい発見だ。
一方「そォなると、やっぱりあのクローンは別格だな」
たとえ強度が弱くても、反射同士がぶつかると攻撃に込めたベクトルは衝撃波となって霧散してしまう。
そうなると、全身を反射できない佐天にはその衝撃波のダメージが通るが、反射を全身に使える完全反射には通用しない手になる。
これは既に実証済みだ。
だがそれでも、一方通行と強度が互角というのは改めて驚異的だった。
攻撃手段が全て無効化されてしまうのだから。
佐天「でも、反射が相殺されるのって不思議な感覚ですね」
一方「そォだな」
言葉では言い表せない妙な感覚。
精神が削られるという言葉で理解してもらえるだろうか?
多分難しいだろう。
これは、反射を使えるものにしか分からない感覚なのだ。
一方「ともかく、そンなところだな」
佐天「ありがとうございましたー」
これにて今日のレッスンは終了。
初めての夜間の部だったが、なんというか……、
佐天「パジャマでってのも妙に緊張感がないですねぇ」
一方「まァな」
佐天は番外個体のパジャマを拝借していた。
少々大きいのだが、芳川のサイズでは小さかったのだ
小さいよりは大きい方がいい。
胸の話ではなく。
リアルキターーー
とりあえず、>佐天「あっ。ダメっ……」
ふぅ・・・・
とりあえず、>佐天「あっ。ダメっ……」
ふぅ・・・・
打ち止め「終わったなら、サテンお姉ちゃんはミサカたちと同じ部屋に行こう、ってミサカはミサカは袖をグイグイ引っ張ってみたり」
番外個体「そうそう。そこのモヤシに襲われる前にね。あひゃひゃ」
佐天「お、襲うって……」
相変わらず、番外個体の一方通行に対する悪意は止まることがなかった。
そのように作られたのだから仕方ないのだが、1人だけそんな事情を知らないものがいる。
もちろん、佐天涙子である。
佐天には、どうして番外個体がそこまで辛辣な態度を取っているのかよく分からない。
どうしてなんだろう?
番外個体「さ、こんなところにいないでさっさと寝よ」
佐天(ん? あ、なるほど)
そんな態度にピンと女の勘が働く。
番外個体が毒づくことを止めない理由は何なんかを考えた末に、佐天は1つの可能性に思いついた。
しかし、それをここで問いただすわけにもいかない。
なにせここには一方通行がいる。
ともかく、今はこの部屋から退散することにしよう。
佐天「それじゃ、私たちはもう寝ますね」
打ち止め「オヤスミなさい、ってミサカはミサカはあなたとの別れを惜しんでみる」
一方「オゥ。オマエらはさっさと寝ろ」
そう言って、3人は一方通行の部屋を後にした。
この時点で、午後11時30分である。
夜はまだ始まったばかりだ。
打ち止め「じゃあサテンお姉ちゃんはここね、ってミサカはミサカはお布団を敷いてあるところを指差してみるー」
佐天「うん。ありがとー」
2人の部屋に案内され、リラックスする佐天。
正直なところ、未だに一方通行の前では緊張してしまう。
イチイチ睨まれるのだから仕方ないといえば、仕方ないのだが。
番外個体「それでさ。こういうときってどんな話すればいいのかな?」
打ち止め「分からないかも、ってミサカはミサカは首を傾げてみたり」
ドサッと自分のベットに腰掛けながら尋ねる番外個体に、打ち止めが応答する。
このように、自分の部屋に他人がいるという時点で、彼女たちにとっては非日常なのだ。
そもそも、友達というものが初めてなので、どう対応すればいいのか分からない、というのがホンネだ。
こればかりは、ミサカネットワークにも情報がない。
佐天「ふっふっふー。教えて進ぜよう!!」
番外個体「ん?」
しかし、相手はノリと高いテンションで日々を過ごしている佐天涙子。
佐天にとっては、相手を自分のペースに巻き込むことなど簡単なことだ。
その相手が、知り合いのクローンだろうと火星人だろうとお構いなしだ。
一方通行を除けば。
さて、その佐天涙子が2人に提案した話題は、
佐天「もちろん、こういう時には恋バナだーっ!!」
打ち止め・番外個体「恋バナ?」
つまり、佐天は番外個体の一方通行に対する態度をそう解釈したのである。
小学生男子が好きな女の子をイジめたくなるというアレである。
打ち止め「恋バナって何なのかな、ってミサカはミサカはサテンお姉ちゃんに言葉の意味を尋ねてみたり」
佐天「恋バナって言うのはねぇー」
番外個体「うん?」
佐天「好きな人のことを話したりするガールズトークのことなのさー!!」
打ち止め「好きな……」
番外個体「……人?」
おやおや? 思ったよりも反応が薄いなー。
女の子なんだから、そういう話も好きかと思ったんだけどねえ?
あー、でも、御坂さんとはそういう話したことないかも。
打ち止め「ミサカはね、あの人のことが大好きなんだよ、ってミサカはミサカは大胆告白!」
佐天「あの人って一方通行さん?」
打ち止め「うん!」
おおぅ。
無邪気な子供だこと。
私は打ち止めちゃんくらいのときには、もう素直じゃなかった気もするなぁ~。
番外個体「ミサカはそういうのよく分かんないカモ」
佐天「あれ?」
あれ、読み違えた?
むむむ。
もしかして、私の勘って大して役に立たないんじゃない?
番外個体「そもそも、『好き』ってどういうコトなの?」
佐天「え?」
改めて聞かれると難しい。
これって哲学?
いやいや、概念じゃなくて、どんなものかを教えればいいんだから……
佐天「一日中その人のことを考えちゃったり、ついつい目で追いかけちゃったりしたりするっていうのは良く聞くかも」
番外個体「ふ~ん?」
打ち止め「うんうん。分かるかもってミサカはミサカは肯定してみる」
私自身、恋した経験なんてないからなぁ……。
知らないものを教えるって結構難しいかも。
番外個体「それじゃ、ミサカがあの人のことをどうやってからかおうか一日中考えたり、何かマヌケなことしないかついつい目で追っちゃうのも恋?」
佐天「え、ええっと……」
どうなんだろ?
やっぱり、小学生男子的なアレですか?
うん、もうそういうことにしておこう。
佐天「Yes!! それは、もう恋に間違いない!!」
番外個体「ま、マジで?」
ノリで言ってみたけど、案外満更でもないんじゃない?
つーか、強く肯定しすぎたかも。
ドンマイ、私☆
番外個体「これが恋ね~。なるほどー、てっきりこの感情は憎悪だと思ってたよ」
いやいや、世の中にはヤンデレっていうのもあるらしいし、間違ってないよね?
大丈夫、大丈夫。
でも、なんか怖いことブツブツ言ってるからスルーで。
打ち止め「なんか違うと思うんだけど、ってミサカはミサカは口を挟んでみる」
佐天「じゃあ、打ち止めちゃんはどう思う?」
打ち止め「恋っていうのはもっと甘いものだと思うの、ってミサカはミサカは気持ちを抽象的に表現してみる!」
イメージは確かにそんな感じかも。
甘いとか、甘酸っぱいとかそんな感じ。
打ち止め「それで、好きな人のことを考えただけで胸がドキドキして、気持ちがいっぱい溢れてくるの!」
佐天「なるほど、なるほど」
経験者、打ち止めは語る。
胸がドキドキして、気持ちが溢れるかぁ……。
先生に怒られたときのアレとは違う感覚なのかな?
……全然違うか。
打ち止め「そしてあの人にも好きになってもらおうって、いっぱい頑張ることができるの! ってミサカはミサカは胸を張って答えてみる!」
佐天(う……。カワイイ……)
御坂さんも小さいときはこんな感じだったのかな?
というか、一方通行さんすごい愛されてるなぁ。
少し妬けちゃうかも。
打ち止め「それで、サテンお姉ちゃんはどうなの? ってミサカはミサカは尋ね返してみる」
佐天「ええっ!? 私?」
番外個体「そうそう。言い出しておいて、自分だけ言わないってのはなしだよね?」
そ、そんなこと言われても……。
ど、どうすれば……。
佐天「え、えーっと、私はまだ良く分からないかな? あんまり深く関わった男の人とかいないし……」
番外個体「そうなの?」
打ち止め「じゃあ、サテンお姉ちゃんの初めてはあの人なの?」
佐天「え?」
う、うーん……。
言われて見れば、一方通行さんくらい深く関わった人はいないかも?
でも、そういうことは考えたことなかったなー……。
佐天「そうかも」
打ち止め「じゃあ、サテンお姉ちゃんもミサカと一緒だね、ってミサカはミサカは喜んでみる」
佐天「ええっ!? いや、私はそこまでのレベルじゃ……」
というか何故喜ぶ。
1対2だからって有利になったりはしないんだよ?
いや、私は一方通行さんが好きって訳じゃないけど。
でも、確かにあの人への気持ちは普通の男の人とは違うかも。
どっちかっていうと『恋』っていうより『憧れ』とか『畏怖』って感じだけどね。
ここから変化していくものなのかな?
―――そんな風に楽しくおしゃべりしながら、激動の1日が幕を閉じた。
期待コメがあったので、夜の部を差し込んでみた。こいつら緊張感ねーな。
次回こそ『完全反射』登場です。3部もあと2~3回かな?
次回こそ『完全反射』登場です。3部もあと2~3回かな?
ここは賢者が多いスレですね。
佐天「あっ。ダメっ……」 ふう・・・
佐天「あっ。ダメっ……」 ふう・・・
乙。ここは賢者が多いスレですね。
佐天「あっ。ダメっ……」 ふう・・・
佐天「あっ。ダメっ……」 ふう・・・
乙。ここは賢者が多いスレですね。
佐天「あっ。ダメっ……」 ふう・・・
佐天「あっ。ダメっ……」 ふう・・・
乙。ここは賢者が多いスレですね。
佐天「あっ。ダメっ……」 ふう・・・
佐天「あっ。ダメっ……」 ふう・・・
乙。ここは賢者が多いスレですね。
佐天「あっ。ダメっ……」 ふう・・・
佐天「あっ。ダメっ……」 ふう・・・
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