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    元スレ美琴「極光の海に消えたあいつを追って」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×5
    タグ : - とある魔術の禁書目録 + - 上条当麻 + - 御坂 + - 御坂美琴 + - 麦野沈利 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    651 = 628 :


    「…………ははっ」

    美琴を突きとばす。
    何がおかしかったのか、麦野は片手で目を覆い、横隔膜が引きつったかのような声にならない笑い声をあげる。
    しばらく笑ったのち、やがてよろめいたかのようにどさりと手近にあったベンチの端に体を沈め、美琴を見る。
    先ほどまでのような傲慢な態度はすっかり消え、どこか弱弱しさを感じさせる表情で。


    「……座んな。一つ、面白くもねぇクソ話をしてやるよ、『超電磁砲』」

    美琴は恐る恐る、麦野とは反対側のベンチの端に座った。

    「昔々、ある女の子がいましたとさ。父親はとある古ーい名家で、母親はその妾。
     正妻はいたらしいけど子供が中々生まれなくて、その女の子と妾は堂々とお屋敷の中で不自由なく暮らしてた。
     笑えるだろ? 妾は正妻を顎でこき使って、女の子もそれを当然だと思ってたんだ」

    どこか遠い目をした麦野は、呆然と物語を語る。
    きっとこれは、麦野の半生なのだ。

     「……だけど、ある日正妻に子供ができた。それも家の後継ぎになり得る男の子。
     途端に力関係は逆転さ。古臭い家で、後継ぎを生んだ正妻の発言権が強くなっちゃったんだね。
     で、邪魔になった妾と女の子はお屋敷を追い出された」

    美琴は遮る事もせず、黙って聞いていた。

    「追い出されるときにいくばくかお金を貰ったんだろうね。妾は女の子を学園都市に入れた。
     『いつかきっと迎えに来るからね』なんて言って、小さな可愛い人形を抱かせて。
     ……良く考えりゃ、邪魔になった娘を『置き去り』にしたってだけなんだろうけど」

    652 = 628 :


    「女の子は良い子にしてればきっと母親が迎えに来てくれると信じて、勉強を頑張った。
     能力開発にも身を入れて、中学生の頃にはレベル4になってた。
     ……でも、何度か手紙のやり取りをするだけで、母親は一度も会いに来てはくれなかった。
     当然かな。その子は"捨てられた"んだ。それでも、女の子は母親の事を大事に思っていた」

    「…………」

    「中学に上がったころ、ある事件が起きた。
     同級生が母親の事でその子をひどく侮辱した。それで、憤怒した女の子はちょっと脅かしてやろうと能力を使おうとした。決して傷つけようとしたわけじゃないんだ。
     ……だけど、きっと思春期に入ったばかりとか、環境の変化で精神が揺らいでたんだろうな。
     そこに強い怒りを感じたことで、『自分だけの現実』は大きく揺らいだ。……結果、能力はありえない出力で暴走した」

    麦野の能力は遮蔽物など関係なしに、あらゆるものを貫く能力だ。
    そんなものが暴走すれば、どうなるかわかったもんじゃない。

    「次の瞬間、女の子はその同級生が"蒸発"するのを見た。
     その子だけじゃない。仲の良い友人も、教師も全部巻き込んで、暴走し全方位に放たれた能力は校舎を輪切りにした。
     クラスメイトは全員死亡。他の生徒もいっぱい死んだ」

    麦野はわなわなと震える自分の手を見つめる。
    思い出しているのは、きっと初めて人を殺した時の感触か。

    「自分のしたことに恐怖した女の子は、無我夢中で逃げだした。
     自分の部屋に帰って震える手で引っ張りだしたのは、中学の入学祝いに母親がくれた手紙。それに住所が書いてあった。
     "中"と"外"を遮る壁に能力で穴をあけて、女の子は母親のところに会いに行ったんだよ」

    653 = 628 :


    どんなに心細かっただろうか。どんなに苦しかっただろうか。
    ただ救いを求めて、少女は母親の元へと向かった。
    だが、

    「そこで見たのは、父親とは違う男の上でくねくねと腰を振り、大きく喘ぐ母親の姿。
     だけど、母親は女の子を見るなり『なんでこんなところにいるんだ!』と怒鳴りつけた。
     それだけじゃない。あろうことか、母親は男に『娘を抱かせてやるからもっと金をくれ』と娘の前で言ったんだよ。
     組み敷かれ、自分を犯そうとする男の後ろに見えたのは金を数える下卑た母親の、昔とは変わり果てた笑顔。
     …………その時、なにもかも全てが壊れる音がした」

    その後はもう言葉にできない。
    愛していた母親に裏切られた憎悪に少女は泣きながら、母親とその愛人を文字通り"消し飛ばした"。
    先の暴走事故とは違い、初めて自分の意志で人を殺した。
    最も大事だった人を手にかけたという事実は、少女の心を壊すには十分だった。

    「気づけば、半壊した家で女の子は黒づくめの男たちに囲まれていた。
     抵抗はしなかった。もう何もかもどうだって良かった。
     ……………………そうして、女の子は『麦野沈利になった』」

    654 = 628 :


    女の子は暴走事故で死んだことにされ、名前も経歴も顔や年すらも偽物のパーソナルデータを与えられた。
    人権を無視した拷問染みた超能力開発を行われ、その出力はどんどん増して行った。
    殺人罪をもみ消す代わりに人を殺させられるという矛盾のような状況の中、いつしか少女は変わって行く。

    極限状況下で壊れないためには、心を適応させるほかはない。
    人を殺せば感じるのは罪悪感ではなく、いつしか高揚感へと変わった。
    やがてその高揚感を味わうために『任務』の中でも一番の前線に立ちたがるようになった。
    レベル5第四位『原子崩し』の能力も、もはやヒトゴロシのための道具でしかない。

    壊れている。
    狂っている。
    救いようのない、度し難いほどのバケモノ。


         麦野沈利は、こうして誕生した。

    655 = 628 :


    「テメェも同じだよ。『超電磁砲』」

    不意に話を振られ、美琴はびくっと肩を震わせた。

    「最大出力10億ボルト超。音速の三倍を越える超電磁砲。
     結構じゃねぇか。人間を壊すにはその一万分の一の出力があれば事足りる。
     分かるか? テメェは意図せずともその能力の余波だけで人を殺せるってことだよ」

    かつて橋の上の決闘で、上条に高電圧の雷撃の槍を直撃させた美琴だから分かる。
    上条なら打ち消せる、というどこか歪んだ信頼に基づいて放たれた雷撃の槍を、しかし上条は防ぐことなく受け止めた。
    結果、彼は呼吸も鼓動も止まりかけるほどのダメージを負う。
    美琴が引き起こした事態とはいえ、彼女が適切な処置を行わなければ上条は死んでいたかもしれない。

    「そんな奴らが『救う』だの『救われたい』だの、笑わせんじゃねぇ。
     テメェも私も同じ穴の狢、つまるところただのバケモノなんだよ」

    だけど、ここだけは否定させやしない。
    美琴は立ち上がり、麦野の前にずいと仁王立ちをする。


         「そんなことばかり言ってるから、あんたはいつまでたってもバケモノのままなのよ」

     
     

    656 = 628 :


    「は……?」

    「絶大な力を持ってるからバケモノ? 救うのも救われるのもダメ? はっ、笑わせないでよ。
     まるでどこかの三下座標移動みたいな言い草ね。
     私に言わせればね、そんなのはただ自分の能力を持て余してる奴の言い訳に過ぎないわ!」

    絶句する麦野をよそに、美琴は堂々と胸を張る。

    「力がある事も、ないことも。ただそれだけじゃ罪にはならない。
     大事なのは、その使い方。
     自分の持つ力をどう使うか、そこに人間とバケモノの境界線があるの」

    「…………」

    麦野は押し黙ったままだ。

    「私のこの力は、誰かを守るための力だ!
     どんなちっぽけなことだっていい。どんな大きなことだっていい。
     誰かの為に力を振るえるなら、どんなに能力が強くなったって、いつまでも私は人間のままでいられる」

    かつての自分も、力は強ければ強いほどいいという考え方だった。
    だから、無遠慮に友人を傷つけてしまったこともある。

    657 = 628 :


    けれど、上条と出会ってその考えは変わった。
    彼を見て、彼を知って、『正しい力の振るい方』を知った。

    「背中の傷は恥だ」と、愛読する漫画に書いてあった。
    意味は全く違っても、今の美琴も同じことを考える。
    逃げ出さず、大事な人をその背に守り続ける限り、背中に傷などつくはずがないのだから。

    ノブレス・オブリージュだなんてカッコつけたことは言わない。
    ただこの手に誰かを守れるだけの力があるのなら、自分は黙ってその為に行使するだけだ。

    自分の手にその力が宿る意味を決して履き違えるな。
    自身で掌握し切れぬ力などただの規範無き暴力にすぎない。
    それを制御し、自在に操り、その上で何を為すかこそが最も重要なのだ。

    「力を持っていることから目を背けるな!
     人かバケモノか、それを決めるのは他人じゃない。自分自身の心だ!」

    658 = 628 :


    しばらく、二人は沈黙を保っていた。
    自信に満ちた表情の美琴と、何かを考え込むような麦野。
    やがて、

    「…………くははっ」

    唐突に噴き出す麦野。

    「ぎゃはは、なんともまぁガキくせぇ理論だな、『超電磁砲』?
     愛読書は週刊少年漫画ですってかぁ?」

    「うっさいわね、ほっとけ!」

    むきになる美琴を見て、麦野はますます馬鹿笑いをする。
    だが、その表情は憑きものが落ちたかのようにすっきりとしている。

    「……誰かの為に力を振るう、ね。まぁ、一種の真理なのかもなぁ。
     誰かをぶっ殺すためにしか能力を使ってこなかった私にはない発想だわ」

    だけど、そんな彼女にもまだ仲間がいる。
    何度も殺しあったにも拘らず、見捨てないでくれた浜面。
    仲間を殺しただけではなく、二人を執拗に追いかけ殺そうとしたことを赦してくれた滝壺。
    そして、未だ再会できずにいる絹旗。
    この三人を守る事が出来たら、少しは自分も"人間"に戻れるだろうか?

    659 = 628 :


    「……なーんでテメェにムカついてたか、やっと分かった気がする」

    順位や研究価値が劣っていたことなど、初めから問題じゃなかったのだ。
    麦野が真に妬んでいたのは、その心の高潔さ。
    "闇"に引かれず真正面から光を浴び続けた者だけが持てるその輝きに、憎悪にも近い嫉妬を感じていたのかもしれない。

    同じレベル5でありながら、どうしてここまで境遇が違ったのか。どうしてここまで堕ちてしまったのか。
    彼女と自分は、何が違う。
    心の奥に押し込め、考えないようにしていた感情が、無意識のうちにただひたすらに麦野をいら立たせていた。


    「テメェはずっとそのままでいろよ、『超電磁砲』」

    麦野がぽつりと呟く。

    「暗部には『闇』から抜け出せずに苦しんでる奴らが腐るほどいやがる。
     そういう奴らにとっては、テメェみたいなのは嫉妬の対象であるのと同時に、一種の『希望』みたいなもんなんだ」

    「希望? 私が?」

    「そう。今の状況が必然によるものではなく、自分の選択が間違っていただけだと思わせてくれる存在。
     もしかしたらあり得たかも知れない幸福な未来。
     そんな甘っちょろいことを夢想させてくれるのが、てめぇみたいなお子ちゃまなのさ」

    暗部に囚われた能力者の学生たちは腐るほどいる。
    レベル5においても、美琴以外の上位レベル5は暗部とのかかわりが強い。
    そんな彼らにとって、闇に関わることなく光を浴び続ける美琴は眩しい存在だ。


         『……どうして、ここまでひどい怪物になっちゃったのかな』


    両親が揃い、普通に学校に通い、普通に友人と過ごし、普通に遊び、普通に学び、普通に恋をして、普通に暮らす。
    想像してどうなるものでもないが、それでもありえたかもしれない幸せな"IF"を思わせてくれる。
    それだけで、救われる人間がどれほどいることか。

    660 = 628 :


    「だから、テメェはそのままでいてくれよ」

    血と硝煙に穢れることなく、平和を甘受してくれていればいい。
    汚れて行くのは自分たちみたいな、既に手を汚した人間だけでいい。
    いつか寒い路地裏で惨めに冷たくなる運命だとしても、最期に眩しく輝く太陽が見えれば少しは幸せだろうから。

    「……分かった」

    「……そんだけ。あーぁ、クソつまんねぇ話聞かせたわ。
     今のは『アイテム』の連中にも聞かせたことないのよ」

    「そりゃどうも」

    「んじゃな、長々と引きとめて悪かったよ。
     私は自分の病室に帰る」

    放り投げたままになっていた盆や食器を拾い上げ、振り返る事もなく麦野は歩き出した。


    残された美琴は、ただ一人自分の掌を見る。

    「『希望』、かぁ」

    誰かを守るために力を振るうと決めたのなら、誰かに託された思いを守る事もまたきっと自分の役目なのだ。
    そんなことを思いながら、拳を軽く握る。

    ふと思い出し、携帯を取りだし時刻を見る。
    上条の病室を飛び出してから、時間はかなり経っていた。

    「そろそろ戻るとしますか」

    661 = 628 :


    病棟内へと戻る階段の戸をくぐった麦野は、そこで身を縮める3人を見てため息をついた。

    「……テメェら、こんなとこで何やってんだ? 絹旗までよ」

    「あ、ちょ、超お久しぶりです、麦野」

    「……久しぶり」

    がしがしと頭を掻き、再びため息をつく麦野。
    そんな彼女を三人は安堵の表情で囲む。

    「隠れるならもっとスマートに隠れなよ。たぶん『超電磁砲』にモロバレしてたぞ」

    「なっ!?」

    「短気起こして突撃なんかしなくて良かったな。もしそんな事してたら、指とオサラバしてたかもしれないわよ」

    そう言って、麦野は浜面が座っていたあたりを指差す。
    黒い砂状の物体があたりに散らばっていたが、三人には心当たりがない。
    様子を伺っていた時には無かったはずだ。

    「なんだこりゃ?」

    「砂鉄……かな?」

    「『超電磁砲』は電気のみならず磁力も操作できんだよ。
     もしテメェらが変な真似をしようとしてたら、今頃尻の穴が増えてたかもな」

    662 = 628 :


    花壇の土から砂鉄を抜き取り、三人の足元へと静かに配置したのだろうか。
    いざと言う時は、即座に攻撃できるように。
    レベル5とはいえ暗部の人間ではないと思い、それに全く気付かずにいた自分たちの認識の甘さにぞっとする。

    「テメェらが腑抜けすぎなのよ」

    頭を掻きつつ、麦野がため息を突く。

    「ほら、こんなところにいないで私の病室に行きましょ。さすがに『超電磁砲』とまたカチ合うのは嫌だ」

    そういうなり、ずんずんと一人で階段を下りて行ってしまう。
    その背中を、三人は呆然と見送った。

    「……麦野って超変わりました?」

    「……変わったね」

    「変わったんじゃねぇかなぁ」

    死闘とロシア行、そして『素養格付』。
    その経験は彼らのリーダーのパーソナリティににどんな影響を与えたのか。

    「おーい、テメェら、置いてくぞ!」

    「い、今行きますってば!」

    それは今後ゆっくり話をして見極めて行けばいい。
    まずは、彼女を追いかけることにしよう。


    『闇』に浸る人間が、いつまでも『闇』に浸っていなければならない道理はない。
    何かに祈り、すがるのではなく、自ら立ちあがることこそが『救われる』ための第一歩。

    『アイテム』は今まで浸っていた"闇"を抜け出し、光の世界との境界をおっかなびっくりと歩いて行く。
    そこに絹旗が合流するのはそう遠くない未来。
    彼らの前には幾多の困難があるかもしれないが、それでもきっと彼らは力を合わせて乗り越えて行くのだろう。


    数日後、彼らはとある金髪の少女と出会い、それぞれの過去や苦悩と向き合うことになるのだが、それはまた別のお話。

    663 = 628 :

    今日はここまでです
    嗚呼東の空が明るい

    というわけで『アイテム』編は終了、彼らの出番は今現在の予定では一応ここまでの予定です
    この話の主人公は美琴さんなので、彼女が関わらなければちょっと出番は……
    あくまで『予行練習』のためのゲストキャラさんたちなのです

    麦野の過去については超電磁砲の扉絵だったロリ麦野から盛大に妄想を膨らませた次第です
    絶対キレて同級生殺したりしてそうですよねあの人

    ロシア編が『第一部』、ここまでの話が『第二部』、一端覧祭を挟んでいよいよ話の本筋の『第三部』に入ろうと言うところまでやってまいりました。
    スレッドも2/3消費と言うところまで来ましたが、なんだか確実に次スレに行ってしまいそうな、それでいて盛大に余らせそうな感じです
    よろしければ今後もお付き合いくださいませ

    ではまた次回

    664 :



    美琴パワーアップフラグ立ったな…

    665 :


    やっぱり麦野は麦野アネゴ!

    666 :

    >>1

    むぎのんもミコトもカッコイイ

    667 :

    乙です

    麦のんの過去話が違和感なくて良かった

    668 :

    麦のん名前をなくしてたのか
    そう考えると沈利って名前も意味深だな。

    669 :

    金髪の少女云々はこのスレで続けるのか
    それとも『アイテム』の話は新約に続くということなのか

    どちらだろうな

    670 :

    乙。

    いや、もう文句のつけどころないね。
    麦野と美琴の心情とか発言とかの表現力、パネェわ。

    にしても、美琴の力は一体……?
    魔術と関わった結果かな……?

    次も超楽しみにしてる。

    671 :

    パーソナルリアリティに上条当麻が息づいてるんだな
    なんともすげぇわ

    672 :


    つーかこれ美琴フラグ立てそうになってないかwwwwww

    673 :

    素晴らしい凄まじい

    674 :

    やべぇパネェ
    面白すぎワロタ

    675 :

    第二部完乙!
    三部まってる。

    676 :

    こんばんは
    レスありがとうございます

    >>669さん
    『アイテム』とフレメアの話は、このスレでは
    ・一方通行による暗部解放がない
    『新入生』たちが一方通行らを逆恨みしていない
    ・したがって一方通行と浜面仕上の『ライン』を繋ぐ必要性がない
    ・よってフレメアが命を狙われる理由がない
    という変更点があるので、新約とも相当違う物語になると思います

    最後の一文では『アイテム』はこの物語の本筋とはまた違った道を行く、ということを書きたかったので、深く考えないでください
    麦野がフレメアを見てどう葛藤するか、という点は興味深いテーマだと思いますが、それは原作のほうでやるでしょうし


    では投下していきます
    今回は一端覧祭前日のお話です

    677 = 676 :


    11月30日。

    「……だーかーらー、それはさっきも教えてあげたじゃないの!
     なんでかなー、どうしてすぐ忘れちゃうのかなー!?」

    「うぅ、返す言葉もございません……」

    参考書を片手にどなるのは御坂美琴、隣でしょぼくれているのは上条当麻。
    翌日に迫った一端覧祭を前に、二人は上条の課題をやっつけることに追われていた。

    「単品の二次不等式くらい5秒で解けるでしょうがー!
     あんた、この時点で躓いてたら、連立不等式なんか解けないわよ?」

    「……れんりつふとーしき?」

    真顔で首をかしげる上条に、美琴は本気でこの少年の学力レベルが心配になった。
    ノートをひったくり、その隅に参考書から写した問題を書き殴って行く。


      {x^2 - 6x + 5 < 0
      {x^2 - 7x + 12 > 0

      上記の二式を同時に満たすxの値を求めよ。


    上条は問題を見、美琴の顔を見、再び問題を見、そして1分頭を抱え続けた。

    「……なんの暗号だコレ」

    「このお馬鹿ー!」

    スパァンと頭をはたく良い音がした。

    678 = 676 :


    ひりひりと痛む頭をさすりながら、上条は唇を尖らせる。

    「そんなこと言うがなぁ、俺はもう一月半以上学校行ってないわけですよ。
     その間に習ったことなんて分かるわけねーだろ」

    「だから私が課題の面倒見てあげてるんでしょうがー。
     ……はぁ、私の教え方が悪いのかなぁ」

    うなだれつつ参考書をめくる美琴の姿に、なんだか上条は申し訳なくなった。
    実際、美琴の説明はかなり上手だとは思う。
    上条にとっては相当の難問に思える問題も、彼女の説明を聞けば解決の糸口が見えてくる。
    一から十まで説明するのではなく、さりげなくヒントを与え、自分で答えを出せるように誘導してくれる。
    実際になるかどうかは別として、きっと彼女は良い教師になるだろう。

    問題は、上条の頭の出来のほうか。
    説明を聞いた時は理解したと思っても、時間が経つといつの間にか頭の中から消え去ってしまっている。
    これは復習をする暇もないほどの課題の量にも問題があるような気もするのだが、それは言っても仕方がない。
    これだけの量をこなさなければ、上条は留年確定なのだから。

    もう一度だけ、美琴の顔をちらりと見る。
    彼女はまだ困ったような顔でぶつぶつと呟きながら参考書とにらめっこをしている。
    きっと、どうすればもっと分かりやすく説明できるか脳内で検討しているに違いない。

    その浮かない顔を脳裏に焼きつけながら、上条は脳が焼き切れんばかりの熱意となけなしの演算能力をフル活用して問題に再び挑む。
    死闘すること2分。

    上の不等式の解は1<x<5、下の式の解はx<3、4<xであるというところまではできた。
    だが、『上記の二式を同時に満たす』というのはどういうことか。
    その時、上条の頭に天啓が舞い降りる。

    679 = 676 :


    「……出来た!」

    上条の嬉しそうな声に、美琴はようやく参考書から顔を上げた。
    上条のノートを覗き込むと、さきほど書きこんだ問題がすっかり解かれている。
    途中式の脇に書かれているのは、いくつかの数字がプロットされた数直線だ。
    そしてその下にひときわ大きく書かれているのは、1<x<3、4<x<5という解。

    「……おぉ、解けてるじゃない」

    「ふふん、上条さんが本気を出せばこんなもn」

    「はい調子のらないのー」

    しかし、まだ説明もしていない連立不等式の意味を自分だけで読み取り、問題を解いたことは確かだ。
    これは褒めるべきところだろう。
    だが美琴センセーはそこまで甘くない。

    「不等式を一つずつ解いてそれぞれ解を出したら、あんたがやったように数直線上に書いちゃうのが楽かもね。
     決して『>』の式と『<』の式を間違えて書かないように。
     ……よし! じゃあ今の感覚を忘れないように、連立不等式50問行きましょうか」

    「えっ」

    「えっ、じゃないの。ほら、数直線なしできちんと解けるようになるまでさっさとやるやる!」

    先ほどまでの落ち込みようはどこへやら。
    何やら嬉しそうに問題集をデーン!! と広げる美琴に、上条は若干怯えるような視線を投げかける。
    そこへ、上条を救う救世主のごとく、病室の扉をノックする音が響いた。

    680 = 676 :


    現れたのは、桃色の髪の少女。
    遅れてカエル顔の医者が入ってくる。

    「上条ちゃーん、お元気ですかー?
     ……あらま、もしかしてお邪魔ですー?」

    ベッドサイドの横に座る美琴をちらりと見て、小萌は面白そうに笑う。
    が、美琴の顔を良く見て、その表情は驚愕へと変わる。

    「……もしかして、『超電磁砲』の御坂美琴さんだったりしますですかー……?」

    「そうですけど、……あなたは?」

    「小萌先生だよ。俺の担任」

    「なるほど、たんに……えっ?」

    美琴はごしごしと目をこする。
    目の前にいるのはどう見ても小学生、下手をすると打ち止めと同年齢程度にしか見えない少女……というより幼女。
    とても教員免許を持っているような年齢には見えない。
    上条はこの子の『先生ごっこ』に付き合ってあげているのか、と一人納得しかけ、

    「先生はちゃんとした教師なのですよー!?」

    と突き出された免許証にその幻想をぶち殺された。

    「……本当の、本当に教師なんですね」

    「本当の本当の本当なのですよー!」

    「月詠先生は本当に若々しく見えるからねぇ? とても[ピーーー]歳には見えないね?」

    「レディーの年齢を軽々しくばらしてはいけないのですよー!?」

    若々しいにもほどがある。
    自分や上条の母親も十分若々しく見えるが、彼女はそれ以上だ。
    ……若いというより、幼い?

    681 = 676 :


    「──上条ちゃんと御坂さんがお友達だなんて、先生はまったく知らなかったのですよー?」

    美琴が座っているのとは反対のベッドサイドに座り、小萌は上条の課題を採点している。
    世間話をしながら、上条は大急ぎで課題を進めていた。

    「前々から上条くんが入院するたびにお見舞いには来てたみたいだけど、最近は特にしょっちゅう来てるよねぇ?」

    「……そうなの?」

    「べ、別に! 入院中あんたが暇で暇でしょうがなさそうだから、話し相手になりに来てあげてるのよ」

    「さいですか」

    「……ふふん」

    たったこれだけのやりとりで小萌はこの二人の関係を見破ったようで、楽しそうに会話を続ける。

    「姫神ちゃんも吹寄ちゃんも、上条ちゃんのことを心配してるのですよー?
     一緒に一端覧祭を楽しめなくて残念だーって」

    「あぁー……なんだか悪いことをしてしまっている気がします」

    「その人たちって誰? クラスメイト?」

    「同じクラスの女子。何度か見舞いに来てくれたんだよ」

    何でもないことのように言う上条。
    だが、その口ぶりがなんだか美琴には気に入らない。

    「……御坂、なんだか機嫌悪い?」

    「……べっつに」

    なぜか唇を尖らせる美琴に、上条は首をかしげる。
    その後ろでは小萌がくすくすと笑っていた。

    682 = 676 :


    「もう明日から一端覧祭だねぇ? 院内でもその話でもちきりだよ」

    「入院してる俺には関係ないことですけどね……」

    上条は苦笑いをする。
    記憶が吹き飛んでから初めての一端覧祭、興味は人以上にある。
    だが彼は入院の身だ。医者の外出許可がなければ病院から出ることすらかなわない。

    「そのことなんだけどね、上条くん。そろそろ退院したくなってきたんじゃないかな?」

    「ええと、そりゃあ、まぁ?」

    いい加減、病室からの風景にも飽きてきたころだ。
    自分の家や学校に行ってみたいという気持ちもある。

    「予想以上に怪我の治りも早いし、そろそろ大丈夫だと思うんだけどね。
     一応もう少し様子を見て、12月10日ごろに退院でどうかな?」

    「先生の判断なら、別に異論はないですけど」

    「じゃあ決まりだね。ご両親には僕から連絡をしておくよ。
     明日から外出許可も出すけど、くれぐれも無理はしないように。
     いつもいつも、君はやんちゃばっかりするからねぇ」

    「はは……」

    上条は頬をかく。
    前の自分は医者が思わず釘を刺さずにはいられないほどに、無茶をしまくっていたらしい。

    683 = 676 :


    「退院の日が決定ですかー。これは何かお祝いをしなければいけませんねー」

    小萌はごそごそとポーチを漁る。
    取りだしたのは、何かのチケットのようなものだ。

    「じゃじゃーん。クラスでやる喫茶店の優待チケットなのですよー!」

    小萌が差し出したチケットには、「ドリンク一杯無料」と書かれている。

    「以前のお見舞いの時にみんなが言っていたように、ホストとして楽しめないなら、ゲストとして楽しめばいいのですよー。
     ですから上条ちゃん、ぜひ遊びに来てくださいね」

    「はは、なんとか顔を出してみます」

    「それと、お近づきのしるしに御坂さんにも」

    「私にも、ですか」

    「えぇ。常盤台中学に比べれば設備も環境も劣るごく普通の学校ですけど、生徒さんはみんな良い子ばかりなのですよー。
     良ければ、ぜひ一度遊びに来てくださいなのです」

    にこにこ笑う小萌に断りきれず、優待チケットを受け取ってしまう。
    上条の通う高校がどんなところか興味もあるし、いい機会かもしれない。

    「先生はそろそろ戻って指揮を取らないといけないのですー。
     みんな今日は泊まり込みで準備をするらしいですから、親御さんに連絡をしてみんなの夜ごはんと朝ごはんを手配しなければ」

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    終わった課題と引き換えにさらなる課題を山積みにし、小萌と冥土帰しは連れだって病室を後にした。
    残されたのは上条と美琴の二人。
    その手には同じ優待チケット。

    「……ねぇ、一緒に行かない?」

    心臓をばくばく言わせながら、勇気を出して誘ってみた。

    「んー、そうだな。外出時は誰か付き添いが必要って言ってたし、ついてきてくれると助かるんだけど」

    「じゃあ決まりね」

    すましたふりをしながら、内心ではガッツポーズをする。

    「そう言えば、この間から遊びに行く約束もしてたじゃんか」

    「そうだったわね」

    「どうせだから、一日一緒に回らねーか? 俺どこに何があるか全然分からないし、案内してくれると嬉しいんだけど」

    その言葉に思わず美琴の心臓は跳ねる。
    本人は気付いていないだろうが、これはまごうこと無きデートの申し込みに等しい言葉だ。
    思わず頬を染めながら、美琴はこくこくと首を縦に振る。

    「う、うん! 私なんかでよければ喜んで!」

    「んじゃ、よろしくな」

    ついに念願かなった、一端覧祭のデート。
    照れくさそうに笑う上条の顔を、美琴はまっすぐに見ることができなくなってしまった。

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    小躍りしたい気分ではあるが、ここは病院だ。
    浮かれる気持ちを押さえ、美琴は廊下を歩く。

    「あ! お姉様!」

    不意に腕を掴まれた。
    見れば、腕に抱きついているのは満面の笑みの打ち止めだ。
    その後ろにいるのは、見覚えのない服を着た番外個体。

    「あら、打ち止め。それにワーストも」

    「はろー、お姉様」

    番外個体は右手を軽くあげて見せる。
    そこにはもうギプスはついていない。

    「ギプス、ようやく外れたのね」

    「うん、もう骨はくっついたしね。
     それにしても粉々だったのに一月で完治かー。冥土帰しの医療技術って半端じゃないよね」

    腕の調子を確かめるかのようにいろいろと動かす番外個体。
    その様子を見て、美琴はある事を思い出す。

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    「腕が治ったら一緒に遊びに行こうって話をしてたわね」

    「そうそう、それを言いに来たんだよってミサカはミサカは本題を切りだしてみる。
     ミサカとお姉様の約束の日は、一端覧祭の3日目の午後だったよね?」

    妹たちと遊びに行こうという約束は数々の用事の間を縫って着々と消化しつつある。
    残るは打ち止めとの約束だけだ。

    「そうよー。ちゃーんとどこを見に行こうか考えてるからね。
     で、そこにワーストも一緒ってことでいいのよね?」

    「おっけー。このミサカの感性はこのアホ毛ちゃんとは違うからね。
     そこのあたりも考えてくれると嬉しいな」

    「んー、了解」

    687 = 676 :


    「……ところでワースト、あんた珍しい服を着てるわね」

    「ん? これ?」

    番外個体は自らが纏う衣服を指さす。
    それは味気ない入院着ではなく、白を基調にピンクで花柄があしらわれた可愛らしいアオザイ。
    美琴や妹たちが服を持たない彼女のお土産にと買ったものではない。

    「貰いもの。けけっ、こんな可愛い服、ミサカには似合わないよねぇ」

    「私は似合ってると思うけど。誰にもらったの?」

    「芳川。ミサカたちの調整をしてる人。福引で貰ったのは良いけどサイズが合わなくて着られないんだと」

    サイズ。
    その一言に、妙に引っかかる部位がある。
    アオザイは細身の作りであり、体型が直に浮き出る衣服だ。
    つまり、"そこ"は他者の注目を強く引く状態であり。
    平たく言えば、豊かなふくらみが服の上からでも見て取れた。

    「いやん、お姉様のえっち! 女子中学だし、もしかしてお姉様ってそっちのケがあったりするの?」

    「んなわけあるかっ!!」

    くねくねと胸元を隠すように身をよじらせる番外個体。
    その顔に表れているのは羞恥ではなく、どういじってやろうかという意地の悪い笑顔だ。

    688 = 676 :


    対称的に、美琴は青褪める。
    サイズを聞くまでもなく、彼我の戦力差は圧倒的だ。
    同じ遺伝子を持っているのにどうしてここまで差がついたのか。慢心、環境の違い。
    と、ここで美琴はあることに気付く。

    「あんたも私も同じ遺伝子ってことは、私も同じくらいにはなるってことよね!?」

    「ミサカも同じことを思ったんだけどね……ってミサカはミサカはぼやいてみる」

    「……ふっふーん」

    天啓を受けたかのような美琴に、打ち止めはぼやき顔で答える。
    二人の様子ににやにや顔の番外個体は、両手でその柔らかな胸を揉んで見せる。
    細くしなやかな指によって形を変える乳房の様子が、服越しからでもよく分かった。

    「なっ、ちょっ!?」

    「そう言えばヒーローさんもミサカのおっぱいに興味しんしんだっtむぎゅ」

    「ああああんたいつの間に一体何をやってんのよぅっ!?」

    番外個体の口を押さえ、無理やり黙らせる。
    自分と同じ顔で、そんなことをされてはたまったものじゃない。
    ……だが、上条が番外個体の胸に興味を示したということは。

    689 = 676 :


    「……ガッツポーズしてるところ悪いけど、このミサカは特別な成長促進剤を投与されてるから、どうかなぁ」

    「えっ」

    「というか胸の大きさは遺伝要因じゃなくて後天的要因によるところが大きいらしいよ? だから豊胸体操とかあるんだし」

    「えっ」

    「そもそも、胸が大きくなったところでお姉様はそれを活かして色仕掛けなんて出来るの?」

    上条の背中に抱きついて胸を押し付けているところを想像して、美琴は首を大きく横に振る。

    「無理! 絶対に無理ー! 恥ずかしくて死んじゃう!」

    「でしょー?」

    まさに『orz』といった感じにうなだれる美琴の手を打ち止めが引っ張る。

    「妖怪乳おばけなミサカは放置して、ミサカたちと一緒に神様にお祈りしようよってミサカはミサカはお姉様を誘ってみる」

    「うぅ……それしかないのね」

    「ひっどいなぁ。ミサカはお姉さまは今のままでも十分だと思うけどね」

    「……そ、そう?」

    「そうだよ。小さくて可愛いじゃん。ドコとは言わないけど」

    「小さい言うな!」

    690 = 676 :


    乳の話題はこれまで。
    日頃佐天や婚后、固法に食蜂と年齢に比べ発育の良い連中に囲まれているのだ。
    この上妹にまで馬鹿にされたくはない。

    「……じゃあ、一端覧祭をどこ見て回るか考えておくわね!」

    「あ、強引に話題を戻した」

    「気にしないの。基本はあちこちぶらぶら見て回るつもりだけど、何かリクエストとかはある?」

    「ミサカは洋服見たい」

    「ゲーム開発系の大学が色々試作品を並べるんだよね、見に行きたい! ってミサカはミサカはネットワーク上の噂を参照してみる」

    「ゲーム? いいねぇ。ちびっこには負けないよ?」

    「むー! これでもこのミサカのほうが検体番号的には"姉"なんだぞ! ってミサカはミサカは姉としての貫録をアピール!」

    「無い胸張らないで、見てるこっちが泣けてくるよ」

    「……お姉様ぁ、番外個体がいじめるー!」

    「姉だって言ったそばから泣かないの。ワーストも小さい子をいじめちゃダメよ」

    「ごめーん☆ なんというかこう、最終信号っていじりがいがあるというか」

    お姉様もだけどね、とは心の中だけで呟く。

    「……よし、じゃあ私は帰って回るルートを考えるとしますか」

    「楽しみにしてるからね、お姉様」

    「うむ、任せなさい」

    "長姉"として、たまには頼れるところを見せなければ。
    そう思った美琴は拳を握り、自分の胸を叩いて見せた。


    「だから無い胸を」

    「しつこい!」

    この妹には、当分の間からかわれ続けそうな気がする。

    691 = 676 :

    今日はここまでです
    とりあえず一端覧祭のネタフリをば

    ……しかし、美琴から番外個体に至るまでに、どのような進化があったんでしょうか、胸的な意味で
    原作でも二人が出会ったら胸の事でからかわれるのは確定パターンだと思います

    ではまた次回
    忙しくて話の密度や長さの低下が気になるorz

    692 :

    乙!

    今はあれだな、何事も無い平和な日常って感じで和むなwwwwww
    さて、この後どんな展開になっていくのか。
    期待してるぜい!

    693 :

    おつおつ
    おっぱいの大きさは遺伝しないとか美琴に取っては非情すぎる現実よね
    でもおっぱい大きいと体のラインが崩れるし服も似合わなくなるし私は好きですよ?微乳。

    694 :


    こういう御坂DNAのほのぼの系すきだぜ

    696 :

    乙です

    やっぱり妹達とは仲良くあってほしいな

    697 :

    乙!
    美琴はスレンダー体系だし年齢も考えれば別に小さくはないんだけどな
    げに恐ろしきは二次元世界よ

    698 :

    毒されてるよな実際

    699 :

    禁書は高校生以上になると総じて巨乳化するという

    700 :

    ねーちんや吹き寄せあたりまでいくとミュータント的な何かを感じる


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