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    元スレ咲「私が勇者?」

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    251 = 232 :

    「ありがとうございます。この恩は忘れません」

    「忘れてもいいけどさ、どうしてこうなったの?」

    (こうした場合の記憶は持ち越しされるんだ)

    「突然魔物が現れて凍らされました」

    「うん。すごい簡単な説明ありがとう」

    「淡ちゃん、もしかしたら」

    「多分そうだね。この大陸のボスだね」

    「あの、その魔物の場所って分かります?」

    「あの山の頂上から来たと言ってました」

    「ありがとうございます。それでは、行ってきますね」

    「じゃーねー」

    ――――――

    253 = 232 :

    山入口

    「……帰っていいかな?」

    「……帰りたくなるよね」

    「だって空より高いもん」

    「けど、行くしかないじゃん」

    「頑張ろう」

    「そうだね」

    ――――――

    254 :

    またVIPおかしいのか

    256 = 232 :

    山三合目

    「まだまだあるね」

    「うん。それより帰りはどうしよう」

    「着いてもないのに帰りを考えるのは止めようよ」

    「うん」

    ――――――

    山五合目

    「やっと半分。辛いな」

    「……今日はここで寝ようか」

    「そうだね。とりあえず火を起こさないと」

    「……どうやって?」

    「さぁ?」

    ――――――

    258 = 232 :

    山七合目

    「……もう、だめ」

    「淡ちゃん?淡ちゃん!」

    ――――――
    山頂上

    (起きたらサキーの背中が目の前にあった……)

    「でっかい建物だ」

    「早くいって早く帰ろうサキー」

    「起きたんだ淡ちゃん。大丈夫?」

    「多分大丈夫かな。ありがとう」

    259 = 232 :

    山→建物

    「でっかい通路だね」

    「進むしかないよ」

    建物→大広間

    「……何のようだ?」

    「結界の解除をしてください」

    「まー、多分してくれないだろうけど」

    「結界?何のことだ?」

    「じゃあ魔物さん、早く死んでね」

    「えいっ!」

    260 = 232 :

    「哀れだね」

    「淡ちゃん、帰ろっか」

    「ごめんねサキー、また眠たいや」

    「いいよ。淡ちゃんは寝てて」

    (淡ちゃんの体が熱い……熱があるんだろうな)

    ――――――

    (くらくらする……体がだるい)

    「その薬草ってどこで手に入れられますか?」

    (サキー?)

    「山……分かりました。すぐに戻ってきますので看病の方よろしくお願いします」

    (……頭痛い)

    ――――――

    261 :

    「哀れだね」

    「淡ちゃん、帰ろっか」

    「ごめんねサキー、また眠たいや」

    「いいよ。淡ちゃんは寝てて」

    (淡ちゃんの体が熱い……熱があるんだろうな)

    ――――――

    (くらくらする……体がだるい)

    「その薬草ってどこで手に入れられますか?」

    (サキー?)

    「山……分かりました。すぐに戻ってきますので看病の方よろしくお願いします」

    (……頭痛い)

    ――――――

    262 :

    山……

    奴が出ても良い頃か

    263 = 261 :

    凍りついた村

    「助かりました!なんとお礼をすればよいか……」

    「いえいえ、気になさらないで下さい。薬まで作っていただいて」

    「そうだよ。気にすること無いって」

    「私達は失礼しますね」

    「ばいばーい」

    ――――――

    魔物の宮殿

    「ここでサキーと暫くお別れだね」

    「その前にここで結界を解かないといけないけどね」

    「そうだった」

    ――――――

    265 = 261 :

    恭子「よう来たな」

    「お邪魔してるね」

    (あれ?この人なら強気でいけそう)

    「…………いいから、早く解除してください」ゴォッ

    「え?」

    (何?この空気。私がサキーの空気にのまれてる?)

    恭子(アカン。この娘。何があっても勝てる気がせん。少しいじったれとか考えとったけどそんなんやってられん)カタカタ

    恭子「……分かりました」カタカタ

    「淡ちゃん、行こっか」

    「う、うん」

    恭子「めげるわ……」

    ――――――

    266 :

    あららwww

    267 = 261 :

    「サキー、頑張ってね」

    「すぐに会えるよ」

    「ねぇサキー」

    「どうしたの?」

    「キスしよっか」

    「……旅が終わったらね」

    「そっか。じゃあその時まではお預けだ」

    「元気でね」

    「サキーこそ元気でね」

    ――――――

    269 = 266 :

    しえしえ

    270 = 261 :

    甲板

    (淡ちゃんは何を思って私に迫ったんだろう?)

    (私のこと好きなのかな?そんなことないよね。淡ちゃんはスキンシップのために言っただけだよ)

    「おーい、魔物だ」

    「今行きます!」

    (考えるのは後ででいいよね)

    ――――――

    271 :

    さるよけ

    272 = 261 :

    大陸最後の城

    「終わったんだ」

    「咲さん。こちらへ」

    「ありがとう」

    「いえ。咲さんのためですから」

    「あはは」

    「それでは、咲さんを魔王の城まで送ります。お連れの方は既にお着きになられたらしいので」

    「うん。行ってくるね」

    ――――――

    275 = 261 :

    「皆、久しぶりだね」

    「せやなぁ。大体一ヶ月ぶりか?」

    「久しぶりだね。寂しかったよ」

    「にしてもサキー、約束覚えてるよね?」

    「大丈夫。忘れてないよ。じゃあ皆、準備はいい?」

    「二時間待ちぼうけ食らってるから完璧だよ」

    (悪いのは和ちゃんだ。早く行きたかったのに引き留めるから)

    「ごめんね。行こっか」

    ――――――

    276 = 261 :

    魔王の城
    魔王の間

    「勇者咲、よく来たね」

    「……お姉ちゃん」

    「咲……」

    「お姉ちゃんを知りませんか?」

    「玄ちゃん、話に割って入ったらだめだ。向こうで私と戦おうね」

    「お姉ちゃん、久しぶりだね」

    「咲……強くなったんだね」

    「うん。それで、お姉ちゃんは何でここに?」

    「気がついたら魔王になっていた。記憶もある程度ない」

    「記憶……気にならなかったけど私もだ。高校入学から後の記憶がない……」

    277 = 261 :

    「それはいいとして、勇者なら魔王を討ち果たす?」

    「お姉ちゃんと私が戦わないといけないの?」

    「嫌なら見てるといい」

    「サキー、話は終わった?」

    「淡ちゃん、戦ったらダメだよ。絶対に勝てないから」

    「何それ?絶対とかそんなのあるわけないじゃん」

    「剣豪さん、来なくていいの?」

    「今行くよ!」

    「淡ちゃん刀を振らないで!」

    「こんなの玩具」

    「刃が通らない?風圧?」

    「力がない。やり直し」

    ――――――

    279 = 261 :

    「お姉ちゃん、私とほんとうに戦うの?」

    「玄ちゃん、情は捨てて本気でかかってきて」

    「お姉ちゃん、何でそんなこと言うの?」

    「私はあの二人を元の所に返してあげたいから。それだけ」

    「……最初からこうなるよう気はしていたよ。ドラゴンさん」

    「それじゃあ玄ちゃん。始めるよ」

    ――――――

    282 = 261 :

    「」

    「」

    「」

    「……」

    「咲、これがお前の味方?」

    「これ?お姉ちゃん、さすがに怒るよ?」

    「それでいい。早く決着をつけよう」

    「何でそこまで戦いにこだわるの?」

    「魔王と勇者。どちらかが負けてどちらかが勝たないと物語は終わらない」

    「……」

    「私と咲が元のいた場所に帰るため」

    「だからって私の仲間にここまで酷いことする必用があるかな?」

    「そうでもしないと咲は戦わない」

    283 = 268 :

    装備に頼りすぎてレベル上げが疎かになってたのかな?

    284 = 261 :

    「もういい……分かった」ジャキッ

    「……銃?」

    「そうだよ」

    咲は照にM1911の銃口を向けて引き金を引いた。
    けたたましい音をあげ放たれた銃弾は照の風の障壁に阻まれ、皮膚に届くことはなかった。

    「私に銃弾は効かない」

    「……なら、フルオートならどうかな」

    取り出したのはMP5。
    咲は躊躇いはしたが、引き金を引いく。

    「効かない」

    弾を切らせばリロード。
    数千の弾丸は照の障壁を貫くことはなく、空薬莢だけが辺りに散乱する。

    「弾切れ?なら、今度は私だね」

    287 :

    私怨

    288 :

    ホッシュ

    289 = 261 :

    寝ていた……


    照が掌を咲に向けた刹那、咲の頬から血が流れる。
    照が使ったのは鎌鼬。研ぎ澄まされた風の刃が咲に確実にダメージを与えていく。

    (まだだ、まだ……)

    「咲、これで終わり」

    照の拳に風が集まり、暴風――台風を形成する。

    (あれで殴られたらひとたまりもないや)

    「謝罪は向こうでするから」

    照の右手が咲を貫こうとするコンマ数秒前、咲の魔法が照に作用した。
    風が消え、貫こうとする腕も止まる。

    「お姉ちゃん、私の勝ちだよ」

    咲の手にあるのはデリンジャー。それが照の胸にゼロ距離で突きつけられている。

    290 = 261 :

    「いったいどこから?」

    「最初は口の中だよ。MP5を使っているときに出したんだ。喋りにくかったよ」

    「じゃあ、あれは目眩まし?」

    「うん。お姉ちゃんが最後は私を素手で叩きに来るのは予想できたから」

    「何で予想できたの?」

    「だってお姉ちゃん、昔喧嘩したとき私が謝ったら軽く頭を叩いて許してくれたもん」

    「……私の負け。ほら、私を撃って終わりにしよう」

    「出来ないよ。お姉ちゃんが私を殺して」

    自分の死を受け入れ、儚く笑う咲を見て照は咲の手を握る。
    咲の右手は咲の唾液でてらてらと輝くデリンジャー。

    「妹を殺せるわけない」

    広間に銃弾の音が響き渡った。

    ――――――

    292 = 261 :

    「う……サキー?」

    「おはよう淡ちゃん」

    「あれ?ここは?」

    「終わったんだよ」

    「じゃあサキー、何で泣いてるの?」

    「ちょっとね。淡ちゃん、お疲れさま。楽しかったよ」

    「サキー、どうしたの?」

    「お別れだよ淡ちゃん」

    「……嫌だ」

    「また会えるよ絶対に。それまでキスはお預けだね。ばいばい淡ちゃん」

    ――――――

    298 = 261 :

    インターハイ決勝大将戦

    「おねがいします」

    「あっサキー、約束忘れてないよね?」

    「勿論だよ」

    「じゃあ、サキーの唇頂きます」

    「ん……」

    「ごちそうさまでした。サキー、覚えてる?」

    「覚えてるけど、どうして私なの?」

    299 :

    クロチャーのかしこさが255…だと…!?

    300 = 261 :

    「サキーの優しさに惚れたんだよ」

    「ありがとう淡ちゃん。ふつつかものですが宜しくおねがいしていいかな?」

    「こちらこそ宜しく!けどサキー、決勝は私が勝つからね」

    「私だって負けないから」

    「それにしても、記憶があるのって私達とクロとトキとテルだけだったよ。何でかな?」

    「些細な問題だよ」

    「そうだね。けど、なんで別の世界に飛ばされたんだろ」

    「それは私にも分からないかな」

    ――――――


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