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    元スレ咲「ノドカの牌」

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    251 = 1 :

    末原「う、生まれてきてすいませんでしたあああああああ!!!!」

     ザシュッ ブシャアアアアアアア キャアアアアアア

    「先輩いいいいいいい!!!?」

    末原「す……漫ちゃんと由子は何もしてません……悪いのは……うちだけです……二人のことは……見逃してやってください…………」ガクッ

    「うわあああああああああ!!!!?」

    由子「だ、誰か医者なのよー!!!!!」

    (ふん……くだらない。こんなくだらない連中のせいで……おねえちゃんは……)

    (おねえちゃん……私……おねえちゃんが打てなかった分まで打つよ。打って打って打って……おねえちゃんの最強を証明するから!!)

    (天国から見ててね、おねえちゃん。未来永劫……これからどんな雀士が生まれても……私が全部……)ゴッ

    (倒す……っ!!!!)

    252 = 230 :

    末原しね

    253 = 55 :

    >ブシャアアアアアアア

    何の音だよww

    254 = 52 :

    oh……

    255 = 1 :

     ――江戸時代

    「いいですか? 『咲』という名は絶対につけてはなりません。
     我々霧島神宮の巫女が総出で封印した『魔』が解き放たれてしまいます。あの魔物……『宮永咲』だけは、絶対に蘇らせてはいけないのです」

    「八百年前の封魔大戦……そこで、私の仲間は、私を除いて全員命を落としました。お願いです……どうか、『咲』という名前だけは……」

    256 = 245 :

    >>253
    何かが噴いた音ですね

    257 = 230 :

    しんでた

    258 = 1 :

     ――

    (ははっ……長かった……八百年も待ったよ……! これで……また麻雀が打てる……!!!)

    「あなたが……宮永咲……さん?」

    (うん。そうだよ)

    「小さい頃に、お父様とお母様から聞きました。八百年前……始祖『宮永照』の妹君が悪霊となって……今も封印されていると」

    (封印されていた、だね)

    「あ、あの、あなたは麻雀が恐ろしく強いと聞きました。それはもう……古今東西に敵はないと」

    (ま、そうだね)

    「そ、それで、お願いがあるんですけど……」

    (なに?)

    「私の身体……自由に使ってくれて構いません。私に力をください。私の身体で好きなだけ麻雀を打ってください!」

    259 = 1 :

    (何か……事情でもあるの?)

    「私……宮永家の面汚しなんです。いくら打っても勝てないんです。弱い雀士は宮永の家に必要ありません。このまま行けば……私は口減らしで殺されます。
     私が生き残るためには……麻雀で強くなるしかないんです。
     お願いです……あなたの力を私にください。そのために……私は禁を破って名を『咲』に改めたんです!!」

    (そっか……いろいろ大変なんだね。わかったよ。私でいいのなら、いくらでも力になる)

    「はいっ!! ありがとうございますっ!!」

    (じゃあ、あなたは今から宮永咲だよ。ただ、私も咲だから、あなたのことは名を改める前の幼名で呼ぼうと思うんだけど……教えてくれないかな?)

    「私の幼名は……『虎姫』と申しますっ!!」

    (わかった、虎姫ちゃん。一緒に麻雀を楽しもうねっ!)

    虎姫「はいっ!!!」

    260 = 1 :

     ――

    (これで……敵はいなくなったね)

    虎姫「そうですね。私も、人としての全てを手に入れることができました。それもこれも、咲さんのおかげです」

    (虎姫ちゃん、もう麻雀は打たないの?)

    虎姫「はい。蓄えもありますし、子宝にも恵まれました。これからは、心静かに余生を過ごそうと思います」

    (そっか。じゃあ、お別れだね)

    虎姫「咲さんは……これからどうするんですか?」

    (また宮永の家――虎姫ちゃんの子孫に『咲』が生まれるのを待つよ。霧島の巫女どもが邪魔をするだろうけれど……きっとまたいつか、私はこの世に現れる)

    虎姫「そして……その時代の最強を目指すのですか? 自らの敵がいなくなるまで……強者を屠り続けるのですか?」

    (うん。それが、私がこうして現世に留まり続ける理由だから。どんな雀士も私が全部倒す……最強を証明するために……)

    261 = 1 :

    虎姫「しかし、それでは……咲さんは最後は必ず一人になってしまいます。国士無双……世界中に誰一人並び立つ者なく、山の頂に孤独に咲く花のように。
     虚しくは……ないのですか?」

    (まあ……少しは寂しいけどね。それでも、私は誰よりも強くないといけないんだよ)

    虎姫「どうして……そこまでして最強を目指すのですか……?」

    (それは……えっと……あれ……? なんでだっけ……)

    虎姫「まあ、咲さんにも色々あったのでしょう。私が口を挟むことではありませんね。
     それでは……咲さん。ご武運をお祈りいたしております。次の時代には……もっと骨のある相手がいるとよいですね」

    (ありがとう、虎姫ちゃん。さようなら……)

    虎姫「さようなら……」

    262 = 106 :

    これ直接卓を囲んでたらどんな展開になったんだろ
    途中でレジェの命が尽きて無効試合かなやっぱ

    263 = 1 :

     ――現代

    (こんにちは。あなたが三代目の『宮永咲』でいいのかな?)

    「…………」

    (あれ……?)

    「……あなたが……『宮永咲』……ですか……?」

    (う、うん(なんだろう……この子、人形みたい))

    「……私は……サキ・検体番号8399……被験者『宮永照』のiPS細胞から生み出されたクローンです……」

    (え? ク? えっ?)

    サキ「……私は……『宮永咲』の依代……人工的に造られた……宮永サキです……」

    (ちょ……意味わからないよ……)

    サキ「……周囲を……見てください……」

    (え……ええ……なにこれ……!!!? お、同じ姿をした人間がいっぱい……!!!?)

    サキ「……この『サキ』たちは……みな……あなたの受け皿として造られました……しかし……適合者は私一人……よって……彼女たちは全員廃棄されます……」

    264 :

    直接なら誰かが死ぬ前に除霊されるのが先なんじゃ

    265 = 1 :

    (そ……そんなエスエフありえないよ!!!?)

    サキ「……この現代……麻雀の競技人口は飛躍的に増えました……新たな強者が次々と現れています……。
     そんな中……最強最古として名高い宮永家は……落ち目を迎えつつあった……そこで……霧島の巫女に極秘で立ち上がったのが……この『プロジェクト・サキ』……。
     私たちは……宮永家に栄光を取り戻すための道具なのです……」

    (よ……よくわからないけど、要するに、私が麻雀で勝ちまくれば、あなたは救われるってこと?)

    サキ「……そんなところです……。
     さあ……既に私の身体は十五歳として調整してあります……多少カンを取り戻した後……まずは高校生として……インターハイに出場……軽く優勝してきましょう……」

    (う、うん……一緒に麻雀楽しもう、か)

    サキ「……はい……」

     ――

    「ば……化け物……!!」

    「うわあああああああ!!!!」

    「誰か助けてええええ!!!」

    266 :

    ヒカ碁からSFまでぶっ飛んだなぁ

    267 = 1 :

    サキ「今日も連戦連勝でしたね、咲」

    (うん。というか、あの人たちは一体誰だったの?)

    サキ「プロ麻雀界の高段者たちです。肩慣らしの相手にはちょうどよいかと」

    (そうなんだ……)

    サキ「ところで、咲はどうして麻雀を続けているのですか?」

    (どうしてって……あれ……どうしてだっけ……?)

    サキ「思い出せないのですか……?」

    (えっと……待って……すごく……すごく大切なことだったんだけど……)

    サキ「咲は……麻雀、楽しんでますか?」

    (た、楽しいよっ!!? 楽しいに決まってるよ!!?)

    サキ「咲が勝つから……ですか?」

    (ち、違うよ……そうじゃなくて……私が麻雀を楽しんでたのは……私が一番麻雀を打っていた頃は……あれ……?)

    サキ「咲……すいません……私は麻雀……あんまり好きになれそうにないです……こんなことのために……私の同胞は……勝手に生み出されて……勝手に殺されたんだと思うと……悲しいです」

    (ご……ごめん、私のせいで……)

    サキ「……すいません……ただの八つ当たりです……気にしないでください……」

    268 = 266 :

    ヒカ碁からSFまでぶっ飛んだなぁ

    269 = 266 :

    二重投稿すまん支援

    270 = 1 :

     ――インターハイ決勝卓

    サキ(次のツモで……カン……嶺上開花で終局ですね……)

    (うん……これで……優勝だね……)

    サキ(あ…………)コホッ

    (え? サキちゃん……? どうしたの……?)

    サキ(すいません……肉体の限界が……私の身体……クローン体……人工的に急成長させたこの肉体は……あちこち欠陥だらけなんです……命が長くないことは……わかっていました……)

    (そ、そんな!? どうなっちゃうの!!?)

    サキ(私の身体……内臓がズタズタなんです……間もなく……死にます……)

    (ええええええ!!?)

    サキ(咲……あなたは……なんのためにこの世に留まり続けているのですか……? なんのために……麻雀を打っているのですか……?
     私は……なんのためにこの世に生まれた……んですかね……?)ゴホッ

    (ちょ、ちょっと!! サキちゃん!!?)

    271 = 138 :

    ちょっと目を離してるうちに乗っ取られたかと思って焦ったわなんだこれ

    272 = 1 :

    サキ(宮永咲……私はあなたを恨みます……あなたさえ……あなたさえいなければ……私や……他の『サキ』たちは……こんな思いをせずに済んだのに……)

    (サキちゃん……)

    サキ(宮永咲……あなたは……私が死んでも……きっとまた現世に蘇るのでしょうね……ただ強者を打ちのめすためだけに……自らが最強となるためだけに……勝ち続けるのでしょうね……)

    (そ、それは……だって私は……えっと……最強の雀士でいなければいけないから……!!)

    サキ(最強……虚しい響きですね……宮永咲……あなたはこれからも……一人で打って……一人で勝って……一人で楽しんでください……。
     そして……いつまでも成仏できないまま……孤独にさ迷えばいいんです……)

    (違うんだよ!! サキちゃん……私が……私が麻雀を打ってるのは――その、楽しいからだよっ!!!?)

    サキ(……そうですか……私は楽しくありませんでしたよ……)

    (っ……!!!)

    273 = 85 :

    蝶展開!

    274 :

    ???「咲さんのクローン売ってください言い値で買います」

    276 = 1 :

    サキ(……では……私の意識が保つのもこれで最後です……あと数分だけなら……私の身体を完全に乗っ取ることもできるでしょう……。
     嶺上開花を和了るならどうぞお好きに……私は先に逝きます……さようなら……)

    (ま、待って……サキちゃん…………!!!?)

    サキ()

    (サキちゃん……違うんだよ……私が……私が麻雀を打ってるのは……)

    サキ()

    (あれ……? 私……なんで麻雀を打ってるんだっけ……? どうして最強でいなきゃいけないんだっけ……? あれ……あれ…………?)

    サキ()

    (ま……麻雀って……)

      ――ツモ、嶺上開花!!

             ――麻雀って楽しいよね!!!!

                         ――麻雀って……楽しい……よね…………?

    277 = 1 :

    「っ……今よ!!! その身体ごと封殺するの!!!! 霊体が完全に肉体の中に入ったわっ!!! 初美ッ! 巴ッ! 全巫力をもって姫様を援護して!!!!」

    (あっ……やば……霧島の巫女だ……どこか……どこかに逃げなきゃ……!!!)

     ――

    (い、勢い余って虎姫ちゃんが使ってた麻雀卓まで飛んできちゃった……これ……虎姫ちゃんの血かな……そういえば……私と別れた頃は結核を患ってたっけ……)

    (しまったな……ここなら霧島の巫女には見つからないだろうけど……時代を超えるごとに宮永の家に対する警戒が強くなっていく……。
     次に宮永咲として麻雀を打ったら……間違いなくあの巫女どもに祓われる……)

    (で……でも……私って『宮永咲』以外に取り憑いたりとかできるんだっけ……?)

     ――

    (これからよろしくね、原村さんっ!)

    「そんなオカルトありえません!!」

    278 = 1 :

     ――――――――――――――――――――

     ――――――――――――

     ――――――

     ――――

     ――

    「咲さん……どうして……消えるときは……さようならって言ってくれるって……言ったじゃないですか……咲さん…………」

    (和ちゃん……ごめんね……ありがとう……さようなら……って……もう聞こえてないか……)

    「……嘘……つき…………」

    279 = 1 :

    『咲さんへ

     お元気ですか?

     私は元気です。

     というのは、ちょっとだけ嘘で、咲さんがいなくなってから、私はずっと家に引きこもっていました。

     けれど、この間、玄さんと憧さんと穏乃が来て……一局打って、少しだけ、前に進めそうな気がしました。

     咲さんとは、もう二度と会えない、そう思っていました。

     けど、今日、私は麻雀卓の中に……咲さんを見つけました、

     これから先――。

     私がもっともっと強くなれば、咲さんともう一度会えるかもしれない。

     そんな風に……思えたんです』

    280 = 245 :

    壊れてるじゃん

    281 = 236 :

    一体ほかの人はどうなったのか…。

    282 = 1 :

    『咲さんへ。

     お元気ですか?

     私は元気です。

     今日は、照さんと対局しました。

     結果は、私の二千点負け。けど、わりと善戦したほうだと思います。運が良ければ、次は勝てるかもしれません。頑張ります。

     みんなも活躍しています。そういえば、報告がまだでしたね。

     赤土さんは、咲さんがいなくなった直後に、小鍛治さんに勝って七星のタイトルを手に入れました

     小鍛治さんはその七星戦を期に引退。

     空いた九個のタイトルの穴を埋めるのは大変だったそうです。

     五花に返り咲いた熊倉さんが、引退するつもりだったのに、ってボヤいていました。

     小鍛治さんはというと、あれから日本を飛び出して、最近だと、リオデジャネイロで大暴れしてきたそうです。

     結果は銀メダルだったそうですが、リオデジャネイロの市街地が壊滅したとの噂も聞いています。

     それから、玄さんがプロ試験に合格しました。南浦さんもです。あと、あのニワカさん……覚えていますか? 初段授与式でお会いしました。小走やえさんというそうです。

     久さんは、三十ぴったりになってからプロ試験を受けるそうです。ここまできたら、とことん悪待ちしてやるって言って。受かるといいですね』

    283 = 245 :

    >>282
    すこやんテロリストになったのか

    285 = 205 :

    プロ編もやってほしい…

    286 :

    この世界では麻雀で町ひとつが壊滅するのは仕方ない事だよね

    287 = 1 :

    『咲さんへ。

     お元気ですか?

     私は元気です。

     照さんと、少しずつですが、仲良くなりました。照さんは、咲さんの話をよくしてくれます。

     あ、でも、私にはちょっとよく理解できなかったのですが、照さんのお姉さんはサキさんで、それに取り憑いていたのが咲さん? とかなんとか。

     照さんは、咲さんがお姉さんを死に追いやった、と思っているようです。だから、照さんは咲さんを倒したいと思っていて、それで、私と打って、その影がちらついたとき、照さんは本当にびっくりしたそうです。

     私には、オカルトもエスエフもよくわかりません。いつか、本当のことが知りたいです。

     それで、照さんのお姉さんの話に戻りますと、この方、とてもよい人だったんですね。照さんが最初に覚えた役は、嶺上開花で、お姉さんに教えてもらった、と聞きました。

     照さんから聞くお姉さんは、私の知っている咲さんとは、別人のようです。

     実際、別人なのかもしれませんね。

     写真、見ました。

     照さんと、久さんに、見せてもらいました。十年前のインターハイ。県予選を突破したときの写真です。

     そこに、笑顔の咲さんが映っていました。

     けど、私の知っている咲さんとは、確かに、少し雰囲気が違うような気もします。

     制服は、同じものでしたけどね』

    288 = 1 :

    『咲さんへ。

     お元気ですか?

     私は元気です。

     嘘です。

     とても寂しいです。

     咲さん。

     咲さん。

     会いたいです。

     会って、話が聞きたいです。

     咲さん――』

    289 :

    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん
    咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん咲さん

    290 = 45 :

    びっくりしたじゃねーか

    291 = 106 :

    いきなりだとびびる

    292 = 138 :

    いつものピンクで安心した

    293 = 6 :

    朕に見えてくる不思議

    296 = 146 :

    鳥肌立ったわ

    297 = 1 :

     ――

    「――ん……ちゃん…………和ちゃん……!!」

    「えっ?」

    「久しぶり! 和ちゃんっ!!」

    「さ……咲さん……!? 本当に咲さんですか……!!!?」

    「私は私だよ。本物の宮永咲」

    「咲さんの……声……聞くの……初めてですけど……」

    「そうだよね。いっつも直接意識に語りかけてたからね」

    「しかし……こんなことが…………いや……なるほど」

    「どうしたの?」

    「これは……夢、ですね。なぜかは知りませんが、私が高校生の姿で、しかも、咲さんと同じ制服を着ています」

    「よく似合ってるよ、和ちゃん!」

    299 = 1 :

    「咲……さん……」

    「ん……?」

    「話したいことが……いっぱい……あります……!!!!」

    「うん……そうだね」

    「けど……咲さんの……話が聞きたいです。
     私、咲さんのこと、何も知りません。色々と文献を調べたり、咲さんに縁のある土地に行ったりしてみましたが……何も収穫がなくて……」

    「そんなことしてくれてたんだ……えへへ、なんだか恥ずかしいな」

    「咲さん、教えてください。咲さんのこと……全部です」

    「いいよ。えっと、昔むかし、あるところに『宮永照』って人がいてね……」

    300 = 6 :

    しえん


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