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    元スレ王様「萌え萌え美少女傭兵隊を配下につけてやろう」 勇者「はい?」

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    201 :

    なかなかおもしろい

    204 = 1 :

    勇者「大丈夫だとは思うけど気をつけろよ。お菓子あげるからとか言われても知らない人にはついて行っちゃ駄目だぞ」

    魔法使い「子供扱いすんなっ。僧侶ちゃん、行こ」

    僧侶「むしろそういう怪しい人が現れてくれた方が目的が達成できちゃうねっ」


    勇者「さて、また狩人ちゃんルートに入ったわけだが」

    狩人「ルートとは?」

    勇者「いや、なんでもない。気にしなくていいよ」

    狩人「わたしの故郷には、『一石一鳥』という諺がある」

    勇者「どういう意味?」

    狩人「1つの石で狙うべきなのは1羽の鳥。同時に多くの目的を持つより、ひとつのことを確実に成し遂げた方がいいということ」

    勇者「なるほど。弓の練習、誘拐犯の捜査、美少女3人同時攻略とかあれこれやるより、狩人ちゃんの攻略に専念しろと」

    狩人「そこまでは言ってないけど」クス

    205 = 1 :

    勇者「じゃ、どういう意味で言ったんだ?」

    狩人「『一兎を追う者は二兎を得る』という諺もある」

    勇者「さっきのとは逆だな」

    狩人「逆じゃない」

    勇者「なんで?」

    狩人「1匹の獲物を追うのに集中し確実にしとめることによって、次の獲物を狙う余裕ができる」

    勇者「なるほど、さっきのと同じことを言ってるわけだな」

    狩人「だいたい同じ」

    勇者「つまり、どういうことだってばよ?」

    狩人「なんとなく思い出しただけ。あなたにどうしろとか言うつもりはない」

    勇者「うーん……剣も弓もなんて考えずに剣の腕を上げることに専念しろと言ってるようにも聞こえるなあ」

    狩人「諺は絶対じゃないし、どうするかはあなたが決めればいい」

    勇者「そうかもしれないけどな」

    狩人「ごめんなさい。余計なことを言ってあなたを惑わせてしまった」

    勇者「いや、思ったことは何でも言ってくれていいよ。情報の取捨選択を学ぶのも修行のうちだ」

    206 :

    銀髪褐色(だったら良いなぁ…)無口な軽装娘…好みだ

    208 = 1 :

    勇者「どうだった?」

    魔法使い「収穫は無くもないけど、微妙なところね」

    勇者「少しは情報が得られたってことか」

    魔法使い「うん。怪しいやつは西の方から来てる説と、南の方から来てる説の二通り」

    勇者「二方向に絞られたわけか。けっこう大きいんじゃないかそれ」

    魔法使い「全員に聞いたわけじゃないし、明日も聞き込みをしてみるつもりだけど」

    僧侶「明日になったら北から説とか東から説も出るかもしれないねっ」

    勇者「それだと振り出しに戻っちまうな」

    魔法使い「あんたの方はどうだったの?」

    勇者「まあそれなりにな」

    狩人「上達が早い。見直した」

    勇者「惚れ直した? まいったな///」

    狩人「それも少しあるかも」クスッ

    勇者「えっマジで?」

    狩人「……」ニコ

    210 = 1 :

    魔法使い「えっなにそれ? あんたたち今日1日でそんなに仲良くなったの? なんで?」

    勇者「別に今日1日でってわけじゃないけど」

    魔法使い「いやでも出会ってからそんな経ってないわよね? なんでそんないい雰囲気になってるわけ? ありえなくない?」

    勇者「落ち着け魔法使いちゃん。別につきあってるとかじゃないよ。ただもうほとんど夫婦に近いくらい意気投合してるだけで」

    狩人「そこまでは行ってない」

    魔法使い「狩人ちゃん、本当のところどうなのよ?」

    狩人「本当のところは、好感を持っているくらいの感じ」

    魔法使い「ふーん。別にいいけど、狩人ちゃんって異性に対してあんまり免疫が無いんだから、急ぎすぎちゃ駄目よ」

    勇者「魔法使いちゃんはあるんだ? 免疫」

    魔法使い「そういえば無いわねあたしも。って茶化さないでよ」

    勇者「というか一番免疫が無いのは俺のような気もするけどね」

    魔法使い「なんか心配だわ。そんな浮ついた気持ちで大丈夫なのかしら」

    狩人「練習はとても真剣にやってた」

    勇者「そのうち成果を見せてやるよ」

    魔法使い「……一応ちゃんとやってはいるみたいね」

    211 :

    これめちゃくちゃ面白いなあ
    スレの後半はレスがかなり増えると思う

    212 = 1 :

    僧侶「女の子にかっこいいとこ見せたいーって思って頑張ってるんじゃないかな」

    勇者「確かにそれがモチベーションの源になってる感はあるな。僧侶ちゃんはよくわかってるな」

    僧侶「親戚だからわかるのかな?」

    勇者「うむ、勇者の血を引く者同士、何か通じるものがあるようだ」

    魔法使い「そんな大層なものじゃないような気がするわ」



    魔法使い「さて、今日もあんたたちリア充チームとあたしたち喪女チームに分かれて活動開始ね」

    勇者「僻みっぽい言い方すんなよ」

    狩人「リア充、とは?」

    勇者「俺にもわからん。とりあえず流しとけ。なあ魔法使いちゃん、もう村の外に調査に行ってみてもよくないか?」

    魔法使い「西と南の二手に分かれて?」

    勇者「うん。分散して村から出るのはちょっと危険かもしれないけど、やばそうなら無理しないで引き返してくればいいだろ」

    僧侶「午前中は西、午後は南みたいに固まって行動する手もあるねっ」

    魔法使い「往復の時間を考えるとそれじゃあまり遠くまで行けないわね」

    僧侶「じゃあ、今日は西で明日は南とか」

    213 = 1 :

    勇者「できればあまり時間をかけずに早めに解決しちまいたいんだよな。また被害者が出ないうちに」

    魔法使い「たしかにそれはあるわね」

    勇者「じゃあまた二手に分かれよう。チーム分けはどうする?」

    魔法使い「あんたは狩人ちゃんといっしょがいいんでしょ?」

    勇者「いや……そういうのは抜きにして、真面目に編成を考えようよ」

    僧侶「勇者くんも遠距離攻撃ができるようになったから、編成の自由度が増してるねっ」

    勇者「まだ付け焼刃もいいところだけどな。ゆっくり時間をかけて射るだけならまだしも素早い連射なんて無理だし」

    魔法使い「だったらやっぱりあたしと狩人ちゃんは別のチームに分かれて、あんたか僧侶ちゃんのどちらかと組むことになるわ」

    僧侶「むー、勇者くんとは別かあ。あたしのターンはなかなか回ってこないね」

    勇者「最初にフラグへし折っちゃったしな」

    僧侶「まあいいよ。あたしはあたしで魔法使いちゃんと百合フラグでも立てるから、勇者くんは勇者くんでがんばってねっ」

    勇者「おいやめろ。兄妹揃って同性愛に走られたら王家の後継者がいなくなるだろ」

    魔法使い「なんかやっぱりあんたたちって性格似てるわよね。勇者の子孫ってみんなこんなんなのかしら」

    勇者「んじゃまあ、いつも同じ組み合わせというのも何だし、今回は俺と魔法使いちゃん、狩人ちゃんと僧侶ちゃんで組むか」

    魔法使い「あんたがそれでいいって言うならそれでいいけど」

    214 = 12 :

    人形ちゃんが出ないと死んじゃう…

    215 = 1 :

    勇者「よし、行くか。俺たちは西な」

    僧侶「あたしと狩人ちゃんは南だね」

    勇者「狩人ちゃんは強いから大丈夫だと思うけど、慎重にな。無理はするなよ」

    狩人「わかった。あなたも気をつけて」

    勇者「無事に帰って来れたら結婚しよう」

    狩人「それはまだ早い」

    勇者「死亡フラグも回避されたことだし、出発しようか」

    魔法使い「相変わらず緊張感が無いわね。余裕があるとも言えるけど」

    勇者「向こうは僧侶ちゃんがいるけど、俺たちは回復手段が無いからダメージを受けないように気をつけないとな」

    魔法使い「初歩的な回復魔法ならあたしも少しは使えなくもないわよ。でもその前に攻撃魔法で吹っ飛ばしてやるから」

    勇者「攻撃は最大の防御ってやつか。頼もしいな。でも魔物相手ならともかく誘拐犯は人間だし、なるべく殺したくはないな」

    魔法使い「そうね。相手の全貌もわかってないからいろいろ吐かせたいしね」

    勇者「隠れ家とかありそうな場所に心当たりはないか?」

    魔法使い「そうね……たぶん、水があるところの近くじゃないかしら」

    勇者「なるほど。それはどのあたりだ?」

    216 = 169 :

    人形ちゃんのターンは1スレでおk

    217 = 169 :

    間違えた1レスな
    1スレもやらないでくれ

    219 :

    220 = 1 :

    魔法使い「川が流れてるのは、向こうの方ね」

    勇者「よし、行ってみるか」

    魔法使い「……正直に言うとね」

    勇者「うん?」

    魔法使い「あんたや狩人ちゃんの気持ちもわかるのよね」

    勇者「どういうこと?」

    魔法使い「やっぱり、なんていうか……異性と親しく接するのって、楽しいわよね。浮かれ気味になるのもわかるわ」

    勇者「ああ、うん。えっ、魔法使いちゃんにもそういう相手いるの?」

    魔法使い「あたしは魔法一筋でやってきたから今までそういう相手はいなかったけど。でもあんたと話してるとなんか楽しいわ」

    勇者「俺のこと好きなの?」

    魔法使い「嫌いではないわね」

    勇者「好きというほどでもないってことか。でも楽しいんだ?」

    魔法使い「あんたはどうなのよ。こうしてあたしといっしょにいる時って」

    勇者「うん、楽しいよ」

    魔法使い「そう、よかったわ。まあそれと同じような感じよ」

    221 :

    川か
    脱ぐしかないな

    222 = 1 :

    勇者「いや、同じではないだろ? 俺、魔法使いちゃん大好きだぞ」

    魔法使い「節操がないわね。女の子に向かって大好きだなんて軽々しく言うもんじゃないわ」

    勇者「でもほんとだよ」

    魔法使い「あたしが大好きなら、狩人ちゃんは何なのよ」

    勇者「狩人ちゃんは第一夫人だな」

    魔法使い「なにそれ」

    勇者「魔法使いちゃんは第三夫人かな」

    魔法使い「一夫多妻を目指してるのはわかったけど、なんであたしが第三なのよ」

    勇者「間に僧侶ちゃんがいるからな」

    魔法使い「あたしが一番下ってことね。ふーん」

    勇者「いや、一番ガードが堅そうだからってだけで、順位に深い意味はないよ」

    魔法使い「ふん、勝手に言ってなさい」

    勇者「怒った?」

    魔法使い「別に」

    224 = 1 :

    勇者「魔法使いちゃんって思ったよりまともだよな。最初は変な奴かと思ってたけど」

    魔法使い「あれは……あたしもちょっと舞い上がってたというか、変なテンションになってたのよ」

    勇者「報酬の高い仕事だから?」

    魔法使い「報酬も悪くはないけど、そんなことより、あたしもやっぱり冒険の旅への憧れみたいなものがあってね」

    勇者「うん、わかるよ。俺もそうだし、たぶん他の2人もな」

    魔法使い「今までの努力の成果を発揮してみたいって気持ちが強かったのよね。それは今でも同じだけど」

    勇者「なんか期待してたより地味な旅になっちゃって悪かったな」

    魔法使い「あたしが勝手に期待してただけだから。それにまだこれからどうなるかわかんないでしょ」

    勇者「そうだな」

    魔法使い「ふふっ」

    勇者「何だ?」

    魔法使い「あんたは思ったより変な奴だったわ。最初はもっとまともかと思ってたけど」

    勇者「……人間ってある程度つきあってみないとわからんもんだな」

    魔法使い「ほんとにね。でもまあ、嫌いじゃないわ」

    勇者「そっか。よかった」

    225 = 12 :

    人形ちゃんの出番は1000レスだよねー?

    226 = 1 :

    勇者「あれ、前から人が歩いてくる。村の人かな」

    魔法使い「……?(誰よアイツ……見ない顔ね……)」

    勇者「知らない奴か?」

    魔法使い「知らないわ。なんか奇妙な装飾の杖を持ってるわね。気をつけて、魔法を使ってくるかもしれない」

    「おう、何だお前ら? こんな所で何をしてる?」

    魔法使い「……攻撃魔法の射程距離内に入ったわ」ヒソヒソ

    勇者「通りすがりの冒険者だ。あんた、向こうから歩いてきたようだけど、この先には何があるんだ?」

    「ああ、何もねえよ。こっちには何も無い。引き返しな」

    勇者「そうか、何も無いのか。何かあるかと思って来てみたんだけどな。無駄足だったか」

    魔法使い「どうする?」ヒソ

    勇者「怪しいな。捕まえて何か吐かせたいところだけど」ヒソヒソ

    魔法使い「いったん引き返して他の2人と合流した方が……」ヒソヒソ

    勇者「そうだな……逃げられちまうかもしれないけど、ここは慎重に」ヒソヒソ

    魔法使い「そうね、何も無いのなら引き返すわ。教えてくれてありがとうね」

    「あー、ちょっと待ちな」

    227 :

    どっせい!

    228 = 1 :

    勇者「なんだ?」

    「その前に金目のものを置いていって貰おうか」

    魔法使い「……あんた、盗賊?」

    盗賊「盗賊ですが何か?」

    勇者「ビンゴか?」ボソ

    魔法使い「かもね」

    盗賊「おら、さっさとしな。身ぐるみ全部とは言わねえ。おとなしく言うことを聞けば金も少しは残してやるよ」

    勇者「ああ、金をやってもいいが、その前に聞きたいことがある」

    盗賊「駄目だ。金を置いてさっさと消えな」

    勇者「……変だな」

    魔法使い「何が?」

    勇者「魔法使いちゃんがいるのに金しか要求してこない。誘拐犯なら……」

    魔法使い「あたしを捕らえて売り飛ばそうとする、とか?」

    盗賊「おい、何をゴチャゴチャ言ってやがる」

    魔法使い「どちらにしても、おとなしく従う義理も無いわね。……『火炎』!」

    229 = 1 :

    盗賊「うわっ、何だこの女、いきなり攻撃魔法ぶちかまそうとしてきやがった」

    魔法使い「あ、あれ? 魔法が……『爆炎』!」

    盗賊「無駄だぞ。つーか殺す気か。こえー女だな」

    魔法使い「なんで!? なんで魔法が使えないの!?」

    勇者「どういうことだ……?」

    盗賊「『魔封じの杖』。こいつを持ってる限り、俺に魔法は通じねえよ」

    魔法使い「なにそれ……そんな反則的なアイテムが……」

    盗賊「さて、俺を殺そうとしたってことは、殺される覚悟もあるってことだよな?」

    勇者「魔法が効かないなら……!」ビシュッ

    盗賊「ふん」バシッ

    勇者「矢を杖で払った!?」

    盗賊「どうしても殺されたいらしいな。じゃあこっちからも行くぜ」ダッ

    勇者「くっ……! 接近戦なら!」バッ スラリ

    盗賊「おらぁ!」ビュッ! バキッ!

    勇者「ぐっ……! 速いっ……! このっ!」ブンッ

    231 = 1 :

    盗賊「おっと」ヒラリ

    魔法使い「なんで……雑魚っぽい奴だと思ったのに、こいつ、強い……!」

    勇者「てやっ! おりゃあ!」ブンッ ブンッ

    盗賊「遅い」バキッ! ドスッ!

    勇者「このぉおおおっ!」ブンッ!!

    盗賊「っと、危ねっ。そろそろ終わらせるか」ドスッ!!

    魔法使い「勇者!!」

    勇者「ぐ……う……」ドサッ

    盗賊「……ふぅ。さっきのは危なかったな。けっこうやるじゃねえか。だが上手いだけだな。速さが足りない」

    魔法使い「そんな……何なのよあんた……」

    盗賊「盗賊だっつってんだろーが。杖持ってるからって魔法使いとでも思ったか? 甘ぇよ。人は見かけによらないってな」

    勇者「……」

    盗賊「あれ、殺しちまったかな? 悪く思うなよ、そいつが中途半端に強えもんだから手加減ができなくてな。はは」

    魔法使い(魔法は使えないし、どうすれば……勇者が投げ捨てた弓……駄目、あたしの力じゃ引けない……)

    盗賊「さて、こっちの姉ちゃんも痛い目にあわしとくか。文句はねえよな? そっちから先に手ぇ出したんだからな」

    233 = 1 :

    魔法使い「それは……あんたが金を出せとか……」

    盗賊「だが殺そうとしたのは事実だよなあ? ま、その綺麗な顔がちっとばかし不細工になる程度で許してやるよ」

    魔法使い「そんな……殺そうとまでは……」

    勇者「待て……その娘に手を出すな……」

    盗賊「おっと、生きてたか」

    勇者「やるなら俺をやれ……その娘の分も俺が受けてやる」

    盗賊「いいのか? 男には手加減しねぇぞ。つーかそれ以上やったらマジで死ぬぞお前」

    魔法使い「駄目っ。駄目よそんなの!」

    盗賊「じゃあどうすんだ? 喧嘩売られて黙って引き下がれってか? やだね。許して欲しけりゃ裸になって土下座でもしろよ」

    魔法使い「そんな……」

    盗賊「それも嫌なら、そうだな、やっぱりこの男殺しとくか。恨まれて仕返しにでも来られたらめんどくせえしな」

    魔法使い「待って! やるわ。やるから」

    勇者「魔法使いちゃん……やめろ……」

    魔法使い「……」スルッ パサ

    盗賊「全部脱げよ。下着もだ」

    235 = 118 :

    盗賊?「さて、それじゃ痛い目にあわせるぜ。ちゅちゅちゅ…チューを・・」(しどろもどろ)

    236 = 1 :

    魔法使い「……全部脱いだわ。これで満足?」

    盗賊「震えてるな。俺が怖いのか」

    魔法使い「誰があんたなんか。寒いだけよ」

    盗賊「気の強い女だな。気に入った。土下座はもういいからお前、服持ってついて来い。俺の女にしてやる」

    魔法使い「なっ……」

    盗賊「こういう気の強い女を屈服させてみたかったんだ。ほら、来いよ。たっぷり可愛がってやるから」

    魔法使い「いやっ! 離してっ!」

    勇者「やめろ……やめてくれ……その娘に酷いことしないでくれ……金なら出すから……」

    盗賊「あ? 金だ? ふん、じゃあ10万G出しな」

    勇者「……」

    盗賊「どうした? この女なら10万くらいの価値はあるだろ」

    勇者「……いや、5万くらい?」

    魔法使い「ちょっと!」

    盗賊「おいお前なに値切ってんだよ。立場わかってんのか?」

    勇者「あ、いや……違うんだ。5万くらいしか持ち合わせが無いんだ。それで許してくれ」

    237 :

    値切る王子wwwwww

    239 = 1 :

    盗賊「ふーん。……いや、駄目だ。俺が10万と言ったら10万だ。出せないならこの女は連れて行く」

    勇者「……俺の剣もやる……10万どころじゃない価値がある筈だ」

    盗賊「この剣か。……まあいいだろ」

    勇者「そうか……よかった」

    盗賊「いいか、わかってるだろうが一応言っとくぞ。ここでお前を殺して金も剣も女も全部奪うことだってできるんだからな」

    勇者「わかってる……それはわかってる」

    盗賊「負けた相手が俺のような優しい奴でよかったな。せいぜい神様にでも感謝しろ。仕返しとか考えるんじゃねえぞ」

    勇者「ああ……すまない。感謝する」

    盗賊「俺とここで会ったことも村の連中には言うなよ。じゃあな」スタスタ

    魔法使い「……」

    勇者「ぐ……情けねえな。体が動かない」

    魔法使い「あいつがいなくなったから回復魔法を使えるはずだわ。待ってて、すぐに治してあげるから」

    勇者「先に服を着ろよ。その後でいい」

    魔法使い「馬鹿なことを言わないで。治療が先よ。本当に重傷だわ。あたしが連れて行かれてたらあんた死んでたわね」

    勇者「……ごめん」

    240 = 89 :

    ふむ

    241 = 1 :

    魔法使い「謝らないで。あたしだって……あたしの方が悪かったわ」

    勇者「……」

    魔法使い「これでとりあえずは大丈夫かしら……ごめんね、あたし回復魔法は得意じゃないから」

    勇者「……」

    魔法使い「大丈夫? えっ? 死なないでよ? これであんたが死んじゃったら、あたし……」

    勇者「あ、いや、すまん。ちょっと見蕩れちまってた。魔法使いちゃんの体、綺麗だな」

    魔法使い「なっ……馬鹿じゃないの!? あんたほんとに今の状況わかってる!?」

    勇者「ごめん、ちょっと現実逃避してたかも」

    魔法使い「服着るから向こうを向いてて」

    勇者「もう見ちゃったから今更だけどな」

    魔法使い「うるさい。こっち見んな」

    勇者「……あんな見ず知らずの奴にまで裸見られて、恥ずかしい思いさせちまって悪かったな。ほんとにごめん」

    魔法使い「もう済んだことだし、連れてかれてもっと酷いことをされるよりましだわ。あいつに感謝しようとは思わないけど」

    勇者「あいつ、ほっといたら俺が死ぬのをわかってたから、魔法使いちゃんを連れてかなかったのかな」

    魔法使い「……かもね。そうだとしたらそんなに悪い奴でもないのかもね」

    242 :

    盗賊は殺しはしない主義なのか

    243 = 1 :

    勇者「誘拐犯とは関係なかったのかな……」

    魔法使い「わからないわ」

    勇者「……帰るか」

    魔法使い「立てる?」

    勇者「うん」

    魔法使い「弓と矢を持ってあげるわ」

    勇者「すまん」

    魔法使い「気にしないで。回復魔法が完全じゃないから」

    勇者「やべえフラフラする」

    魔法使い「頑張って。僧侶ちゃんと合流できれば治してもらえるわ」

    勇者「うん」

    魔法使い「あっ。弓、壊れてる」

    勇者「そっか。武器が無くなっちまったな」

    魔法使い「あってもその体じゃ戦えないわよ。でも魔物が出たらあたしが護ってあげるから」

    勇者「うん……ありがとう」

    244 :

    王子が予想外の弱さだった

    245 = 1 :

    僧侶「はい、終わったよっ」

    勇者「ありがとう、助かった」

    狩人「無事に回復してよかった」

    僧侶「大きい音が聞こえたから急いで来てみたら勇者くんが倒れてたからびっくりしたよー」

    魔法使い「無理してここまで歩かせちゃったからね。攻撃魔法で音を出すことをもっと早く思いつけばよかったんだけど」

    僧侶「たいへんだったねえ」

    魔法使い「まったく、プライドがズタズタだわ。魔法を封じられて何もできなかったし、無様に命乞いまでするはめになって」

    勇者「面目ない……そっちはどうだったんだ?」

    僧侶「うん、なんか変な魔物がいっぱいいて、無理っぽかったから逃げ帰ってきちゃった」

    狩人「あれはちょっときつい」

    魔法使い「魔物が……?」

    僧侶「あんなところに誘拐犯がいたとしても、魔物にやられちゃうんじゃないかな」

    勇者「そうか……狩人ちゃんと僧侶ちゃんも危険な目にあわせちゃってたんだな。すまん。俺の判断が甘かった」

    僧侶「勇者くんのせいじゃないよ」

    勇者「いや、二手に分かれて戦力を分散させたのは失敗だった。事前に狩人ちゃんにも忠告されてたのにな」

    246 = 90 :

    最初と話の方向性変わりすぎだろ

    247 = 227 :

    かなしい

    248 = 1 :

    僧侶「狩人ちゃんに?」

    勇者「うん。同時に複数のことをやろうとしないでひとつのことに集中しろと。急ぎすぎてかえって遠回りをしちまった」

    狩人「そこまで考えて言ったわけじゃない。気にしないで」

    勇者「うん……。いろいろ反省点があるけど、何より駄目なところは剣であいつに負けたことかな。俺には他に取り柄が無いのに」

    魔法使い「あんたはまだましよ。攻撃魔法を使えない相手なんてあたしはどう戦えばいいのよ」

    勇者「相性ってもんがあるからな……あんな反則的アイテムを持ってる奴以外との戦闘で頑張ってくれればいいよ」

    僧侶「とにかく頑張って修行して今より強くなるしかないねっ」

    魔法使い「これからどうするの?」

    勇者「剣と金が無くなっちゃったからいったん国に帰るよ。で、もう一度出直す」

    魔法使い「そうね……」

    勇者「まず壊れた弓を商人さんに返して、それから来た道を引き返そう」

    僧侶「じゃああたしの国のお城で誘拐事件のことをお父さんに相談してみようかな」

    勇者「そうだな。それから俺の国に戻って」

    僧侶「あ、あたしはその間、自分の国にいていい?」

    勇者「ん? まあいいけど。さすがにあの辺りの道なら人数が減っても危険なことは無いだろうしな」

    249 = 1 :

    僧侶「その間にあたしも修行しとくよ。お兄ちゃんとかに手伝ってもらって」

    勇者「そっか。じゃあ俺も再出発前に1週間でもいいから時間を貰って鍛えなおそうかな」

    魔法使い「1週間程度でどこまで変わるのかは知らないけど、やらないよりましかしらね」

    勇者「俺に足りないのは速さだってわかったから、基礎から鍛えなおそう。狩人ちゃん、よかったらつきあってくれないか」

    狩人「告白されてしまった///」

    魔法使い「つきあってくれってそういう意味じゃないわ」

    勇者「魔法使いちゃんもつきあってくれ」

    魔法使い「あたしも? 剣の修行に?」

    勇者「いや、結婚を前提として。第三夫人だけど」

    魔法使い「……ふふっ。あんたが世界一の剣士になれたら考えなくもないわ」

    勇者「マジで? うわぁ頑張ろう」

    僧侶「さっきは凹んでたけど、勇者くんも魔法使いちゃんも元気が出てきたねっ」

    勇者「ああ。いつまでも落ち込んでられないからな。俺達の戦いはこれからだ」

    僧侶「あたしのターンが回ってくるのもこれからかな?」

    250 :

    なんだか大長編になりそうでオラワクワクしてきたぞ!


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