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元スレ小鳥「まるで、花が咲くように」
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P(……俺が今考えていることが正しいとするなら、小鳥さんもまた、昔……)
──────────────────────────────────────────────
……女には、色々な過去があるってことです
それに私は、歌うことよりも、みんなのことを見守っていく今の生き方の方が性に合っていますから
──────────────────────────────────────────────
P(もしかしたら、彼女は……。自分が持っていたかつての夢を、みんなに託しているのかもしれないな)
P(トップアイドルという夢を叶えた、その先を見たくて……)
──────────────────────────────────────────────
……プロデューサーさん。ちゃーんと私にも、見せてくださいね
あの子達が、夢を叶えた姿。……そして、その先を
それをこの目で見ることが、私の夢でもありますから……
──────────────────────────────────────────────
P(だからあの人は、いつだって優しく微笑みながら、みんなのことを見守っているのかも……)
P(……いや、余計な詮索はよそう)
P(それに、小鳥さんにどんな過去があったかなんて、関係ない)
P(俺が……いや、ちがう、俺だけじゃないな)
P(765プロのみんなが大好きな、音無小鳥さんは……間違いなく……)
──────────────────────────────────────────────
いつだって……アイドルのみんなが、仲間がいてくれる
私は……みんなが持つ、ひとりひとつの光を、何より愛しているから……
だからきっと……これ以上の幸せは、ありません
──────────────────────────────────────────────
P(こう言って微笑ってくれた、いまの彼女なんだから)
──────
────
──
テクテク……
小鳥「……ふふっ、春香ちゃんったら……」
小鳥「私も、大好きよ、っと……」ピピッ
──パタンッ
小鳥「……よーし!」
小鳥(あれから、一晩が経ちました)
小鳥(今日は律子さんのお言葉に甘えて、いつもよりちょっと遅めの出勤です)
小鳥(……とは言っても、もちろんアイドルの皆よりは早く着く予定だから、決して遅刻ではありませんよ!)
テクテク……
律子「……あっ! 小鳥さーん!」
小鳥「あぁ、律子さん! おはようございますー」
律子「おはようございます。鍵、ちゃんと開けときましたからね」
小鳥「ふふっ、ありがとうございます。おかげで、のんびりできちゃいました」
律子「……それより! 聞きましたよ~、例の件っ!」
小鳥「……? なんのことですか?」
律子「何ってそりゃあ、プロデューサーとのことに決まってるじゃないですかっ」
小鳥「!!! そ、そう……プロデューサーさんから?」
律子「ええ、今朝直接ね。ふふふっ、おめでとうございます!」
小鳥「……あ、ありがとうございます……えへへ」ニヤニヤ
律子「本人から聞いたかもしれないですけど……私は以前から知っていたんですよ、あの人の気持ち」
小鳥「そうだったんですか……」
小鳥(確かに、街中で告白されたときに、ちらっとそんなことを言っていたような気がする……)
小鳥(……頭がこんがらがって、あのときはあんまり聞いてなかったからなぁ……)
律子「まぁ、あの人はあの人で、仕事以外のことはてんで奥手だから……」
律子「こうなるのはもっと先になるかと思ってたんですけどね。でも、結果良ければなんとやらです!」
小鳥「……律子さん……」
律子「──っとと……すみません小鳥さん、引き止めておいてなんだけど、私そろそろ行かないと」
小鳥「これから、営業ですか? それにしては随分早いような気もするけど」
律子「いえ、今日は竜宮の撮影の付き添いだから……ただ、あずささんを迎えに行くんです」
小鳥「あぁ、なるほど……」
律子「今度、ゆっくり話を聞かせてくださいね! それではっ!」
小鳥「……ええ、行ってらっしゃい!」
律子「はいっ、行ってきます!」
小鳥(……行ってきます、行ってらっしゃい、か)
小鳥(私もいつか、プロデューサーさんと、そんなやりとりをするようになるのかな)
小鳥(……もちろんそれは、仕事以外で……そ、その、つまり……)
小鳥「えへへへへ……!」
小鳥「……はっ! いけないいけない……」
小鳥(あんまり調子に乗っちゃだめだぞっ、小鳥! 公私混同してはいけないわ!)
小鳥(これからお仕事なんだから……)
小鳥「事務所での私は、プロデューサーさんのコレ(小指を立てながら)じゃなくて……」
小鳥「みんなの頼れるお姉さん……765プロ唯一の、スーパー事務員さんなのよ……うん!」
小鳥「…………」
小鳥「……えへへへへ……♪」モンモン
【765プロ事務所】
ガチャッ
小鳥「おはようございまーす!」
P「お、来ましたね! おはようございます、小鳥さん!」
小鳥「ふふっ、プロデューサーさ……ん……」
小鳥「……ぉ、お元気そうでなによりでございますぅ……」
P「あ、あの……どうかしましたか? 急にちっちゃくなっちゃって」
小鳥「なな、なんでもないでございますよ! あは、あはは……」
小鳥(公私混同しちゃいけない、とはわかっているのに!)
小鳥(……どうしても、昨日のことを思い出しちゃって……プロデューサーさんの顔、直接見れません……)
小鳥(うぅ……思春期の女の子じゃあるまいし、二重の意味で恥ずかしいわ……!)
小鳥「……」モジモジ
P「……ああ、なるほど」
小鳥「え?」
P「大丈夫ですよ、小鳥さん。何も恥ずかしがることはありません。堂々としていればいいんですから!」
小鳥「……プロデューサーさん……」
小鳥(……やっぱり、不思議ですね)
小鳥(あなたにそんな風に言われると、本当に私……)
小鳥「……ふふっ、ありがとうございます。そうですね、こんな私、私らしくないですよね!」
P「いや、まぁ、小鳥さんっぽいとは思いますけどね」
小鳥「ええっ!? ど、どういう意味ですか!?」
小鳥「もう……」
P「あははは……」
小鳥「……ところでプロデューサーさん、何かあったんですか?」
P「何か、って?」
小鳥「昨日までとは、また少し、顔つきが変わっているような気がするんですけど……」
P「うっ……随分、察しが良いんですね」
小鳥「そりゃあ、あなたのことですから……」
P「……大したことじゃありませんよ。本当に、当たり前のことを再確認したです」
小鳥「……なんだか、そう言われると、余計に気になっちゃうかも……」
P「あはは! つまり、俺はやっぱり、いまのあなたのことが大好きだってことですよ!」
小鳥「うぇっ!? え、えぇ……!? い、意味がわかりません~~!」
小鳥(大好きだって……な、なんなのよ、急に……)
小鳥(そういう風に私に言えば、なんでも誤魔化せると思っているんじゃないかしら?)
小鳥(……まぁ、それは確かに……大体合ってるかもしれないけど……でへへ)
小鳥(っと、いけないいけない……お姉さんっぽく、お姉さんっぽく」
P「いまさらそんなの、意識しなくてもいいと思いますけど……」
小鳥「えっ!? ああっ、わ、私ったら今、声に出してました!?」
P「ええ、ばっちりです!」
小鳥「うぅ……カッコ悪ぅぅ……!」
P「……俺は、無理に飾ろうとしない、そのままの小鳥さんが一番魅力的だって思いますよ」
小鳥「………………」
P「それに、他のみんなだって、きっとそう思っていますし」
小鳥「……じゃ、じゃあ……妄想してもいいの……?」
P「まぁ、ほどほどになら」
小鳥「ほどほどかぁ……」
P「……さあ、もうすぐアイドルのみんながやってくる時間だ。今日も頑張っていきましょう!」
小鳥「……ふふっ、はーい!」
小鳥(……でも確かに、そうかもしれませんね)
小鳥(ありのままの自分でいられるから、私はこの場所のことを、こんなにも好きになれたんですから……)
P「いまさらそんなの、意識しなくてもいいと思いますけど……」
小鳥「えっ!? ああっ、わ、私ったら今、声に出してました!?」
P「ええ、ばっちりです!」
小鳥「うぅ……カッコ悪ぅぅ……!」
P「……俺は、無理に飾ろうとしない、そのままの小鳥さんが一番魅力的だって思いますよ」
小鳥「………………」
P「それに、他のみんなだって、きっとそう思っていますし」
小鳥「……じゃ、じゃあ……妄想してもいいの……?」
P「まぁ、ほどほどになら」
小鳥「ほどほどかぁ……」
P「……さあ、もうすぐアイドルのみんながやってくる時間だ。今日も頑張っていきましょう!」
小鳥「……ふふっ、はーい!」
小鳥(……でも確かに、そうかもしれませんね)
小鳥(ありのままの自分でいられるから、私はこの場所のことを、こんなにも好きになれたんですから……)
小鳥「……でもプロデューサーさん、今日だけではありませんよ」
P「え?」
小鳥「みんなの夢が、ひとつ残らず花咲くその日まで。私たちはずっと……でしょう?」
P「……そうですね!」
小鳥(──そう、私たちはこれからも……)
小鳥(春は花をいっぱい咲かせて、夏は光いっぱい輝いて……)
小鳥(そんな風に、一日ずつ、一歩ずつ……笑いあいながら、泣きあいながら)
小鳥(今ここにある幸せを、精一杯にかみ締めながら)
小鳥(これからもずっと……変わらずに、ありのままに、過ごしていくんです)
──ガチャッ
「「「おはようございまーっす!」」」
P「お、きたきた……みんな、おはよう!」
小鳥「……ふふっ」
P「……すみません、小鳥さん。気になるかもしれないですけど、さっきの話の続きはまたあとで……」
小鳥「はい、わかっています。だって私たちには、大切なお仕事がありますからね!」
小鳥(……それはきっと、私たちにしか出来ないこと)
小鳥(この場所に生まれた小さな夢を、眩しく映る広いあの空に向けて、まっすぐに伸ばしてあげること)
小鳥(たとえるなら、それは……)
小鳥(それはまるで、花が咲くように)
小鳥「さぁ、プロデューサーさんっ!」
小鳥「私とあなたのお話はとりあえずここまで。これからはまた、いつものように……」
小鳥「アイドルの時間の、始まりですよ!」
P「はいっ!」
おわり
おわりです。読んでくれた方、支援してくれた方ありがとう
無駄に長くなってしまい真に申し訳ござピヨちゃんかわいい!!
無駄に長くなってしまい真に申し訳ござピヨちゃんかわいい!!
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