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    元スレ勇者「俺が考えてた冒険と全然違うんだけど」

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    みんなの評価 : ★★
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    1 :

    勇者「ふと、冒険したくなった」

    勇者「というわけで買ってみました勇者ガイドブック」

    勇者「勇者の家系なのにどうして何も記録とか残ってないんだか」

    勇者「ふむふむ、『王様の命令は何が何でも肯定しなければならない』?」

    勇者「『嫌がると永遠と同じ言葉で肯定を求めてくる』……うわ、なんだそれ」

    勇者「『勇者は王様の命令がなされるまで冒険できない』……マジかよする気満々なのに」

    勇者「『昨今の勇者はハーレムパーティーが多く、女性ばかりのパーティが目立つ』」

    勇者「……ふむ」

    2 :

    嫌でもヨシヒコが浮かんでくる

    3 :

    メタメタしいな

    4 = 1 :

    勇者「『そのままパーティーのメンバーがヒロインに昇格し、結ばれるケースも少なくない』」

    勇者「ほえー、そうなのか」

    勇者「最近じゃ、よく萌えパとか言われてるのはそれだったのか」

    勇者「ん、前例パーティーがあるぞ」

    (例)勇者:僧侶、僧侶、僧侶

    勇者「えええ、僧侶しかいないじゃん……」

    勇者「こういうバランスの悪いパーティは参考にならないな」

    勇者「というか、こんなの載せるなよ……」

    6 = 1 :

    勇者「それにしても……」

    勇者「なーんか違うんだよなぁ」

    勇者「俺が思ってたのはこう、熱くて、男と男の友情! ちょこっとした恋愛!」

    勇者「みたいなのをイメージしてたんだが」

    勇者「可愛いお姫様と最後には結ばれる……みたいな」

    勇者「『姫救出後、結婚におよぶケースは多い』……これだよこれ!」

    勇者「あ、でも前例が相当昔だな……最近はそういう感じじゃないのかな」

    7 :

    そう言えばヨシヒコは勅令下す王様は出てこなかったな

    8 :

    はよ話進めろ

    10 = 1 :

    勇者「ん……『男ばかりのパーティだとたくましいが、変なイメージを付けられる場合がある』」

    勇者「どういうことだ?」

    勇者「『初めて訪れた町のサービスの差がある』……なんだと!?」

    (例)女性ばかりのパーティだったためにレディースデイが適用された。

    勇者「なんだと……こういうのは参考になるぞ!」

    勇者「なるほど、俺のわがままではなく、村の人達のニーズに合わせて作らないといけないのか!」

    11 :

    勇者とは人類のニーズに応える道具である

    12 = 1 :

    勇者「でも、一人くらい男いてもいいじゃないか」

    勇者「肩身が狭いぞ、このやろう」

    ☆こんな人はオススメ
    ・男一人は窮屈!

    勇者「お! まさに今の俺」

    『できるだけ女の子に見える男(男の娘)を連れて行く』

    勇者「……お、『男の娘』?」

    勇者「うわー、どうすりゃいいんだよー」

    13 :

    この勇者なんだかなぁ・・・

    14 = 1 :

    勇者「『勇者は基本的にあまり善行をし過ぎてはいけない』……なんで?」

    勇者「良いことしちゃ悪いのか?」

    (例)絡まれている女性を助ける……攻略に支障が出る。

    勇者「いやいや、助けるだろ! 俺の勇者の血が疼くよそんなの!」

    勇者「しかも攻略に支障って言葉おかしいだろ! 冒険なんだと思ってんだよ!」

    勇者「あー、もうっ、すげーやる気失せた!」

    勇者「冒険のためにどれだけ修行したと思ってんだよ!」

    勇者「んん……『冒険が始まらないと修行を積んでも強くはなれない』……マジかよぉ」

    15 :

    独り芸で完走したら誉めてやろう

    17 = 1 :

    勇者「もういいや、ふて寝ふて寝」

    勇者「どうせ頑張っても強くなれねーんじゃ、意味ねーって」

    コンコンッ

    勇者「誰だよ……はいはい」ガチャ

    「勇者か?」

    勇者「……誰ですかあんた?」

    騎士「私は女騎士と言う者だ。王からのご命令だ、ついてきてもらおう」

    勇者「え、今!?」

    20 :

    書き溜めてるだけで読む気になる
    これは支援

    21 = 1 :

    騎士「今だ。ふむ、見た感じ既に装備の準備はできているようだな」

    勇者「いや、ちょっと待って下さいこれにはワケが……」

    騎士「悪いが、王のご命令なのだ。ついてきてもらわないと困る」

    勇者「う……わ、わかったよ……じゃあ少し支度するから、待っててくれ」

    騎士「うむ」

    勇者(……つか、なんだあの美人は!)

    勇者(ガイドブック、ガイドブック……)

    『最近では城に仕える兵士達にも変化が見られ、女性の数が増大している』

    勇者「……城もニーズにこたえてるのか」

    騎士「まだか?」

    勇者「も、もうちょい!」(とりあえず、このガイドブックは持って行っておこう)

    22 = 1 :

    勇者「おまたせ」

    騎士「ふむ、それでは行こう」

    勇者「あんた、城に仕えてるのか?」

    騎士「? そうだが」

    勇者「そうか。命令って、何か具体的なこと言われてる?」

    騎士「いや、特には何も」

    勇者「ふーん」

    騎士「なにか?」

    勇者「いや、なにもないけど」

    勇者(思わず見惚れちまったぞ……)

    23 = 1 :

    騎士「あなたは、本当に勇者なのか?」

    勇者「へ、そうだけど?」

    騎士「思ったより気さくな方で、驚いた」

    騎士「城にある勇者にまつわる本では、とても寡黙で、『はい』か『いいえ』しか答えないと聞いたが」

    勇者「古い古い。そんな勇者はもう何十世代も前だよ」

    騎士「ふむ、そうなのか?」

    勇者「うん」(ガイドブックに受け売りだけど)

    24 = 18 :

    いいえ もし私の 治める国があるなら それは 私自身で さがしたいのです

    なんて長文を喋る勇者が世の中にはいるらしい

    25 = 1 :

    騎士「そうなのか……確かに誇りがかぶっていて、古い文字ばかりだったな」

    騎士「ならば、あなたはもう少し人間らしいお方である、と」

    勇者「ま、そうなるのかな?」

    騎士「少し興味があるので、聞いていいか?」

    勇者「どうぞ」

    騎士「勇者としての自覚はあるか?」

    勇者「……え」

    騎士「別に責めているわけではない。ただ、あなた自身そのことをどう思っているのか知りたくて」

    勇者「んー」

    勇者「まあ、何時の時代にも勇者はいて、誰かが勇者にならざるをえないなら」

    勇者「それが俺の家系だったってだけさ」

    騎士「つまり、運命だと?」

    勇者「まあ、そんなとこ」(正直、ガイドブック見たせいで半分くらいやる気削がれてるんだけども……)

    26 = 1 :

    騎士「あなたは……とても素敵な方なのだな」

    勇者「いやはや、そう言われると照れるなぁ」

    騎士「そろそろ城に到着する。これからは少しだけ口をつぐんでいていただきたい」

    勇者「了解」

    勇者(ガイドブックには確か、『口を挟むと色々めんどくさいので静かに命令を聞く』だったかな)

    勇者(『質問すると逆に話が長くなるので黙っておく』)

    勇者(サクサク説明してくれたほうが嬉しいし、そうしよう)

    27 = 1 :

    「おお、よくぞ参った勇者よ!」

    勇者「……」

    「おお、よくぞ参った勇者よ!」

    勇者「……?」

    「おお、よくぞ参った勇者よ!」

    勇者(ど、どういうことだ!?)

    『挨拶をしないと話は進まない』

    勇者「は、はい」

    「ふむ、女騎士、下がれ」

    騎士「はっ」

    勇者(めっちゃビビったー……)

    28 = 1 :

    「実は、貴殿を呼んだのは他でもない」

    勇者「はあ」

    「魔王が蘇ったのだ!」ででーんっ

    勇者「な、なんだってー!」

    「驚くのも無理はない。昔封印した魔王が、また姿を現したのだからな」

    「あれはある朝のことだ……」

    くどくど

    くどくど

    勇者(思ったより長いぞ、なんだこれ)

    29 :

    しえん

    30 = 1 :

    「……ということなのだ!」

    勇者「……」zzz

    「……頼まれてくれるか?」

    勇者「ふぇ!? は、はいっ」

    「うむ、それではあれを持って来い!」

    兵士「はっ!」

    勇者「ん? なんですか?」

    「支給品だ。これで魔王を倒してきてくれ」

    勇者(なにこの棒?)

    31 :

    返事のし忘れでもう一度同じ話を聞くハメに

    32 = 1 :

    勇者(『王様の支給品は期待値少』……ってこのことか)

    勇者「いや、いいです。武器屋で買うんで」

    「そう言わずに!」

    勇者「いいですって」

    「そう言わずに!」

    勇者「……ああ、わかりました。いただきます」

    「おお、もらってくれるか!」

    勇者(王様こえぇ……)

    35 = 1 :

    「あと、一人での旅は辛いだろう、ギルドに行くといい」

    勇者「ギルド?」

    「そうだ。ギルドにはたくさんの職業の者たちがいる」

    「きっと貴殿の役に立つ者たちがいるはずだ」

    「ギルドの場所はわかるか?」

    勇者「あー……わかんないです」

    「それでは女騎士、案内しろ」

    騎士「はい」

    勇者(い、いつの間に……!?)

    36 = 1 :

    騎士「それでは、ついてきてください」

    勇者「う、うん。それでは王様、行ってきます」

    「幸運を祈る!」

    勇者(あ、マジなのか。『冒険の始まりは案外ドライ』って……)

    騎士「ふふっ、勇者さん。途中寝ていましたね?」

    勇者「えっ……バレてたか」

    騎士「仕方がありません。私の同僚にもそういう者がいますから」

    勇者「君達も、あんな話を聞かされるの?」

    騎士「はい。毎朝定時に」

    勇者「うわー……辛そう」

    37 = 29 :

    女騎士は攻略可能なのか

    38 = 1 :

    騎士「返事を怠ると、また同じ話が繰り返されるので、頑張って起きています」

    勇者「大変だね」

    騎士「でも、王様は素敵な方ですから」

    勇者「ふーん」

    騎士「私の家系は代々王に仕えているので、王様には感謝しないと」

    勇者「なるほどね」

    騎士「ギルドはここです。それでは、私はここで」

    勇者「ちょ、ちょっと待って」

    騎士「はい?」

    勇者「あのさ……君と一緒には行けないのかな?」

    39 :

    なくてもいいけど
    エロの予定は??

    40 :

    この女騎士の口調からして貧乳じゃないですかうれしい

    41 = 1 :

    騎士「え……私、ですか?」

    勇者「うん。なんだか、君となら、冒険が楽しくなりそうだし」

    騎士「でも……私は……」

    勇者「いや、わかってる。別に強制はしないけど」

    勇者「……できれば、の話だから」

    騎士「……すいません、それはちょっと」

    勇者「そ、そっか」

    騎士「私はあくまで王様に仕える一兵士に過ぎません」

    騎士「足手まといになるのが関の山です」

    42 :

    女騎士と聞いただけでオークの出現を連想するのはアウトですか?

    43 :

    クソつまんねえ妄想垂れ流してんじゃねえよ

    44 = 1 :

    勇者「足手まといなんて、最初から決めつけちゃダメだ」

    勇者「冒険していけば、必ず強くなるよ」

    勇者「君の性格なら、絶対にね」

    騎士「……勇者さん」

    騎士「わかりました。城に行って、頼んできます」

    勇者「わかった。とりあえず、俺はギルドで他のメンバーを集めるよ」

    騎士「はい!」

    勇者(……よし、これで一人)

    勇者(えっ、女騎士って前例ないのか!?)

    『女騎士をファーストコンタクトで勧誘するのは難しい』

    女騎士イメージ:胸がでかい、男勝りな口調、生真面目

    勇者(……あ、生真面目なところがちょっと見え隠れした以外当てはまってないな)

    勇者(特に胸とか……)

    45 = 1 :

    勇者「さて、と」

    勇者「あとは……ギルドで仲間集めだな」

    勇者(ギルドについてもやっぱりガイドブックは書いてあるなぁ)

    『バランス重視かビジュアル重視か』

    勇者「……いや、バランス重視だろ」

    『主にパーティは、戦闘二人、魔法一人、補助一人が望ましい』

    勇者「まあ、そうだよな」

    勇者「って、なると……とりあえず僧侶と魔法使いになるかな?」

    勇者(でも、なんかありきたりだなぁ)

    勇者「前例に残るようなメンバーにしたいもんだ!」

    46 = 1 :

    「ちょっと、あんたどきなさいよ!」

    勇者「ん?」

    「ギルドの入り口に立ってボーっとしてるって、あんたまさか素人?」

    勇者「いや、勇者だけど」

    「ありえないわよ、そんなの。私の目はごまかせないから」

    勇者「そういうお前はなんなんだ?」

    武闘家(以下、女武)「私? 私は女武闘家よ。いいからどいてくんない?」

    勇者「あ、ああ……」(あの体型で武闘家……?)

    「なによ?」

    勇者「いや、なんでもない」

    「ふんっ」

    勇者(……どうみてもただのちびっ子だったぞ?)

    47 :

    続けて

    48 = 1 :

    勇者(ま、武闘家は今必要じゃないからいいか)

    勇者「とりあえず中に入ろう」

    ギルドマスター「いらっしゃい」

    勇者「ど、どうも」

    ギルマス「あんた、初めての人かい?」

    勇者「はい」

    ギルマス「そうか、じゃあ説明は?」

    勇者「えっと、さっき教えてもらったので」(全部ガイドブック頼みだけど)

    ギルマス「んー……身なりを見る限り、あんた勇者だね」

    勇者「ええ、わかりますか?」

    ギルマス「ああ、その棒は、王様からもらったものだろう?」

    勇者(これ、ある意味パスにもなるのか……?)

    49 = 1 :

    勇者(通りで捨てられないわけだ)

    ギルマス「勇者ってのは戦闘、魔法、補助……どれに関してもバランスが良いから」

    ギルマス「多少、パーティを冒険させても良いんだけどね」

    勇者「……?」(パーティを冒険?)

    『パーティを冒険:標準的でないパーティにすること。遊び人のみのパーティなど』

    勇者「い、いや……そういうのはちょっと」

    ギルマス「あんた自身が決めるもんだ」

    ギルマス「どんなのがいい? 戦闘特化型、魔法特化型、補助強化型?」

    勇者(た、たくさんあるんだな……)

    50 :

    さるよけ支援


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