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元スレアスカ「気持ち悪い」
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シンジ『……アスカは』
アスカ『なに?』
シンジ『どうするんだよ、これから』
アスカ『さぁ、どうしようかしら』
シンジ『決まってないのかよ』
アスカ『私が決めてたらどうするの? その後ろをついて行こうとでも思った?』
シンジ『それは……』
アスカ『なんでも他人任せなのね、アンタって』
シンジ『……』
アスカ『そのせいで、こんな風になったっていうのに』
シンジ『……!』
アスカ『なに?』
シンジ『どうするんだよ、これから』
アスカ『さぁ、どうしようかしら』
シンジ『決まってないのかよ』
アスカ『私が決めてたらどうするの? その後ろをついて行こうとでも思った?』
シンジ『それは……』
アスカ『なんでも他人任せなのね、アンタって』
シンジ『……』
アスカ『そのせいで、こんな風になったっていうのに』
シンジ『……!』
シンジ『このっ!』
アスカ『……ちょっと、離しなさいよ』
シンジ『じゃあ、どうすればよかったっていうんだよ! 僕は……っ!!』
アスカ『知らないわよ。自分で考えろって言ってんの』
シンジ『ううう゛っ!!』
アスカ『離せ』
シンジ『……ぐそっ、うう、ううう゛ううう』
アスカ『……』
シンジ『ううう゛ううううう……!!』
アスカ『……ちょっと、離しなさいよ』
シンジ『じゃあ、どうすればよかったっていうんだよ! 僕は……っ!!』
アスカ『知らないわよ。自分で考えろって言ってんの』
シンジ『ううう゛っ!!』
アスカ『離せ』
シンジ『……ぐそっ、うう、ううう゛ううう』
アスカ『……』
シンジ『ううう゛ううううう……!!』
アスカ『そろそろ落ち着いた? 泣き虫』
シンジ『……うるさいな』
アスカ『大丈夫みたいね。なら、行くわよ』
シンジ『行くって、どこへ?』
アスカ『どこかへ』
シンジ『なんだよ、それ』
アスカ『ここにいるよりマシでしょ』
シンジ『……』
僕らは歩いた。
どこまでも赤い海が追いかけてくる世界を。
当然、他の人はいない。
僕とアスカの二人だけ。
……すごく、怖かった。
シンジ『……うるさいな』
アスカ『大丈夫みたいね。なら、行くわよ』
シンジ『行くって、どこへ?』
アスカ『どこかへ』
シンジ『なんだよ、それ』
アスカ『ここにいるよりマシでしょ』
シンジ『……』
僕らは歩いた。
どこまでも赤い海が追いかけてくる世界を。
当然、他の人はいない。
僕とアスカの二人だけ。
……すごく、怖かった。
二日ほど歩き続けて、発見したものがあった。
アスカ『見て』
シンジ『エヴァの残骸……?』
アスカ『ええ』
目視と共に、頭の中に莫大な情報が注ぎ込まれた。
不可解な感覚。
アスカも同じ感覚を味わったようで、僕らは顔を見合わせる。
アスカ『これ』
シンジ『うん、そうみたい』
アスカ『世界改変の鍵……』
アスカ『見て』
シンジ『エヴァの残骸……?』
アスカ『ええ』
目視と共に、頭の中に莫大な情報が注ぎ込まれた。
不可解な感覚。
アスカも同じ感覚を味わったようで、僕らは顔を見合わせる。
アスカ『これ』
シンジ『うん、そうみたい』
アスカ『世界改変の鍵……』
アスカ『必要なものは、アダムとリリス』
シンジ『世界の鍵』
アスカ『生命の海』
シンジ『……』
アスカ『……』
シンジ『どうするの?』
アスカ『決まってるでしょ。もう一度、世界を作り直すのよ』
シンジ『でも』
アスカ『怖いの?』
シンジ『……』
アスカ『アンタがなんて言おうと、私はやるわよ』
シンジ『世界の鍵』
アスカ『生命の海』
シンジ『……』
アスカ『……』
シンジ『どうするの?』
アスカ『決まってるでしょ。もう一度、世界を作り直すのよ』
シンジ『でも』
アスカ『怖いの?』
シンジ『……』
アスカ『アンタがなんて言おうと、私はやるわよ』
シンジ『……』
アスカ『どうしても嫌なら、人と接触しないでいられるように願えば?』
シンジ『え?』
アスカ『一時的にだけど、私たちは神に近い存在になる。作り変えた世界の存在に影響を与えることが出来るわ』
シンジ『……』
アスカ『一生神様でいることも可能よ。世界の人間は、私たちの言うことにずっと従いなさいって願えばいいんだもの』
シンジ『そんなこと、しないよ』
アスカ『そりゃそうね。そんな世界はまっぴらごめん』
シンジ『……』
アスカ『どうしても嫌なら、人と接触しないでいられるように願えば?』
シンジ『え?』
アスカ『一時的にだけど、私たちは神に近い存在になる。作り変えた世界の存在に影響を与えることが出来るわ』
シンジ『……』
アスカ『一生神様でいることも可能よ。世界の人間は、私たちの言うことにずっと従いなさいって願えばいいんだもの』
シンジ『そんなこと、しないよ』
アスカ『そりゃそうね。そんな世界はまっぴらごめん』
シンジ『……』
シンジ『アスカは、なにか願うの?』
アスカ『……』
シンジ『アスカ?』
アスカ『ママと一緒に、普通に暮らしたいって……それだけ』
シンジ『そっか』
アスカ『シンジは?』
シンジ『僕は』
そして、思いつく。
自分の理想の世界。
アスカ『……』
シンジ『アスカ?』
アスカ『ママと一緒に、普通に暮らしたいって……それだけ』
シンジ『そっか』
アスカ『シンジは?』
シンジ『僕は』
そして、思いつく。
自分の理想の世界。
アスカ『なに?』
シンジ『僕も、アスカと同じようなものだよ』
アスカ『あっそ、アンタってファザコンだもんね』
シンジ『……』
アスカ『どうする? 今すぐ始める?』
シンジ『うん』
アスカ『そう、じゃあ』
アスカ『始めるわよ―――』
シンジ『僕も、アスカと同じようなものだよ』
アスカ『あっそ、アンタってファザコンだもんね』
シンジ『……』
アスカ『どうする? 今すぐ始める?』
シンジ『うん』
アスカ『そう、じゃあ』
アスカ『始めるわよ―――』
カウントは30秒だった。
しかし、僕はアスカより早く、世界の改変を開始した。
その結果出来たのが、この世界。
僕の望む通りに作り上げられた世界。
願ったのは、二つ。
僕に罰を与えること。
みんなが幸せに暮らせること。
改変は概ね上手くいった。
皆は幸せに暮らしている。僕に罰は与えられている。
シンジ「……求めなければ、全てうまくいったはずだった」
唯一の失敗があった。
しかし、僕はアスカより早く、世界の改変を開始した。
その結果出来たのが、この世界。
僕の望む通りに作り上げられた世界。
願ったのは、二つ。
僕に罰を与えること。
みんなが幸せに暮らせること。
改変は概ね上手くいった。
皆は幸せに暮らしている。僕に罰は与えられている。
シンジ「……求めなければ、全てうまくいったはずだった」
唯一の失敗があった。
アスカ「失敗って、なによ?」
シンジ「……自分のことは自分では分からないって、さっき言っただろ?」
アスカ「それがどうかした?」
シンジ「僕にはそんなつもりなかった。でも、無意識のうちに願ってしまったんだ」
アスカ「だから、なにを?」
シンジ「―――アスカが、僕に優しくしてくれて……構ってくれるようにって」
アスカ「……!」
シンジ「……自分のことは自分では分からないって、さっき言っただろ?」
アスカ「それがどうかした?」
シンジ「僕にはそんなつもりなかった。でも、無意識のうちに願ってしまったんだ」
アスカ「だから、なにを?」
シンジ「―――アスカが、僕に優しくしてくれて……構ってくれるようにって」
アスカ「……!」
シンジ「惣流さんはイライラするって言った」
シンジ「それはたぶん、自分の意志では、僕に干渉するつもりがなかったから」
シンジ「でも、僕の願いの影響で、関わらずにはいられない」
シンジ「心の反発が、不快感を現していたんだ」
シンジ「……」
シンジ「惣流さんが優しくしてくれるのだって」
シンジ「惣流さんの意思ではなくて」
シンジ「僕が望んだから」
シンジ「神様になりかけた僕の、ワガママが……」
シンジ「最低だ。本当に」
シンジ「……」
シンジ「それはたぶん、自分の意志では、僕に干渉するつもりがなかったから」
シンジ「でも、僕の願いの影響で、関わらずにはいられない」
シンジ「心の反発が、不快感を現していたんだ」
シンジ「……」
シンジ「惣流さんが優しくしてくれるのだって」
シンジ「惣流さんの意思ではなくて」
シンジ「僕が望んだから」
シンジ「神様になりかけた僕の、ワガママが……」
シンジ「最低だ。本当に」
シンジ「……」
久しぶりにAEOEなエヴァSSだけどやっぱこっちの方が好きだな
シンジ「ごめんなさい……ごめんなさい」
アスカ「……」
謝罪を繰り返す。
許してもらえるとは思っていない。
シンジ「……」
アスカ「なるほどね」
シンジ「……」
アスカ「だから、私は私じゃない、か」
アスカ「……」
謝罪を繰り返す。
許してもらえるとは思っていない。
シンジ「……」
アスカ「なるほどね」
シンジ「……」
アスカ「だから、私は私じゃない、か」
しばらくして、彼女は口を開く。
アスカ「イライラしてた理由。納得がいったわ」
シンジ「ごめん」
アスカ「とりあえず謝るのやめなさいよ。こっちはスッキリしてるんだから」
シンジ「……ごめん」
アスカ「はぁ……。まぁそれはともかく、気になることがあって」
シンジ「……」
アスカ「アンタがいう世界改変、本当に一人でやったの?」
シンジ「……?」
アスカ「イライラしてた理由。納得がいったわ」
シンジ「ごめん」
アスカ「とりあえず謝るのやめなさいよ。こっちはスッキリしてるんだから」
シンジ「……ごめん」
アスカ「はぁ……。まぁそれはともかく、気になることがあって」
シンジ「……」
アスカ「アンタがいう世界改変、本当に一人でやったの?」
シンジ「……?」
アスカ「前の私も優秀だったんでしょ? アンタ如きに容易く出し抜かれる?」
シンジ「それは……」
アスカ「きっと無理ね。私が私であるなら」
アスカ「そもそも、そんな大仕事を、たった数秒だけ行動を早めただけで、全部自分一人で行えるとは思えない」
アスカ「だから、その……すごく不本意なんだけど」
彼女は溜息一つ置いて、言う。
アスカ「私が、優しくしたり、構ったりするのは……前の世界の私が願ったことなんじゃないの?」
シンジ「……!」
シンジ「それは……」
アスカ「きっと無理ね。私が私であるなら」
アスカ「そもそも、そんな大仕事を、たった数秒だけ行動を早めただけで、全部自分一人で行えるとは思えない」
アスカ「だから、その……すごく不本意なんだけど」
彼女は溜息一つ置いて、言う。
アスカ「私が、優しくしたり、構ったりするのは……前の世界の私が願ったことなんじゃないの?」
シンジ「……!」
シンジ「……都合が良過ぎるよ」
アスカ「でも、私はそっちの方が納得いくわ。私は私。他の誰にも指図されない」
シンジ「……」
アスカ「きっと、アンタがそれを否定するのは、他人が自分を認めるわけないって思っているから……自分を認められないから」
シンジ「……うん」
アスカ「でも、私は私を信じて、アンタを認めている。自分が思うように生きている」
シンジ「……」
アスカ「自分を認められないなら、アンタを認める私を認めなさい」
シンジ「……!」
アスカ「でも、私はそっちの方が納得いくわ。私は私。他の誰にも指図されない」
シンジ「……」
アスカ「きっと、アンタがそれを否定するのは、他人が自分を認めるわけないって思っているから……自分を認められないから」
シンジ「……うん」
アスカ「でも、私は私を信じて、アンタを認めている。自分が思うように生きている」
シンジ「……」
アスカ「自分を認められないなら、アンタを認める私を認めなさい」
シンジ「……!」
僕は、赤い海の世界を思いだす。
歩き続けた二日間。
会話は殆どなかった。
必要最低限以外では顔を見合わせることもない。
アスカの背中を追っていく僕。
それが、すごく怖かった。
それが、すごく恐ろしかった。
……でも、同時に。
つかず離れずの距離にある背中を見て。
酷く、安心したのだ。
シンジ「僕は」
アスカ「……」
シンジ「僕は……アスカのことを、受け入れても良いの……?」
歩き続けた二日間。
会話は殆どなかった。
必要最低限以外では顔を見合わせることもない。
アスカの背中を追っていく僕。
それが、すごく怖かった。
それが、すごく恐ろしかった。
……でも、同時に。
つかず離れずの距離にある背中を見て。
酷く、安心したのだ。
シンジ「僕は」
アスカ「……」
シンジ「僕は……アスカのことを、受け入れても良いの……?」
アスカ「聞かないで」
シンジ「……!」
アスカ「自分で考えて、自分で判断して」
シンジ「……」
彼女の首筋へ手を伸ばす。
今度は、力は加えない。
なぞるようにして、その手を上へ。
頬を優しく撫でる。
シンジ「温かい」
アスカ「知らなかった? ヒトって温かいのよ」
シンジ「……」
シンジ「……!」
アスカ「自分で考えて、自分で判断して」
シンジ「……」
彼女の首筋へ手を伸ばす。
今度は、力は加えない。
なぞるようにして、その手を上へ。
頬を優しく撫でる。
シンジ「温かい」
アスカ「知らなかった? ヒトって温かいのよ」
シンジ「……」
堰を切るように、涙があふれ出す。
地面に出来あがるまだら模様。
嗚咽を漏らす僕。
彼女はそれを見て、優しく。
アスカ「気持ち悪い」
そう、言った。
地面に出来あがるまだら模様。
嗚咽を漏らす僕。
彼女はそれを見て、優しく。
アスカ「気持ち悪い」
そう、言った。
次の日、僕は隣町の中学校の校門に立っていた。
シンジ「あっ」
カヲル「……!」
シンジ「渚君」
カヲル「碇、シンジ君」
シンジ「君を待ってたんだ」
カヲル「……場所を変えよう。ここは少し目立つ」
シンジ「うん」
シンジ「あっ」
カヲル「……!」
シンジ「渚君」
カヲル「碇、シンジ君」
シンジ「君を待ってたんだ」
カヲル「……場所を変えよう。ここは少し目立つ」
シンジ「うん」
人気のない場所まで移ると、彼が言う。
カヲル「聞いたよ、不良たちをこらしめたんだって?」
シンジ「こらしめたっていうか……まぁ、その……そうなるのかな?」
カヲル「キミのことを化物扱いしていたよ。そんな力があったなんて知らなかった」
シンジ「大げさだと思うけど」
カヲル「……次は僕ってことだろ?」
シンジ「えっ?」
カヲル「分かってるさ。これまで酷いことをしてきたんだ。……報復を受ける覚悟くらいは出来ている」
彼は手を広げ、目を瞑り、無抵抗をアピールした。
カヲル「聞いたよ、不良たちをこらしめたんだって?」
シンジ「こらしめたっていうか……まぁ、その……そうなるのかな?」
カヲル「キミのことを化物扱いしていたよ。そんな力があったなんて知らなかった」
シンジ「大げさだと思うけど」
カヲル「……次は僕ってことだろ?」
シンジ「えっ?」
カヲル「分かってるさ。これまで酷いことをしてきたんだ。……報復を受ける覚悟くらいは出来ている」
彼は手を広げ、目を瞑り、無抵抗をアピールした。
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