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元スレアスカ「気持ち悪い」
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シンジ「変わった……か」
鏡の中の自分と向かい合う。
なにも変わっていない僕。
なにも変わっていないように見えるだけの僕。
シンジ「変わった……」
その時、ふと思った。
変わったのは、自分だけ?
シンジ「―――まさか」
その発想は、現実味に溢れていて。
しかし、絶対に現実であって欲しくないものだった。
鏡の中の自分と向かい合う。
なにも変わっていない僕。
なにも変わっていないように見えるだけの僕。
シンジ「変わった……」
その時、ふと思った。
変わったのは、自分だけ?
シンジ「―――まさか」
その発想は、現実味に溢れていて。
しかし、絶対に現実であって欲しくないものだった。
アスカ「最近、肌寒くなってきたわね―」
シンジ「そうだね」
学校の帰り道、アスカと二人きり。
アスカ「こういうときって、肉まん食べたくなるわね」
シンジ「なる……かな?」
アスカ「買っていこっか」
シンジ「駄目だよ、買い食いは」
アスカ「うっわ、真面目君。そういうのってモテナイわよ」
シンジ「関係ないだろ」
シンジ「そうだね」
学校の帰り道、アスカと二人きり。
アスカ「こういうときって、肉まん食べたくなるわね」
シンジ「なる……かな?」
アスカ「買っていこっか」
シンジ「駄目だよ、買い食いは」
アスカ「うっわ、真面目君。そういうのってモテナイわよ」
シンジ「関係ないだろ」
シンジ「―――あっ」
段差につまずき、転びそうになる。
しかし。
アスカ「気をつけなさいよ」
シンジ「……あ、ありがとう」
彼女がとっさに僕の手を掴み、転ばずに済む。
シンジ「……」
アスカ「ちょっと、離してよ」
離さない。
強く握り返す。
シンジ「惣流さん」
アスカ「な、なによ」
段差につまずき、転びそうになる。
しかし。
アスカ「気をつけなさいよ」
シンジ「……あ、ありがとう」
彼女がとっさに僕の手を掴み、転ばずに済む。
シンジ「……」
アスカ「ちょっと、離してよ」
離さない。
強く握り返す。
シンジ「惣流さん」
アスカ「な、なによ」
シンジ「惣流さんは……優しいよね」
アスカ「はぁ?」
シンジ「色々言いながらも、僕を孤独から救ってくれた」
アスカ「……それは別に、アンタのためじゃないわよ」
シンジ「今だって、とっさに手を差し伸べてくれて」
アスカ「誰だってそうするでしょ」
シンジ「そうかな」
アスカ「……なにが言いたいの?」
シンジ「誰だってそうする。するかもしれないけど」
でも。
シンジ「僕の知ってる惣流さん……アスカも、そうだったかな」
アスカ「……?」
アスカ「はぁ?」
シンジ「色々言いながらも、僕を孤独から救ってくれた」
アスカ「……それは別に、アンタのためじゃないわよ」
シンジ「今だって、とっさに手を差し伸べてくれて」
アスカ「誰だってそうするでしょ」
シンジ「そうかな」
アスカ「……なにが言いたいの?」
シンジ「誰だってそうする。するかもしれないけど」
でも。
シンジ「僕の知ってる惣流さん……アスカも、そうだったかな」
アスカ「……?」
いつのまに二人で帰る関係になったんだよ
いや別におかしくないんだけどね
いや別におかしくないんだけどね
シンジ「アスカは強い人だった」
シンジ「エヴァに乗ってるときも、普段の生活でも、完璧だった」
シンジ「言わなかったけど、憧れていた。僕もそうなれたらいいなって」
シンジ「……でも違う。僕が勝手に、アスカはそういう人間なんだって思ってただけなんだ」
シンジ「アスカだって、僕と同じように……いや、それ以上に悩んでいた」
シンジ「そして、一人で抱え込み過ぎて、押しつぶされてしまった」
シンジ「僕はなにもしてやれなかった。それどころか、そんなアスカに最低なことをして」
シンジ「アスカはもう一度立ち上がったけど、やっぱり手伝ってあげられなくて」
シンジ「そして、結局……」
シンジ「なにも出来なかった」
シンジ「僕のせいで、アスカは酷い目に遭った」
シンジ「だから、僕はもう、二度とアスカには関わらないって決めたんだ」
シンジ「エヴァに乗ってるときも、普段の生活でも、完璧だった」
シンジ「言わなかったけど、憧れていた。僕もそうなれたらいいなって」
シンジ「……でも違う。僕が勝手に、アスカはそういう人間なんだって思ってただけなんだ」
シンジ「アスカだって、僕と同じように……いや、それ以上に悩んでいた」
シンジ「そして、一人で抱え込み過ぎて、押しつぶされてしまった」
シンジ「僕はなにもしてやれなかった。それどころか、そんなアスカに最低なことをして」
シンジ「アスカはもう一度立ち上がったけど、やっぱり手伝ってあげられなくて」
シンジ「そして、結局……」
シンジ「なにも出来なかった」
シンジ「僕のせいで、アスカは酷い目に遭った」
シンジ「だから、僕はもう、二度とアスカには関わらないって決めたんだ」
>>188
わろた
わろた
アスカ「なにを言ってるの……?」
まるで話を理解できていない彼女。
僕自身、自分の言っていることを彼女が理解できるとは思っていない。
しかし、どうしても問いかけたかった。
シンジ「最近、知ったんだ。自分のことは、自分では分からないって」
シンジ「僕は、あのとき確かに、アスカがアスカのまま、新しく生まれ変われるように願ったつもりだったけど」
シンジ「もしかしたら、心の底のどこかで、アスカの方から僕に関わってくれるように願ってしまったのかもしれない」
シンジ「ねぇ、惣流さん」
シンジ「惣流さんは―――アスカじゃないんだよね?」
まるで話を理解できていない彼女。
僕自身、自分の言っていることを彼女が理解できるとは思っていない。
しかし、どうしても問いかけたかった。
シンジ「最近、知ったんだ。自分のことは、自分では分からないって」
シンジ「僕は、あのとき確かに、アスカがアスカのまま、新しく生まれ変われるように願ったつもりだったけど」
シンジ「もしかしたら、心の底のどこかで、アスカの方から僕に関わってくれるように願ってしまったのかもしれない」
シンジ「ねぇ、惣流さん」
シンジ「惣流さんは―――アスカじゃないんだよね?」
アスカ「それ、どういう……」
彼女が言葉を言い終える前に、割り込む影があった。
不良A「おやおや、碇くぅん。女の子と手を繋いじゃったりして」
不良B「しかも、かなり可愛いじゃん」
不良C「隅に置けねぇなぁ」
下衆な笑みを浮かべる不良たち。
嫌なタイミングだ。
シンジ「……惣流さん、先に帰ってて」
アスカ「でも」
シンジ「いいから」
アスカ「……うん」
彼女が言葉を言い終える前に、割り込む影があった。
不良A「おやおや、碇くぅん。女の子と手を繋いじゃったりして」
不良B「しかも、かなり可愛いじゃん」
不良C「隅に置けねぇなぁ」
下衆な笑みを浮かべる不良たち。
嫌なタイミングだ。
シンジ「……惣流さん、先に帰ってて」
アスカ「でも」
シンジ「いいから」
アスカ「……うん」
彼女が遠く離れていく。
不良A「女の子を逃がせるなんて、格好いいねぇ、碇君?」
シンジ「どうでもいいじゃないか、別に」
不良B「どうでもいいってことないだろ?」
シンジ「……それより、今日はお金? それとも殴るの?」
不良A「どっちってなぁ、そんなの」
不良B「両方に決まってんじゃん」
不良C「ひゃははは」
シンジ「……」
不良A「女の子を逃がせるなんて、格好いいねぇ、碇君?」
シンジ「どうでもいいじゃないか、別に」
不良B「どうでもいいってことないだろ?」
シンジ「……それより、今日はお金? それとも殴るの?」
不良A「どっちってなぁ、そんなの」
不良B「両方に決まってんじゃん」
不良C「ひゃははは」
シンジ「……」
人気のない場所。
三人の不良たちが代わる代わる暴力を振るっていく。
不良A「オラッ!」
シンジ「う゛ぐっ……」
不良B「碇は、本当に良い声で鳴くなぁ」
不良C「お財布もけっこう潤ってるし」
不良A「殴りがいがあるってもんだよな」
不良B「まったくな」
シンジ「げ、げほ……っ!」
三人の不良たちが代わる代わる暴力を振るっていく。
不良A「オラッ!」
シンジ「う゛ぐっ……」
不良B「碇は、本当に良い声で鳴くなぁ」
不良C「お財布もけっこう潤ってるし」
不良A「殴りがいがあるってもんだよな」
不良B「まったくな」
シンジ「げ、げほ……っ!」
不良たちによる、理不尽な暴力と搾取。
これを設定したのは、他ならぬ。
シンジ(僕自身だ)
シンジ(あんなことをしておいて、のうのうと生きる訳にはいかない)
シンジ(……僕には償いきれないほどの罪がある)
シンジ(これは、自らに与えた罰)
シンジ(こうでもしないと、前の世界のみんなに申し訳が立たない)
シンジ(だから、僕を許して下さい)
シンジ(……許して)
これを設定したのは、他ならぬ。
シンジ(僕自身だ)
シンジ(あんなことをしておいて、のうのうと生きる訳にはいかない)
シンジ(……僕には償いきれないほどの罪がある)
シンジ(これは、自らに与えた罰)
シンジ(こうでもしないと、前の世界のみんなに申し訳が立たない)
シンジ(だから、僕を許して下さい)
シンジ(……許して)
不良B「ウラッ!」
シンジ「がはっ……!!」
暴力を振るわれるにも慣れてきて。
もうすぐ、自分が意識を失うのが分かった。
シンジ「……!」
しかし、僕の目に予想外のものが飛び込む。
何故、戻ってきてしまったのか。
アスカ「……」
シンジ「アス、カ……」
シンジ「がはっ……!!」
暴力を振るわれるにも慣れてきて。
もうすぐ、自分が意識を失うのが分かった。
シンジ「……!」
しかし、僕の目に予想外のものが飛び込む。
何故、戻ってきてしまったのか。
アスカ「……」
シンジ「アス、カ……」
シンジ「どうして……」
アスカ「あんたバカァ!? あの状況で、放っておけるわけないでしょ!」
シンジ「……」
アスカ「アンタには山ほど聞きたいことがあるの、こんなやつらに構ってる時間はないわ」
彼女はずんずんと不良たちへと近づいていく。
近づけば近づくほど、体格の違いが露わになっていく。
シンジ「ムチャだよ……」
不良A「碇の言うとおりだと思うが?」
アスカ「アスカ様の辞書に無茶なんて言葉はないのよ」
アスカ「あんたバカァ!? あの状況で、放っておけるわけないでしょ!」
シンジ「……」
アスカ「アンタには山ほど聞きたいことがあるの、こんなやつらに構ってる時間はないわ」
彼女はずんずんと不良たちへと近づいていく。
近づけば近づくほど、体格の違いが露わになっていく。
シンジ「ムチャだよ……」
不良A「碇の言うとおりだと思うが?」
アスカ「アスカ様の辞書に無茶なんて言葉はないのよ」
彼女が拳を振るう。
不良A「!」
予想外の早さに、不良の防御は間に合わない。
顔面に―――入った。
不良A「……っ! このアマ!!」
アスカ「かかってきなさいよ、このクズ」
不良が襲いかかる。
彼女はひらりと身をかわし、その背中に蹴りをお見舞いする。
不良A「ぐへっ……!」
不良A「!」
予想外の早さに、不良の防御は間に合わない。
顔面に―――入った。
不良A「……っ! このアマ!!」
アスカ「かかってきなさいよ、このクズ」
不良が襲いかかる。
彼女はひらりと身をかわし、その背中に蹴りをお見舞いする。
不良A「ぐへっ……!」
不良B「なにやってんだ、お前」
不良A「そう言っても、この女、けっこうやるんだよ!」
不良B「アホか」
不良C「……まぁ、そうだとしても」
他の二人の不良も、彼女の目の前に立ちふさがる。
不良C「三対一じゃ、どうしようもないけどな」
アスカ「……女相手に、恥ずかしくないわけ?」
不良C「ぜぇんぜん。お前みたいなクソナマイキな女をボコボコにするのは楽しいよ」
アスカ「最っ低!」
不良A「そう言っても、この女、けっこうやるんだよ!」
不良B「アホか」
不良C「……まぁ、そうだとしても」
他の二人の不良も、彼女の目の前に立ちふさがる。
不良C「三対一じゃ、どうしようもないけどな」
アスカ「……女相手に、恥ずかしくないわけ?」
不良C「ぜぇんぜん。お前みたいなクソナマイキな女をボコボコにするのは楽しいよ」
アスカ「最っ低!」
彼女は奮闘する。
男三人相手でも怯まない。
シンジ(でも)
確実に圧されていく。
多勢に無勢だ。
単純な腕力も違う。
シンジ(だから、無茶だって言ったんだ)
シンジ(敵うわけないじゃないか)
シンジ(僕のことなんて、放っておけばよかったんだ)
シンジ(僕と、関わったせいで……)
シンジ(……)
男三人相手でも怯まない。
シンジ(でも)
確実に圧されていく。
多勢に無勢だ。
単純な腕力も違う。
シンジ(だから、無茶だって言ったんだ)
シンジ(敵うわけないじゃないか)
シンジ(僕のことなんて、放っておけばよかったんだ)
シンジ(僕と、関わったせいで……)
シンジ(……)
逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ
これはあれですね
旧劇みたいにロンギヌスの槍召喚フラグですねわかります
旧劇みたいにロンギヌスの槍召喚フラグですねわかります
……。
シンジ(……)
……。
シンジ(……)
―――なんで傍観しているんだ?
シンジ(……え?)
シンジ(……)
……。
シンジ(……)
―――なんで傍観しているんだ?
シンジ(……え?)
板更新したらこのスレタイだけしかなくて鳥肌立った
また調子悪いのね
また調子悪いのね
関わったから、じゃない。
関わってから、何をするかだ。
シンジ(それは……)
僕だって、分かってるんだろ?
最初から、そんなこと。
でも、怖かった。
関わって、心を開いて……その先で拒絶されるのが怖かった。
シンジ(……そうだよ)
シンジ(僕は怖いんだ。拒絶されることが)
シンジ(だから、こっちから拒絶するんだ)
シンジ(求めなければ、否定されることもないんだ)
関わってから、何をするかだ。
シンジ(それは……)
僕だって、分かってるんだろ?
最初から、そんなこと。
でも、怖かった。
関わって、心を開いて……その先で拒絶されるのが怖かった。
シンジ(……そうだよ)
シンジ(僕は怖いんだ。拒絶されることが)
シンジ(だから、こっちから拒絶するんだ)
シンジ(求めなければ、否定されることもないんだ)
でも、求めずにはいられない。
シンジ(……)
求めてしまったんだ。
そうして、引き返せない場所まで歩いてきた。
この世界ではなにも求めないはずだったのに。
シンジ(……そうかもしれない。僕は求めてしまったんだ)
シンジ(その結果が、これだ)
シンジ(アスカが)
シンジ(……)
シンジ(僕が求めてしまったせいだ)
シンジ(やっぱり、僕はなにも欲しがっちゃいけなかったんだ……)
シンジ(……)
求めてしまったんだ。
そうして、引き返せない場所まで歩いてきた。
この世界ではなにも求めないはずだったのに。
シンジ(……そうかもしれない。僕は求めてしまったんだ)
シンジ(その結果が、これだ)
シンジ(アスカが)
シンジ(……)
シンジ(僕が求めてしまったせいだ)
シンジ(やっぱり、僕はなにも欲しがっちゃいけなかったんだ……)
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