私的良スレ書庫
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元スレ胡桃「そーゆーのいーから幸せにする!」洋榎「ああ……絶対……!」
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胡桃「……あの、さ」
洋榎「ん?」
胡桃「……一個、聞いてもいい?」
洋榎「……スリーサイズなら秘密やで」
胡桃「きょーみない」
洋榎「ああお、即答」
胡桃「……好きな人ってさ」
洋榎「ん?」
胡桃「……誰……・なのかなって」
洋榎「……」
胡桃「わかってたらさ」
胡桃「アドバイス、できるかもしれないじゃん」
洋榎「……」
洋榎「そうやな……」
洋榎「いいんちょには、ちゃんと言うとくか」
洋榎「……ウチ、な」
洋榎「ちゃちゃのことが、気になってん」
胡桃「……ああー」
勘違いが、あるかもしれない。
悲観的になっているだけかもしれない。
だけども、少なくとも私の中では、色々と腑に落ちてしまった。
会える頻度が下がっていたことや、授業は毎週固定なのに週によって会える会えないがあること。
正月に、何故か一人だけラテ欄にすら載らないレベルであるちゃちゃちゃんのスケジュールを把握していたこと。
他にも細かい所で色々。
「あれはきっと、ちゃちゃちゃんが好きだったから、ああなったのだ」と考えようと思えば考えられることばかりで。
事実はどうあれ、私を納得させるには、十分すぎる状況だった。
洋榎ちゃん絡みのSSは最後に何かしらのどんでん返しがあるイメージ
普通は結婚式前に新郎新婦が会う時間ってないしな
式前は親族や友人が会いにくる
式前は親族や友人が会いにくる
追い付いたらとんでもないことになってた
この気持ちをどうしたら
この気持ちをどうしたら
本当なら、今すぐ貴女を奪い去ってしまいたくて。
手を引いて、体格差だって気力でカバーし、どこかへ連れ去りたくって。
宛もないのに、どこか知り合いのいないところで、二人っきりになりたいくらいで。
――おーい、そこのオチビ。
だけど、手はこれっぽちも動かなくて。
動けないのは、怖いからとか、そういうのとはちょっと違って。
――ウチラも、いつまでもコドモのままじゃおられへんのかもな。
貴女と過ごした3年間が、グルグルと頭を駆け巡って。
笑顔も、悲しそうな顔も、真剣な顔も、間抜けな顔も。
たくさんたくさん見てきたけど。
その顔を、完全に曇らせることだけはしたくないと想ってしまったから。
――じゃあちゃちゃのんのことも、気軽に好きに呼んでよー。
それに、私は、友人としてだけど、ちゃちゃちゃんのことも大好きだから。
例え警察に捕まらずに確実に貴女を連れ去る方法があったとしても。
きっとこうして、貴女の告白が上手くいくことを願い、アドバイスを送るのだろう。
洋榎「……ホンマに、ありがとーな」
胡桃「いいって」
胡桃「……頑張ってね、洋榎」
洋榎「」
胡桃「……なに?」
洋榎「いや……何か違和感が」
胡桃「なにそれ」
洋榎「……何気に、ちゃんと呼ばれたん初めてかもな」
胡桃「ああ、うん」
胡桃「呼ぶタイミング、のがしてたし」
胡桃「ヒロって呼んでもよかったけど、シロとかぶるしねえ」
洋榎「誰やねん」
胡桃「いいって」
胡桃「……頑張ってね、洋榎」
洋榎「」
胡桃「……なに?」
洋榎「いや……何か違和感が」
胡桃「なにそれ」
洋榎「……何気に、ちゃんと呼ばれたん初めてかもな」
胡桃「ああ、うん」
胡桃「呼ぶタイミング、のがしてたし」
胡桃「ヒロって呼んでもよかったけど、シロとかぶるしねえ」
洋榎「誰やねん」
胡桃「そんなわけで、呼んでみたわけだけど」
洋榎「このタイミングでかー」
胡桃「……このタイミングだから、だよ」
胡桃「リスタートってことで」
洋榎「?」
胡桃「……ほら、洋榎は今からちゃちゃちゃんと第二の人生歩みに行くわけでしょ」
胡桃「その節目に名前呼ばないと、仲人で呼ぶ時困っちゃうじゃん」
洋榎「仲人になる前提か」
胡桃「こんだけアドバイス貰っておいて、しないつもり?」
洋榎「喜んで任命させてもらいます」
胡桃「あ、でも、ちゃんと告白してこないと、これからずっとヘタレって呼び続けるから」
洋榎「うぐっ!」
胡桃「わかったら、ほら、行く!」
胡桃「……早めにした方が、イブを長くすごせるでしょ」
洋榎「……」
胡桃「協力してるって悟られてもカッコつかないだろうし、私は時間潰してから帰るからさ」
洋榎「いや、悪いて」
洋榎「寒いし風邪引かれても困るから、遅く戻るんなら付きあわせたウチが……」
胡桃「いいから行く!」
胡桃「風に当たりたい気分だし」
胡桃「それに、戻ったら結果が分かるって状況の方が私好みだし」
洋榎「せやけど……」
胡桃「いーから!」
胡桃「今は何より、好きな人を優先してあげなよ」
胡桃「……だから、ほら。さっさと行く!」
>>519
立派な洋胡好きになった証拠さ
立派な洋胡好きになった証拠さ
洋榎「わ、わかった」
洋榎「頑張ってくる!」 タッタッタッタッタッ
胡桃「ふぁいとー!」
胡桃「洋榎なら行けるぞー!」
胡桃「……だって……」
胡桃「あんなに素敵な人なんだもん……」
胡桃「いけないわけ、ないよ」
タッタッタッタッタッ
胡桃「うわっ、戻ってきた!?」
洋榎「これ!」
胡桃「これ……缶コーヒー?」
洋榎「ホットコーヒー、好きやろ」
洋榎「確か、ファイア派やったよな」
胡桃「何を……」
洋榎「すまん、好意に甘えて、先戻るわ」
洋榎「これは心ばかりのお礼だ、とっておきたまえってやつ?」
洋榎「……ソレ飲んで、体冷さんようにな」
胡桃「……」
洋榎「ほんじゃ、頑張ってくるわ!」 タッタッタッタッタッ
洋榎「応援しとってやー!」 テェブンブン
胡桃「おー、ふぁいとー」 テェヒラヒラ
胡桃「……今度こそ行った、かぁ」
洋榎的には気がついているので厚意ではなく好意
なかなかのなかなかですね
なかなかのなかなかですね
胡桃「……馬鹿だなあ」
胡桃「こっちが勝手にやってるだけだし、お礼なんていらないのに」
胡桃「……」
胡桃「本当に欲しいのは、こんなものじゃいのに」
胡桃「……」 カシュッ
胡桃「……」 ゴクッ
胡桃「あつっ……」
胡桃「手で触ってるだけならあったかかったのに、飲むとこんなに熱いんだ……」
胡桃「びっくりしたなー……」
胡桃「不意をついてすっごく熱い想いしたせいで……」
胡桃「何かちょっと……涙出そうになっちゃった……」
塞「胡桃」
胡桃「!」
胡桃「……っ」 ゴシゴシ
胡桃「さ、塞!?」
胡桃「なんでここに……」
塞「……散歩」
塞「それに、胡桃と洋榎が居なかったのには、私は気付いてたから」
胡桃「そ、そう……」
塞「……」
塞(気付くわよ、そりゃ)
塞(多分、私と、ちゃちゃのんは)
胡桃「あ、もしかして、心配かけちゃった?」
塞「……そうね」
塞「今は、すっごく心配してる」
塞「胡桃、結構抱え込むし」
塞「一人じゃ、満足に吐き出せないだろうから」
胡桃「な、なにを……」
塞「……私、さ」
塞「誰よりも、胡桃の理解者だったつもりだよ」
胡桃「……」
塞「あと、哩から伝言」
塞「私に相談出来ないことでも、抱え込まず、信頼出来る親友にくらい話しておけ――ってさ」
塞「……私じゃ、その資格はないかな?」
胡桃「そんなことは……」
塞「……」 ギュッ
胡桃「わっ!?」
胡桃「さ、塞……?」
塞「……私じゃ力不足だからさ」
塞「涙を止めて、それでも貯めこませないなんて真似は出来ないけれど……」
塞「こうして抱きしめて、涙を受け止めることくらいならできるから」
胡桃「……わ、私は別に……」
塞「大丈夫」
塞「私がこうして塞いでるから」
塞「誰も見ないし、誰にも聴こえない」
塞「私だって望みとあらば空を見てるし、風の音だけ聞いてるから」
塞「だから――――」
塞「本当に辛かったら、我慢しなくてもいいんだからね?」
胡桃「塞……」
塞の胸は、ふにふにしてて。
コートの感触で、もふもふともしていて。
厚着なだけあってあったかくて。
でも、きっと、コートの暖かさ以上にあったかくて。
胡桃「わた……し……」
貴女に貰った缶コーヒーと同じように、心のダムを壊しにきて。
コーヒーほど熱くもないのに、下手をしたらそれ以上に心に来て。
胡桃「うわああああああああああああああああああっ!」
子供のように、塞の胸に顔を押し付け、泣きじゃくった。
ここでちゃちゃのんの好きな人が実は湖桃だったりしたらえらいことになるな
泣きつかれて落ち着いた頃には、少し心がすっとしていて。
対照的に、塞のコートは涙と鼻水でテカテカしていて。
胡桃「……ごめん」
塞「え?」
胡桃「コート……」
胡桃「弁償するから……」
塞「ああ、いいって、このくらい」
胡桃「でも……」
きっと塞は、この服を気に入っている。
ここぞ、というイベントの日はいつもこの格好だし、
今日なんて特に、香水までつけて、まるで「イブの日に大切な思い出を作りにきた」とでも言わんばかりだった。
なのに、その格好を……
塞「本当にいいのよ」
塞「……アンタの涙、塞ぐことが出来たんだもん」
塞「このくらい、安いものよ」
塞(……ほんとに、安いものだって思えるわ)
塞(きっと、涙を出なくさせたり、笑顔に出来たりするのは私以外の人だから)
塞(私には、こんなことしかできないけど)
塞(……満足とまではいかなくても、胡桃の涙を少しでも塞げることが嬉しいから)
塞(だから――ごめんね、哩)
塞(あれだけアドバイス貰ったのに、結局、活かせそうにないや)
塞(……)
塞(これでも自分じゃ器用で素直な方だと思ってたんだけどなあ……)
塞(結局私も、オトナになりきれない、ただの無知な子供だったってことかあ……)
塞(……)
塞(ごめんね、あいつの代わりに絶対幸せにする、なんて言えるほどの女じゃなくてさ)
一本の缶コーヒーを塞と二人で飲み干して、ゆっくりと会場へと戻った。
他愛のないことを話して。
はじめて会った人の話や、懐かしい顔の話をして。
スローペースで歩いてきて、ようやく戻った頃には撤収作業が始まろうとしていた。
貴女が笑みをたたえながらウインクをしてきたので、貴女の恋の結末を知る。
まだ胸はちょっと痛んだけど、それでも、さっきよりは、いい笑顔をできたと思う。
あれが最後の輝きだったかのように、私達の青春時代は徐々に弱まっていった。
塞はゼミの研究に関する一流企業の内定をすぐ貰ったけど、その後卒業するまで研究室に入り浸るはめになっていた。
それでも暇を見つけては、ウチに泊まりに来ていたけど。
漫ちゃんは後輩が出来て、恋愛にも区切りがついて、あまり会う機会がなくなった。
私自身が、冬まで内定決まらなかったのが大きいけど。
22歳で就職できない人間として哩ちゃんと同列に語られかけたが、回避した。
その哩ちゃんは、真面目に料理の勉強に打ち込んでいる。
浪人時代の癖か、もう本気で受験をするわけでもないのに、合間を見つけては参考書を読んでいた。
すっかり『趣味:受験』である。
何年も受けるだけ受けて不合格になってるらしい。
絹ちゃんはサークルで後輩が出来て忙しくなったようだし、
ちゃちゃちゃんは仕事が元から忙しかったのに、たまの休日を恋人との時間にあてるようになったため、
結局滅多に集まることが出来ずにいた。
セーラはセーラで東西戦で好成績を叩きだ出し、ドラフト入りを確実視され、
私の理解の及ばない世界で色々やっているらしい。
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