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元スレ胡桃「そーゆーのいーから幸せにする!」洋榎「ああ……絶対……!」
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ちなみに東の代表もなかなかオールスターだったが、ここでは割愛する。
それと、私の就活は冬に終わったわけだけども、洋榎は――
哩「それでは、クリスマスと、胡桃の内定祝い」
哩「そして洋榎の5回生を祝って、かんぱーーーーい!」
洋榎「うっぎゃーー! ココロに大ダメージっ!」
最終学期の途中で、卒業できないことが確定した。
あの時の哩ちゃんのいじめっこな顔は絶対忘れられない。
そうして私達は、あのイブの日にちょっとだけオトナになって、
仕事というオトナへの片道切符を受け取って、
漫然と日々を過ごし、
卒業という、区切りを迎えた。
卒業式に、貴女はいない。
ゼミの仲間とは飲み会すらなかったから、早めに切り上げて帰ろうとする。
すると、いつもの場所で声をかけられた。
洋榎「いいんちょ!」
卒業できないはずの人が、そこに居た。
洋榎「よ、暇?」
胡桃「何してるの?」
洋榎「いや、いちごを待っとったんやけどな」
二人の呼び名はいつしか親しげなものになり、
その関係は仲間内では知らぬ者が居ない域に達していた。
洋榎「どうやらゼミの仲間と飲み会みたいで……」
胡桃「塞もだよ」
洋榎「セーラはサークルメンバーとらしいしなあ」
結局、貴女と夜まで談笑した。
本当に、無駄な時間だと思う。
何の益もない、中身のないくだらない話。
1時間前の話題すら思い出せないような会話。
洋榎「……メールや」
でも、それが、今はとても愛おしくて。
洋榎「悪い、いちご迎えに行くわ」
一生会えなくなるわけではないのに。
急にオトナになるというわけでもないのに。
胡桃「うん……それじゃあね」
洋榎「……またな」
何故だか、去っていく貴女の背中が、とても遠くに見えた。
結婚式は、披露宴も含めて、問題なく終わった。
いや、洋榎と披露宴を引っ掛けた面白くもないギャグが一部テーブル(私のところだ、恥ずかしいことに)で瞬間的にブームになったのは、
ちょっとした問題ではあったのだが。
とにかく、終わった。
何度も泣きそうになったけど、堪えられた。
貴女と奥さんの誓いのキスを見ても。
懐かしいVTRを見ても。
無事に耐えぬくことができた。
仲人の言葉も、ちゃんと笑って言えたと思う。
――多少塞に相談したけど、ちゃんと、自分の言葉で伝えたよ。
あの時貴女が、奥さんにそうしたように。
私も、ちゃんと、思いを言葉に乗せたよ。
大分不恰好なうえ、一番伝えたかった言葉は、とうとう言わずじまいだけどね。
洋榎「今日は、ありがとうな」
貴女とも、久しぶりに話した。
お互いあれから色々なことがありすぎて。
伝えたいことが多すぎて。
昔と違い、中身のある話を少しすることだけしかできない。
そんなことに、ちょっぴりオトナになった事実を教えられる。
胡桃「感謝するなら、原村和にじゃない?」
冗談めかして笑ってみせる。
アイドルにしてiPS細胞研究の第一人者である原村和。
彼女が同棲との電撃結婚をし国民の注目を浴びたおかげで、
紆余曲折の末女同士でこうして国内で式をあげられるようになったのだ。
洋榎「はは、まあな」
洋榎「でもま、あれや」
洋榎「いいんちょは特別枠や」
洋榎「……すまんな、いいんちょ」
洋榎「ホントはあん時、いいんちょの気持ちに――」
胡桃「いいよ」
胡桃「……今洋榎が幸せなら、それでいい」
洋榎「……」
胡桃「……胡桃って、呼ばせることが出来なかったのは、心残りではあるけどね」 フフ
洋榎「何や、それが望みなん?」
洋榎「そんなでよきゃ何遍でも呼んだろか?」
胡桃「いいよ、別に」
胡桃「どっちかっていうと、今は、いいんちょってあだ名の方が、気に入ってるし」
胡桃「……私と洋榎を結ぶ、絆みたいなものだしね」
洋榎「またえらい恥ずかしいことを言ったな」
胡桃「こーいうことをしれっと言えるのもオトナの証拠だよ」
洋榎「そんなもん?」
胡桃「……二次会、盛り上がってるね」
洋榎「バイトの料理は美味いからな」
胡桃「もうバイトじゃないけどね」
洋榎「……ありがとな、ホンマ」
洋榎「二次会、恭子と一緒に仕切ってくれたんやろ」
洋榎「ほんまに、色々としてくれて感謝を――」
胡桃「柄じゃないこと言わなくていいよ」
胡桃「欲しいのは、感謝の言葉じゃないもん。だから」
胡桃「そーゆーのいーから幸せにする!」
洋榎「ああ……絶対……!」
胡桃「ちゃちゃちゃん泣かせたら、ブン殴りに行くからね!」
洋榎「さっきも言うたやろ、言われんでも幸せにしたるわ!」
胡桃「嘘ついたら針千本おしりから飲ませるからね」
洋榎「バイトやないんや、されたら死ぬで!」
胡桃「いや、哩ちゃんでもそれはさすがに死ぬんじゃないかなぁ……多分」
洋榎「あ、そうや」 コソ
洋榎「このあと、恭子企画でブーケあるやろ」
胡桃「ああ、ヒモ引っ張ってブーケに繋がってた人が~ってやつ?」
洋榎「そうそう」
洋榎「アレの正解教えたろか」
胡桃「へ?」
洋榎「教会でのブーケは、無駄体力のセーラが持っていったからな」
胡桃「一人だけ飛距離おかしかったよね」
洋榎「絹かいいんちょにって思ったんやけどなあ」
胡桃「はは……」
胡桃(絹ちゃんのキャッチングスキルは塞が塞いでたんだよね……)
洋榎「まあなんにせよ、ウチはいいんちょに幸せになってほしいからな」
洋榎「こっそり当たり教えたるで」
胡桃「……いいよ」
胡桃「ダイジョーブ」
洋榎「そうか?」
胡桃「そーゆーのいーから、ホント、奥さん幸せにしてあげなよ」
貴女には、たくさんの幸せを貰ったから。
これからはそれを、奥さんに注いであげて下さい。
胡桃「私は私で、勝手に幸せになるからさ」
結婚して貴女はオトナになっていくけど、私はオトナにはなれない。
本当は、一人で歩いていけるだけの力なんて無い。
だけど――貴女がくれた、思い出があるから。
それを杖代わりにして、幸せを探し歩いていこう。
急にはオトナになれないけど。
少しずつオトナになって、やがて一人で歩ける立派なオトナになるために。
そして貴女に胸を張って報告することができるような幸せを得るために。
一歩だけ、オトナになろうと思う。
胡桃「洋榎」
洋榎「ん?」
心の底から、祝福だけを詰め込んで。
無理矢理でない自然な笑顔で、ちゃんと貴女に伝えよう。
胡桃「結婚おめでとう、親友」
カン!
投下終了です。
構成力の無さと遅筆のせいで遅くなったうえに分割にまでなり申し訳ありませんでした。
お付き合い下さりありがとうございました。
終盤相当巻いたので書いてないエピソードとか多々ありますが、各自脳内補完していただけたらなと思います。
構成力の無さと遅筆のせいで遅くなったうえに分割にまでなり申し訳ありませんでした。
お付き合い下さりありがとうございました。
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最大のすばらと乙
楽しかったり驚かされたり切なかったり没入させられたわ。青春やなぁ
楽しかったり驚かされたり切なかったり没入させられたわ。青春やなぁ
明らかに巻きなのは残念だが良かった、冒頭の書き方から結ばれない可能性もあるかなとは思ったが本当にそうなるとは
これはSS人気投票あったら
これはSS人気投票あったら
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