のくす牧場
コンテンツ
牧場内検索
カウンタ
総計:127,057,094人
昨日:no data人
今日:
最近の注目
人気の最安値情報
    VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。

    元スレセーラ「白糸台高校の三年生になったで」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - チーム虎姫 + - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
    ←前へ 1 2 3 4 5 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitter

    52 = 3 :

    セーラ「そやから、それは別に俺じゃなくも」

    「セーラじゃなきゃ、私が嫌だから」

    セーラ「なんでやねん」

    「ていうかセーラは勘違いしてる。私だけで勝てるはずがない」

    「セーラや菫や、先輩達がいたから優勝できたんだよ」

    「私一人では何も出来ない」

    セーラ「……」

    「セーラは私に、日本一はそんなに偉いのかって聞いたけど」

    セーラ「あぁ…それも言い過ぎやな、すまん」

    「偉いなんて思ったこと一度もないし、
      自分だけの力で勝ったと思ったことも一度もないよ」

    53 = 3 :

    「みんながいて、支えてくれて、応援してくれて、
      だからこそ頑張れたし、だからこそ優勝できた」

    「それに、セーラが和ませてくれて、笑わせてくれたから
      リラックスできたし、…誰でもいいはずない」

    セーラ「…照」

    「私が頑張るためにはセーラが必要なんだよ」

    「だから、メンバーから外れるなんて言わないでよ…寂しいよ」

    セーラ「…俺はな、自分の存在意義がようわからんかった」

    「存在意義?」

    セーラ「弘世は部長をやってて部をまとめて、頼もしい。
        照はめっちゃ強くて日本中に敵なし。
        じゃあ俺は?俺はチームのために何してる?」

    セーラ「そう考えたら、何にもないような気がして虚しかった」

    54 = 3 :

    セーラ「そんで、部活は全然楽しくないし、照も弘世も変わったし
        …イライラしとったんよ。当たってごめん」

    「セーラはここに、こうしていてくれるだけでいいのに」

    セーラ「え、え?」

    「もう一度言うよ。私が頑張るためにはセーラが必要。
      だから、…その、」

    セーラ「…ん?」


    「…私のそばから、離れないでよ」


    セーラ「…!//」カァァ

    「退部とか、外れるとか、二度と言わないで」

    セーラ「…う、うん」コクコク

    「…よかった、頷いてくれた」ニコッ

    55 = 3 :

    セーラ「なぁ、照、今のって…」

    「ん?」

    セーラ「い、いや何でもないわ…あ、それより!」

    「なに?」

    セーラ「お前、さっき誤魔化したけど、クールぶってる理由教えて?」

    「…うん、いいけど」

    セーラ「淡がお前のことロボットみたいで怖いって言うてたで」

    「…好かれてないのはわかってたけど、ちょっとショック」

    セーラ「今みたいな照のことやったら好きになるんちゃうかな」

    「そうかな?…あ、でね…私は…さっきも言ったけど」

    56 = 3 :

    「後輩達には練習に対する姿勢とかそういうのを
      ちゃんと伝えなくちゃいけないって思って厳しい態度とってきた」

    セーラ「ふむ」

    「それも、一つの理由。でも、別の理由の方が大きいんだ」

    セーラ「…照は勝つたびに人が変わっていったように思うで」

    「…なんだ、わかってるじゃん」

    セーラ「やっぱりそうなんか」

    「勝てば勝つほど自分が孤独に陥っていくのが分かった。
      セーラや菫がそばにいてくれるのは分かってたけど」

    「でもそれでも、…怖かった。独りになるのは怖かったんだ。
      誰も自分を理解してくれないんじゃないかって不安になってった」

    「…誰かにそばにいて欲しいって思ってた。
      でも、それと同じくらい誰もそばにいて欲しくないとも思ってた」

    セーラ「そうか…」

    57 :

    ふんふむ

    58 = 3 :

    「だから、誰も近づかないように本を読み始めたんだ。
      本を読んでいる間は誰も声をかけないし…そこに、逃げてた」

    「気付いたらどんどん無口になってたし、
      小言ばっかり言う嫌な先輩になってたよ」

    セーラ「ま、淡にほんまの意味でガツンと言えるんは照だけな気もするけどな」

    セーラ「俺は甘やかしてるって言われてカチンときたけど
        それも、あながち間違ってないわ…俺は結局あいつを甘やかしてるし」

    「…もうちょっと厳しくしてあげるのも優しさかもしれないね」

    セーラ「そうかもな、反省する」

    「あ、でもさ、そういう無口な自分は嫌いじゃなかったんだ
      居心地もそう悪くなかったし、だからそれを通そうとしてた」

    59 = 17 :

    しえん

    60 = 3 :

    セーラ「けど、俺にキレられた…と?」

    「そう、はぁもう」

    セーラ「無口キャラはもうやめとけ。普通でええやん」

    「キャラのつもりはないんだ、それが自分にとって普通だったし」

    セーラ「そうか…ま、自然に、なるようになるやろ」

    「だね」

    セーラ「照、俺はお前の孤独を全部理解出来ひんかも知れん。
        けど、こうやって話したらちょっとはラクになるやろ?」

    「…うん、なった」

    セーラ「それはよかったわ」

    セーラ「あ、弘世はどれくらいわかっとるん?」

    「私がこんな感じになったことに関してはなにも言ってこないよ
      チームの方向性とか、そういう話は頻繁にしてるけどね」

    セーラ「…そうか、3人、もうちょっと会話が必要やな」

    61 = 3 :

    「前みたいに、一緒に帰ったりしようよ」

    セーラ「そやな、距離縮めとかなあかんな」

    「…それで、今年も、」

    セーラ「インハイ優勝?」

    「…3人で、淡と尭深も入れて5人で…絶対優勝したい」

    セーラ「うん、頑張ろ」

    「もう自分に存在意義がないなんて思わないでね」

    セーラ「自分が誰にも理解されへんなんて思うなよ」

    「うん、ありがと」

    セーラ「ん、ありがと」

    「ふふっ」クスクス

    セーラ「あははっ」ケラケラ

    62 = 11 :

    「……」ギリッ

    63 = 3 :

    ガラッ


    「話は終わったか?」

    「菫!」

    セーラ「ひ、弘世?」

    「申し訳ないが、だいたいは聞かせてもらってた」

    セーラ「盗み聞きはお行儀悪いで~」

    「そうだよもう…びっくりした」

    「だってお前らがまた派手に言い合うんじゃないかって心配で」

    セーラ「弘世らしいな。でも、ありがと」

    「なっ!まさか江口にお礼を言われる日が来るとはな」

    セーラ「アホか!礼ぐらい言うわ!」

    「心配かけてごめんね、でも、もう大丈夫」

    64 :

    フィッシャーさん……

    65 :

    ボーイッシュ枠だからな…

    66 :

    レギュラーを取られイケメン枠を取られ…

    67 = 3 :

    「…私は、照が何か苦しんでることには気付いてたんだ」

    「あ、うん…」

    「でも怖かった、それを聞くのが怖かった
      理解してあげられないかもしれないと思うのも怖かった」

    「だから、…気付いてないフリしてたよ。ごめん」

    「謝らないでよ、菫。私も、逃げてたんだから」

    「う、うむ」

    セーラ「なぁ、こないだ思い出したことやねんけど、照覚えてるかな」

    「なに?」

    セーラ「1年のときのインハイ決勝のときにな、」


    セーラ「『2人と友達になれて嬉しい』って照が言うたんよ」

    68 = 3 :

    「え、そんな恥ずかしいこと言ったのかな//」

    「ん~…あ、そういえば確かに聞いた」

    「え、えへへ…恥ずかしいな」

    セーラ「俺は今、それを2人に言いたい気分なんや」

    「ふむ、なら私も」

    「わ、私も!」

    セーラ「ふはは、やっぱりこういうノリが一番やで?」

    「…適度に楽しんでやるか」

    セーラ「頼むで、部長さん」

    「そうだね、これ以上淡に嫌われるのもごめんだし」

    「やはり言いたいことはちゃんと言うのが正解ということだな」

    セーラ「溜め込むんはよくないっちゅーことや」

    「…うん」

    69 = 3 :

    セーラ「ほな、もう遅いし何か食べて帰るか」

    「ん、たこ焼き」

    「いいな、賛成だ」

    セーラ「よっしゃ、ほな行くで~」

    「セーラ、菫」

    セーラ・菫「「ん?」」

    「これからも、よろしくね?」

    セーラ・菫「「当然や(だ)!」」

    71 :

    当然やだ!

    72 = 3 :

    セーラ「(このあと、照や弘世のやり方は変わってきた
    これまでどことなく漂ってたギスギス感はもう薄れてる)」

    セーラ「(淡もあんまり文句を言わへんくなったし、俺も楽しくなってきた)」

    セーラ「(弘世はまあすぐ怒るけど、照はあのクールキャラどこいった?
         っちゅうくらい笑うようになった。)」

    セーラ「(それでも、キリっとした部分とか麻雀に対して真摯なとこはそのままで
         本も相変わらず手離せへんみたいや)」

    セーラ「(そんな照や弘世のことが好きやし、この学校が大好きや。
         なんて、恥ずかしいけど、そんな風に思ってた)」

    73 :

    支援ですよー

    74 = 3 :

    休憩

    釣り人はキャラわかんなくて断念した…

    まだ続きます

    75 = 64 :

    俺の記憶が確かなら、白糸台編のあとは姫松編を書くんだったっけか

    77 = 16 :

    面白い

    78 = 57 :

    さすがセーラさんや

    79 :

    さて、再開

    >>75
    無茶言うなw

    80 = 79 :

    インハイ予選、決勝終了後、控え室


    「ただいまー」

    セーラ「お帰り、淡」ナデナデ

    「えへへ、頑張ったよ//」

    セーラ「ん、よう頑張った」

    「淡、あの8ピン切りは不可解」

    「いいじゃん、勝ったんだから」

    「そういう問題じゃないから」

    セーラ「そこは受け入れとけ、淡」

    「セーラがそう言うんなら…気をつけます」

    「はい、それでいい」

    81 = 79 :

    「(照って私にだけ厳しくない?)」コソコソ

    セーラ「(それだけ期待しとるっちゅーことやで)」コソコソ

    「(そうかなぁ…)」ブツブツ


    「大星と渋谷、ちょっとオレンジジュース買ってきてくれないか」

    「えっ!?私帰ってきたばっかりなのにー」

    「頼む」

    「むぅ、わかりましたぁ」ブツブツ

    尭深「行ってきます、ほら、淡ちゃん行くよ」


    ガチャ

    バタン

    82 = 79 :

    セーラ「後輩追い出して何事や?」

    「照、これを見ろ」

    バサッ

    「新聞?……っ!」

    セーラ「それなに?」

    「各県の予選結果が掲載されてる」

    セーラ「お、姫松と千里山はどうなっとる?」

    「どちらも明日決勝だ」

    セーラ「そうか、よかったー」

    「って、そこじゃなくて…」

    セーラ「ん?」

    「………」

    83 :

    続きか! 待ってました!

    84 :

    「ついに私の出番!!」

    85 = 79 :

    セーラ「照?どした?」

    「いや…別に」

    「江口も見てみろ、ここだ」

    セーラ「ん、なになに~…長野?あ、照の出身地やっけ」

    「…うん」

    セーラ「龍門渕破れる…ってあのチビのとこやん!え、どこが勝ったん?」

    セーラ「清澄…?聞いたことないな…大将、宮永咲……ん?宮永?」

    「…照の親族か?なんとなく、気になってな」

    「いや、違う。知らない」

    セーラ「あ、ひょっとして…妹か?前そんなん言うてなかったっけ?」

    「…私に、妹はいない」

    「そうか、ならいいんだ。ひょっとして、と思って」

    セーラ「同じ長野で宮永か、珍しいなぁ~」

    「うん…」

    86 = 79 :

    ガチャ


    「買ってきましたよー!」

    尭深「ただいま戻りましたぁ」

    「ありがとう、ご苦労様」

    「はい、照」

    「ありがと、淡」

    セーラ「照はオレンジジュースが好きやもんなぁ」ニヤニヤ

    「い、いいでしょ別に//」

    「あー照が照れてる、照だけにー」

    「…江口、余計なことを教えるな」

    セーラ「え、お、俺何も言ってへんで!」アセッ

    88 = 79 :

    「……」プシュ

    「……」ゴクゴク



    セーラ「(絶対妹やろ、あの態度)」コソコソ

    「(間違いないだろうな)」コソコソ

    セーラ「(なんで隠すんや?)」コソコソ

    「(・・・わからん)」コソコソ




    セーラ「(妹…。宮永咲……大将ねぇ)」

    89 = 79 :

    プルルル、プルルル


    セーラ「お、すまん、ちょっと電話や」

    セーラ「もしもし?怜か?」

    『セーラ?今大丈夫?』

    セーラ「おう、ええで」

    竜華『セーラ、おめでとー』

    『おめでとー』

    セーラ「なんや竜華も一緒かい、ありがとー」

    竜華『うちらも絶対勝つから、全国で会おうな』

    『約束、果たすからな』

    セーラ「おう、待ってるで」

    91 = 87 :

    そういや千里山の中堅だれなんだろう

    92 = 79 :

    『私、今やったらセーラに勝てる気がするで』

    セーラ「上等やん、楽しみやわ…ところで身体大丈夫か?」

    『いつも心配してくれてありがとうな、平気やで
      そやないと大会なんか出てられへんやんか』

    セーラ「それもそうやな、でも、無理したらあかんよ?」

    『ほんまありがとう、セーラはいつも優しいなぁ』

    セーラ「あ、アホ、照れること言わんといてーや//」

    竜華『でもセーラが中堅なんは残念やわ』

    『そやなあ。春季大会もセーラはなんでか副将やったし
      戦えへんかったよなぁ』

    セーラ「ま、それはチームの方針やからなぁ」

    『でもインハイは例年通りの先鋒やって思っててんけどな、
      そやから私は先鋒なんやし』

    94 = 79 :

    セーラ「すまんな、先鋒は照がお相手するで」

    『宮永さん怖いわぁ』

    セーラ「そんな化け物みたいに言うたら怒りよんで」

    「誰が化け物だって?」

    セーラ「あわわっ!ちゃうで、そういう意味ちゃうで!」

    『セーラ?どしたん?』

    セーラ「いや、照が隣にな…」

    「いつもの園城寺さん?」

    セーラ「そや、先鋒やから照と当たるでーって」

    「そうなんだ」

    97 :

    しえん

    98 = 79 :

    竜華『おーいセーラ~』

    セーラ「す、すまん。ちょっと照と喋ってたわ」

    『ほな、そろそろ切るな』

    セーラ「あぁ、悪いな。今日はありがとう」

    『明日は私らを応援してや?』

    セーラ「当たり前や、そやないと全国で戦えへんしな」

    竜華『セーラ、次は全国でな』

    セーラ「おう、ほな」

    『またな、バイバイ』


    プツッ

    99 = 83 :

    ええな~

    100 = 79 :

    「園城寺さんといえば身体の方はもういいのか?」

    セーラ「うん、それでインハイも先鋒やって。千里山で言えば、エースやな」

    「ほう、そうなのか」

    「春の大会はすごかった、あのリーチ一発…」

    「おんじょーじさんて誰?」

    尭深「千里山女子のエースの人だよ、江口先輩の友達なの」

    「へぇ、可愛い?」

    セーラ「なんやその質問はー」

    「個人的には可愛らしい子だなぁという印象だが」

    「色白さんだよね」

    セーラ「まあ、可愛い子やで。ちょっと病弱やけどな」

    「ふーん、そうなんだ」


    ←前へ 1 2 3 4 5 次へ→ / 要望・削除依頼は掲示板へ / 管理情報はtwitterで / SS一覧へ
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 :
    タグ : - チーム虎姫 + - + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。

    類似してるかもしれないスレッド


    トップメニューへ / →のくす牧場書庫について