元スレ伊織「アンタたちは夢と魔法の国をナメすぎよ!」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
51 :
52 :
あのエレベーターは昇ってるのか下ってるのか未だに分からん
53 = 50 :
貴音「ハッ!?……ど、どうかしましたか響?」
響「……それは貴音の方だろぉ。ポップコーンも手ぇついてないぞ?」
真「ひょっとして……怖いのかい?」
貴音「な、……そんなわけありませぬ!」
伊織「(ありませぬ……)……貴音がジェットコースター系に強いって聞いたから乗るつもりだったけど」
伊織「……本当に強いのかしら?」
貴音「え、ええ……本来ならばそのはずだったのですが……」
貴音「先ほどからの、不安を煽るような会場の物言いや演出を見ていると……」
貴音「……ハッ!?い、いえ!わたくし、決して怖くなどありません!」
伊織「……一応、乗る直前だったらリタイヤ用の出口もあるわよ」
響「貴音、隣に乗るから心配いらないさぁ」
真「……もうちょっとで乗り場に着くね」
貴音「…………」ドキドキ
54 :
貴音かわいいよ貴音
55 :
財閥の力で貸し切りにしちゃえYO
56 = 50 :
伊織「で、本当に大丈夫なわけ?」
貴音「もち、ろ、ん、です……!」
響「じ、自分が隣にいるからな、貴音!」
真「……フゥー」ドキドキ
『センター・オブ・ジ・アース』
謎の天才科学者、ネモ船長によって明かされる、
いまだかつて誰も見たことのない地底世界へようこそ。
地底走行車で、神秘と驚異の世界をめぐりましょう。
まばゆい光にあふれた水晶の洞窟、巨大キノコの森、地底に生息する珍しい発光生物。
と、そのとき、なんだか不気味な振動が…。
ジリリリリッ!
火山活動発生!火山活動発生!
ゴゴゴゴゴ…………
響「うぎゃあー!!うわー!」
真「うおおおおお!」
57 :
響「一人で乗る海底二万マイルは楽しいぞ」
58 = 50 :
伊織「ひゃあー♪!」
貴音「ひ……ひぃぃ……!」
―――
シュー…シュー…
アナウンス「ステーションに到着すると、セーフティバーは自動で上がります」
アナウンス「出口は、左側です」
真「はあぁー、凄かったなぁー!」
響「……はぇー…………」
伊織「フゥ……」
貴音「はうぅ……伊織……いけずです」
伊織「……にひひ!」
貴音「うぅ……こ、このような恐ろしい仕掛けだとは……」
響「なんか……龍みたいな化け物出てきたところで貴音の悲鳴が聞こえたもんなぁ……」
真「ボクはやっぱり、落ちる瞬間が一番ヒヤッとしたなぁ」
貴音「そ、そこ自体は大丈夫だったのですが……あのように恐ろしいモノたちが出てくるなどとは……」
59 :
フワッはキツい
60 = 50 :
伊織「ディズニーならでは、ってところかしらね」
伊織「普通のジェットコースターで終わらないで、ちゃんと演出してるあたりが」
真「これもう一回乗りたくなるよ、凄く良かった」
響「じ、自分も……怖かったけど楽しかった!」
貴音「ハァ……わ、わたくしはこの乗り物はもう結構です」
伊織「……安心しなさい。一日に同じの何回も乗ったりはしないから」
9:40、センター・オブ・ジ・アース前
真「……次は何に乗るんだい?」
伊織「そうねぇ……タワー・オブ・テラーまでちょっと時間があるわね」
伊織「ちょっとブラブラ歩きながら、見て回りましょう」
響「おっしいいぞー!」
貴音「や、休めるのならば幸いです……」
61 = 50 :
―――
響「えっとここは……『ポートディスカバリー』かぁ」
伊織「……あら、『アクアトピア』なんて丁度いいんじゃないかしら」
響「アクアトピア?」
真「どれ?」
伊織「あの池をグルグル回ってるやつよ」
響「……お、本当だグルグル回ってる!」
貴音「確かに……あれならば、化け物が出てくることもないでしょう」
真(まだ気にしてたんだ……)
伊織「夜になるとライトアップされて綺麗だけど、その分混むのよねー」
伊織「空いてるから今のうちに乗っちゃいましょ」
貴音「ええ、そう致しましょう」
「アクアトピア」は、新しい航海システムの開発のためにつくられた研究施設。
今日はフェスティバルを記念して、一般のみなさんにも開放されています。
ウォーターヴィークルを走らせるプールには、実験用につくられた渦巻きや間欠泉、滝が…。
研究者たちが生み出した、画期的なヴィークルの乗り心地を体験してみてください。
62 :
死ぬまでに一度は行きたい
63 = 50 :
ヴィーグル1:貴音・響
響「あれっ?操作できると思ったのにできないのかぁ」
ウィーン、ウィー
貴音「そうですね……自動で進むようです」
響「お……こ、このまま行ったらぶつかるんじゃあ……」
貴音「……!」
ピタッ……ウィーン
貴音「と、止まりました。危なかったですね……」
響「うわぁ!こ、今度はこっちにぃ……!」
ヴィーグル2:真・伊織
伊織「真夏じゃなかったのが惜しいわね」
真「惜しいって?」
ウィーン、ウィーン、ウィー
真「うわ、危ない!」
64 :
シーで高熱出して吐いたことがあるのを思い出した
65 = 50 :
ピタッ、ウィーン……
真「フゥ、ぶつかるかと思った」
伊織「……あんな感じで、色んなところに勝手に行くのが面白いんだけど」
伊織「夏になると、『びしょぬれコース』っていうのが出来るのよ」
真「びしょぬれ……って間欠泉が!危なーい!」
ピタッ、シュワワワー……
ウィーン、ウィーン
真「ハァ……水がかかるかと思ったよ」
伊織「……で、そうね。びしょぬれコースはわざと水にかかるようなコース設定がされてるのよ」
伊織「暑い日なんかはちょうどいいわよね」
真「そ、それはいいけどさぁ伊織……」
伊織「どうしたの?」
真「ぼ、ボクだけハラハラしてバカみたいじゃないかぁ!」
伊織「……だって本当にぶつかったりしたら大変でしょう?ギリギリで止まるようになってるのよ」
真「それは、わかるけどさぁ……うわっ!」
66 :
修学旅行で同じ班の委員長が歩けないくらい腰抜かしてたの思い出してワロタ
67 :
こういう可愛い女の子グループをひたすら見ていたい
68 = 62 :
>>67
通報した
69 = 50 :
―――
伊織「にひひっ、どうだったかしら?」
真「どういう動き方するのかわからなくて、面白かったよ。……ちょっと疲れたけどね」
響「じ、自分はハラハラしっぱなしだったさぁ」
貴音「……仕掛けを理解してしまえば、奇怪な動きを楽しむ余裕も出てきました」
伊織「……貴音は、もう調子は回復したかしら?」
貴音「そうですね。先ほどの恐怖は、この施設で拭えたのではないかと」
伊織「……そう、……それは良かったわぁ」ニヤリ
10:05、アクアトピア前
真「お、もうファストパスの時間みたいだよ」
響「じゃあタワー・オブ・テラーに行くのか」
伊織「……あ、ちょっと待ってちょうだい」
響「ん?」
伊織「真、別のファストパスの発券、お願いできるかしら?」
70 :
まこちんマジ体育会系
72 = 50 :
真「え!?無理じゃないの?」
響「えぇ、……どういうことだぁ?」
貴音「……響、こちらの券には、『次のふぁすとぱす発券は11:00以降』となっております」
貴音「まだ10時ですから、この時点での発券は無理なのでは、ということですね」
響「……あ、本当だ。自分のもそうなってる」
伊織「大丈夫よ、出来るのよ」
真「なんで?」
伊織「ファストパスはそこに書いてある通り、発券してから2時間は連続で発券できないようになってるわ」
伊織「でも例外があって……」
伊織「ファストパスの指定時刻が発券してから2時間以内だったら、それに乗れるようになった時点で、次のファストパスが取れるようになるの」
真「あ、なるほど!」
響「へえぇー、そうなのかぁ」
※実際は、この場合ならちゃんとファストパスに
「次のファストパスは10時以降に発券できます」
と書いてあります。今回はファストパスについて説明するためにわざと違くしました。
73 :
便利だな
74 :
なんというディズニーのステマ
75 :
勉強になるな
76 = 50 :
真「じゃあ取ってくるのはいいけど、何にするんだい?」
伊織「そうねぇ……ここから比較的近くて、ファストパスが早めに切れそうなアトラクションがいいわね」
響「切れることもあるのか」
伊織「もちろんよ。ファストパスは『指定時間にパスを持って来れば優先的に案内してくれる』システムよね」
伊織「みんながファストパス取ったら、それだけ優先案内できる時間も繰り下がっていくわ」
響「パス取ってるのに、そこで混んだらおかしいもんな」
伊織「ええ、そうね。そしてそれが閉園時間を越えたりしたら、もうファストパスはそこでオシマイね」
貴音「ふむ……では、皆が券を取りに行くものほど、早く無くなるということですね」
伊織「そういうことよ」
伊織「……じゃあ、インディジョーンズでいいかしら?」
響「インディジョーンズはパスが早く無くなるのか?」
伊織「人気だもの、そりゃあ早く無くなるわよ」
伊織「真、お願いできる?」
真「よっし……『ロストリバーデルタ』か。じゃあみんなの入園チケット貸して。行ってくるよ」
77 = 59 :
ほ
78 = 50 :
タッタッタ……
伊織「ここからなら近いから、すぐ戻ってくるわね」
響「じゃあ普通に待ってるか」
伊織「それもいいけど……そうねぇ」
スッ
ピッ…プルルルル
真『はい、どうしたんだい伊織?』
伊織「ああ、そのままインディジョーンズに向かって頂戴」
伊織「私たち、『うきわまん』を買っておくわ。真も食べるかしら?」
真『うきわまん?なにそれ?』
伊織「アクアトピアの真下にあるお店で売ってるの。うきわの形をした食べ物よ」
真『へぇ~……あ、着いた。……じゃあ買っておいてよ!』
伊織「わかったわ」ピッ
貴音「う、うきわまん……」ジュルリ
響「ここの真下にあるのかぁ。食べてみたいぞ」
79 = 50 :
伊織「ええ、真にも位置は伝えてあるから行きましょう」
―――
気象コントロールセンターのメンバーが実験成功の喜びをわかち合うフェスティバルを開いたときに、
ゲストのみなさんのためにレストランやフードワゴンをつくりました。
そのひとつがこのお店です。
ポートディスカバリーらしい斬新な形のこのスナック、
未来のマリーナを散策しながら味わってみてください。
貴音「……なるほど、確かにうきわの形をしております……ハムッ」
響「エビが入ってるんだなぁ。美味しいぞ!」
タッタッタッタ
真「フゥ~、はい、ファストパスお待たせ」
響「おう、ありがとうな真!」
貴音「いんでぃじょーんずの指定時刻は、13時ですか」
真「並んで入るほうの入り口見たら、45分待ちって出てたよ」
真「あれ見たらやっぱりファストパスの方がいいよなぁ」
伊織「……お疲れさま。はい、真の分のうきわまんね」
81 :
割り込む奴やタバコのポイ捨てや携帯電話のデカイ声の奴
82 = 50 :
真「モグモグ……うん、おいしい」
貴音「……ご馳走様でした」
伊織「早いわね……」
貴音「……」ジッ
響「……じ、自分の分はあげないぞ?貴音……」
貴音「…………」ジッ
真(……もっかい並んで買えばいいのに…………)
響「う、うぅー、食べずらい……」
貴音「……一口」
響「……じゃ、一口だけ」
―――
貴音「……♪」モグモグ
真「まさか本当にまた並んで買ったなんて……」
伊織「食欲が異常ね」
貴音「ふふ……何か、この場にいることで感じる、より一層の美味しさがあるのです」モグモグ
83 = 50 :
響「あぁー、でもそれはあるかもなぁ」
伊織「そうね、ディズニーランド……ここはシーだけど、ランドにいると日常とは違う感覚になるのよね」
真「うん……なんか、ファストパス取りに走ってただけで、ちょっとワクワクしてたよ」
貴音「……」モグモグ
10:20、タワー・オブ・テラー前
伊織「……さぁて、着いたわよ。……貴音はさっさと食べ終えなさい」
貴音「ふふ、言われずとも……ご馳走様でした」
響「早っ!」
真「……でっかいなぁ……。これがタワー・オブ・テラーかぁ」
響「うわぁ、すごく混んでるなぁ。……90分待ちだってさぁ」
伊織「まぁ、これでも空いてるほうかしらね」
伊織「……にひひっ、そしてここで、この『ファストパス』の出番よ!」
―――
貴音「本当に、最前列へ来てしまいました」
84 :
貴音かわいいよ貴音
85 = 50 :
響「ファストパス用の入り口から入ったと思ったら……」
真「ほとんどの行列すっとばして、ここだもんなぁ」
伊織「アンタたちにもわかったでしょ?ファストパスがどれだけ大事か」
貴音「正に、今この場で痛感しております」
真「……にしても……どういうアトラクションなんだい?」
響「なんか、物々しい雰囲気だなぁ……」
伊織「……」
伊織「……建物についての説明は、ちゃんと係の人からされるわ」
伊織「それまでは気持ちを落ち着かせましょ」
真「ん?うん……」
貴音「……はぁ。しかし、うきわまんのなんと美味であったことか……」
響「ま、また買ってくるかぁ?……あはは」
伊織「…………」
伊織(……貴音、ここはセンター・オブ・ジ・アースとは比べ物にならないくらい凄いわよ)
伊織(事前の説明で、覚悟しておいた方がいいわよぉ……)ニヤリ
86 = 50 :
―――
『タワー・オブ・テラー』
時は1912年のニューヨーク。舞台は、1899年に起きたオーナーの謎の失踪事件以来、
恐怖のホテルと呼ばれるようになった「タワー・オブ・テラー」。
今日は、ニューヨーク市保存協会による見学ツアーに参加していただきます。
さあ、エレベーターで最上階へ…。
『これ先に行ってはならん……!』
『私の忠告を聞け……!呪いは本物だ!』
『シリキウトゥンドゥの眼が……!』
ドシャーン!バリバリバリ
…………
真「えぇと、『ハイタワー3世』がホテルのオーナーで、落下したエレベーターから消えていた、と……」
真「で、そこで見つかったのが『シキリ……』シキリなんだって?」
伊織「『シリキウトゥンドゥ』よ。呪いの偶像って呼ばれてるわ」
87 :
作者は結構行ってるのか?
88 = 50 :
貴音「い、伊織……あなたという人は、本当にいけずですぅ」
伊織「……ま、アトラクションの説明を事前にしなかったのは悪かったわ」
伊織「でも貴音がそんなに怖がりだとは思わなかったわよ。……嫌味じゃなく、ね」
響「た、貴音ぇ……イヤなら抜けようか?自分も一緒に行くぞ?」
貴音「い、いえ……!」
貴音「伊織にそこまで言われて、引き下がれるわけがありません」
貴音「いいでしょう……この恐怖、見事に克服してみせようではありませんか!」
響「む、無理するなよ……?」
真「ていうかボクも普通に怖いんだけど……」
伊織「……このアトラクションがディズニー史上『最恐』ですもの」
伊織「逆に、これをクリアすれば、これ以上怖いアトラクションは無いわよ」
貴音「ふ、ふふ……望むところです」
ギュウゥ
響「痛い痛い!貴音、手ぇ握りすぎだって!」
89 = 50 :
―――
真「3コースあるのか……」
伊織「乗るエレベーターが違うだけで、ショーの内容は一緒よ」
伊織「一説にはどのコースが一番怖いとか、あるみたいだけどね」
貴音「……」ギュウウ……
響「……(痛い……)」
―――
『さぁ手を振って、この世の自分に別れを告げたまえ……』
伊織「そろそろね……」
響「……」ドキドキドキドキ
真「フゥー……」
貴音「…………」
ガシャン
真「眩しっ!」
伊織「にひひっ、良い景色ねぇ~」
90 :
なんという千葉県民スレ
91 = 50 :
響「こ、この高さから……!」
貴音「…………」ギュッ
ガシャン!
―――
真「は、はは……まだ脚がガクガクするよ……」
響「すごかった……とにかくすごかったな……」
響「た、貴音……大丈夫かぁ?」
貴音「……なんとか…………」ガクガク
伊織「ふぅ~。このスリルが病みつきになるのよね~」
響「じ、自分はしばらくは乗らなくていいぞぉ……」
真「ボクもかなぁ……はは」
貴音「……わたくしは……」
貴音「も、もう一度……乗ってみたいと思いました」
響「うえぇ!?」
92 = 50 :
伊織「あら、意外ね。二度と乗りたくないって言うと思ったのに」
貴音「……は、恥ずかしながら……最後の方は、気が抜けかけてしまって……」
貴音「ほ、ほとんど覚えてないのです……」
真「それって普通に危ないじゃん……」
貴音「いつの日か、これを平然と思えるような強靭な精神を身につけられるよう……」
貴音「そのために、もう一度乗ってみたい、と思ったのです」
響「そ、そうかぁ~……」
響(ていうか貴音から手ぇ握られすぎててまだ痛いぞ……)
伊織「ふーん……じゃあ別の機会に、また連れてきてあげるわよ」
貴音「ふふ……ありがとうございます、伊織」
伊織「まぁ、またアンタの怖がってる顔が見られるなら安いものよ」
貴音「……つ、次はそうは行きませんよ…………?」
ギュッ
響「はいはい、貴音。大丈夫だからな?」
93 :
>>64
俺はお前を知ってる気がする
94 = 50 :
―――
『タワー・オブ・テラー・メモラビリア』
恐怖のホテルと呼ばれる「タワー・オブ・テラー」のツアーの開催にともない、
ニューヨーク市保存協会は当時の内装をそのまま公開することにしました。
ハイタワー三世のお気に入りのプールも、
現在ではツアーのおみやげを売るショップとして営業しています。
「タワー・オブ・テラー」ならではのユニークなグッズや、
ツアー中のゲストの決定的瞬間をとらえた写真も販売しています。
伊織「……で、出口を過ぎたらここに入ってくるってわけ」
真「そういえばショップに入るのは初めてだなぁ」
響「……写真……うわ、本当に写ってる」
伊織「プ……た、貴音……アンタすごい顔してるわよ?」
貴音「……このような醜態を公衆の面前に晒されるとは……///」
真「ボクも凄い顔してるなぁ。って笑ってるの伊織だけじゃないか」
真「ふーん……一枚買っていこうかな」
伊織「そうね、じゃあ……しばらくここで買い物していきましょう」
響「わかった。自分、ちょっとあっちの方見てくるよ」
95 = 50 :
11:00、タワー・オブ・テラー・メモラビリア前
伊織「そろそろ昼ごはんにしようかしら」
響「もうか?早いんじゃないか?」
伊織「ちょうどお昼に行ったら、どこも混んでるわよ」
真「ちょっと早いくらいがいいのか……」
貴音「わたくしは今からでも一向に構いませんよ」
伊織「まぁアンタはね……」
響「あ、ゴミ箱だ……ちょっと自分、ゴミ捨ててくるな!」
真「ああ」
伊織「…………」
伊織「…………!!」
真「で、どこで食べるんだい伊織…………伊織?」
伊織「ちょっと待って!」
真「え?」
伊織「……ラッキーね。面白いものが見れるわよ」
96 = 50 :
貴音「響の居る方に何かあるのですか?」
真「……清掃のお兄さんしかいないけど」
伊織「……ふふふ」
―――
響「あ……掃除中だったのかぁ」
清掃員「……」ペコリ
響「えーと、ゴミ捨てても大丈夫……かなぁ?」
清掃員「……」ペコリ
響「あ、じゃあ……」
『ガブリッ!』
響「え!?」
響「…………え?え?」
97 = 50 :
清掃員「……」
響「な、なんだ今の!?ゴミ箱が喋ったぞ!?」
響「……こ、このゴミも……」
キィ
『ガブリッ!』
響「や、やっぱりだ!」
真「……ど、どういうこと!?」
響「あ、真」
清掃員「……」ペコリ
真「ぼ、ボクもゴミ捨てて……いいですか?」
清掃員「……」ペコリ
真「じゃあ……」
『ニャーオ』
真「しゃ、喋った!ゴミ箱が喋った!」
98 :
99 = 50 :
貴音「……どういうことなのですか、伊織?」
貴音「わたくしの目から見ても、ゴミ箱が喋ったようにしか……」
伊織「……にひひっ!気になるんなら、貴音も何か捨ててきたらぁ?」
貴音「…………」
真「も、もう一回……」
キィ
『ニャーオ』
真「うわ、やっぱり喋った!」
清掃員「……」
響「自分のときは噛まれた音だったのに……真は猫の鳴き声……」
貴音「失礼致します」
響「あ、貴音」
貴音「この『うきわまん』の包み紙を捨てたいのですが……よろしいですか?」
清掃員「……」ペコリ
100 = 50 :
貴音「……」
『ブブーッ!』
貴音「……!な、なんと!」
響「……ゴミ箱にダメ出しされたぞ、貴音」
真「捨てちゃダメってことかなぁ」
貴音「わたくしにだけ、許可を下さないというのでしょうか」
キィ
『ブブーッ!』
貴音「……な、何がいけないのでしょう……」
清掃員「……」
清掃員「……」スッ
貴音「……?手、ですか?……はい」スッ
清掃員「……」シュッシュッ
響「何かかけてるな……」
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