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元スレさやか「恭介の家がおかしくなった」
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恭介「え……と……いや、それは流石に……///」
さやか「……床で寝るって言うなら、お布団渡さないからね」
恭介「じゃ、じゃあ、お風呂場で寝ようかな///」
さやか「……そっちは恭介が使ったばっかで濡れたままだよ」
恭介「……」
さやか「……そんなバスローブ着ただけで、布団も無しに寝てたら風邪引くよ?」
恭介「いや、でもさ……」
さやか「あたしと一緒じゃ嫌なの?」
恭介「そういうわけじゃないけど……」
さやか「じゃあ決まり! はい、早く寝るよ!///」
恭介「う、うん///」
恭介(「ホントに……いいのかな?」)
さやか「……床で寝るって言うなら、お布団渡さないからね」
恭介「じゃ、じゃあ、お風呂場で寝ようかな///」
さやか「……そっちは恭介が使ったばっかで濡れたままだよ」
恭介「……」
さやか「……そんなバスローブ着ただけで、布団も無しに寝てたら風邪引くよ?」
恭介「いや、でもさ……」
さやか「あたしと一緒じゃ嫌なの?」
恭介「そういうわけじゃないけど……」
さやか「じゃあ決まり! はい、早く寝るよ!///」
恭介「う、うん///」
恭介(「ホントに……いいのかな?」)
~モニタールーム~
ほむら(「美樹さやかが思ったより攻めに回っている……」)
ほむら(「期待していたとはいえ、意外だったわ」)
上条父「まだ何かするのかい?」
ほむら「いいえ、これが最後」
ほむら「というか、ここまでやって何一つ進展しないようなら見込みは無いわ」
ほむら「ついでに言えば、あなたの息子は男性として何かしら問題があると言わざるを得ない」
上条父(「失礼な事を言う子だな……」)
上条父「ふむ……あとは成り行きを見守るだけ、か」
ほむら(「正直疲れたわね。……これで何も無かったら恨むわよ、美樹さやか」)
ほむら「はぁ……」
ほむら(「美樹さやかが思ったより攻めに回っている……」)
ほむら(「期待していたとはいえ、意外だったわ」)
上条父「まだ何かするのかい?」
ほむら「いいえ、これが最後」
ほむら「というか、ここまでやって何一つ進展しないようなら見込みは無いわ」
ほむら「ついでに言えば、あなたの息子は男性として何かしら問題があると言わざるを得ない」
上条父(「失礼な事を言う子だな……」)
上条父「ふむ……あとは成り行きを見守るだけ、か」
ほむら(「正直疲れたわね。……これで何も無かったら恨むわよ、美樹さやか」)
ほむら「はぁ……」
ばいんばいんでむちむちのさやかちゃんと寝れるなんてしあわせです
~ゲストルーム~
さやか「あのさ、恭介」
恭介「なに?」
さやか「なんで背中向けてるの?」
恭介「別に意味は無いよ」
さやか「それに、そんな端っこに居られると隙間が出来て寒いんだけど……」
恭介「あ……ごめん」
さやか「あたしに気を遣ってくれてるのかもしれないけど、ホントに平気だから」
さやか「もうちょっと、こっちに寄ってよ……///」
恭介「……分かった」
さやか「あのさ、恭介」
恭介「なに?」
さやか「なんで背中向けてるの?」
恭介「別に意味は無いよ」
さやか「それに、そんな端っこに居られると隙間が出来て寒いんだけど……」
恭介「あ……ごめん」
さやか「あたしに気を遣ってくれてるのかもしれないけど、ホントに平気だから」
さやか「もうちょっと、こっちに寄ってよ……///」
恭介「……分かった」
恭介「……これでいい?」ゴソゴソ
さやか「うん、ありがと」
さやか「……」
恭介「……」
さやか「今日はさ、色々ありがとね」
さやか「買い物付き合ってもらったし」
恭介「別に大したことはしてないよ」
恭介「最近、ヴァイオリンの練習ばかりしてたしね。いい息抜きになったよ」
さやか「そっか」
恭介「うん」
さやか「うん、ありがと」
さやか「……」
恭介「……」
さやか「今日はさ、色々ありがとね」
さやか「買い物付き合ってもらったし」
恭介「別に大したことはしてないよ」
恭介「最近、ヴァイオリンの練習ばかりしてたしね。いい息抜きになったよ」
さやか「そっか」
恭介「うん」
さやか(「息抜き、か……」)
さやか(「やっぱり恭介にとって、あたしはただの幼馴染でしかないのかな……」)
さやか(「それって、このまま変わらないのかな……」)
さやか(「うん、ホントは分かってるんだ。変わるのを待ってるだけじゃダメだって」)
さやか(「でもやっぱり、言うのは怖い。……必要無いって言われるのが、怖い……」)
さやか(「怖いよ……」)
恭介「さやか?」
さやか「え?」
恭介「何か悩み事?」
さやか「……なんで?」
恭介「そんな顔していれば、すぐ分かるよ」
さやか「……」
さやか(「やっぱり恭介にとって、あたしはただの幼馴染でしかないのかな……」)
さやか(「それって、このまま変わらないのかな……」)
さやか(「うん、ホントは分かってるんだ。変わるのを待ってるだけじゃダメだって」)
さやか(「でもやっぱり、言うのは怖い。……必要無いって言われるのが、怖い……」)
さやか(「怖いよ……」)
恭介「さやか?」
さやか「え?」
恭介「何か悩み事?」
さやか「……なんで?」
恭介「そんな顔していれば、すぐ分かるよ」
さやか「……」
恭介「僕で良ければ聞くよ?」
さやか「……本当?」
恭介「うん」
さやか「ホントに聞いてくれる?」
恭介「いいよ、なぁに?」
さやか「あのね……」
恭介「うん」
さやか「あたしね……」
さやか「あたし、恭介のこと……好きなんだ……。うん、ずっとね、好きだった……」
さやか「……本当?」
恭介「うん」
さやか「ホントに聞いてくれる?」
恭介「いいよ、なぁに?」
さやか「あのね……」
恭介「うん」
さやか「あたしね……」
さやか「あたし、恭介のこと……好きなんだ……。うん、ずっとね、好きだった……」
* + 巛 ヽ
〒 ! + 。 + 。 * 。
+ 。 | |
* + / / + 。 + 。 + *
∧_∧ / /
(´∀` / / + ./ 》〉 。 + 。 * 。
,- f | | ∧_∧
/ ュヘ | * ヽ ヽ ´∀`)_ 。 。
〈_} ) | ヽ _ヽ 〉
/ ! + 。 .| ({__〉 + ○ノ
./ ,ヘ | | | <ヽ |
ガタン ||| j / | | ||| ||| .| ,ヘ \ || |||ガタン i!i/, |i!ii ガタン
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きたか?
〒 ! + 。 + 。 * 。
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きたか?
「 ずっと待ち焦がれてたんだろ、こんな展開を!
あんこがやってくるまでの場つなぎじゃねえ! QBが登場するまでの時間稼ぎじゃねえ!他の何者でもなく!他の何物でもなく!
テメエのその手で、たった一人の女の子を救ってみせるって誓ったんじゃねえのかよ!
ずっとずっと主人公になりたかったんだろ! 絵本みてえに映画みてえに、
命を賭けてたった一人の女の子を守る、幼馴染になりたかったんだろ!
だったらそれは全然終わってねえ!! 始まってすらいねえ!!
ちっとぐらい長いプロローグで絶望してんじゃねえよ!!
――手を伸ばせば届くんだ。いい加減に始めようぜ、恭介! 」
あんこがやってくるまでの場つなぎじゃねえ! QBが登場するまでの時間稼ぎじゃねえ!他の何者でもなく!他の何物でもなく!
テメエのその手で、たった一人の女の子を救ってみせるって誓ったんじゃねえのかよ!
ずっとずっと主人公になりたかったんだろ! 絵本みてえに映画みてえに、
命を賭けてたった一人の女の子を守る、幼馴染になりたかったんだろ!
だったらそれは全然終わってねえ!! 始まってすらいねえ!!
ちっとぐらい長いプロローグで絶望してんじゃねえよ!!
――手を伸ばせば届くんだ。いい加減に始めようぜ、恭介! 」
~モニタールーム~
さやか『あたし、恭介のこ──』カチッ
ほむら「……」
上条父「もういいのかい?」
ほむら「これ以上は、ただの覗き見にしかならない」
上条父「そうか……そうだな」
ほむら「後は二人だけにしてあげましょう」
ほむら(「というか、もし二人が事に及ぶような流れになったら気まずいにも程がある」)
ほむら(「そうなる前にスイッチを切っておかないと……」)
上条父「では私の役目も終わりという事でいいのかな?」
ほむら「ええ、お疲れ様。後は機材を片付けて撤収するわ」
ほむら(「これで上手く行かないようなら別の手立てを考えるか……」)
ほむら(「あるいは美樹さやかを完全に切り捨てる方向で考えるべきか」)
ほむら(「……出来ることなら、あまりやりたくはないけれど」)
さやか『あたし、恭介のこ──』カチッ
ほむら「……」
上条父「もういいのかい?」
ほむら「これ以上は、ただの覗き見にしかならない」
上条父「そうか……そうだな」
ほむら「後は二人だけにしてあげましょう」
ほむら(「というか、もし二人が事に及ぶような流れになったら気まずいにも程がある」)
ほむら(「そうなる前にスイッチを切っておかないと……」)
上条父「では私の役目も終わりという事でいいのかな?」
ほむら「ええ、お疲れ様。後は機材を片付けて撤収するわ」
ほむら(「これで上手く行かないようなら別の手立てを考えるか……」)
ほむら(「あるいは美樹さやかを完全に切り捨てる方向で考えるべきか」)
ほむら(「……出来ることなら、あまりやりたくはないけれど」)
後日、なにかの拍子で、この日の苦労を口にしてしまい、
取り返しがつかないほどの気恥ずかしさで、さやか共々、危うく魔女化寸前になる風景を幻視した。
いくらなんでも、そんなことにはならんよね?
取り返しがつかないほどの気恥ずかしさで、さやか共々、危うく魔女化寸前になる風景を幻視した。
いくらなんでも、そんなことにはならんよね?
~美樹さやか~
「今日だってさ、恭介にとっては幼馴染の買い物に付き合っただけかもしれないけど、あたしはそうじゃなかったんだ」
あたしは天井を見詰めたまま喋り始めた。恥ずかしくて恭介の顔は見れなかった。
「途中でいきなり下着売り場に行ったでしょ? あれ、わざとなんだよ?」
「ああすれば恭介が、あたしの事、少しでも意識してくれるかなって……」
「それにね、正直に言うと今日帰れなくなって嬉しかったんだ。これでもうちょっと一緒にいられるなーって」
「なんか色々恥ずかしい目にも遭ったけどさ、それも全然嫌じゃなくて……あぁ、恥ずかしいのはその通りなんだけど」
あたしは居心地の悪さを誤魔化そうとして小さく笑った。
「でも、なんていうか……今日一日で色々あってさ。この勢いなら全部言えちゃうかなー、なんて思って、ね」
暗闇のおかげでバレてはいないだろうけど、あたしは耳まで真っ赤になっているはずだ。
声も少し震えていたし、ちょっと早口にもなっていたから、あたしが緊張している事は恭介も気付いていると思う。
「今日だってさ、恭介にとっては幼馴染の買い物に付き合っただけかもしれないけど、あたしはそうじゃなかったんだ」
あたしは天井を見詰めたまま喋り始めた。恥ずかしくて恭介の顔は見れなかった。
「途中でいきなり下着売り場に行ったでしょ? あれ、わざとなんだよ?」
「ああすれば恭介が、あたしの事、少しでも意識してくれるかなって……」
「それにね、正直に言うと今日帰れなくなって嬉しかったんだ。これでもうちょっと一緒にいられるなーって」
「なんか色々恥ずかしい目にも遭ったけどさ、それも全然嫌じゃなくて……あぁ、恥ずかしいのはその通りなんだけど」
あたしは居心地の悪さを誤魔化そうとして小さく笑った。
「でも、なんていうか……今日一日で色々あってさ。この勢いなら全部言えちゃうかなー、なんて思って、ね」
暗闇のおかげでバレてはいないだろうけど、あたしは耳まで真っ赤になっているはずだ。
声も少し震えていたし、ちょっと早口にもなっていたから、あたしが緊張している事は恭介も気付いていると思う。
「ね、恭介。初めて会った時の事、覚えてる?」
それからあたしは、ほとんど一人で喋り続けた。
初めて会った時の記憶、恭介を好きになった理由、子供の頃一緒に遊んだ話、お見舞いに通い続けた事。
恭介は「うん」とか「そうだね」とか相槌を打ちながら、そして時々クスクス笑いもしつつ、静かに聞いてくれていた。
それは告白というよりも、久し振りに会った友人同士が交わすような思い出話に近かったと思う。
「あはは……ごめん、あたしばっか喋っちゃって」
「いいよ」
あたしは少し喋り疲れて、小さく息を吐いた。それで恭介は、あたしの話が終わったと思ったようだった。
「その……驚いたよ」
「だよね……いきなりでごめん」
けれど恭介は、それ以上何も言わなかった。あたしも何を言えばいいのか分からず、それっきり黙り込んだ。
それからあたしは、ほとんど一人で喋り続けた。
初めて会った時の記憶、恭介を好きになった理由、子供の頃一緒に遊んだ話、お見舞いに通い続けた事。
恭介は「うん」とか「そうだね」とか相槌を打ちながら、そして時々クスクス笑いもしつつ、静かに聞いてくれていた。
それは告白というよりも、久し振りに会った友人同士が交わすような思い出話に近かったと思う。
「あはは……ごめん、あたしばっか喋っちゃって」
「いいよ」
あたしは少し喋り疲れて、小さく息を吐いた。それで恭介は、あたしの話が終わったと思ったようだった。
「その……驚いたよ」
「だよね……いきなりでごめん」
けれど恭介は、それ以上何も言わなかった。あたしも何を言えばいいのか分からず、それっきり黙り込んだ。
まどマギSSは原作がアレだからこういうハッピーエンドの見るとつい嬉しくなっちゃう
カチカチと音を立てて時を刻む時計の音が妙によく聞こえる。
横目でちらりと恭介を見ると、真剣な顔で、あたしと同じように天井を見詰めていた。
どんな断りの文句ならあたしを傷付けずに済むのか、それを考えているのかもしれない。
今にもその口から拒絶の言葉が出てくるのかもしれない。
そんな考えが頭を過ぎり、あたしは沈黙に耐えられなくなった。
「あ、返事はまた今度でいいからさ、今日はもう寝よ? ね? おやすみっ!」
早口でまくし立てると、恭介が口を開くよりも早く、逃げるようにして背を向ける。
「うん……おやすみ」
背中に掛かる恭介の声にも応えず、あたしはギュッと強く目を瞑った。
そして無理矢理に羊の数を数え始める。
横目でちらりと恭介を見ると、真剣な顔で、あたしと同じように天井を見詰めていた。
どんな断りの文句ならあたしを傷付けずに済むのか、それを考えているのかもしれない。
今にもその口から拒絶の言葉が出てくるのかもしれない。
そんな考えが頭を過ぎり、あたしは沈黙に耐えられなくなった。
「あ、返事はまた今度でいいからさ、今日はもう寝よ? ね? おやすみっ!」
早口でまくし立てると、恭介が口を開くよりも早く、逃げるようにして背を向ける。
「うん……おやすみ」
背中に掛かる恭介の声にも応えず、あたしはギュッと強く目を瞑った。
そして無理矢理に羊の数を数え始める。
~上条恭介~
夢を見ていた。
さやかに手を引かれて学校の中を走り回る、ただそれだけの夢。
何故か二人とも子供のままで、笑いながら各教室のドアを片っ端から開けていく。
教室の中には小学校の時の友人や中学のクラスメイト、時には病院の先生や看護師さんたちも居た。
すごく楽しかった。それだけがぼんやりと頭に残り、他はすぐに消えて思い出せなくなった。
・
・
・
スズメの鳴き声が聞こえる。薄く目を開けると、もう朝になっていた。
「はぁ……」
大きく息を吐いて身体を起こそうとした途端、右腕を引っ張られる。
目をやると、さやかが僕の右腕を抱き枕のように抱え込んだ状態で寝息を立てていた。
その口からは涎が垂れ、枕に小さな染みを作っている。
「ふふ……」
僕は子供の頃を思い出しながら、バスローブの袖口でさやかの口元を拭った。それでも目を覚ます気配は無い。
夢を見ていた。
さやかに手を引かれて学校の中を走り回る、ただそれだけの夢。
何故か二人とも子供のままで、笑いながら各教室のドアを片っ端から開けていく。
教室の中には小学校の時の友人や中学のクラスメイト、時には病院の先生や看護師さんたちも居た。
すごく楽しかった。それだけがぼんやりと頭に残り、他はすぐに消えて思い出せなくなった。
・
・
・
スズメの鳴き声が聞こえる。薄く目を開けると、もう朝になっていた。
「はぁ……」
大きく息を吐いて身体を起こそうとした途端、右腕を引っ張られる。
目をやると、さやかが僕の右腕を抱き枕のように抱え込んだ状態で寝息を立てていた。
その口からは涎が垂れ、枕に小さな染みを作っている。
「ふふ……」
僕は子供の頃を思い出しながら、バスローブの袖口でさやかの口元を拭った。それでも目を覚ます気配は無い。
昨夜、さやかの告白を聞いてから、僕はずっと考えていた。
さやかの事は好きだ。それは間違いない。
けれど、さやかは幼馴染だ。
僕にとって妹のようで、時には姉のようでもあって、手を伸ばせばすぐそこに居る女の子。
だからさやかに対する気持ちが恋愛なのか、それとも幼馴染として長く過ごした故の親愛に過ぎないのか。
その判断がつかないまま、僕の思考は同じところでぐるぐると回り続ける。
そして何をどう言えばいいのか焦っているうちに、待ち切れなくなったのか、さやかは寝てしまった。
なかなか返事をしない僕にイラついたのかもしれない。
僕がこうして考えているような事を、さやかはずっと一人で溜め込んでいたんだろうか。
一緒に遊んでいる時も、僕のヴァイオリンを聴いている時も、お見舞いに通ってくれていた時も。
──そして昨夜、僕に告白してくれた時も。
それを思うと堪らない気持ちになった。
さやかの事は好きだ。それは間違いない。
けれど、さやかは幼馴染だ。
僕にとって妹のようで、時には姉のようでもあって、手を伸ばせばすぐそこに居る女の子。
だからさやかに対する気持ちが恋愛なのか、それとも幼馴染として長く過ごした故の親愛に過ぎないのか。
その判断がつかないまま、僕の思考は同じところでぐるぐると回り続ける。
そして何をどう言えばいいのか焦っているうちに、待ち切れなくなったのか、さやかは寝てしまった。
なかなか返事をしない僕にイラついたのかもしれない。
僕がこうして考えているような事を、さやかはずっと一人で溜め込んでいたんだろうか。
一緒に遊んでいる時も、僕のヴァイオリンを聴いている時も、お見舞いに通ってくれていた時も。
──そして昨夜、僕に告白してくれた時も。
それを思うと堪らない気持ちになった。
結局のところ、僕は自分に言い訳がしたかったんだろう。
今まで『幼馴染』として接していたくせに、たった一日で見る目が変わり、たった一晩で好きになってしまった。
それがとても安っぽくていい加減なものに思えてしまい、後ろめたさのようなものを感じたのだ。
だから『親愛』だの『恋愛』だのといった言葉に拘った。
それとも、一歩踏み出すための名目が欲しかったんだろうか。
どちらにせよ、僕は長い入院生活を続けるうちに、少し理屈っぽくなっていたのかもしれない。
「考えすぎ、なのかな……」
僕は呟きながら、さやかを見た。そして、相変わらず無防備な寝顔を晒している彼女の髪をそっと撫でる。
今まで『幼馴染』として接していたくせに、たった一日で見る目が変わり、たった一晩で好きになってしまった。
それがとても安っぽくていい加減なものに思えてしまい、後ろめたさのようなものを感じたのだ。
だから『親愛』だの『恋愛』だのといった言葉に拘った。
それとも、一歩踏み出すための名目が欲しかったんだろうか。
どちらにせよ、僕は長い入院生活を続けるうちに、少し理屈っぽくなっていたのかもしれない。
「考えすぎ、なのかな……」
僕は呟きながら、さやかを見た。そして、相変わらず無防備な寝顔を晒している彼女の髪をそっと撫でる。
「……んー?」
さやかが、もぞもぞと身を捩った。そっと触れただけのつもりだったが、どうやら起こしてしまったらしい。
「……おはよう、さやか」
「んー……」
眠そうに目を擦るさやかを見て、僕は心を決めた。
今の気持ちを全部そのまま、素直に伝えよう。少し遅れたけど、僕も一歩踏み出して、さやかの隣に立とう。
そして二人で、『幼馴染』から一歩、前進するんだ。
~fin~
さやかが、もぞもぞと身を捩った。そっと触れただけのつもりだったが、どうやら起こしてしまったらしい。
「……おはよう、さやか」
「んー……」
眠そうに目を擦るさやかを見て、僕は心を決めた。
今の気持ちを全部そのまま、素直に伝えよう。少し遅れたけど、僕も一歩踏み出して、さやかの隣に立とう。
そして二人で、『幼馴染』から一歩、前進するんだ。
~fin~
>>1乙
~おまけ~
さやか『それでさ、恭介が言うんだよね』
さやか『今まで何ともなかったのに、今はさやかの色んな所が可愛く見えるから不思議だ、ってさ』
さやか『酷いよね、素直に可愛いって言ってくれればいいのにさー』
さやか『ね? まどかもそう思うでしょ?』
まどか「さやかちゃん……」
さやか『ん、なに?』
まどか「愚痴を聞いてほしいって話だったよね?」
さやか『うん、そーだよー』
まどか「それ、愚痴じゃないよね?」
さやか『えー? そんな事ないよー』
まどか「もう切るよ?」
さやか『え、ちょっと待って! まだこれか──』ピッ
まどか「ふぅ……」
さやか『それでさ、恭介が言うんだよね』
さやか『今まで何ともなかったのに、今はさやかの色んな所が可愛く見えるから不思議だ、ってさ』
さやか『酷いよね、素直に可愛いって言ってくれればいいのにさー』
さやか『ね? まどかもそう思うでしょ?』
まどか「さやかちゃん……」
さやか『ん、なに?』
まどか「愚痴を聞いてほしいって話だったよね?」
さやか『うん、そーだよー』
まどか「それ、愚痴じゃないよね?」
さやか『えー? そんな事ないよー』
まどか「もう切るよ?」
さやか『え、ちょっと待って! まだこれか──』ピッ
まどか「ふぅ……」
あらやだドキドキして寝れない
>>1乙
>>1乙
ほむら「その様子だとあの二人、上手くいってるみたいね」
まどか「うん。学校でも今みたいな話、しょっちゅうするし……」
ほむら「時間が経てば落ち着くと思うわ。今は見守ってあげましょう」
まどか「……ほむらちゃんは大人だね」
ほむら「別に……そうでもないわ」
まどか「……いつか私にも恋人が出来るのかなぁ」
キュゥべえ「それが君の願いかい?」
まどか「キュゥべえ!?」
キュゥべえ「さぁ、まどか。僕と契約してまほぉ──」グシャッ
ほむら「ここには来るなと言ったはずよね?」グリグリ
まどか「ほ、ほむらちゃん?」
キュゥべえ「暁美ほむら。とりあえず、その足をどけてもらえないかな?」
ほむら「帰りなさい」
キュゥべえ「仕方ない、今日のところは引き上げるよ」
キュゥべえ「それじゃあ、まどか。願いが決まったら、いつでも声を掛けて。待ってるからね」
まどか「うん。学校でも今みたいな話、しょっちゅうするし……」
ほむら「時間が経てば落ち着くと思うわ。今は見守ってあげましょう」
まどか「……ほむらちゃんは大人だね」
ほむら「別に……そうでもないわ」
まどか「……いつか私にも恋人が出来るのかなぁ」
キュゥべえ「それが君の願いかい?」
まどか「キュゥべえ!?」
キュゥべえ「さぁ、まどか。僕と契約してまほぉ──」グシャッ
ほむら「ここには来るなと言ったはずよね?」グリグリ
まどか「ほ、ほむらちゃん?」
キュゥべえ「暁美ほむら。とりあえず、その足をどけてもらえないかな?」
ほむら「帰りなさい」
キュゥべえ「仕方ない、今日のところは引き上げるよ」
キュゥべえ「それじゃあ、まどか。願いが決まったら、いつでも声を掛けて。待ってるからね」
>>1乙 さやかちゃんもっと惚気ていいよー
まどか「ほむらちゃん……」
ほむら「今更言わなくても分かっていると思うけど、キュゥべえの言葉に耳を貸しては駄目」
まどか「う、うん」
ほむら「……それに、まどかなら、すぐ素敵な人が見付かると思うわ」
まどか「そうかなぁ」
ほむら「私が保証する」
まどか「ふふ……うん、ありがと!」
ほむら「じゃあ私も、そろそろ失礼するわね」
まどか「あ、うん。また明日ね」
ほむら「ええ、また明日」
・
・
・
まどか「また明日、かぁ……」
まどか「明日もさやかちゃんの惚気話を聞かされるんだろうなぁ……」
ほむら「今更言わなくても分かっていると思うけど、キュゥべえの言葉に耳を貸しては駄目」
まどか「う、うん」
ほむら「……それに、まどかなら、すぐ素敵な人が見付かると思うわ」
まどか「そうかなぁ」
ほむら「私が保証する」
まどか「ふふ……うん、ありがと!」
ほむら「じゃあ私も、そろそろ失礼するわね」
まどか「あ、うん。また明日ね」
ほむら「ええ、また明日」
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まどか「また明日、かぁ……」
まどか「明日もさやかちゃんの惚気話を聞かされるんだろうなぁ……」
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