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    元スレ恒一「僕たちに」 鳴 「明日はない」

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    351 = 185 :

    恒一「……警察、じゃないね」

    鳴 「訓練されたプロの動き。体格的に見て、日本人じゃない」

    急ごしらえでも、監視用カメラは役に立ってくれた。玄関口や裏口、あえて開けておいた侵入経路に仕掛けた目。
    私たちの前のモニターに、複数の人影が写っている。
    見るからに動きやすそうな暗い色の服と、黒の目出し帽。脇に抱えているのは、黒い――銃。

    恒一「となると、赤沢家お抱えの私設軍隊か。予想どおり投入してきたね」

    鳴 「かなり本格的な装備。はっきり言って勝ち目はないわ」

    恒一「目的は僕たちの確保かな?」

    鳴 「多分恒一くんを人質にして、私に呪いを解除させるつもり。私を殺したら、赤沢さん自身が解放されない」

    恒一「となると、僕は相当酷い目に遭わされそうだなあ。怖いから想像しないでおこう」

    鳴 「杉浦さんたちはどうしてたの?」

    恒一「視聴覚室で勅使河原と風見に説明してたよ。不幸自慢みたいな心理なのかな?」

    352 :

    赤沢家何者だよ…

    353 = 342 :

    やべぇ‥‥

    354 = 185 :

    鳴 「これから先はもっと不幸なのにね」クスクス

    恒一「ダビングしたビデオをもうバラ撒いたんでしょ? えげつないなあ」

    鳴 「これで、学校中の男子が杉浦さんたちに『協力』してくれる。助けてあげただけ」

    恒一「物は言い様だね。望月を犯してくれる女子が出てくれればいいけど」

    鳴 「あの顔立ちだから、苛めたいと思ってる女子は実は結構いる」

    恒一「え、そうなの?」

    鳴 「前に藤巻さんと多々良さん、江藤さんがそんな話を女子トイレでしていた」

    恒一「うーん、見てみたいけど時間切れだね」

    355 = 185 :

    鳴 「始めましょう。トラップくん一号、作動」

    恒一「了解」

    恒一くんが手元のリモコンを操作すると、複数のモニターの画面が突然噴出した白い煙で隠れた。
    遠隔操作で消火器を噴射しただけの事だけど、画面の中の侵入者たちは慌てふためいている。
    中学生二人に抵抗されるなんて、想定外だろう。

    鳴 「間を置かず、トラップくん二号も発進」

    画面の中で、人体模型と骨格標本が踊る。天井に貼り付けて、スイッチ一つでテグスでぶら下がるというだけ。
    でも、白煙で視界が悪い中で人型が動くとなれば。

    ガガガガッ! パンパンパン!

    恒一「撃ったね。音声なしなのに、直接聞こえてきた」

    鳴 「そんな勢いで弾をバラ撒くなんて、捕まえる気がないのかしら」

    恒一「あ、通信してる。多分上司に怒られてるんだろうね」

    鳴 「命よりも指示が優先。宮仕えの辛いところ」

    356 = 325 :

    どうなるんだ

    357 = 185 :

    恒一「とは言っても、実際に仲間が死んだりしたらその限りではいられないだろうね?」

    鳴 「そう願いたいわ。じゃあトラップくん三号」

    恒一「起爆」

    侵入者たちが階段に近付いてきたところで、手作り対人地雷が弾ける。ガラス片を
    ぎっしり詰め込んだクッキー缶が吹き飛び、数人が一度に薙ぎ倒された。火薬の量が多かったかもしれない。

    恒一「さすがに防弾チョッキ相手だと効果が薄いかな?」

    鳴 「人体の急所は胴体だけじゃない」

    画面の中は、音は伝わってこないけど大騒ぎだった。赤い血がそこら中に飛び散り、顔や足を手で抑えている者が殆ど。
    その中に、倒れたまま動かない者がいた。周りの者が駆け寄って肩を揺すっても、反応らしい反応をしていない。

    恒一「……どう見る?」

    鳴 「……首に大きいのが刺さってる。あれは助からない」

    恒一「そう。じゃ、そろそろ準備しようか」

    359 = 185 :

    シャワーを浴びたかったけど、さすがにそんな贅沢が言える状況じゃない。ウェットティッシュと清潔なバスタオルで、
    手早く体を拭いて身支度を整える。制服をきちんと着て、髪も梳かす。左目の眼帯も、新品に替える。
    今の時点での、出来る限りのおめかし。私たちはこれから、二人で遠くに出かけるのだ。

    恒一「うん、やっぱり鳴は綺麗だね」

    鳴 「恒一くんも、素敵」

    恒一「鳴。怖い?」

    鳴 「いいえ、少しも。一人じゃないから」

    恒一「ふふっ」

    私の右手と、恒一くんの左手。しっかりと絡めるように握り合って、舌を絡めるように口付けて。
    繋いでいない方の手で、ポケットの中の長方形の箱を握る。きっと、恒一くんも同じようにしている。
    近付いてくる無粋な足音を聞きながら、箱の上についている小さなスイッチを強く握り込む。

    恒一「何しろ仲間がやられてるんだし、僕たちが抵抗する素振りを見せれば」

    鳴 「きっと容赦なく撃ってくる。私たちの期待どおりにしてくれるはず」

    二つ向こうの部屋。そして、隣の部屋。怒りと焦りを感じさせながら、足音は大きくなる。
    もう一度――これが最後と、私も恒一くんも理解している――小さく、唇を触れ合わせるだけのキスを交わして、
    私たちは部屋の扉に向き直る。
    鍵もかけていない、ただの板切れのような扉が蹴破られ、銃を持った男たちが三人――いや、五人。踏み込んでくる。
    彼らに向かって、私と恒一くんは、ポケットの中の手を素早く彼らに向かって構える。

    360 = 185 :

    彼らは、優秀だった。銃を向けられたら撃てと、教育を受けている。予想したとおり、ここまでに仕掛けられていた罠が彼らを刺激して、
    冷静な判断力を失わせてくれていた。私たちが持っている物が何なのかも確認せず、私たちの動作だけで、取る行動を決めた。
    全身を同時に、無数の小さな熱い塊で貫かれた。想像していたよりもかなり痛いけど、これはしょうがない。
    銃で撃たれる痛みなんて、例える材料が見つからなかった。
    全身から抜けそうになる力を、恒一くんと繋いでいる右手だけに集めて、彼の手を強く握り直す。
    恒一くんも、同じように私の手を握ってくれた。
    物を持っていられないほどに脱力した左手からは、黒い長方形の箱が飛んでいく。恒一くんの右手からも、飛んでいく。
    私たちが押し込んだスイッチが、押さえを失って飛び出す。
    それが、最後のトラップ。私たちの死で起動する、デス・スイッチ。
    手を繋いだまま床に倒れるよりも早く。
    鼓膜が破れるほどの轟音が、部屋を――いや、建物を包み込む。

    361 = 185 :

    私の隣に、恒一くんが横たわっている。小さく咳をするたびに、血の塊が口からこぼれる。二人とも、制服が穴だらけの血まみれだった。
    地獄とはこんな場所かと思うほどに、空気が熱い。侵入者たちは千切れ飛んでいて、皮肉な事に人の形を残しているのは、
    散々に撃たれた私たちだけだった。
    デス・スイッチの仕掛けは、建物中に仕掛けた爆薬の同時起爆。智香さんのお客の米軍関係者から横流ししてもらった物を、
    惜しみなく使わせてもらった。もうじき私たちも炎に包まれて、倒壊に巻き込まれるだろう。

    恒一「め、い……」

    鳴 「……うん……」

    恒一「結末は、ちょっと、違う……演出だけど」

    恒一「ご希望に、添えた、かな?」

    鳴 「これ以上なんて、ない」

    恒一「そう……なら、良かった」

    血に汚れた口の端を上げて、恒一くんが微笑んだ。私たちは、まだ手を繋いだままでいる。これからも、ずっと。

    362 = 185 :

    恒一「昔、見た」

    鳴 「あの、映画みたいに」


    恒一「僕たちに」

    鳴 「明日はない」

    私たちは、同時に目を閉じた。




    end

    364 :

    三年くらい前にこんな感じのやつ携帯小説で見たわ
    vipperてこんなんみて喜んでるのかなるほど

    365 = 280 :

    起きたら終わってた

    366 :

    お疲れ様でした
    クライマックスへの疾走感が素晴らしかった
    とても面白かったよ

    368 = 217 :

    乙さんでした

    >>364
    へぇ、携帯小説って浣腸とか獣姦あるんだ
    ちょっとだけ興味湧いたかも

    369 = 317 :

    おっつ

    370 = 185 :

    支援してくれた人たち本当にありがとう。朝方に一度抜けちゃって申し訳ない

    読んでくれた人は分かってると思うけど俺が言いたいのは

    ①いじめ、カッコ悪い
    ②仲良き事は美しき哉
    ③何事もほどほどに

    って事だ
    分かるよな?

    371 = 342 :

    違うだろ エロは偉大って事だ 

    372 = 325 :

    凌辱は至高の間違いでは?

    373 :

    多々良さん!

    374 :

    原作オマージュで三神先生か望月姉が裏切るかと思った

    おつかれ

    375 = 346 :

    ふぅ・・・
    えがった

    376 = 185 :

    こんなに時間かかると思わなかったわ

    377 :

    378 = 190 :


    よかった

    379 = 269 :


    面白いかった

    381 :


    虐めはダメだな

    382 :

    ボニー&クライドだっけ
    今借りてきて詰んであるわ

    383 :

    微妙だな
    やはり、けいおんSSが一番だ

    そう思うでしょ

    386 = 385 :

    アカザー支援

    388 = 185 :

    >>385
    あんたに、幸いあれ

    390 = 342 :

    >>388
    小椋ちゃんとこういっちゃんがラブラブエッチするのも書けや

    391 = 224 :

    >>389
    いいえ

    392 = 199 :

    >>388
    次は女キャラ全員性奴隷にする話書いてくれ

    393 = 185 :

    >>389
    はい

    >>390
    機会があれば

    >>392
    藤巻と多々良と江藤は出す予定だったんだけど書ききれなかった。未熟なので。

    394 = 190 :

    生存ルートでそのまま全員調教か

    395 = 217 :

    鳴ちゃんが赤沢さんに「イキながら排卵しろ」って命令するとこ見たかったな
    で、恒一くんが「犬の精子と人の卵子でも受精するからね」とか言って赤沢さん発狂
    裂傷や雑菌なんかで腫れた膣の違和感のを、着床して犬の子供を妊娠したと思って精神崩壊、的な

    397 = 185 :

    だよなー自分で書いといてなんだけどこんだけ鳴ちゃんマンセーだとさすがに引くわwww

    398 = 190 :

    別にいいんじゃね原作からしてそんなもんでしょ

    399 :

    誰か佐藤メイン書いてよ

    400 :

    バカ沢とか誰得よ 


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