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元スレ恒一「始めまして、変態の榊原恒一です」
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中尾「あとは・・・なんだこれ?」
恒一「変なのあった?」
中尾「これ、誰も写ってないじゃん。ほらこれも」
恒一「あっ・・・!」
中尾「ビニールシートと荷物だけ。試し撮りか?」
恒一「・・・そっか。そうだよね」
中尾「どうした?」
恒一「中尾くんには、見えないんだね」
中尾「は?」
恒一「その写真はね、白い水着を着たメガネ美人が笑顔でピースしてるんだよ」
中尾「なんだよそれおっかねぇ・・・」
恒一「きっと、世界中の男で僕にしか見えていない」
中尾「俺その域に達せねえよ・・・」
恒一「変なのあった?」
中尾「これ、誰も写ってないじゃん。ほらこれも」
恒一「あっ・・・!」
中尾「ビニールシートと荷物だけ。試し撮りか?」
恒一「・・・そっか。そうだよね」
中尾「どうした?」
恒一「中尾くんには、見えないんだね」
中尾「は?」
恒一「その写真はね、白い水着を着たメガネ美人が笑顔でピースしてるんだよ」
中尾「なんだよそれおっかねぇ・・・」
恒一「きっと、世界中の男で僕にしか見えていない」
中尾「俺その域に達せねえよ・・・」
中尾「中学生活最後の夏休み、俺は病院で過ごさなきゃならないんだな・・・」
恒一「始業式には間に合うんだからいいじゃないか」
中尾「まあ、前島は間に合わないだろうな」
恒一「・・・始業式は、二人欠けてしまうんだね・・・」
中尾「そうだな・・・」
恒一「高柳くん・・・」
中尾「高林・・・・・・」
高林「・・・いるよ?ここに」
恒一「ああ、どういうわけか一命を取り留めたんだったね」
中尾「そうだ、先週から一般病棟だったか」
高林「中尾くんと同室なのにこの扱い。フェアじゃないね」
恒一「始業式には間に合うんだからいいじゃないか」
中尾「まあ、前島は間に合わないだろうな」
恒一「・・・始業式は、二人欠けてしまうんだね・・・」
中尾「そうだな・・・」
恒一「高柳くん・・・」
中尾「高林・・・・・・」
高林「・・・いるよ?ここに」
恒一「ああ、どういうわけか一命を取り留めたんだったね」
中尾「そうだ、先週から一般病棟だったか」
高林「中尾くんと同室なのにこの扱い。フェアじゃないね」
杉浦「あ、中尾いた。・・・恒一くんも来てたんだ」
恒一「あれ、多佳子ちゃん」
中尾「うっ・・・!」
杉浦「泉美と一緒に前島のお見舞いに来たんだけど、ついでに寄っただけ」
中尾「お前、なんか明るくなったな」
杉浦「まあちょっとね。あんたもう歩けるんでしょ?前島のところ行こうよ」
中尾「い、今はちょっと・・・あれで」
恒一「中尾くん、とある発作が起きちゃって、立って歩けないんだ。数分で収まるよ」
杉浦「発作?大丈夫なの?」 ジッ
中尾「あ、あまり近くで見つめないでもらえますでしょうか・・・」
恒一「じゃあ僕と行こうよ。じゃあね中尾くん。僕このあとまっすぐ帰るから」
中尾「・・・セーフ・・・配慮に感謝するぜ、榊原・・・!」
高林「僕のこと完全スルー。本当にフェアじゃないね」
恒一「あれ、多佳子ちゃん」
中尾「うっ・・・!」
杉浦「泉美と一緒に前島のお見舞いに来たんだけど、ついでに寄っただけ」
中尾「お前、なんか明るくなったな」
杉浦「まあちょっとね。あんたもう歩けるんでしょ?前島のところ行こうよ」
中尾「い、今はちょっと・・・あれで」
恒一「中尾くん、とある発作が起きちゃって、立って歩けないんだ。数分で収まるよ」
杉浦「発作?大丈夫なの?」 ジッ
中尾「あ、あまり近くで見つめないでもらえますでしょうか・・・」
恒一「じゃあ僕と行こうよ。じゃあね中尾くん。僕このあとまっすぐ帰るから」
中尾「・・・セーフ・・・配慮に感謝するぜ、榊原・・・!」
高林「僕のこと完全スルー。本当にフェアじゃないね」
恒一「お待たせ。待った?」
鳴「ううん、そんなに」
恒一「そのワンピース似合うね。まるで清楚が形になったようだよ」
鳴「最近買ったの」
恒一「その麦わら帽子、海にいたときも被ってたね」
鳴「そう。お気に入りなの」
恒一「いいね。画になるよ。行こっか」
鳴「待って、もう一人来る」
千曳「二人とも、もう来ていたか」
恒一「ビッキー先生?」
鳴「私が呼んだの」
千曳「私も同席したくてね。車で行こう」
鳴「ううん、そんなに」
恒一「そのワンピース似合うね。まるで清楚が形になったようだよ」
鳴「最近買ったの」
恒一「その麦わら帽子、海にいたときも被ってたね」
鳴「そう。お気に入りなの」
恒一「いいね。画になるよ。行こっか」
鳴「待って、もう一人来る」
千曳「二人とも、もう来ていたか」
恒一「ビッキー先生?」
鳴「私が呼んだの」
千曳「私も同席したくてね。車で行こう」
鳴「土曜日なのに、意外と空いてるね」
恒一「山の上の方だからかな」
千曳「私はもう覚えていないが・・・今年の死者は、三神先生だったんだね」
恒一「・・・はい。もう誰も覚えていないようです」
千曳「三神先生がどうして亡くなったかは、聞いているかい?」
恒一「グランマに聞きました。1年半前の秋、通り魔に・・・」
千曳「しかし、理津子くんに次いで三神先生までも・・・恒一くんの心中を察するよ」
恒一「クラスメイトを守れただけで、僕は十分です」
千曳「・・・強いんだな。さて、もう行こう。長居されては三神先生も落ち着かないだろう」
恒一「僕たちは歩いて帰ります。少し、景色を眺めていたいんで」
千曳「そうか、では私は失礼する。帰り道には気をつけるように」
恒一「はい、ありがとうございました、ビッキー先生」
千曳「・・・そのあだ名にも慣れてしまったよ」
恒一「山の上の方だからかな」
千曳「私はもう覚えていないが・・・今年の死者は、三神先生だったんだね」
恒一「・・・はい。もう誰も覚えていないようです」
千曳「三神先生がどうして亡くなったかは、聞いているかい?」
恒一「グランマに聞きました。1年半前の秋、通り魔に・・・」
千曳「しかし、理津子くんに次いで三神先生までも・・・恒一くんの心中を察するよ」
恒一「クラスメイトを守れただけで、僕は十分です」
千曳「・・・強いんだな。さて、もう行こう。長居されては三神先生も落ち着かないだろう」
恒一「僕たちは歩いて帰ります。少し、景色を眺めていたいんで」
千曳「そうか、では私は失礼する。帰り道には気をつけるように」
恒一「はい、ありがとうございました、ビッキー先生」
千曳「・・・そのあだ名にも慣れてしまったよ」
「あそこの遊園地、そのうち行ってみようか」
歩みを進めるにつれ、大きな観覧車が木の陰から姿を現す。
「あの観覧車、とても眺めがいいと思うんだ。一緒に乗ろうよ」
「今歩いてるこの道と、高さはあまり変わらないと思う」
「それはそうだけど、観覧車の中から見る景色はまた格別だよ」
「中で何かしようと企んでるんでしょ?」
バレたか、とわざとらしく白い歯を見せる横顔に、ふと寂しさが宿った。
「・・・僕達もそのうち、全部忘れちゃうのかな」
「いつまでも、覚えていたい?」
「覚えていたいというよりも、忘れたくない。この4ヶ月間が記憶から消えるのが怖いんだ」
「・・・そう」
腹を向けながら弱々しく手足をばたつかせ、夭折の時を待たんとする蝉。
日射の降り注ぐ道路の中心に佇むそれをヒョイと掴み上げ、木の根元の木陰にそっと寝かせる。
ジジッ、と短い鳴き声を発すると、手足は静かに動きを止め、それっきり動かなくなった。
「かわいそう」
「死は、悲しいものではないよ」
「きっと、最後の力を振り絞って”ありがとう”って言ったのね」
「・・・安らかに、お眠りください」
歩みを進めるにつれ、大きな観覧車が木の陰から姿を現す。
「あの観覧車、とても眺めがいいと思うんだ。一緒に乗ろうよ」
「今歩いてるこの道と、高さはあまり変わらないと思う」
「それはそうだけど、観覧車の中から見る景色はまた格別だよ」
「中で何かしようと企んでるんでしょ?」
バレたか、とわざとらしく白い歯を見せる横顔に、ふと寂しさが宿った。
「・・・僕達もそのうち、全部忘れちゃうのかな」
「いつまでも、覚えていたい?」
「覚えていたいというよりも、忘れたくない。この4ヶ月間が記憶から消えるのが怖いんだ」
「・・・そう」
腹を向けながら弱々しく手足をばたつかせ、夭折の時を待たんとする蝉。
日射の降り注ぐ道路の中心に佇むそれをヒョイと掴み上げ、木の根元の木陰にそっと寝かせる。
ジジッ、と短い鳴き声を発すると、手足は静かに動きを止め、それっきり動かなくなった。
「かわいそう」
「死は、悲しいものではないよ」
「きっと、最後の力を振り絞って”ありがとう”って言ったのね」
「・・・安らかに、お眠りください」
「それにしても、暑い」
「東京はこんなもんじゃないよ。僕からしたら今日なんて涼しいくらい」
「・・・そんなの人の住むところじゃない・・・きゃっ」
いたずらに吹いた強風に、鳴はワンピースの裾をおさえる事を優先する。
引き止める者のいなかった麦わら帽子はふわりふわりと舞い上がり、やがてせり立つ林の向こうへと消えていった。
「あー、飛んでいっちゃった」
「・・・お気に入りだったのに・・・」
悲しげに林の向こうを見つめる鳴の肩を優しく叩く。
「未咲ちゃんも、暑かったんじゃないかな」
はっと目を丸くして恒一の顔を見上げると、ふふっ、と優しく微笑みを浮かべた。
「・・・そうね。私達よりも太陽に近い場所にいるんだもの」
「妹にプレゼントをあげるお姉さん、素敵だよ」
「その帽子、大事に使ってね。お気に入りなんだから」
―――鳴、ありがとう。大切にするね―――
そんな声が聞こえた気がして、僕は空を見上げ、大きな入道雲へ向かって心の中でひとりごちた。
玲子さんに会ったら伝えておいてくれる? 僕が部屋にいるときはあまりジロジロ見ないでね、って。
fin
「東京はこんなもんじゃないよ。僕からしたら今日なんて涼しいくらい」
「・・・そんなの人の住むところじゃない・・・きゃっ」
いたずらに吹いた強風に、鳴はワンピースの裾をおさえる事を優先する。
引き止める者のいなかった麦わら帽子はふわりふわりと舞い上がり、やがてせり立つ林の向こうへと消えていった。
「あー、飛んでいっちゃった」
「・・・お気に入りだったのに・・・」
悲しげに林の向こうを見つめる鳴の肩を優しく叩く。
「未咲ちゃんも、暑かったんじゃないかな」
はっと目を丸くして恒一の顔を見上げると、ふふっ、と優しく微笑みを浮かべた。
「・・・そうね。私達よりも太陽に近い場所にいるんだもの」
「妹にプレゼントをあげるお姉さん、素敵だよ」
「その帽子、大事に使ってね。お気に入りなんだから」
―――鳴、ありがとう。大切にするね―――
そんな声が聞こえた気がして、僕は空を見上げ、大きな入道雲へ向かって心の中でひとりごちた。
玲子さんに会ったら伝えておいてくれる? 僕が部屋にいるときはあまりジロジロ見ないでね、って。
fin
佐藤「・・・?」
恒一「zzz・・・」
佐藤「・・・」
恒一「zzz・・・四万十川おっぱいスクール・・・」
佐藤「・・・恒一くーん」 ツンツン
恒一「和江ちゃんの声!!」 カッ
佐藤「っ」 ビクッ
恒一「・・・ああ、おはよう。和江ちゃんに起こされるなんて幸先のいい2学期だよ」
佐藤「・・・なんで公園で寝てるの?」
恒一「今日が待ち遠しくてさ、学校に着いたのが7時前で、まだどこも開いてなかったんだ」
佐藤「元気だね」
恒一「そりゃ皆に会えるんだもの、否が応でもみなぎるよ。今何時?」
佐藤「8時20分くらい」
恒一「いい時間だ。一緒に行こうか」
佐藤「うん」
恒一「zzz・・・」
佐藤「・・・」
恒一「zzz・・・四万十川おっぱいスクール・・・」
佐藤「・・・恒一くーん」 ツンツン
恒一「和江ちゃんの声!!」 カッ
佐藤「っ」 ビクッ
恒一「・・・ああ、おはよう。和江ちゃんに起こされるなんて幸先のいい2学期だよ」
佐藤「・・・なんで公園で寝てるの?」
恒一「今日が待ち遠しくてさ、学校に着いたのが7時前で、まだどこも開いてなかったんだ」
佐藤「元気だね」
恒一「そりゃ皆に会えるんだもの、否が応でもみなぎるよ。今何時?」
佐藤「8時20分くらい」
恒一「いい時間だ。一緒に行こうか」
佐藤「うん」
松井「恒一くん、おはよー」
恒一「おはよう亜紀ちゃん。ちょっといい?」
松井「何?」
恒一「・・・うん、傷跡は残らなかったね。よかった」
松井「うん、あの時はありがとう」 ニコッ
恒一「お礼なんていいよ。亜紀ちゃんの癒しスマイルが見られれば」
金木「2学期も朝から飛ばしてるねー」
恒一「あ、おはよう杏子ちゃん。登校時間まで亜紀ちゃんとほぼ一緒なんだね」
金木「そういえば7時すぎ、うちの前歩いてたでしょ?窓から見えたよ」
恒一「ああそうだ、あの辺だったね」
金木「あんな時間に何してたの?」
恒一「学校が開いてなかったから、仕方なく公園で寝てたんだ」
金木「2学期も朝からやたら飛ばしてるねー」
恒一「おはよう亜紀ちゃん。ちょっといい?」
松井「何?」
恒一「・・・うん、傷跡は残らなかったね。よかった」
松井「うん、あの時はありがとう」 ニコッ
恒一「お礼なんていいよ。亜紀ちゃんの癒しスマイルが見られれば」
金木「2学期も朝から飛ばしてるねー」
恒一「あ、おはよう杏子ちゃん。登校時間まで亜紀ちゃんとほぼ一緒なんだね」
金木「そういえば7時すぎ、うちの前歩いてたでしょ?窓から見えたよ」
恒一「ああそうだ、あの辺だったね」
金木「あんな時間に何してたの?」
恒一「学校が開いてなかったから、仕方なく公園で寝てたんだ」
金木「2学期も朝からやたら飛ばしてるねー」
勅使河原「おーっす、ヒーロー、サカキー!」
望月「おはよう、榊原くん」
風見「っ・・・」
恒一「おはよう。 風見くん、ちょっといい?」
風見「なっ・・・なんだい?」 ビクッ
恒一「ちゃんと多佳子ちゃんと亜紀ちゃんに謝った?」
風見「・・・うん、合宿のあと、ちゃんと謝ったよ。君に免じて許してあげる、って」
恒一「そっか、じゃあ僕も君を許すよ」
風見「僕を許してくれるのかい?」
恒一「二人とも傷跡は残らなかったし、遺恨も残さないほうがいいでしょ?」
風見「・・・ありがとう」
王子「おはよう、榊原くん」
恒一「ん」
望月「おはよう、榊原くん」
風見「っ・・・」
恒一「おはよう。 風見くん、ちょっといい?」
風見「なっ・・・なんだい?」 ビクッ
恒一「ちゃんと多佳子ちゃんと亜紀ちゃんに謝った?」
風見「・・・うん、合宿のあと、ちゃんと謝ったよ。君に免じて許してあげる、って」
恒一「そっか、じゃあ僕も君を許すよ」
風見「僕を許してくれるのかい?」
恒一「二人とも傷跡は残らなかったし、遺恨も残さないほうがいいでしょ?」
風見「・・・ありがとう」
王子「おはよう、榊原くん」
恒一「ん」
久保寺「おはようございます。そしてご無沙汰ですね。私も今日から復帰となります」
恒一「先生、少し丸くなったなぁ」
久保寺「今日から2学期です。夏休みが終わったからといって気を抜かないようにしましょう」
校長「えー、3年生の皆さんは、受験に向けてより一層勉学に勤しみ・・・」
恒一「zzz・・・なんだここ、和江ちゃんが17人もいる・・・」
佐藤「っ」 ピクッ
猿田「校長の真正面で爆睡とか大物すぎるぞな」
久保寺「明日からは通常通りの日程です。体調を整えて授業にのぞんでください。では」
恒一「さて、帰ろうかなっと」
パサッ
恒一「下駄箱に手紙?なんてベタな。なになに・・・」
”屋上で待ってます”
恒一「先生、少し丸くなったなぁ」
久保寺「今日から2学期です。夏休みが終わったからといって気を抜かないようにしましょう」
校長「えー、3年生の皆さんは、受験に向けてより一層勉学に勤しみ・・・」
恒一「zzz・・・なんだここ、和江ちゃんが17人もいる・・・」
佐藤「っ」 ピクッ
猿田「校長の真正面で爆睡とか大物すぎるぞな」
久保寺「明日からは通常通りの日程です。体調を整えて授業にのぞんでください。では」
恒一「さて、帰ろうかなっと」
パサッ
恒一「下駄箱に手紙?なんてベタな。なになに・・・」
”屋上で待ってます”
桜木「あっ・・・来てくれたんですね」
恒一「手紙くれたの、ゆかりちゃん?」
桜木「・・・はい。榊原君が好きですって伝えたくて」
恒一「えっ」
桜木「・・・あぁっ!順番間違えた!何回も練習したのに・・・」
恒一「・・・ふふっ、ゆかりちゃんらしいや」
桜木「・・・あの、やっぱり私なんかじゃ迷惑ですよね。このことは忘れてください・・・ぐすっ」
恒一「僕、変態だけどいいの?」
桜木「・・・え?」
恒一「いきなり抱きついちゃったりするけど?」
桜木「・・・はい。榊原くんだったら・・・構いません」
恒一「じゃ、早速」 ギュッ
桜木「あぅっ・・・こ、これって、まさか・・・」
恒一「これが僕の返事だよ。よろしくね、ゆかりちゃん」
桜木「・・・ありがとうございます。嬉しいです・・・本当に、本当に嬉しいです・・・!」
恒一「手紙くれたの、ゆかりちゃん?」
桜木「・・・はい。榊原君が好きですって伝えたくて」
恒一「えっ」
桜木「・・・あぁっ!順番間違えた!何回も練習したのに・・・」
恒一「・・・ふふっ、ゆかりちゃんらしいや」
桜木「・・・あの、やっぱり私なんかじゃ迷惑ですよね。このことは忘れてください・・・ぐすっ」
恒一「僕、変態だけどいいの?」
桜木「・・・え?」
恒一「いきなり抱きついちゃったりするけど?」
桜木「・・・はい。榊原くんだったら・・・構いません」
恒一「じゃ、早速」 ギュッ
桜木「あぅっ・・・こ、これって、まさか・・・」
恒一「これが僕の返事だよ。よろしくね、ゆかりちゃん」
桜木「・・・ありがとうございます。嬉しいです・・・本当に、本当に嬉しいです・・・!」
恒一「ゆかりちゃんは西高受けるんだよね。僕もそこにする」
桜木「えっ・・・東京に帰るんじゃないんですか?」
恒一「ゆかりちゃんを置いていくなんてできないよ。また相合傘しようね」
桜木「・・・はい!喜んで!私ももっと勉強しないと」
恒一「じゃあゆかりちゃん家で勉強会しようか。いい?」
桜木「・・・じゃあ、お願いします。でもあまり部屋を詮索とかはしないでくださいね?」
恒一「よし決まり。行こうか。善は急げだよ」 パチ
桜木「はい・・・えっ?きゃっ!な、なんでブラジャーのホック外すんですかぁ!」
恒一「ほら、急がないと先に部屋の中漁っちゃうよ?」
桜木「わーん、待ってください!直させてくださいよぉ!」
恒一「あはは、油断するからだよ。気をつけないと」
だって、もう始まってるんだから。
- fin -
桜木「えっ・・・東京に帰るんじゃないんですか?」
恒一「ゆかりちゃんを置いていくなんてできないよ。また相合傘しようね」
桜木「・・・はい!喜んで!私ももっと勉強しないと」
恒一「じゃあゆかりちゃん家で勉強会しようか。いい?」
桜木「・・・じゃあ、お願いします。でもあまり部屋を詮索とかはしないでくださいね?」
恒一「よし決まり。行こうか。善は急げだよ」 パチ
桜木「はい・・・えっ?きゃっ!な、なんでブラジャーのホック外すんですかぁ!」
恒一「ほら、急がないと先に部屋の中漁っちゃうよ?」
桜木「わーん、待ってください!直させてくださいよぉ!」
恒一「あはは、油断するからだよ。気をつけないと」
だって、もう始まってるんだから。
- fin -
綾野「おーっす、こういっちゃーん!」
恒一「うわっ、彩ちゃんか。太陽が落ちてきたのかと思ったよ」
綾野「はい出たさっそく褒め殺し。あのね、どうしても伝えたいことがあってさ」
恒一「伝えたいこと?」
綾野「うん・・・私ね、こういっちゃんのことが好き。・・・大好きっ!」
恒一「おっ・・・と」
綾野「引っ越さないで正解だった。また毎日こういっちゃんに会えるんだもん」
恒一「・・・」
綾野「最近こういっちゃんの事ばっか考えちゃってさ。”あ、私、好きなんだ”って気づいたんだ」
恒一「・・・彩ちゃん」
綾野「いいのいいの返事は。伝えたかっただけだから。また今まで通り仲良くしてね!じゃ!」 クルッ
恒一「待って!」 ギュッ
綾野「わっ・・・お、おぉ、予想外のご褒美が・・・って、当たってる、お尻に当たってる・・・」
恒一「うん」
恒一「うわっ、彩ちゃんか。太陽が落ちてきたのかと思ったよ」
綾野「はい出たさっそく褒め殺し。あのね、どうしても伝えたいことがあってさ」
恒一「伝えたいこと?」
綾野「うん・・・私ね、こういっちゃんのことが好き。・・・大好きっ!」
恒一「おっ・・・と」
綾野「引っ越さないで正解だった。また毎日こういっちゃんに会えるんだもん」
恒一「・・・」
綾野「最近こういっちゃんの事ばっか考えちゃってさ。”あ、私、好きなんだ”って気づいたんだ」
恒一「・・・彩ちゃん」
綾野「いいのいいの返事は。伝えたかっただけだから。また今まで通り仲良くしてね!じゃ!」 クルッ
恒一「待って!」 ギュッ
綾野「わっ・・・お、おぉ、予想外のご褒美が・・・って、当たってる、お尻に当たってる・・・」
恒一「うん」
恒一「彩ちゃんだけ想いを伝えて行っちゃうなんて、ずるいよ」
綾野「えっ・・・」
恒一「僕も、彩ちゃんという光を失わずに済んでよかったと思ってた」
綾野「・・・本気にしちゃうよ?」
恒一「彩ちゃんに対して嘘なんてついたことなんてないよ」
綾野「・・・えへへ、嬉しい。 ちょっと離してもらっていい?」
恒一「はい」
綾野「・・・こんなうるさくてアホでチビな私だけど、これからもよろしくね」
恒一「うん、よろしくね。元気で明るくて小柄でかわいい彩ちゃん」
綾野「あはは、ほんと上手!じゃ私、部活行かなきゃ!」 タッ
恒一「見えたッ!」
綾野「あっ、見たな?エッチー! じゃ、また明日ねー!」
恒一「・・・純白、か・・・さすが僕の太陽。そう思うだろ?小さいこういっちゃん」
- fin -
綾野「えっ・・・」
恒一「僕も、彩ちゃんという光を失わずに済んでよかったと思ってた」
綾野「・・・本気にしちゃうよ?」
恒一「彩ちゃんに対して嘘なんてついたことなんてないよ」
綾野「・・・えへへ、嬉しい。 ちょっと離してもらっていい?」
恒一「はい」
綾野「・・・こんなうるさくてアホでチビな私だけど、これからもよろしくね」
恒一「うん、よろしくね。元気で明るくて小柄でかわいい彩ちゃん」
綾野「あはは、ほんと上手!じゃ私、部活行かなきゃ!」 タッ
恒一「見えたッ!」
綾野「あっ、見たな?エッチー! じゃ、また明日ねー!」
恒一「・・・純白、か・・・さすが僕の太陽。そう思うだろ?小さいこういっちゃん」
- fin -
小椋「・・・遅い・・・」
恒一「ごめん、ビッキー先生に捕まっちゃった」
小椋「・・・来てくれないのかと思った」
恒一「女の子を待たせるなんて僕はダメだね。必ずお詫びするよ」
小椋「・・・合宿以来、恒一くんのことが頭から離れないの・・・」
恒一「・・・あぁ・・・ごめんね。とっさにあんなことになっちゃって」
小椋「わ、私・・・すき・・・」 フラフラ
恒一「由美ちゃん?」
小椋「あれ、なにこれ・・・めまい・・・?な、なに・・・」 フラッ
恒一「危ない!」 ガバッ
小椋「・・・あたま・・・いたい・・・」
恒一「由美ちゃん!大丈夫?どうしたの?」
小椋「あつい・・・」
恒一「まさか・・・体が熱い」
恒一「ごめん、ビッキー先生に捕まっちゃった」
小椋「・・・来てくれないのかと思った」
恒一「女の子を待たせるなんて僕はダメだね。必ずお詫びするよ」
小椋「・・・合宿以来、恒一くんのことが頭から離れないの・・・」
恒一「・・・あぁ・・・ごめんね。とっさにあんなことになっちゃって」
小椋「わ、私・・・すき・・・」 フラフラ
恒一「由美ちゃん?」
小椋「あれ、なにこれ・・・めまい・・・?な、なに・・・」 フラッ
恒一「危ない!」 ガバッ
小椋「・・・あたま・・・いたい・・・」
恒一「由美ちゃん!大丈夫?どうしたの?」
小椋「あつい・・・」
恒一「まさか・・・体が熱い」
恒一「あ、気がついたね」
小椋「・・・ん・・・え?恒一くん・・・ここ、どこ?」
恒一「保健室。日射病には気をつけてね。ちゃんと日陰にいないと」
小椋「・・・ごめんなさい。動揺しちゃって・・・」
恒一「・・・あの時ってさ、由美ちゃん、ファーストキスだった?」
小椋「・・・うん。でも、恒一くんだったから・・・嫌じゃなかった」
恒一「いつだったか、夢の中で由美ちゃんが”ファーストキスを僕にあげる”って言ってたんだよ」
小椋「正夢になっちゃったんだ・・・ちょっと、嬉しいかも」
恒一「ファーストキスを奪っちゃったんだから、責任は僕がとらせてもらうよ」
小椋「・・・え?それってどういう・・・いたた・・・」
恒一「まだ動いちゃダメ。1時間くらい寝てないと。僕もついててあげるから」
小椋「うん・・・ありがと。・・・あのさ、お詫び代わりに、一ついい?」
あの日、彼女の命を繋いだ恒一の左手。
それを大事そうに両手で包み込み、それはそれは幸せそうな顔で寝息をたてる由美なのでした。
おしまい
小椋「・・・ん・・・え?恒一くん・・・ここ、どこ?」
恒一「保健室。日射病には気をつけてね。ちゃんと日陰にいないと」
小椋「・・・ごめんなさい。動揺しちゃって・・・」
恒一「・・・あの時ってさ、由美ちゃん、ファーストキスだった?」
小椋「・・・うん。でも、恒一くんだったから・・・嫌じゃなかった」
恒一「いつだったか、夢の中で由美ちゃんが”ファーストキスを僕にあげる”って言ってたんだよ」
小椋「正夢になっちゃったんだ・・・ちょっと、嬉しいかも」
恒一「ファーストキスを奪っちゃったんだから、責任は僕がとらせてもらうよ」
小椋「・・・え?それってどういう・・・いたた・・・」
恒一「まだ動いちゃダメ。1時間くらい寝てないと。僕もついててあげるから」
小椋「うん・・・ありがと。・・・あのさ、お詫び代わりに、一ついい?」
あの日、彼女の命を繋いだ恒一の左手。
それを大事そうに両手で包み込み、それはそれは幸せそうな顔で寝息をたてる由美なのでした。
おしまい
普通に面白いのに可哀想な>>1
杉浦「あ、来た・・・」
恒一「多佳子ちゃん。傷のほうはもう治ったみたいだね」
杉浦「私はとっくに治ったけど・・・恒一くんのほうは?腕・・・」
恒一「もうほとんど痛みもないし、日常生活に支障はないよ」
杉浦「そう・・・ほんと、ごめんなさい」
恒一「いつまでも気にしちゃダメ。でも、そうやって相手を思いやるところが好きだよ」
杉浦「っ・・・」
恒一「どうしたの?」
杉浦「・・・あのね、・・・私も好き・・・って言ったら、どうする?」
恒一「・・・どうするかって?」
杉浦「あ、無理に答えなくてもいいから。全然断ってもいいし」
恒一「こうする」 ギュッ
杉浦「あっ・・・いいの?私、全然女の子っぽくないし、かわいくないよ・・・?」
恒一「多佳子ちゃんはかわいいよ。僕が保障する」
恒一「多佳子ちゃん。傷のほうはもう治ったみたいだね」
杉浦「私はとっくに治ったけど・・・恒一くんのほうは?腕・・・」
恒一「もうほとんど痛みもないし、日常生活に支障はないよ」
杉浦「そう・・・ほんと、ごめんなさい」
恒一「いつまでも気にしちゃダメ。でも、そうやって相手を思いやるところが好きだよ」
杉浦「っ・・・」
恒一「どうしたの?」
杉浦「・・・あのね、・・・私も好き・・・って言ったら、どうする?」
恒一「・・・どうするかって?」
杉浦「あ、無理に答えなくてもいいから。全然断ってもいいし」
恒一「こうする」 ギュッ
杉浦「あっ・・・いいの?私、全然女の子っぽくないし、かわいくないよ・・・?」
恒一「多佳子ちゃんはかわいいよ。僕が保障する」
>>1が無ければ今頃どうなってたかね
恒一「・・・・・・あれ」
杉浦「・・・ふふ、そうくると思って、今日はフロントホックのブラを
恒一「ああ、こっちだったか」 パチ
杉浦「ひゃぁっ!な、なんで普通に外せるのよ!?」
恒一「だって、こっちだって教えてくれたし」
杉浦「・・・今、ちょっと触った・・・?」
恒一「ごめん、ちょっとだけ触れちゃった。幸せです」
杉浦「嘘でもいいから触ってないって言ってよ・・・うぅ・・・」
恒一「あ、赤くなっちゃった。かわいい」
杉浦「あ、あまり何回も言わないで・・・慣れてないから・・・」
恒一「ごめんね。かわいい多佳子ちゃん」
杉浦「や、やめてってばもう・・・恥ずかしいよ・・・」
中尾「・・・さすがです師匠。応援してるぜ・・・!」
- fin -
杉浦「・・・ふふ、そうくると思って、今日はフロントホックのブラを
恒一「ああ、こっちだったか」 パチ
杉浦「ひゃぁっ!な、なんで普通に外せるのよ!?」
恒一「だって、こっちだって教えてくれたし」
杉浦「・・・今、ちょっと触った・・・?」
恒一「ごめん、ちょっとだけ触れちゃった。幸せです」
杉浦「嘘でもいいから触ってないって言ってよ・・・うぅ・・・」
恒一「あ、赤くなっちゃった。かわいい」
杉浦「あ、あまり何回も言わないで・・・慣れてないから・・・」
恒一「ごめんね。かわいい多佳子ちゃん」
杉浦「や、やめてってばもう・・・恥ずかしいよ・・・」
中尾「・・・さすがです師匠。応援してるぜ・・・!」
- fin -
恒一「あれ、泉美ちゃんだったんだ。どうしたの?」
赤沢「用件は3つ。まずは対策係として、あなたのクラス内での働き及び功績、心から感謝するわ」
恒一「ううん、泉美ちゃんの役に立てたなら本望だよ」
赤沢「次は私個人の感謝。その・・・ありがとう。恒一くんにかなり助けられた」
恒一「合宿所内に泉美ちゃんが残ってるって聞いた時はゾッとしたよ。たまには人を頼っていいんだからね?」
赤沢「うん・・・今後は気をつける」
恒一「お礼といってはなんだけど、抱きしめさせてもらっていい?」
赤沢「・・多佳子から聞いてるわよ。ブラのホック外されるって」
恒一「泉美ちゃんが生きてるって事を、確かめたいんだ」
赤沢「・・・ちょっとだけだからね」
恒一「うん・・・」 ギュッ
赤沢「んっ・・・」
赤沢「用件は3つ。まずは対策係として、あなたのクラス内での働き及び功績、心から感謝するわ」
恒一「ううん、泉美ちゃんの役に立てたなら本望だよ」
赤沢「次は私個人の感謝。その・・・ありがとう。恒一くんにかなり助けられた」
恒一「合宿所内に泉美ちゃんが残ってるって聞いた時はゾッとしたよ。たまには人を頼っていいんだからね?」
赤沢「うん・・・今後は気をつける」
恒一「お礼といってはなんだけど、抱きしめさせてもらっていい?」
赤沢「・・多佳子から聞いてるわよ。ブラのホック外されるって」
恒一「泉美ちゃんが生きてるって事を、確かめたいんだ」
赤沢「・・・ちょっとだけだからね」
恒一「うん・・・」 ギュッ
赤沢「んっ・・・」
恒一「・・・」 パチ
赤沢「やっぱ外すんじゃないのよ!」 ドスッ
恒一「ありがとうございますっ!」
赤沢「やっぱ外すんじゃないのよ!」 ドスッ
恒一「ありがとうございますっ!」
赤沢「最期に・・・恒一くん、卒業したら東京に帰るんでしょ?」
恒一「うん、ダディがインドから帰ってくるからね」
赤沢「・・・私も、東京の高校に行く」
恒一「そっか、決めたんだね」
赤沢「一人で上京だったら不安だけど・・・恒一くんがいるなら頼りにできるかも」
恒一「一緒に頑張ろうね。部屋は2LDKでいいかな」
赤沢「は?」
恒一「やっぱりお互いプライベートは必要でしょ?でもベッドは一つでいいよね」
赤沢「ちょ、ちょっと!なんで同棲するみたいな流れになってるのよ!」
恒一「将来は3LDK、いや待てよ、欲張って4LDKって手もあるか・・・」
赤沢「・・・い・い・加・減・に・・・しなさーい!!」 パシィンッ
恒一「ありがとうございまーすっ!!」
―――やがて二人はひとつ屋根の下で苦楽を共にし、新たに宿った命と共に3LDKへと居を移すことになる―――
―――でもそれは、もっともっと未来のお話―――
赤沢「ナレーションっぽく喋るな!」
- fin -
恒一「うん、ダディがインドから帰ってくるからね」
赤沢「・・・私も、東京の高校に行く」
恒一「そっか、決めたんだね」
赤沢「一人で上京だったら不安だけど・・・恒一くんがいるなら頼りにできるかも」
恒一「一緒に頑張ろうね。部屋は2LDKでいいかな」
赤沢「は?」
恒一「やっぱりお互いプライベートは必要でしょ?でもベッドは一つでいいよね」
赤沢「ちょ、ちょっと!なんで同棲するみたいな流れになってるのよ!」
恒一「将来は3LDK、いや待てよ、欲張って4LDKって手もあるか・・・」
赤沢「・・・い・い・加・減・に・・・しなさーい!!」 パシィンッ
恒一「ありがとうございまーすっ!!」
―――やがて二人はひとつ屋根の下で苦楽を共にし、新たに宿った命と共に3LDKへと居を移すことになる―――
―――でもそれは、もっともっと未来のお話―――
赤沢「ナレーションっぽく喋るな!」
- fin -
屋上のドアを開けると、先に来ていた彼女は微笑みながら小さく手を振った。
どうしたの?と問いかけると、彼女は恥ずかしげに俯く。
あなたのおかげで助かった。好きです。付き合ってください。
僕は、首を縦に振ることはできなかった。
そう・・・と表情が曇る。
僕にはまだやらなければいけないことがある。それを達成するまでは、人と付き合うことなんてできない。
そのことを告げると、彼女は笑った。榊原恒一らしいと、心から笑った。
これからも仲良くしてね、という問いには二つ返事で快諾し、彼女は去っていった。
あの日、僕が作った一冊のノート。
残り一つの空欄をうめる。
ここでの生活は残り7ヶ月。
たやすい事ではないが。僕ならできると信じてる。
” 3年3組 パンチラ観察図鑑 No.015 見崎 鳴 ”
恒一「僕の闘いは、まだまだこれからだ!」
終劇
どうしたの?と問いかけると、彼女は恥ずかしげに俯く。
あなたのおかげで助かった。好きです。付き合ってください。
僕は、首を縦に振ることはできなかった。
そう・・・と表情が曇る。
僕にはまだやらなければいけないことがある。それを達成するまでは、人と付き合うことなんてできない。
そのことを告げると、彼女は笑った。榊原恒一らしいと、心から笑った。
これからも仲良くしてね、という問いには二つ返事で快諾し、彼女は去っていった。
あの日、僕が作った一冊のノート。
残り一つの空欄をうめる。
ここでの生活は残り7ヶ月。
たやすい事ではないが。僕ならできると信じてる。
” 3年3組 パンチラ観察図鑑 No.015 見崎 鳴 ”
恒一「僕の闘いは、まだまだこれからだ!」
終劇
2月中旬の旧校舎、美術部の部室にて、2枚の絵画が完成した。
男は、美術部に誘ってくれたこと、そして幾多の指南をくれたことに感謝し、女を優しく抱きしめる。
女はそれを素直に受け入れた。
男が作品名を告げると、女は驚き、目を見開く。
女が作品名を告げると、男もまた同様に驚き、目を見開く。
手を取り合い、天へと舞い上がる長髪の2人の天使。
頬杖をつき、雲の上から下界を優しく見守る、麦わら帽子の少女の天使。
17時10分のチャイムが暫時の沈黙をかき消す。
複雑に絡み合った感情が、一筋の涙となって女の頬を伝う。
男がそれを指で優しくすくうと、”あれ、僕もだ”と目尻をぐしぐしと拭う。
そして二人は、笑った。
”一人じゃないよ”
- fin -
男は、美術部に誘ってくれたこと、そして幾多の指南をくれたことに感謝し、女を優しく抱きしめる。
女はそれを素直に受け入れた。
男が作品名を告げると、女は驚き、目を見開く。
女が作品名を告げると、男もまた同様に驚き、目を見開く。
手を取り合い、天へと舞い上がる長髪の2人の天使。
頬杖をつき、雲の上から下界を優しく見守る、麦わら帽子の少女の天使。
17時10分のチャイムが暫時の沈黙をかき消す。
複雑に絡み合った感情が、一筋の涙となって女の頬を伝う。
男がそれを指で優しくすくうと、”あれ、僕もだ”と目尻をぐしぐしと拭う。
そして二人は、笑った。
”一人じゃないよ”
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