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    元スレ恒一「始めまして、変態の榊原恒一です」

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    202 = 196 :

    ほっしゅ

    203 = 27 :

    新参大杉
    口調変わるのコピペも知らないとか

    204 = 24 :

    206 :

    207 = 1 :

    恒一「あれ、食堂の扉が開いてる」 スタスタ

    ガシッ!

    恒一「ひゃぁ!・・・前田くん!?」

    前島「ま・・・前島、だよ・・」

    恒一「血が・・・まさか、後ろから挿されて?」

    前島「食堂に行っちゃ駄目だ・・・管理人が・・・!」

    謙作「た、助けてくれぇ!!」

    恒一「うわぁ!どうしたんですかビッグダディ!」

    謙作「にょ、女房が遂にキレた・・・あの娘とはほんの遊びだったんだよ!」

    恒一「食堂に火を放つほどキレるなんて・・・よほど遊び人なんですねビッグダディ」

    謙作「この少年も後ろから包丁で刺された。今も建物内をナタと金串を持ってウロウロしてるはずだ・・・!」

    恒一「金串・・・前園くんも包丁で・・・」

    前島「ま、前島・・・」

    恒一「・・・カニバリズム・・・尋常じゃないね・・・」

    208 = 1 :

    赤沢「どうしたの?」

    勅使河原「おい、誰だよそれ!」

    恒一「前原くんだよ!管理人に刺されたんだ!」

    前島「前・・・」

    恒一「風見くんは?」

    勅使河原「・・・いねぇんだよ・・・」

    恒一「そんな・・・」

      『きゃぁああっ!!』

    赤沢「っ! 今の・・・多佳子!?」

    恒一「行こう泉美ちゃん!多佳子ちゃんが危ない!」

    赤沢「わかったわ!勅使河原はそっちをよろしく!」

    勅使河原「は、はい・・・。 おい、大丈夫か前島!」

    前島「よかった・・・呼んでもらえた・・・」

    209 = 68 :

    >>203
    >>189

    210 = 1 :

    赤沢「ベッドに血が・・・多佳子!どこなの!多佳子!」

    恒一「・・・大丈夫。女人センサーに多佳子ちゃんの反応があった。場所はわからないけど生きてる」

    赤沢「そ、そう・・・よかった・・・」

    望月「榊原くん、どうしたの・・・?」

    恒一「風見くんと多佳子ちゃんを見なかった?」

    望月「風見君ならさっき、泥だらけで血相を変えて部屋に来て、それで・・・」

    恒一「テープのことを話した?」

    望月「・・・うん」


    望月「あっ、ない!テープレコーダーがないよ!」

    恒一「なんで鍵かけないの!」

    勅使河原「おい!風見は?」

    恒一「ううん、いない。ところで前山田くんは?」

    勅使河原「悲鳴聞いて飛び出してきたやつに任せた」

    211 = 1 :

    ガチャ

    王子「ん?」

    恒一「食堂から家事だ!一応二人も逃げて!」

    猿田「火事?」

    恒一「一応逃げて!」



    勅使河原「頼むよ・・・合宿で犠牲者なんて出さねえでくれよ・・・!」

    望月「三神先生・・・三神先生?入りますよ?」

    勅使河原「・・・いねえな」

    望月「・・・ねぇ、隣の部屋の前・・・あれ、血だよね?」

    勅使河原「ああ・・・血だな」

    望月「・・・行ってみよう」

    ガチャ

    峯子「・・・男か・・・男かあああああああああ!!!!」

    213 = 1 :

    『うわああああ!』
    『ひゃああああ!』


    赤沢「今の・・・勅使河原」

    「と、望月くんね」

    恒一「一応行ってみようか・・・ん?」

    杉浦「・・・いた」

    赤沢「多佳子!」

    杉浦「よかった、生きてた。泉美が死んだら私、生きていけない」

    恒一「多佳子ちゃん!」 ガバッ

    杉浦「わっ・・・ちょ、ちょっと・・・」

    恒一「泉美ちゃん、心配してたんだよ・・・僕だってとても心配だった・・・」

    杉浦「ご、ごめん・・・二人とも」

    恒一「可愛い顔が血まみれに・・・風見くんにやられたんだね?そうか、風見くんか・・・」

    杉浦「あの・・・ちょっと離してもらっていい?段取りが・・・」

    恒一「あ、ごめんね」

    214 = 1 :

    峯子「うがああああああ!!」 ブンッ

    勅使河原「ひぃぃぃ!!」

    峯子「があああああ!!ぐっ!」 ズサーッ

    望月「大丈夫!?」

    勅使河原「いてっ!あ、足切っちまった・・・!」

    峯子「男なんてのはねぇ・・・男なんてのはねぇ・・・!」

    望月「ほら、肩につかまって!逃げよう!」

    峯子「若いうちにブッタ切っちまえばいいんだよおおおお!!」

    望月「こ、怖い!」

    勅使河原「なんだよ!管理人に何があったんだよ!?」

    峯子「ほらぁ!二度とちょっかい出せないようにしてやるよおおお!!」

    勅使河原「ひぃぃ!こんな貞操の危機、聞いたことねえよ!」

    215 = 1 :

    杉浦「死者を、死にぃ!!」

    恒一「やっぱ離さない!」 ガバッ

    杉浦「なっ、ちょ・・・邪魔しないで!」

    恒一「・・・海での多佳子ちゃんの笑顔、とても素敵だった」

    杉浦「っ・・・!」

    恒一「怒った顔も捨てがたいけど、やっぱり僕は、笑ってる多佳子ちゃんが好きだよ」

    杉浦「す・・・」 バッ

    恒一「あっ、ハグから抜けられた!」

    杉浦「・・・くっ!」 タッ

    恒一「なんで多佳子ちゃんが・・・?」

    赤沢「あの子、テープ聞いたから・・・3組で見つけたんでしょ?由美から聞いた」

    恒一「なっ・・・他言したのか、あのおしゃべりオシャレさんめ・・・」

    「恒一くんも私に全部話したよね」

    赤沢「・・・私、多佳子を探してくる!」

    216 = 1 :

    ピンポンパンポーン♪

    杉浦『3組の皆さんへ、対策係から大事なお知らせです』

    赤沢「・・・多佳子?」

    杉浦『今から流すテープは、15年前に災厄を止めた方法が載ったテープです』

    恒一「な・・・罪は重いよ、望月くん・・・!」


    『いいか、死者を死に返せ・・・そうすれば災厄は止まる・・・』


    杉浦『今年の死者は、見崎鳴です』

    赤沢「そ、そんな・・・まさか、さっきの部屋での話・・・」

    杉浦『なぜなら、小学生のとき、私は病気で左目を無くしていない見崎さんと会っているからです』

    恒一「未咲ちゃん、多佳子ちゃんと同級生だったのかな?」

    「話の流れから察すると、多分そうなんでしょうね」

    杉浦『今の見崎鳴はニセモノです・・・ですから・・・』


    ―――やっぱり僕は、笑ってる多佳子ちゃんが好きだよ―――

    杉浦「・・・殺・・・つ、捕まえてえええええええ!!!」

    217 = 1 :

    有田「今の何?」

    川堀「さぁ?」

    辻井「見崎さんを捕まえればいいの?」

    恒一「どうしよう、ゾロゾロ出てきちゃったけど」

    「逃げるべき、かな」

    三神「やめなさい!」

    恒一「三神先生、いつの間に?」

    三神「クラスメイトを死者扱いして殺すなん・・・あっ」 グキッ

    ゴツン!


    三神「きゅう」

    恒一「あーあもう、カーペットでヒールなんて履くから・・・そういうドジなところもいいですね」

    辻井「えーと・・・じゃあ捕まえるよ?」

    恒一「えーと・・・じゃあ逃げようか?」

    218 = 1 :

    小椋「あっ、恒一くん・・・!」

    恒一「由美ちゃん、どけて!」

    小椋「だ、だめ!それ以上こないで!私カミソリ持ってるんだから!」

    恒一「由美ちゃんはキッチンで果物ナイフの方が似合うよ!」

    小椋「ちょ、ちょっと止まってよ!ぶつかったら恒一くんケガしちゃう!」

    恒一「それはそれで悪くない!」

    小椋「じゃあ恒一くんは行っていいから、見崎はここに置いていって!」

    恒一「意味ないよそれ!さすがに僕でもツッコむよ!」

    渡辺「っていうか、廊下長くない!?」

    小椋「だめっ!危ないっ・・・!」

    恒一「くっ、こうなったら・・・由美ちゃん、ごめん!」


    チュッ


    小椋「!!!!」

    「わお」

    219 = 52 :

    出た!こういっちゃんのマジックコンボだ!

    220 = 24 :

    おぐりーんきゃわわ

    221 = 1 :

    渡辺「あっ!」

    金木「わぁ」

    松井「わぁ」

    小椋「ちょっ、ひゃ、ひゃめ、こういひふ・・・んん・・・ん・・・!」

    恒一「・・・・・・」

    小椋「・・・ん・・・」

    恒一「・・・ぷはっ」

    小椋「・・・あ・・・あわわわ・・・」

    恒一「・・・正夢にしちゃった。ごめんね」 タッ


    渡辺「えーと・・・おめでとう?」

    小椋「こ・・・こういちくんが・・・こういちくんと・・・」 ヘナヘナヘナ・・・ペタン

    松井「いいもの見ちゃったね」

    金木「うん、いいもの見ちゃった」

    222 = 162 :

    発狂した鳴ちゃんが小椋さん追っかける話になりそうだな

    223 = 1 :

    恒一「とりあえず203号室に逃げ込んだけど、どうしようか?」

    「ここに長居するのも得策じゃないよね」

    恒一「窓から隣の部屋に移ろうか」

    「映画みたい」

    恒一「鳴ちゃん先に行って。後ろは僕が守るから」


    ガチャ

    小椋「こ・・・こういちくん、どこ・・・」 フラフラ・・・

    恒一「あ、カギしてなかった」

    小椋「あ、いた・・・さっきの、さっきのあれ・・・どういうことかせつめいし・・・きゃっ!」 ズルッ

    恒一「由美ちゃんエクストラエマージェンシー!」 ガシッ


    ブラーン

    小椋「い、いや・・・落ちる・・・助けて・・・!」

    恒一「オフコース!ぬおおおお!不安定な足場で由美ちゃん片手一本釣りよいしょー!」

    224 = 1 :

    小椋「・・・こ、怖かった・・・死ぬかと思ったぁ・・・」

    恒一「由美ちゃんのおバカさん!」 ペチン

    小椋「あぅっ」

    恒一「叩いてごめん・・・でもね、その痛みは、生きているからこそ感じられる痛みなんだよ」

    小椋(きゅん・・・!)

    恒一「由美ちゃんが死ぬところなんて絶対見たくない・・・だから、もうやめよう。ね?」 ギュッ

    小椋「・・・ふえぇ・・・ごめんなさい・・・ごめんなさいこういちくん・・・」

    恒一(あ、この感触はスポーツブラだ。いいね。実にいい)

    小椋「ひっく・・・ありがとう・・・」

    恒一「こちらこそ。そこの男子二人!火事だから由美ちゃんを連れて外に出て!」

    川堀「お、おう!わかった!」

    辻井「火事って!唐突に大ニュースだよ!」


    恒一「ふう」

    「まだ?」 ガチャ

    恒一「ああそうだった、逃げてたんだ」

    225 = 1 :

    王子「ほんとに見崎さんなのかなぁ」

    猿田「怪しいけど・・・あの榊原が仲良くしてるんだし、多分違うぞな」

    王子「うーん、榊原くんのセンサーだったらなにか感知するだろうし。やっぱ違うか」

    猿田「・・・そういや、なんか焦げ臭いな」

    王子「火事だって言ってたよね」

    猿田「火は見えてねーけどな・・・」

    王子「・・・食堂かな?開けてみようか」 スタスタ


    ジュッ

    王子「あっっっっつぅぅぅぅい!!」

    猿田「あー、ドアノブが焼けとる。こりゃ中で火が出てるぞな」

    王子「あー両手やけど・・・これじゃしばらくクラリネット吹けないよ・・・」

    猿田「トライアングルに配置転換じゃのう」

    王子「うぅ・・・もう素直に避難しよう・・・」 

    226 = 1 :

    「なんか悲鳴聞こえた?」

    恒一「男子だからいいよ」

    「でしょうね」

    杉浦(見崎鳴・・・見つけた・・・!) ソローリ

    恒一「・・・多佳子ちゃん、ケガは大丈夫かな。心配だよ・・・」

    杉浦「えっ・・・あっ!」 グキッ グサッ

    恒一「Oh! good one!」

    「っ・・・!」

    杉浦「あ、あわわ、大丈夫?わざとじゃ、わざとじゃない!足元が暗くて・・・」

    恒一「鳴ちゃん・・・今のうちに逃げて・・・!」

    「・・・うん」 タッ

    杉浦「ほんとにごめん!やだ、すごい血出てる・・・!」

    恒一「頑張れ榊原恒一15歳・・・この痛みが快感に変わるまであと少し・・・!」

    杉浦「ど、どうしよう・・・どうしたらいいの私・・・」

    恒一「大丈夫・・・ネクタイで止血・・・多佳子ちゃんの毎日使ってるそのネクタイで止血を・・・」

    227 :

    赤沢「あっ、恒一くんと・・・多佳子?よかった・・・」

    恒一「泉美ちゃんも無事だったんだね」

    赤沢「ええ、私は・・・って恒一くん、その腕どうしたの!?誰に・・・」

    杉浦「っ・・・」

    恒一「僕たちは大丈夫。逃げ遅れてる人がいないか探してもらえる?」

    赤沢「・・・わかった。二人も危険を感じたらすぐに避難して」

    恒一「オーキードーキー」


    杉浦「・・・」

    恒一「僕は全然気にしてないよ。新たな道が開けそうだし、むしろ感謝だよ」

    杉浦「・・・私、最低」

    恒一「多佳子ちゃん・・・」

    杉浦「恒一くんのお陰で変われたつもりだったのに・・・感謝どころかケガまでさせて・・・」 ポタリ

    恒一「・・・泣かないで」 パチ

    杉浦「・・・なんでブラのホック外したの・・・?」

    228 = 227 :

    杉浦「そんな・・・見崎鳴が、双子・・・?」

    恒一「うん、鳴ちゃんには言うなって言われてたけど・・・」

    杉浦「じゃあ、今年の災厄は4月から・・・」

    恒一「・・・うん。犠牲者は藤岡未咲。鳴ちゃんの双子の妹」

    杉浦「うそ・・・私、さっき酷いこと言っちゃった・・・」

    恒一「鳴ちゃんは強い子だから、気にはしてないと思うよ」

    杉浦「最低・・・私って本当に最低・・・もう死にたい・・・」 ポタポタ

    恒一「ダメ。多佳子ちゃんが死んだら僕と泉美ちゃんが悲しむから」

    杉浦「ひっく・・・ひっく・・・」

    恒一「あとで鳴ちゃんに謝ろうね。僕も謝らなきゃ。さ、行こうか」

    杉浦「・・・うん・・・いたっ」

    恒一「さっきので足くじいたの?ほら、肩につかまって」

    杉浦「・・・ありがとう・・・ごめんなさい、恒一くん・・・」

    恒一「ほら、玄関までちょっとだから、頑張ろう」 パチ

    杉浦「・・・だから・・・なんでブラのホック外すの・・・?」

    229 :

    ポロリくるか!?

    230 = 1 :

    渡辺「あ、恒一くん!」

    恒一「小百合ちゃん!珊ちゃん!こっちだよ!急いで!」

    柿沼「榊原くん!有田さんが見当たらないんです!」

    恒一「なにおう!」


    有田「火事・・・だ・・・逃げなきゃ・・・」 フラフラ

    恒一「いた!松子ちゃん!大丈夫?」

    有田「あ、エッチな恒一くんだ・・・」 フラフラ

    恒一「松子ちゃん!自分の名前は言える?」

    有田「名前・・・?私の名前・・・」

    恒一「意識レベル3・・・よいしょ!」 ガバッ

    有田「わぁ、お姫様だっこ」

    恒一「うおおおおみなぎるうううう!!」 ダッ

    有田「すごーい」

    231 = 1 :

    有田「・・・あれ・・・?」

    恒一「あ、回復した!」

    有田「え、恒一くん?・・・って、何で抱っこされてるの!?」

    恒一「さっきは酸欠で危なかったんだよ」

    有田「そういえば記憶があまり・・・」

    恒一「もうすぐ出口だから安心して」

    有田「も、もう大丈夫。下ろしても大丈夫だって」

    恒一「ダメ。大事をとってこのまま出口まで行くよ」

    有田「だ、だって私、重いし・・・」

    恒一「女の子の体重なんて羽1枚と大差ないよ。心配はいらないから」 ニコッ

    有田「恒一くん・・・」

    恒一「松子ちゃんの太ももの柔らかさを腕で感じられる限り、僕はいつまでも走り続けられる!」

    有田「うわぁ!やっぱりただのエッチだった!」

    232 = 1 :

    恒一「よし、松子ちゃんも救出・・・あっ!」


    峯子「があああああああ!!!」

    望月「た、助けてぇぇ!」

    峯子「なんだい女々しい男だね!だったら必要ないだろ!今すぐ切り落として・・・」

    恒一「ストップ!峯子ママン!」

    峯子「な、なんだい!離せ!」

    恒一「ビッグダディだって、どんなに遊んだって必ずあなたの元へ帰ってくるじゃないですか!」

    謙作「女房ーーーーっっ!!」

    峯子「あ、あんた・・・」

    謙作「すまねぇ・・・やっぱ俺にはお前しかいねえんだ・・・許せ、峯ちゃん・・・」

    峯子「謙ちゃん・・・」 

    勅使河原「助かった・・・!」


    千曳「雨降って地固まる・・・か?」

    恒一「お帰りなさいビッキー先生、彼らを安全なところまでお願いします」

    233 :

    やばい
    最初10レスだけでギャグの寒さがマッハ
    叩くよりも先に居た堪れなくなる

    234 = 161 :

    こういっちゃんハイスペックすぎるww
    変態を侮っちゃいけないな

    235 = 1 :

    恒一「よし、あとは・・・」

    小椋「杏子と亜紀がいない・・・!」

    恒一「まかせろー!」


    金木「亜紀、大丈夫?」

    松井「熱い・・・」

    恒一「・・・いた!どうりでここだけ空気が澄んでると思った!」

    金木「恒一くん・・・助けに来てくれたんだ・・・!」

    恒一「よかった、ケガは無さそうだね。行こう、外でみんなが待って・・・


    ヒュッ

    恒一「亜紀ちゃんアルティメットエマージェンシー!」 ガシッ

    金木「え?な、何?」

    恒一「・・・ナイフが・・・飛んできた」

    松井「わ・・・わわ・・・」 ペタン

    236 = 1 :

    風見「残念、手元が狂った」

    恒一「・・・風見くん、君がこれを?」

    風見「君を狙ったつもりだったが・・・よく掴めたね。さすがだよ」

    恒一「・・・杏子ちゃん、亜紀ちゃんを守って」

    金木「亜紀、大丈夫?ちょっと血が出てるわ」

    松井「わ、私は平気・・・」 ガタガタ


    風見「恒一くん、僕は君が死者なんじゃないか

    ヒュッ!

    風見「わっ危なっ!喋ってる途中でナイフを投げるな!」

    恒一「それはどの口が言うのかな?風見くん」

    風見「な、なんだよ、さっきのお返しだって言いたいのか?」

    恒一「当てる気は無いよ。死んだら亜紀ちゃんに謝罪できないもんね。さあ、謝って?」 ニコッ

    237 = 1 :

    風見「な、何で僕が・・・!」

    恒一「さっき、ナイフを投げられて怖かったよね?同じ事を君はしたんだよ?」

    風見「それは、君を狙ったのがズレて・・・」

    恒一「しかも、女の子の顔に傷をつけた。多佳子ちゃんにもケガさせたよね?」 

    風見「そ、それは・・・!」

    恒一「二人が許しても、僕は許さないかな」 ニコッ

    風見「っ・・・くっ!」 ダッ


    恒一「亜紀ちゃん、大丈夫?」

    金木「おでこにちっちゃい切り傷ができただけ。絆創膏で間に合った」

    恒一「亜紀ちゃんごめん、僕がもう少し早くナイフに気づいていれば・・・」

    松井「ううん、ありがとう。恒一くんがいなかったらって考えたら・・・」

    金木「そうだよ。恒一くんのおかげでこれだけで済んだんだから」

    恒一「・・・優しいんだね、二人とも。さあ行こう」

    238 = 1 :

    川堀「あっ、金木と松井が出てきた!」

    恒一「あとは・・・」

    杉浦「・・・泉美?泉美は!?まさか、まだ中で人を探して・・・!」

    恒一「なんだって!?正義感強すぎるよ泉美ちゃん!探してくる!」

    勅使河原「ちょっと待ってくれ!風見もいねぇ!」

    恒一「・・・」 ピタッ

    勅使河原「サカキ、頼む!風見を・・・風見を連れてきてくれ・・・!」

    恒一「・・・そうだね。風見くんも必ず”見つけて”くるよ」 ニコッ

    勅使河原(っ!今の笑顔、あの時の・・・!) 


    ガチャッ カチッ

    風見「はぁ・・・はぁ・・・何だったんだ、さっきの榊原くんの眼は・・・!」 ゾクッ

    239 = 48 :

    よけ

    240 = 1 :

    コンコン

    風見「はっ! だ、誰だ!」

       『俺だ!勅使河原だ!』

    風見「勅使河原?どうしてここに・・・?」

       『望月がケガしちまって動けないんだ!開けてくれ!』

       『うぅ・・・痛いよう・・・』

    風見「なんだって?いや、でも・・・」

       『・・・さっきは、本当にすまなかった・・・』

    風見「勅使河原・・・」

       『頼む!この際俺はいい!俺はいいからせめて望月だけでも中に入れてやってくれ・・・!」

       『た・・・助けて・・・!』

    風見「・・・わかった!二人とも中に入っ・・・」 ガチャ


    恒一「やあ。お久しぶり、風見くん」 ニコッ

    241 :

    風見…

    242 = 1 :

    風見「!?」

    恒一「声真似、そんなに似てた?一発芸にしようかな」

    風見「な・・・あれ?」

    恒一「ああ、ドアノブ?開けた瞬間に叩き折ったよ。ほら」

    風見「な・・・ななな・・・!」

    恒一「よいしょっと」 グッ

    風見「わっ!は、離せ・・・苦し・・・」

    恒一「ほーら、高い高い」

    風見「ゆ、許・・し・・・てくれ・・・」

    恒一「大丈夫、この程度じゃ死なないよ。せいぜい気絶くらい」

    風見「ぐ・・・ぎぎ・・・!」

    恒一「でもね、ここで気絶してたら、どうなるだろうね」

    風見「ご、ごめ・・・なさい・・・」

    恒一「一酸化炭素中毒と焼死、どっちが風見くんは好みかな?」 ニコッ

    243 = 1 :

    赤沢「・・・恒一くん?」

    恒一「あっ、泉美ちゃん!無事だったんだね!」 パッ

    風見「がはっ・・・げほっ、げほっ・・・!」

    赤沢「今、片手で風見を・・・?」

    恒一「風見くん、早く逃げて!」

    風見「ひ、ひぃぃ!」 ダッ

    恒一「ありがとう泉美ちゃん」

    赤沢「私?私が何かした?」

    恒一「泉美ちゃんのおかげで正気に戻れたよ。また転校する羽目になるところだった」


    勅使河原「か、風見ぃぃぃ!生きててよかったぁ・・・」 ガバッ

    風見「・・・」 ガタガタガタ・・・

    勅使河原「・・・風見?どうしたんだよ・・・?」

    風見「・・・」 ガタガタガタ・・・

    勅使河原「まさか・・・見たんだな?あの笑顔・・・」

    風見「・・・」 ガタガタガタ・・・

    244 = 227 :

    赤沢「さっき、何をしてたの?風見を・・・」

    恒一「亜紀ちゃんにナイフを投げつけたことと、多佳子ちゃんについて問いただしてたんだ」

    赤沢「松井さんにナイフって・・・! 大丈夫だったの?」

    恒一「うん、ギリギリ受け止められたから小さい切り傷で済んだよ」

    赤沢「投げナイフを掴むってどういう反射神経よ・・・」

    恒一「僕の部屋寄って行こう。ダディのカメラ回収しないと」

    赤沢「ちゃっかりしてるわね。・・・でも、今回ばかりはその精神に感謝するわ」

    恒一「そうだ、松子ちゃんの部屋に行って制服も拝借して・・・」

    赤沢「調子に乗るな」 ドスッ

    恒一「ありがとうございますっ」

    赤沢「ところで・・・皆は無事?」

    恒一「外に避難してる。ビッキー先生も同志を送って帰ってきたよ」

    赤沢「そう、よかった。もう誰も残っていないのね?」

    恒一「・・・うん。もう誰もいないと思う」

    245 :

    ば、化け物や!

    246 = 227 :

    恒一「ただいまー」

    小椋「うえーん!二人とも心配してたんだからぁ!」

    杉浦「よかった・・・これで全員ね」

    恒一「痩せても枯れてもこの榊原恒一、おいそれとは死なないよ」

    望月「・・・見崎さんは・・・?」

    恒一「うそぉ!?」

    勅使河原「いや、さっきまでそこにいたし、中には入っちゃいねえぞ?」

    恒一「女人センサー・・・中庭のほうだ。・・・行ってくる」

    赤沢「あのセンサー、どういう仕組みなのかしら・・・?」



    「・・・」

    恒一「鳴ちゃん、見っけ」

    「もうすぐ全焼する」

    恒一「・・・もう、誰も覚えてないみたいだよ」

    「・・・そう」

    247 = 1 :

    恒一「僕の女人センサーには反応なし。・・・いや、今まで一度も反応したことは無かった」

    「一度も?」

    恒一「身内だからかとも思ってたけど・・・そっか、そういう意味だったんだね・・・」

    「・・・もう、死に還ったのね」

    恒一「なんで、僕と鳴ちゃんだけが覚えているんだろう?」

    「それは、私達が”殺した”からだと思う」

    恒一「・・・どういうこと?」

    「三神先生が転倒して頭部を打ち気絶。そして、食堂からの火災という2つの事象」

    恒一「それが?」

    「三神先生が気絶した時、あの場で火災のことを知っていたのは誰?」

    恒一「えーと、あの時いたのは・・・っ・・・!」

    「・・・そういうこと」

    恒一「そうか・・・僕たちは・・・」



    ―――三神先生を”見殺し”にしたんだ―――

    248 = 1 :

    1週間後・・・ッ!

    恒一「中野くーん」

    中尾「お、榊原! ちなみに中尾な」

    恒一「そうだっけ?しばらく会ってないから忘れてたよ。体調はどう?」

    中尾「幸い軽度で、始業式には退院が間に合いそうだってよ」

    恒一「そっか、投薬で済んでるんだ。良かったね」

    中尾「・・・で、例のものは?」

    恒一「はい、50枚。足りなかったら言って。まだ100枚近くあるから」

    中尾「ひょー!ありがとうございます!」

    恒一「泉美ちゃんはそれで全部なんだけど」

    中尾「上等上等。ひゃっは、やっぱスタイルいいなぁー」

    恒一「ね。この水着はもはや網膜への暴力だよ」

    中尾「こっちは・・・見崎?見崎もいたのか」

    恒一「偶然会ったんだ」

    中尾「スクール水着か・・・やるな」

    249 = 245 :

    幾らだ

    250 = 1 :

    中尾「あとは・・・なんだ杉浦か。杉浦は別に・・・お?」

    恒一「いつも制服の上にパーカー着てるけど、スタイルのよさは見抜いてたよ」

    中尾「ほう・・・おお雛ポーズ・・・」

    恒一「普段は隠してるつもりでも、僕の眼はごまかせない」

    中尾「ふむ、意外と・・・ぶほっ!」

    恒一「それ僕のお気に入り。頬染めキス顔」

    中尾「よく撮らせてくれたな・・・」

    恒一「ノーマル、半目、瞑り、それにメガネ有り無しの6種類を取り揃えたよ。ほら」

    中尾「ちょ、ちょっと待てちょっと待てー。・・・うん、これはあとでじっくり見るわ。うん」

    恒一「 多佳子ちゃん、かわいいでしょ?」

    中尾「・・・そうだな。考えを改めよう」

    恒一「ちなみにこの水着、僕のチョイスなんだよ」

    中尾「尊敬だわ。マジで尊敬するわお前。師匠だわ」


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