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    元スレ和「宮永さん、私のリー棒も受け取ってください」咲「う、うんっ!」

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    251 :

    今更見つけた
    とりあえず支援 と言っても俺の好きなキャラは出ないであろう

    252 = 2 :

    池田「ハハハ……」

    睦月(えっ……?)

    ともき(リー棒を持っていかれた……しかし、一時に比べれば風越も大分落ちた……まだ勝てる……)

    (……宮永さん……)

    睦月(風越の……今……笑ってなかったか……?)

     睦月、これまで堪えていたものが、半荘終了で気が緩んだところに、一気に溢れてくる。

    睦月(風越の……!! そう言えばさっきも清澄の連荘のとき……私の安手に差し込んできた感じだった! じゃあ今の笑いは……そういうことなのか……?
     私みたいな雑魚からならハネ満くらいはいつでも取り返せるって……そんな……そんな……!! じゃあ……清澄も!? 龍門渕も……!?
     対局中に私があんなに悩んでいたのなんて……全部この人たちから見れば……!! ははは……バカみたい……!!
     私なんて何をしたって何を和了ったってどこに振り込んだって……この人たちには関係ないんだ……! どうせ私が……弱い……から……!!)

     睦月、弾けるように席を立って、零れそうになる涙を隠し、真っ赤な顔で叫ぶ。

    睦月「も――もう麻雀やめるっ!!!」

     睦月、そのまま駆け出して、対局室から逃げていく。

     残された三人は、突然のことに、ただその後ろ姿を見つめることしかできなかった。

    253 = 2 :

    (最後にハネ満を和了っておいて何を言っているんでしょうか。私だってこんなに恥ずかしいのに……宮永さんが見ている前で……こんな無様な……)ウルルル

     和、咲のことを考えたらもらい泣き。エトペンで顔を隠しながら、やはり逃げるように対局室を出る。

     池田、椅子にもたれて睦月の出ていったほうを眺める。

    池田「麻雀やめる……? ふん、このあたしから最後の最後でハネ満和了っといて勝ち逃げとか許さないしっ!」

    ともき「誰かさんが役満和了って凹ますから……」

    池田「いやいや、鶴賀の中堅じゃないけどあんなのただの偶然だし。いや、誰かさんのリーチを掻い潜っての数え役満は華菜ちゃんの貫禄勝ちだったけど。
     というか、たった半荘一回の大負けで一々やめるなんて言うなよなぁ」

    254 :

    これは珍しい
    支援

    255 = 2 :

    ともき「その通り……誰かさんなんて大事な県大会決勝の大将戦でボロクソに点を毟られて倍満振り込んで伝統校の歴史に泥を塗ったというのに……こうしてぬけぬけと麻雀してる……」

    池田「ふふーん、負け惜しみにしか聞こえないしっ!! 悔しかったら役満和了ってみろしっ!!」

    ともき「それは私のキャラじゃない……あと、まだ負けてない。後半戦がある……」

    池田「そうだったな……。しかし、鶴賀の副将、後半までに回復できそうかな。自棄になった打牌はそれはそれで恐いけど……」

    ともき「たぶん……きっとどこかの誰かさんが無意識に彼女を傷つけるようなことをしたのではないかと……。
     きっと彼女は誰かさんのせいで心に一生残るような深い傷を……」

    池田「ちょ、言いがかりだしっ!!」

    副将戦前半終了
    一位:池田+66400(139000)
    二位:和-14300(64600)
    三位:ともき-16900(110500)
    四位:睦月-35200(85900)

    256 :

    おもしれえ

    支援

    257 = 2 :

    ――――――鶴賀・控え室

    睦月「すっ……すいませんでした!!!」ポロポロ

    かじゅ「つ、津山……?」

    蒲原「どうした……むっきー、何が起きた……?」

    睦月「私……私なんて……副将戦を戦う器じゃなかったんです……! こんなに負けて……私、ごめんなさいっ!
     私じゃ……みんなの迷惑にしか……! ならなくて……!」ポロポロ

    モモ「む、むっきー先輩……」

    「そ、そんなことないよ。さっきの私のほうが大失点だったよ!」

    睦月「いや、もう失点の大小とか……そんな次元じゃないんです! 私……打っててわかったんです。あの人たち……ものすごく強い……!
     先輩方と同じくらい……! そんな人たちから見れば……私なんか場にいてもいなくても同じ……!
     私は……私には……みんなと一緒に戦えるような力なんてないんです……!
     今からでもいい……誰かもっと強い人を代理に……私なんてこのチームにいないほうがいいんです……!!
     ごめんなさいっ! 私はもう……何もかもが恐くて……これ以上……麻雀を打ちたくないんですっ!!」ポロポロ

    モモ「むっきー先輩……」

    「睦月さん……」

    258 = 2 :

    かじゅ「……おい、津山、言いたいことはそれだけか」

    睦月「え……あ……あの……ごめんなさい……!」

    蒲原「ワハハー。もっと他に言うことがあるだろー」

    睦月「あの……本当に……みんなの頑張りを……守れなくて……」

     加治木、見かねて睦月を抱き寄せ、先ほどの牌譜を睦月の目の前に突きつける。

    かじゅ「あのな……結果をよく見ろ、津山」

    睦月「……だから……私はマイナス35200点の断ラスで……」

    蒲原「もー何を言っているんだねキミはー」

    かじゅ「津山、お前が戦ってきた相手は誰だ。言ってみろ」

    睦月「風越の池田華菜……龍門渕の沢村智紀……清澄の原村和……です」

    260 = 2 :

    かじゅ「そうだ。池田は風越の点取り頭。県内でも指折りのスコアラーだ。それから沢村、彼女は前年度優勝校・龍門渕で最も隙のない選手だ。
     あとは原村、知っていると思うが彼女は去年のインターミドルチャンピオン。今年の高校一年の中で最も注目されている選手の一人だ。
     それがお前の戦ってきた相手だ。わかったな?」

    睦月「はい……だから私なんかとは格が違うと……」

    かじゅ「格? なんだそれは? 誰が測っている? 誰があいつらとお前で格が違うと言った? そいつを今すぐここに引っ張って来い!」

    睦月「あの……」

    蒲原「あのなーむっきー。ユミちんが言いたいのはこういうことなんだよ。むっきーはあの池田とあの沢村とあの原村と戦ってきた。
     その結果が……これ。よーく見てみなってー」

    睦月「だから見なくとも結果は私の負けで……」

    かじゅ「違う。風越が139000点でトップ。次いで龍門渕が110500点。三位がうちで85900。
     負けたのは明らかに最下位の清澄だ。なんと64600点だぞ。トップと七万点差だ。こんな点差は少なくとも私じゃひっくり返せない」

    蒲原「対してうちはどうかなー? 二位の龍門渕とは24600点差。風越とは53100点差。龍門渕なら親満、風越なら親倍直撃ですぐ背後を取れる。
     その程度の差しか開いてないんだよー」

    かじゅ「蒲原の言う通りだ。お前はあの三人と戦って、十分勝負できる点差まで持ちこたえた。その結果を誰が責める。なぜ謝る。もっと胸を張れ。
     お前がここに帰ってきて言うべき言葉は『ごめんなさい』じゃない。笑顔で『やってやりましたよ!』だ」

    睦月「でも……」

    261 = 162 :

    ワハハが実は強いんじゃないかと思えてきた

    262 = 2 :

    かじゅ「大体だな。前半のお前の闘牌には見所がいっぱいあったぞ。まず先制ツモ。すばらしい。あと、他家の打ち合いの中でよく耐えた。よくオリた。
     お前が食らった直撃は原村と池田からの二回だけだ。
     いいか、津山。お前の食らった直撃とお前が食らわせた直撃を比べれば、お前はほぼプラマイゼロなんだよ。それのどこが『ごめんなさい』なんだ」

    睦月「でも……私が直撃を取れたのは……風越が清澄の連荘を止めるためにわざと振り込んできたからで……。
     あと、最後のハネ満だって……あれは自暴自棄でリーチしたらたまたま……」

    蒲原「ワハハ、わざと振り込んでくれたのかー? だったらそんな有難いことはないぞー? あと、たまたま取ったハネ満かー。
     じゃあ、狙って取ったハネ満とそれって具体的にどこが違うんだー?」ワハハ

    睦月「それは……でもっ!! そんなことを言ったら……結局……私は負けて……負けたんですよ! 私は!!」

    かじゅ「負けたからなんだ。私以外はみんな負けたぞ。
     モモは前半、消えないうちはやられ放題だったし、妹尾の後半なんか他の三人からいいように狙い撃ちされて大負けだぞ。だけどそれがどうした。
     お前が負けたら鶴賀が負けるのか? はは、偉くなったもんだな、津山。私たちがまだいるというのにもう部長気取りか」

    蒲原「そーそー。っていうかさー、むっきー。負けて逃げたらそれこそ勝ったやつの思うつぼじゃないか。いいかー? 負けたらバイプッシュ。勝つまでバイプッシュ。
     逃げたりやめたりするのは勝ってからすればいいじゃないか。それなら絶対負けないんだぞー?」

    睦月「私……」

    263 = 2 :

    かじゅ「津山、確かにお前は負けた。次も負けるかもしれない。だったら、もっと強くなってみせろ。津山、私の言いたいことがわかるか?

     確かにお前は私や蒲原より弱いかもしれない。でもな、私たちは五人で鶴賀なんだ。代えは利かない。代える気もない。

     そして……全国で私たちが勝ち抜くためには……どうしてもお前が必要なんだ。

     津山、何度でも言う。

     私たちにはお前の力が必要だ。いてもいなくても変わらないなんてことは絶対にない。

     だから……負けてもいい。それでお前が強くなってくれるなら……この副将戦は私たち鶴賀にとって値千金だ。

     幸い相手はみな全国レベルの強者……こんなにいい実戦相手がそうそういるものか。教わってこい。盗めるものは盗んでこい。

     あいつらがどうして強いのか――それを肌で感じて、お前の力にしてみせろ。

     わかったか、津山。お前は鶴賀の立派な一員なんだ。そもそもお前がどんなにやめたいと言っても部長の蒲原が許可しない。

     いいな、だから好きなだけ負けてこい」

    睦月「……私……は……」

    264 = 105 :

    加治木部長流石ッス!

    265 = 2 :

    かじゅ「まだやめたいならこんな話もあるぞ。風越の池田はな、去年龍門渕の天江衣に倍満を放銃してトバされた。名門風越がまさかの全国を逃したという歴史的なトビだ。

     本人は今年天江にリベンジする気満々だったみたいだが、どうだろうな。今日の天江と池田……同じ卓を囲んだら案外池田がまたトバされて終わりそうな気がするぞ。

     県内トップクラスのスコアラーなんて、所詮はそんなもんなんだよ。

     それから清澄の原村だが……知っているか? 清澄の原村と片岡は同じ中学の出身……二人ともこうして県大会の決勝に出てくるほどの選手だ。

     しかし、その原村と片岡擁する中学はな、団体戦ではなんと予選で早々に敗退しているんだ。原村は個人で全国優勝をしたに過ぎない。

     そして、私たちが今やっているのは個人戦ではない。団体戦だ。みんなの気持ちを背負う団体戦の経験に関しては、原村とお前はどっこいどっこいくらいなんだよ。

     蓋を開ければそんなものなのだ、インターミドルチャンピオンなど」

    睦月「……先輩……」

    266 :

    しえん

    267 = 2 :

    かじゅ「みんな……負けたり勝ったりして強くなっているんだ。みんな対局中はくよくよ悩んでいるし、裏目ったのを後悔したり放銃を怖れたりする。

     誰だってそうだ。かく言う私だって、次鋒戦のオーラスでは卑怯にも井上との勝負をオリた。あの天江衣でさえ……妹尾に振り込んだときは手が震えていたぞ。

     とんでもない力があろうが役満を和了ろうが……結局はみんな同じ人間なんだ。

     大切なことはだな、津山。お前がどれだけ勝ちたいと思うかだ。

     そして――お前がどれだけ自分を信じることができるかだ。

     お前が信じるお前なら……私たちもそれを信じよう。お前を責めることはないし、お前の負けはみんなで泣いてやる。

     だから安心して負けてこい。お前の全てをぶつけてこい。結果はみんなで受け止める。それがチーム――団体戦だ。わかったか?」

    睦月「あ、の……私……」

    かじゅ「まだわからんならとっておきで沢村の話をしてやるが……」

    睦月「加治木……先輩……! その……大丈夫です。ありがとう……ございました」

    蒲原「おっ! 勝てそうな気がしてきたか、むっきー?」

    睦月「全くしません……今すぐ家に帰りたいくらい恐いです……でも……」

    かじゅ「でも……なんだ?」

    268 = 2 :

    睦月「まだまだ……! 頑張れると思いました……! 私にできることが……もっともっとあるような気がしてきました!!」

    蒲原「おー! その意気だっ、むっきー!」

    モモ「むっきー先輩!」

    かおりん「睦月さんっ!」

    かじゅ「うむ、じゃあそろそろ休憩が終わる。行ってこい、津山。大丈夫だ。たとえ十万点差がついても蒲原が取り返してくれるからな」

    蒲原「ユミちん十万点はちょっと……」

    睦月「わかりました!」

    蒲原「ちょ、むっきー!?」

    睦月「やるだけやってきますっ!!」タッタッタ

    蒲原「おーいーせめて六万点差が限度ー……って行っちゃったなー」

    かじゅ「まったく……手のかかる後輩どもだ」

    モモ「えっ、『ども』って先輩!?」

    蒲原「いいからいいから。ここからはむっきーのターンだよ。静かに見守っていようぜー」ワハハ

    かおりん「そうだねっ!」

    269 = 2 :

    ――――――対局室

    睦月「あ」

    ともき「あ、鶴賀の……」

    池田「帰ってきたな」

    睦・池「あ……あの……」

    睦月「……ああ、すいません。なん……でしょうか?」

    池田「えっと……その、だし……」

    睦月「?」

    池田「華菜ちゃんさ! なんつーか昔っからこうずうずうしくてウザいところあるからさ……! その……何かムカってきたことがあっても気にすんなしっ!
     たぶん本人に悪気はないしっ!! だから……華菜ちゃんのこととかどうもいいというか、麻雀とは全然関係ないっていうか……とにかく麻雀は続けろよ!
     ここでお前にやめられて……鶴賀が棄権にでもなったらうちのキャプテンの活躍が見れないしっ!! わかったな!!?」

    睦月「は……はい! こちらこそ……さっきは対局後だというのに変なことを言ってすいませんでした……」

    池田「わ、わ、わかればいいんだしっ!!」

    睦月「後半もよろしくお願いします。今度は……私も簡単にはやられません」

    270 = 2 :

    池田「ふん、望むところだし!」

    ともき「……しかし最後に勝つのは……私……」

    池田「勝手に言ってろしーっ!!」

     と、そこに和も戻ってくる。

    「……? 何か、皆さんで話していたんですか?」

    池田「ああ? 後半は誰が勝つかって話だよ」

    「あ、それなら私ですよ」

    池田「こ、の……一年……っ!!」

    『後半戦間もなく開始します……対局者は席についてください』

    271 = 195 :

    かじゅは7万はひっくり返せない(>>260
    対して6万なら返せると言うワハハ

    これは>>261の可能性も捨てきれない

    272 :

    引き込まれ過ぎて息をするのも忘れてた

    273 = 2 :

    池田「ふん、清澄のインターミドル。お前が起親だし!」

    「なるほど。わかりました」

    ともき「ちなみに私は西家」

    睦月「私は南です」

    池田「ふふ、お前ら今頃気付いたな……! 華菜ちゃん北家、ラス親だしっ!! ボコスカ連荘しまくって全員トバしてやるしっ!」

    と・「いいから席について(ください)」

    睦月(喋ってみればよくわかる……。みんないい人たちなんだな……そして……みんな自分の勝ちを信じて戦っている……。
     そんな人たちと卓を囲んでいたのに……大負けしたくらいで飛ばされてもいいなんて……さっきの私はなんて失礼だったんだろう……!
     よし……後半戦こそはっ!!)

    275 = 2 :

     ちなみにここから遡ること数分。

    「み、宮永さん……!」

    「原村さん……」

    「そ、その……か、勝ちますよっ! つ、次は絶対!!」

    「ええ……? 絶対……? でも、原村さん、いつも半荘一回くらいじゃ強い弱いは測れない、どんな人でも絶対に勝つなんてありえないって……」

    「それはそれです。いいんです。気持ちの問題ですから」

    「はあ……」

    「確かに半荘一回だけなら、どんなに強い人だって大負けすることはあります。弱い人が和了りまくることだってあります……。けど、私はこうも思うんです」

    「うん?」

    276 = 2 :

    「本当の本当に強い人なら……きっと一生に一度くらいは……絶対に勝てる半荘というか……そういうのもあるのかもしれないなと――そう思うんです。
     いえ、思うだけです。勝ちたいときに絶対勝つなんて……そんなオカルトありえません……でも、そういうのを信じたいって気持ちを持つことは……いいのかもしれないと思ったんです」

    「うん……そうだね……!」

    「これ……宮永さんを見ていて思ったんですよ……?」

    「えっ!? あ、そ、そうなの!? なんか照れる……////」

    「あの……そういう赤面は……感染するのでやめてほしいのですが/////」

    「はっ、原村さんだって……さっきの南二局からずっと赤い……よ」

    「あれは……! なんというか……いいじゃないですか、そっちのほうがうまく打てるんですから!」

    「そ、そうだね!」

    「…………宮永さん……」

    「な……何?」

    「次は――絶対勝ちます。勝って宮永さんに託します。たとえこれが一生に一度の……私の絶対に勝てる半荘だとしても……ここで使うのは全く惜しくありません。
     だから……見ていてください!」

    「う……うん/////」

    「じゃ、私は対局室に戻りますので……////」

     宮永咲――二度目のフラグ立直!!

    277 = 2 :

     副将戦後半――開始ッ!!

    副将戦後半
    東:和 南:睦月 西:ともき 北:池田

    東一局親和

     七巡目。

    池田(さて、テンパイ。断トツの今はリーチしたくないけれど、しないと役ナシ……手替わりでどうにかなるわけでもない……ならここは当然!)

    池田「リーチだし」スッ

    ()ヒュッ

    睦月(風越が先制リーチ。対してこちらは……手なりで進めてやっとイーシャンテン……清澄は……さすがにいきなり危険牌は切れないみたい。それはそうか。誰だって一発なんか食らいたくない……なら、私も……)タンッ

    ともき(風越……さっきの終盤から大人しかったというのに自ら危険を冒して先制リーチ? ひょっとしてリーのみ……とか? ただ……こちらはそれ以下の手……勝負にならない)タンッ

    池田(さっきから全員きっちりオリやがって……こういう相手はやりにくいしっ! でも、関係ないしっ! 華菜ちゃんツモるしっ……にゃ、ツモれず……!)タンッ

    278 = 2 :

    ――――――

    池田「テンパイ」

    「ノーテン」

    ともき「ノーテン」

    睦月「ノーテン」

    ともき(風越……リーチしなければ役ナシのくせにドラ三赤一とか……ツモか裏が乗ればハネ満……後半でも勢いの衰えは期待できそうにない)

    睦月(オリたぞ……最後まで! あのまま行っていれば放銃していたかもしれないけど、清澄も龍門渕もオリだったから安牌が増えて助かった。
     私には捨て牌から風越の手を読むなんてことはできないけど……相手の点数を見切って押し引き判断とか無理だけど……そんなの……できないなら周りの人がどう対処しているか見て真似してみればいいんだ。
     なんたってこの人たちは私よりずっと強いんだから!)

    池:141000 と:109500 和:63600 む:84900 供託:1000

    279 = 2 :

    東二局一本場親睦月

     八巡目。

    睦月(テンパイ。タンピンの三張面……高め三色の絶好形。ここは行くしかないよな……。三人の捨て牌……うう、さっぱりだ。
     けど……恐いけど……この恐さは乗り越えないといけない恐さだ……! もしこれで当たったりしたらそのときはまた別のやり方を考える!)

    睦月「リーチ……」スチャ

    ともき()タンッ

    池田()タンッ

    ()ヒュッ

    睦月(三人ともオリたか……? でも、この待ちでこの巡目なら十分ツモ和了りも期待できるはず……一発はならなかったけど)タンッ

    280 = 2 :

    「ポン」ヒュッ

    睦月(げっ……清澄にドラポンさせてしまった……! オリたんじゃなかったのか……?)タンッ

    ともき()タンッ

    池田()タンッ

    「ツモ。中ドラ三、2000・3900の一本場は2100・4000」

    睦月(うわぁ……清澄……フリテン覚悟で一発放銃を回避して、そこからドラ鳴きでツモ和了りに持っていくなんて……!
     ただオリるだけじゃない……チャンスがあればフリテンでも和了りを目指す……そしてたぶん、うまくいかなかったらいかなかったできっちりオリ切るつもりだったんだろうな。
     今の私には考えられない選択肢の幅……これが全中王者の麻雀……!)

    池田(うわ、清澄の和了り……ちょっと格好いいしっ!)

    池:138900 と:107400 和:73800 む:79900

    281 = 2 :

    東三局親ともき

     副将戦、幾度もテンパイ・リーチするものの我慢を強いられてきたともき、ここに来て一発逆転の勝負手が入る!

    ともき「(この点差……この相手……出し抜くためには……ここはリーチせずには済まされない)……リーチ」スチャ

     ともきの手、三暗刻ドラ三、リャンメン待ち……ヤミの出和了りでも親満。リーチをかければ親ハネ確定。しかし……ともきはさらに上を目指す。

    ともき(清澄のインターミドルは底知れない……風越は天井知らず……鶴賀からは二人ほどの脅威は感じないけれど、リーチにはしっかりオリてくるから出和了りは期待できない……)タンッ

    ともき(私は……純のように何かが見えるわけではない。一のように小さい頃から麻雀に親しんで思い入れがあるわけでもない。衣や透華のように身の内に魔物を飼っているわけでもない……龍門渕で最も地味な打ち手……それが私……)タンッ

    ともき(けれど……きっと勝ちたいと思う気持ちなら……私はみんなに引けを取らない。いや、ひょっとすると一番かもしれない……。
     勝って当然の衣、性格の悪い純、目立つことが第一の透華、フェアプレイを好む一……四人にとって麻雀で勝つことはきっと結果でしかない……ただ、私は違う。
     私にとって麻雀は……ゲームは……勝たなければ意味がない……)タンッ

    282 :

    これほどまでに緊張するSSは他にない

    283 = 2 :

    ともき(私はゲームが好き。勝負が好き。だから麻雀も好き。だって……頭を使って……スリルを感じて……リスクを犯す……あの感覚がたまらない。
     そして何より……最後に私が勝つから……面白いんだ……)タンッ

    ともき(透華に出会えて本当によかった。麻雀は楽しい。勝てるかどうかわからない相手と全力で戦って……それでも最後に私が勝つから楽しい。
     勝てない麻雀なんてつまらない。泣きたくなるほど大嫌い……。
     だから私は……誰が相手でも妥協なんてしない……できる限りデータを集めて……対策を練って……そして……絶対に勝つ……)ツモッ

    ともき(来た……。普段ならここはスルーだけど……ここが勝負の分かれ目……絶対に決めて見せる……)

    ともき「……カン」パタ

    睦月(親リーの暗槓……!)

    (この決勝戦……そう言えば何度かあったカン。でも、最初に嶺上開花を決めるのは宮永さんであってほしい……! そんなオカルトありえませんけど……!!)

    ともき(嶺上はならず……いや、それよりもカンドラが乗らなかったのが悔やまれる……けど……これで裏は増やした……暗刻の多いこの手なら……三倍満も決して夢ではない……)タンッ

    池田(うにゃあああああああ!? ぐるぐる回し打ってたらここに来てカンドラモロノリッ! 美味し過ぎるしっ!!)タンッ

    ともき(風越の池田……その顔はまさかカンドラが……く、本当に面倒なやつめ……)

    284 = 2 :

    ――――――回想・一年前・県予選団体戦決勝直後

    ともき「あら……衣。今回はあまり遊んでこなかったのね……あんな早々に風越を飛ばすなんて……何か見たいテレビでもあった……?」

    「否、衣はもっと遊んでいたかった。それなのに風越が……」

    ともき「風越が……どうかした?」

    「うむ……他の者はもう諦めていたようだったが、風越だけはちょこざいな悪あがきをしてきた。だからつい勢い余って飛ばしてしまった……不覚。
     ぴったり0点にしてやるところだったものを……」

    ともき「確か……風越の池田華菜……私たちと同じ一年……」

    「ともき、心しておくがいい。風越のあいつはかなり面倒だ。
     手がバカ正直過ぎて衣の敵ではないが……しかし、油断しているとどんな状況からでもこちらを喰いにくる」

    ともき「たとえ点数がゼロになっても……?」

    「そこまではさすがに皆目無見当。ただ……あれも一年というのなら、来年も再来年も……ずっとこの県にいるのだろう。
     できれば今回で再起不能にしておきたかった」

    ときも「いや、あの振り込みじゃしばらく牌を握れないと思うわ……あの子」

    「それならば良し。しかし、あいつがまた衣たちの前に立ちはだかるときがあるとするならば……用心しておくがいい。
     衣も……次があるなら本調子のときに叩き潰す」

    ともき「へえ……風越の池田……ねえ……」

    ――――――

    285 = 2 :

    ともき(衣の言っていた通り……風越の池田……バカ正直に高い手を突っ張ってくる……。親リーで引っ込んだと思っていたが……私が仕掛けたカンで息を吹き返してきた……)タンッ

    池田(ツモれず……! けど、これは龍門渕の安牌……次のツモに賭ける!)タンッ

    ともき(衣……あなたはたぶん……たくさんのいい打ち手を摘み取ったのと同じくらい……たくさんのいい打ち手を育てたのかもしれない……私たち四人のように……)タンッ

    池田(またツモれず……でも、これも龍門渕の安牌だからまだまだセーフ。早く次のツモ来いしっ!!)タンッ

    ともき(このまま……流局か……? それとも風越か……? いや……私が……ここで和了ってやる……!)

    池田(親リー蹴り飛ばしてやるしっ!!)

     そして――十七巡目。

    池田「ツモだし……断ヤオツモ赤一ドラ三……! 3000・6000!」

     瞬間、ともき、思わず天を仰ぐ。

    ともき(……やら……れた……。けど……私はまだ諦めたわけじゃない……。親はもう一度来る……それまでに立て直して……連荘でまくる……)

    池田(ふう……マジ危なかったしっ!)

    池:151900 と:100400 和:70800 む:76900

    286 = 2 :

    東四局親池田

     十巡目。

    池田(さっきはなんとか打ち合いに勝ったけど……いや、これはどうだろう……)

     池田の手牌、既に萬子のメンチンをテンパイ。赤と一盃口がついてどう和了っても倍満確定。

    池田(また華菜ちゃん無双だと思ってたけど、どっちかっていうと夢想だったかもしれないしっ!)

     池田のツモ。生牌の西。清澄の捨て牌を一瞥。三巡前にリーチしている。

    池田(この西……不吉な臭いがプンプンするし。かといってこれを抱えて混一狙いにいったところで……)

     龍門渕、二巡前にリーチ。捨て牌からして萬子の染め手が濃厚。互いに互いの当たり牌を抱えている可能性が大きい。

    池田(前門の虎、後門の狼……か。なら、あたしは虎を選ぶ。前に進んでいたいから。どんな状況に置かれようと……天江衣に追いつくために……あたしはこれからも前に進み続ける!)

     そして、池田、打、西。

    「ロン。リーチチートイ……裏二。8000です」

    池田「はいよ……」チャ

    ともき(……風越……私ではなく最下位の清澄に振り込むほうを選んだか……)

    池田(清澄の……しれっと裏を乗せてくるとかやっぱ可愛くないしっ!!)

    池:143900 と:99400 和:79800 む:76900

    287 = 2 :

    南一局親和

     序盤、鶴賀・睦月からリーチが入る。しかし、全員オリ。

    鶴賀「テンパイ」

    「ノーテン」

    池田「ノーテン」

    ともき「ノーテン」

     流局。

    池:142900 と:98400 和:78800 む:78900 供託:1000

    南二局一本場親睦月

    「ツモです。メンホンツモ、2000・4000は2100・4100」

    睦月(うう……また清澄の満貫ツモで親流された……!)

    池田(清澄、さっきにも増して隙がなくなってるな。休憩中に何があったか知らないが……本当に前半序盤のあれはなんだったんだってくらいに無茶苦茶強いし。
     インターミドルチャンピオン……原村和、か。天江衣に次いで個人的にぶっ倒したいやつランキング二位にしとくしっ!)

    池:140800 と:96300 和:88100 む:74800

    288 = 2 :

    南三局親ともき

    ともき「テンパイ」

    「ノーテン」

    池田「ノーテン」

    睦月「ノーテン」

    ともき(……大丈夫……まだ反撃のチャンスはある……)

    池:139800 と:99300 和:87100 む:73800

    南三局一本場親ともき

     ともき、前半同様、ラス親で粘りのツモ。

    ともき「ツモ。リーチツモ赤一……2000オールは2100オール」

    池:137700 と:105600 和:85000 む:71700

    289 = 2 :

    南三局二本場親ともき

     ともき、今度は鳴きを入れてテンパイ。

     しかし、その次巡。

    池田「ロンだし。ダブ南白赤一。8000は8600」

    ともき(……しまっ……た……)

    池田(逆転狙いで手が重くなったところを狙い撃ち……。天江衣……お前にはある意味感謝しないといけないのかもしれないな……。
     去年あたしをトバしたこと……後悔してももう遅いしっ!!)

    池:146300 と:97000 和:85000 む:71700

    290 = 193 :

    池田が強い…だと…?

    292 = 2 :

    南四局親池田

    池田(この半荘トップは清澄……あたしは今のところ一応プラスか。ここに来てラス親が重く感じるな。
     始まる前は連荘とか言ってたけど、別にここで清澄からトップを奪う必要はないのに……親っかぶりの危険が常に付きまとう……ウザ……)

     この局、しかし、池田の思いとは裏腹にいい引きが続く。

    池田(うわ……また一索……ヤオ九牌のドラが暗刻で固まったし。赤もこんなときにぞろぞろ集まってくんなし……!
     お前らドラは有難いけどリーチしないと役にならないからヤミだと出和了りできないんだしっ!!)

     それでも、ドラを抱えることで他家の打点が下がると積極的に考え、淡々と手を進めていく池田。

     その――対面。

    睦月(ツモ……これだと平和ツモ……1300。リーチしておけばよかったかなぁ。これを和了れば……その瞬間に副将戦終了。前半のオーラスだったら……ここで終わりにしてただろうな……)

     睦月、卓上、そして卓を囲む面子を見回す。

    睦月(結局ここまで私だけ焼き鳥……はは……先輩方はああ言ってくれたけど……負けていいなんて……やっぱり嫌だ……私が……私が嫌だ……!!
     ここでツモ和了りをして終わるくらいなら……! 私だって……私だって……一矢報いるくらいのこと……してみせるっ!!)タンッ

    294 = 2 :

     睦月、和了り拒否。拒否してから手牌を再び見る。なぜか、さっきまでと同じはずなのに、全く違ったものに見える。

    睦月(なんだこの手……三色も十分見れるじゃないか……! リーチして……フリテンになっても清澄みたいにツモで引いてくればメンピン三色ツモ……満貫……!
     いやいや……! とにかくまずは引くことだ。皮算用ならいくらでもできる……!!)

     睦月、次巡、次々巡と的確な引き。

    睦月(三色……本当についた。けど……これじゃフリテン……)タンッ

     その次巡。睦月、再び和了り牌をツモる。

    睦月(平和ツモ三色……5200……これなら和了ってもいい……かな……)

     睦月、山牌を見る。まだ……ツモはあと五回残っている。

    睦月(はは……! これ……あとで絶対後悔するパターンかも……!!)タンッ

     睦月、二度目の和了り拒否。雀頭を崩す。

    睦月(まだ河にはドラも赤も見えていない。誰かが抱えているのかもしれないけれど……山に残っていないなんてどうして断言できる……?
     いや、それにドラではなくとも……単騎待ちならフリテンは解消。この手なら、ヤオ九牌が来ればチャンタか純全帯もつくし……十分高い……!)

     次巡、睦月、ドラの一索を引き当てる。思わず、身震い。

    睦月(これは……ダマでも純全帯三色ドラドラでハネ満。ツモれば倍満……リーチをかければ……出和了りでも倍満確定……どうする……!!)

    295 = 2 :

     睦月、しばし目を閉じ、イメージする。

     それは決して悪いイメージであってはいけない。

     できる限り――いいイメージ。

     例えばそう、前半の風越・池田の数え役満のような……見ている者が震えるほどの――美しいイメージ。

    睦月(私も……あんな風に……なれたら……!!)

     睦月、ドラの一索で単騎待ち。不要牌を河に置き――曲げる!!

    睦月「リーチですっ!!」スチャ

     睦月のこのリーチ……観戦室から見れば、当たり牌を全て池田に抱えられている絶望的なリーチ。

     しかし、このリーチによって、何もなければドラを抱えたままこの局を終わらせようとしていた池田の思考が――揺れる。

    296 = 86 :

    >>性格の悪い純
    純くん涙目wwwあんなにイケメンなのに

    >>290
    池田は名門風越の2位なんだから、慢心がなければかなり強いだろ
    原作のあれは相手が悪すぎただけで

    298 = 2 :

    池田(鶴賀のリーチか。ツモられるのは勘弁したいな。さて……とりあえず前巡は一発回避したものの、ここで何を切る……?)

     睦月のリーチに対し、先程はツモってきた睦月の現物をそのまま切った池田。今回ツモったのは、しかし、またも不吉の象徴・生牌の西。池田の手が止まる。

    池田(西は対面の役牌……しかもまだ生きている。捨て牌を見てもチャンタ気配バリバリ……どうする……手を崩すか?
     ただ、そうかと言って赤とくっついてる中張牌を切るのもな……清澄も龍門渕も鶴賀のリーチにツモ切りだったから張ってる可能性は十分にある。
     はは、華菜ちゃんまたまた大ピンチ。さっきから高いのを張るか安牌ゼロ状態か……生か死か……極端な二択だし……)

     池田、思考を進める。

    池田(或いは……ドラの一索……。二索はあたしから四枚見えているから、当然あるのは単騎待ち。
     この状況ではけっこうよくある待ちだ……ま、しているとしたら誰か一人ってことになるけど……)

     池田の脳裏にまたあの言葉が浮かぶ。

    『池田ァァ! おまえが倍満振り込んで風越の伝統に泥ォ塗ったの忘れたのかよ!』

     振り込み――その苦々しさは、振り込んだ池田自身がよくわかっている。

     だからこそ――今日まで池田は精一杯強くなるための努力をしてきた。きっと校内の誰よりも……或いは県内の誰よりも……。

    299 :

    風越のOG相手にトップ率31%だっけ。とんでもない強さだわ

    300 = 2 :

    池田(あたしは……でも……あれから本当に強くなれたのだろうか……? 天江衣に勝てるほど……成長できたのだろうか……?)

     池田、覚悟を決めて、打牌を選ぶ。

    池田(いやいや……そうじゃなかった。あたしが強いか弱いかなんて今は関係ないんだ。忘れていたわけじゃない。あたしは……みんなと勝つために……ここに戻ってきた。
     そのために……この点差この状況……あたしがすべきことは何か……? 和了らせない……振り込まない……そして……うちのトップで副将戦を終わらせる。
     それがあたしのするべきことだ……ならここは……こうだろ……!)

     池田、テンパイを崩しての、打、六萬。睦月の現物であり、清澄と龍門渕にはスジ。

     ロンの声は――かからない!

    池田(このまま無傷でオリ切って副将戦終了だしっ……!)

     同巡、和、暗刻で抱えていた西を打つ。

     池田、それを見て、つい溜息。

     そして、淡々と山牌が消費されていき――。

    睦月「テンパイ」

    池田「ノーテン」

    ともき「テンパイ」

    「ノーテン」

     終局。なお、供託リー棒はこの半荘トップの和の手に入ったものとする。


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