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    元スレハルヒ「黒の騎士団に入るわよ!」

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    タグ : - クロスオーバー + - コードギアス + - 涼宮ハルヒの憂鬱 + - 長門 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    152 = 1 :

    -------その日の夜

    「特区日本・・・信用できるのだろうか」

    玉城「できるわけねーだろ!!どうせ罠に決まってる!!」

    朝比奈「同感、でも周りの反応はかなり良いんだろ?」

    古泉「インターネット上ではユーフェミア殿下を賞賛する意見が多数を占めてますね
    この様子ですと、特区日本に参加したいという考えの人は大勢出てくると思います」

    藤堂「日本人が特区日本を支持するのであれば、我々もどちらかを
    選択しなければならないだろうな・・・」

    古泉「黒の騎士団は日本人は勿論その他ブリタニアに統治されている
    多くのナンバーズの支持によって成り立っていると言っても過言ではありません
    参加を拒否したら我々はその支持を失う事になりますね」

    藤堂「どちらを選んでも終わりか、ユーフェミア・・・とんでもない手を打ってきたものだ」

    玉城「クソ、みんな騙されてるとも知らずに!何が特区だ!!」

    「だがこの特区構想は俺たちの抵抗活動が実を結んだ結果じゃないのか?
    なら胸を張って参加してもいいと俺は思う・・・」

    玉城「おい、お前それ本気で言ってんのかよ!!」

    古泉「扇さんの言ってる事は正しいですよ、何もしなければブリタニア側から
    特区日本などという言葉は永遠に出てこなかったでしょうからね」

    153 = 1 :

    玉城「おい新入り!じゃあお前も特区参加賛成派なのかよ!?」

    「何が賛成派だ、仲間を分断するような表現を使うな!」

    玉城「うるせー!!俺は反対だからな!ブリタニア何か信じられるかってんだ!!」

    古泉「その意見も実に良く分かります、何せ日本はこれまでブリタニアに
    騙されっぱなしでしたからね」

    キョン「だが今回は皇室チャンネルを使って皇族が堂々と宣言したんだぞ?
    にも関わらず騙まし討ちだったら国際社会から一気に非難されるんじゃないか?」

    古泉「圧倒的な軍事力でそれすらさせないのがブリタニアじゃないですか
    非難を受けようが関係ないですよ、あの国にはね」

    藤堂「では今回もやはり嘘だと?」

    古泉「それは何とも・・・」

    藤堂「いずれにせよ我々は何らかの答えを出さねばならない
    ゼロはどう考えているのだろうか・・・」



    -----アッシュフォード学園(ルルーシュの部屋)

    ルルーシュ「特区日本・・・どうしたものか」

    C.C「参加したら武装を解かれ、参加しなければ民衆の支持を失うだったか?」

    154 = 76 :


    155 = 76 :


    157 = 76 :


    160 = 90 :

    ここまでキョンのギアス行使なし

    161 = 67 :

    >>152
    朝比奈さんいつからこんなキャラになったんだと思ったら省悟の方かwww

    163 = 1 :

    ルルーシュ「あぁ、黒の騎士団の中でも大分意見が分かれているようだ
    長期化すると組織の統率に支障が出るだろうな」

    C.C「だったらその二つを天秤にかけて重い方を選ぶしかないだろう」

    ルルーシュ「どちらか一つでも失ったら終わりだ!!」

    C.C「だがどちらかを選ばなければいけないのだろ?」

    ルルーシュ「いや・・・まだ時間はある。どちらも失わない方法を考えてやるさ」

    C.C「二兎を追うものは何とやらという諺があるが、どうなる事やら」

    ルルーシュ「(いざとなったらユーフェミアにギアスをかける事も考えなくてはな・・・)」


    ------------
    ------
    --

    数日後、アッシュフォード学園生徒会室

    キョン「はぁ・・・」

    古泉「お疲れのようですね」

    キョン「こう何度もこっちの世界と元の世界を行き来してたら誰だって疲れるさ」

    古泉「同感です。が、そういった愚痴はなるべきこちらの世界にいる時は控えてください
    昔から壁に耳あり障子に目ありと言いますからね」

    165 = 1 :

    キョン「それよりお前午前中アジトの会議に出てたんだろ?
    意見はまとまりそうなのか?」

    古泉「反対派と賛成派が真っ二つのまま平行線です
    未だゼロが明確な考えを示してないのが原因と言えますね」

    キョン「それなんだがな、何でゼロは未だに何も言わないんだ?」

    古泉「さあ、僕には分かりません。何か考えがあっての事でしょうけど・・・
    そういえば、あなた1回でもギアスを使用しましたか?」

    キョン「ギアス?あぁ、そういえば何だかんだで一度も使用してないな・・・」

    古泉「その力は必ず役に立ちます、ぶっつけ本番では心もとないので
    何度か適当に使ってみてはいかがです?」

    キョン「使ってみろったってなぁ・・・誰に何を命令すりゃいいんだか」

    ガチャッ

    リヴァル「あれ?今日はまだ二人だけ?なーんだ急いで来て損した」

    古泉「良い機会です、彼にかけてみてはどうでしょうか?」

    キョン「リヴァルに?何て?」

    古泉「そうですね・・・少々喉が渇いたので、ジュースでも買ってきてもらいましょう」

    キョン「またベタな命令だな・・・まぁやってみるか」

    166 = 1 :

    キョン「リヴァル!」

    リヴァル「ん?何だよキョン?」

    キョン「喉が渇いたんだ、悪いけどジュース買ってきてくれ!」キュイーーン

    キョンの左目に赤い鳥のような形をした紋章が浮かび上がる

    リヴァル「・・・・・っ」

    キョン「・・・・あれ?もしかして欠陥能力か?」

    リヴァル「あぁ分かった!」

    タッタッタ    

    リヴァルは部屋を出て行った

    キョン「おぉ・・・こりゃ凄い」

    古泉「絶対遵守の力・・・やはり使えますね」

    キョン「だが残念ながらゼロの仮面を外させる事には使えないぞ
    ずーっと仮面被ってるからな」

    古泉「しかしその能力、正直ゼロに教えてあげたいくらいですよ
    その能力さえあれば、いかなる難局も乗り越えられるでしょうし
    現在の特区日本問題も速やかに解決できるでしょうからね」

    キョン「この能力を使ってどうやって解決できるんだ?」

    167 = 1 :

    古泉「そうですね・・・・例えば特区日本に参加をすると表明し、その後ユーフェミアか
    コーネリアと会談の席を設け、その際相手に『日本人を騙せ』とギアスをかける
    そうすればブリタニアは特区日本を騙まし討ちに利用する事になり
    結果日本国民は憤慨し黒の騎士団は戦う理由を得る事ができる、なんてのはどうでしょうか?」

    キョン「どうでしょうかじゃねー!この鬼が!!金輪際お前を人とは思わん」

    古泉「あくまで一つの例を出しただけですよ、僕はそれが出来る状況下にあったとしても
    絶対にそんな事はしません」

    キョン「どうだかな」

    ガチャッ

    ハルヒ「やっほーー!!みんな遅くなってごめんねー!!・・・ってあれ?
    二人しかいないの?」

    キョン「随分と遅かったな、カレンは病欠、スザクは仕事、シャーリーは水泳部の練習
    長門は不明、リヴァルはジュース買いに行って、ルルーシュはサボりだ」

    ハルヒ「何よそれ!!集まり悪いわね!!みくるちゃんは!?」

    キョン「園芸部に入ったらしく花壇に水を撒きに行ってるよ」

    ハルヒ「園芸部!?そんな話初耳よ!!」

    キョン「仕方ないだろ、俺達最近黒の騎士団の方ばかり優先してて
    生徒会の方が疎かになってたんだから、朝比奈さんだって退屈してたんだよ」

    ハルヒ「ったく!!まぁいいわ、それより今日は二人に大事な話があるの!!」

    168 = 1 :

    キョン「大事な話?まさか学園祭関連じゃないだろうな」

    ハルヒ「違うわよ!ねぇ、二人は特区日本の件についてどう思ってるの?」

    古泉「どうとは?」

    ハルヒ「参加に賛成か反対か・・・・どっちが日本の為になると思う?」

    古泉「難しい質問ですね・・・個人的には参加した方が良いと思います」

    ハルヒ「何で?」

    古泉「参加すれば武装を解除され、黒の騎士団は抵抗勢力としての力を失いますが
    特区日本構想が嘘でないのであればそもそも武力は必要ないですし
    仮に我々を嵌める為の罠だったとしても、その後は民衆の支持を得た状態で
    またブリタニアと戦う事も可能だからです」

    ハルヒ「なるほどね、キョンは?」

    キョン「ん?俺も古泉と同じ意見だ。参加した方がいいと思ってる」

    ハルヒ「理由は?」

    キョン「この間ので実感した、もう戦争は懲り懲りだ
    戦わずに問題が解決する可能性があるならそっちに賭けてもいいと思う
    勿論騙される可能性もあるが」

    ハルヒ「二人共素晴らしいわ!!流石はアッシュフォード学園生徒会メンバーね!!」

    キョン「って事はお前も参加賛成派なのか?」

    169 = 1 :

    ハルヒ「えぇそうよ!」

    キョン「意外だな、お前の事だからもっとナイトメアで戦いたいだの何だのと
    文句をつけて平和的解決を拒みそうなもんだが」

    ハルヒ「アンタ私の事なんだと思ってるわけ?平和的に解決できるなら
    それに越した事はないわ!まぁ確かにナイトメアで戦いたいって気持ちも多少はあるけど」

    キョン「あるのかよ!」

    ハルヒ「とにかく、私は行政特区を成功させたいの!!
    特区が実現すれば間違いなく多くの日本人が救われるわ!絶対に参加すべきよ!」

    キョン「まぁ待て、お前がどんなに特区を成功させたいと思っても
    ブリタニア側は単に俺達を罠に嵌めようとしてるだけって可能性もあるんだぞ?」

    ハルヒ「分かってるわよそんな事!もしそうだったらさっき古泉くんが言った通り
    もう一回戦えばいいだけよ!」

    キョン「というかな、俺やお前が声高らかに特区に参加すべきだと言ったところで
    黒の騎士団の最終決定はゼロが下すんだぜ?入ったばかりの新入りの意見なんて
    誰が聞いてくれるんだよ」

    ハルヒ「そこを何とかするのがアンタの仕事でしょ!ゼロの側近なんだから!!」

    キョン「正しくはC.Cの側近だ」

    ハルヒ「あの人いっつもゼロの近くにいるんだし、似たようなもんじゃない!!」

    170 = 1 :

    ハルヒ「と・に・か・く、特区日本には参加すべきなの!!ブリタニアの罠の可能性?
    そんな事考えてたってどうせどっちか選ばなきゃいけないのよ?
    だったら平和的に解決する可能性が少しでもある方を選ぶべきよ!!」

    キョン「いや、そりゃ確かにそうだけどさ・・・どうやって黒の騎士団を特区参加の方向に
    持っていくんだって話だよ。今現在も意見は真っ二つに割れてるんだぞ?」

    ハルヒ「真っ二つって事は半々なんでしょ?だったらそんなに難しい事じゃないわ
    反対派を根強く説得すればいいだけの話よ!」

    キョン「その説得とやらは誰がするんだ?」

    ハルヒ「勿論私達でやるのよ!!」

    キョン「orz」

    古泉「面白いですね、どうせそこまでするなら特区参加の是非を多数決で決めてもらうよう
    僕がゼロに進言しておきますよ」

    キョン「多数決?」

    古泉「そうです!多数決ならば我々が反対派の説得に成功した場合
    賛成派が多数となり特区参加が簡単に決まりますし、その後の遺恨も残りにくい
    極めて民主的な方法じゃないですか。勿論ゼロがOKを出してくれればの話ですが」

    ハルヒ「いいわねそれ!やりましょう!じゃあ古泉くんゼロへの説得任せたわ!」

    キョン「反対派への説得が失敗したらどうする?」

    古泉「大丈夫ですよ、絶対に成功します」

    171 = 1 :

    キョン「どこから出てくるんだその自信は・・・」

    ハルヒ「いい、絶対に特区日本を成功させるのよ!!その為にはまず黒の騎士団を
    特区に参加させる事から始めないと駄目なの!!ぜーたいに参加させるわよ!!」

    キョン「分かったよ。それよりお前、当初の目的忘れてるんじゃないだろうな?」

    ハルヒ「当初の目的?何だっけ?」

    キョン「おいおい、ゼロの正体を暴くんだろ!?」

    ハルヒ「あぁそれね!もうそんな事どうだっていいわ!とにかく今は特区日本よ!!
    これは多くの日本人を救う事のできる最大のチャンスなのよ!?
    ゼロの正体なんかよりもずっと大事な事よ!!」

    キョン「(割と難しそうな方向に目的が変わっちまった・・・)」

    ハルヒ「私今からアジトに行ってカレンにも同じ事話してくる!あの子ならきっと
    私たちに協力してくれるだろうから!じゃあまた明日、最後の人鍵閉めてってね!」

    バタンッ

    キョン「・・・・・聞いたか?目的が大きく変わっちまったぞ」

    古泉「そのようですね」

    キョン「今ハルヒが一番やりたい事、それは特区日本を成功させる事・・・
    つまり特区日本が成立さえすれば」

    古泉「我々はこの世界から解放される・・・可能性が高いですね」

    172 = 76 :


    173 = 1 :

    キョン「そこはハッキリそうだと言い切ってくれよ・・・」

    古泉「そこに関しては断言はできませんが、涼宮さんを満足させる事が
    この問題を解決する一番の近道である事は間違いありません
    涼宮さんが特区日本を成功させたいと言うのであれば、我々はその目標に向かって
    馬車馬の如く働くしかないんですよ」

    キョン「はぁ・・・」

    古泉「ただゼロの正体を暴くという目的よりは圧倒的にこちらの方が簡単だと思いますよ」

    キョン「そうか?俺には全く逆に思えるが」

    古泉「今だから言えるのですが、後何年近くにいても恐らくゼロの正体など暴けないでしょう
    それくらい彼には隙がありません」

    キョン「特区日本を成功させる事だって同様に難儀な事だと思うがね
    だいたい反対派を説得するって段階で厳しいと思うぞ」

    古泉「それは大丈夫です!あなたのギアスを使えば余裕です」

    キョン「ん?・・・・・おぉ!!その手があったか!!だからお前さっきから強気だったのか!」

    古泉「えぇ、あなたのギアスを使えば多数派を作り上げる事など簡単に出来ますからね
    あとはゼロを説得できれば、黒の騎士団の特区参加は決まったようなものです」

    キョン「ゼロにはギアスは使えないしな、その説得はお前に任せるぞ」

    古泉「えぇ、任せてください」

    174 = 46 :

    説得するとき、団員にギアスかけて、特区日本が成功して、元の世界に帰って終了なんて終わり方じゃないよな?

    176 = 1 :

    ----------その日の夕方

    キョン「あぁ・・・疲れた。今日はアジトへ行かず帰って寝よう
    まぁ寝たところで元の世界で目が覚めるだけなんだが・・・」

    ルルーシュ「ん?こんな所で何してるんだ?もうとっくに授業は終わってるはずだが?」

    キョン「ルルーシュ・・・・あのな~、俺は最近誰かさんが殆ど顔を出さないもんだから
    溜まりに溜まった生徒会の仕事をこの時間まで消化してたんだよ!」

    ルルーシュ「あぁ、そうだったのか。それはすまなかったな」

    キョン「たまには顔出して仕事してくれよ・・・お前や古泉なら10分で終わるような事でも
    俺やリヴァルだと1時間以上かかるんだからな」

    ルルーシュ「・・・それは偉そうに言うような事じゃないぞキョン」

    キョン「実はまだちょっとだけ残ってるんだが、面倒だから途中で抜けてきたんだ
    お前今から代わりにやってきてくれないか?」

    ルルーシュ「悪いが俺はこれから野暮用があってな」

    キョン「野暮用?(そうだ、ギアスでも使ってみるか!)」

    ルルーシュ「あぁ、野暮用だ」

    キョン「(友達に仕事を強制するのは忍びないが、いつもサボってるお前への
    ささやかな罰だ!くらえルルーシュ!!)」

    ルルーシュ「ん?どうした?」

    177 = 1 :

    キョン「ルルーシュ、生徒会室へ行って残りの仕事を片付けて来い!」キュイーーン

    キョンの左目に赤い鳥にような紋章が浮かび上がった

    ルルーシュ「なに!?お前その眼はまさか!!?」

    キョン「さぁ、とっとと生徒会室へ行った行った」

    ルルーシュ「・・・・・・・・・・・」

    キョン「ん?あれ?どうした?・・・もしかしてミスったか?」

    ルルーシュ「・・・・・・・・・・・分かった、今からやってくる」

    スタスタ

    キョン「ふぅ、一瞬ヒヤッとしたぜ・・・」



    ルルーシュ「(間違いない!今のはギアスだ!!何故あいつがギアスを扱える?C.Cが契約したのか?
    あの物言いからして、恐らく俺と同種の能力だろうが、何故俺には効かなかった!?
    俺が同じギアス能力者だからか?いや、だがマオのギアスは俺も効果対象だったし
    俺のギアスもマオには効いた・・・・・では一体何故・・・キョン、あいつはいったい何者なんだ・・・)」




    キョン「さて、帰って寝るか」

    178 = 1 :

    ------その日の夜(黒の騎士団アジトゼロの部屋)

    ゼロ「多数決?」

    古泉「えぇ、黒の騎士団に所属しているメンバー全員に決をとり
    その結果で特区の件を決めるというのはどうでしょうか?」

    ディートハルト「古泉、何を馬鹿な事言っている?特区に参加するかどうかは
    ゼロが決める事だ!決をとる必要などない」

    古泉「しかし今回ばかりは流石にリーダー一人の意見で決めていい事ではないと思います
    現在黒の騎士団は特区参加賛成派と反対派で二つに割れています
    ゼロがどちらかに決めたとして、片方は納得したとしても、もう片方は納得しないでしょう
    それでは組織内に亀裂が生まれる恐れがあります」

    ゼロ「だから多数決で決めようと?」

    古泉「はい、多数決で決まった事ならばその後に遺恨を残すような事はないでしょうし
    少数派だった方々も納得した上で先に進む事ができます」

    ゼロ「なるほど・・・確かに今後の事を考えると、組織内に亀裂や遺恨を残すような事は
    極力避けたいところだ。・・・・いいだろう、お前の案を採用しよう」

    ディートハルト「ゼロ、しかし!」

    ゼロ「構わん。古泉の言う通りこの問題はリーダー一人で決めて良いような事ではない
    ここは民主的な方法でどちらかを決めるとしよう。安心しろ、どちらに決まったとしても
    私には双方に策がある!こちらが貧乏くじを引くような事にはならん」

    ディートハルト「・・・わ、分かりました」

    179 = 1 :

    ゼロ「では近い内に全団員を招集しよう。古泉、お前が言い出したことだ
    準備は全てお前に任せる、いいな?」

    古泉「それなんですが、決をとるのは多数決をすると発表した三日後にしませんか?」

    ゼロ「何故間隔を空ける必要がある?」

    古泉「いきなり全員集めて多数決をとると言っても、みなさん戸惑うでしょうし
    各々数日考える時間があった方が、身のある決断が出ると思うんです」

    ゼロ「三日か・・・まぁいいだろう、好きにしろ」

    古泉「ありがとうございます」


    ---------
    ----
    -

    翌日(クラブハウスルルーシュの部屋)

    ウィーーン

    C.C「やっと帰ってきたか、連日朝帰りとは・・・まるでホステスだな」

    ルルーシュ「C.C、俺の質問に答えろ!」

    C.C「何だやぶから棒に、答えられる質問とそうでないものがあるぞ?」

    181 = 1 :

    ルルーシュ「いいや、絶対に答えてもらう!」

    C.C「好きな食べ物はピザだ」

    ルルーシュ「そんな事は知っている」

    C.C「片付けは苦手だ」

    ルルーシュ「それも知っている!!俺が聞きたいのはそんな事じゃない!
    お前、俺とマオ以外の人間にもギアスを与えた事はあるか?」

    C.C「あるぞ」

    ルルーシュ「そうか、やっぱりお前の仕業だったのか・・・」

    C.C「何を勘違いしてるのか知らんが話は最後まで聞け
    ある事はあるが、それは大昔の話だ。現世に生きている人間で
    私がギアスを与えた者はお前だけだ」

    ルルーシュ「なに!?ではあいつは一体誰から・・・」

    C.C「あいつ?・・・まさか他の能力者に会ったのか!?」

    ルルーシュ「その言い方だと、この世界には他にも能力者がいるようだな
    という事はお前以外にもギアスを与える事のできる者もいるわけか
    つまりキョンはそいつと契約したという事か・・・」

    C.C「キョン!?あいつがギアスを使えるというのか?」

    ルルーシュ「あぁ、間違いない。あれはギアスだ」

    182 = 1 :

    C.C「あいつが、ギアスを・・・?」

    ルルーシュ「能力は俺と同種の物と見てまず間違いない。ただおかしな事に
    俺には何故か効果が無かった。あいつにギアスをかけられた後も
    俺は自分の意志で行動できていた。前後の記憶障害もない」

    C.C「あいつはお前にギアスをかけたがお前はそれにかからず
    キョンの眼の光を見てそれをギアスだと認識したという事か?」

    ルルーシュ「そうだ」

    C.C「ギアスが効かない人間というのもいるにはいるが、それは限られた者だけだ
    お前が相手のギアスを無効化できるはずはないのだがな・・・」

    ルルーシュ「だが俺はかからなかった・・・どういう事だ?」

    C.C「ならば恐らくあいつの制約が関係してるのだろう
    お前のギアスに制約があるのと同様、あいつにも何らかの縛りがあるはずだ」

    ルルーシュ「同じギアス能力者には効果がないとかそんな制約か?」

    C.C「恐らくな。あいつはお前が能力者だなんて微塵も思っていないだろうから
    その制約の事を考えずお前にギアスを使用したのだろう」

    ルルーシュ「なるほど、確かにその解釈が一番しっくりくるな」

    C.C「しかし驚きだな、まさかあいつが能力者とは」

    ルルーシュ「ギアスを与えた者に心当たりは?」

    183 :

    さるよけ支援

    184 = 1 :

    C.C「ないわけではないが、今は言うつもりはない」

    ルルーシュ「フン、魔女が!」

    C.C「それより行政特区の件はどうするつもりだ?あまり決断を遅らせると
    団員の中にゼロに対する不信感が生まれるぞ」

    ルルーシュ「その問題はもう解決した。多数決で決める」

    C.C「多数決?また随分と古典的な決め方だな」

    ルルーシュ「民主的と言ってもらおう」

    C.C「民主主義は結構だが、それではどちらに転ぶか分からんぞ?大丈夫なのか?」

    ルルーシュ「いや、もうどちらが多数派になるかは分かっている」

    C.C「ほう、票読みでもしたのか?」

    ルルーシュ「票読みなど必要ないさ。多数決というのは古泉が提案してきた事でな
    これには涼宮ハルヒやキョンが関わっている」

    C.C「あの二人が?」

    ルルーシュ「あぁ、そしてやはり中心にいるのは涼宮ハルヒだ!
    あいつの思考を読めば特区参加に賛成か否かはすぐに分かる」

    C.C「で、あの破天荒娘はどっち派なんだ?」

    185 = 1 :

    ルルーシュ「賛成派だ。あの女はあれで意外とまともな考えを持っているし
    反ブリタニア感情もさほど高くない、争い事以外での解決策があるなら
    必ずそちらを支持するはずだ」

    C.C「あの娘は玉城タイプだと思っていたが、実は真逆なのか」

    ルルーシュ「涼宮はいつでも我を通さないと気が済まない人間だ
    つまりなんとしても黒の騎士団を特区に参加させたいと考える
    その結果出た結論が多数決というわけだ」

    C.C「だが多数決だと必ず賛成派票が多数になるは限らないぞ?」

    ルルーシュ「古泉は決をとる日を多数決をとると発表した三日後にしようと提案してきた
    つまりあいつはその三日間の間に反対派票を賛成派票に移させるつもりだろう
    キョンのギアスを使ってな」

    C.C「ほぅ、つまりキョンがギアス能力者であるという事を古泉と涼宮は理解しているという事か」

    ルルーシュ「あぁ。ギアスを使えば多数派を作り上げる事など朝飯前だ
    間違いなく数日後の多数決では特区参加賛成派が多数となる
    そうなると確信したからこそ俺はあいつの意見を採用したんだ」

    C.C「という事はお前自身も賛成派なのか?」

    ルルーシュ「そちらの方が考えた策を使いやすいからな!
    ゼロは団員の意見を採用し、多数決によって特区参加を決めた
    この事実は後にゼロに対する忠誠心に繋がる、涼宮ハルヒ様様だな」

    C.C「どんな策を考えたか知らんが、また血を見そうだな。やれやれだ」

    186 = 1 :

    ----数日後(黒の騎士団アジト周辺)

    玉城「何だよこんな所まで呼び出しやがって!!
    お前ら後輩だろーが!!何で俺が出向かなきゃならねーんだよ!!」

    キョン「まぁまぁ落ち着いてください」

    玉城「落ち着いていられるかっつーの!こっちは明日の多数決に向けて
    賛成派の説得に回ってて忙しいんだ!!お前等の相手なんかしてる暇は」

    古泉「その必要はないと思いますよ」

    玉城「あん!?どういう意味だそりゃ!?」

    古泉「お願いします」

    キョン「玉城さん、明日は賛成に票を入れてください」キュイーーン

    キョンの左目に赤い鳥のような紋章が浮かび上がる

    玉城「・・・・・あぁ分かった」

    スタスタ

    キョン「ふぅ、今ので213人目・・・そろそろ安全圏じゃないか?」

    古泉「昨日今日とお疲れ様でした、これだけやればもう十分でしょう!
    後は明日を待つだけですね」

    189 = 76 :


    190 = 76 :


    ルルーシュ SOS団のほう読んできた
    ほのぼのして面白かった

    191 = 71 :

    ほっ

    193 = 71 :

    >>190
    どれ?

    194 = 1 :

    -----翌日

    「賛成428票、反対209票!賛成多数により、黒の騎士団は特区日本に
    参加する事に決まった!」

    ワー  ワー  ワー

    玉城「チクショー何でだ!?あんなに必死に勧誘したってのに!!
    こんなに差が開くなんてありえねー!!」

    カレン「決まった事なんだからいつまでもウダウダ言ってんじゃないわよ!
    特区に参加する事に決まったんだから、アンタもこれからは
    そのつもりでちゃんと活動しなさいよね!」

    玉城「けっ、わーってるよ!!」

    ハルヒ「やったわね!キョン、アンタどうやって反対派を丸め込んだの!?
    まさかこんなに差が開くなんて思ってなかったわ!」

    キョン「ま、俺の巧みな話術を持ってすればこのくらい朝飯前って事だ」

    ハルヒ「巧みな話術ねぇ・・・まぁいいわ!良くやったわよキョン!」

    カレン「キョンが反対派を説得したの?凄いわね、いったいどんな魔法を使ったのかしら」

    キョン「はは・・・・まぁいろいろとな」

    C.C「文字通り魔法を使ったんだろう」

    キョン「!?」

    197 = 1 :

    カレン「・・・何言ってんのアンタ?」

    C.C「ちょっと前まで半々だった特区参加に関する意見がたかが三日でここまで
    片寄るのは妙だ。何か人知を超えた力でも使ったのなら話は別だがな」

    キョン「なっ・・・・」

    カレン「何いってんのよ、そんな力がキョンにあるはずないじゃない」

    ハルヒ「そうよ、この冴えないキョンにそんな力あるはずないわ!」

    キョン「冴えないは余計だ」

    C.C「ま、瑣末な事だ、気にするな。ではな」

    スタスタ

    古泉「・・・・」

    ハルヒ「いつも風変わりだけど、今日は特に変ねあの人」

    キョン「はい、お前が言うな」

    カレン「特区参加が決まったからには、何としても成功させたいわね
    後はブリタニアの出方次第だけど・・・・」

    キョン「まぁ信じるしかないだろうな、ユーフェミアを」

    198 = 1 :

    その日の夜黒の騎士団は数人の幹部と末端の人間を集め
    きたるベく行政特区日本設立記念式典に向けての対策会議を行っていた


    「設立記念式典か・・・・」

    古泉「スタジアムに参加申請をした日本人の一部を集め、かなり盛大に行うようです
    テレビカメラも入れるたしく、世界中に生中継される予定です」

    藤堂「正式な参加表明はもうしたのか?」

    古泉「えぇ、多数決が終わった後ゼロの指示でブリタニア政府に対し
    特区日本に参加するという主旨の文を送りました」

    「参加すると言った以上、俺達もこの式典に出席すべきだよな?」

    ディートハルト「ブリタニアの真意も分からないのにですか?
    流石にそれは危険です、数人を代表という形で式典に参加させれば十分でしょう
    何が起こるか分かりません、他の団員は別の場所で武装し待機するのが一番です」

    「武装?いくらなんでもそれはやりすぎじゃないのか?参加すると言った以上
    こちらはあまり相手を刺激するような真似はしない方がいいと思うが」

    ディートハルト「あなたはブリタニア側がこの式典において非武装だとお思いですか?
    そんな事はありえません、必ずナイトメアや戦闘機を待機させているはずです
    もしもの事態に備え、それらに対抗できるだけの武力を忍ばせておくのは当然の事です」

    ゼロ「ディートハルトの言うとおりだ、まだブリタニアの罠だという可能性も捨て切れてない
    いかなる場合に備えておくべきだろう、0番隊から7番隊まではスタジアム付近で待機
    勿論目立たない所でだぞ」

    199 = 1 :

    藤堂「了解した。しかし、では式典に参加する者はどうする?」

    ディートハルト「それは誰でもいいでしょう、適当な団員を数人選べば
    大事なのは黒の騎士団が式典に出席したという事実だけですからね」

    古泉「では新入りですし僕が行きましょうか?」

    ディートハルト「君は駄目だ、当日も私の方を手伝ってもらう」

    古泉「そうですか、では誰にしましょうかね」

    ゼロ「式典には私が出る!」

    藤堂「なに!?本気か?」

    ゼロ「あぁ、もし当日何か異変が起こったらすぐに合図を送る
    そうなった場合はお前が指揮をとりスタジアムに突っ込め」

    藤堂「分かった!」

    古泉「しかしゼロ一人でというのは流石に心配ですね・・・」

    ゼロ「問題ない、C.Cとキョンも連れて行く」

    古泉「二人を?」

    ゼロ「あぁ、一応私の側近だからな。心配するな、何か異変があったら
    すぐ対処できるよう脱出ルートは確保しておく」

    古泉「分かりました」

    200 = 1 :

    -----数分後

    ウィーーン

    キョン「おっ、やっと終わったのか。待ちくたびれたぞ」

    古泉「おや?待っていてくれと言いましたっけ?」

    キョン「ちょっと気になる事があったんでな、お前に相談しようと思ってよ」

    古泉「それはもしかしてC.Cさんの事ではないですか?」

    キョン「正解だ、よく分かったな」

    古泉「あなたが気になっているというのは昼間彼女が言ったあの発言の事ですね?
    人知を超えた力・・・・妙に核心に迫る物言いでしたので僕も気になっていたのですよ」

    キョン「あぁ・・・もしかしてあの人は知ってるのか?ギアスの事を?」

    古泉「どうでしょうか、その可能性もあるにはあるでしょうが・・・
    ただの冗談である可能性の方が大きいと思います」

    キョン「でもあの言い方がどうも引っかかるんだよな・・・」

    古泉「そんなに心配なら本人に聞いてみましょう」

    キョン「は?」

    古泉「ですから、本人に聞いてみるんです。ギアスを使って
    『ギアスという能力を知っているか?』とね」


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