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元スレ純一「みんなで、イチャイチャしようよ+!」

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美也「うん……にぃに、にぃにっ……」すたすた…
純一「こっちだこっち──……よし、つかまえた」ぎゅっ
美也「ぐしゅっ…ひっく……」
純一「ああ、ほら…そんなに泣いちゃうと目が腫れるぞ?」
美也「ひっくひっく……けほ、ぐすっ…」
純一「本当に美也は泣き虫だなぁ……昔っから変わんないよ」
美也「……ぐすっ……」ぎゅうっ…
純一「本当に昔から……変わらないな、美也は…可愛い妹だよ、本当に…」なでなで…
純一「──そんなに心配するなって。僕はちゃんと側に居続けてやるから、ずっとな」
美也「……ずっと、ずっとだよっ…?」
純一「ああ、ずっといてやる。美也の側に…こんな僕で良かったら、いてやるよ」
美也「にぃにっ……ひっく…」
純一「…うん? どうした、美也?」
美也「あのね、にぃにこと……みゃーは…本当に、好きだから…っ」
純一「こっちだこっち──……よし、つかまえた」ぎゅっ
美也「ぐしゅっ…ひっく……」
純一「ああ、ほら…そんなに泣いちゃうと目が腫れるぞ?」
美也「ひっくひっく……けほ、ぐすっ…」
純一「本当に美也は泣き虫だなぁ……昔っから変わんないよ」
美也「……ぐすっ……」ぎゅうっ…
純一「本当に昔から……変わらないな、美也は…可愛い妹だよ、本当に…」なでなで…
純一「──そんなに心配するなって。僕はちゃんと側に居続けてやるから、ずっとな」
美也「……ずっと、ずっとだよっ…?」
純一「ああ、ずっといてやる。美也の側に…こんな僕で良かったら、いてやるよ」
美也「にぃにっ……ひっく…」
純一「…うん? どうした、美也?」
美也「あのね、にぃにこと……みゃーは…本当に、好きだから…っ」
純一「…ああ、僕も美也のこと好きだよ」
美也「ほんとうはねっ……にぃにが修学旅行に行っちゃうの、寂しいんだよっ…!」
純一「…だから今日は布団の中に潜り込んできたのか?」
美也「そうだよっ……昨日の夜、そう思って…忍び込んだんだっ…」
純一「あはは、どれだけさびしんぼうさんなんだよ」
美也「だってだって……五日間もにぃにとあえないなんてっ……」ぎゅっ…
純一「たった数日じゃないか。これまでの時間と比べたら、これっぽっちだろ?」
美也「それでもっ…みゃーは、みゃーは……」
純一「…そっか。寂しいのか、困ったなぁそれは…」なでなで…
美也「………ぐすっ…」
純一「──あ、そうだ! そしたら美也! これなんてどうだ?」
美也「え、どうしたの…?」
~~~~^
「ありがとうございましたー」
純一「……ふぅ、なんとか所持金で買えたなぁ。よかったよかった」
美也「ほんとうはねっ……にぃにが修学旅行に行っちゃうの、寂しいんだよっ…!」
純一「…だから今日は布団の中に潜り込んできたのか?」
美也「そうだよっ……昨日の夜、そう思って…忍び込んだんだっ…」
純一「あはは、どれだけさびしんぼうさんなんだよ」
美也「だってだって……五日間もにぃにとあえないなんてっ……」ぎゅっ…
純一「たった数日じゃないか。これまでの時間と比べたら、これっぽっちだろ?」
美也「それでもっ…みゃーは、みゃーは……」
純一「…そっか。寂しいのか、困ったなぁそれは…」なでなで…
美也「………ぐすっ…」
純一「──あ、そうだ! そしたら美也! これなんてどうだ?」
美也「え、どうしたの…?」
~~~~^
「ありがとうございましたー」
純一「……ふぅ、なんとか所持金で買えたなぁ。よかったよかった」
美也「そうだね、意外と安かったってのもあるけど! にっしし!」
純一「それが欲しいって言ったのは美也だろ…」
美也「そうだね、みゃーはこれが欲しかったんだっ」ちゃり…
純一「…猫のキーホルダーか。美也らしいな」
美也「そしてこれがにぃにのだよっ」ちゃりっ
純一「え、いつの間に…」
美也「隙を見て買っておいたの、にぃに貰ってくれる…?」
純一「…ありがとうな。嬉しいよ」
美也「おそろいだね!」
純一「ああ、そうだな……そしてもう寂しくなんか無いな」
美也「本当はもっと大きなぬいぐるみとか買って欲しかったけど……贅沢は言えないよね~」
純一「それは…いくらになるのかわかったもんじゃないからな…」
純一「それが欲しいって言ったのは美也だろ…」
美也「そうだね、みゃーはこれが欲しかったんだっ」ちゃり…
純一「…猫のキーホルダーか。美也らしいな」
美也「そしてこれがにぃにのだよっ」ちゃりっ
純一「え、いつの間に…」
美也「隙を見て買っておいたの、にぃに貰ってくれる…?」
純一「…ありがとうな。嬉しいよ」
美也「おそろいだね!」
純一「ああ、そうだな……そしてもう寂しくなんか無いな」
美也「本当はもっと大きなぬいぐるみとか買って欲しかったけど……贅沢は言えないよね~」
純一「それは…いくらになるのかわかったもんじゃないからな…」
純一「うむ……まあ、これで満足してくれたのなら。心置きなく、修学旅行にいけるよ」
美也「うんっ! どーんっと行って、みゃーにいっぱいおみやげ買ってきてよね!」
純一「一杯は無理だ……出来れば京都版まんま肉まん八つ橋ぐらいにしておいてくれ…」
美也「あ、覚えててくれたんだ…」
純一「ん? おいおい…当たり前じゃないか、だって買ってきて欲しいんだろ?」
美也「うん……楽しみにしてるからね、にぃに」
純一「ああ、待っとけって」
美也「……にしし、それじゃあ帰ろっかにぃに!」ぐいっ
純一「えっ? あ、こら…こんな町中で腕を組むなよ…!」
美也「これぐらいへーきへーきっ。兄妹なら誰だってしてるよー」
純一「で、でも……ああ、もう!わかった! んじゃ帰るぞ美也!」
美也「おっけーなのだっ!」
すたすた…
美也「うんっ! どーんっと行って、みゃーにいっぱいおみやげ買ってきてよね!」
純一「一杯は無理だ……出来れば京都版まんま肉まん八つ橋ぐらいにしておいてくれ…」
美也「あ、覚えててくれたんだ…」
純一「ん? おいおい…当たり前じゃないか、だって買ってきて欲しいんだろ?」
美也「うん……楽しみにしてるからね、にぃに」
純一「ああ、待っとけって」
美也「……にしし、それじゃあ帰ろっかにぃに!」ぐいっ
純一「えっ? あ、こら…こんな町中で腕を組むなよ…!」
美也「これぐらいへーきへーきっ。兄妹なら誰だってしてるよー」
純一「で、でも……ああ、もう!わかった! んじゃ帰るぞ美也!」
美也「おっけーなのだっ!」
すたすた…
とある路地裏
「っち………」
「──橘、さん……どうして君は……」
「……くそっ」がんっ
「……こんなの、絶対に間違ってるんだッ…! 絶対に…!」
翌日 一年教室・放課後
美也「ふんふーん…♪」ニコニコ
七咲「今日は一日、ご機嫌だったね美也ちゃん」
紗江「…なにか、いいことでもあったのかな?」
美也「えー? ごきげんに見えるかなぁ? にっしし!」
七咲「うん、とっても嬉しそうっていうか……良いことがあったみたいな感じで」
紗江「うんうん……あ、そのキーホルダーかわいいね美也ちゃん」
美也「わ、わかるかなっ!? かわいいよねこの猫さん!」
紗江「う、うん…! 最近はやりの、中に磁石が入ってて…もうひとつのキーホルダーとくっつくやつでしょ…?」
「っち………」
「──橘、さん……どうして君は……」
「……くそっ」がんっ
「……こんなの、絶対に間違ってるんだッ…! 絶対に…!」
翌日 一年教室・放課後
美也「ふんふーん…♪」ニコニコ
七咲「今日は一日、ご機嫌だったね美也ちゃん」
紗江「…なにか、いいことでもあったのかな?」
美也「えー? ごきげんに見えるかなぁ? にっしし!」
七咲「うん、とっても嬉しそうっていうか……良いことがあったみたいな感じで」
紗江「うんうん……あ、そのキーホルダーかわいいね美也ちゃん」
美也「わ、わかるかなっ!? かわいいよねこの猫さん!」
紗江「う、うん…! 最近はやりの、中に磁石が入ってて…もうひとつのキーホルダーとくっつくやつでしょ…?」
とある路地裏
「っち………」
「──橘、さん……どうして君は……」
「……くそっ」がんっ
「……こんなの、絶対に間違ってるんだッ…! 絶対に…!」
翌日 二年教室・放課後
美也「ふんふーん…♪」ニコニコ
七咲「今日は一日、ご機嫌だったね美也ちゃん」
紗江「…なにか、いいことでもあったのかな?」
美也「えー? ごきげんに見えるかなぁ? にっしし!」
七咲「うん、とっても嬉しそうっていうか……良いことがあったみたいな感じで」
紗江「うんうん……あ、そのキーホルダーかわいいね美也ちゃん」
美也「わ、わかるかなっ!? かわいいよねこの猫さん!」
紗江「う、うん…! 最近はやりの、中に磁石が入ってて…もうひとつのキーホルダーとくっつくやつでしょ…?」
「っち………」
「──橘、さん……どうして君は……」
「……くそっ」がんっ
「……こんなの、絶対に間違ってるんだッ…! 絶対に…!」
翌日 二年教室・放課後
美也「ふんふーん…♪」ニコニコ
七咲「今日は一日、ご機嫌だったね美也ちゃん」
紗江「…なにか、いいことでもあったのかな?」
美也「えー? ごきげんに見えるかなぁ? にっしし!」
七咲「うん、とっても嬉しそうっていうか……良いことがあったみたいな感じで」
紗江「うんうん……あ、そのキーホルダーかわいいね美也ちゃん」
美也「わ、わかるかなっ!? かわいいよねこの猫さん!」
紗江「う、うん…! 最近はやりの、中に磁石が入ってて…もうひとつのキーホルダーとくっつくやつでしょ…?」
美也「え、そうなの? それは知らなかったよ~…ありがと紗江ちゃん!」
紗江「う、ううん……別にいいけど…」
七咲「そういえばそのキーホルダーを見て、ずっとニヤニヤしてたけど…誰からかのプレゼントなの?」
美也「うん? そうだよ! これはねぇ~……にっしし! にしし! 秘密だよっ!」
紗江&七咲(絶対にお兄さんからだ……)
七咲「…そうなんだ、ともあれ良かったね美也ちゃん」
紗江「いいなぁ…私もプレゼントしてもらいたい…」
美也「大丈夫だよ! 紗江ちゃんなら、望めば誰からだってプレゼントしてもらえるよっ?」
紗江「え、ええっ…! 誰からでもって…そんなこと、ないよ…っ」
美也「え~? そんなことあるよね、逢ちゃん?」
七咲「確かに…紗江ちゃんなら、誰だってプレゼントしたくなるかも」
紗江「ええっ…! 逢ちゃんまで…!」
紗江「う、ううん……別にいいけど…」
七咲「そういえばそのキーホルダーを見て、ずっとニヤニヤしてたけど…誰からかのプレゼントなの?」
美也「うん? そうだよ! これはねぇ~……にっしし! にしし! 秘密だよっ!」
紗江&七咲(絶対にお兄さんからだ……)
七咲「…そうなんだ、ともあれ良かったね美也ちゃん」
紗江「いいなぁ…私もプレゼントしてもらいたい…」
美也「大丈夫だよ! 紗江ちゃんなら、望めば誰からだってプレゼントしてもらえるよっ?」
紗江「え、ええっ…! 誰からでもって…そんなこと、ないよ…っ」
美也「え~? そんなことあるよね、逢ちゃん?」
七咲「確かに…紗江ちゃんなら、誰だってプレゼントしたくなるかも」
紗江「ええっ…! 逢ちゃんまで…!」
美也「にししっ! それじゃあ逢ちゃん、紗江ちゃん! みゃーはもう帰るね?」
七咲「うん、バイバイ美也ちゃん」
紗江「また明日…っ」
美也「ばいばーい、また明日ね~!」ぶんぶんっ
ぱたぱた…ばたん
「………」すっ…
「………」たったった…
帰宅路
美也「今日も寒いねぇ~……へくちっ」
美也(今頃、にぃにはご飯でも食べてるのかな…好き嫌いが激しいから、
梅ちゃんに押し付けたりしてるかも…しょうがないなぁにぃには)
美也「さぁーて、早く帰ってまんま肉まん食べながら、ビーバー三国志でもよもっと……」
「あの───」すた…
美也「…うん? 誰だろ──……あっ」
七咲「うん、バイバイ美也ちゃん」
紗江「また明日…っ」
美也「ばいばーい、また明日ね~!」ぶんぶんっ
ぱたぱた…ばたん
「………」すっ…
「………」たったった…
帰宅路
美也「今日も寒いねぇ~……へくちっ」
美也(今頃、にぃにはご飯でも食べてるのかな…好き嫌いが激しいから、
梅ちゃんに押し付けたりしてるかも…しょうがないなぁにぃには)
美也「さぁーて、早く帰ってまんま肉まん食べながら、ビーバー三国志でもよもっと……」
「あの───」すた…
美也「…うん? 誰だろ──……あっ」
美也「……どうも」
「──久しぶり、って言ってもいいのかな」
美也「うん。二年になってから、まったくお話ししてないし…」
「そう、だよね……」
美也(……以前に、みゃーに告白してきたクラスの子だよね)
男子「その、いきなり話しかけてごめん。迷惑だったかな…?」
美也「ううん、大丈夫。迷惑なんかじゃないから…」
男子「そっか、よかった……」
美也「…それで、私に何か用事?」
男子「……ちょっとそこの公園まで、いいかな」
美也「ここじゃ言えないことなの?」
男子「うん、そうなんだ」
美也「…わかった」
「──久しぶり、って言ってもいいのかな」
美也「うん。二年になってから、まったくお話ししてないし…」
「そう、だよね……」
美也(……以前に、みゃーに告白してきたクラスの子だよね)
男子「その、いきなり話しかけてごめん。迷惑だったかな…?」
美也「ううん、大丈夫。迷惑なんかじゃないから…」
男子「そっか、よかった……」
美也「…それで、私に何か用事?」
男子「……ちょっとそこの公園まで、いいかな」
美也「ここじゃ言えないことなの?」
男子「うん、そうなんだ」
美也「…わかった」
公園 ベンチ
男子「……………」
美也「……それで、話ってなにかな」
男子「…うん、話ってのはもうなんとなく分かってると思うけど」
美也「…………」
男子「もう一度、橘さんに……想いを伝えたくて、こうやって君を呼び止めたんだ」
美也「…………」
男子「しつこいってのはわかってる、わかってるんだ…でも、どうしても諦めつかなくて。
俺はやっぱり橘さんのこと……とっても好きなんだって、今になって更に思い始めてるんだ」
美也「…………」
男子「この気持は、どうやっても止まらないんだ。橘さん……もう一度だけ、考えてみてくれないかな?」
美也「……私は、あの時から変わってないよ」
男子「………」
美也「貴方のことは色々と聞いてる、すっごく部活を頑張ってるんだってね。
女の子にモテてるってのも聞いてる」
男子「そ、そんなのただの噂だから! 俺は、橘さんを一目見かけた時からずっと…君のことが!」
男子「……………」
美也「……それで、話ってなにかな」
男子「…うん、話ってのはもうなんとなく分かってると思うけど」
美也「…………」
男子「もう一度、橘さんに……想いを伝えたくて、こうやって君を呼び止めたんだ」
美也「…………」
男子「しつこいってのはわかってる、わかってるんだ…でも、どうしても諦めつかなくて。
俺はやっぱり橘さんのこと……とっても好きなんだって、今になって更に思い始めてるんだ」
美也「…………」
男子「この気持は、どうやっても止まらないんだ。橘さん……もう一度だけ、考えてみてくれないかな?」
美也「……私は、あの時から変わってないよ」
男子「………」
美也「貴方のことは色々と聞いてる、すっごく部活を頑張ってるんだってね。
女の子にモテてるってのも聞いてる」
男子「そ、そんなのただの噂だから! 俺は、橘さんを一目見かけた時からずっと…君のことが!」
美也「そうなんだ、でも…私は変わらないよ」
男子「……あの時と、返事とかわらないってこと…かな」
美也「うん。気持ちはとても嬉しいけど、私は貴方とは付き合えない」
美也「ただ、それだけなんだよ…ごめんなさい」
男子「………」
美也「……私、もう帰るね。これからも部活、がんばって───」すっ…
男子「───めだよ、そんなの……」
美也「え…?」
男子「だめだよそんなのっ…橘さん! それはだめなんだよ…!」
美也「な、なに…? どうしたの急に…?」
男子「っ……ごめん、いきなり大声をあげて。でも、俺は言いたんだッ…」
男子「橘さん、君は…駄目なことをしようとしてるって! だってそれは…」
男子「……橘さんのためには、絶対に成らないよ…!」
美也「…どういうこと?」
男子「……あの時と、返事とかわらないってこと…かな」
美也「うん。気持ちはとても嬉しいけど、私は貴方とは付き合えない」
美也「ただ、それだけなんだよ…ごめんなさい」
男子「………」
美也「……私、もう帰るね。これからも部活、がんばって───」すっ…
男子「───めだよ、そんなの……」
美也「え…?」
男子「だめだよそんなのっ…橘さん! それはだめなんだよ…!」
美也「な、なに…? どうしたの急に…?」
男子「っ……ごめん、いきなり大声をあげて。でも、俺は言いたんだッ…」
男子「橘さん、君は…駄目なことをしようとしてるって! だってそれは…」
男子「……橘さんのためには、絶対に成らないよ…!」
美也「…どういうこと?」
男子「昨日、見たんだ。この公園で……橘さんとそのお兄さんが抱き合ってるところを」
美也「っ……」
男子「お互いに浮かべてる表情は……まるで恋人同士のようで、俺はすごく寒気がした」
美也「そ、それはっ……」
男子「それに街で腕を組んで歩いて、お互いに買いあったプレゼントを見せ合ってた。
……これは流石に俺も仲のいい兄弟だって思ったけれど、でも…」
男子「…橘さんは、きっとそうじゃないって思ってたはずだ」
美也「…………」
男子「そしてあのお兄さんも、そう思ってるはず。兄妹で仲がいいんじゃなくて、
その先の関係に歩もうとしているってことを」
美也「貴方に、なにがわかるっていうの…っ」
男子「わかるよ! だって、俺は橘さんのことが好きだから!」
美也「……っ」
男子「好きだから……君がお兄さんに向ける笑顔が、とても輝いてることがわかるんだ」
男子「でも、それは駄目だって思うんだよ! 俺は、俺は…橘さんのことを思って…!」
美也「──黙って、くれないかな」
美也「っ……」
男子「お互いに浮かべてる表情は……まるで恋人同士のようで、俺はすごく寒気がした」
美也「そ、それはっ……」
男子「それに街で腕を組んで歩いて、お互いに買いあったプレゼントを見せ合ってた。
……これは流石に俺も仲のいい兄弟だって思ったけれど、でも…」
男子「…橘さんは、きっとそうじゃないって思ってたはずだ」
美也「…………」
男子「そしてあのお兄さんも、そう思ってるはず。兄妹で仲がいいんじゃなくて、
その先の関係に歩もうとしているってことを」
美也「貴方に、なにがわかるっていうの…っ」
男子「わかるよ! だって、俺は橘さんのことが好きだから!」
美也「……っ」
男子「好きだから……君がお兄さんに向ける笑顔が、とても輝いてることがわかるんだ」
男子「でも、それは駄目だって思うんだよ! 俺は、俺は…橘さんのことを思って…!」
美也「──黙って、くれないかな」
男子「っ……」
美也「いくら私でも、怒るときは怒るんだよ。だからちょっと黙ってくれないかな」
男子「いいや、黙らないよ! 俺はキチンと話しが通じるまで…!」
美也「………」
男子「通じるまで……っ……」
美也「………」
男子「っ………くっ!」
美也「きちんとお話は、私の耳に届いてる。聞こえてるし、ちゃんと理解もしてる」
美也「でもね? 私はそんな話を貴方から聞きたくないっていってるんだよ」
男子「……そんなに、お兄さんのことを…」
美也「うん、好きだよ」
男子「……一人の男性として…?」
美也「好きだって思ってる。心からね」
男子「そんなのっ、間違ってるよ…!」
美也「いくら私でも、怒るときは怒るんだよ。だからちょっと黙ってくれないかな」
男子「いいや、黙らないよ! 俺はキチンと話しが通じるまで…!」
美也「………」
男子「通じるまで……っ……」
美也「………」
男子「っ………くっ!」
美也「きちんとお話は、私の耳に届いてる。聞こえてるし、ちゃんと理解もしてる」
美也「でもね? 私はそんな話を貴方から聞きたくないっていってるんだよ」
男子「……そんなに、お兄さんのことを…」
美也「うん、好きだよ」
男子「……一人の男性として…?」
美也「好きだって思ってる。心からね」
男子「そんなのっ、間違ってるよ…!」
美也「わかってる。でもね? とまらないんだよ、このきもちは…」
美也「好きだっていう気持ちは、もうどうやっても止まらない。
だから私はそれに従って突き進むだけ」
男子「………」
美也「…わかって欲しいなんて贅沢なことはいわないよ。でも、これだけはわかってほしい」
美也「──貴方が私を好きだって言ってくれたのと同じように、私もお兄ちゃんのことが好きなんだって」
男子「っ……」
美也「ただ、それだけなんだよ」
男子「くっ……でも、それでも……俺は、俺は……!」
美也「………」
男子「俺は君の幸せを願いたいんだっ……だからっ!」
美也「…やめて」
男子「っ…橘、さん…?」
美也「そんなの、聞きたくなんか無い…にぃにとみゃーの関係を壊そうとするのなら、本当に怒るよ」
美也「好きだっていう気持ちは、もうどうやっても止まらない。
だから私はそれに従って突き進むだけ」
男子「………」
美也「…わかって欲しいなんて贅沢なことはいわないよ。でも、これだけはわかってほしい」
美也「──貴方が私を好きだって言ってくれたのと同じように、私もお兄ちゃんのことが好きなんだって」
男子「っ……」
美也「ただ、それだけなんだよ」
男子「くっ……でも、それでも……俺は、俺は……!」
美也「………」
男子「俺は君の幸せを願いたいんだっ……だからっ!」
美也「…やめて」
男子「っ…橘、さん…?」
美也「そんなの、聞きたくなんか無い…にぃにとみゃーの関係を壊そうとするのなら、本当に怒るよ」
男子「ッ……」
美也「───流石ににぃに以外に本気で怒ったこと無いけど、どうなっても知らないから」
男子「橘、さん…っ」
美也「…でもまだ大丈夫。みゃーは怒ってない、寸前で止まってる」
美也「そもそも怒ることって嫌いだから、したくないしやりたくもない」
男子「………」
美也「……だからね? 今日は大人しく帰ってほしいんだ。そしてもう、これから邪魔をしないで欲しいんだよ」
美也「みゃーはいつだって、にぃにのそばにいることを決めた……だから、そのためにだったら何だってするよ」
男子「っ……そんな怖い表情、するんだ」
美也「するよ、にぃに以外に見せたこと無いけどね」
男子「……にぃに、にぃに…か」
美也「……」
男子「──そうだよ、あの人が悪いんだっ…彼女は、橘さんは悪くなんか無いっ…!」
美也「……何を言ってるの…?」
美也「───流石ににぃに以外に本気で怒ったこと無いけど、どうなっても知らないから」
男子「橘、さん…っ」
美也「…でもまだ大丈夫。みゃーは怒ってない、寸前で止まってる」
美也「そもそも怒ることって嫌いだから、したくないしやりたくもない」
男子「………」
美也「……だからね? 今日は大人しく帰ってほしいんだ。そしてもう、これから邪魔をしないで欲しいんだよ」
美也「みゃーはいつだって、にぃにのそばにいることを決めた……だから、そのためにだったら何だってするよ」
男子「っ……そんな怖い表情、するんだ」
美也「するよ、にぃに以外に見せたこと無いけどね」
男子「……にぃに、にぃに…か」
美也「……」
男子「──そうだよ、あの人が悪いんだっ…彼女は、橘さんは悪くなんか無いっ…!」
美也「……何を言ってるの…?」
男子「………」ちらっ
美也「…?」ちゃり…
男子「───そんなものが、そんなものがあるから……君はおかしくなってしまうんだ…っ」すたすた…
美也「っ…な、なに? や、やめてよ…!」
男子「こんなものがっ…あの男がいるから…!」ぎちっ
美也「あ、返して! みゃーのキーホルダー…っ!」
男子「ッ……」ぶんっ!
ぽちゃ…
美也「あ、ああ…!」
男子「はぁっ…はぁっ──……あ、俺なにをして…」
美也「にぃにからもらったキーホルダーが池の中にっ…!」すたすた…
男子「あ、橘さん…!? どこに…!?」
美也「にぃにからっ…初めてもらった…プレゼントなのにっ…!」バシャバシャ…
美也「…?」ちゃり…
男子「───そんなものが、そんなものがあるから……君はおかしくなってしまうんだ…っ」すたすた…
美也「っ…な、なに? や、やめてよ…!」
男子「こんなものがっ…あの男がいるから…!」ぎちっ
美也「あ、返して! みゃーのキーホルダー…っ!」
男子「ッ……」ぶんっ!
ぽちゃ…
美也「あ、ああ…!」
男子「はぁっ…はぁっ──……あ、俺なにをして…」
美也「にぃにからもらったキーホルダーが池の中にっ…!」すたすた…
男子「あ、橘さん…!? どこに…!?」
美也「にぃにからっ…初めてもらった…プレゼントなのにっ…!」バシャバシャ…
美也「なんの記念日でもなくてっ……初めて、みゃーの為に買ってくれたっ…!」ばしゃっ…
男子「ぐっ……だめだよ! こんな寒い中で、しかももうすぐ夜になる!」
美也「キーホルダー……みゃーのキーホルダー…っ」ばしゃ…
男子「っ………くそ、俺はどうしたいんだよっ!」ばしゃっ
美也「え……?」
男子「お、俺も探す! 自分でやっておいて何言ってるんだって思うかもしれないけど…っ」
美也「………」
男子「…なにも、言わないでくれ。わかってるから」
美也「…じゃあ貴方はそっち、みゃーはこっち探すから」
男子「…わかった」
二時間後
美也「………………」すたすた…
美也「………………」すた…
美也(見つからなかった──……猫のキーホルダー……)
男子「ぐっ……だめだよ! こんな寒い中で、しかももうすぐ夜になる!」
美也「キーホルダー……みゃーのキーホルダー…っ」ばしゃ…
男子「っ………くそ、俺はどうしたいんだよっ!」ばしゃっ
美也「え……?」
男子「お、俺も探す! 自分でやっておいて何言ってるんだって思うかもしれないけど…っ」
美也「………」
男子「…なにも、言わないでくれ。わかってるから」
美也「…じゃあ貴方はそっち、みゃーはこっち探すから」
男子「…わかった」
二時間後
美也「………………」すたすた…
美也「………………」すた…
美也(見つからなかった──……猫のキーホルダー……)
美也(……確かに池に落ちたと思うのに。どこいっちゃったんだろ…)
美也「………」
美也(……クラスの子、とても反省してたな。悪いのはこっちなのに)
美也(投げられたことは、確かに悪いけど……あんな言い方しちゃったら、誰だって怒るよね)
美也(……彼も、みゃーのことを思ってやったわけだから……ううん、こんなこと考えたって意味ない)
美也「……もう、見つかんないのかなキーホルダー……にぃにから、買ってもらったプレゼントだったのに…」ぽろ…
美也「……あれ? 雨ふってきたかな───あ、そっか…また泣いてるんだ。みゃー……」
美也「えへへっ…本当にみゃーってば泣き虫だなぁ。また買って貰えればいいのに、全然それですむのに…」
美也「……それで、簡単にすむのに」
美也「───ひっく、ぐすっ……でも、だめなんだよねっ…やっぱり…それじゃあ……ひっく…」
美也「あれだったから……みゃーはうれしくって……だから、だからっ……」
美也「………」
美也(……クラスの子、とても反省してたな。悪いのはこっちなのに)
美也(投げられたことは、確かに悪いけど……あんな言い方しちゃったら、誰だって怒るよね)
美也(……彼も、みゃーのことを思ってやったわけだから……ううん、こんなこと考えたって意味ない)
美也「……もう、見つかんないのかなキーホルダー……にぃにから、買ってもらったプレゼントだったのに…」ぽろ…
美也「……あれ? 雨ふってきたかな───あ、そっか…また泣いてるんだ。みゃー……」
美也「えへへっ…本当にみゃーってば泣き虫だなぁ。また買って貰えればいいのに、全然それですむのに…」
美也「……それで、簡単にすむのに」
美也「───ひっく、ぐすっ……でも、だめなんだよねっ…やっぱり…それじゃあ……ひっく…」
美也「あれだったから……みゃーはうれしくって……だから、だからっ……」
美也(……どうしよう、こうやって泣いて帰ったらお母さんを心配させちゃう…っ)
美也(どうにか泣きやんで、赤くなってないか確認してから帰らないと……)
美也「ぐすっ……ずず、っはぁ。にぃにに……会いたいな」
美也(思いっきり抱きついて、今日あったことを話したい…頑張ったんだって、
にぃにのために辛くても立ち向かったんだって…なでなでしながら褒めてもらいたい)
美也「にぃに……にぃには、いま…どこにいるのかな…修学旅行を楽しんでるのかな…」
「───いいや、お前の後ろにいるよ」
美也「ッにゃあああああああああー!?」
純一「えっ!?な、なんだなんだ!? どうしたんだよ美也!?」
美也(どうにか泣きやんで、赤くなってないか確認してから帰らないと……)
美也「ぐすっ……ずず、っはぁ。にぃにに……会いたいな」
美也(思いっきり抱きついて、今日あったことを話したい…頑張ったんだって、
にぃにのために辛くても立ち向かったんだって…なでなでしながら褒めてもらいたい)
美也「にぃに……にぃには、いま…どこにいるのかな…修学旅行を楽しんでるのかな…」
「───いいや、お前の後ろにいるよ」
美也「ッにゃあああああああああー!?」
純一「えっ!?な、なんだなんだ!? どうしたんだよ美也!?」
美也「に、にぃに!? にぃになのっ?」
純一「そ、そうだよ。びっくりしたぁー…急に叫ぶなよ!」
美也「そりゃ叫ぶよ! 急に後ろから話しかけられたら、誰だって叫んじゃうよ!」
純一「ま、それはそうか……ふむ」
美也「ふむ、じゃなくて! え、どうしてにぃにがここに……修学旅行はっ? まさか乗り遅れちゃったのっ?」
純一「バカ言え、ちゃんと飛行機の時間には間に合ったさ。でも中止になったんだ」
美也「ちゅ、中止ぃ? どうしてそんなことに…」
純一「なんだかわからないけれど、飛行機が飛ばなかったんだ。雪が何とか言ってたけど…詳しくはわからん」
純一「だからこうやって、時間だけが過ぎて…今帰宅になったというわけだ」
美也「じゃあ修学旅行は…?」
純一「明日に延期になったみたいだよ。そのぶん、期間が減っちゃったけどね」
美也「そ、そうなんだ……」
純一「それよりも──なんだよ、美也。また泣いてたのか?」
純一「そ、そうだよ。びっくりしたぁー…急に叫ぶなよ!」
美也「そりゃ叫ぶよ! 急に後ろから話しかけられたら、誰だって叫んじゃうよ!」
純一「ま、それはそうか……ふむ」
美也「ふむ、じゃなくて! え、どうしてにぃにがここに……修学旅行はっ? まさか乗り遅れちゃったのっ?」
純一「バカ言え、ちゃんと飛行機の時間には間に合ったさ。でも中止になったんだ」
美也「ちゅ、中止ぃ? どうしてそんなことに…」
純一「なんだかわからないけれど、飛行機が飛ばなかったんだ。雪が何とか言ってたけど…詳しくはわからん」
純一「だからこうやって、時間だけが過ぎて…今帰宅になったというわけだ」
美也「じゃあ修学旅行は…?」
純一「明日に延期になったみたいだよ。そのぶん、期間が減っちゃったけどね」
美也「そ、そうなんだ……」
純一「それよりも──なんだよ、美也。また泣いてたのか?」
美也「な、泣いてなんかっ……」ごしごし…
純一「泣いてるじゃないか、しょうがないやつだなぁ……ほら、抱きしめてやろうか?」
美也「か、からかってるでしょにぃに…!」
純一「あはは、バレたか」
美也「ぐすっ……もうっ、本当ににぃにってば…!」ぽかぽか…
純一「な、なんだよっ? いきなり殴ってくるなって!」
美也「ばかばかっ! にぃにのばかっ!」
純一「……あーもう、よくわからないやつだなぁ。ほら、ちょっと黙っとけって」ぎゅっ…
美也「っ……ぐすっ、にぃにのばか…」ぽか…
純一「ああ、馬鹿でいいよ」
美也「…………」
純一「……じゃあそんな馬鹿なにぃに教えてくれよ、美也。どうして泣いてたんだ?」
美也「それは……」
純一「どうしたんだ、寂しくなってたのか? キーホルダー買ってあげたじゃないか」
純一「泣いてるじゃないか、しょうがないやつだなぁ……ほら、抱きしめてやろうか?」
美也「か、からかってるでしょにぃに…!」
純一「あはは、バレたか」
美也「ぐすっ……もうっ、本当ににぃにってば…!」ぽかぽか…
純一「な、なんだよっ? いきなり殴ってくるなって!」
美也「ばかばかっ! にぃにのばかっ!」
純一「……あーもう、よくわからないやつだなぁ。ほら、ちょっと黙っとけって」ぎゅっ…
美也「っ……ぐすっ、にぃにのばか…」ぽか…
純一「ああ、馬鹿でいいよ」
美也「…………」
純一「……じゃあそんな馬鹿なにぃに教えてくれよ、美也。どうして泣いてたんだ?」
美也「それは……」
純一「どうしたんだ、寂しくなってたのか? キーホルダー買ってあげたじゃないか」
美也「っ……」ぴくんっ
純一「……ん? まさかお前、もう失くしたとか言うんじゃ──」
美也「………」ボロボロ…
純一「──って、どうしてそこで号泣するんだよ…」
美也「に、にぃにっ…あのねっ…」ぼろぼろ…
純一「ああ、うん……聞いてやるからゆっくりと話してくれよ、な?」
~~~~
純一「…ふーん、なるほど。元同じクラスの男子にね」
美也「……そうなの。その子も一生懸命探してくれたんだけど…見つからなくて…」
純一「そっか、そこの子も探してくれたんだ。いい子じゃないか」
美也「それは、そうだよ…みゃーの事を思って言いにくいことを言ってくれたほどだもん…」
純一「えらくカッコいい奴に好かれたじゃないか。どうなんだ、実際のところは? ん?」
美也「……みゃーはにぃにのものだから、だめ」
純一「お、おう……そ、そっか…」
純一「……ん? まさかお前、もう失くしたとか言うんじゃ──」
美也「………」ボロボロ…
純一「──って、どうしてそこで号泣するんだよ…」
美也「に、にぃにっ…あのねっ…」ぼろぼろ…
純一「ああ、うん……聞いてやるからゆっくりと話してくれよ、な?」
~~~~
純一「…ふーん、なるほど。元同じクラスの男子にね」
美也「……そうなの。その子も一生懸命探してくれたんだけど…見つからなくて…」
純一「そっか、そこの子も探してくれたんだ。いい子じゃないか」
美也「それは、そうだよ…みゃーの事を思って言いにくいことを言ってくれたほどだもん…」
純一「えらくカッコいい奴に好かれたじゃないか。どうなんだ、実際のところは? ん?」
美也「……みゃーはにぃにのものだから、だめ」
純一「お、おう……そ、そっか…」
美也「今更照れないの、こんなことこれから先…もっと言っちゃうよみゃーはさ」
純一「…そうか、ならだんだんと慣れていくよ。いきなりは流石に無理だから」
美也「そっか、そうだよね。今までだってそうだったし」
純一「そうだよ、それが僕達が進んでいく道なんだから」
美也「……でも、にぃに。ごめんね、せっかく買ってくれた猫さんのキーホルダー…」
純一「良いってば。仕方ないことだったんだよ、僕らにとってはさ」
美也「……うん」
純一「…どうしたんだ? やっぱり気になる?」
美也「……………うん」
純一「うーん、でもなぁ…美也とその子で二人がかりでも見つかんなかったんだろ?
それをどうやって探せばいいのか───あ……」
美也「……どうかしたの? にぃに?」
純一「……出来るかも知れない、見つけるの」
美也「えっ…本当っ!? 猫さんのキーホルダー見つけられるのっ!?」
純一「…そうか、ならだんだんと慣れていくよ。いきなりは流石に無理だから」
美也「そっか、そうだよね。今までだってそうだったし」
純一「そうだよ、それが僕達が進んでいく道なんだから」
美也「……でも、にぃに。ごめんね、せっかく買ってくれた猫さんのキーホルダー…」
純一「良いってば。仕方ないことだったんだよ、僕らにとってはさ」
美也「……うん」
純一「…どうしたんだ? やっぱり気になる?」
美也「……………うん」
純一「うーん、でもなぁ…美也とその子で二人がかりでも見つかんなかったんだろ?
それをどうやって探せばいいのか───あ……」
美也「……どうかしたの? にぃに?」
純一「……出来るかも知れない、見つけるの」
美也「えっ…本当っ!? 猫さんのキーホルダー見つけられるのっ!?」
純一「うん、飛行場で気づいたことがあったんだけど……これはまあいいや」
純一「とにかく、その池に落ちたっていう美也のキーホルダーを見つけられるかも知れないぞ!」
美也「どうやって見つけられるの!?」
純一「──それはだな、ちょっとばかし人の手助けが必要だな」
美也「人の、手助け…?」
純一「ああ、そうだ。こんな時間に呼び出しても引き受けてくれる……お人好しで、面白くて、
なのに全然モテないかわいそうな奴がね!」
美也「……誰だろう、そんな人居たかなぁ…」
純一「お前も知ってるやつだよ、ああ、そいつの名前は───」
数十分後
「───待たせたな、大将」
「───いや、時間ぴったりだ梅原」
純一「流石は梅原、時間にうるさいだけはある」
梅原「ったりめーよ。寿司は時間が命だぜ? いつだってー俺は時間を守るナイスガイだ!」ぴしっ
純一「とにかく、その池に落ちたっていう美也のキーホルダーを見つけられるかも知れないぞ!」
美也「どうやって見つけられるの!?」
純一「──それはだな、ちょっとばかし人の手助けが必要だな」
美也「人の、手助け…?」
純一「ああ、そうだ。こんな時間に呼び出しても引き受けてくれる……お人好しで、面白くて、
なのに全然モテないかわいそうな奴がね!」
美也「……誰だろう、そんな人居たかなぁ…」
純一「お前も知ってるやつだよ、ああ、そいつの名前は───」
数十分後
「───待たせたな、大将」
「───いや、時間ぴったりだ梅原」
純一「流石は梅原、時間にうるさいだけはある」
梅原「ったりめーよ。寿司は時間が命だぜ? いつだってー俺は時間を守るナイスガイだ!」ぴしっ
純一「流石だよ…それしか言えないぐらいに流石だよ梅原…!」がしっ
梅原「ああ、大将こそな…あの飛行場での、暇を持て余すクラスメイト共を沸かした…最強のギャグ、
俺は一生忘れないぜ…」
純一「忘れてくれお願いだ……それよりも梅原、例のブツは?」
梅原「バッチリよ。ここにきっちり持ってきておいたぜ」
純一「すまん、本当にありがたいよ。こんな時間に親父さんにバレずに来るのは大変だったろ…ほら、報酬だ」がさ…
梅原「……うほっ。これお前、秘蔵中の秘蔵の…!」
純一「それぐらいの仕事をこなしてくれたってことだ、対価に見合った報酬だよ」
梅原「……なるほどな。大将、これから男を磨きにかかるってワケか?」
純一「ご想像にお任せするさ」
梅原「おう、大将……俺は何時だてお前の味方だ。どんな道を歩もうとも、俺はその背中を見守るぐらいはしてやっからよ」
純一「…ありがとう、恩に着るよ」
梅原「ばーろぅ。このお宝本の前にして、感謝の言葉をくちばしんじゃねーよっ」
梅原「ああ、大将こそな…あの飛行場での、暇を持て余すクラスメイト共を沸かした…最強のギャグ、
俺は一生忘れないぜ…」
純一「忘れてくれお願いだ……それよりも梅原、例のブツは?」
梅原「バッチリよ。ここにきっちり持ってきておいたぜ」
純一「すまん、本当にありがたいよ。こんな時間に親父さんにバレずに来るのは大変だったろ…ほら、報酬だ」がさ…
梅原「……うほっ。これお前、秘蔵中の秘蔵の…!」
純一「それぐらいの仕事をこなしてくれたってことだ、対価に見合った報酬だよ」
梅原「……なるほどな。大将、これから男を磨きにかかるってワケか?」
純一「ご想像にお任せするさ」
梅原「おう、大将……俺は何時だてお前の味方だ。どんな道を歩もうとも、俺はその背中を見守るぐらいはしてやっからよ」
純一「…ありがとう、恩に着るよ」
梅原「ばーろぅ。このお宝本の前にして、感謝の言葉をくちばしんじゃねーよっ」
純一「うん、それじゃあ梅原。また明日に」
梅原「おうよ! ソレはそんまま大将の家に置いといてくれ!
修学旅行の帰りにでもとりくるからよっ! んじゃまったなー!」
純一「ああ、それじゃあ……」
美也「……お話、終わった?」
純一「終わったよ。どうだ? 最高のやつだろ、僕はアイツ以上の最高のやつを知らないよ」
美也「まあ梅ちゃん、にぃにのこと大好き過ぎるからね……ちょっと心配になるぐらいに」
純一「え? どういうこと?」
美也「なんでもないよーだ、それよりもにぃに……その梅ちゃんが持ってきたのってなんなの?」
純一「これか? これはだな、ふふっ……」すぅー……
純一「……釣竿だよ、美也!」
美也「つりざお…? どうして釣竿なんか梅ちゃんに借りたのって……まさかキーホルダーを釣るつもりなのっ?」
純一「うむ、実にその通りである!」
美也「……みゃー、にぃにがばかだって言ってるけど。本当にお馬鹿さんだったんだね…」
梅原「おうよ! ソレはそんまま大将の家に置いといてくれ!
修学旅行の帰りにでもとりくるからよっ! んじゃまったなー!」
純一「ああ、それじゃあ……」
美也「……お話、終わった?」
純一「終わったよ。どうだ? 最高のやつだろ、僕はアイツ以上の最高のやつを知らないよ」
美也「まあ梅ちゃん、にぃにのこと大好き過ぎるからね……ちょっと心配になるぐらいに」
純一「え? どういうこと?」
美也「なんでもないよーだ、それよりもにぃに……その梅ちゃんが持ってきたのってなんなの?」
純一「これか? これはだな、ふふっ……」すぅー……
純一「……釣竿だよ、美也!」
美也「つりざお…? どうして釣竿なんか梅ちゃんに借りたのって……まさかキーホルダーを釣るつもりなのっ?」
純一「うむ、実にその通りである!」
美也「……みゃー、にぃにがばかだって言ってるけど。本当にお馬鹿さんだったんだね…」
純一「お馬鹿さん言うなっ! でもたしかに、美也の考えもわかる。普通は釣れないよな?」
美也「うん、そう思ってるけど……違うの?」
純一「大丈夫、僕に任せるんだ美也……なんてたって、この思いの強さには自信がある!」
美也「…想いの強さ?」
純一「そうだ! 僕が美也に対して…想ってる、この強さだよ」
美也「っ……きゅ、急に変なこと言わないでよ…!」
純一「照れるな照れるな、さて……作戦開始だ」
純一「作戦名『猫大好きホールド』だ!!」
美也「……にぃにってセンス悪いよね」
純一「う、うるさいっ!」
公園
純一「それじゃあ行くよ、美也」
美也「うん、というかにぃに…その釣り糸の先に何をつけてるの?」
純一「これか? これは───…美也が買ってくれた、猫のキーホルダーだよ」
美也「うん、そう思ってるけど……違うの?」
純一「大丈夫、僕に任せるんだ美也……なんてたって、この思いの強さには自信がある!」
美也「…想いの強さ?」
純一「そうだ! 僕が美也に対して…想ってる、この強さだよ」
美也「っ……きゅ、急に変なこと言わないでよ…!」
純一「照れるな照れるな、さて……作戦開始だ」
純一「作戦名『猫大好きホールド』だ!!」
美也「……にぃにってセンス悪いよね」
純一「う、うるさいっ!」
公園
純一「それじゃあ行くよ、美也」
美也「うん、というかにぃに…その釣り糸の先に何をつけてるの?」
純一「これか? これは───…美也が買ってくれた、猫のキーホルダーだよ」
美也「えっ? どうしてそんなことするの!」
純一「怒るなよ…きちんと説明するからさ」ひゅんっ ぽちゃ
美也「ああっ…! せっかくにぃにのために買ってあげたのに…っ!」
純一「美也に僕が買ってあげた奴と、同じやつだろ?」
美也「そうだよっ! なのに、にぃにはそんなぞんざいに扱うんだ……そうなんだ……」
純一「ああ、もう泣きそうになるなって! 違うよ!」
純一「あのキーホルダーにはだな! 特定の磁気に反応する、小さな磁石が入ってるんだよっ」
美也「…磁石?」
純一「そう、それが飛行場の検問所で反応しちゃってさ…色々と大変だったんだけどね」ひゅんっ
純一「…そんなことはどうだっていいんだ。その磁石ってのが意外と優秀でさ、同じキーホルダーに
入ってる磁石にしか反応しないっていうシロモノなんだ」
美也「そ、そうなの…? あ、でも紗江ちゃんもそんなこと言ってた気がする…」
純一「そんな訳で、こうやって釣り糸に垂らして頑張ってれば…釣れるんじゃないかって…おっ?」くいっ
純一「怒るなよ…きちんと説明するからさ」ひゅんっ ぽちゃ
美也「ああっ…! せっかくにぃにのために買ってあげたのに…っ!」
純一「美也に僕が買ってあげた奴と、同じやつだろ?」
美也「そうだよっ! なのに、にぃにはそんなぞんざいに扱うんだ……そうなんだ……」
純一「ああ、もう泣きそうになるなって! 違うよ!」
純一「あのキーホルダーにはだな! 特定の磁気に反応する、小さな磁石が入ってるんだよっ」
美也「…磁石?」
純一「そう、それが飛行場の検問所で反応しちゃってさ…色々と大変だったんだけどね」ひゅんっ
純一「…そんなことはどうだっていいんだ。その磁石ってのが意外と優秀でさ、同じキーホルダーに
入ってる磁石にしか反応しないっていうシロモノなんだ」
美也「そ、そうなの…? あ、でも紗江ちゃんもそんなこと言ってた気がする…」
純一「そんな訳で、こうやって釣り糸に垂らして頑張ってれば…釣れるんじゃないかって…おっ?」くいっ
純一「なにかに反応したな……よいしょっと」くいっ ぱしゃっ
美也「───あっ…! に、にぃに…!」
純一「うん、そうだね。ちょっと汚れてしまってるけど…僕が美也に買ってあげたキーホルダーだ」
美也「ほん、っとに…見つかった…もう見つからないって思ってたのに…!」
純一「バカ言え、どんなことをしたって僕が見つけてやったさ」
美也「うんっ、うんっ……ありがとにぃに…!」
純一「ううん、いいんだ。むしろお礼は梅原に言っておいてくれよ」
美也「梅ちゃんにも後で、きちんとありがとうっていうよ…!」
純一「よし、お利口さんだ。それじゃあほら……後で洗ってあげろよな」
美也「綺麗に洗ってあげるよ…大切だからね、にぃにから…買ってもらったものだから…っ」
純一「うん、ついでに僕のキーホルダーも洗いっこしてもらってやってくれ」
美也「……じゃあ、にぃにもついでに洗いっこする?」
純一「ぼ、僕はいいよ…! またあとで一人で洗いっこするから…!」
美也「───あっ…! に、にぃに…!」
純一「うん、そうだね。ちょっと汚れてしまってるけど…僕が美也に買ってあげたキーホルダーだ」
美也「ほん、っとに…見つかった…もう見つからないって思ってたのに…!」
純一「バカ言え、どんなことをしたって僕が見つけてやったさ」
美也「うんっ、うんっ……ありがとにぃに…!」
純一「ううん、いいんだ。むしろお礼は梅原に言っておいてくれよ」
美也「梅ちゃんにも後で、きちんとありがとうっていうよ…!」
純一「よし、お利口さんだ。それじゃあほら……後で洗ってあげろよな」
美也「綺麗に洗ってあげるよ…大切だからね、にぃにから…買ってもらったものだから…っ」
純一「うん、ついでに僕のキーホルダーも洗いっこしてもらってやってくれ」
美也「……じゃあ、にぃにもついでに洗いっこする?」
純一「ぼ、僕はいいよ…! またあとで一人で洗いっこするから…!」
美也「みゃーが……ごしごしってにぃにの背中を洗ってあげるよ?」
純一「それは良い提案だけど、今日はとりあえず…そのキーホルダーたちを洗ってやってくれ」
美也「…わかった、でもにぃにの背中はいつかみゃーが洗うからね!」
純一「お、おう! いつだってかかってこい!」
美也「かかってこいってなんなのさ……」
純一「あはは……って、あれ…? これって…?」
美也「え……あ、雪かな…?」
純一「………ホワイト修学旅行か。そりゃ飛行機も飛ばないよ」
美也「…明日、つもったりするのかな」
純一「うーん、どうだかな。積もられるとこっちはちょっと困るけど」
美也「……みゃーは積もって欲しいな、雪」
純一「ん、どうしてだ?」
美也「だって……積もったらにぃに、また修学旅行延期になるんでしょ?」
美也「なら明日だってまた───……にぃにのお布団の中に、潜り込めるかも知れないしねっ! にっしし!」
純一「それは良い提案だけど、今日はとりあえず…そのキーホルダーたちを洗ってやってくれ」
美也「…わかった、でもにぃにの背中はいつかみゃーが洗うからね!」
純一「お、おう! いつだってかかってこい!」
美也「かかってこいってなんなのさ……」
純一「あはは……って、あれ…? これって…?」
美也「え……あ、雪かな…?」
純一「………ホワイト修学旅行か。そりゃ飛行機も飛ばないよ」
美也「…明日、つもったりするのかな」
純一「うーん、どうだかな。積もられるとこっちはちょっと困るけど」
美也「……みゃーは積もって欲しいな、雪」
純一「ん、どうしてだ?」
美也「だって……積もったらにぃに、また修学旅行延期になるんでしょ?」
美也「なら明日だってまた───……にぃにのお布団の中に、潜り込めるかも知れないしねっ! にっしし!」
みゃー終わり
では次、という感じで生きたいのですが
お仕事の時間です。すみませんがここまでで
出来なかった娘は次スレを建てようと思う
このようなながらクオリティでよろしかったら次もまた出会うことを
ご支援ご保守ありがとう
次は森島先輩でもかきたいな
ではではノシ
では次、という感じで生きたいのですが
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