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元スレ男「ここで人生を終えようか」少女「やめたほうがいいかと」
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―――山中
男「この木でいいか」
男「……つまらない人生だったな。本当に」
男「……」グッ
ガサガサ……
男「……?!」
少女「あ……」
男「……」
少女「あの……そういうことはやめたほうがいいかと」
男「ほっといてくれ」
少女「あとで死体の処理をする人が大変ですし」
男「……」
男「この木でいいか」
男「……つまらない人生だったな。本当に」
男「……」グッ
ガサガサ……
男「……?!」
少女「あ……」
男「……」
少女「あの……そういうことはやめたほうがいいかと」
男「ほっといてくれ」
少女「あとで死体の処理をする人が大変ですし」
男「……」
>>1
はいはい、よかったですね
はいはい、よかったですね
少女「―――はい」
男「はぁ……」
男(こんな山奥まで来たのに……死ねなかった……)
少女「えっと……」
男「ありがとう。今日は死ぬ気になれないから、帰るよ」
少女「宿はあるのですか?」
男「ないよ」
少女「寒空で寝屋がないのは命に関わると思いますが」
男「関係ないだろ」
少女「よろしければ、村に来ませんか?」
男「村?」
少女「はい。この先に私の育った村があります」
男「……」
男「はぁ……」
男(こんな山奥まで来たのに……死ねなかった……)
少女「えっと……」
男「ありがとう。今日は死ぬ気になれないから、帰るよ」
少女「宿はあるのですか?」
男「ないよ」
少女「寒空で寝屋がないのは命に関わると思いますが」
男「関係ないだろ」
少女「よろしければ、村に来ませんか?」
男「村?」
少女「はい。この先に私の育った村があります」
男「……」
>>3
kwsk
kwsk
―――村
「おかえりー」
少女「ただいまです」
「その人誰?」
少女「えっと……拾いました」
「そうなんだー。珍しいね」
男(捨て犬みたいに)
少女「どうぞ、こちらです」
男「こんな山奥に村があるなんて」
少女「色々と時間が止まったところですよ」
男「そうだな。都会に出たりしないのか?」
少女「出る必要がありませんね。ここで全てが賄えますから」
男(自給自足か)
少女「ここが私の家です」
男「……」
「おかえりー」
少女「ただいまです」
「その人誰?」
少女「えっと……拾いました」
「そうなんだー。珍しいね」
男(捨て犬みたいに)
少女「どうぞ、こちらです」
男「こんな山奥に村があるなんて」
少女「色々と時間が止まったところですよ」
男「そうだな。都会に出たりしないのか?」
少女「出る必要がありませんね。ここで全てが賄えますから」
男(自給自足か)
少女「ここが私の家です」
男「……」
少女「…ところで」
男「え?」
少女「←これはいったいどういうことなのですか?」
男「…これ?」
少女「海で突然あらわれた謎の可憐な女の子…それは大抵美少女だと相場が決まっていますよね」
男「は?」
少女「よいっ…しょっと」
美少女「街の真ん中で「ママー」と泣いているだけの、あれも少女なんです」
美少女「もう少し、区別はしっかりしてほしいと思います」
男「…」
男「え?」
少女「←これはいったいどういうことなのですか?」
男「…これ?」
少女「海で突然あらわれた謎の可憐な女の子…それは大抵美少女だと相場が決まっていますよね」
男「は?」
少女「よいっ…しょっと」
美少女「街の真ん中で「ママー」と泣いているだけの、あれも少女なんです」
美少女「もう少し、区別はしっかりしてほしいと思います」
男「…」
少女宅
少女「おばあちゃん、ただいまです!」
婆「おかえり。おや、お客さんかい?」
少女「はい」
男「お邪魔します」
婆「よくもまぁ、こんな辺鄙なところへ来ましたな」
男「ちょっと、まあ……」
婆「色々と事情があるのでしょうな。さあ、あがってください」
男「ありがとうございます」
少女「私、お茶をご用意しますです」
男「あ、おかまいなく」
婆「さて、どうしてこんな場所にきたのですかな?」
男「え?」
婆「ここは見ての通り何もない場所。あんたみたいな都会の人が用事もなくこないでしょう?」
男「実は……俺、自殺、しようとおもって……」
少女「おばあちゃん、ただいまです!」
婆「おかえり。おや、お客さんかい?」
少女「はい」
男「お邪魔します」
婆「よくもまぁ、こんな辺鄙なところへ来ましたな」
男「ちょっと、まあ……」
婆「色々と事情があるのでしょうな。さあ、あがってください」
男「ありがとうございます」
少女「私、お茶をご用意しますです」
男「あ、おかまいなく」
婆「さて、どうしてこんな場所にきたのですかな?」
男「え?」
婆「ここは見ての通り何もない場所。あんたみたいな都会の人が用事もなくこないでしょう?」
男「実は……俺、自殺、しようとおもって……」
婆「ほう。自決を?」
男「ええ」
婆「理由を聞いてもいいですかな?」
男「よくある話です。―――受験に失敗して、就職もままならなくて……アルバイトで数年間生きてきて……」
男「ふと、将来に絶望して死のうと思っただけです」
婆「最近の都会ではそういう自決が盛んなのですか?」
男「まぁ、多分。俺だけじゃないと思います」
婆「まだお若いのに、もったいない話ですわ」
男「……」
少女「お茶です。どうぞ」
男「ありがとう」
少女「いえ」
婆「して、これからどうするのです?」
男「なにも決めてません」
婆「そうですか」
男「ええ」
婆「理由を聞いてもいいですかな?」
男「よくある話です。―――受験に失敗して、就職もままならなくて……アルバイトで数年間生きてきて……」
男「ふと、将来に絶望して死のうと思っただけです」
婆「最近の都会ではそういう自決が盛んなのですか?」
男「まぁ、多分。俺だけじゃないと思います」
婆「まだお若いのに、もったいない話ですわ」
男「……」
少女「お茶です。どうぞ」
男「ありがとう」
少女「いえ」
婆「して、これからどうするのです?」
男「なにも決めてません」
婆「そうですか」
少女「おばあちゃん、この人を家で泊めてあげたいです」
婆「ああ、わかっているよ。お前は優しいからね」
少女「えへへ」
男「えっと……」
婆「若人さん。まぁ、その若さで死に急ぐこともないでしょう。ここで一泊していくというのはどうですかな?」
男「それは……」
少女「お布団もご用意いたしますよ」
男「……」
婆「孫の優しさを無碍にする気ですか?」
男「そんなつもりは……」
少女「だめ……ですか?」
男「……わかりました。一日、お世話になります」
婆「そうですか。よし、押入れにある布団を今すぐ綺麗にしてあげなさい」
少女「はいです!」テテテッ
男「あ、ありがとうございます」
婆「ああ、わかっているよ。お前は優しいからね」
少女「えへへ」
男「えっと……」
婆「若人さん。まぁ、その若さで死に急ぐこともないでしょう。ここで一泊していくというのはどうですかな?」
男「それは……」
少女「お布団もご用意いたしますよ」
男「……」
婆「孫の優しさを無碍にする気ですか?」
男「そんなつもりは……」
少女「だめ……ですか?」
男「……わかりました。一日、お世話になります」
婆「そうですか。よし、押入れにある布団を今すぐ綺麗にしてあげなさい」
少女「はいです!」テテテッ
男「あ、ありがとうございます」
>>4
お前初めてかここは?力抜けよ
お前初めてかここは?力抜けよ
>>8
ええいまぎらわしいwwwwwwww
ええいまぎらわしいwwwwwwww
―――縁側
少女「よっ、ほっ」パンパン
男「わざわざ布団の埃を?」
少女「はいです。寝たときにくしゃみや咳が止まらなくなりますよ?」
男「そこまで汚れているようにはみえないけど」
少女「埃がみえるんですか?!」
男「見えないけど」
少女「じゃあ、隠れた埃が鼻や口から入って大変なことになりますよ」
男「そうかなぁ」
少女「埃は透明ですから」
男(透明ではないと思うけど)
少女「ほっ、はっ」パンパン
男「……」
男(長閑なところだな)
男(そこまで寒いわけじゃないし、空気も澄んでる……)
少女「よっ、ほっ」パンパン
男「わざわざ布団の埃を?」
少女「はいです。寝たときにくしゃみや咳が止まらなくなりますよ?」
男「そこまで汚れているようにはみえないけど」
少女「埃がみえるんですか?!」
男「見えないけど」
少女「じゃあ、隠れた埃が鼻や口から入って大変なことになりますよ」
男「そうかなぁ」
少女「埃は透明ですから」
男(透明ではないと思うけど)
少女「ほっ、はっ」パンパン
男「……」
男(長閑なところだな)
男(そこまで寒いわけじゃないし、空気も澄んでる……)
婆「ちょっと」
男「はい?」
婆「ここにいるのも退屈でしょう?村を見てきてはどうですかな?」
男「村をですか?」
婆「小さな村ですから観光はものの十数分程度で終わってしまうでしょうが」
男「……そうですね」
婆「では、孫に案内させますよ」
男「は、はい」
婆「まあ、ゆっくりしていくといいです」
男「わかりました」
男「……」
男「観光か……」
男「何もすることないし、いいか」
男「はい?」
婆「ここにいるのも退屈でしょう?村を見てきてはどうですかな?」
男「村をですか?」
婆「小さな村ですから観光はものの十数分程度で終わってしまうでしょうが」
男「……そうですね」
婆「では、孫に案内させますよ」
男「は、はい」
婆「まあ、ゆっくりしていくといいです」
男「わかりました」
男「……」
男「観光か……」
男「何もすることないし、いいか」
―――村
少女「……」
男「……」
男(緑が多いな。各家の庭……かな?とりあえず敷地内に畑もあるみたいだ)
男(山菜とかもすぐに採れるだろうし、地産地消ってやつなんだろうな)
少女「ここが私の友達の家です」
男「ふーん」
少女「ご紹介、しましょうか?」
男「え?」
少女「少し待っててです」
男「あ、ちょっと」
男「……別にいいのに」
少女「おーい!!」
友「どったのぉ?」
男(女の子だ。小学生ぐらいか……?)
少女「……」
男「……」
男(緑が多いな。各家の庭……かな?とりあえず敷地内に畑もあるみたいだ)
男(山菜とかもすぐに採れるだろうし、地産地消ってやつなんだろうな)
少女「ここが私の友達の家です」
男「ふーん」
少女「ご紹介、しましょうか?」
男「え?」
少女「少し待っててです」
男「あ、ちょっと」
男「……別にいいのに」
少女「おーい!!」
友「どったのぉ?」
男(女の子だ。小学生ぐらいか……?)
少女「私よりも3歳年下の友達です」
友「おぉ!?なんだぁ!?」
男「は、はじめまして」
友「どっからきたの?外国?」
男「いや、都会だけど」
友「へー、ほー」
男「な、なに?」
友「今の都会ってこんな服きてるんだー」
男「……」
少女「ごめんなさいです。えっと、やっぱり都会の人は珍しくて」
男「まぁ、そうだろうな」
友「ふーん。あ、首の後ろに袋があるけどなにかいれるの?」
男「それはフードっていて、頭にかぶるものだ」
友「すげー!!都会だぁ!!」
男「……」
友「おぉ!?なんだぁ!?」
男「は、はじめまして」
友「どっからきたの?外国?」
男「いや、都会だけど」
友「へー、ほー」
男「な、なに?」
友「今の都会ってこんな服きてるんだー」
男「……」
少女「ごめんなさいです。えっと、やっぱり都会の人は珍しくて」
男「まぁ、そうだろうな」
友「ふーん。あ、首の後ろに袋があるけどなにかいれるの?」
男「それはフードっていて、頭にかぶるものだ」
友「すげー!!都会だぁ!!」
男「……」
友「あがってく?」
少女「今は村の案内の途中だから」
友「ちぇー。なぁなぁ」
男「な、なに?」
友「あとででいいから、私のとこにきてよ」
男「ど、どうして?」
友「都会の話ききたいし」
男「えーと……」
少女「是非、お話してあげてください」
男「じゃあ、後で」
友「約束だからね!」
男「あ、ああ」
少女「じゃあ、またね」
友「おう!」
男(元気な子だな……)
少女「今は村の案内の途中だから」
友「ちぇー。なぁなぁ」
男「な、なに?」
友「あとででいいから、私のとこにきてよ」
男「ど、どうして?」
友「都会の話ききたいし」
男「えーと……」
少女「是非、お話してあげてください」
男「じゃあ、後で」
友「約束だからね!」
男「あ、ああ」
少女「じゃあ、またね」
友「おう!」
男(元気な子だな……)
少女「あの、ご迷惑でしたか?」
男「え?」
少女「その勝手に紹介したこと」
男「そんなことない。他に見るところもなさそうだし」
少女「すいません。何もなくて……」シュン
男「あ、いや、そういうつもりじゃない。ごめん」
少女「いえいえ。都会に比べれば何もないのは確かです。貴方にとってはつまらない場所ですよね?」
男「そんなこと……」
少女「でも、この村にも名所はあるんですよ」
男「名所?」
少女「あそこです」
男「あれは……神社か?」
少女「はい。あそこにも私の友達がいるので、ご紹介しますね」
男(神社が名所か……)
男(隔絶された場所って感じだな……)
男「え?」
少女「その勝手に紹介したこと」
男「そんなことない。他に見るところもなさそうだし」
少女「すいません。何もなくて……」シュン
男「あ、いや、そういうつもりじゃない。ごめん」
少女「いえいえ。都会に比べれば何もないのは確かです。貴方にとってはつまらない場所ですよね?」
男「そんなこと……」
少女「でも、この村にも名所はあるんですよ」
男「名所?」
少女「あそこです」
男「あれは……神社か?」
少女「はい。あそこにも私の友達がいるので、ご紹介しますね」
男(神社が名所か……)
男(隔絶された場所って感じだな……)
―――神社
巫女「……」ザッザッ
少女「こんにちはです!」
巫女「……」ペコッ
男「この子が……?」
少女「はい!友達です!私よりもお姉さんです!」
男「はじめまして」
男(確かに大人びてるけど……高校生ぐらいか……?)
巫女「……?」
少女「あ、あの、この人は……都会からこちらに来て……」
巫女「……」
男「な、なんだ?」
巫女「……あなた、都会の人ですね?」
男「え?」
巫女「神は全てを見透かしていますよ?」
巫女「……」ザッザッ
少女「こんにちはです!」
巫女「……」ペコッ
男「この子が……?」
少女「はい!友達です!私よりもお姉さんです!」
男「はじめまして」
男(確かに大人びてるけど……高校生ぐらいか……?)
巫女「……?」
少女「あ、あの、この人は……都会からこちらに来て……」
巫女「……」
男「な、なんだ?」
巫女「……あなた、都会の人ですね?」
男「え?」
巫女「神は全てを見透かしていますよ?」
雲の中では無駄骨です手は打ちますどうせ奴らは遠くへは逃げません航海はきわめて順調ですよ
目が目が目が
黒い石だ伝承の通りだ読める読めるぞ
目が目が目が
黒い石だ伝承の通りだ読める読めるぞ
男「いや、今、この子が言っただろ」
巫女「ふっ……無心論者はそうやって自分を棚にあげて、神を貶す。なんとも業の深いことでしょうか」
男「……」
少女「お掃除ですか?」
巫女「よくわかりましたね。流石は神に選ばれし少女です」
少女「えへへ」
男「いや、箒もってるし、君」
巫女「貴方、そうやって神秘を頭ごなしに否定してなにが楽しいのですか?」
男「……」
巫女「これだから、世俗に塗れた魂は穢れているというのです」
少女「あの!!あまり失礼なことはいわないでください!」
巫女「……」
男(変な子だな……)
巫女「今、私のこと、可愛いって思いましたね?……変態」
男「思ってないから」
巫女「ふっ……無心論者はそうやって自分を棚にあげて、神を貶す。なんとも業の深いことでしょうか」
男「……」
少女「お掃除ですか?」
巫女「よくわかりましたね。流石は神に選ばれし少女です」
少女「えへへ」
男「いや、箒もってるし、君」
巫女「貴方、そうやって神秘を頭ごなしに否定してなにが楽しいのですか?」
男「……」
巫女「これだから、世俗に塗れた魂は穢れているというのです」
少女「あの!!あまり失礼なことはいわないでください!」
巫女「……」
男(変な子だな……)
巫女「今、私のこと、可愛いって思いましたね?……変態」
男「思ってないから」
巫女「まぁ、いいでしょう。神の前で殺生などは行いません」
男「何言ってんだ……」
少女「あ、お参りしていきますか?」
男「いや、俺は……」
少女「願い事、ないんですか?」
男「そうだな……」
巫女「……なくても神の前に来たのです。何か懇願してみては?」
男「でも、そっちのほうが神様に失礼だろ?」
巫女「神は全知全能。たとえ貴方のような汚物の声も耳にいれてはくれるでしょう」
男「叶えてはくれないのか」
少女「じゃ、私だけでもお参りしていきますね」
男「ああ」
少女「よっと!」ガランガラン
少女「……」
男(何を願ってるんだろう。こんな場所で生活してるから、お嫁さんとかかな。都会の仕事なんてしらないだろうし)
男「何言ってんだ……」
少女「あ、お参りしていきますか?」
男「いや、俺は……」
少女「願い事、ないんですか?」
男「そうだな……」
巫女「……なくても神の前に来たのです。何か懇願してみては?」
男「でも、そっちのほうが神様に失礼だろ?」
巫女「神は全知全能。たとえ貴方のような汚物の声も耳にいれてはくれるでしょう」
男「叶えてはくれないのか」
少女「じゃ、私だけでもお参りしていきますね」
男「ああ」
少女「よっと!」ガランガラン
少女「……」
男(何を願ってるんだろう。こんな場所で生活してるから、お嫁さんとかかな。都会の仕事なんてしらないだろうし)
少女「お邪魔しましたです!」
巫女「……」ペコッ
男「お邪魔しました」
巫女「……ちょっと」
男「え?」
巫女「神は全てを見透かしています」
男「もういいよ」
巫女「見透かしています。貴方の悪事も偽りの言葉も」
男「はぁ?」
巫女「ですので。私に全てを懺悔しにきてください」
男「どういうこと?」
巫女「懺悔です。私に話したいことがあるのでしょう?」
男「ないけど」
巫女「いいえ、あるはずです。例えば都会のこととか」
男「ないって」
巫女「……」ペコッ
男「お邪魔しました」
巫女「……ちょっと」
男「え?」
巫女「神は全てを見透かしています」
男「もういいよ」
巫女「見透かしています。貴方の悪事も偽りの言葉も」
男「はぁ?」
巫女「ですので。私に全てを懺悔しにきてください」
男「どういうこと?」
巫女「懺悔です。私に話したいことがあるのでしょう?」
男「ないけど」
巫女「いいえ、あるはずです。例えば都会のこととか」
男「ないって」
少女「あの……多分、都会のお話を聞きたいんだと思います」
男「……そうなのか?」
巫女「……端的に言えばそうなるかもしれません」
男「わかった。また後で来るよ」
巫女「おぉ。貴方にも後光が見えます」
男「君、色々と無茶苦茶だな」
巫女「神に仕える巫女ですから」
男「……またな」
巫女「……」ペコッ
男「―――変わった子だったな」
少女「でも、私の面倒とかよく見てくれていい人です」
男「ふーん。幼馴染ってやつか」
少女「狭い村なのでみんなが幼馴染みたいなものです」
男「なるほど」
少女「では、次のところにいきましょうか」
男「……そうなのか?」
巫女「……端的に言えばそうなるかもしれません」
男「わかった。また後で来るよ」
巫女「おぉ。貴方にも後光が見えます」
男「君、色々と無茶苦茶だな」
巫女「神に仕える巫女ですから」
男「……またな」
巫女「……」ペコッ
男「―――変わった子だったな」
少女「でも、私の面倒とかよく見てくれていい人です」
男「ふーん。幼馴染ってやつか」
少女「狭い村なのでみんなが幼馴染みたいなものです」
男「なるほど」
少女「では、次のところにいきましょうか」
―――少女宅
少女「ただいまです!」
男「ただいま戻りました」
婆「おかえり。どうでしたかな?」
男「いいところですね」
婆「それは本心ですかな?」
男「え?」
婆「お茶をいれてくれるかい?」
少女「はーい」
男「それは……どういう?」
婆「都会よりもいいところか、と訊いたのです」
男「少なくとも俺が生まれ育ったところよりは」
婆「そうですか」
男「ここには競争とかないみたいですし」
婆「ははは、確かに。ここは皆が支えあうことで生きながらえてきた土地。他人を蹴落としても一文の得もない」
少女「ただいまです!」
男「ただいま戻りました」
婆「おかえり。どうでしたかな?」
男「いいところですね」
婆「それは本心ですかな?」
男「え?」
婆「お茶をいれてくれるかい?」
少女「はーい」
男「それは……どういう?」
婆「都会よりもいいところか、と訊いたのです」
男「少なくとも俺が生まれ育ったところよりは」
婆「そうですか」
男「ここには競争とかないみたいですし」
婆「ははは、確かに。ここは皆が支えあうことで生きながらえてきた土地。他人を蹴落としても一文の得もない」
男「だから、一様にして表情が和やかですよね」
婆「ふふ。都会の空気を知らん田舎者たちですから」
男「そうですね。都会を知るとあんな顔をしていられないかも」
婆「ええ。都会のほうが住みやすいに決まっていますからね」
男「……」
婆「都会には何でもあります。畑を耕さなくても山に行かなくても、すぐ傍に食べ物はある」
婆「衣服を織らなくてもいい。娯楽に溢れ、仕事は多種にわたり様々な選択肢が皆に与えられる」
男「それはそうですが」
婆「田舎で生まれそのまま死んでいくにはあまりにも惜しい時代になったと思いませんかな?」
男「でも、田舎にも良い所はあります」
婆「ははは。都会から来た者は皆そういいますよ。―――そして時が過ぎれば都会に戻るのです」
男「それって……」
少女「お茶でーす」
婆「すまないね」
男「……」
婆「ふふ。都会の空気を知らん田舎者たちですから」
男「そうですね。都会を知るとあんな顔をしていられないかも」
婆「ええ。都会のほうが住みやすいに決まっていますからね」
男「……」
婆「都会には何でもあります。畑を耕さなくても山に行かなくても、すぐ傍に食べ物はある」
婆「衣服を織らなくてもいい。娯楽に溢れ、仕事は多種にわたり様々な選択肢が皆に与えられる」
男「それはそうですが」
婆「田舎で生まれそのまま死んでいくにはあまりにも惜しい時代になったと思いませんかな?」
男「でも、田舎にも良い所はあります」
婆「ははは。都会から来た者は皆そういいますよ。―――そして時が過ぎれば都会に戻るのです」
男「それって……」
少女「お茶でーす」
婆「すまないね」
男「……」
婆「さてと、ちょっとお昼寝してくるよ」
少女「はい」
婆「ゆっくりしていきなされ、若人」
男「……」
少女「どうかされましたか?」
男「いや」
少女「そうですか」
男「……そうだ、あの子の家に行って来たほうがいいかな?」
少女「そうですね。是非」
男「あと、神社にも寄ったほうがいいか」
少女「無理されなくてもいいですよ?」
男「日が落ちるまでには帰ってくるから」
少女「はい。お夕飯を準備していますから」
男「ありがとう。行ってきます」
少女「いってらっしゃいです」
少女「はい」
婆「ゆっくりしていきなされ、若人」
男「……」
少女「どうかされましたか?」
男「いや」
少女「そうですか」
男「……そうだ、あの子の家に行って来たほうがいいかな?」
少女「そうですね。是非」
男「あと、神社にも寄ったほうがいいか」
少女「無理されなくてもいいですよ?」
男「日が落ちるまでには帰ってくるから」
少女「はい。お夕飯を準備していますから」
男「ありがとう。行ってきます」
少女「いってらっしゃいです」
―――友宅
友「おー!!きたかぁ!!あがって!!」
男「お邪魔します」
友「なぁなぁ」
男「なんだ?」
友「ふーどだっけ?ちょっと触らせてよ」
男「いいけど?」
友「ふーん、へー……」
男「……」
友「これが都会なんだなぁ……」スリスリ
男「楽しいか?」
友「おう!」
男「……都会に憧れてるのか?」
友「行ってみたいね。なんでもあるんでしょ?」
男「まあ、うん……あるかな」
友「おー!!きたかぁ!!あがって!!」
男「お邪魔します」
友「なぁなぁ」
男「なんだ?」
友「ふーどだっけ?ちょっと触らせてよ」
男「いいけど?」
友「ふーん、へー……」
男「……」
友「これが都会なんだなぁ……」スリスリ
男「楽しいか?」
友「おう!」
男「……都会に憧れてるのか?」
友「行ってみたいね。なんでもあるんでしょ?」
男「まあ、うん……あるかな」
友「石の家とかがいっぱいあるんでしょ?すげーよなぁ」
男「コンクリートのことか?」
友「それそれ!」
男「そうだな。屋根が見えないぐらい高い建物は多いな」
友「おぉ!やっぱり!いやぁ、そうなんだろうなぁ。うんうん」
男「でも、思ったほどいいところじゃないと思うけどな」
友「なんでぇ?」
男「道にはゴミが落ちていて汚いし、空気も悪い。常に誰かを疑って警戒して生きてるような場所だから」
友「うぇ。そなの?それはやだなー」
男「だろ?」
友「でも、行ってはみたいんだよねー」
男「行くだけならいいと思うけどな。住むような場所じゃないと思う」
友「なぁなぁ。訊きたいんだけど……」
男「なんだよ」
友「都会の人って離れた場所でも他人と会話できるって本当なの?」
男「コンクリートのことか?」
友「それそれ!」
男「そうだな。屋根が見えないぐらい高い建物は多いな」
友「おぉ!やっぱり!いやぁ、そうなんだろうなぁ。うんうん」
男「でも、思ったほどいいところじゃないと思うけどな」
友「なんでぇ?」
男「道にはゴミが落ちていて汚いし、空気も悪い。常に誰かを疑って警戒して生きてるような場所だから」
友「うぇ。そなの?それはやだなー」
男「だろ?」
友「でも、行ってはみたいんだよねー」
男「行くだけならいいと思うけどな。住むような場所じゃないと思う」
友「なぁなぁ。訊きたいんだけど……」
男「なんだよ」
友「都会の人って離れた場所でも他人と会話できるって本当なの?」
男「なんだそれ……?」
友「私もそれ聞いたときは驚いたよ」
男「えー……?」
男(そんなテレパシーなんて……)
男「あ……そういうことか」
友「ん?」
男「ふふ……ああ、できる」
友「すげー!!!都会すげー!!!」
男「会話だけじゃなくて文字も伝えられる」
友「なにぃ!?手紙じゃないの?!」
男「いいや。紙なんて使わない」
友「なにそれー!?えー!?」
男「相手のことを念じるだけでいい」
友「おぉぉ!!都会ってやっぱり人間としての構造が既に違うのかよ……!!」
男(なんか面白いな)
友「私もそれ聞いたときは驚いたよ」
男「えー……?」
男(そんなテレパシーなんて……)
男「あ……そういうことか」
友「ん?」
男「ふふ……ああ、できる」
友「すげー!!!都会すげー!!!」
男「会話だけじゃなくて文字も伝えられる」
友「なにぃ!?手紙じゃないの?!」
男「いいや。紙なんて使わない」
友「なにそれー!?えー!?」
男「相手のことを念じるだけでいい」
友「おぉぉ!!都会ってやっぱり人間としての構造が既に違うのかよ……!!」
男(なんか面白いな)
友「あー、じゃあ私はやっぱり住めないなぁ」
男「だろ?」
友「でも、見てみたいなぁ」
男「そうか」
友「なぁなぁ!都会に帰るとき、私も一緒に連れて行ってよ!」
男「え?」
友「いいだろぉ?」
男「それは……ない」
友「え?」
男「俺が都会に戻ることはない」
友「そうなの?」
男「悪いな」
友「あ、いいって。私もダメもとで訊いただけだし」
男「そっか」
友「うん。それよりもっと聞かせて!えっと、なんでもすぐに温かくできる箱の話とかさぁ」
男「だろ?」
友「でも、見てみたいなぁ」
男「そうか」
友「なぁなぁ!都会に帰るとき、私も一緒に連れて行ってよ!」
男「え?」
友「いいだろぉ?」
男「それは……ない」
友「え?」
男「俺が都会に戻ることはない」
友「そうなの?」
男「悪いな」
友「あ、いいって。私もダメもとで訊いただけだし」
男「そっか」
友「うん。それよりもっと聞かせて!えっと、なんでもすぐに温かくできる箱の話とかさぁ」
友「―――ひゃぁ!!すごいなぁ!!そんな魔法の道具が山のようにあるなんて!!」
男「あ、そろそろ行くか」
友「え?どっか行くの?」
男「神社に。あそこの巫女さんとも話をするって約束してたから」
友「姉御か!そっかぁ、なら仕方ないな」
男「姉御って呼ばれてるのか」
友「姉御は良い人だからな。私もお世話になることが多いんだよ」
男「あの子に……?」
友「姉御は色んな知識があるからな!怪我をしたときとかよく治療してくれたよ」
男「へえ」
男(面倒見がいいのか)
友「ほらほら、はやく行ってあげてよ。姉御、待ってるから」
男「分かった。それじゃあ」
友「ばいばーい!!」
男「うん」
男「あ、そろそろ行くか」
友「え?どっか行くの?」
男「神社に。あそこの巫女さんとも話をするって約束してたから」
友「姉御か!そっかぁ、なら仕方ないな」
男「姉御って呼ばれてるのか」
友「姉御は良い人だからな。私もお世話になることが多いんだよ」
男「あの子に……?」
友「姉御は色んな知識があるからな!怪我をしたときとかよく治療してくれたよ」
男「へえ」
男(面倒見がいいのか)
友「ほらほら、はやく行ってあげてよ。姉御、待ってるから」
男「分かった。それじゃあ」
友「ばいばーい!!」
男「うん」
―――神社
巫女「……」
男「こんにちは」
巫女「……都会の人。どうも」
男「ずっとここにいたのか?」
巫女「はい。私は巫女ですから」
男「そうか」
巫女「落陽の刻までここにいます」
男「家は?」
巫女「神の社が私の家です」
男「ふーん」
巫女「なにか?」
男「いや、話聞きたいんだろ?」
巫女「懺悔する気になりましたか。どうぞ、私の隣に座り、心いくまで告解しなさい」
男「なんで偉そうなんだよ……」
巫女「……」
男「こんにちは」
巫女「……都会の人。どうも」
男「ずっとここにいたのか?」
巫女「はい。私は巫女ですから」
男「そうか」
巫女「落陽の刻までここにいます」
男「家は?」
巫女「神の社が私の家です」
男「ふーん」
巫女「なにか?」
男「いや、話聞きたいんだろ?」
巫女「懺悔する気になりましたか。どうぞ、私の隣に座り、心いくまで告解しなさい」
男「なんで偉そうなんだよ……」
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