私的良スレ書庫
不明な単語は2ch用語を / 要望・削除依頼は掲示板へ。不適切な画像報告もこちらへどうぞ。 / 管理情報はtwitterでログインするとレス評価できます。 登録ユーザには一部の画像が表示されますので、問題のある画像や記述を含むレスに「禁」ボタンを押してください。
VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。
元スレ京子「ずっと…友だちでいよ…?」
SS スレッド一覧へ / SS とは? / 携帯版 / dat(gz)で取得 / トップメニューみんなの評価 : ★★
レスフィルター : (試験中)
京母「おーい、京子ー?」ガチャ
京子「……ノックくらいしてよ」
京母「急ぎなのよ。結衣ちゃんから電話きててね」
京子「え。な、なに?」
京母「お友だち連れて来てもいいかって。大人数だから、遠慮して電話くれたみたい」
京母「つっても、もう体調は落ち着いてるし、いいよね? 別に」
京子「あ……い、いやその……っ」ゴホッ
京子「……さっきから咳が出始めちゃって」
京母「あら。それじゃ、遠慮してもらった方がいいかしら。治りかけのを移してもアレだし」
京子「うん……お願い」ゴホッゴホッ
京母「はいはい、りょーかい」バタンッ
京子「……」
京子「……」ハァ
京子「(みんなには、悪いことしちゃったな……)」
京子「一回目の咳は、ホントだったけど」
京子「(…咄嗟に出ちゃった嘘だし、お母さんには気付かれたかな……)」
京子「これで結衣まで来なかったら、自業自得だよね……」
京子「……」
京子「(でも結衣は、たぶん……)」
京子「……なに期待してんだろ」ポフッ
京子「(私のばか……。結局、結衣に甘えたいんじゃん……)」ズキ
トントン
京子「……ん」ピク
ガチャ…
結衣「……京子?」
京子「あ……」ビクッ
結衣「……一応、約束だったから。来たけど」
京子「っあ、あの。結衣っ?」
結衣「え。あ、あぁ……私だけど」
京子「き、昨日は……ごめん……」
結衣「え……?」
京子「わ、私、結衣に一杯甘えて……」
京子「我儘も、たくさん……」
結衣「……」
京子「だから、その。ちょっとやりすぎたというか……」
結衣「……病気だったんだし、仕方ないだろ」
結衣「弱ってる時くらい、頼ってくれても……」
京子「あ、あのっ……」
京子「き、昨日のことは、気にしないで」
結衣「……京子?」
京子「で、できれば……いつも通り、接して欲しいというか……」
結衣「……」
結衣「…京子は、それでいいのか……?」
京子「っ…!?」ビクッ
京子「わ、私は……っ」
結衣「……」
京子「…結衣と、一緒なら。私は、我慢できるから……」
結衣「っ……」
京子「で、でも、私のこと面倒になったら言ってね……?」
京子「私、結衣に迷惑は……」
結衣「ばか」ポン
結衣「…迷惑なわけ、ないだろ」ナデナデ
京子「ぁ……」
結衣「京子がそれでいいなら。私もいい」
京子「ん……」
京子「……ありがと」ギュ…
―――数日後 12/25
結衣「よっと……」フゥ…
京子「片付け、お疲れさん」
結衣「みんなもある程度掃除してくれてたから、ほとんど仕事なかったけどな」
京子「……久しぶりに賑やかだったよね。ここ」
結衣「あぁ。娯楽部と生徒会、両方が集まってたしな」
京子「大成功っしょ。クリスマスお泊り会」
結衣「流石に、あの人数で布団敷くのは無理あったけどな……」
京子「そこはほら、寝るつもりなかったし」
結衣「結局みんな寝てただろ。おまえ含め」
京子「それはほら、サンタさんへの配慮だよ。……本当に来るとは思わなかったけど」
結衣「私のとこは去年から来てないけどな、サンタ」
京子「私はプレゼントより現金を所望したら来なくなった」
結衣「ぶっちゃけすぎだろ……」
京子「ま、おうちによってサンタさんも配慮してくれるっしょ。今年くらい」
結衣「イブに泊まって、日付またいじゃったからな。サンタさんも困ったろうな」クス
結衣「……一人出張してきたサンタさんもいたけど」トオイメ
京子「うん……あかねさんパネェっす……」トオイメ
京子「…でも、楽しかったよね。クリスマス会」
結衣「そうだな……あれだけ人が集まると、な」
京子「ひまっちゃんのケーキ、おいしかったよね」
結衣「手作りとは思えない出来だったよな」
京子「うむ。あれは認めざるをえない」
結衣「おまえは何様だ」
京子「結衣の料理も中々だったぞよ」フフン
結衣「なんで得意気なんだよ」
京子「そいや結衣、ひまっちゃんと料理の話してたじゃん?」
京子「どうせなら今度教えてもらいなよ、ケーキ作り」
結衣「……まぁ、そういう話もしたけど」
結衣「おまえの場合、自分が食べたいだけだろ」
京子「味見は任せろ」フンス
結衣「調子に乗んな」ペシ
京子「……っと。もうこんな時間」
結衣「……」
京子「それじゃ、私もそろそろ帰ろっかな」
結衣「……っ」ギュ
京子「ねぇ結衣。私の荷物……」
結衣「なぁ京子」
京子「ん?」
結衣「……最近、泊まってなかったよな。うちに」
京子「え……っ」ビクッ
結衣「昨日は、みんなと一緒だったけど」
結衣「それ以外は、全然……」
京子「……」
結衣「風邪の時のこと、気にしてるんなら……」
京子「ゆ、結衣は……」
京子「結衣は、迷惑じゃない……?」
結衣「…ばか。いつも通りだって言ったのは、京子だろ」
結衣「私相手に、変な気遣うなっての」ポンポン
京子「……うん」ホッ…
京子「…それじゃ、久しぶりに泊まってもい?」
結衣「あぁ。京子がいいなら」
京子「ん。……やっぱ、結衣って優しいよね」ボソ
結衣「…ん? あ、泊まるんなら家に連絡入れとけよ?」
京子「はーい!」トテテ
結衣「……」
結衣「(結局、私のが我慢できてないし……)」
結衣「……バカか、私は」ハァ…
京子「結衣ー、お夕飯どうするのー?」
結衣「…あー。取り敢えず、食材の余りで作るよ。適当に」
京子「チキンまだ余ってたっけ?」
結衣「えっと……手羽が余ってたな、確か」
京子「……」ジュルリ
結衣「……」
結衣「……作ってるから、風呂掃除してこい」
京子「りょかいっ」ピュー!
京子「うんうん。やっぱ、結衣の料理はおいしい」モグモグ
結衣「……褒めても鶏はやらんぞ?」
京子「何故バレたし」
結衣「視線が露骨だっての」
京子「……」ジィィィィ
結衣「……」
京子「……」ジィィィィ
結衣「……」
結衣「……もう一本、焼いてくる」ハァ…
京子「結衣さまっ!」ヒシッ!
京子「結衣、ドライヤーどこー?」キョロキョロ
結衣「いつものとこなかったか?」
京子「うん。昨日はみんなが使ってたからねぇ」
結衣「あー、確か……」ゴソゴソ
結衣「髪、乾かし合ってたよな。あの時だな」ホレ
京子「おー。名探偵ユイ」パチパチ
結衣「……最後に使ったの、おまえだからな」
京子「あれ、そだっけ?」
結衣「綾乃の髪、乾かしてたろ。確かティッシュを用意した覚えがある……」
京子「あーあー。あの時かぁ……」チラ
京子「……ん!」グイ
結衣「?」
京子「髪! 乾かして!」エヘヘ
結衣「……はいはい」
ブォォォォォ…
結衣「……」ナデナデ
京子「んー……」ポケー
結衣「気持ちいいか?」
京子「ん。…なんかちょっと、くすぐったい」エヘヘ
結衣「……加減がわかんないんだよ。下手に触ると、傷つけそうだし」
結衣「京子、髪綺麗だから」
京子「…そ、そう?」カァァ
結衣「ああ。……髪だけは、お嬢様みたいだもんな」
京子「な、なにをぅー!?」ジタバタッ
結衣「じゃあ電気消すぞ?」
京子「えー。もう寝るの?」
結衣「昨日も遅くまで起きてただろ……」
京子「でも、せっかくの休みだしさぁ。どうせ明日も予定ないし……」
結衣「……」
結衣「……明日、どこか出掛けるか」
京子「え。ホントっ?」バッ
結衣「私も予定ないし。大掃除くらいは、しときたいけど」
京子「そんじゃ、午前中は掃除して、午後から外出で!」
結衣「……午前中だけで大掃除が終わるか…?」
京子「大丈夫大丈夫。二人でやればパパっと済んじゃうって!」フンスッ
結衣「まぁ……京子がいいなら、いいけど」
京子「そんじゃ、今日は寝よっか。起床は6時な!」
結衣「……せめて7時くらいにしとけ」
京子「んじゃ7時で。オヤスミー!」ガバッ
結衣「……」
結衣「」パチ
結衣「寒くないか?」
京子「ん。だいじょぶ」
結衣「そか」
結衣「……おやすみ、京子」
京子「……んー」ヒラヒラー
京子「ほい、燃えるごみ」ヒョイ
結衣「……冬の宿題だろ、それ」
京子「冗談冗談」
京子「ふぃー。案外掃除するとこあんのね」ヒトヤスミ
結衣「一人だと適当に済ませてたけどな、多分」
京子「京子ちゃんに感謝なさい」フンス
結衣「おまえそれ気に入ってんのか?」フンス…
京子「でもま、一人だと中々やんないよねー。ほら、長期休暇の最後に溜っちゃったり……」
結衣「宿題なら、半分は終わらせたけど。私は」
京子「……結衣さまー!」ズザー!
結衣「はえぇよ。時間あるんだから自分でやれ」ペシ
結衣「あ……」カタッ
京子「? なんかあったー?」フキフキ
結衣「いや、なんでもない。そっちは終わりそうか?」
京子「うん、窓ふきはおっけー。そっちは大丈夫?」
結衣「掃除機かけたら終わり。戸棚の中は、こんくらいでいいだろ」
京子「おぅし。んじゃ、次は洗面所見てくるっ」トテテテ
結衣「あぁ、私もすぐ行く」
京子「はいはーい」
結衣「……アルバム、まだ他にもあったんだな」チラ
結衣「でも、このアルバムって……?」ペラ…
結衣「……掃除するか」パタン
京子「あー、冷たい空気が心地よい……」ホゥ…
結衣「……ホントよく終わったな。午前中で」
京子「ご褒美に宿題を……」
結衣「今から宿題するか?」
京子「勘弁くだせぇ……」グデー
ザワザワ ガヤガヤ
結衣「……今更だけど。年末だと、どこも人多いな」
京子「まぁいーじゃん。またお昼、外食する?」
結衣「せっかく外出たんだしな。またどっか入るか」
京子「んじゃ、前のとこまた行ってみる?」
結衣「そうだな……他にアテもないし」
イラッシャイマセー!
京子「お、クリスマス仕様になってる」キョロキョロ
結衣「昨日の今日だからな、クリスマス」
京子「クリスマスケーキか……」フム…
結衣「また食べんのか?」
京子「うぅむ……」チラ
京子「…この、カップルセットってどう思う?」
結衣「……それがどうした」
京子「お飲み物が付いてお安くなってるそうですが」
結衣「いや、頼めないだろ。私たちじゃ、流石に……」
店員「ご注文を繰り返します」
店員「醤油風味の海鮮和風パスタが一点、チキンドリアが一点、」
店員「デザートにクリスマスケーキのカップルセットが一点。以上で宜しいですか?」
ザワザワ…
結衣「……」ダラダラ
京子「大丈夫でーす」ヒラヒラー
店員「畏まりました、しばらくお待ちください」テテテテ
結衣「……あの対応は普通か…?」オイ…
京子「向こうも気付いて言ってるっしょ。ほら、安くなるんならセットにしとけ、みたいな」
結衣「ファーストフードならそういう対応もあるが……」
京子「ま、言ったもん勝ちだって。結衣も食べたいっしょ? ケーキ」ニシシ
結衣「代わりに変な汗掻いたけどな……」
ゴチュウモン オモチシマシター!
京子「結衣のシーフード、一口ちょうだい?」モグモグ
結衣「いいけど。……おまえはまた鶏か」
京子「鶏って飽きなくね? 美味しいし」
結衣「まぁ、手頃ではあるよな。タンパク源として」
京子「なんかプロっぽいな。コメントが」
結衣「なんのプロだよ」
店員「それではデザートの方、お持ちしてもよろしいですか?」
結衣「あ、はい。お願いします」
店員「少々お待ち下さいー」トテテテ
京子「……そういえばさ」
結衣「ん?」
京子「周り、カップル多いよね…?」ヒソヒソ
結衣「……今更か」
京子「い、いや。なんとなくわかってたけどさ……」チラ…
結衣「? なんだ、どうかし――――」
京子「……あのカップルジュース、どう思う?」
結衣「……」
結衣「嫌な予感しかしないんだが……」
京子「あのストロー、二人用のだよ……」
結衣「実物は始めてみた……。…い、いや。まさかな?」ゴク…
京子「だ、だよね。カップルセットって、写真では普通に……」アハハ…
店員「お待たせしましたー!」
結京「……」アチャー…
結衣「……で、どうするんだ? このジュース……」
京子「……」
ヒソヒソ ザワザワ…
京子「え、えと。ゆ、結衣は、嫌なら飲まなくても……」
結衣「……二人で飲まないと飲めないんじゃなかったか? このストロー……」
京子「い、いや。無理に飲むことないんじゃない? 元々、セットで付いてきただけだし……」
結衣「わ、私は別に、嫌では、ないけど……」カァァ
京子「わっ、私も別に、嫌なわけないけどっ」ドキドキ
結衣「……」
京子「……」
結衣「……食べるか。取り敢えず」
京子「う、うん……」カァァ
京子「……」ドキドキ
結衣「……っ」カァァ
チュー……
ア、ミテー! アノコタチカワイー!
結衣「ぶはっ」ゴフッ…
京子「ま、まだ半分も減ってない……」ゼイ…
結衣「というか、周りの視線が恥ずかしすぎる……」
京子「これ、こういう罠なんじゃない…? カップルかどうかは問題じゃなくて」
京子「セット頼んだら、カップルに見えますっていう……」
結衣「あぁ……ありそうだな、それ……」
アリガトウゴザイマシター!
京子「強敵だった……」グッタリ
結衣「結局、飲みきれなかったけど……」
京子「や、やっぱりアレは……ねぇ?」
結衣「まぁ、流石に恥ずかしかったよな……アレは」
京子「さて。んじゃ、次どこ行く?」
結衣「またその辺ブラブラするか?」
京子「んー。どうせやることないしねぇ……」フム…
結衣「じゃ、適当に見て回るか」
京子「あ、このパンダ結衣っぽい」ヒョイ
結衣「なんだそれ。というか、なんでパンダ……」
京子「いいじゃん、可愛いし」ニシシ
結衣「悪くはないが……」
京子「お、このパンダ時計付いてる」
結衣「なんかそれ違うだろ」
京子「んー。犬と猫と、あとトマトはないのか」キョロキョロ
結衣「トマト……」
京子「お、キーホルダーはあった」ヒョイ
結衣「あー、動物シリーズと野菜シリーズがあるのな」
京子「野菜に需要はあるのか……」
結衣「おまえトマトだろ」
京子「うむ。でも可愛いな、このトマト」プラーン
結衣「…可愛い……か?」アレ…?
京子「あれ。結衣、このゲーム買ってたっけ?」フト
結衣「ん?」ピタッ
結衣「あぁ、それなら買ったよ。まだクリアしてないけど」
京子「このシリーズ、前にやったよね? カメラで霊倒して、廃村から脱出するやつ」
結衣「そいや、京子とやったっけ」
京子「そうそう。触れたら即死でずっと追いかけてくる女の子とか」
結衣「ラスボスがイベントで出てくるやつな。あれは焦った」
結衣「……倒そうとして無駄に頑張ってたよな、京子は」ナツカシイ…
京子「帰ったら新作もやろっか。まだクリアしてないんだよね?」
結衣「そうだな。……どうせなら攻略本も捜してみるか」フム…
京子「それは邪道!」
京子「よっと」ヒョイ
結衣「相変わらず上手いな。UFOキャッチャー」
京子「鉄則は、取れるやつを取る。取れないやつは取れない」フフン!
結衣「カッコいいこと言ってるようで、別にカッコよくはないぞ」
京子「でもこれ、取れんやつはどうやっても取れんからね。仕方ないさ、だって商売だもの」
結衣「生々しいことを言うな」
京子「結衣はなんか取って欲しいのあるー? 今なら何でも取ってあげるよ!」
結衣「言ってることが前と矛盾してるぞ」
結衣「……でも、取れるならアレ」ピ
京子「…パンダクッション?」
結衣「……」コク
京子「なんだ。結衣も気に入ってんじゃん、パンダ」ニヤ
結衣「……悪かったな」プイ
京子「ふむ。でもアレは難しそうだね」ジー
結衣「まぁ、無理に取らんでもいいが」
京子「んにゃ。あそこのは難しそうだけど、そっちに埋まってる同じのなら」チャリン
結衣「いけるか?」
京子「上のやつどければ、多分いける」ウィィ…
京子「ほい、本命ゲット!」ドヤ
結衣「どけるついでに色違いも取れちゃったな」アカパンダ…?
京子「んじゃそれ、私専用で!」
ガガガガガガ ババーン!
京子「結衣とやると簡単でつまんなーい」パンパン
結衣「私だってそんな上手くねーよ」ババババ
京子「ほら、もう次の面」
結衣「まだ序盤だっての。あ、リロードしとけよ?」カシャッ
ゴゴゴゴゴ……
京子「ふぃー。やっとクリア……」ホッ…
結衣「これ、最後までいくとけっこう時間潰れるからな」フゥ…
京子「というか、エンディングまでいったの初めてだよ、私」
結衣「……毎回、途中でやられてたからな」
京子「そーそ。結衣だけいっつもクリアしてたじゃん、これ」
結衣「でも、今回は最後まで守れたろ?」
京子「……」
京子「……結衣がこのゲームやってたのって、そういうこと?」
結衣「負けっ放しは悔しいだろ。普段はシューティング、あんまやらないんだけどな」
京子「……」ギュ…
結衣「それじゃ、そろそろ夕飯買って帰るか」
京子「……あれ。もうこんな時間?」
結衣「あぁ、今日はゆっくり見て回ってたしな」
結衣「で、夕飯はリクエストあるか? 鶏肉が続いてたけど、他にも何か……」
京子「…えと。私、今日はもう帰るね……?」
結衣「っ……」ビクッ
京子「今日も遅くなると、流石に怒られそうだしさ」
京子「ほら私、一昨日から帰ってないわけだし……」
結衣「……そっか。それなら仕方ないな」
京子「うん、たまには帰っとかないとね。入り浸っちゃうと、また……」
結衣「……」
結衣「京子は」
京子「?」
結衣「……今日のこと、デートだったと思うか?」
京子「え……っ?」ビクッ
結衣「別に、手を繋いだりはしなかったし」
結衣「……お昼食べさせ合ったりも、しなかったし」
京子「あ、あの……結衣……?」
結衣「…京子が、なんとなく避けてるのは、わかってたけど」
京子「っ!?」ビクッ
結衣「……カップルセットも。開き直れば冗談にしか見えないもんな」
京子「……っ」
結衣「……私は、デートでもいいかなって、思ってたんだけど」
京子「ゆ、結衣…?」
結衣「京子は、どこからがデートだと思う?」
京子「そ、それって……っ」
結衣「……」
京子「っゆ、結衣はっ……」
結衣「……」
京子「私と、デートしてくれるの……?」
結衣「……京子となら、嫌じゃない」
京子「な、なんでさ……私のこと、好きにはなれないって……」
結衣「好きだよ……私だって、京子のことが……」ギュ…
京子「じゃ、じゃあっ、なんで……っ」
結衣「……私は、怖いんだと思う」
結衣「京子と付き合って、普通の関係じゃ、なくなって……」
結衣「……京子のこと、守れなくなるのが」
京子「わっ、私は……結衣と一緒なら、それでも……」
結衣「……両親にバレれば、転校させられるかもしれない」
京子「ぁ……っ」ビクッ
結衣「周りに敬遠されて……誰も味方してくれないかもしれない」
結衣「……そうなったら、逆らえないだろ……。私たちだけじゃ、どうにもならない……」
結衣「……京子を守るって。私、自信ないよ……」
京子「っ……」ジワ…
京子「……私たち、一緒にいない方が、いいのかな」
結衣「っ……」ズキッ…
京子「でも……私、結衣のこと、好きだよ……」
京子「誰になんて言われても、結衣のこと……―――――」
結衣「……ごめん」ギュ…
京子「……うぅん。私、嬉しいよ…? 結衣と、両想いになれたんだもん」
結衣「ばか……っ」ジワ…
京子「ずっと、友だちでいよ…? お互い、他に好きな人、捜そ?」ギュ…
結衣「っ……」グッ…
結衣「……失恋、しちゃったな」
京子「ん……お互い、フラれちゃったね……」ギュ…
バタンッ!
結衣「……」ガタッ
結衣「(何だよ……結局、私が……)」
結衣「…私が、京子を泣かせてどうすんだよ……っ」ギリッ…
結衣「(守ってやるとか……バカか、私は……)」
結衣「(でも、どうしようもないだろ……私たちじゃ、結局……)」
結衣『京子は』
結衣『……今日のこと、デートだったと思うか?』
結衣「っ……私は、何がしたかったんだよ……」
結衣「言わなきゃいいのに……なんで、あんなこと……」
結衣「(私は……京子と、どうなりたいんだよ……)」
バタン
京子「……」
京子「(……このまま、友だちのままで、二人とも大人になって)」
京子「(その時までずっと、結衣が私のこと、好きでいてくれたら……)」
京子「…結衣は、私に……キスしてくれるかな……」
京子「(それまで、ずっと友だちで我慢すれば……)」
京子「(二人だけでも生きていけるって、証明できれば、きっと……)」ポテ…
京子「あ……パンダ……」ヒョイ
京子「(結衣に渡すの、忘れてたな……)」
京子「……っ」ギュウ…
京子『ずっと、友だちでいよ…? お互い、他に好きな人、捜そ?』
京子「もう、私……結衣のことしか、考えらんないよ……」
京子「(結衣は、いつまで一緒にいてくれるかな……)」
京子「(ずっと友だちのままでも、私のこと、好きでいてくれるかな……)」ヒクッ…
京子「結衣……私、やっぱりダメだよ……」ジワ…
京子「私一人じゃ、頑張れないよ……っ」ギュ…ッ
京子「結衣と一緒じゃなきゃ、こんなに弱い子なんだよ……」グスッ…
京子「(結衣……っ)」ギュ…
類似してるかもしれないスレッド
- 京子「あかりが小さくなった!?」 (225) - [62%] - 2012/8/7 11:45 ★
- 京子「あかりが幼くなった!?」 (193) - [59%] - 2011/9/28 0:45 ★★
- 櫻子「ああっ……ひまわりっ……!」 (134) - [57%] - 2012/9/29 7:30 ○
- 京子「あかりが2人になった!?」 (134) - [56%] - 2012/7/30 14:45 ★
- 京子「ちなちゅとぽかぽかデート」 (76) - [56%] - 2011/11/1 23:30 ○
- 小鞠「私のこと、好きにして……?」 (206) - [55%] - 2014/1/2 16:45 ★
- 京子「結衣ー、撫でてー♪(…)」 (187) - [54%] - 2012/2/4 4:45 ★
- 京子「結衣と綾乃がいなくなった」 (140) - [54%] - 2012/1/27 5:30 ★
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について