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元スレ小鞠「私のこと、好きにして……?」
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蛍「あのっ、センパイのことが好きです」
小鞠「えっ?」
蛍「センパイのことが大好きなんです」
蛍が顔を赤くしながら私を見つめる。
これって、もしかして……。
小鞠「好きってさ。友達としてって意味じゃないんだよね?」
蛍「はい。センパイと――お付き合いがしたいんです」
小鞠「え、えっと」
蛍「今すぐに返事が欲しいとは思っていません。ただ、一度考えては貰えませんか?」
小鞠「うん……。分かった。ごめんね」
小鞠「えっ?」
蛍「センパイのことが大好きなんです」
蛍が顔を赤くしながら私を見つめる。
これって、もしかして……。
小鞠「好きってさ。友達としてって意味じゃないんだよね?」
蛍「はい。センパイと――お付き合いがしたいんです」
小鞠「え、えっと」
蛍「今すぐに返事が欲しいとは思っていません。ただ、一度考えては貰えませんか?」
小鞠「うん……。分かった。ごめんね」
「日曜日に二人っきりで話がしたい」と言って呼び出してきた蛍からの言葉。
それは私に対する愛の告白で。
確かに最近は蛍と過ごすことが多くて、一緒に村の中を散歩したりお互いの家へ遊びに行ったりはしていたけれど。
そんな……私のことが好きだなんて。
急にそう言われても困るし……。
そもそも女同士ってどうすればいいんだろう……?
それ以前に、私には「恋してる」っていう気持ちがイマイチ良く分かんない。
蛍のことは大好き。
これからもずっとずっと仲良くしていたい。
でも正直に言うと――蛍のことは「とても仲の良い友達」としてしか見られない。
それは私に対する愛の告白で。
確かに最近は蛍と過ごすことが多くて、一緒に村の中を散歩したりお互いの家へ遊びに行ったりはしていたけれど。
そんな……私のことが好きだなんて。
急にそう言われても困るし……。
そもそも女同士ってどうすればいいんだろう……?
それ以前に、私には「恋してる」っていう気持ちがイマイチ良く分かんない。
蛍のことは大好き。
これからもずっとずっと仲良くしていたい。
でも正直に言うと――蛍のことは「とても仲の良い友達」としてしか見られない。
ほたるんとこまちゃんの間に全裸で放り込まれて意思の無い肉棒として扱われたい
一週間以上悩んだ。
けれども私は蛍の気持ちに応えることが出来なくて、とっても心が傷んだけれど告白を断ることにした。
「友達としてこれからも仲良くしてね」という言葉を添えて。
小鞠「本当にごめんね」
蛍「いえ、いいんです。エヘヘ、失敗しちゃったなあ」
そう言って笑う蛍の目には涙が浮かんでいて。
それなのに――私は気の利いた言葉なんて全然思いつかなかった。
けれども私は蛍の気持ちに応えることが出来なくて、とっても心が傷んだけれど告白を断ることにした。
「友達としてこれからも仲良くしてね」という言葉を添えて。
小鞠「本当にごめんね」
蛍「いえ、いいんです。エヘヘ、失敗しちゃったなあ」
そう言って笑う蛍の目には涙が浮かんでいて。
それなのに――私は気の利いた言葉なんて全然思いつかなかった。
***
それから蛍とは今まで通りに接することになった。
夏海やれんげ、お兄ちゃん達にも蛍の告白は内緒にして。
最初は告白を断った罪悪感もあったけれど、段々とそんな気持ちも薄れて。
半年後には本当に何事も無かったかのように私は毎日を過ごしていた。
それから蛍とは今まで通りに接することになった。
夏海やれんげ、お兄ちゃん達にも蛍の告白は内緒にして。
最初は告白を断った罪悪感もあったけれど、段々とそんな気持ちも薄れて。
半年後には本当に何事も無かったかのように私は毎日を過ごしていた。
***
それから4年の月日が経って。
蛍「センパイは来年から東京の会社で働くんですよね?」
小鞠「うん、そうだよ。〇〇区って所にあるんだ」
お兄ちゃんは東京の大学へ行ったし、夏海も今の学校を卒業したら専門学校へ通いたいって言ってる。
でも高校3年生の私は来年から社会人。
東京の小さな会社に就職が決まってる。
お母さんは大学へ通っても構わないって私に言ったけれど、本当は家計が苦しくてそんな余裕なんて無いを知ってる。
就職するのは、子どもが三人とも全員進学と下宿なんてしたら学費が大変だからって考えた結果。
もちろん大学生活に興味が無い訳じゃなかったけれど、そこまでして学びたいことっていうのもなかったし……。
村を離れるのはやっぱり寂しい。
でも運良く就職先が見つかったことに感謝しなきゃ。
それから4年の月日が経って。
蛍「センパイは来年から東京の会社で働くんですよね?」
小鞠「うん、そうだよ。〇〇区って所にあるんだ」
お兄ちゃんは東京の大学へ行ったし、夏海も今の学校を卒業したら専門学校へ通いたいって言ってる。
でも高校3年生の私は来年から社会人。
東京の小さな会社に就職が決まってる。
お母さんは大学へ通っても構わないって私に言ったけれど、本当は家計が苦しくてそんな余裕なんて無いを知ってる。
就職するのは、子どもが三人とも全員進学と下宿なんてしたら学費が大変だからって考えた結果。
もちろん大学生活に興味が無い訳じゃなかったけれど、そこまでして学びたいことっていうのもなかったし……。
村を離れるのはやっぱり寂しい。
でも運良く就職先が見つかったことに感謝しなきゃ。
蛍「実は今日、センパイにお話がありまして」
小鞠「どうしたの?」
蛍「私、東京の高校に行こうと思っているんです」
小鞠「へえ、そうなんだ!じゃあこれからもすぐに蛍と会えるんだね!」
蛍も東京に行くんだ。
この辺だと行ける高校っていうのは限られちゃうから、まあしょうがないことなのかな。
小鞠「どうしたの?」
蛍「私、東京の高校に行こうと思っているんです」
小鞠「へえ、そうなんだ!じゃあこれからもすぐに蛍と会えるんだね!」
蛍も東京に行くんだ。
この辺だと行ける高校っていうのは限られちゃうから、まあしょうがないことなのかな。
蛍「それでセンパイに相談なんですけれど……私とルームシェアをしませんか?」
小鞠「ルームシェア?」
蛍「あっ!べ、別に無理にとは言いません!……ただ、単身で東京にっていうのはちょっと怖いですし。それに生活費も二人で折半する方が安く済むなあと思いまして……」
確かにそれはそうかも。
蛍なら同居相手として安心だし、都会暮らしについても色々教えてもらえそう。
蛍「家事も全部私がやります!ですので一度考えてみてはもらえませんか!」
小鞠「そ、そんなに必死にならなくても……」
蛍「あっ、ご、ごめんなさい」
小鞠「ルームシェア?」
蛍「あっ!べ、別に無理にとは言いません!……ただ、単身で東京にっていうのはちょっと怖いですし。それに生活費も二人で折半する方が安く済むなあと思いまして……」
確かにそれはそうかも。
蛍なら同居相手として安心だし、都会暮らしについても色々教えてもらえそう。
蛍「家事も全部私がやります!ですので一度考えてみてはもらえませんか!」
小鞠「そ、そんなに必死にならなくても……」
蛍「あっ、ご、ごめんなさい」
確かにこまちゃんが毎日自分で作った料理を食べたらすぐ死にそうだなww
それにしてもれんちょん寂しいな・・・
それにしてもれんちょん寂しいな・・・
小鞠「……いいよ!ルームシェア」
蛍「えっ?」
小鞠「私も一人ぼっちは不安だったんだ。お金の節約にもなりそうだし、蛍とのルームシェアに賛成だよ」
蛍「やった!」
小鞠「わ、私だって家事は頑張るからね!」
蛍「しぇんぱい……」
小鞠「ん?」
蛍「しぇんぱい……ありがとうございますぅ」
小鞠「あ、頭上げてよ蛍……。それよりも受験頑張ってね!きっと蛍なら大丈夫だから!」
蛍「はい!」
私や蛍の両親も、一人で暮らすよりはルームシェアの方がいいんじゃないかって賛成してくれた。
蛍「えっ?」
小鞠「私も一人ぼっちは不安だったんだ。お金の節約にもなりそうだし、蛍とのルームシェアに賛成だよ」
蛍「やった!」
小鞠「わ、私だって家事は頑張るからね!」
蛍「しぇんぱい……」
小鞠「ん?」
蛍「しぇんぱい……ありがとうございますぅ」
小鞠「あ、頭上げてよ蛍……。それよりも受験頑張ってね!きっと蛍なら大丈夫だから!」
蛍「はい!」
私や蛍の両親も、一人で暮らすよりはルームシェアの方がいいんじゃないかって賛成してくれた。
それから蛍は東京の高校に無事合格して、私達は二人で住む部屋を探すことになった。
とは言ってもお互いに未成年だったから、親には随分お世話になっちゃったけれど。
でもおかげでちゃんとした2DKの部屋を借りられることになったし、家具も色々と揃えてもらった。
これから――どんな生活が待っているのかな?
とは言ってもお互いに未成年だったから、親には随分お世話になっちゃったけれど。
でもおかげでちゃんとした2DKの部屋を借りられることになったし、家具も色々と揃えてもらった。
これから――どんな生活が待っているのかな?
***
初めての東京での暮らし。
新生活が始まった頃は家の鍵を閉め忘れたり、人混みに慣れなかったりと大変だった。
でも、週末には蛍と観光に行ってみたりして、それなりに東京の生活を楽しんでいた。
けれども段々と毎日の生活に仕事の存在が大きくのしかかってくるようになって、生活を楽しむどころじゃなくなってきていた。
初めての東京での暮らし。
新生活が始まった頃は家の鍵を閉め忘れたり、人混みに慣れなかったりと大変だった。
でも、週末には蛍と観光に行ってみたりして、それなりに東京の生活を楽しんでいた。
けれども段々と毎日の生活に仕事の存在が大きくのしかかってくるようになって、生活を楽しむどころじゃなくなってきていた。
小鞠「申し訳ありません」
上司「もうこれで何度目?何回言ったら分かるの?」
小鞠「も、申し訳ありません……」
上司「本当に物覚えが悪いんだね。メモとかちゃんと取ってる?」
小鞠「はい……」
上司「もう学生じゃなくて社会人なんだからしっかりやってよね」
小鞠「分かりました……」
上司に何度も頭を下げて、自分の机に戻る。
上司「もうこれで何度目?何回言ったら分かるの?」
小鞠「も、申し訳ありません……」
上司「本当に物覚えが悪いんだね。メモとかちゃんと取ってる?」
小鞠「はい……」
上司「もう学生じゃなくて社会人なんだからしっかりやってよね」
小鞠「分かりました……」
上司に何度も頭を下げて、自分の机に戻る。
社会に出てから、私が本当に甘ちゃんで、ドジで、要領が悪いんだって気付かされた。
これまでも、自分って人より抜けている所があるかもって思ってた。
ただ、学校に通っている間は親や先生の言うことを聞いていればそれで良くて、あまり誰かから怒られもしなかった。
でも社会に出てからは違う。
ある程度自分で考えて行動しなきゃいけないし、お金を貰って社員として働いている以上責任も付いてくる。
ちょっとのミスがちょっとどころじゃ済まないことだってある。
覚えないといけないこともすごく多い。
今は周りのフォローで助かっているけれど、あまりの不出来さから職場で煙たがられているんじゃないかって思ってしまう。
「まだ入って一年目なんだから」なんて、とてもじゃないけど言えそうな雰囲気に無かった。
これまでも、自分って人より抜けている所があるかもって思ってた。
ただ、学校に通っている間は親や先生の言うことを聞いていればそれで良くて、あまり誰かから怒られもしなかった。
でも社会に出てからは違う。
ある程度自分で考えて行動しなきゃいけないし、お金を貰って社員として働いている以上責任も付いてくる。
ちょっとのミスがちょっとどころじゃ済まないことだってある。
覚えないといけないこともすごく多い。
今は周りのフォローで助かっているけれど、あまりの不出来さから職場で煙たがられているんじゃないかって思ってしまう。
「まだ入って一年目なんだから」なんて、とてもじゃないけど言えそうな雰囲気に無かった。
小鞠「ただいま」
蛍「おかえりなさい」
玄関で蛍が出迎えてくれる。
蛍「お風呂より先にご飯にします?」
小鞠「うん、そうさせてもらおうかな」
私が家を空けている間、蛍は家事のほとんどをやってくれている。
高校生よりも社会人の方が大変だからって。
私も家事を頑張ろうとしたけれど、蛍に「私がやりますから!」って止められてしまった。
特に料理に関しては蛍の意志が強くて、ほとんどキッチンに立たせてもらえない。
仕事が本当に忙しくなってきたのもあって、今はかなり蛍に任せてしまっていた。
蛍「おかえりなさい」
玄関で蛍が出迎えてくれる。
蛍「お風呂より先にご飯にします?」
小鞠「うん、そうさせてもらおうかな」
私が家を空けている間、蛍は家事のほとんどをやってくれている。
高校生よりも社会人の方が大変だからって。
私も家事を頑張ろうとしたけれど、蛍に「私がやりますから!」って止められてしまった。
特に料理に関しては蛍の意志が強くて、ほとんどキッチンに立たせてもらえない。
仕事が本当に忙しくなってきたのもあって、今はかなり蛍に任せてしまっていた。
小鞠「それじゃあおやすみ」
蛍「おやすみなさい」
お風呂から上がって少しだけゆっくりした後、自分の部屋に戻って寝る準備を始める。
そうしないと次の日に身体が持たないから。
小鞠「はぁ……」
明日、会社に行きたくないな。
また上司に怒られるのかな。
真面目にやっているつもりなのに。
これまであまり人から怒られてこなかったから、言葉のひとつひとつが胸に突き刺さって苦しい。
私ってこんなに打たれ弱いんだ……。
こんなに社会人が辛いだなんて思わなかった。
仕事、辞めたいな……。
学生が羨ましいな……。
蛍「おやすみなさい」
お風呂から上がって少しだけゆっくりした後、自分の部屋に戻って寝る準備を始める。
そうしないと次の日に身体が持たないから。
小鞠「はぁ……」
明日、会社に行きたくないな。
また上司に怒られるのかな。
真面目にやっているつもりなのに。
これまであまり人から怒られてこなかったから、言葉のひとつひとつが胸に突き刺さって苦しい。
私ってこんなに打たれ弱いんだ……。
こんなに社会人が辛いだなんて思わなかった。
仕事、辞めたいな……。
学生が羨ましいな……。
***
小鞠「ただいま……」
やっと一日が終わった。
でも明日も仕事。
今日は怒られることがあまりに多くて、会社のトイレで一人泣いてしまった。
もう仕事を辞めたい。
人間関係が辛い。
毎日朝起きて通勤するのが苦しい。
村に帰りたい。
蛍「おかえりなさい」
蛍が笑顔で出迎えてくれる。
その明るい笑顔があまりに眩しすぎて目を逸らす。
私とは対照的に目の前で嬉しそうにしている蛍が羨ましい。
――ちょっと鬱陶しいな。
小鞠「ただいま……」
やっと一日が終わった。
でも明日も仕事。
今日は怒られることがあまりに多くて、会社のトイレで一人泣いてしまった。
もう仕事を辞めたい。
人間関係が辛い。
毎日朝起きて通勤するのが苦しい。
村に帰りたい。
蛍「おかえりなさい」
蛍が笑顔で出迎えてくれる。
その明るい笑顔があまりに眩しすぎて目を逸らす。
私とは対照的に目の前で嬉しそうにしている蛍が羨ましい。
――ちょっと鬱陶しいな。
小鞠「ご飯いらないから」
蛍「えっ……」
小鞠「食欲ないし。今日ホントに疲れた……」
蛍「わ、分かりました……。大丈夫ですか?」
小鞠「うん」
そっけない私の対応に蛍の顔が曇る。
けれどもすぐに笑顔になって。
蛍「じゃあお風呂に入りますか?エヘヘ、お湯もちゃんと張っておきましたよ」
小鞠「いいよ……ったく、うるさいなあ」
蛍「え……」
蛍「えっ……」
小鞠「食欲ないし。今日ホントに疲れた……」
蛍「わ、分かりました……。大丈夫ですか?」
小鞠「うん」
そっけない私の対応に蛍の顔が曇る。
けれどもすぐに笑顔になって。
蛍「じゃあお風呂に入りますか?エヘヘ、お湯もちゃんと張っておきましたよ」
小鞠「いいよ……ったく、うるさいなあ」
蛍「え……」
小鞠「ねえ、何でそんなにニコニコしてるの?私の機嫌が悪いの分かるでしょ。イライラするんだけど」
蛍「ご、ごめんなさい」
ダメ……。
何にも悪くない蛍に当たるのは。
小鞠「学生は気楽だもんねー」
蛍「そ、そうかもしれません……」
でも理性より感情が先走って、次々と溢れる言葉を抑えられない。
小鞠「そうかもしれないって、そうに決まってんじゃん」
蛍「そう、ですよね」
小鞠「社会人になったら毎日仕事ばっかり。家にいても仕事のことばっかり考えてさ。寝ても全然疲れが取れないんだよ。そんなにへらへら笑ってらんないし」
蛍「ごめんなさい……」
小鞠「今日はもう寝るから」
蛍「わ、分かりました……。おやすみなさい」
小鞠「おやすみ」
蛍「ご、ごめんなさい」
ダメ……。
何にも悪くない蛍に当たるのは。
小鞠「学生は気楽だもんねー」
蛍「そ、そうかもしれません……」
でも理性より感情が先走って、次々と溢れる言葉を抑えられない。
小鞠「そうかもしれないって、そうに決まってんじゃん」
蛍「そう、ですよね」
小鞠「社会人になったら毎日仕事ばっかり。家にいても仕事のことばっかり考えてさ。寝ても全然疲れが取れないんだよ。そんなにへらへら笑ってらんないし」
蛍「ごめんなさい……」
小鞠「今日はもう寝るから」
蛍「わ、分かりました……。おやすみなさい」
小鞠「おやすみ」
自分の部屋に入ってベッドに倒れ込む。
小鞠「……はぁ」
何であんなこと言っちゃったんだろ。
私、最低だ。
小鞠「ごめん……」
部屋でひとり呟いたって、蛍には届かないのに。
私もちょっと前までは高校生だったのに。
しかも蛍と違って家事なんてお母さんに任せっきりで。
今日だって蛍は私のために家事をやってくれていたのに。
放課後、誰かと遊んだりする時間を減らして。
蛍をストレスのはけ口なんかにして、本当に――私って最低だ。
小鞠「……はぁ」
何であんなこと言っちゃったんだろ。
私、最低だ。
小鞠「ごめん……」
部屋でひとり呟いたって、蛍には届かないのに。
私もちょっと前までは高校生だったのに。
しかも蛍と違って家事なんてお母さんに任せっきりで。
今日だって蛍は私のために家事をやってくれていたのに。
放課後、誰かと遊んだりする時間を減らして。
蛍をストレスのはけ口なんかにして、本当に――私って最低だ。
小鞠「……ごめん」
謝らなくちゃって思うけれども、すぐに意識が遠くなってきて。
そのまま着替えもせずに眠ってしまった。
謝らなくちゃって思うけれども、すぐに意識が遠くなってきて。
そのまま着替えもせずに眠ってしまった。
***
小鞠「う……ん」
いつもより少し早い時間に目が覚める。
家に帰ってすぐに眠ってしまったからかな。
小鞠「シャワー浴びよ」
まだ出勤まで時間もあることだしサッパリしてこよう。
小鞠「う……ん」
いつもより少し早い時間に目が覚める。
家に帰ってすぐに眠ってしまったからかな。
小鞠「シャワー浴びよ」
まだ出勤まで時間もあることだしサッパリしてこよう。
自分の部屋を出ると、魚を焼くいい匂いが漂ってきた。
蛍「あ、センパイ!おはようございます!」
キッチンに立っていた蛍が振り向く。
小鞠「おはよう……」
ねぇ、どうしてそんなに明るく振る舞っていられるの?
私のこと、嫌いにならないの?
昨日、蛍にあんな態度を取っちゃったのに。
蛍「すいません、もう少ししたらご飯出来ますので」
小鞠「あ、あの……」
蛍「どうかしました?」
蛍に謝らなくちゃ。
小鞠「昨日は、ごめん」
蛍「私は全然気にしていませんよ?」
え――どうして……?
蛍「あ、センパイ!おはようございます!」
キッチンに立っていた蛍が振り向く。
小鞠「おはよう……」
ねぇ、どうしてそんなに明るく振る舞っていられるの?
私のこと、嫌いにならないの?
昨日、蛍にあんな態度を取っちゃったのに。
蛍「すいません、もう少ししたらご飯出来ますので」
小鞠「あ、あの……」
蛍「どうかしました?」
蛍に謝らなくちゃ。
小鞠「昨日は、ごめん」
蛍「私は全然気にしていませんよ?」
え――どうして……?
小鞠「でもっ。私あんなに酷いこと言っちゃって……」
そう言うと蛍は静かに言葉を発した。
蛍「センパイお仕事大変ですよね。ストレスが溜まってイライラする時だってあります。センパイ、とっても頑張っていますから。……だから私は全然気にしていません」
小鞠「蛍、本当にごめんね」
蛍「私は大丈夫ですよ。だからセンパイも気にしないでください」
小鞠「ありがとう……」
蛍は優しすぎるよ。
私が何もかも悪いのに。
本当に子どもなのは私の方だ……。
小鞠「シャワー浴びてくるね」
蛍「あ、良かったらお風呂に入ります?昨日のお湯温めてありますので」
小鞠「ありがとう、蛍」
蛍は――優しすぎるよ。
その後お風呂に入りながら蛍のことを思い浮かべると、何故か胸が苦しくなった。
そう言うと蛍は静かに言葉を発した。
蛍「センパイお仕事大変ですよね。ストレスが溜まってイライラする時だってあります。センパイ、とっても頑張っていますから。……だから私は全然気にしていません」
小鞠「蛍、本当にごめんね」
蛍「私は大丈夫ですよ。だからセンパイも気にしないでください」
小鞠「ありがとう……」
蛍は優しすぎるよ。
私が何もかも悪いのに。
本当に子どもなのは私の方だ……。
小鞠「シャワー浴びてくるね」
蛍「あ、良かったらお風呂に入ります?昨日のお湯温めてありますので」
小鞠「ありがとう、蛍」
蛍は――優しすぎるよ。
その後お風呂に入りながら蛍のことを思い浮かべると、何故か胸が苦しくなった。
***
小鞠「ただいまー」
ああ、今日はホントに遅くなっちゃった。
あと1時間もしないうちに日付が変わっちゃう。
小鞠「あれ?」
蛍「すぅ……すぅ……」
テーブルには二人分のご飯が並んでいて。
そして、そこで腕を枕にして眠っている蛍の姿。
小鞠「ごめんね……」
私のこと、待っていてくれたんだ。
遅くなるから先にご飯食べてって伝えていたのに。
小鞠「ただいまー」
ああ、今日はホントに遅くなっちゃった。
あと1時間もしないうちに日付が変わっちゃう。
小鞠「あれ?」
蛍「すぅ……すぅ……」
テーブルには二人分のご飯が並んでいて。
そして、そこで腕を枕にして眠っている蛍の姿。
小鞠「ごめんね……」
私のこと、待っていてくれたんだ。
遅くなるから先にご飯食べてって伝えていたのに。
小鞠「蛍、綺麗……」
この子は本当に美人だなって思う。
小さい頃から蛍は綺麗だったけど、歳を重ねるごとにどんどん綺麗な女の子に育ってきている。
こうやって蛍の寝顔を見つめていると、今朝のことを思い出す。
また胸が苦しくなって、ドキドキする。
小鞠「触りたいな」
静かにそう呟く。
ってそんなことしたら!
小鞠「だ、ダメだよねっ」
そんなことをしたらいけないって頭の中で誰かが警告している。
小鞠「でも、ちょっとぐらいは……」
誘惑に負けて蛍の手にそっと触れる。
小鞠「触っちゃった……」
蛍の手に触れていると鼓動が速くなるのを感じる。
こんな風にそっと手を重ねるだけじゃなくて、手を繋いでいられたらなあって思ってしまう。
――恋人同士がそうするみたいに。
この子は本当に美人だなって思う。
小さい頃から蛍は綺麗だったけど、歳を重ねるごとにどんどん綺麗な女の子に育ってきている。
こうやって蛍の寝顔を見つめていると、今朝のことを思い出す。
また胸が苦しくなって、ドキドキする。
小鞠「触りたいな」
静かにそう呟く。
ってそんなことしたら!
小鞠「だ、ダメだよねっ」
そんなことをしたらいけないって頭の中で誰かが警告している。
小鞠「でも、ちょっとぐらいは……」
誘惑に負けて蛍の手にそっと触れる。
小鞠「触っちゃった……」
蛍の手に触れていると鼓動が速くなるのを感じる。
こんな風にそっと手を重ねるだけじゃなくて、手を繋いでいられたらなあって思ってしまう。
――恋人同士がそうするみたいに。
小鞠「蛍……」
蛍「う……ん」
ほんの少しだけ力を加えると蛍がもぞもぞと動いた。
いけない!今ので起こしちゃったんだ。
蛍「ん……。あ、センパイ」
小鞠「ただいまっ」
慌てて蛍から手を離す。
蛍「ごめんなさい。私、眠ってしまって」
小鞠「蛍は謝らないで。私こそ遅くなってごめんね。夕方に連絡した通り、先にご飯食べてて良かったんだよ?」
蛍「いえ、違うんです。実はご飯を作った後すぐに眠くなってしまいまして……」
そんなにすぐ分かる嘘を付いちゃって……。
いつもはすごく大人びていても、こういう部分はまだまだ子どもなんだなって思う。
でも。
それも蛍の可愛い所。
ここは気付かない振りをする方がいいのかな。
蛍「う……ん」
ほんの少しだけ力を加えると蛍がもぞもぞと動いた。
いけない!今ので起こしちゃったんだ。
蛍「ん……。あ、センパイ」
小鞠「ただいまっ」
慌てて蛍から手を離す。
蛍「ごめんなさい。私、眠ってしまって」
小鞠「蛍は謝らないで。私こそ遅くなってごめんね。夕方に連絡した通り、先にご飯食べてて良かったんだよ?」
蛍「いえ、違うんです。実はご飯を作った後すぐに眠くなってしまいまして……」
そんなにすぐ分かる嘘を付いちゃって……。
いつもはすごく大人びていても、こういう部分はまだまだ子どもなんだなって思う。
でも。
それも蛍の可愛い所。
ここは気付かない振りをする方がいいのかな。
小鞠「今日もご飯作ってくれてありがとう。手を洗ってくるから一緒に食べよ?」
蛍「はぁい!」
嬉しそうに返事をする蛍がすごく可愛い。
そんな姿にまたドキリとさせられる。
小鞠「蛍……」
思いやりがあって、可愛くて、今一番自分の心を許せる女の子。
そんな人と、一緒の住まいで生活してるんだ……。
蛍「はぁい!」
嬉しそうに返事をする蛍がすごく可愛い。
そんな姿にまたドキリとさせられる。
小鞠「蛍……」
思いやりがあって、可愛くて、今一番自分の心を許せる女の子。
そんな人と、一緒の住まいで生活してるんだ……。
***
それから何週間も経って。
蛍ともっと一緒にいたい。
笑顔が見たい。
身体に触れたい。
触れて欲しい。
こんな感情が私の中で少しずつ大きくなって。
やっと私は、蛍に恋してるっていうことに気が付いた。
それから何週間も経って。
蛍ともっと一緒にいたい。
笑顔が見たい。
身体に触れたい。
触れて欲しい。
こんな感情が私の中で少しずつ大きくなって。
やっと私は、蛍に恋してるっていうことに気が付いた。
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