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    元スレまどか「がんばれ、泣き虫ほむらちゃん」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×12
    タグ : - 魔法少女まどか☆マギカ ×3+ - まどほむ ×2+ - 暁美ほむら ×2+ - まど神 + - 鹿目まどか + - 上条恭介 + - 佐倉杏子 + - 巴マミ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    301 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:30:06.48 ID:Pv+IlQptP (+93,+30,-144)
    マミ「ん……本当に治っちゃった」

    まどか「マミさん……」グスッ

    マミ「鹿目さんにはみっともないトコばっかり見せちゃってるね」

    まどか「マミさん、マミさぁ~~~~ん!!」ダキッ

    マミ「ごめんね、弱い先輩でごめんね……」ナデナデ

    杏子「マミ、ソウルジェムが濁ってるぞ、貸せ」

    マミ「佐倉さん……」

    杏子「このグリーフシードは貸しだからな」シュウウ

    マミ「ありがとう」

    まどか「ティヒヒ、杏子ちゃんもやっぱりいい子だったんだね」グスッ

    杏子「ばっ、そんなんじゃねぇよ!///」

    マミ「ふふっ」

    杏子「……マミ、あたしは生きるぞ」

    マミまどか「!!」

    杏子「絶対生き抜いてやる。魔女にだってなってやらねぇ。お前はキュゥべえみたいなヤツに馬鹿にされて悔しくねぇのかよ!?」
    302 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:33:03.51 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-183)
    マミ「そうだね……そうなんだよね。後輩にカッコ悪いトコばっかり見せられないものね!」ギュッ

    まどか「マミさん!」パァ

    杏子「へへ、それでこそ巴マミだぜ」

    マミ「何よ、それ。まったくもう……」

    杏子「へへ、そんじゃ、あたしはねぐらに帰るとするよ」

    まどか「杏子ちゃん!」

    杏子「あん?」

    まどか「杏子ちゃんは、ほむらちゃんと一緒に戦ってくれないのかな……?」

    杏子「……明日、また来るよ」

    がちゃ、ばたん。

    まどか「杏子ちゃん……」

    マミ「さて、私は片づけなきゃ。なかなかのスプラッタよ、これ」

    まどか「うわぁ……私も手伝います」

    マミ「ありがとう。血で服が汚れちゃったし、終わったら何か貸すわね」

    まどか「え、ええ……(スタイルのいい人から服を借りるの嫌なんだけどな……)」
    303 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:34:20.27 ID:7NSiligj0 (+16,+26,+0)
    ブカまど
    304 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:34:21.61 ID:PjVqwF9n0 (+19,+26,-3)
    面白いけどキモいな
    305 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:36:07.83 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-165)
    ―朝の通学路―

    まどか「ほむらちゃんが遅いの、珍しいね」

    さやか「……しかし杏子の一件、どうやって説明しよう……なんか不安になってきた」

    まどか「だ、大丈夫だよ。ほむらちゃんはそんなことで怒ったりしないよ(私もマミさんのこと、何て説明しよう……)」

    ほむら「何の話?」

    さやか「うわぁああっ!!」

    ほむら「……人の顔を見ていきなりそれは失礼なんじゃないかしら?」

    さやか「あ、あ~、あはははは」

    まどか「ティヒヒ///」

    ほむら「何かあったの?」

    さやか「実はさ……昨日杏子のヤツがいきなり来ちゃってさ」

    ほむら「!? 戦ったの!?」

    さやか「いや、戦ってないよ! ほむらの忠告忘れてないから!」

    ほむら「そ、そう」ホッ

    さやか「魔法少女の真実について教えろ、って言うから教えちゃったんだけど……まずかった?」
    306 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:38:33.87 ID:+8ZLX2Eb0 (+24,+29,-3)
    もう朝なのに寝れねえ
    307 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:39:10.67 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-165)
    ほむら「そう。ショックを受けてたでしょうね……」

    さやか「まあね」

    ほむら「でもそれは杏子の問題よ。それ以上、私達が口出しできるものではないわ」

    さやか「でもあいつ、反省してたように見えたんだよなぁ。案外、あたし達と戦ってくれたりして?」

    ほむら「ふふふ、楽天的ね。でも甘い見通しをするのは駄目。叶わなかったときに悲しい思いをするだけだから」

    まどか(それって、今までのほむらちゃんのことだよね……)ズキン

    さやか「わかってますって。3人で戦うつもりで頑張ろうよ」

    ほむら「それにはまず、あなたにもっと強くなってもらわなくちゃね」

    さやか「うへぇ、やぶ蛇だった!」

    ほむら「! 待って。杏子は巴さんのところへ行ったりはしなかったかしら?」

    まどか「行ったよ……」

    ほむら「!? それでどうなったの!?」
    308 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:40:33.59 ID:LJwaK4gH0 (+70,+30,+0)
    309 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:41:18.98 ID:7NSiligj0 (+24,+29,-1)
    一瞬寝てた

    あとは任せた
    310 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:41:28.81 ID:mJO1k6VFO (-5,+4,+1)
    ほむほむペロペロ(^ω^)
    311 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:43:30.98 ID:PjVqwF9n0 (+27,+29,-12)
    尻gjが寝るなら私も寝るしかないじゃない

    のくすあたりがまとめることを祈ってます
    312 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:44:12.73 ID:LJwaK4gH0 (+1,+1,-17)
    質問
    まとめサイトからvipにきたゆとりなんだが、保守ってsageでも効果ある?
    313 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:44:33.96 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-142)
    まどか「大丈夫だよ! 2人とも、魔女にならないって。ちゃんと魔法少女として生きてくって宣言してた」

    ほむら「そう、良かった……」

    さやか「って、何でまどかが知ってんの?」

    まどか「実は昨日、心配になってマミさん家に行ってみたんだ」

    ほむら「危ない目に遭ったりしなかった?」

    まどか「大丈夫だよ。ほむらちゃんは心配性だなぁ」

    ほむら「そう」

    さやか「マミさんも運命を受け入れたんだ……あたし達、ちょっと心配し過ぎてたかもね」

    ほむら「そうね、本当によかった……」ジワ

    まどか(嘘は言ってないよね……マミさんが銃を撃ったのは、私が部屋に入る前なんだから……)
    314 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:46:32.65 ID:+8ZLX2Eb0 (+33,+29,-8)
    sageても効果はあるが、スレ番が分かりづらくなるというデメリットも無きにしも非ず
    315 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:47:03.11 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-79)
    ―授業中―

    杏子『おい、ボンクラども』

    ほむら「!」

    さやか「!」

    マミ「!」

    杏子『学校終わったら顔、貸しな。話がある』

    ほむら『杏子?』

    さやか『げっ、まさか殴り込み……?』

    まどか「? さやかちゃん、どうしたの?」ボソ

    さやか「杏子が殴り込みに来た」ボソボソ

    まどか「嘘っ!?」

    教師「ん? どうしたの、鹿目さん?」

    まどか「い、いえ、シャーペンを落としちゃって……」ティヒヒ

    教師「そう」
    316 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:50:18.04 ID:Pv+IlQptP (+93,+30,-57)
    ほむら『……落ち着いて。そんなわけないでしょ』

    マミ『大丈夫よ、佐倉さんに敵意はないわ』

    杏子『当たり前だ。ってか、お前馬鹿だろう?』

    さやか『なんだとっ!?』ガタン

    まどか「!?」

    教師「……」

    さやか「はっ!」

    教師「……」

    さやか「ご、ごめんなさい……///」
    317 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:51:21.69 ID:uQgyssyB0 (+24,+29,-20)
    原作巧いこと改変してて面白いな
    このほむらちゃんは悲しませたくない
    318 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:53:10.06 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-107)
    ―放課後、街はずれ―

    まどか「んもう、さやかちゃんのせいで恥かいちゃったよ」

    さやか「ごめんなさい……」

    杏子「何であたしが殴り込みしなきゃいけねぇんだよ?」

    さやか「何よ、あんたの態度のせいで勘違いしちゃったんでしょ」

    ほむら「それで、何所へ連れて行かれるのかしら?」

    杏子「せっかちなヤツだな。もうすぐだって」

    マミ(ここって、もしかして……)

    杏子「ほら、見えてきた」

    マミ(やっぱり……)

    さやか「何、ここ?」

    まどか「教会だよね。今は使われてないみたいだけど」

    マミ「……」

    杏子「長い話になる。食うかい?」
    319 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:55:15.02 ID:LJwaK4gH0 (+24,-29,-5)
    >>314
    ありがと
    320 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:56:07.67 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-193)
    まどか「ありがとう(りんご、丸かじりするの初めてだな)」

    ほむら「いただくわ(お菓子ばっかりじゃなくて、こんなのもおやつにしてたのね)」

    さやか「んじゃ、あたしも。てっきり1人で食べる分かと思ってた」

    マミ「私はいいわ……」

    杏子「ここはね、親父の教会だった。正直すぎて優しすぎる人だった」

    まどか(!? な、何で過去形なの……)


    ――杏子、身の上を告白中――


    杏子「あたしの祈りが、家族を壊しちまったんだ」

    杏子「他人の都合を知りもせず、勝手な願い事をしたせいで、結局誰もが不幸になった」

    杏子「だから心に誓ったんだ。2度と他人のために魔法は使わない、ってね」

    杏子「奇跡ってのはただじゃない。希望を祈った分だけ、同等の絶望がまき散らされる。そうやって、差し引きゼロで世の中は成り立っているんだよ」
    321 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 06:59:05.99 ID:Pv+IlQptP (+93,+30,-245)
    杏子「どうだい? この話を聞いても、あんたは他人のために力を使うってのかい?」

    さやか「……あたし、あんたのこと色々誤解してた。ごめん、そのことは謝るよ」

    杏子「……」

    さやか「あたしだって、いつかしっぺ返しを喰らうのかもしれない。ううん、ほむらの知ってる未来じゃ、あたしはしっぺ返しを喰らってたんだ」

    さやか「でもさ、だからって考えを簡単には変えられないよ。命より大切な守りたいものがあるんだ。それを捨てたらあたしがあたしじゃなくなっちゃう」

    さやか「あたしの勝手な願いが誰かを不幸にするならさ、その人が不幸にならないように、また願い事するしか、あたしには思いつかないよ」

    さやか「あんたから見たら馬鹿みたいかもしれないけどさ、これがあたしなんだよ」

    杏子「そうかい。それもいいかもな」

    さやか「え?」

    杏子「あたしだって、そう言うのに憧れて魔法少女になったんだ。それをあんたが思い出させてくれたんだよ」

    さやか「杏子……」

    杏子「ワルプルギスの夜、あたしも戦わせてくれよ」

    さやか「!! 杏子、ありがとう!」

    杏子「へへ。その前にさやかは弱っちいからな。あたしが鍛えてやるよ」

    さやか「や、やっぱそうなるかー。はは……お手柔らかに」
    322 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:00:20.59 ID:LJwaK4gH0 (+41,+1,+0)
    ほしゅ
    323 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:02:19.83 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-190)
    マミ「佐倉さん……あなたが大変なときに力を貸してあげられなくてごめんなさい」

    杏子「いいよ、もう過ぎたことじゃん」

    マミ「私、本当に駄目な先輩だね……」

    杏子「いいってば。……それよりあの泣き虫コンビを何とかしてくれよ。超うぜぇ」

    ほむら「うぇえ……うぇぇええ……杏子ぉ~」ヒックヒック

    まどか「そんなの……そんなのってないよぉ~」ポロポロ

    さやか「あ~」

    マミ「暁美さんってこんな子だったのね……」

    さやか「んん? あんたさ、それじゃ今、どこに住んでんの?」

    杏子「野宿したり、ホテルに忍び込んだり、色々だな」

    さやか「呆れた。学校にも行ってないわけ?」

    杏子「いいだろ、別に」

    さやか「よくないでしょ!」

    杏子「うぜぇ」
    324 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:02:56.85 ID:l/Ne0rX70 (+24,+29,-35)
    なんかRPGみたいな展開でアニメとは一味違ったwktkすっぞ!
    325 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:05:14.17 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-217)
    さやか「ん? そんじゃ、このりんごはどうしたの?」

    杏子「盗んだ」

    さやかまどかほむら「ぶぅ――――っ!!」

    マミ(やっぱり……)

    さやか「盗んだもんを人に勧めんな!」

    まどか「そんなのってないよ!」

    ほむら「あなたはどこまで愚かなの!」

    ―庭の茂み―

    QB「……」

    QB(ワルプルギスの夜に4人で挑むことになったのか……)

    QB(確実な未来などないが、ベテランのマミや杏子が参加するのなら、彼女達は勝利に大きく前進したと言っていい)

    QB(僕には感情など邪魔なものとしか認識できないが、あの有機的な人間関係は間違いなく感情によるものだろう。実に興味深い)

    QB(だが暁美ほむら、未来を見た君は知っているのかい?)

    QB(ワルプルギスの夜を倒した魔法少女に降り注ぐ呪いの量を)
    326 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:08:25.34 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-81)
    ―夕方、街角―

    さやか(恭介のやつ、退院するなら連絡をくれてもいいのに……)

    ~♪~♪~

    さやか(練習してる……)

    さやか「やっぱりあたし、失恋しちゃうのかな、はは……」ジワッ

    さやか(いいよ……覚悟してたことだったじゃん)

    さやか「さて、また世界でも救いに行きますか!」グシグシ
    327 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:11:14.34 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-54)
    ―朝、通学路―

    まどか「……って、ママが言ったんだ」

    さやか「あっはっは、やっぱまどかのママはカッコイイわ」

    まどか「ティヒヒ」

    仁美「あら?」

    ほむら「どうかして?」

    仁美「上条君、退院なさったんですの?」

    さやか「!」

    まどか「?」

    ほむら「……」
    328 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:12:23.67 ID:LJwaK4gH0 (+70,+30,+0)
    329 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:14:02.34 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-138)
    ―朝の教室、クラスメイトに囲まれる上条を眺める4人―

    まどか「さやかちゃんも行ってきなよ。まだ声掛けてないんでしょ?」

    さやか「あたしはいいよ」

    仁美「……」

    ほむら(美樹さん……)

    まどか「さやかちゃん、ちょっといい?」

    さやか「ん、何?」

    まどか「いいからいいから」

    さやか「なんか知らないけど、行ってくる」

    ほむら「ええ」

    仁美「……」

    ―階段の踊り場―

    まどか「さやかちゃん、本当にわかってるの?」

    さやか「うん……」

    まどか「わかってないよ。このままじゃ、上条君を他の女の子に獲られちゃうんだよ?」
    330 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:17:26.58 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-154)
    さやか「……恭介さ」

    まどか「何?」

    さやか「退院するとき、あたしに連絡くれなかったんだよね……」

    まどか「なっ!?」

    まどか(そんなのってないよ……)

    まどか(だ、駄目! 私が上条君を憎らしい、って思っちゃったら、さやかちゃんを余計傷つけちゃう)ブンブン

    さやか「やっぱり、あたしが失恋するのは確定的だったんだよ……」

    まどか「そんな……そんな……やだよ」ウルウル

    さやか「何でまどかが泣くのさ」クス

    まどか「だって……だって……」ウルウル

    さやか「何であんたはそんなに優しいかな」ナデナデ

    ほむら「美樹さん……」ウルウル

    さやか「おわっ、ほむらも何て顔してんの。ってか、いつの間に来たの」

    ほむら「私は恋とかわからなくて……あなたの気持ちをわかってあげられない」

    さやか「別にいいって」
    331 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:20:10.78 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-189)
    ほむら「でも、自分の気持ちから逃げるような真似はやめて欲しい」

    さやか「ほむら……」

    さやか(あたしだって、どうしたらいいのかわかんないんだよ……)

    ??「また内緒話ですの?」

    さやかほむらまどか「!?」

    さやか「あ、仁美……」

    仁美「なんだか最近、すっかりわたくしの居場所はなくなってしまったんですのね」

    ほむら「!!(しまった、志築さんの立場を考えてなかった……)」

    さやか「え? 別にそんなことないじゃん」

    まどか(えっ?)

    仁美「でも仕方ありませんわね。お稽古お稽古で、付き合いが悪かったわたくしもいけないんですから……」

    さやか「はぁ」

    仁美「さやかさん、わたくし、さやかさんに前から秘密にしてきたことがあるんですの」

    ほむら(! まさか……)

    仁美「わたくし、ずっと前から上条恭介君のことをお慕いしてましたのよ」
    332 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:23:16.17 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-278)
    さやか「!!」ドクン

    まどか(そんな! 上条君と付き合った子って……)

    さやか「そ、そう……あ、あははは。恭介のヤツも隅に置けないなぁ」

    仁美「さやかさんと上条君は幼馴染みでしたわね」

    さやか「ん~、まぁ腐れ縁と言うかなんと言うか……」

    仁美「本当にそれだけ?」

    さやか「っ!」

    仁美「わたくし、もう自分に嘘はつかないと決めたんですの」

    仁美「さやかさん、あなたはどうですか? 本当の気持ちと向き合えますか?」

    まどか(本当の気持ち……)

    さやか「な、何の話をしてるのさ……」

    仁美「疎遠になりかけてるとは言え、あなたは大切なお友達ですわ。わたくしは抜け駆けも横取りするような真似もしたくありません」

    仁美「ですから、1日だけお待ちしようと思いますの」

    さやか「え……?」

    仁美「わたくし、明日の放課後に上条君に告白します。それまでに後悔なさらないように決めてください。上条君に気持ちを伝えるべきかどうか」
    333 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:26:05.04 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-206)
    ―仁美が去った後―

    さやか「あ、あははは。仁美のことだったんだ。嫌だな、ほむらったら言わないから」

    ほむら「ごめんなさい……」

    さやか「はは……」

    まどか「さやかちゃん……」

    ほむら「私があなた達の中に入り込まなければ……」

    まどか「そんなこと……だって魔法少女の話は仁美ちゃんに言えないもん。同じだよ……」

    さやか「仁美、のけ者にされたと思ったのかなぁ? 悪いことしちゃった」

    ほむら「ずっと友達に囲まれてきたあなたには、良くわからないでしょうね」

    さやか「うん……」

    まどか「さやかちゃん、上条君に告白しよう?」

    さやか「……」

    まどか「ね? 仁美ちゃんがせっかくチャンスをくれたんだもん。やらないで後悔するよりやって後悔した方がいい、ってさやかちゃんも……」

    さやか「仁美ならいいかな」

    まどか「え?」
    334 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:29:09.57 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-197)
    さやか「仁美なら美人だし、性格もいいしさ、むしろ恭介にはもったいないくらいだよ」

    まどか「さやかちゃん、正気?」

    さやか「だってさ……さっきあたし、後悔しそうになっちゃった。あのとき仁美を助けなければ、ってほんの一瞬思っちゃった……」

    まどか「さやかちゃん……」

    さやか「最低だよ。正義の味方失格だよね」ジワッ

    さやか「やっぱあたしじゃマミさんになれないんだ……」ウルウル

    まどか「マミさんが悩んだりしないと思ってるの?」

    さやか「え?」

    まどか「マミさんだって人間なんだよ? 泣いたり苦しんだりしながら生きてるの」

    ほむら「……」

    まどか「ねぇ、さやかちゃん。逃げちゃ駄目だよ。ちゃんと本当の気持ちと向かい合ってよ」

    さやか「何であんたがそんなに一生懸命なのよ」

    まどか「さやかちゃんに後悔して欲しくないからだよ」

    さやか「あたし……そんな資格ないよ」

    まどか「さやかちゃん……!」
    335 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:31:47.68 ID:+8ZLX2Eb0 (+23,+28,-2)
    積極的なまどっち
    336 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:32:16.76 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-110)
    ―授業中―

    ほむら(私はどこかおかしいのかな? まどかみたいに親身になれない)

    ほむら(恋愛の話になると、他の星の話みたいに遠くに感じてしまう……)

    ほむら(男の人を好きになった自分が想像できないから、こんな風なのかな?)

    ほむら(まどかのことなら、あんなに一生懸命になれるのに)

    ほむら(やっぱりずっと病院にいたせいで、心が子供のままなのかな?)

    ほむら(美樹さんが苦しんでるのを見るのは嫌なのに、具体的なアドバイスなんて何も思いつかないよ)

    ほむら(私は子供なんだ……)
    337 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:35:05.37 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-161)
    ―放課後、帰り道―


    まどか「ねぇ、本当に告白しないつもり?」

    さやか「……」

    ほむら「まどか、あまり追いつめては……」

    まどか「だってチャンスは今日だけなんだよ? 今日しかないのに!」

    さやか「だってさ……あたし、ゾンビじゃん。こんな体で抱きしめてなんて言えない。キスしてなんて言えないじゃん」

    まどか「やめてよ!」

    さやか「……っ」

    まどか「それじゃ、ほむらちゃんやマミさんも人を好きになる資格がない、って言うの? そんなのないよ!」

    さやか「ご、ごめ……」

    まどか「悪いけど、今のさやかちゃん、告白しないための理由を並べてるようにしか見えない。駄目だよ、逃げちゃ」

    さやか「もうほっておいてよ!」

    まどか「さやかちゃん!」

    さやか「あんた、まだ人を好きになったことないじゃん! あんたにあたしの気持ちなんかわかんない!」

    まどか「そんなことないよ!」
    338 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:38:04.61 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-275)
    さやか「怖いんだよ! 告白しちゃったら、もう幼馴染みには戻れないんだよ?」

    さやか「それでふられたら、恭介の側にいることもできなくなっちゃうじゃん!」ポロポロ

    まどか「……上条君の側にいて、上条君が他の女の子と仲良くしてても平気なの?」

    さやか「平気じゃないよ! 平気じゃないけどさぁ、しょうがないじゃん……!」

    まどか「さやかちゃん……」

    さやか「人を好きになったことのないまどかにはわかんないよ」

    まどか「わかるよ! 私だって好きな人いるもん!」

    ほむら「えっ?」ズキン

    さやか「嘘だよ。あたしにそんな話したことないじゃん」

    ほむら(え? 何で今、私はショックを受けたの?)

    まどか「嘘じゃないよ。さやかちゃんに言えない相手だったから黙ってたの」

    さやか「え? まさかあんたも恭介を……」

    まどか「そんなわけないじゃん」

    さやか「そ、そう(そんなに嫌そうな顔しなくても……)」

    さやか「だったらあんたは告白できるわけ? 相手との関係が壊れるのを怖がらずに言えるの?」
    339 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:38:45.85 ID:mUksRONq0 (+25,+30,-130)
    嫌だ嫌だ嫌だ嫌だけど、嫌だ嫌だ嫌だ
    嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌
    だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌
    だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌
    だ助けて助
    けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて
    助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて
    助けて助けて助けて助けて助けて助けてア
    アアアアアアアアアアアアアアアアアアア
    アアアああああああ
    あああああ

    死にたくない死にたくない死にたくない
    340 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:39:23.07 ID:bVNKx80S0 (+13,+18,-5)
    追いついただと?
    341 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:41:01.26 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-153)
    まどか「言えるよ。私は言える。その人のことを信じてるから!」

    さやか「まどか……」

    まどか「私はほむらちゃんが好き」

    ほむら「えっ?///」

    さやか「はぁ、知ってるって……」

    まどか「違うよ。私が言ってる好きは、恋人になりたい、キスしたいって言う好き」

    さやか「……え?」

    まどか「ううん。その先だって……私、ほむらちゃんの裸を想像したことだってあるよ」

    ほむら「え? え? え?///」

    さやか「ま、まどか……(何も、そこまではぶっちゃけなくても……)」

    まどか「ほむらちゃん」

    ほむら「はっ、はい!」

    まどか「こんな告白でごめんね」

    ほむら「まどか……」

    まどか「私……気持ち悪いかな……?」
    342 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:44:01.01 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-184)
    ほむら「そっ、そんなことない!」

    まどか「それじゃ、これからもお友達でいてくれる?」

    ほむら「もちろんよ。あなたは私の大切な友達なんだから!」

    まどか「えへ、ありがとう。そう言ってくれると思ってたんだ」

    さやか「……」

    まどか「ね? 言えたよ」

    さやか「まどか……」

    まどか「女の子同士だもん。うまくいくなんて最初から思ってなかったよ?」ポロ

    まどか「でも仁美ちゃんの話を聞いて、本当の気持ちと向き合うって決めたから。この気持ちから逃げないって決めたから」ポロポロ

    まどか「だから、伝えようと決めたの」ポロポロ

    まどか「ほむらちゃんなら、きっと私から逃げないでくれるって信じてたから……!」ヒック

    ほむら「まどか……!」

    まどか「だからお願い。さやかちゃんも自分の気持ちから逃げないで……!」ヒックヒック

    さやか「……」ギュッ
    343 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:47:38.16 ID:Pv+IlQptP (+93,+30,-142)
    さやか「あたし、恭介のところへ行ってくる」

    まどか「うん、頑張って!」ニコ

    だっ。

    ほむら「頑張って、美樹さん!」

    たったったった。

    まどか「行っちゃったね」

    ほむら「ええ」

    まどか「んもう、世話が焼けるんだから」グスッ

    ほむら「まどか……」

    まどか「ごめん、私も照れちゃって駄目だよ。今日は走って帰るね!」ダッ

    ほむら「あっ、まどか!」

    たったったった。

    まどか「馬鹿だよ、私。あんな告白して!」ポロポロ

    まどか「どこかで期待してたのかなぁ。調子いいなぁ、私」ポロポロ

    まどか「ほむらちゃん……ほむらちゃん……ほむらちゃん……」ポロポロ
    344 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:48:04.42 ID:+8ZLX2Eb0 (+19,+29,-1)
    まどっち無双
    345 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:50:08.36 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-100)
    ほむら「まどか……」

    ほむら(まどかが私を好き……?)

    ほむら「……………………」

    ほむら「///」カァーッ

    ほむら(な、何? ……何、この気持ち……)ドキドキ

    マミ「暁美さん?」

    ほむら「えっ!?///」

    杏子「どうしたんだ、こんなところで?」

    マミ「何かあった?」

    ほむら「い、いえ、別に……///」

    杏子「食うかい?」

    ほむら「杏子、これ……」

    杏子「このポッキーはマミに買ってもらったもんだ。心配すんなよ」

    ほむら「ならいただくわ」
    346 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:53:05.73 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-152)
    ほむら「あなた達こそ、2人でどうしたの?」ポリポリ

    杏子「履歴書を買いにな」

    ほむら「履歴書?」

    杏子「あんた達が学校行ってる間、バイトするんだ、あたし。ワルプルギスの夜が来るまでは、日払いのを探さなきゃなんないけどさ」

    ほむら「え? でも年齢が……」

    杏子「そんなの魔法でちょちょいと、何とでもなるだろ」

    ほむら「そう言えばそうね」

    杏子「マミのところに住まわせてもらうことになったんだけどさ、盗みとかするとマミがうるさいからな」

    マミ「んもう、当たり前のことでしょ」ハァ

    杏子「そんなわけであたし達は帰るから。今日は珍しいものが見れてよかったよ」

    マミ「本当ね」フフフ
    347 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:56:04.00 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-69)
    ほむら「珍しいもの?」

    杏子「あん? 気づいてねぇのか?」

    ほむら「何が?」

    マミ「あなた、さっきにやにや笑ってたじゃない」

    ほむら「!!」

    杏子「はは。何いいことあったんだか、今度教えろよ。じゃあな」

    ほむら「え、ええ」

    マミ「またね」

    ほむら「……私、笑ってた?」
    348 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:57:44.39 ID:+8ZLX2Eb0 (+24,+29,-3)
    かわいすぎるだろ
    349 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 07:59:06.61 ID:Pv+IlQptP (+95,+30,-83)
    ―夜、ほむらのふとん―

    ほむら「……眠れない……」

    ほむら「まどか…………」

    ほむら「///」カァーッ

    ほむら(この気持ち……この気持ち……そういうことなの?)ドキドキ

    ほむら(私……そうだったの? だからまどかにこだわってたの……?)

    ――――――


    まどか『私が言ってる好きは、恋人になりたい、キスしたいって言う好き』


    ――――――

    ほむら「///」ドキドキ

    ほむら「まどか……///」ゴロゴロ
    350 : 以下、名無しにか - 2011/12/18(日) 08:01:22.14 ID:HVzyRJG80 (-25,-10,-1)
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