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    元スレ男「ただいま」 猫「ああ、お邪魔してるぞ」

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    102 = 42 :

    きたか……!

    103 = 1 :

    ・・・
    「ふ、服着ましたか」

    猫娘「着たが・・・なんじゃこれは。動きにくくてかなわぬぞ」

    「和服じゃないんです。下と上は別々な服なんですよ」

    猫娘「しかし、なぜ下は二枚も穿くのじゃ?一枚でよかろうに」

    「そういうものなんです!女のものの下着買うのはずかしかったんですから我慢してください」

    猫娘「むぅ・・・」

    「で、何でそんな姿なんですか」

    猫娘「それが・・・、変化が無事にできて安心したのじゃが、久しぶりなせいか、解き方が分からなくなってしまったのじゃ・・・」

    「え?」

    猫娘「放っておいてもあと数時間で変化は切れるのじゃが、それまではこの身体じゃ・・・」

    「そうなんですか?」

    猫娘「しかも相変わらず耳と尻尾は隠しきれぬし・・・。どうにも勝手が分からぬ」

    「わざとじゃないんだ」

    猫娘「何?」

    「いえなんでも」

    104 = 1 :

    「ともかく、ご飯にしますか・・・?」

    猫娘「ふん・・・。こんな身体ではうまく食べることなどできはせぬ・・・」

    「そう・・・かもしれないですね」

    猫娘「私の刺身を残しておかなかったら、お前を爪とぎに使うぞ」

    「そこは大丈夫ですよ。俺一人じゃ食いきれません」

    猫娘「しかしよく人間はこんな身体で動けるの・・・。私には無理じゃ」

    「・・・あの、その姿は」

    猫娘「む?」

    「誰かに似せているんですか?」

    猫娘「・・・。さぁて、どうじゃろうな」

    (あの女にすげぇ似てるんだけどなぁ・・・)

    105 = 1 :

    「あ、あの女といえば・・・」

    猫娘「女?」

    「ええ、何か妙な女がいて、伝言がどうとか、伝えないと取り返しがつかないとか」

    猫娘「伝言?誰にじゃ?」

    「それがよく分からないんです。何のことなのかさっぱり」

    猫娘「人違いじゃないのか」

    「今日で会うの二回目ですから、違うと思います。でも何のことなのか・・・」

    猫娘「・・・まぁ気にしても仕方あるまい。何かの間違いじゃろう」

    「・・・ですね。隻眼がどうとか、俺には覚えがないし」

    猫娘「!!」

    106 = 1 :

    「ネコさん?」

    猫娘「その伝言、何だといった?」

    「え?」

    猫娘「伝言の中身じゃ、何じゃった?」

    「ええと、確か・・・。『隻眼が蜂起した』だったかな・・・?」

    猫娘「なんじゃと!?」

    「え?」

    猫娘「隻眼が蜂起!?それは・・・恐らく私への伝言じゃ」

    「!?」

    猫娘「しかし一体誰が・・・。いやそれはいい、シロがその後の経過を知らせないのにはそういう事情があったか・・・」

    「シロ?」

    猫娘「あの白い猫じゃよ。ともかく、事を確かめねば。少し出てくる、窓を開けておいてくれ」バッ

    「あ、ネコさんダメです!」

    ガン!!

    猫娘「!!・・・わ、忘れておった・・・。今は人間なのじゃった・・・」ひりひり

    107 = 1 :

    「変化が解けるまで待たないと・・・」

    猫娘「ええい、そんな時間があるか。かくなる上は、この身のまま外へ・・・」

    「す、ストップ!!どういうことなんですか、事情を話してくださいよ」

    猫娘「そんな時間はないといっておろうに!マサムネを止めねば!」

    「だからその政宗って誰なんですか!?落ち着いてくださいって!」

    猫娘「は、離せ人間!これが落ち着いていられるか、あのバカを止めねば!!」

    「ネコさんってば!!」

    109 = 1 :

    「騒がしいな・・・。猫風情がァ、吼えるのは負け犬の仕事だとォ思っておったが・・・?」

    猫娘「!!」

    「え?誰?」

    猫娘「・・・ただの蝙蝠ならば見逃したのじゃが、やはり違うようじゃな」

    「おちおち寝てもォおれぬわァ・・・。猫がなァにを騒いでおるかァ・・・」

    猫娘「天井裏に隠れているような蝙蝠に言われたくはないの」

    「天井裏・・・?」

    「人間・・・。その猫にィ感謝するのだなァ・・・。でなけれぶァ、今頃血をいただいていたわァ・・・」

    猫娘「吸血鬼風情が、誰に物を言っておるのじゃ?」

    「吸血鬼?」

    111 = 38 :

    盛り上がって参りました

    112 :

    バンパイア若本さんか

    113 = 1 :

    「え、吸血鬼?」

    猫娘「ああ、少し前からこの天井裏に潜んでおる」

    「ふん・・・」

    「え、うそ」

    猫娘「じゃから私はここに居候したのじゃが、それはもうよい。問題は、なぜ今さらその声をさらした、蝙蝠」

    「言った通りよォ・・・。やかましいからやかましいと言ったまでェ・・・」

    猫娘「消されたいのか、手負いの吸血鬼め」

    「ふん・・・。猫の蜂起はァ、まだ先だと伝えるまでだァ・・・」

    猫娘「何?」

    「あの隻眼は、今ァ戦力を整えておる・・・。それくらいィ、今の私にも分かるわァ」

    114 = 108 :

    116 = 1 :

    猫娘「その根拠は」

    「簡単なことよォ・・・。二日後は満月。貴様ら妖怪がァ、潜在能力のすゥべてを発揮できる日だ・・・。そんなことも分からんのかァ・・・?」

    猫娘「マサムネは満月を待つ、と?」

    「待つだろうな・・・。同じ日に、恐らく雪ィ女どもも動く・・・。一斉蜂起する気だろう」

    猫娘「雪女どもが?」

    「雪女に、吸血鬼・・・?」

    「ぎゃあぎゃあ喚く前にィ、周りを見るのだなァ猫よ・・・。足元をすくわれるぞォ・・・」

    猫娘「・・・なぜそれを私に教える」

    「ふ、ふはは、っぶぁっはははははは!神格化した猫同士の殺し合いィ!見ィ物ではないか!?さぞォ可愛い声で鳴くのだろう!?」

    猫娘「ち・・・。薄汚い蝙蝠が・・・」

    117 :

    なんだとんぬらさんか

    119 = 1 :

    「あの、どういう・・・?」

    猫娘「・・・ふぅ。簡単に話そう。妖怪と人間は、戦争一歩手前にある」

    「は?」

    猫娘「事の発端は、雪女が人間に宣戦布告をしかけたことにある。運よくそれは失敗に終わったが、他の勢力に飛び火した」

    「え?え?」

    猫娘「妖怪という存在は日々忘れられてきている。それに焦った妖怪たちは、今一度自分たちの存在を人間に認識させようとしているわけじゃ」

    「・・・なんで?」

    猫娘「忘れられるということは、私たちにとって死に等しいことじゃ。それを防ぐために、戦おうとしておる」

    「なんだそりゃ・・・。何で妖怪が人間に・・・」

    120 :

    >>117
    とんぬらさん知ってる奴が居るとは

    121 = 1 :

    猫娘「そうする他ない、そういう意見が大勢なんじゃよ。勝手に産み出しておいて、勝手に忘れられてはたまらぬ、と」

    「・・・」

    猫娘「妖怪は日本人が生み出したものじゃ。それがいつしか実体を持つようになった。だが今度は、その存在を否定し、忘れようとしておる」

    「だからって・・・」

    猫娘「蝙蝠・・・吸血鬼もじゃ。欧州ではもはや吸血鬼などお笑いの種。我ら妖怪も」

    ボン

    「あ・・・」

    「む・・・。時間か」

    「・・・」

    「・・・そして、化け猫にもそういう意見があった。隻眼の猫マサムネがその筆頭のようじゃ」

    122 = 38 :

    123 = 1 :

    「恐らく決め手は・・・飼い主の死期が近くなったからじゃろう」

    「あ・・・。あの時の話・・・」

    「懇意にしてくれた老婆が死ぬ・・・。それが決め手じゃろうな」

    「まさか、タバコ屋のお婆さん・・・?」

    「・・・知っておったか。そうじゃ、彼女はまもなく死ぬのじゃ。その飼い猫が、マサムネじゃ」

    「それだからって、何で戦争なんて」

    「自暴自棄、じゃろうな。マサムネはまだ若いからの・・・」

    「でも化け猫が戦争って、どういうことを・・・?」

    「神格化した猫だ、人間を殺す方法などいくらでもある」

    「マジか・・・」

    124 = 110 :

    なんか切ないぞ

    125 = 1 :

    「そして恐らく、やつは他の猫を無理やり神格化させるだろう」

    「その神格化って・・・?」

    「文字通り、神の座を得ること。ここでいう神は、神道の八百万の神を指す」

    「・・・それで」

    「正規の方法を辿り神格化するなら良いのじゃが、無理に神格化すれば恐らく祟り神と化す」

    「祟り神・・・。もののけ姫の・・・?」

    「ようは貧乏神じゃ。神の癖に悪さ、というか人間に害を与える存在と化す」

    「それやばいじゃないですか」

    「それが行われるのは恐らく満月の夜じゃ。それまでに何とかせねばならん」

    127 = 38 :

    野良猫がおっこと主様みたいになっちゃうのか

    128 :

    家のかわいいぬこたんには手を出すなよ

    129 = 1 :

    「でもどうするんですか」

    「・・・まずは腹ごしらえじゃ。お互い腹が減っては戦ができぬ」

    「・・・。そうですね、まずは飯にしましょう」

    「・・・おい蝙蝠」

    「・・・気ィ安く呼ぶな猫が・・・。殺すぞ」

    「今回は感謝する。じゃが、人を襲うのを私は許さない」

    「ふん・・・」

    (マサムネ・・・)

    131 = 1 :

    某所

    隻眼の猫「・・・」

    白猫「・・・」

    隻眼の猫「もはや語るまい・・・。我らは我らの成すべきことをなすのみ・・・」

    白猫「にゃ・・・」

    隻眼の猫「・・・お前も神格化すればわかる。我らの苦しみが・・・。始めろ」

    トラ猫「」カチャカチャ

    ブチ猫「」カチャカチャ

    白猫「にゃぁ・・・」

    隻眼の猫「神格化しろシロ・・・。そうすれば、すべてが分かる」

    133 = 1 :

    翌日

    「それで、具体的にどうするんです」

    「満月の晩、つまり明日までに、やつらがどこに居るのか調べる必要がある。そして、明日私がやつらを止める」

    「だから、どういう風にですか」

    「ええい、私は化け猫だ化け物だ!!そんなのは力ずくでに決まっておろうが」

    「でも・・・」

    「とにかく時間がない。人間、すまないが力を貸すのじゃ。やつらの居場所を調べる必要がある」

    「しかしどうやって?」

    「問題はそこなのじゃ・・・」

    135 = 1 :

    ぷるる・・・

    「電話・・・?友からだ」

    『おう俺だ、なぁ一つ聞いて良いかよ』

    「なんだ?」

    『うちで飼ってた白猫知らないか?』

    「白猫?いや見てな・・・」

    「ああ!!あの猫どこかで見たと思ったらお前の猫か!!」

    『おお、見たのか、うちのシロ!どこでみた、いつ見た!?』

    「ええと、二日前だかに、家の前で・・・」

    『二日前か・・・。実はさ、シロ二日前に見てから居なくなっちゃってさ・・・』

    「二日前から?」

    『あとチャラ男の彼女の飼ってたトラ猫も居ないらしいんだ。それも二日前から』

    「どういうことだ?二日前から町中の猫が消えたとでもいいたいのか?」

    『そうかもしれない。俺の周りで二日前から猫が消えたって人すごい多いんだ』

    「マサムネめ・・・。やりおったな」

    136 = 38 :

    >>128の猫も危ないな

    137 = 1 :

    『ともかく、こっちでも探してみるわ。何か分かったら連絡くれ』

    「ああ、分かった」ぶちっ

    「町中から猫が消えた。マサムネの仕業じゃ」

    「聞こえてたんですか」

    「猫の聴覚を舐めるでないぞ」

    「隻眼の猫がやった、と?」

    「神格化した猫は特別じゃからの。二百歳そこらでも他の猫に招集をかけるなんて簡単なのじゃよ」

    「二百・・・」

    「すでに大半の猫が祟り神と化したのはまず・・・間違いないじゃろう」

    「そんな・・・」

    138 = 1 :

    「これ以上やつを泳がせるワケにはいかぬのじゃが・・・」

    「手がかり・・・」

    ピンポーン・・・

    「・・・?来客?はぁい、少し待ってください」

    「・・・?誰だろ、白い服着た知らない女の人が立ってる」

    「どちら様ですか」

    白い服の「すいまセん、、困つテます。助けてください」

    「・・・?」

    140 = 1 :

    「・・・?」

    TV「さて次のニュースですが、がが、ニュー、がががが」

    「なんじゃ・・・?」

    「どうかしたんですか」

    白い「困ってルんです・・・」

    「何があったんですか」

    白い「・・・」

    「・・・?」

    白いオンナ「開ケロ・・・」

    141 = 1 :

    「っ!?」

    白いオンナ「アケロ・・・アケロ・・・」ガン・・・ガン・・・!!

    「こいつ・・・!?」

    オンナ「アケロアケロアケロアケロアケロアケロ・・・!!」ガンガンガン!!

    「っ」

    「人間、まずい、こっちだ!!」

    TY「がががががががががががががががが」

    「マサムネ・・・。私を消しにきたか・・・!」

    143 = 1 :

    「ネコさん、これ・・・!?」

    「化け物を差し向けてきおった、そういうことじゃの・・・!」

    オンナ「アケロアケロ!!アケロ!!」

    TV「ががががががっががががががががががっがあっがっががgggg」

    「これじゃ心霊現象ですよ!!」

    「ふん、何を今さら・・・。相手は正真正銘の妖怪だぞ、これしきで何をっ」

    ぷるるるるるる

    「電話・・・」

    「出るな、その必要もない」

    電話『発信音の後に、メッセージをお願いします・・・。』ピーッ

    電話『・・・ザザ・・・』

    電話『・・・ァ・・・オマエ・・・ヲ・・・コロ・・・』

    144 :

    応援してるぞ

    145 = 1 :

    「!?」

    「ち、来たか・・・!」

    「な!?」

    オンナ「ハァーーーー・・・。ハァーーーーー・・・」

    「そんな、鍵は閉まっていたはずなのに・・・」

    オンナ「・・・」ニパァ・・・!

    「!」ぞくっ

    「祟り神風情が・・・。音量の化け物に成り下がったか」

    オンナ「ハァ・・・ハァーーーー・・・」

    「人間、私の後ろに引っ込んでろ。邪魔じゃ」

    「何を!?」

    「良いから早くせい、来るぞ!」

    オンナ「ハァーーーー・・・・!!!」

    146 :

    怖え

    148 = 1 :

    「猫さ・・・!!」

    バチィィィッ!!

    オンナ「アァァァァァ・・・!!」

    「ふん・・・。昨日今日で神格化したようなやつは、所詮この程度じゃよ」

    「女が止まって・・・!?」

    「結界じゃ。ハイカラな言い方じゃとバリアじゃったか」

    オンナ「ハァァァァァァァ・・・・」

    「動きたくとも動けまいに。私の結界はそう甘くはない」

    オンナ「ァァァァァァ・・・!!」

    「・・・」ごくっ・・・

    「さて、恐れを知らずに私に挑むというのはどういう了見じゃ?それとも、心をうしなったのかの」

    オンナ「ァァァァ・・・」

    「・・・!!!」


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