元スレ美也「にぃにー! あっさだよ-?」
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301 = 256 :
純一「君が……僕の、ヒロイン…?」
上崎「は、はい…! そうなんです、あたしが…あたしが貴方の妻です!」
純一「妻なの……?」
上崎「あ、いえっ……それはいいすぎました!
で、でも…いつかそうなると思ってます………」ゴニョゴニョ…
純一「───わかった、とりあえず……この世界のことはわかったよ。
じゃあ僕はなにしたらいいのかな?」
純一「こうやって色々と頑張って……君にたどり着いたけど、それがただの
僕の妄想の世界だった……そりゃそうだよ、だって好き勝手やってたのに…」
純一「……誰も、僕を嫌いにならなかった。本当に……僕は、いったい今までなにを…」
上崎「……。落ち込まないで、橘君……あたしがいるじゃないですか…」ぎゅっ…
純一「──上崎、さん………?」
上崎「貴方は頑張って、そんな橘君の妄想の世界でも……こうやってあたしの所にきてくれた。
これはもう……運命なの。貴方を分かってあげられる、貴方と記憶を共有できるあたしと…」
上崎「運命は……貴方とあたしを引きつけた」
302 = 256 :
純一「上崎、さん………僕は……」
上崎「ううん、なにもいわなくていいよ。橘君……言わなくても、あたしはわかってる……」
上崎「これまで、色んな人を分かって来た貴方だけど……今度は自分の番だよ?」
純一「上崎さんっ……僕はっ……僕はっ……!」
上崎「大丈夫…大丈夫だから……ね? なかないで橘君…貴方は人の為に頑張れるって、
そんな事を言われ続けたよね…?」
上崎「でもそれって──裏を返せば、貴方に負担をかけているしかない。
まかせっきりで、貴方しか心の負担を感じ続けるだけ……」
上崎「でもね? あたしはそんなことはいわないよ…だって貴方の苦しみを知ってるんだもの。
知ってるのなら、あたしはその苦しみも共有できる……ちゃんと理解もしてあげられる…」
純一「僕はもう──なにも、頑張らなくていいの……?」
上崎「うん、頑張らなくていいよ。あたしと一緒に……いてくれれば、それで…」ぎゅ…
303 = 243 :
話術が凄いな
304 = 256 :
「──それで、なんなのかしら?貴方」
純一「え……?」
上崎「ッ……この声は──!」
「あら、知ってくれてるの? ごめんなさい、どうやらあたしには貴方の気配の薄そうな
顔つきには見覚えがないわ」
純一「これって……何処から声が…?」
上崎「──また、またあたしの邪魔をする気……!!」
「ふふ……そうなの? 別の世界のあたしも…どうやら貴方のことを嫌いだったみたいね」
純一「──あ、そこにいるのは……」
上崎「くっ……なんで、ここにいるのよ…っ!!」
上崎「──絢辻、詞……!!」
絢辻「名前を覚えてくれてるなんて、光栄ね……上崎 裡沙さん?」
305 = 256 :
純一「あ、絢辻さん…!? どうしてここに…!
というか体調はもういいの…!?」
絢辻「──いいもなにもって、テレビの音がうるさいから起きて見れば、
貴方が全国放送を乗っ取って、独壇場を作り上げてたら誰だって起きるわよ」
純一「え、あうん……ごめん絢辻さん……」
絢辻「まぁ、それもだけど……起きたのはそれだけじゃないのよ」すっ
薫「はろー!棚町さんですよー!」
純一「か、薫……!」
薫「いやー…アンタがその仮面についていったきり、帰ってこなかったからさ~。
ちょっと人を呼びに、学校までひとっ走り行ってきたのよ」
絢辻「そうなの、そして事情を聞いて…今はあたしはここに居る。理解できた?」
純一「そうなんだ……というか絢辻さん、ずっと学校に居たの…?
だってあれから一日たってるし……」
絢辻「──そうよね、おかしなはなしよね。不都合がそこでおきるのに、誰もが疑問に思わない」
絢辻「そこの所を少し、ご説明していただけないかしら…上崎さん」
306 = 256 :
上崎「っ………!」
絢辻「──あら、どうかしたの? はやく答えてよ?
だってそれは、貴方全部知っていることなんでしょう?」
上崎「ぐっ……絢辻、さん……貴方はどうして、記憶が残ってるのよ………!!」
絢辻「返答になってないわよ、それ。──でもまぁいいわ、答えてあげる」
絢辻「──貴方、あたしの手帳を失念し過ぎてたでしょう?」
絢辻「どうやら、貴方は手帳の中身までは知らないみたいね……どこでどう知るのかは、
あたしはわからないけれど──それでも、そこに隙が出来た」
絢辻「この手帳──橘君が不幸になって、世界が終わるときに書き変わるって思ったてたけど…
それは違う。これは───あたしの記憶がリセットされたら書き変わるみたいね」
上崎「っ………そん、なこと……!」
絢辻「ありえるのよ。だからこそ、あたしは何もかも思い出した」
絢辻「だって、あたしは頭がいいんだもの。手帳に書かれてたことですぐ、以前のあたしが
どう考え、どう思ってたかは──もうすでに理解済み」
絢辻「──だから、あたしが最後にどんな事を思ってたかも…もうわかったわ」
307 = 256 :
絢辻「ま、そんな感じね。たいして面白くもない話だったわ」
上崎「ぐっ……くぅう…!」
絢辻「──とりあえず、そこの泣き虫な橘君。そんなちんけな話術に引っ掛からないで、
あたしの話を聞きなさい」
純一「え……?」
絢辻「そもそももっと聞くことがあったでしょうに──例えば、桜井さんの歌!
あれはこの影薄い彼女が関係してることでしょ?」
純一「あ、そういえばそうだった……!」
絢辻「ちゃんと理解すればわかることでしょ。なんでそんなことを、この彼女がおこなったのか…
それと、そのやり方も不思議じゃないの?」
純一「そう、いえばそうでした……」
絢辻「ほんっとに橘君って……無能よね。犬になることしかできないの?」
純一「す、すみません……」
308 = 256 :
薫「まあまあ。コイツの馬鹿さ加減はいまにはじまったことじゃないしさ~」
純一(こ、こいつ…ただ絢辻さんを呼びに行っただけのクセに、良い気になって…!)
上崎「───……ふ、ふん! それで絢辻さん……あたしに何か用でもあるの…!?」
絢辻「あら、いきなり強気ね。この場合は、下手に出て相手の出方を伺うのがセオリーじゃなくて?」
上崎「くっ…本当にむかつく人…!この二重人格!」
絢辻「褒め言葉、どうもありがとうございます。それで?是非とも聞かせていただきたいんだけど…」
絢辻「──貴方、なにを企んでるの?その橘君を誑かせて、貴方はいったい何をする気なのかしら」
上崎「あ、あたしはっ……!ただ、橘君の悩みを…解決させてあげようと……!」
絢辻「嘘ね」
上崎「なっ、なんでそんな事を言えるの…!?」
絢辻「貴方──どうにもこうにも、ウソをつくの下手過ぎない?」
絢辻「それにこのあたし、の前で仮面をかぶろうだなんて……片腹いたいわよ」
309 :
今日はイイにいにの日だね
311 = 256 :
絢辻「それに、端の方で聞き耳をたててたから──話している内容も分かったけれど…」
絢辻「──この世界が、橘君の……妄想?運命の出会い? はっ!…笑わせないでよ」
絢辻「どうにもこうにも…そんな言葉を信用するなんて、ばかね!」
純一(絢辻さん……なんだかノリノリだ…)
絢辻「この世界が如何に──不都合な流れになっていたとしても、それは……
けっして、橘君が望んでることじゃないってぐらい、あたしにもわかるわ」
純一「──絢辻さん……それは、本当に……?」
絢辻「当たり前よ。だってそんなの……貴方が望むわけないじゃない」
純一「え……?」
絢辻「平気で他人を不幸にして、好きだって言わせた奴を約束の場所でぶっちぎる」
純一「お、おおう……」
絢辻「……そんなことを平気で行える人間が、幸せを望む?頑張れる?
やめてよそんなの……殺したくなっちゃうわ」
純一(だ、だいじょうぶだ……殺したいとかいったのは、僕じゃない今の僕じゃない…!)
312 = 243 :
絢辻さん恐いよ、恐いよ……
313 = 256 :
絢辻「過去にどれだけの橘君がいたのかは、よくわからない。
けれど、どこにいたって好き勝手やっていた橘君が……世界を変えるほどの」
絢辻「妄想を蓄えるなんて、想像もつかないわ」
絢辻「手帳でもわかることだし……それに、今の橘くんを見たってわかること」
絢辻「彼は決して──どのようなエンドを迎えても、絶対に後悔はしない。
これはあたしの命に誓ってでも、そうだと良いきれる!」
純一「あ、絢辻さん…っ!」
上崎「……………っ」
絢辻「──だからね、そこの上崎さん。あたしは貴方に言いたいことがるの」
絢辻「隠しても無駄っ。あたしには通用しないし、どうあがいても無理っ!」
上崎「絢辻、詞……!!」
絢辻「あら、あらら。良い目で睨めつけてくるわね、つぶすわよ?」
上崎「っ…!……」びくん!
絢辻「ふんっ…とりあえず、あたしが言いたいのは最後に一つ」
絢辻「──この世界を、作り上げたのは橘君じゃない。
ぜったいにこれは──貴方、上崎 裡沙さんでしょう?」
314 = 256 :
純一「……そう、なの…?上崎さん……?」
上崎「っ………」
純一「この世界は、バグってしまった世界は……君が作り上げたの?」
上崎「それは……それは───っ!!!」ごごごごご!!!
薫「な、なにこれ……!? 急に地面がせりあがって…!!」
絢辻「──ッ……なにをしているの、上崎さん……!」
純一「えっ…これって上崎さんがやってるの……!?」
上崎「……ゆるさない…またこうやって、橘君との幸せを壊して…!
やっと手に入れたって思ったのに…やっとやっと…!!」ごごごごごお!!!
純一「上崎さん……!? いったいこれはどういう……!!」
上崎「──なにって橘君……またやり直しだよ?」
純一「え……?やり直しって……」
上崎「だって、全てが終わっちゃったんだもん。それだったら、もっかいカセットを抜いて…
入れ直すの。そうすればまた上手くいけば、最初から……!!」
上崎「もう──こんな世界なんていらないんだから!!
ぜんぶぜんぶこわれちゃえ!!あはあははあははっはあはっは!!!」
315 = 256 :
ごががが! ごきん!
純一「なっ……これ、空間がおり曲がったとしか言いようがないよこれ…!」
薫「きゃあ…!」
純一「か、薫……どうした!?大丈夫か!?」
薫「ま、まぁね……それよか、アンタは大丈夫なの?」
純一「大丈夫だよ……なんだか生きた心地がしないけど──あ、絢辻さんは!?」
絢辻「ここにいるわよ?」
純一「うわぁ!? 後ろに居るなら、急に声を出さないでよ…!びっくりするじゃないか…!」
絢辻「そうね、ごめんなさい」
純一「…な、なんだか絢辻さん……余裕だね…?」
絢辻「え? そうかしら……でも確かに、余裕ではあるわね」
絢辻「──だって、これもあれでしょう?」
純一「あれ……?」
薫「──ああ、やっぱり…絢辻さんもそう思ってた?」
純一「え、なんだよ二人して……僕にはまったくわからないよ?」
316 = 256 :
薫「にぶいわねー…あんたも。そんなあんたは、どうやっていままで…
色々なことを解決してきたのよ…」
絢辻「…まぁ、本当に何も考えずにやってきたって証拠ね。
なら最後ぐらい、ちょっとは考えて行動してみなさい」
純一「僕が考えて行動……?」
絢辻「──そう、貴方は今まで……なにをしてきた?
この世界で、なにを経験してきた?」
薫「──馬鹿みたいに、周りをひっかきまわして…アンタはなにをしたのよ?
あたしの前で、なにをしてきたのよ?」
純一「…それは……」
薫「──いってきなさい、純一。ほら、背中を押してあげるわよ」
絢辻「──あたしも、押してあげるわ。ほら、いってきなさい」
純一「二人とも……僕は、その……」
純一「──今まで通りのことを、してくるよ……!!」だっだっだ!
317 = 256 :
純一「はぁっ…地面がめくれあがって、なんだか歩きにくいよ──お…」
上崎「…………」
純一「……なに体育座りをしているのさ、上崎さん」
上崎「──橘君……?」
純一「そうだよ。僕だよ」
上崎「もう、そろそろ……世界は書き変わるよ。
もう、今までの橘君じゃなくなるから……覚悟しててね…」
純一「そうなんだ。それは大変だね」
上崎「……なんでそんなにも、平気そうなの? もう、終わっちゃうんだよ?
もう、終わりなんだよ…?」
純一「──終わらせないよ、僕は」
上崎「え……?」
純一「だって、僕はまだ知っていない──知ってない子がいるんだ。
それを知る前に、この世界を終わらせるなんて……僕にはできないよ」
純一「だから───」すっ
318 = 256 :
上崎「え、あ……それは…っ!」
純一「……うん、これはもやもやだね。上崎さんのフラグだ…」
上崎「これは……!その…っ」
純一「…可愛いハートのペンダントだね。上崎さんにぴったりだよ。
──これが君が仮面を脱いだ時、少しちらりと見えたんだ」
上崎「そう、なんだ……」
純一「だから、上崎さん……僕はこれを触っても良いかな?」
上崎「……触っても、もう遅いよ…どっちにしたって…あたしはもう……」
純一「いいや、だめだよ。僕はそうさせない」
上崎「橘君……?」
純一「──言っただろう? 僕は知らないんだ、知ってからでも遅くは無いから。
どうか君のことを……僕に教えてくれないか──ッッ!!」びくん!
319 = 243 :
橘さんカッコイイなぁ
320 = 256 :
純一(──ogeowoiweofijwoejfaoio…)
純一「ッ……なるほどね、これが君の記憶──」
ジザザ…! ザザ!
『たちばなくん…っあのね…!』
『ど、どうして僕の名前を……?』
純一「そう、君は何時も僕を見てた……」
ジジジ……ザザー…
『あ、あたしは!貴方のことが好きなの!』
『え、ええ…!君みたいな可愛い子が…!?』
純一「だからこそ、君は何だって知ってる──」
ザザザ……ザザッ…
『…ごめんね、橘君』
『いいよ、僕は全部許すからさ』
純一「これで、全部か……」
上崎「……他の人に比べて、少なかったでしょ?」
純一「そうだね、それは確かにそうだった……」
321 = 256 :
純一「でも、その分──君の気持ちを…誰よりも濃く知れた。
誰の記憶よりも……裡沙ちゃん、君も記憶が凄く良かった」
上崎「橘君……お世辞が上手だね…」
純一「お世辞じゃないよ! これは本当の気持ち……」
純一「……だから、君も気持ちもよくわかった」
純一「──僕は君とはハッピーエンドを迎えていないんだね?」
上崎「っ……そん、なことまで分かるんだ…凄いね、橘くん……」
純一「あはは。過去の僕ってば、本当に優秀みたいだよ?
……だから、僕はそんな過去の僕たちに縋って、君に伝えたいことがる」
純一「──ごめんね、裡沙ちゃん。君をずっと一人でいさせてしまって」
純一「君はずっと僕を見てくれたんだろう?
失敗するときも、成功した時も……そうやって僕を見てくれた」
上崎「そう、そうだよ橘君……あたしはずっと、貴方のことを見てた…!」
322 = 256 :
純一「うん、ありがと……でもね、それを悪いことだと思っては欲しくなかったよ」
上崎「っ………」
純一「君がこの世界のルール性をしったのは……たぶん、遊園地。
あそこのお化け屋敷じゃない?」
上崎「……うそ、そんな所まで……わかるの…?」
純一「裡沙ちゃんの記憶が戻ったことで、僕もどうやらこの世界のルールがわかったみたいなんだ」
上崎「……よくわからないけど、すごいね橘君……」
純一「ありがとう……それで、君はあそこのファラオの人形で……願ったんだ」
純一「──この世のありかたを教えてください。どうかあたしを幸せに出来る──」
純一「世界の作り方を、教えてくださいって」
上崎「…あたりだよ、そういったよ…確かにあたしは…」
純一「うん、そしたら君は……ここにいた。このバグのループの中に。
自分ではもう抜け出せれない、頑固な檻の中に入れられてしまった……」
323 = 256 :
純一「……でも君は、世界の構造を知ってしまった。それをどうにか駆使すれば、また…
元の現実に戻ることもできるかもしれない──いや、そんなことよりも…」
純一「元の現実とは違う、もっと幸せな形をつくることが出来るんじゃないかって思った」
純一「──そうして、君は頑張って頑張って…僕を応援しつづけてくれたんだね?」
上崎「うん…うんっ……そうだんだよ…あたしは、ずっと貴方のことを見てた…!」
上崎「でも、いつになっても貴方はこない……だから、あたしは世界をいじくって…」
純一「今の僕になるわけだ。記憶がない、少し未来の世界になってしまった」
純一「この世界──この世界はたぶん、みんなの意識が重要だったんじゃない?」
純一「だから君は、梨穂子をアイドルにし歌わせた…それがこの世界の違和感を無くすための
キーとなるように…みんながみんな、おかしくならないよう…君は、もすごく…」
純一「頑張った……とてもとっても優しい子なんだよ、裡沙ちゃん」
324 = 256 :
上崎「あたしは……全然、やさしくなんかないよ……!だって自分だけの今年考えてなくて…!
こうやってまた、自分のわがままで世界を壊そうとしてる…!」
純一「うん、そうだね……でも、人は誰だって弱いものだよ?」
純一「どんなに強くって、どんなに嘘をついてて、どんなに隠してて、どんなに頑張っても……
みんな、それぞれ弱い所があって、感じたくないものがあるんだ」
純一「誰だって逃げ出したくなることもある。僕だってそうさ、いっぱいあるよ?」
上崎「うそ、だよ……橘君は、この世界で一度だってにげたことないじゃない…!」
純一「……そうだね。僕は逃げないね」
純一「そう、だったら……僕と一緒に、君も頑張らない?」
上崎「え……あたしも…?」
純一「そうだよ! 僕と一緒に、裡沙ちゃんも頑張るんだ!」
純一「そしたらもう、君は弱くなんかない。君は頑張れるこになって、そのうち一人でも頑張れるようになる」
上崎「むりだよ…! あたしには、そんな強いことは無理……」
325 = 256 :
純一「やってみなくちゃわからないよ? だって君はずっと僕のことを見てられるほどに…
頑張れたじゃないか。気が遠くなるような時の仲で、僕の為に頑張れた」
上崎「…………」
純一「──さぁ、頑張って裡沙ちゃん! 今、僕の手をとるんだ!」
上崎「橘君…っ」
純一「自分を信じて! 前を向くんだ! 昔の自分はもういない……何かを始めるには、まずは自分からじゃないとだめだ!」
上崎「──っ……」ぱっ…
純一「──よし、君の努力。今受け取ったよ」
上崎「……橘君、あたし…あたし……」
純一「なにもいわなくてもいいよ……次は僕の番なんだ」
純一「今度は君を僕が分かってあげる番。なんでもいってね? いつだってかけよっていくからさ!」
上崎「うん、うん……ありがとう、橘君…」
上崎「──あたし、とっても幸せだよ……!」
326 = 256 :
うぉおおおおおおおおおおおおん!!!
純一「──え、なんだこれ……周りが真っ白に…っ?」
上崎「ど、どうして……?」
うぉおおおおおおおおおおおおおん!!!
純一「この声、確かどこかで……あ、ファラオの声だ!」
上崎「……もしかして、あたしが幸せだって言ったから…呪いが解けた…?」
純一「……ということは、元の世界にもどるってこと?」
上崎「……た、たちばなくん…!」
純一「え、うん……どうしたの裡沙ちゃん…!」
上崎「たぶん、もうこの世界は終わりを迎えると思う…!
それはたぶん、ただしいこと……!」
上崎「今までがおかしくて…すべては、まぼろしだったのかもしれない…!」
上崎「でも聞いて!! これは、これは…とってもいいことだと思ってるの……!!」
327 = 256 :
上崎「あたしは世界が滅びて…やり直すことを望んだ…!
でも、これから起こる世界の終わりは……また違うこと!」
上崎「あたしが望んで、世界が望んだ……一番きれいな終わり方…!」
上崎「そう、だよね…? 橘君……!」
純一「──そうかもね…今のままだと、僕らは止まったままだ。
この思いだけが通る世界に……気持ちはとどまったまま──」
上崎「でも貴方は──この歪な世界の、全てを救った……あたしはそれを見てたらか、ぜんぶわかってる!」
純一「うん、ありがとう裡沙ちゃん…!」
上崎「感謝してるのはこっちのほう……橘君、どうか、お願いがあるの──」
純一「え、なに───」
上崎「どうか、元の世界になって──あたしのことをまた──」
「みつけて、あげてね……」
シュオオオオオ………
…………………
……………
………
……
…
328 = 256 :
もうあと1、2レスなんだが仕事行かなくちゃです…
どうにか書く手段を得るので、待ってくださればさいわい
では出かけてきます
329 :
読んでるよ
頑張れ
330 = 243 :
なんという焦らしプレイ
331 :
次はVIPにスレ立てんなよか
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