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    元スレ美也「にぃにー! あっさだよ-?」

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    101 = 87 :

    森島「君は凄いから、周りの子も頑張るはず。君がそれに答えるだけの──気持ちと余裕を持たなきゃダメ。
       だから君は……私みたいな子に、囚われたままじゃダメなの」

    「……でも、僕はまだ……先輩のことを…」

    森島「──ありがと、橘君。本当にその気持ちは嬉しい。……でも、それは告白してくれた時と同じぐらいの…
       …あの時の気持ちでいてられてる?」

    「それは……その…」

    森島「……………」

    「──……はい、すみません。僕は告白した時と、その時の気持ちとは…違いがあります…」

    「あのときの僕は……確かに、先輩が好きでした。今でも、その気持ちには変わりはありません…
       でも、その気持ちが──まっすぐ先輩だとは、いいきれません……」

    森島「うん……続けて」

    「僕は……この一カ月で、色々なことがありました。先輩の件もそうですし、それに他の子たちとも……
       その中で、僕は色んな子たちの顔を見ました……」

    「──この子は不安がってる。この子は頑張ってる。この子はこんなにも可愛いって……それは、僕が知らない
       彼女たちで、仮に知ってても無視はできない彼女たちで……」

    「……僕は、そんな彼女たちを──嘘をついてまで、自分を誤魔化してまで、接することはできません……」

    102 = 87 :

    「これがどれだけわがままなことなのかって……わかってるつもりです。
       路美雄が以前、僕に言った言葉通りの……そんな奴になってるかもしれません」

    「餌を選んでつまみぐい、好きなものを最後に選んで──後のことはしらんぷり」

    「それは、確かに僕は否定をしたい──でも、今の現状はそうなってしまっている…」

    「……でも、僕はそれでも。そんな状況になったとしても……僕は──」

    森島「──君は、最後まで頑張るのよね」

    「……はい、僕は頑張るつもりです。僕は決して今の状況をそのままにするつもりはないです。
       森島先輩が言った通り、僕は絶対に──この状況をどうにかするつもりです」

    「それが、どんな結果だとしても……僕は最後まで頑張ります。
       ──先輩、僕はもしかしたら貴方を悲しませるかもしれない」

    森島「うん、それは覚悟してるわ」

    「……すみません。でも、それが先輩が言ってくれた通り──僕が僕らしく、気持でいられるのなら。
       ちゃんと幸せの形になると……いや、なるように僕はするんです」

    森島「…期待してるわ、橘君。私は君のことは本当に信頼してるの。
       これだけのことになっても……こんなことになっても、君は絶対に後悔をしないと思う」

    森島「だって、そんな君を……私は好きになったんだから!」

    103 = 87 :

    「…ありがとう、ございます……先輩」

    森島「自分を信用してあげて、橘君。私が好きになった君は、けっしてそんなことをしない子だと思ってる。
       だから私が好きになった君を、心から信用してあげてね」

    森島「そうすれば──君は、絶対に幸せになれる。これはもう答えといっても違いはないの!」

    「はい……」

    森島「──まだまだ不安そうね、橘君。……あ、そうだ!」

    「え、どうかしましたか先輩…?」

    森島「──ふふっ。そうね、私もまだ君にちゃんとやっておかなくちゃいけないことがあったわ……」すっ

    「えっなにを───ん…っ」

    森島「──ね、橘君? 私は君にちゃんといつかは……口にって言ってたわよね…」

    「で、でもこんないきなり…!!」

    森島「ううん……いきなりじゃないの。これで、私はちゃんとここの立場にこられた。
       私はいつもそればかり考えてたんだよ? でも、それもここでおしまい───」

    森島「──君を好きでいられると思える、自分が今ここにいるの。
       だから、橘君……君も私に振り向いてくれるよう、ものすごく頑張るから」

    104 = 87 :

    森島「この思いについてこられるほどに───君はどうか、ついてきてね。
       ふふ、こんなこと言われなくてもわかってたかな?」

    「──いえ、先輩……ありがとうございます。僕、頑張りますから」

    「だって先輩にこれほどまで好きって言われて……頑張らない男なんて、
       この世にいるわけないですもん!」

    森島「そうよ~! 私が好きになるって、ひびきちゃんに言わせたら……本当に凄いことなんだって
       いってるもの。だから橘君はその凄さにびっくりしちゃだめよ?」

    「はい、頑張ります!」

    森島「良い返事ねっ。じゃあ私はそろそろ行くね……ひびきちゃんの用件も思いだしたし」

    「そうなんですか? だいぶ時間を取らせてしまいましたけど……」

    森島「いいの。ひびきちゃんもわかってくれてると思うわ──だから、ここでお話ししたんだもの」

    「え…? それってどういう───」

    森島「さーて! う~ん……ひびきちゃんに怒られにいこっかなぁ~…うん、ちょっと逃げたくなってきたわ」

    「それだと、逆にもっと怒られそうになりませんか…?」

    森島「だいじょーぶよ! んじゃ橘くん、まったね~」すたすた

    「はい、また!」

    「……そしてこれから、お願いします。森島先輩……」

    105 = 95 :

    しえん

    106 = 87 :

    ちょっと電話
    三次には戻ります

    108 = 87 :

    ありがとう
    いまからかきます

    109 = 87 :

    校舎入り口

    森島「ふんふ~ん…♪」すたすた

    森島「──ここらへんかな。ひびきちゃーん、でておいで~」

    「───……あら、ばれてたのはるか」

    森島「あたりまえじゃない。だって、絶対に見てるって思ってたもの」

    塚原「──そうなの、けっこうばれないよう気を使ってたつもりだったんだけどね」

    森島「私とひびきちゃんの仲で、隠し事なんてムリムリ」

    塚原「そうね、改めて思い知ったわ。……それで、言ってきたの?」

    森島「え? うん、ちゃんと言ってきたよ。好きだよって」

    塚原「そう、なの……で、彼の反応は?」

    森島「ひびきちゃんが想像してる通りだと思う。
       ──とりあえず振られちゃったかなぁ。ふふ、橘君も罪な男ね~」

    塚原「……でも、はるか。とても振られた直後とは思えないほどいつもどおりね」

    森島「そうかしら? これでもけっこう、落ち込んでるよ?
       だって好きだって言われて、だめだって言われたら誰だって落ちこんじゃうもの」

    110 = 87 :

    森島「いくらか私から曖昧にしちゃったけど…それもただの逃げ道だし、
       私のことを彼が思ってくれてるよう、ちょっと悪戯めいたことを言っただけ…」

    塚原「……一体なにをいったのかわからないけれど、それは後悔しているの?」

    森島「──ううん、後悔はしてないの。だって、本当に思ったことなんだもの」

    森島「私は──彼のことを好きだと思ってる。だから、私のことを思ってほしい。
       それに、彼も色々と悩んでいたみたいってことは知ってたから──」

    森島「わたしも、そこに甘えさせて……いさせてもらおっかなって。ふふ、私もたいがいね」

    塚原「……はるかがそんなにも一生懸命になるってことは、めずらしいことだと思う。
       でも、それを後悔してないでいられるってのは──とても良いことだと思うわ」

    森島「そう? ひびきちゃんに言われたら…ちょっと自身が湧いてきたな。
       ありがとうひびきちゃん」

    塚原「ええ、どうってことないわよ」

    森島「──それでそれでぇ……ひびきちゃん、どうおもったかしら?うん?」

    塚原「な、なによ…はるか」

    森島「え~! だって見てたんでしょう? ──だったら、私と彼がキスしていた所を
       見てたんじゃないの?」

    111 = 87 :

    塚原「っ……べ、べつに私はどうもおもってなんか……っ」

    森島「またまた~…そうやってすぐひびきちゃんは隠し事をするんだから。
       ほらほら、いってよひびきちゃん。どうおもったの?ねぇってば?」

    塚原「だ、だからなにも思ってなんかいないわよ…っ!
       ──わ、わたしだって……色々とあれだし…」ゴニョゴニョ…

    森島「──え? もしかしてひびきちゃん……もう、橘君と…?」

    塚原「え、えぇえ!? ち、ちがうわよはるか!? それはその…!
       なんというか不可抗力っていうか……!!私もそれなりに考えて行動したことであって……!
       だからその、私が本意でやったことじゃなくてね…!!」

    森島「え、ひびきちゃん……ほんとうにキスしたの?」

    塚原「え……? いや、はるか……」

    森島「ちょっと冗談でいったつもりだったのに……そうなんだ、ひびきちゃん…私より先に、
       彼とキスを済ませてたんだ…そうなんだ…」

    塚原「ち、ちがうわよはるか!? い、いや…違わないけど……それはあれでね!?」

    森島「くやしいなぁ……これでも、ひびきちゃんよりは先にいってるつもりだったのに…」

    塚原「は、はるか……?」

    森島「──あ、そうだ! ひびきちゃん、キスしよっか?」

    塚原「……はい?」

    113 = 26 :

    ホモも百合もあるとかスゲーな

    114 = 87 :

    塚原「な、なにいってるのよはるか…!? あたまおかしくなったの…!?」

    森島「もーぅ。そんなこといっつもひびきちゃんから言われてるわよー。
       だから今は正気よ?」

    塚原「ちゃんと日本語を喋ってよはるか……なにをいってるか自分で理解できてる…?」

    森島「できてるできてる。それじゃ、ひびきちゃん──ん~!」ずいっ

    塚原「ちょ、ちょっとはるかやめなさい…!なんでそんな力がつよっ……本当にっ!」ぐいぐい

    森島「だって~。こうやってひびきちゃんとキスすれば、間接キッスで彼とのキスした時の思いも、
       二人してげっとになるじゃない!」ぐいぐい

    塚原「ならないっ! ならないから……ちょ、ほんと、顔が近いから…!」ぐいぐい~

    森島「そんなてれなくてもいいじゃないの~。ほらもう少しで───」ぐいっ

    塚原「あ、ちょと、はるか……やめ────」


    数十分後

    「ふんふふ~ん♪……あれ、あそこに座り込んでるのは…」

    塚原「──あ、きみ……」

    「……塚原先輩じゃないですか、どうしたんですか入口の前で」

    115 = 95 :

    116 = 87 :

    塚原「いや、うん……なんでもないわ。ちょっとものすごい経験をしただけだから…」

    「そ、そうなんですか……よくわかりませんけど、わかったことにしておきますね…」

    塚原「──……うん。なんだか君と喋ったら気分が戻ってきたわ……ありがとう橘君」

    「え、そうですか? なにもしてませんけど……良くなったならよかったです」

    塚原「ええ、本当に……はるか──覚えておきなさい……!」

    (なにか森島先輩とあったんだろうか…? よくわからないけれど…)

    塚原「──ふぅ…それで橘君、はるかとはちゃんと会話できた?」

    「え、あ、はい……そうですね。ちゃんとできました」

    「──やっぱり、森島先輩は凄い人でした。
       こうやって僕の悩みを聞いてくれて、それの答えまで言ってくれました……」

    「……感謝しても、しきれないぐらいですよ。本当に…」

    塚原「そう、よかったわね。これから色々と──その、大変だとは思うけど」

    「え、ああ、そうですね……頑張りたいと思ってます」

    塚原「──どうやら大丈夫そうね。心配して見に来たけど……こうやって君は
       ちゃんとやってるんだもの。──春香をよろしく頼むわよ、橘君」

    117 = 87 :

    「はい、わかりました……塚原先輩」

    塚原「ん。でも橘君──これは覚悟しなきゃだめだからね」

    「え、覚悟ですか…?」

    塚原「そう、あのはるかが……本気になったんだから。
       ──あの子はこの世に愛されてる。本人が思ってもないことが常に起こるほどに」

    塚原「そんなはるかが──本気になったのなら。橘君、君は本当に……大変な目に合うとおもうわ」

    「そ、そうなんですか…?」

    塚原「ええ、それは親友の私が保証する……それに、またあのカチューシャを付け始めたしね」

    「カチューシャ…?」

    塚原「そうなの。最近はずっとポニーテールだったけど……あの偽彼氏の件からずっとつけてなかった奴なの。
       それをつけ直すって言ってたから……たぶん、あれは本気ね」

    「──そう、なんですか……」

    (……あれ…? なんだか森島先輩の髪留めを考えたら──あの、もやもやが湧いてきた……)

    (これはもしかして──あの、記憶を取り戻すための…フラグか…?)

    118 = 87 :

    「……それで、先輩はどこにいったんですか?」

    塚原「はるか? ──どうかしらね、多分…教室に戻ったと思うわ。会いに行くの?」

    「──はい、ちょっと森島先輩に用があって」

    塚原「そうなの。だったら行ってきなさい──応援してるわよ、橘君。
       私は……色々な娘を応援してるけど、君が一番と思える幸せをみつけてほしいと思ってるから」

    「はい、ありがとうございます先輩……では、これでっ!」たったった…

    塚原「またね、橘君………ふぅ…」

    塚原「──なんだか、疲れたわ…橘君、本当に大丈夫かしら……」

    塚原「──七咲も、はるかも…また凄い子を好きになったものね───………」

    塚原「………ま。人のこといえないけれど」すたすた…

    廊下

    (塚原先輩がいったカチューシャの件……それを言われただけでもやもや出た。
       それはつまり、とても大きなフラグのこと──)ったったった!

    (──フラグとは、絢辻さんいわく……思い出される記憶の断片。
       それを僕という知らない僕が知っていて、思い返される一つ……)たったった!

    119 :

    で結論は?
    gdgd長いだけだな

    120 = 87 :

    「つまりは、森島先輩の記憶フラグってわけだ……!」

    「──よし、ここをまがればって…うおっ!?」

    「きゃ……っ!?」

    「おっとと──す、すみません! ちょっと急いでいたものですから…!」

    絢辻「──あら、橘君」

    「え、あ、絢辻さん…!?」

    絢辻「なにをそんなにも驚いてるの。私の顔になにかついてる?」

    「──え……その、仮面…?」

    絢辻「ちょっとこっちきなさい」ぐいっ

    「え、ごめん…! ちょっとした冗談だよ…!?あ、そんなにネクタイ引っ張ったら、
       く、首が……!!」

    とある空き教室

    絢辻「──ここなら誰もいないわね」

    「けほっ…もう、絢辻さん…あんなかっこうしてたら誰かに見られてたかもしれないよ…?」

    121 = 87 :

    絢辻「そんなのあたしが把握しきってるにきまってるでしょう。
       そこら辺はぬかりないわよ」

    「あ、そうなんだ……」

    (仮面がはずれた絢辻さん……この変わりようは凄いよなぁ、うん)

    絢辻「──なにやら失礼なことを思われてる気がするけど、今は良いわ」

    「え、そ、そんなことないよ…!うん!」

    絢辻「……はぁ。それで貴方はあたしに言わなくちゃいけないことがあるんじゃないの?」

    「え、いいたいこと…? あ、そうだった…今日はごめん!
       今朝の仕事を手伝うって言ってたのに…!」

    絢辻「ホントにね。昨日あれだけ──貴方から、貴方からっ……仕事をしたいって言ってきたのに。
       今日になってみれば来てない。あたしが心配になって探しても、いない!」

    「え、心配してくれてたの…? ははは、ありがとう絢辻さん!」

    絢辻「い、いまは別にそんなことどうだっていいの!
       とにかくそれなりの理由を言ってもらわないと、あたしを満足しきれる理由があるならの話だけどね」

    123 :

    SS速報でやれカス

    124 = 87 :

    「ええっとその……」

    (──考えてみれば、ろくな理由じゃないよ…!フェンスにはまってました。
       なんていっても絢辻さんが納得するわけないし……!)

    「そ、そのことはちゃんと申し訳ないって思ってるけど…!
       それよりも──あれだよ、絢辻さん!」

    絢辻「それよりもって言葉が気になるけど……なによ、大事な話?」

    「そ、そうなんだ! さっきフラグを感じたんだよ!」

    絢辻「フラグ?──ああ、あたしがいった橘君の記憶を思い出される瞬間の?」

    「そうそう。そのフラグ……今回は森島先輩だったんだ」

    絢辻「……そう、今度は森島先輩。フラグのものはなんだったの?」

    「え? ああ、ものはたぶん──先輩のカチューシャだと思うよ。
       その話をしただけで、けっこうなもやもやが湧いてきたから」

    絢辻「なるほど、ね……それでその記憶は森島先輩との記憶だったかしら?」

    「うーんと、まだ思い出してないから何とも言えないけど……たぶん、今回もそうだと思う」

    (僕が彼女たちのものや動物をふれて思い出す───この記憶。
       それは僕がなくした記憶じゃない。それは彼女たちと過ごした……それだけの記憶だ)

    125 = 87 :

    (それもなくなった期間の記憶じゃないくて……もっと別のもの。
       絢辻さんが持つ、愚痴手帳に書かれたような──世界が別のような、記憶たち)

    (それが一体何なのか…僕と絢辻さんは知りたがっている。
       この思い返される記憶と、書かれた愚痴。それは何処から来ているのか)

    (今のところの手掛かりはこの僕のフラグだけ……それをみんなから集めれば、
       なにかしらの答えに繋がるんじゃないかって思ってるんだ)

    「…それで、今回のことで何かわかったかな?」

    絢辻「…そうね、まだはっきりとはわからないけれど。それでも貴方が思い返す記憶の
       基準は、女の子ばかり」

    「えっと…そうだね。確かにそうだ」

    絢辻「どこも規律のとれたものじゃない……年、環境、関係性…どれも含めてもみな
       共通点がないんだもの」

    「そう、だね……でもこうやって絢辻さんが頑張ってるんだ。
       絶対にわかるはずだよ、このことは」

    絢辻「もちろんよ。それに──貴方にも頑張ってもらわないと」

    126 = 87 :

    絢辻「あたしもこのことに付きっ切りでかかれるほど、暇でもない。
       だから貴方がしっかりしないと、わかることもわからないわ」

    「うん、わかってる。ちゃんとするよ」

    絢辻「よろしい。とりあえずは──そうね、その森島先輩の記憶を取り戻してきなさい」

    「うん、わかった。もう行った方がいいかな?」

    絢辻「そうね。フラグのことは早く知っておきたいし……」

    「うん!わかった! それじゃあさっそく言ってくるね!」だっ

    絢辻「あ、ちょっと待ちなさい! まだ言いたいことが───」

    絢辻「……はぁ。本当にせっかちね、彼って。
       なんで急がなくちゃいけないのか、わかってるのかしら」

    絢辻「一個先輩はもうすぐ卒業──学校からいなくなれば、会う機会が減って大変だからって……」

    絢辻「…………………………」

    絢辻「──卒業、式……?」

    絢辻「……おかしいわね。なんで卒業式って思ったのかしら……いや、だってそれは当たり前…」

    127 = 87 :

    絢辻「──そう思っていたから、あたしが学校の行事を誤認するわけがないから…。
       でもこの疑問は、なにかしら…だってそうよ、卒業式は───」

    絢辻「──とっくに、終わってるはず……よね?」

    絢辻「……なに、これは…どうしてそんなこと───」

    ぴちゅん!

    絢辻「え、なに……っ!?──テレビが勝手についた……?」

    ワーワーキャーキャー…

    絢辻「これは……どこかのライブ会場…?」

    『はぁ~い! 今日はみんな、集まってくれてありがとねぇ~!』

    絢辻「桜井、さん……そっか。アイドルになってたんだっけ……あれ、でもいつから…?」

    『今日は新曲の、新しい歌だよ~! みんなぜひきいてねぇ~!!』

    絢辻「いつから、桜井さんは……それに、思えば棚町さんも…転校は何時決まった……?」

    絢辻「橘君が言っていた、七咲さんも……水泳の練習はいつまでやってるの…?
       中多さんも、彼女はいつから学校に来ていない…?」

    『──それではみんなきいてぇ!新曲〝恋は何時でもとらぶりゅ~〟!!』

    絢辻「わたしは──そもそも、勘違いをして────……」

    128 = 87 :

    うんこいてくる

    129 = 112 :

    ふむ

    130 = 70 :

    ほっしゃん

    131 = 87 :

    三年教室前

    「ここだよな。よし──入ろうっと……」がらり

    「すみませーん、その森島先輩は──」

    森島「──ん~…あれ?橘君?」

    「──あれ?森島先輩、一人だけですか…?」

    森島「うん、そうよ。来たらみんないなくて。だからこうやってのびのびとしてるの」

    「あ、そうだったんですか……」

    (──でも、いまって一次元目はじまったばっかりだよな。
       何で教室に誰もいないんだろう……あ、そっか!)

    (体育の授業中なんだろうな。それなら納得だよ!)

    「…………」

    (いやいや待て純一……ッ! ならなぜ着替えがないんだ?
       どの机の上にも、着替え残しがないじゃないか……!?)

    「──どうして、そんなことが……」

    森島「あ、そうだ橘君! これ、どうおもう?」

    「え、なんですか──っ……!!?」

    132 :

    すごく・・・大きいです

    133 = 87 :

    森島「このカチューシャなんだけどね……こうやって付けるのも久しぶりなの。
       おかしくないかな───」

    (……きた、もやもやだ。それもとても大きい。やっぱりこれが森島先輩とのフラグだ…)

    「は、はい…とっても似合ってますよ?」

    森島「そ、そうかしら? ありがと橘くん………」

    「あの、その先輩……っ!」

    森島「えへへ……え、えっとなにかしら?」

    「えーとその、なんというか……そのカチューシャ素敵ですね」

    森島「でしょう! これはね、私のお婆ちゃんが買ってくれた奴でね。
       すっごく大切なものなの!」

    「そうなんですか──あの、そしたらちょっと聞きにくいんですが……」

    森島「ん? どうかしたのかしら橘君」

    (ど、どうしよう……とりあえずカチューシャを触れるだけでいいんだけど…
       大事にしてるっているし…もっともらしいことを言わなくちゃいけないよね…)

    134 :

    手術代の足しにしたい

    135 = 87 :

    (とりあえず…このもやもやにまかせて、どうにか乗り切るんだ。
       口を開けば──僕ならこの状況もやってのけれるはずだから!)

    「……その、先輩。僕───」

    森島「うんうん、どうしたの?」

    「───…女装に、興味があるんですよ」

    森島「───……え?女装?橘君が?」

    「……はい、そうなんです。かれこれ興味を持ち始めて大分経ちますけど……
       ちょっとその気持ちが大分膨れ上がってきたんです」

    「でも、それはそうそう手を出しにくいことです。ですから先輩のカチューシャを借りて、
       ちょっと女の子の気持ちを体験してみたいなって思って──あれ、森島先輩?」

    森島「っ……っ………」ぷるぷる…

    「えっと…その、大きく目を開かれて…なんで震えてらっしゃるんですか?」

    136 = 26 :

    大将は変態だなぁ!

    137 :

    安心の変態紳士淑女

    138 = 87 :

    森島「──それは、その……あれなのかしら…」

    「え? なんでしょうか?」

    森島「それは───樹里、くんに……気に行ってもらいたい、から……とかそういうの…?」

    「……へ? はい? なんでそこで路美雄のことが出るんですか?」

    森島「……だってそうよね…さっきもすっごく仲良かったもの…それに、樹里君のこと下で読んでるし…」

    (なにを小声でいってるんだろう? なんかおかしなこといったかな…?
       確かに女装が好きだなんて、変なこと言ったけど…これしかおもいつかなかったし…)

    「あの、先輩……?どうかなされました…?」

    森島「──え、いや! なんでもない、なんでもないのよ……うん」

    「なんでもないって…そう見えないんですけど…?」

    森島「そ、そうね……ちょっとショックが大きかったというか、そういう感じなのかしらこれって……
       ……でも、まさか選んだ子が──樹里君だとは思わなかったの……」

    「………え、えええ!?なにいってるんですか?!」

    三年教室・廊下側

    中多(え、ぇえええええええ…!?しぇ、しぇんぱい……ええええ!?)

    139 :

    橘さんはいつもどうしてこうなってしまうのか…

    140 :

    別に撫でさせてとかでもいいだろ…、さすが橘さんやでぇ

    141 = 87 :

    中多(せ、せんぱいの姿をみつけて…おいかけたら、三年の教室に入ってしまって…
       こっそり聞き耳を立ててたら──なんてことを聞いてしまったの……っ!)

    中多(あの一年生の……樹里君と、しぇんぱいが…しぇんぱいが……)

    中多(好き合ってる……の?……お、おおおおとこどうしなのにっ…!
       同人誌なら見慣れてあれだけど…それでもしぇんぱいが樹里君と───)

    中多「………っ」もんもん

    中多「──久しぶりに、筆をにぎろっかなぁ……えへへ」

    教室側

    「な、なにをいってるんですか先輩……!?
       それってあの、あの話のことですよね!?」

    森島「……橘君。私は自分で言った言葉は──そうね、ちゃんと守るつもりなの。
       いっつもいい加減だけど、こればっかりはホントのつもり」

    「も、森島先輩……?」

    森島「橘君、幸せになってね。わたし…わたし、ちょっと答えがはやすぎて…その…
       本当は後悔をしちゃってるの…でも、それが君の選んだ幸せだっていうなら……」

    「ちょ、ちょっと先輩…!違いますって!」

    森島「ううん、いいの。君も戸惑ってるんだよね……だって男同志だもの。
       でも聞いてね、橘君。これはけっして悪いことじゃないの」

    142 = 87 :

    森島「好き同士っていうのは…誰にだって否定が出来ないものだから。
       お互いに好きであれば、なにごとがあっても……乗り越えられるんだから!」

    「せ、先輩だから───」

    「──え、好き同士…?」

    森島「……気付いてしまったようね、橘君…そうなの。
       樹里君はその……君のことを───」

    廊下側

    中多(なになになに…っ?きになる……とっても気になる!
       じゅ、樹里君はしぇんぱいのこと……を…っ?)もんもん

    教室

    森島「──好き、なのよ……」

    「………。なにをいってるんですか、先輩……そんなわけ…」

    森島「…………」

    「──そ、そんなわけ……ないです、よね…?」

    廊下

    中多(きたぁ────!!……けほっかほっ…わ、私たら興奮し過ぎ……
       ちょっとのどがいたくなってきちゃった…けほけほ…)

    143 = 139 :

    さえちゃんwww

    144 = 87 :

    「え、でもそれって……ただの、先輩とか親友とか…そういった好き、ですよね…?」

    森島「──ライク、ラブと聞かれたらそれは……ラブだと、私は思ってる」

    「な、なんだって……アイツが、アイツが僕をラブだって……!?」

    森島「そうなの、そうなの橘君……君は決して不幸にはならないわ…。
       だって両想いなんだもの…幸せになってね、橘君───」すっ……

    中多(…わわっ…こっちに来ちゃう……!)ばたばた…!

    「ま、まってください先輩!! ぼ、僕はその……!!」

    森島「──いいの。むしろなにも今は……言わないでくれたら、嬉しいかな…
       これでも頑張って…泣くのを堪えてるから……っうぐす……」

    (え、えええ……どうしよう。先輩ものすごく勘違いをしてるよ…!
       僕が路美雄のこと好きだってことも、路美雄が僕のことを好きになってることも…!)

    (ここはもう、記憶を取り戻してどうにかするしかない…!
       自分の運命に任せて──いざっ!)

    「──先輩、すみません…!ちょっと強引にいかせていただきます…!」だっ

    森島「えっ───」

    「……すみません、急に後ろから抱きついて…」

    森島「あ、うん……い、いいのよ…ぐすっ……でも、こんなの樹里君がみたら悲しむわよ…?」

    145 = 87 :

    「……。ですから、僕はけっして路美雄のことは好きじゃないですから…」ぎゅっ…

    森島「そう、なの……? でもさっきの言葉は……?」

    「ちょっとした冗談ですよ…僕は女装なんか興味はありません…天変地異が起こっても、
       興味がわくことなんてありませんよ…」

    森島「じゃあ…どうして、そんなこといったの…?」

    「──そう、ですね……それは、今から言いたいと思います、先輩……」すっ…

    (───────ふぁおおえjふぉうぇjふぉいwじぇおfjをいえjふぉうぃじゃおえ)

    「ッ────っ……はぁ~……これが、先輩との記憶…」

    ジジッ…ザザァー…

    『先輩!どうか僕とつきあってください!』
    『──ごめんね、橘君……』

    「先輩はいつだって、綺麗で……」

    ジザザ…ざざっ……

    『牛丼を食べに行かないっ?』
    『(なんだろう、あの顔の赤い人……こっちみてるよ)』

    146 = 87 :

    「先輩のことを──とてもとても…」

    ジザッ……!ざざ!!

    『わたし、とっても不安だったんだから……』
    『はい、すみませんでした……先輩』

    「────先輩…僕はけっして、ものごとを曖昧にはしないです。
       だから僕が何も言うまえに……どっかいこうとするはやめてください」

    森島「橘君……でも、わたしは…」

    「僕はまだ、なにも言ってませんよ。森島先輩との約束を、そんな曖昧に終わらせたくはないです」

    「僕は──まだ、誰かを選んだつもりはありません。
       このまま終わらせようとも、こんな曖昧なままで……ご飯をくいちらかしたままでは行きません」

    森島「たちばな、くん……」

    「むしろぼくは未だ……ちゃんとみんなからご飯をもらっていないんです。
       味見なんてそんなたいそれたこともできてない。僕はまだお腹は減ってます」

    「お腹がすいたままじゃ、誰だって満足はできない。
       まだかなまだかなって待ってても、まだいいよって言われてないんです」

    「……先輩、僕はまだ決めてはいません。
       ですからどうか……泣かないでください」

    147 = 26 :

    ロミオ√無しか……

    148 :

    香苗ルートはよ

    149 = 87 :

    森島「──本当に…? 本当に、誰もまだ…選んでない……の?」

    「ええ、本当です。ちゃんとお腹はぺこぺこですよ」

    森島「そう、なの…ぐすっ……ごめんなさいね。私ったら勘違いをして…」

    「あはは。いいんですよ、僕も路美雄とその…疑われるようなことをしてた
       みたいですし……だからといって本当に隙って訳じゃないですよっ?」

    森島「ふふっ。わかった……ちゃんと聞こえてるよ、橘君。
       君はちゃんと女の子が好きなんだよね?」

    「あ、あたりまえですよ…! 僕は断然、女の子が好きです!」

    森島「……えっと、そしたら……女の子の私も?すき?」

    「え、ええ…当たり前です! 好きです!森島先輩大好き!」

    森島「え、あうん……ありがと、橘君…っ……」

    「え、あ、はい……!なんかすみません……!」

    廊下

    中多(……とてもいい雰囲気ですね…しぇんぱい。
       私にはよくわかりませんけど……しぇんぱいはまだ、心に決めた子はいなんですか…)


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