元スレさやか「杏子のおしっこ、すごく美味しいよ…」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
301 = 179 :
ほむむむむ
302 = 175 :
さやか「だ……駄目だよっ! そんなの……」ダッ
とりあえず、杏子を止めなければならないということだけ理解して、駆け寄ろうとするが…
杏子「さやかに用はねぇって言っただろ!」ヒュッ
さやか「ぅごふっ……!」…ドタッ
槍の反対側で強くみぞおちを突かれて倒れる。
ほむら「さやか!」
杏子「おっと」ズイッ
さやかに駆け寄ろうとするほむらもまた、槍の切っ先で制される。
杏子「あんたの相手はあ・た・し。分かってねぇのか」
ほむら「………」
杏子「邪魔者はまた寝てくれたんだ。派手にやろうよ、ねえ?」
303 = 286 :
甘味料の複線の張り方からキャラの動かし方やら上手いなぁ
304 :
おしっこからどうしてこんなことに!
この伏線とスレ違いっぷり、>>1は虚淵か!
305 = 175 :
ほむら「………」
杏子の発言にはもはや耳を貸さずに、目線で素早く部屋を改める。
ほむら (何か、頭を殴れそうな物……)
ほむら (仏像……はちょっと遠いわね。……電気スタンド? いけるかしら?)
ほむら (目くらましになりそうな物? 閃光弾はないし……水は……)
冷静に、杏子を気絶させる方法を考える。
表情は変わらない。ただ、どう見ても、そこに戦おうという意思は見えてこず、
それが余計に杏子をいらいらとさせる。
杏子「……何なんだよ。何さっきっから余裕かましてんだ? 何で逃げてばっかりなんだよ!?」
杏子「魔法少女だろ? 変身しろよ! 銃を持てよ! 手榴弾を持てよ!
あたしに弾を打ち込めよ! ありったけの武器でかかってこいよ!
さっきから逃げるばかりで……てめぇは何をしてるんだよ!!」
ほむら「……それは」
杏子「それは?」
ほむら「……大切なあなたを、できるだけ傷つけたくないから」
杏子「………あっはっはっはっはっはっはっは、死ね!!!」
306 = 179 :
あんあん……
308 = 175 :
ヒュヒュヒュッ… ズダダッ
棚に、ソファに身を隠しながら移動するほむらを追って、ひっきりなしに槍が打ち込まれる。
杏子「死ね! さっさと死んじまえクソヤロウ!」
どう見ても杏子は正気ではない。おそらく、ジェムの濁りなどかまいなしに魔力を使っているのだろう。
ほむら (ちょっと投げてみましょう……) ヒョイッ
隠れた棚から引っ張り出した、器の中身を投げつける。
杏子「っ!? なんだこれ……碁石?」ジャラジャラ…
急にほむらが反撃してひるむものの、おもちゃをぶつけられただけと認識すると余計に頭に来る。
杏子「いい加減にしろよコラぁ……!」
ほむら (やっぱり、頭に血が上って避けることをしなさそうね………)
ほむら (……あとは、ちょっとでも目が開けられなくなるような……ジュースでもいいから………)
効果があることを確かめると、本来の目標となる物がある場所へ急いで移動しようとする。
しかしその気の焦りが仇となり、
杏子「ほらそこだっ!!」ヒュイッ
ほむら「あっぐっ!!」ガクッ
ついに、槍の一本がほむらの左足を綺麗に貫いた。
309 = 215 :
おいおいー
310 = 179 :
ほむぅ……
311 = 175 :
杏子「ほら言わんこっちゃねぇ。人を馬鹿にして変身すらしねえから、こうなるんだ」
こつ、こつと床を鳴らして近づいていく。
ほむら「ぐっ………!」
太ももに刺さった槍は、脚からも壁からも抜けそうにない。まるで昆虫標本の気分だ。
杏子「よーしよしよし、良い子だ。おとなしくしてな」ニヤニヤ
ほむら (……近寄ってくるなら、銃でも外さずに)
杏子「おっと」ドスッ ドスッ
ほむら「いぎあぁっ!?」
新たな企みに動こうとした両腕も、槍に突かれて使えなくなる。
杏子「そんな状態で、ヘタなマネしようとすんなって。遅すぎんだろ」
ほむら「………」
杏子「まぁ、治療は何度でも出来るからな。とりあえず、思いっきり……」
杏子「そのきったねぇ腹でも裂いて、あたしからさやかを奪った罪を……たっぷりと味わって貰おうか!!」ブンッ
ほむら (……今、何て?)
ようやく杏子が何を思っているのか理解しかけるが、
すでに掲げられた槍は、力強く腹部に向かって振り下ろされた後だった。
312 = 215 :
だ、だれぞ杏子ちゃんをとめてくれ…
313 = 179 :
ほむぅ……
314 = 175 :
覚悟を決めて目を閉じるほむら。
一番イイ瞬間を見逃さないよう、目を大きく見開く杏子。
二人とも、次の瞬間に起こることを同じように予期していたのに、
さやか「やめてえぇぇぇぇぇぇぇっ!!」ダダッ
ほむら「!」
杏子「!?」
ザシュッ
さやか「っぎあああぁぁ!」
第三者の乱入により、結果は大きく違った物になってしまった。
ほむら「さやか!?」
杏子「はっ……? さ………さや、か……?」
二人とも、それを呆然と見つめる。ほむらをかばって覆い被さったさやかは、
背中から大きく真横に裂かれて……半分になっていた。
ほむら「さやかぁっ!! ぎっ……この!!」グイッ
ちぎれそうな腕もかまわず、自由になろうともがくほむら。
杏子はと言えば、何をしてしまったのかさっぱり分からない、といった顔で突っ立っている。
315 = 299 :
Oh…
316 = 179 :
さやさや……
317 :
槍の反対側は石突きというのよ
318 = 215 :
な……
319 = 175 :
杏子「え…………」
杏子「おい! 何でだよ、どういうことだよ!!」
ようやく何をしたか、分かってくる。がらん、と、音を立てて槍を取り落とした。
さやか「ぎっ………ぐうぁ………」
杏子「さ、さやか! だから……さやかは寝てろって……!」
杏子「クソッ……そんなに、大事なのかよ!? 体張って守るぐらい、ほむらが大事なのかよ!!!」
さやか「な……何を、言ってんのよ………杏、子……」
杏子「さやか!?」
さやか「……さす………がに、痛覚を……遮断しても、結構これ……くる、ね………っぐ」
杏子「い、今治療するから………黙ってろ!」
さやか「大丈夫……斬られただけなら、なんとでも……なるから。
あたしの身体、元通り……並べてもらえるかな………」
杏子「わ、分かった、分かったよ……」
言われたとおり、そっと上半身と下半身を床に並べる。
さやか「んっ………!」
そして青白く光り輝いたかと思うと……すぐに、元通りのさやかの肉体が現れた。
320 = 299 :
ゾンビすぎる・・
321 = 215 :
なんとか一息だな…ひやひやした
322 = 175 :
さやか「ふぅ、うまくいった……。死んだかと思った」
杏子「さやか……ご、ごめんよ………」
さやか「……あんたね、それより先に謝る相手が居るんじゃないの?」
杏子「えっ……」
さやか「そこで磔にされてるほむらが睨んでるじゃない」
ほむら「………」
杏子「で、でもほむらは……」
さやか「あのね。さっきの質問に答えておくけどさ」
杏子「……?」
さやか「そりゃ、ほむらは大事に決まってるじゃん。あたしら仲間なんだよ?」
杏子「ああ……やっぱり………」ギリッ
さやか「でもあたしは、それよりも杏子に……あんな酷いこと、してほしくなかった」
杏子「………え?」
さやか「誰よりも大事なあたしの杏子に、人を傷つけるなんてして欲しくなかったんだ」
323 = 179 :
さやさや
324 = 215 :
さやさや
325 = 175 :
ギュッ
杏子「あ………」
二度と離さない力強さで、さやかが杏子を捕まえる。
さやか「ねぇ……どうしちゃったの? 急に姿を消してさ……」
さやか「あたしも……変なコトしちゃってさ、それをすぐに謝れなかったのは悪かったけど……」
さやか「突然、何も言わないで姿を消すなんて……酷いじゃん………」
杏子「えっ……と………」
さやか「今日だって、ほむらと夜中まで街をずっと探してさ……」
さやか「また見つからなかった、って思う度に、悲しくなって……」
さやか「やっと会えたと思ったら、何でこんなこと………えうっ………するのよ………!」ズズッ
杏子「だって………」
杏子「だ、だってそれは! ほむらが……あたしのさやかを、奪った……から………」
さやか「………はい?」
ほむら (やっぱり……聞き間違えじゃなかったのね)
ほむら「えっと。良いところで悪いのだけれど、この槍抜いてもらえないかしら………」
326 = 179 :
ほむほむ
327 = 288 :
ほむほむ;;;;
328 = 175 :
杏子にグリーフシードを提供させて、荒れ果てたほむホームを魔法で修復してまわる。
1時間も経った頃には、あらかた家中は片付けられ、
今はリビングの中央で杏子が正座のままうつむいていた。
その前には、さやかとほむらが仁王立ちしている。
ほむら「……なるほど、ね」
さやか「あれを見られてたか……///」
ほむら (ここまで思い込み激しいとはね……。さやかの悪いとこが伝染ったのかしら)
ほむら「でも、それにしては早とちりしすぎなんじゃない?」
杏子「だ、だって……。あたしのお菓子をはたき落とすし、急に避けられて会ってもらえなくなるし……」
さやか「……まぁ、それはあたしも悪かったと思う」
ほむら「そう、ね……。そろそろ、こちらも本題に入りましょう」
杏子「本題?」
ほむら「さやか。……大丈夫?」
さやか「………うん」
329 = 179 :
さやさや
330 = 215 :
さやさや…
331 = 288 :
ずいぶんあっさりしてるなwww
332 = 317 :
問題はここからだしな…
333 = 175 :
杏子「糖尿病……? あたしが?」
さやか「うん。……ほぼ、間違いないと思う。多分、お菓子を食べ過ぎているせいだよ」
杏子「それがどうして……」
さやか「もし本当に糖尿病なら、この先……自由に、お菓子が食べられないから」
杏子「え……?」
さやか「ううん。お菓子だけじゃない。普通の食事だって、一生好きな物は食べられなくなるかもしれない」
杏子「………嘘だろ?」
さやか「……あたしも、嘘だって思いたかった。それで、どうしても言う勇気が出なかったんだ」
杏子「………」
さやか「でも、逃げていても……杏子の身体は、悪くなるばかりだからさ」
さやか「杏子が、際限なくポッキーを食べているのを見て、怖くなって……勿体ないことしちゃった」
さやか「……ごめんね。あれは、そういう理由だったの」
杏子「いや……うん。そうか、いいよ、それは」
さやか「このままじゃ良くないって、ようやく決心して。それで言おうとしたら……杏子、居なくなっちゃって」
杏子「………」
334 = 215 :
あんあん…
335 = 175 :
さやか「だから、今、改めて言わせて」
屈んで、真っ直ぐに、杏子を見つめて。
さやか「あたしは、大切な杏子を、ずっと大切にしていたい」
さやか「だからさ。お願いだから、あたしと一緒にお医者さんに行って、検査して」
さやか「それでもし本当に……糖尿病だったら」
さやか「杏子の一番の楽しみは、もしかしたら………ずっと、奪われてしまうかも知れない」
杏子「う………」
さやか「でも、その時は。あたしがずっと、杏子の側にいるから」
さやか「どんなに辛くっても、苦しくっても、それでもあたしは側にいるから」
さやか「お願い。悲観したりヤケになったりせずに、治療してくれるって……約束して欲しいんだ」
杏子「………わか、った。約束、するよ」
さやか「杏子……!」
杏子「約束、だからな? ずっとあたしを一人にしないでくれるんだな!?」
さやか「当たり前じゃん!」
杏子「そ、そっか………///」
336 = 288 :
ほむっち置いてけぼり
337 = 299 :
>>336
完全に蚊帳の外なマミさんよりは・・
338 = 205 :
まどかぁ
340 = 215 :
>>338
今のところ一番の空気だな
341 = 317 :
殴られ損のマミさんも
342 = 175 :
杏子「ところで……」
さやか「うん?」
杏子「そもそも、なんであたしが糖尿病だって分かったんだ?」
ほむら「あらそれは」
さやか「ほむらは黙ってろ!」
ほむら「………」
杏子の耳元に、そっと口を持って行く。
さやか「あんたの、おしっこをさ……飲んだんだ」ヒソ
さやか「そしたら……甘かった。糖尿病の症状なんだ」ヒソヒソ
一瞬、何を言われているのか分からない。
杏子「……はっ!? いつそんなことを!?」
さやか「くすぐった時、最後気絶して漏らしてたから……。何というか、その、ノリで」ヒソヒソッ
杏子「ばっ………! バカ、じゃねえのか………///」
ほむら (……本当、このバカ二人が何をしてたのか。ちょっと気になるわね)
343 = 179 :
さやさやあんあん!
344 = 317 :
よせっ!ここはほむホームのはずだ!
345 = 304 :
思いの外ドロドロな展開にならなくてよかった…
346 = 175 :
――二週間後、見滝原中央病院――
まどか「………」
さやか「………」
杏子「………何か、遅いな」
ほむら「混んでるみたいだから。もうすこし待ちましょう……」
そわそわと、しかしやることもなく座っている4人。
学校の帰り。病院の一室で、杏子の検査結果を待っていた。
先週は杏子を糖尿病の検査に連れて行った。
検査前日の夜から何も口にすることが許されず、発狂しそうな杏子をなんとかなだめて血液検査。
その結果が、今明かされようとしていた。
ガチャッ
さやか「!」
医師「すみません、大変お待たせ致しました」
4人の前に、メガネをかけた若そうな男がやってきた。
347 = 215 :
どきどき
348 :
しかし…、やっぱいいや
349 = 175 :
ぎいと、パイプ椅子を引いて4人の前に男が座る。
医師「……えっと、佐倉さんは……そちらの方でしたよね」
杏子「おう、あたしだ」
医師「こちらの方々は……ご一緒なさっても問題ありませんか?」
杏子「……問題ないよ。あたしの、大事な友達だから」
医師「………そうですか」
医師 (身寄りがないらしいし……仕方ないかな)
さやか「それより、どうだったんですか!?」
医師「……それでは、始めましょうか」
医師「はい。血液検査の結果、佐倉さんは糖尿病であることが、分かりました」
杏子「っ………」
さやか「ぐ………」
ほむら「………」
まどか「そんな………」
350 = 288 :
あれマミさんは?
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