元スレさやか「杏子のおしっこ、すごく美味しいよ…」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
152 = 1 :
――ほむホーム――
ほむら「入って」ギィーッ
さやか「お邪魔しまーっす。……おかえり、ほむら」
ほむら「……何とも有り難くない気の利かせ方ね」
さやか「むむ、そこは素直に受け取っておきなさいよー」
ほむら「はぁ。……ただいま」
さやか「は~い、良くできましたね~ほむらちゃ~ん」ナデナデ
ほむら「殴られる前にそっちの椅子に座っていてもらえるかしら、渋いお茶出してあげるから」
さやか「怖っ! あ、でもインターネットで調べるんだよね?」
ほむら「ええ。図書館には専門書しか無くて、よく分からなかったから……」
さやか「なら先に調べてよっか? あたしもちょっとなら使えるよ」
ほむら「……えっと、あー。ちょっとパソコンでやりかけの作業をそのままにしてあるから、その。
片付けが済むまで待っててもらえるかしら」
さやか「そう? わかった」
ほむら (危ない……。とりあえずデスクトップのファイルを隠して、ブラウザの履歴とか消して……)
ほむら (ブックマークのmadocam.comとかバレたら今度こそ終わりだもの……)
153 = 5 :
ほむほむ
154 :
まさか盗撮したものをアップロードしてるのか・・・
155 = 1 :
さやか (ふぅむ……) コクッ…
さやか (あれ、これ玉露じゃない……? ぶっ壊れた食生活のわりに良い物飲んでるのねー)
お茶を出した後、ほむらはパソコンに向かい何か作業を続けている。
さやか (暇だなー……)
一応借りては来た、糖尿病に関する本をぱらぱらとめくるが…
さやか (うん。良く分からん)
すぐに理解を諦める。
さやか (何の作業してたのか知らないけど、早くおわんないかなぁ)
ほむらのさらさらした髪が揺れる背中を見ながら、ふと、また欲望の火が灯る。
さやか (ああ、そう言えば。ほむらくすぐったら面白そうとか、思ってたなぁ……)
さやか (……ちょっと、挑戦してみるか?)
腕はマウスとキーボードに向けられ、両脇は誘うようにがら空きだ。
意識も液晶画面に集中しているようで、普段から隙の少ないほむらを狙うなら恰好のチャンスと言える。
156 = 5 :
さやさやほむほむ
157 = 1 :
さやか「………」ゴクリ
そろり、そろりと息を殺して近づく。
はやる気持ちを抑えながら、じっくりと時間をかけて射程圏にたどり着き。
その両手をすっとほむらのワキの下に伸ばしかけたとき……
ほむら「動くな」ゴッ
眉間に、冷たい銃口が当てられた。
さやか「ひいっ! ごめんなさいっ!?」バッ
出そうとした手をピンと上に伸ばし、降参のポーズをする。
ほむら「……あれ? さやか?」
さやか「はい、さやかちゃんでございます……」
ほっとしたような残念なような顔で、突きつけた銃を降ろす。
ほむら「ごめんなさいね、なんだか妙に悪意のあるピンクな視線を感じた物だから……ぞっとしちゃって。
勘違いだったみたいでよかったわ」
さやか「あー、そっか、うん……」
さやか (はい、まさにあたしですねそれは……。くそう、ほむらには簡単には手が出せないなぁ……)
158 = 14 :
飲み物に痺れ薬件媚薬を入れる作業が必要だな…
159 = 13 :
焦らしてくれるじゃないの
160 = 1 :
ほむら「まあいいわ。丁度、終わった所だから……早速調べてみましょうか」
さやか「お、待ってました!」
カタタッ…
ブラウザの検索欄にキーワードを入れて調査を開始する。
さすがに『糖尿病』に関しては、かなり沢山の情報があるようだ。
さやか「うーん、いっぱいあって困るけど……。一つずつ見ていくしかないか」
ほむら「そうね……」カチッ カチッ…
適当にタブで開き、流し読みしていく。
さやか「……あ、ここわかりやすそうじゃん」
ほむら「とりあえず『糖尿病とは何か』からね……」カチッ
> 糖尿病とは、血液中に含まれる糖分の量、『血糖値』が異常に高くなること。
> また、それによって引き起こされる様々な合併症のこと。
さやか「ふむふむ……」
> ある量より血糖値が高くなると、腎臓での再吸収が追いつかなくなり、尿に糖分が排泄されて甘くなる。
> 1674年にイギリス人の医師が、やけに尿の量が多い奇妙な病気の人々を調べ、
> その尿を実際になめてみて甘いことから『糖尿病』と名付けたという。
さやか「……やっぱり、おしっこが甘いってのは………」
ほむら「そのようね。……楽観視は、しないほうがいいと思う」
161 = 14 :
>イギリス人医師 やけに尿の量が多い奇妙な人々を調べ
> その尿を実際になめ甘い
イギリス…
162 = 13 :
さすがは紳士の国だな
163 = 1 :
> 血糖値が酷く高い状態が続くと、これを排泄しようとして尿が多くなる。
> 同時に、それによって失われた水分を補うため、異常にのどが渇くのを感じる。
さやか「……どうなんだろう」
ほむら「多いの?」
さやか「うん……。いつも食べながらジュースとか飲んでるし、仕方ないかなぁと思ってたんだけど」
ほむら「………」
ほむら「次、『糖尿病の種類と原因』行くわよ」
さやか「うん……」
> 糖尿病自体は血糖値が高くなることであるが、これが起こるには実に様々な要因が絡んでいて複雑である。
> しかし大きな分類として、『1型糖尿病』と『2型糖尿病』の2種類がある。
さやか (たしかほむらが言ってたな、1型とかって……)
> 1型はすい臓にある『β細胞』という細胞が破壊され、『インスリン』が分泌されなくなる病気である。
> 自らの免疫機能が暴走することが大きな原因とされ、遺伝的な要因があるとも言われるが、
> そうでない場合もあり、正確なメカニズムは不明である。
> これはいわゆる『生活習慣病』と呼ばれるタイプの糖尿病ではない。
ほむら「こういうことだったのね。あの子、1型って事は、自分じゃどうしようもなく……」
さやか「………」
165 = 5 :
ほむほむ
166 :
糖尿病のおしっこは臭い
ソースは親父
167 = 1 :
さやか「えっと、インスリンってのは?」
ほむら「たしか注射する薬だったような……。ちょっとまって」カタタッ…
> インスリンとは、すい臓のランゲルハンス島β細胞にて分泌されるホルモンである。
> 人体内で血糖値を下げる働きをする唯一の物質であり、糖尿病の治療などに使われる。
ほむら「……なるほど。細胞が破壊されて自分では分泌されなくなるから、注射しなければならなかったのね」
さやか「注射とか……ずっとしないといけないの?」
ほむら「みたいね。毎日ちゃんと注射しないと急激に血糖値が上がって酷いことになるってことでしょうね。
インスリンが体内で全く作れないというのなら……納得はいくわ」
さやか「きょ、杏子はお菓子を食べ過ぎてる生活習慣のせいだよね!?」
ほむら「……分からない、無いとは言い切れないんじゃないかしら。
……ほら、『1型糖尿病の多くは10代で発症』って書いてある」
さやか「う……」
ほむら「……これは安心する材料を探すための調査ではないのよ。それを忘れないで」
さやか「………」
168 :
本当は怖いまどマギの医学
169 = 1 :
ほむら「2型は……」
> 2型糖尿病は様々な要因が合わさって血糖値が慢性的に高くなる病気である。
> 全ての糖尿病の9割以上を占めており、一般的に糖尿病と言われる場合は2型を指す。
ほむら「なるほど、普通糖尿病というのはこちらのことなのね……」
> 原因は人によって異なり、一概に何が原因と言うことは出来ない。
> ただ、基本的に「糖尿病にかかりやすい」体質の人が、「糖尿病になりやすい」生活を続けて生じる病気であり、
> そのために生活習慣病と呼ばれている。
> 『肥満』『運動不足』『ストレス』『食生活』など、糖尿病を誘発する生活習慣は多岐にわたる。
さやか「太って無いし……運動もしてるよね」
ほむら「……食生活が、まさにぴたりと当てはまるじゃない」
さやか「それは……そうだけどさ………」
さやか「……それに、そもそも何で血糖値が高いと問題なのかな?」
ほむら「言われてみればそうね……」
ほむら (足を切ったあのおじさんも……糖尿病、だったわよね?)
さやか「………」
ほむら「次、見てみましょう。『糖尿病合併症の恐怖』」
170 = 5 :
ほむほむ
171 = 1 :
> 1型糖尿病の場合は極端に血糖値が上がることで血液が酸性になり、
> 意識障害や最悪死に至るなど、血糖値の高さそれ自体が害となるが、
> 2型糖尿病の場合、慢性的な血糖値の高さが招く『合併症』の方が問題となる。
さやか「合併症……」
> 過剰な血液中の糖分には毒性があり、放っておくと身体の微細な血管を傷つけてしまう。
> これによって、じわじわと緩やかに身体が壊れていくのが糖尿病の合併症である。
> 初めのうちは、自律神経や感覚神経が冒され、胃腸がうまく働かなくなったり、
> 手足がしびれてきたりする。
ほむら「これは……」
> そのうち様々な障害が起こり、たとえば網膜の血管が破壊され、目がだんだん霞んでいき、
> 最後には失明してしまう。失明する人の2割は糖尿病が原因な程である。
> 腎臓が壊されてしまい、体内の毒素を尿で排出できなくなることもある。
> この場合、人工透析をしなければ生きていけない身体にもなる。
さやか「怖い……」
> 血管の破壊が酷いと、末端部分に栄養が届かなくなり、手足の細胞が死んで腐ってしまう。
> こうなってしまうとその部分は手術により切断する他、なくなる。
ほむら「………」
> 2型糖尿病の初期の段階では激しい自覚症状が起こらないため、
> 本人も「大した事はない」と見過ごしてしまいやすく、
> 気づいたときには手遅れである場合が多い。これが合併症の恐ろしさである。
さやか「こんなの、信じたく、ない……」
172 = 5 :
ほむぅ……
173 = 1 :
> 1型はインスリンを投与し続けるしかなく治療法も存在しない。
> 2型も本人の体質や、なかなか直せない生活習慣によって起こされる物であるため、
> 薬を投与すれば治るというようなことはなく、一生つきあっていかなければならない事が多い。
> このため一般的に「糖尿病はかかったら治らないもの」とされている。
ほむら「……つまり、佐倉杏子は」
さやか「やめてよ!」
> 2型は個人によっていろいろな要因があるので、決まり切った治療法はない。
> 医師の指示に従い、適切な食事や適切な運動を行うなどして、
> 厳しい自己管理に基づいた生活を送ることが大切である。
さやか「やめて……」
ほむら「………」
ほむら「……もう、ほとんど結論は出ているわよね」
さやか「………」
ほむら「どう見ても杏子は」
さやか「分かってる!」
ほむら「……放っておく程悪くなるのよ?」
さやか「………うん。それも……分かってる」
174 = 5 :
あんあん……
175 :
ほむら「なら」
さやか「でもさ!!」
さやか「でもさ………残酷すぎるんだ。杏子にさ、あんたは糖尿病です、
もう一生好きに食事なんてできません、そうしないと死にます、なんて……。
そんな夢も希望もないこと、言えるわけがない」
ほむら「………」
さやか「あいつが何を楽しみに生きてると思ってるのさ。おいしい物を食べることだよ?
あたしもそれが……痛いほど分かる。……魂抜かれて、生きてるって実感が欲しくて、そういう気持ちが」
さやか「せめてさ。可能性は低くても、こうしたら何とかなるんじゃないか、みたいな……。
その位の材料が無いと、あたしは………」
さやか「だ、だからまだ……杏子には……いや、みんなには黙ってて。お願い」
ほむら「………」
ほむら「そうね……」
ほむら「一週間、経ったら。マミにリボン振るわせてでも、医者に連れて行くわよ。それでいい?」
さやか「………わかった」
さやか「……また明日、調べたいから……ネット貸してよ。お願い」
ほむら「ええ。……もちろん、かまわないわ」
176 :
杏子ちゃん愛されてるな
177 = 175 :
――翌朝、美樹邸前――
杏子「ようさやか!」
さやか「あ……おはよっ」
杏子「……どうした?」
さやか「えっ? ど、どうもしないけど……?」
杏子「そうか……? ……そういや、昨日ほむらと何か面白いことやってたらしいじゃねえか」
さやか「! あ、あはは、面白いことじゃないってば。ちょっと……相談事をね」
杏子「相談……? ほむらにねぇ……」ポキッ
さやか「………」
今日も、相変わらず朝からポッキーを囓り続けている。
杏子「やっぱポッキーはノーマルが一番だよなー。極細の堅さも悪くないけど、折ったときの感覚が劣るね」モグモグ
さやか「うん、そうだね……」
杏子「ほら、くうかい? 今日はイジワルしないよ」
お菓子を差し出しながらにっと笑う、その表情が眩しい。
さやか (無理………。言えない……)
179 :
さやさや……
180 = 175 :
まどか「おっはよーさやかちゃん、杏子ちゃん!」
杏子「よーっす」
ほむら「おはよう」
さやか「……おはよ」
仁美「おはようございます、皆さん」
杏子「よっ、仁美、昨日はあんがとな」ポキッ
仁美「いえいえ、喜んで頂けたようでわたくしもうれしいです」
まどか「あれ、今日はさやかちゃんが、元気ないような?」
さやか「ん……? 別に……」
上の空で答えるさやかは、目線を杏子の口元から離すことが出来ない。
ぼりぼり。もぐもぐ。
仁美 (……? ずっと杏子さんを見つめていますけれど……)
その様子に気づきながら、それを『さやかさんはやっぱり杏子さんが好きなんですね』と
茶化すことができない程にさやかの表情は重かった。
まどか (さやかちゃん……?)
ほむら「………」
181 :
付き合い長いだけあってまどかは気付きそうだな、さやかがなんか悩んでるの
182 = 175 :
まどか「そ、そうそう、昨日テレビでさ―――」
ぽきっ。ぼりぼり。もぐもぐ。
次々とポッキーは口内に消えていく。
仁美「それでしたら確か―――」
ぽききっ。ぼりぼり。もぐもぐ。
今度は二本一気に消えていく。
ほむら「言ったでしょう、だから宿題はちゃんと―――」
ぱきっ。ぼりぼり。もぐもぐもぐ。
手に持つ箱の、最後の一本も消えていく。
杏子「はぁー、学生ってヤツは―――」
でも終わらない。
びりりっ。また取り出した次の箱を開け、ポッキーはどんどん消えていく。
さやか (お願い、やめてよ………)
ぼりぼり、もぐもぐ。
食べる。まだ食べる。ぽきっ。
願いは通じず、ついに2袋目を開けて食べ始めたとき、
さやか「も、もうやめてえぇぇぇぇぇっ!!!」
ばしん、と。我慢できず、さやかの右手が杏子のポッキーをはたき落とした。
183 :
あんあん…
184 = 179 :
さやさや……
185 = 175 :
「「「………!」」」
ばらばらと地面に散らばるポッキーに、場の空気が一瞬にして凍った。
まどか「えっ………」
仁美「さや、か……さん……?」
杏子「………」
杏子「おいさやか……何してんだよ!?」
当然の抗議の声を上げながら、かがんで散らばったかけらを拾う。
まどか「あ、わたしも手伝う……」
さやか「………」
衝動的に自分のした行為が、自分でも信じられない。
杏子「さやか? 何とか言えっつってんだよおい!」
立ち上がり、ぐいっと胸を掴まれ睨まれる、その顔に目を向けることが出来ない。
さやか「あっ………その………」
さやか「………ごめん……」
186 = 179 :
さやさや……
187 :
つらいな…
188 = 176 :
スレ開いて>>1を見たときはこんなことになるなんて思ってなかった
189 = 175 :
杏子「……違うだろ」
さやか「え……?」
杏子「明らかにわざとだったじゃねえか。何でンなことしたのかって聞いてんだよ!」
掴む手に力が入る。
さやか「そ、それ……は………」
それだけ凄まれても、目をそらしたまま本当の事を言うことが出来ず…
杏子「………ちっ。……もーいいよ。ああ、朝から胸くそ悪ぃ……」スタスタ…
さやかを掴んだ手を離し、早足でどこかへと歩き去っていった。
仁美「ええと……」
さやか「………っ」ダダッ
まどか「あっ、さやかちゃん!」
何も説明することなく、さやかもまた一人で学校へと走って行ってしまった。
仁美「一体……」
まどか「二人とも、どうしちゃったのかな……」
ほむら「………」
190 = 183 :
気になったからオシッコ舐めてみたけど甘くなかったよ…まずかった…
あんこちゃんのオシッコなら甘くなくても舐めたいよ…
191 = 175 :
――その日の夜――
シュゥゥ……コロンッ
杏子「いっちょあがり、っと……」
小振りなグリーフシードを拾う。
ほむら「あら、遅かったみたいね……」
杏子「ん? おう……ほむらか。もう終わったよ」
ほむら「そのようね。さすがに熟練の魔法少女は頼りになるわ」
杏子「はは、繰り返した時間も含めりゃあんたのが長いかもしれねーけどな」
ほむら「……どうかしら」
杏子「………それよりさ。今朝、あの後さやか何か言ってたかい?」
ほむら「え……いえ、何も。学校でも、ずっと一人で黙っていたようね」
杏子「じゃあ、さやかがどうしてあんな事をしたのか、理由は分からないわけだ」
ほむら「……ええ」
杏子「ふぅん。じゃあ質問を変えるけどな……」
杏子「ほむら。あんたさ、さやかと一緒に今日、何やってたんだ?」
192 = 179 :
するどいあんあん
193 = 175 :
ぴくりと一瞬、ほむらの動きが止まった。
ほむら「……見ていたの?」
杏子「あー……。マジで何かやってんだな」
ほむら「! 貴女……」
杏子「夕方ぶらぶらしてたら、一人で帰るまどかに会ってな。
『さやかちゃんに避けられてるような……』とか言ってたけど、まさかってな」
ほむら「………」
杏子「珍しい組み合わせだもんなー、さやかとほむら。
それが二日連続で、しかもさやかには訳分かんないコトされるし……」
ほむら「つまり……」
杏子「そうだよ。疑ってんだよ、てめぇのことをさ」
すっ、と、先ほどまで魔女を引き裂いていた槍を向ける。
杏子「本当はさ。あんた、さやかが何であんなことしたか知ってるんだろ? え?」
ほむら「………」
杏子「吐いて楽にならねぇか?」
194 :
>>62の出番が…
195 = 175 :
ほむら「………」
射貫くような眼光に睨まれながらも、相変わらずほむらは涼しい表情で黙り込む。
ほむら (ここで言えば……。それはそれで、悪いようにはならないのだろうけれど)
ほむら (……でも、本人にこれを伝えるのは、さやかの役目でしかあり得ない)
ほむら (何より……。最悪の場合に、杏子を支えてあげられるのは、さやかしか……いない)
杏子「……ふん。だんまりか」
諦め、向けていた武器を消す。
杏子「あぁ、イライラするな……」
杏子「ま、いい……。ただな、さやかにあんまりふざけたマネしてるとしたら、
いくらあんたでもただじゃ済まさねぇからな」
杏子「それだけは、よーく覚えとけ。いいな?」
ほむら「……分かった。肝に……銘じておくわ」
杏子「………」
杏子「それじゃ」
ふぃっと背中を向けると、強化した肉体で跳び去り、すぐに姿は闇の中へ消えていった。
196 = 179 :
あんあん……
197 = 175 :
――翌日、ほむホーム――
ほむら「―――というわけで。ごめんなさい、カマかけにはどうも弱くって……」
さやか「……そっか、それで今朝はいなかったんだ。仕方ないよ、あたしが変なコトしたのが悪いんだし」
ほむら「………」
さやか「ちょっと今は、杏子には……ううん、みんなには近づかない方がいいような気がする。
あたし、自分が抑えられそうに無くって、怖いんだ……」
ほむら「さやか……」
さやか「………でも、どうしよう。やっぱり、救われる話なんて、見あたらない」
ほむら「そう、ね……」
昨日も今日も、いくら調べてみても、夢のある話なんかほとんどない。
日本で700万もの人々が悩み、苦しみ続ける病気なのだ。
結論は変わることはない。医者に連れて行き、適切な治療をするしかない。他にあり得るとすれば…
さやか「………となると、やっぱり」
ほむら「ええ。……出来ることなら、顔も見たくないけれど」
あとは、奇跡か魔法に頼るしかない。
さやか「居るかな……? 確認は、しなきゃね……」
ほむら『インキュベーター? 顔を出しなさい』
198 = 194 :
さやかが王子様役か
ほむあん
199 = 175 :
程なくして、二人の後ろから白い毛玉が顔を出した。
QB「なんだい? 君たちから僕に用事だなんて、気味が悪いじゃないか」
ほむら「もっと気味の悪い自分の顔を何とかしてから吐いて欲しいわね、そういう台詞は」
QB「酷いなあ。これでも、君たちの『かわいい』という感覚を理解するには何十年を要したというのに」
ほむら「まだまだ研究不足ね。あと数万年、かわいさを磨き続けることをオススメするわ」
この顔を見るとついつい、嫌味の言葉が口をつく。しかし今は……
さやか「………ほむら」
やや非難のこもった目を向けられる。
ほむら「……そうね、ごめんなさい。ふざけている場合ではないわ」
QB「ようやく本題だね?」
ほむら「ええ。簡単な話よ」
ほむら「魔法少女は、魔法で自らの病を治すことは出来るのかしら?」
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