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    元スレ勇者「いや、お前がいけよ」

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    53 :

    秘書って響きだけでちょっとえっちいのに…さるよけ

    54 = 41 :

    ―――魔王城・玉座の間、手前―――

    大臣「言わんこっちゃないだろ! 城内を隈なく探したけどモンスターなんてまったくいなかったじゃねえか!」

    秘書「落ち着いてください」

    大臣「落ち着いていられるか! この状態で魔王なんかと戦ったら即死じゃねえか!」

    秘書「落ち着かないと、私がシャワーを浴びている間に覗いていたことへの制裁を加えますよ」

    大臣「落ち着いた。とても良い体をしていましたよ」

    55 :

    おいそのシーンkwsk

    56 = 41 :

    >>55
    大臣に直接訊けば、かなり詳細な話が聞けると思います

    57 = 55 :

    おい大臣!死ぬ前に話せコノヤロー!

    58 = 41 :

    大臣「それでどうするんだ。確実にこのでっかい扉開けたら魔王がいるよな……」

    秘書「大丈夫です。扉さえ開かなければ魔王との戦闘にはなりませんから」

    大臣「……とにかく作戦を考えないとな。レベル最低でひのきのぼうと旅人の服だけで戦う方法」

    秘書「やり込んだゲーマーならきっといけますよ」

    大臣「俺はゲーマーじゃないし、ゲーマーでも無理だと思うぞ」

    59 = 41 :

    秘書「本当に良いんですか?」

    大臣「ああ、考えても仕方ない。死んだときは死んだときだ。教会からやり直すさ」

    秘書「またドラゴンの悪夢が蘇りますね」

    大臣「よし、秘書よ。銅の剣を貸せ」

    秘書「構いませんが……持てるんですか?」

    大臣「っ……しょ。構える、というよりは抱えるだが、持てないほどじゃない」

    60 = 55 :

    おい待て
    先に話し聞かせろ

    61 :

    うるさいぞマルフォイ

    62 = 41 :

    >>60
    わかったちょっと休憩として


    ―――宿屋(砂漠のオアシス)―――

    大臣「ん……・ふあぁ……。ん? なんであいつはこんな夜中にシャワー浴びてるんだ?」

    秘書「~♪ ~♪♪」

    大臣「鼻歌なんて歌いやがって……腹立つから覗くか」

    秘書「♪~♪♪♪」

    大臣「……ほう、部分的に着痩せするタイ……!? 目が合った? 気のせいだよな」

    秘書「……♪ ………」

    大臣「……・もうやめとこう」

    63 = 51 :

    キャラがいい

    64 :

    パンツの方も頼む

    65 = 41 :

    >>64
    完結したら書くってことでいいかな?

    67 = 41 :

    じゃあ本編に戻ります

    ―――――――

    秘書「長かった旅も、これで終わりますね」

    大臣「……ああ。敵がいなかったから、どちらかと言えば旅行だったけどな」

    秘書「ふふ……そうですね」

    大臣「秘書よ」

    秘書「なんです?」

    大臣「無事に終わったら……結婚しよう」

    秘書「は? ……まあ、ちゃんと魔王を倒せたなら、良いでしょう」

    大臣「……そうか」

    68 :

    そういや以前数だけで魔王倒すSSがあったな……なんだっけか

    69 = 41 :

    大臣「開けるぞ」

    秘書「はい」

    大臣「よいしょ……って、見た目はでかいのに、結構簡単に開くな。この扉」

    秘書「……見てください。玉座です」

    70 :

    楽しいよ
    おじさん寝れなくなちゃったなエヘヘ

    71 :

    >>68
    本気で魔王を倒すだっけ?

    72 = 68 :

    >>71
    ああそんなんだった

    スレチ質問悪かった

    試演

    73 = 41 :

    大臣「……」

    秘書「……」

    大臣「いない……な」

    秘書「……」

    大臣「魔王……いない」

    秘書「……いますよ」

    大臣「いや、いない。あの玉座には、誰も座っていない」

    秘書「魔王は……います」

    74 :

    !?

    75 = 41 :

    大臣「いない! 誰も座ってないだろ、あの玉座には!」

    秘書「魔王は……」

    大臣「いないんだ! この世界に魔王なんて! いないんだよ!」

    秘書「魔王……は……」

    大臣「違う! お前は、魔王なんかじゃない!」

    77 = 61 :

    なんてこった

    79 = 41 :

    秘書「……」

    大臣「……」

    秘書「……あは」

    大臣「……」

    秘書「……あはは。気づいていたんですか」

    80 = 41 :

    秘書「いつからです?」

    大臣「……」

    秘書「いつから、私が魔王だと?」

    大臣「……疑ったのは、ドラゴンが倒されたときだ」

    秘書「なるほど……」

    大臣「そのときは、『こいつ、本当は実力がある奴なんだな』と思ったくらいだったがな」

    81 :

    いいねいいね

    82 = 41 :

    大臣「本格的に『魔王じゃないか』って疑い始めたのは、ついさっきだ」

    秘書「さっき……?」

    大臣「この部屋に入る前、俺が『この扉を開けると魔王がいるよな』と言った時……」

    秘書「……」

    大臣「お前は、『扉さえ開かなければ戦闘にはならない』と返した」

    秘書「なるほど……私としたことが、言葉を間違えましたね」

    大臣「『いる』でも『いない』でもなく、『戦闘にはならない』」

    83 = 41 :

    秘書「そんな答え方をするのは、魔王以外にあり得ない、と」

    大臣「……お前は咄嗟に嘘が吐けないんだな、って思ったよ。ま、それでも推測の域を出てなかったがな」

    秘書「……」

    大臣「お前が魔王であるかもしれないという疑惑を晴らすために、俺は言ってみたんだ」

    秘書「……『結婚しよう』」

    大臣「笑って欲しかった。怒りでもよかった。……とにかく、否定してほしかった」

    84 :

    どうした・・・?
    いきなりシリアルになったぞ

    85 = 74 :

    ああ、すごくシリアルだ

    86 :

    でもレベル差ありすぎだしいろいろ新しいな。どうなる

    87 = 41 :

    大臣「いつものお前なら、とにかく否定するはずだった。間違いなくな」

    秘書「……」

    大臣「それを肯定したということは……絶対に叶わないことを知っているから」

    秘書「……ええ。そうですね、叶いません。なぜならここで」

    大臣「ここで、死ぬからだ」

    秘書「はい。貴方は死にます。ここで一人」

    大臣「違う!」

    88 :

    シリアルもの・・・私の好物です

    食べながら④

    90 = 51 :

    シリアルは朝ごはんだな

    ふたたびしえん

    91 :

    勇者ものは毎回おもしろいな

    92 = 41 :

    秘書「っ……!」

    大臣「お前の筋書きで死ぬのは……俺じゃなく、お前だ」

    秘書「……何を言っているんです? 死ぬのは……」

    大臣「俺は、『無事に終わったら』と言った」

    秘書「死ぬのは……!」

    大臣「お前はそれに対して『魔王を倒したら』と言い換えたんだ。一番出てはいけないところで、本音が出た」

    93 = 41 :

    大臣「お前の顔見てると、銅の剣受け取っといて正解だったと思うよ。今にも自殺しそうな顔だ」

    秘書「……勇者は、恐れているんです。呪いを」

    大臣「なに?」

    秘書「魔王を殺した者は死の呪いがかかる」

    大臣「死の……呪いねぇ」

    94 = 64 :

    >>91
    勇者1コマしか出てないけどな

    95 = 41 :

    秘書「はじめは、私の部下の魔物達が考えだした作り話でした。ですが、勇者はまんまとそれに引っ掛かったようです」

    大臣「それで……その魔物達は?」

    秘書「その魔物達……いえ、世界中にいた全ての魔物達は勇者に殺されました。フィールドもダンジョンも、エンカウントしないのはそのせいです」

    大臣(一年くらい引きこもり状態だったから知らなかった……)

    秘書「ですが、全ての魔物を殺した勇者は、私だけ殺せなかった。呪いを恐れて」

    96 = 41 :

    大臣「ところで……あのドラゴンは一体何だったんだ? 魔物は勇者が全部殺しちまったんだろ?」

    秘書「あれは、勇者のペットみたいなものですよ」

    大臣「ペット……か。あれが」

    秘書「正直、もう私の力は勇者に遠く及びません。あのドラゴンを倒したことは、私の些細な嫌がらせです」

    大臣「だったら、どこかに逃げればいいんじゃないか? 勇者が呪いを信じてるなら、無理に追ってくることはないはずだろう?」

    秘書「貴方の国の王は、そう考えてはいないようです」

    大臣「なんだと……?」

    97 :

    勇者「馬車の中あったかいなり」

    98 = 41 :

    秘書「どうやら、私が生きている限り魔物は何度も沸いて出てくるとでも思っているようです。一度絶滅した生物は二度と帰ってくることはないのに」

    大臣「……」

    秘書「呪いは嘘であることがバレるか、国王が刺客を送ってくるか。どちらが先かはわかりませんが、避けられない道です」

    大臣「だからって……」

    秘書「だからこそ、私は貴方に殺されたい。どうせ殺されるのなら、せめて貴方に」

    勇者「なるほど、心配して損したというわけだ。生かしておいた一年半の時間を返してほしいね」

    大臣「!?」

    99 = 68 :

    何と言う悪役な勇者

    100 = 41 :

    勇者「呪いがないのなら、別に恐れる必要はないな。魔王」

    秘書「……勇者」

    勇者「大臣殿、御苦労だったね。あとは俺に任せておくといい。いや、それとも貴方が魔王を殺すかい?」

    大臣「貴様……!」

    勇者「―――。ほら、魔王に呪文をかけたよ。今の彼女は人間……いや、それよりもか弱いかもね」

    秘書「っ!? ……体が、動かない? 呪文詠唱も……」

    勇者「好きな殺し方をするといい。俺はそれを見届けるよ」


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