元スレ垣根「『ていとくん』って何?」
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絹旗「っていうか、何ですかその『えっ』って反応!?なんか超むかつくんですけど!?」
浜面「いや…。俺としても、彼女が絹旗ってのは正直どうなのかなと…」
絹旗「殺す。浜面超殺す」
浜面「じゃあ何か??お前は俺と付き合いたいのか!?」
絹旗「それこそ超冗談じゃないですよ!?何で浜面みたいな超キモいやつとこの私が!
彼氏彼女の関係にならなきゃぁいけないんですか!?あなた頭超沸いてんですかッ!?」
浜面「どっちなんだよッ!?」
心理定規「(あらあら、仲が良いのね♪)」
自分の役目は終わったかなと感じ、彼女は垣根のいる席まで戻っていく。
垣根「おい…。お前、場をかき乱しておいて放置か…」
心理定規「何のこと?」
垣根「いやいやいや。あの二人、明らかにさっきより何か険悪になってるから…」
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そして、その近くの席では
初春「なんか、カップルばかりですね」
佐天「あっれー?初春、そんなに恋人が欲しい?」
初春「べ、別にそんなことは言って!?」
佐天「大丈夫大丈夫!だって、初春はすでに私の彼女なんだから!」
初春「意味わかんないですよ!?ってか抱きつかないでくださーいっ!!」
6人の観客とは、まさかの浜面、絹旗、垣根、心理定規、初春、佐天だった。
そして映画は始まる。
……
心理定規「あれ、もう終わり?」
垣根「15分もなかったな」
心理定規「なるほど、これがショートフィルム…」
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心理定規「どうだった?」
垣根「正直なんて答えたらいいか…」
心理定規「?話の筋ははっきりしてたじゃない。少年が夜の街でいろんな幽霊や怪物に襲われて、
実はそれは着ぐるみを被った、あるいは変装した友達のどっきりだったっていう」
垣根「ってか短すぎ」
心理定規「だって『ショート』だもん」
絹旗「これは予想外C級にしては、かなりの良作に入るとみましたよ浜面!」
心理定規「良作らしいわよ」
垣根「マジで??」
上映が終わり無音になったのに加え、観客は6人だけ。他人の声も筒抜けなのであった。
絹旗「たいてい、こういうショートフィルムは時間が短いだけに…いかにして超インパクトを与えるか
という点を重視しすぎて話の展開が超意味不明になったりする愚かなケースが多いんですけど、
この作品はその二つをギリギリですがクリアしてたように思います。久々に私は超好感触ですよ浜面!」
浜面「確かに、手ごたえはあったな。こんな短い時間でよく頑張ったと思うよ」
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心理定規「話を聞く限り、あの二人は『ショートフィルム』をそれなりに経験してるみたいね」
垣根「オチがしょぼすぎと思ったのは俺だけか…??あんだけホラーな演出して最後がどっきり!って…」
心理定規「それでよかったんじゃない?むしろ時間が短いだけに、
壮大すぎるオチのほうがダサくなると思うけど」
初春「こ、こ、怖かったですぅぅぅ…」
佐天「いやー、なかなか迫力あったね!『ショートフィルム』とかいって少し舐めてたかも」
初春「って佐天さん!?どさくさに紛れて私を触ったりしたでしょ!?」
佐天「えーだって。私はね、怖がってる初春を安心させようと思って、
わざわざ肌をくっつけてあげたんだよ?」
初春「それ嘘ですよね!?それどころか私を怖がらせようとしてましたよね??化け物が現れた瞬間にだけ
掌をそっと首筋に置くって、どういうことですか??心臓が止まるかと思いましたよ!?」
佐天「なんのことかなぁ。でもでも、スリルあって楽しかったでしょ?(キラキラ」
初春「佐天さんと一緒にいると、いつもスリルだらけです…」
心理定規「あちらも好評だったみたいね」
垣根「テンションに差がありすぎるみたいだけどな…」
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心理定規「ところで、この映画館って『ショートフィルム』一本しかないの?他のも見てみたいんだけど」
垣根「まぁ、いくらなんでも一つしかねぇってことはないと思うが」
心理定規「こういうのは経験者に聞くに限るわね。すみませーん、ちょっと聞きたいことあるんですけど」
絹旗「あ、さっきの…浜面ごときに善意を見せてくれた稀に見る親切な人!」
浜面「ホント、いちいち癇にさわる言い方をする奴だよなお前ってッ!!」
心理定規「ここって、これ以外にも見れる映画はあるかしら?」
絹旗「ありますよ。ここ以外にももう一つ部屋あって、そこで別の『ショートフィルム』超やってます」
心理定規「そうなんだ。教えてくれてありがとね」
絹旗「いえいえ。…あの、あちらにいる長身の男性って、もしかして彼氏さんですか?」
心理定規「そうよ。私自慢の彼氏さん」
絹旗「それもイケメン…。はぁ…」
浜面「!?テメェ、その視線は何だ!?悪かったなぁ!!お前の付添い人がカッコよくなくて!!!」
垣根「(っていうか今気付いたけど、あの二人ってアイテムのメンバーじゃなかったっけ…)」
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絹旗「私たちもそこの部屋に超行こうと思ってたんですよ。よかったら一緒に見ます?」
心理定規「いいわね。できれば感想も聞かせてくれたら嬉しいわ。私こういう映画には疎くて…」
絹旗「キラーン!もしかしてこの手の映画は超初めてですか!?
じゃぁ私が『ショートフィルム』の奥深さについて超いろいろ」
浜面「お前がそれ話すと止まらなくなるからやめろ!!」
垣根「…なぁ(小声で」
心理定規「ん?どうしたの?」
垣根「こいつらってアイテム…だよな?さっきも男がアイテム云々言ってたし…(小声で」
心理定規「そうね」
垣根「やっぱお前すげぇわ(遠い目で」
相手の素性を知ってる、にもかかわらずいつもと変わらない態度。それどころか相手に話を合わせる。
弁当屋の麦野のときもそうだったがこの女…タダ者ではないッ!!?
垣根「(あ、そういやこいつって暗部の人間だったっけ)」
たまに忘れそうになるから困る
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その後、彼女たちは別のショートフィルムを見たわけだが…。何やら一回見ただけでは飽き足らなかったらしく、
同じ映画を繰り返し観賞したのだった。そして、その感想を絹旗と語り出す始末だった。もちろん心理定規が。
垣根「(すっかり意気投合してやがる)」
浜面「なんかすんません…こっちの世界(C級のショートフィルムetc...)に引きずり込んじまって…」
垣根「いや、まぁいいって。正直俺は見飽きたところだが…。あいつが楽しんでるなら、それでいいってことよ」
浜面「(この人、性格までイケメンだ!?)」
そんなこんなで時間は経過していった
心理定規「いやー、こんな短い映画にこれだけの要素があったなんて…。私、世紀の大発見をした気分!」
絹旗「私も、久々にあなたのような人と話せて超嬉しかったですよ!」
心理定規「ねぇ、また何か良い映画があったら、メールで知らせてくれたら嬉しいなっ」
絹旗「そのへんは超任せてください!まぁ、このへんは運も若干絡むんですが…
なるべく良いのをチョイスしてメルマガみたく超送信しちゃいますよ!」
心理定規「運も絡むってとこが味噌ね。私、偶然を楽しむのって大好き!じゃぁ期待してる♪」
垣根「(メルアド交換もしちゃってるし仲良くなりすぎだろ常識的に考えて)」
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映画館を出て、絹旗、浜面と別れた頃には…時はすでに夕方だった。
垣根「なぁ、一つ聞いてもいい?お前、もしかして暗部の諜報活動の一環としてメルアド交換した?」
心理定規「何を言ってるのかわかんないんだけど?」
本当に『何を言ってんだこいつは』って顔をしている
垣根「絹旗って奴、アイテムの構成員だろ。動向を探るためにやったんじゃねぇかと」
心理定規「はぁ…。考えすぎよ。もしそれが本当なら、私は絹旗さんじゃなく麦野に接触してるわ。
リーダーでもない彼女から何らかの機密を得られるとは思ってないもの。
基本、クライアントとの接点をもってるのは組織のまとめ役だけだものね」
垣根「あの、マジでプライベート目的??」
心理定規「だって、私と絹旗さんは友達になったんですもの♪」
垣根「あーそう(棒読み」
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心理定規「そういうあなたも、せっかく『しばらく殺しません』宣言したのなら
一方通行と友達になったらいかが?」
垣根「……」
垣根「オイ、お前は今どういうつもりでヤツの名前を出した?10字以内で懇切丁寧に説明しろや」
心理定規「前にもこんな流れあったわね…。そんなに第1位の名前出されたのが嫌だった?」
垣根「嫌すぎる。ったく、このバカ野郎が」
心理定規「…ツンデレ?」
垣根「今の単語は聞こえなかったフリをすればいいのか」
心理定規「さっきのツンって、私に向けたもの?それとも一方通行?両方に解釈できるんだけど」
垣根「後者だけは死んでもねぇから!!」
心理定規「じゃぁ、私だけのツンデレ?」
垣根「いい加減黙れ」
心理定規「ていとくん可愛い♪」
垣根「(何なのこの人…)」
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垣根「で、これからどうする?夕方だからな。もう回れる所も少ねぇぞ」
心理定規「実はね、それについては考えてたの」
垣根「へぇ?目的地もなくぶらぶら歩くお前にしちゃ珍しいな」
心理定規「確か…こっちだったかしら」
垣根「ん?繁華街から抜けんのか」
そんなこんなで二人が辿り着いた場所は
垣根「…公園?」
まごうことなき公園だった
心理定規「そ。公園」
垣根「これまたどうして?」
心理定規「嫌だった?」
垣根「いや、そういうわけじゃないんだが…」
心理定規「前からね、私…こういう所、あなたと一緒に来てみたかったんだ」
垣根「?」
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心理定規「静かでしょ?ここ」
垣根「…静かってんなら、俺そういう喫茶店知ってんだけど」
心理定規「そういう不粋なこと言う人嫌い」
垣根「悪かったな」
心理定規「夕方…人も動物もいなくなる時間帯。
自然に囲まれてるココなら、それが嫌ってほど実感させられるわよね」
垣根「…さっきから何を言おうとしてんだ?」
心理定規「あなたも暗部の人間なら、私の言ってることがわかると思うけど」
垣根「……」
垣根「そうだな。珍しい場所だな。『俺たちのような存在』からすれば、な」
心理定規「……」
垣根「…まだ過去のことは話しちゃくれねぇのか」
心理定規「いつかは話すわ。ただ、今はまだそれだけの覚悟が、私にはできてないから」
垣根「ま、無理は言わねぇよ」
362 :
いいねえ
363 = 260 :
心理定規「ただ、なんとなく想像はつくんじゃない?あなただってそう。
私と背負ってるものが、そんなに違うとは思わない」
垣根「実験漬けの幼少時代か?」
心理定規「…随分とまぁ、ストレートに言うのね」
垣根「遠回しに言ったってしょうがねぇだろ」
心理定規「辛かった?」
垣根「はっ。バカ言え。むしろ心地良かったぞ?小さい頃から優秀だ優秀だと囃したてられ、
実際に俺はその通りの実績を築き上げてきたんだからな。今じゃこの学園都市の誇る第2位だ」
心理定規「やっぱり、あまり良いものではなかったのね」
垣根「ぁ?」
心理定規「『囃したてる』って言葉の意味知ってる?あまり縁起の良いときに使うものじゃないわ。
無意識のうちにそういう言葉が出ちゃったってことは、どこかそういう人生に負い目を感じてる」
垣根「……」
心理定規「公園っていいわよね。普通…なんだもの」
そう言いながら、彼女は近くの遊具へと手をはべらす。
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心理定規「けれど私たちにとっては、公園は『普通』じゃない。私たちにとっての『普通』は、あっち」
入ってきた公園の入口へと目を向ける。その先は…さっき自分たちがいた街。学園都市。
もっとも、この公園だって学園都市の敷地内なのだが…都市特有の空気がないせいか、若干気分は緩和される。
心理定規「もちろん、これは超能力者や暗部に潜む人間なら誰しもが通った道。
決して自分だけが特別だったとも思わないし、ましてや被害者面するつもりなんかさらさらない。
あの絹旗さんだって五月計画の被験者。一方通行のシスターズ計画なんかは…言うまでもないわよね」
垣根「…まぁ、過去の自分があって今の自分があるわけだからな」
心理定規「うまいこと言うのね。でも、その通り。今の私の人格やメジャーハート、
それによる今の地位だってそんな過去がなかったら存在しえないものだもの。ただ…」
垣根「…ただ?」
心理定規「そうじゃない人生送ってる人を、ちょっと羨ましいと思ったことはある。
無い物ねだりって言うんでしょうけど」
垣根「はっ。そんなのスキルアウトの連中に言ってみろ。お前殺されっぞ」
心理定規「…そうね。この学園都市では超能力が全てといっても過言じゃない。
レベルによる区分けや順位といった序列があるようにね。昇進や名誉、地位だってそれがある人間は厚遇され、
ない人間は冷遇される。彼らのもつ闇だって、そりゃ比較にならないと思うし、そういう環境下には
いなかった私には、たぶん彼らの闇は一生理解できない。けれど、それって同時に彼らにも言えることとは
思わない?超能力者がもつ闇っていうのも、彼らには理解できない。違う?」
垣根「…違いねぇ」
365 = 293 :
ふむ
366 = 260 :
心理定規「結局のところ、みんな青い鳥を探してるんじゃないかって。
完全に満たされてる人間なんか、たぶんいない」
垣根「随分大きく出たな。悟ったつもりか?」
心理定規「学園都市第2位という、1位に次ぐ最高の地位を得たあなたはどう?満たされてる?」
垣根「なわけねぇだろ。というかな、お前の言ってることは少々仰々しいんだよ。
いいか?そもそも欲がねぇ人間なんざ存在しねぇ。生きてる限り人間ってのは欲を求めて延々と彷徨う。
逆を言えば、欲がなくなったとき人間は死ぬ。まぁ、これは人間に限らず他の動物でも言えるだろうが」
心理定規「欲…か。そうね、私は今まで自分がやってこなかったことをしたかった。
普通に生きる人が普通にやってたこと、それをしたかった。でも、それ以上に私は…」
向き直り、垣根の目を見つめる彼女
心理定規「私は、そういうことを『あなたと一緒にしたかった』」
垣根「…お前」
心理定規「私ね?今日楽しかったわ。ゲームセンターにファミレス、映画館…とても楽しかった。
そこに、あなたがいてくれたから」
垣根「……」
心理定規「本当にありがとう。嬉しかったっ」
367 = 260 :
垣根「お前…もしかして暗部を」
心理定規「その先は言わないで」
垣根「……」
心理定規「私は…そういう感情に気付きたくない。だって、気付いてしまったら。
私という『心理定規』はその時点で…この世から消え去るわ」
垣根「……」
心理定規「大丈夫。私は今までだって暗部の人間だった。
そして、これからだってきっと上手くやっていける。それは、過去の私が証明してくれている」
垣根「…ちょっと、落ち着いて俺の話を聞けや」
心理定規「え…?」
垣根「上層部からアイテムの連中を始末しろって言われたらどうする?」
心理定規「何を言って…??」
その言葉は唐突だった。訳も分からないまま頭の中が真っ白になる。
そして次に発せられる彼の言葉を、彼女は聞きたくなかった。
垣根「絹旗最愛を殺せって言われたらどうする」
368 = 260 :
心理定規「……」
心理定規「…殺すわ」
垣根「待てや。今の間は何よ?」
心理定規「殺すって言ったのが聞こえなかった?」
垣根「……」
垣根「喉でも渇いたろ?自販機で何か買ってくるわ」
誰の目から見てもわかる建前だった。正直、今の彼女にどういう言葉を投げかけたらいいか彼には全く
わからなかった。とりあえず…落ち着いて考えてみる必要があった。時間稼ぎにすらならないかもしれないが。
垣根「(さて…何買おう。無難にオレンジジュース辺りでいいか)」
小銭を入れボタンを押したが、ジュースは出てこなかった。
垣根「……」
嫌なことがあったときには、嫌なことが重なるものだ。
垣根「まったく、ため息が出るな…」
この自販機は壊れてしまってるのか?おつりを取り出すレバーを動かしても、入れた小銭は出てはこない。
イライラした。フラストレーションでどうにかなりそうだった、まさにそのときだった。
369 = 260 :
??「もしかして、ジュースが出てこないんすか?」
ふと、横に一人の少年が立っている。ツンツン頭が目立ちそうな少年だった。
??「この自販機ってちょっとクセがありましてね…
ええっと、ビリビリはいつもどこらへん蹴ってたっけ」
自販機の表面を隅から隅まで見つめ、視線がある一点に集中した。
そこは…どこかへこんでるような気がした。まるで誰かがそこを過去蹴ったかのごとく。
??「俺にもできるかぁ…?いや、ここはやるしかないよな」
拳を握りしめた状態で手を交差させる。彼なりの集中の合図だった。そして
??「っ!チェストオオオオォォォォーッ!!」
ドゴッ!
垣根「!?」
少年はその一点目がけ、飛び蹴りを放っていた。
??「くっ…!普段やらねぇから股が…痛いっす。やっぱ、俺にはあいつの真似ごとは」
ゴトン
370 = 260 :
垣根が押していたはずだった、指定のオレンジジュースが落ちてきた。
??「うおぉ!?俺にもあいつと同じことができたぞッ!?俺って案外凄かったり!?」
勝手に蹴りを入れ勝手に納得し、勝手に喜ぶ少年
垣根「…よくわからんが、とりあえず礼を言わせてもらう。ありがとな少年」
??「いえいえ、このくらいどうってことないっすよ。それよりどうしたんです?
何か顔色が悪いみたいですけど…」
垣根「(…何だって)」
仮にも彼は暗部の人間である。少なくとも、一般人の前で露骨な表情をすることは一切ない。
いつも平静を装ってられた…はずだった。
垣根「(今の俺には、そんな最低限のことすらしてられる余裕がないってか)」
??「ええっと…大丈夫っすか?」
垣根「……」
彼は超能力者特有の闇を抱えてる人間ではないなと、垣根は直感でそう思った。一般人だと思った。
普通の暮らしを享受し、普通の毎日を生きている少年だと思った。そんな彼が、なぜか今はまぶしく思えた。
意味がわからなかった。学園都市第2位の自分が何でもないこの少年を羨む理由が、垣根には全くわからなかった。
371 = 260 :
垣根「実はな…」
言ってから気付く。自分は今何をしようとしてる?今から、この少年に何を話そうとしている?
自分で自分の行動の意味がわからなかった。わからないままに、彼の言葉はそのまま綴られてゆく。
垣根「俺の彼女…なんだけどな。過去のことで悩んでるようで…俺は一体どうすればいいか」
こんな通りすがりの一般人に相談したってどうにもならない。そうわかっていても…話してしまう。
藁にもすがる思いとはこのことか。
??「うーん、事情はよくわかんないんすけど」
そして、こんなワケの分からない相談に彼は答えようとしていた。
??「過去も大切とは思います。…けど、一番大事なのは『その人が今何をしたいか?』
じゃないっすか?自分はそう思いますけどね」
垣根「っ」
あまりに単純すぎる回答。あまりにそっけない回答。いや、だからこそ…だったのかもしれない。
『その人が今何をしたいか?』そんな単純明快な言葉は、彼の心を動かすには十分と言えた。
垣根「(あいつはさっき何を言っていた…)」
彼女の言葉を思い出す
372 = 260 :
【私は今まで自分がやってこなかったことをしたかった。
普通に生きる人が普通にやってたこと、それをしたかった。でも、それ以上に私は…】
【私は、そういうことを『あなたと一緒にしたかった』】
【私ね?今日楽しかったわ。ゲームセンターにファミレス、映画館…とても楽しかった。
そこに、あなたがいてくれたから】
【本当にありがとう。嬉しかったっ】
……
正直、彼女の話を聞くうちに自分自身も頭に血がのぼっていたのかもしれない。
のぼっていたから、彼女の言ってたことを冷静に捉えられなかったのかもしれない。
噛みしめられなかったのかもしれない。なぜ頭に血がのぼったのか?
垣根「(まさか、あいつ以上に俺が自分に酔っちまうとは…)」
というのも、この暗部にかかわる問題は『彼女だけの問題』というわけでもない。
そう。『垣根帝督』だって、その例外ではなかったのだから。
【もちろん、これは超能力者や暗部に潜む人間なら誰しもが通った道。
決して自分だけが特別だったとも思わないし、ましてや被害者面するつもりなんかさらさらない。
あの絹旗さんだって五月計画の被験者。一方通行のシスターズ計画なんかは…言うまでもないわよね】
『垣根帝督』もその例外ではない。もしかすると、彼は彼女の言ってたことを自分のことのごとく
受け止めてしまったのではないか?だからこそ、逆上するような物言いになってしまったのではないか…
373 = 260 :
垣根「…なんか、それ聞いてスカッとした。ありがとな」
??「いや、こっちこそ事情も知らないで偉そうなこと言ってしまって…」
??「(でも、俺の本心だったには違いねぇ。だって俺には…インデックスを助けたらしい
それ以前の記憶がねえんだ。ねぇけど、今俺はこうやって生きている。地面に足をついている。
そりゃ、その記憶喪失のことを誰にも話してないって点じゃ俺は過去に縛られてるのかもしれねえけど…
それ以外に関しちゃ何とか立ち回ってる。少なくとも…俺はそう考えてる。…俺だけじゃねえな。
インデックスなんか、それこそこれまでに何度記憶を消された??御坂だって自分の妹が
あんだけ虐殺された、その過去を背負って今を生きてる。過去がどうであったって人は生きていける。
俺は…それを間違いだとは思わない)」
??「あ、それともう一つ」
垣根「?何だ?」
??「もう少し、笑った方がいいですよ」
垣根「え…」
??「その…相手は彼女さんなんですよね?俺にはそういうのいねぇから分かんねえっすけど…
大切に思ってる人はいます。その人の前では、俺はなるべく笑顔にしてるよう心がけてるんすよ。
さすがに…いつもいつもそういうわけにはいきませんけどね。その彼女さんはあなたにとって
大切な人ですよね?なら理屈は同じだと思います。だって、相手が楽しかったら自分も楽しくなりません?
それにその人もあなたのことを大切に思ってるのなら…絶対笑っていたほうがいいと思いますよ」
375 = 260 :
垣根「……」
何者だと思った。決して、彼は美辞麗句を並び立てているわけではない。
おそらく高尚なことを言っているわけでもない。なのに、どうしてここまで心に響くんだろうか。
一言一句に重みがあった。聞いていて心地よかった。彼に相談して、本当に良かったと心の底から思えた。
垣根「…お前、名前は何ていうんだ?」
聞かずにはいられなかった
??「俺の名前とか聞いても面白くないと思いますけどね…」
そして彼は答える
上条「ええっと、上条当麻っていいます」
垣根「……」
垣根「…そうか。そういうことか」
376 = 260 :
上条「?ど、どうしたんすか?」
垣根「いや…なんでもないぜ」
垣根「……」
垣根「(こいつが…メジャーハートが言ってたあの男…)」
垣根「(第1位を…)」
……
【レベル0の上条当麻がレベル5の第1位に挑むなんていう馬鹿げた無謀な行い…
それをさせるにいたった動機だけは何となく予想できるわ。今日初めて彼と出会った私、でもね】
【誰かのために戦ったんじゃないかしら】
垣根「……」
垣根「ははっ…」
上条「??」
垣根「(そうだな。こいつはそんなことができそうな…野郎だよな)」
377 :
垣根「…何かお礼がしたいところだな」
上条「いや、お礼って!?俺別にそんなの貰うためにやったわけじゃないっすから!じゃあ、俺はこれで!」
垣根「お、おいっ!」
上条「彼女さん、幸せにしてあげてくださいね!!」
垣根「……」
それだけ言い残し、少年は垣根のもとから立ち去った
垣根「…まったく、つくづくお人好しなバカ野郎だな。あーゆう何事も善意にとらえるヤツってのは、
他人に利用され、騙されるのが関の山だ。暗部にいたら真っ先に死ぬタイプの人間だぜ?だが…」
……
垣根「誰かれあいつの真似をできるってわけでもねぇよな」
垣根「……」
垣根「『今までの俺たち』ならともかく…。『これからの俺たち』にはあんな野郎の考え方でも…」
……
垣根「戻るか。あいつのもとに。このオレンジジュースと…一緒にな」
378 = 377 :
心理定規「…あっ」
垣根「よっ。ちょっと買うのに時間かかっちまったが許せ。ほら、飲みもんだぜ」
心理定規「…うん」
垣根「いやぁ、なんせ自販機が壊れててよ?偶然通りすがったお人好しの野郎がいなかったら、
今頃お前に満足にオレンジジュースも届けられなかったってわけだ。笑える話だろ?」
心理定規「ふふっ…。確かに、仮にも学園都市第2位のあなたがそんなお使い程度もできない
っていうのは、思わず笑いが込み上げちゃう話よね」
垣根「加えて、俺は暗部の人間なんだぜ?スタントマンびっくりの任務もこなす
スクールのリーダーの俺が、自販機でジュースも買えないときた」
心理定規「はははっ!!何それ、バカみたいじゃないの?ふふ…っ!」
垣根「バカでも結構」
心理定規「…ねえ、何か良いことでもあった?」
垣根「え?」
心理定規「だって、さっきよりも明るい表情をしてるんだもの」
379 :
いい
380 = 377 :
垣根「俺に、明るい表情は似合わねぇか?」
心理定規「誰もそんなこと言ってないでしょ。むしろ、そっちのほうが好きよ。私は」
垣根「…そっか」
心理定規「じゃ、遠慮なくそのジュースもらうわね。…あら?あなたの分は買ってこなかったの?」
垣根「あ」
心理定規「もしかして忘れちゃった?本当にバカな人なんだから…」
垣根「(あの少年とのことがあって、自分の買うのすっかり忘れてたな…)」
心理定規「……ゴク…ゴクっ…」
垣根「(嗚呼、本格的に飽きられちまったかな)」
心理定規「はい」
垣根「?」
心理定規「残り、あげる。間接キスだね」
381 = 377 :
垣根「いいのか」
心理定規「ドジな彼氏のために彼女が一肌脱ぐって言ってんの。素直に受け取ったら?」
垣根「一肌脱ぐって、お前が言うとなんかエロいな」
心理定規「エロいこと考えてるの?」
垣根「うるせぇ」
そう言って、垣根は彼女が口づけた…そのジュースを飲み干した。
心理定規「水分を捕ったせいかな。なんか気持ちよくなってきちゃった」
垣根「濡れた?」
心理定規「変なこと言ってからかう人は嫌い」
垣根「(女が『気持ちいい』って言うとそういう意味で受け取る男は俺だけだろうか…)」
心理定規「頭の中がすっきりしたって言いたかったの」
垣根「なら始めからそう言え」
382 = 377 :
心理定規「ねえ…。ちょっと、頭を預けてもいい?」
垣根「んぁ?構わねぇけど」
そう言って、彼女はベンチに座ったまま…自分の頭を横に座ってる垣根の肩に、静かにくっつけた。
心理定規「もうすぐ日も暮れるね」
垣根「…そうだな」
心理定規「さっきまで聞こえてた…子供たちの声も聞こえなくなっちゃった。みんな帰ったのかな」
垣根「ガキは帰る時間だからな」
心理定規「…私たちも帰る?」
垣根「俺らってガキだったの?」
心理定規「私は、それでもいいかな」
垣根「また意味わかんねぇことを」
心理定規「……」
心理定規「…あのね、さっきの話なんだけど」
383 :
しえん
384 = 377 :
心理定規「まず最初に。変なこと言ってゴメンなさい」
垣根「……」
心理定規「たぶん、逃避してみたかっただけなの。私」
垣根「…誰でもあるだろそういうのは」
心理定規「そうかもしれない。けど、それを言って私はあなたに嫌な思いをさせた」
垣根「……」
心理定規「だから、『なかったこと』にしてくれないかなって」
垣根「話しておいて忘れろ、か。お前勝手すぎ」
心理定規「そうね…。とても自分勝手。ゴメンなさい」
垣根「って、何でさっきから俺に謝ってばかりなの?」
心理定規「え…。だって」
垣根「そもそもお前、何で俺のこと好きになった?自分の胸に手をあてて考えてみろ」
385 = 377 :
心理定規「……」
垣根「お前、強い俺が好きなんじゃなかったのかよ」
心理定規「それは…」
垣根「はっ、惚れた女の愚痴も満足に聞いてられないようじゃ、
一方通行を倒すなんざ夢のまた夢だろが。それにだ…。お前、奴を倒した幻想殺しのこと、
なんて言ってた?まさか、忘れちまったわけじゃねぇよな」
心理定規「…優しい人」
垣根「そうだよ。それと、誰かのために戦った男でもある」
心理定規「……」
垣根「なぁ。もう少し俺に背中を預けてくれたって、いいんじゃねぇの。
お前からすりゃ、俺はいずれ第1位を倒すような男になるんだろ」
心理定規「…優しい人?」
垣根「あぁ。そのためなら優しい人にもなってやる。だから、もうちょっと俺に甘えろよ」
心理定規「優しいね…ていとくん…」
386 :
最近原作読んだんだけど
垣根って15巻の最後にちょびっと戦っただけじゃね?
なんでこんな人気あるん…
387 = 377 :
心理定規「じゃ、これは優しいあなたへの、私からのお礼」
垣根「え?」
チュッ
垣根「…っ?!」
突然のことだった。垣根の頬に…温かいものが触れた。
垣根「……」
たったそれだけの一瞬の行為…。だが、幸せを感受するには十分といえた。
心理定規「私、やられてばっかは嫌だから」
垣根「じゃぁ、もっと優しくしたらどうなる?ディープでもしてくれんの?」
心理定規「はぁ…。ここでそんなこと言うの?あなたって本当にスケベ。せっかくのイケメンも台無し」
垣根「突然頬にキスしてきたお前にゃ言われたくねぇな」
心理定規「ああ言えばこう言う」
垣根「…なぁ」
心理定規「?」
垣根「お前が嫌なこと、ぜってぇにさせねえから」
388 :
>>386
うーん…?
なんでだろうな?
まあそれなりの優しさと愉快な台詞回しに無敵だった一方さんに純粋な能力勝負で勝てそうだったからとかじゃね
389 = 377 :
心理定規「え…?」
垣根「絹旗は殺させねぇって言ってんだよ」
心理定規「…??そんなの、上層部から命令きたら従うしか」
垣根「お前、俺を誰だと思ってやがる」
心理定規「……」
垣根「第2位なら学園にとっても、こういう野郎は従順であってほしいよなぁ?」
心理定規「…条件を突き付けるつもり?」
垣根「別にお前のためだけじゃねぇぞ。前にも言ったろ…俺は『仕事を選ぶ』ってな」
心理定規「…確かに。あなたはそう言ってた」
垣根「そういうこった。最初からテメェがグチグチ悩む必要もなかったんだよ。
ってか、俺がそのために何もしねぇと思ってた、テメェのその脳味噌に俺は大いに失望した」
心理定規「私と約束して」
垣根「ぁ?改まっていきなり何をー」
心理定規「私を守るために、絶対に自分自身を交渉の道具には使わないって。
私が守られる影であなたが傷つくようなことあれば、私は死んだ方がマシだから」
垣根「……」
390 :
>>386
冷蔵庫化した後も工場長にジョブチェンジしたりとネタが豊富だからじゃね?
391 = 377 :
垣根「そんな俺を見るのは嫌か?」
心理定規「当たり前のことを聞かないで…っ」
垣根「……」
心理定規「あなたには…笑っていてほしいから」
……
【だって、相手が楽しかったら自分も楽しくなりません?
それにその人もあなたのことを大切に思ってるのなら…絶対笑っていたほうがいいと思いますよ】
……
垣根「(…相手が傷つくことは自分も傷つく。相手が楽しいなら自分も楽しい。相手が笑えば自分も笑える…ってか)」
垣根「…わかった。面倒だが、約束してやる」
心理定規「…破らないでね。絶対に」
垣根「そっくりそのままテメェに返す」
心理定規「え?」
垣根「俺もお前と同じってことよ。いつだったか、何でもしてあげたいとか言ってたな?
約束しろ。俺のために身を滅ぼすような真似はしねぇって。もしやったらぜってぇに許さねえ」
心理定規「……」
392 :
工場長!!
393 = 377 :
心理定規「うん。約束する」
垣根「聞き分けの良いヤツだ」
心理定規「やっぱり私、あなたを好きになってよかった」
『よかった』、その言葉の部位が出る頃には…すでに彼女は垣根に身を乗り出していた。
顔が近づき来たるべき部分に、それが触れた。
心理定規「ん…ぁ…ぅぅ…んっ、ぁぁ…っ…む…ぁ…っ」
さっきの頬とは違う、正真正銘のキス。
垣根「(…何でこいつの喘ぎ声ってこんなエロいんだ)」
彼女の官能的な声が彼の頭を刺激する。その後の流れは自然だった。何度も何度もキスをした。
何回したのか分からないくらい、たった一つのその行為に二人は没頭した。
何回やっても飽きなかった。快感だった。時間を忘れた。当然嫌なことも忘れた。…至福の時間だった。
……
しかし、物事にも終わりはある。彼女が不意に唇を逸らしたとき…その行為は終わりを告げた。
心理定規「くしゅんっ!」
垣根「……」
垣根「そういやこんな時間か…。冷えてきたよな」
394 = 379 :
うむうむ
395 = 377 :
心理定規「……」
垣根「ど、どうした??そんなに体調が悪いのか?寒いのか??」
心理定規「…そうじゃなくて」
垣根「…??」
心理定規「せっかくの良いムードをクシャミでぶち壊しちゃった私に…凄く自己嫌悪してるの(ズーン」
垣根「いや…それはまぁ…」
さっきとは違う意味で、どういう言葉を投げかけたらいいか分からなかった。
垣根「生理現象だし、仕方ねぇよ」
とりあえず無難に正論を吐いておくことにした。
心理定規「そう…ね。うん、そうかもね…。」
垣根「はぁ。くだらねぇこと言ってねぇで帰るぞ」
心理定規「ちょ、ちょっと待って!最後に…」
垣根「?」
396 = 377 :
垣根「何のマネだこりゃ」
心理定規「手をつないでるの」
垣根「それも、思いっきり指を絡めてるよな」
心理定規「そうね♪」
垣根「……」
垣根「(そういや今日、こいつに振り回されてろくに手もつないでなかったっけ)」
心理定規「最後くらい、こうやって恋人らしいことして帰りたいじゃない。
クシャミしたさっきのお詫びも兼ねて」
垣根「お詫びっつうか、テメェがしてーだけだろ」
心理定規「じゃ、離す?」
垣根「断る」
心理定規「素直じゃないんだから」
……
長かった二人の一日が終わろうとしていた。
しかし…話はもう少しだけ続く。
上条「インデックス、今頃小萌先生の家で何してんのかなー」
398 = 377 :
その頃。上条当麻は垣根帝督と別れた後、公園近くの路地を徘徊していた。
上条「あいつが今朝急に倒れたときは…本当にびっくりしたぜ。ただの腹痛って聞いて
思わず腰がぬけたけど。魔術書の暴走や敵に襲われたとか、そんな物騒な理由じゃないだけ本当によかった。
そりゃぁなあ…あんだけ菓子を毎日食べてりゃ腹痛(はらいた)も起こすだろうに。
今日は小萌先生が介抱してくれるようで、ひとまず安心だ」
上条「……」
上条「で、だ。そういう騒動があったせいで何か忘れてるような気がするんだが…
気のせいだよな?うん、そう思うことにしよう」
美琴「あ」
上条「おっ。美琴じゃねえか。こんな所で会うなんて奇遇ー」
美琴「(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」
上条「あれ?何かどす黒いオーラが出てるような気がするのは気のせいでせうか?」
美琴「あんたは…!!あんたはぁ…ッ!!!よくもまぁ抜け抜けと!!私に顔合わせできるわねッ!?!」
上条「え!?え!?」
美琴「何で来なかったのか理由も聞きたいとこだけど。とりあえず、覚悟はできてるかしら?(ビリビリビリ」
上条「何で来なかった、だって??一体何を言って…」
上条「……」
399 = 383 :
>>386
禁書で最後まで悪役で死んじゃった的としてはいやに人間味あったからじゃね
400 = 377 :
×美琴じゃねえか
○御坂じゃねえか
すんません
みんなの評価 : ★★
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