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    元スレ翔一「転校生の仮面ライダーアギトです!」巴マミ「あ、アギ……?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - アギト + - クロスオーバー + - 仮面ライダー + - 未完 + - 魔法少女まどか☆マギカ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    151 = 104 :

    マミ「逃しはしないわ……!」

     マミは早かった。
     瞬時に歪みとの距離を詰めると、そこに向かって手を伸ばし、やがて触れる。
     すると、マミのソウルジェムがほんの一瞬輝き、空間の歪みは大きな紋章のようなものに姿を変えた。

    マミ「――!」

     何も言わず、その紋章へと飛び込むマミ。
     紋章の先に広がっていたのは、ファンシーともメルヘンとも神秘的とも感じられるが、どこか精神的に嫌悪感や不快感を催す世界だった。

     これが魔女の結界である。

    152 = 104 :

    翔一「…………」

     翔一は今、病院の廊下に1人立っていた。
     あの後、病室へとやって来た医者や看護師たちの邪魔にならないようにと自ら病室を出たはいいが、自身のやるべきことがなくなってしまったからだ。

    翔一「う~ん、どうしようかな……。巴さんも気がついたらどっか行っちゃってるし……」

    ???「……こんな所で、本当に何もしないでいていいの?」

    翔一「えっ?」

     不意に声をかけられる。
     声のした方へ目を向けると、そこには翔一と同年代の女の子が1人立っていた。

     その女の子を一言で言うならば『黒』――
     腰のあたりまでまっすぐ伸ばされた髪の色も、瞳の色も、そして彼女から感じる雰囲気も、まさに黒一色だった。

    153 = 104 :

    翔一「君は……」

    ???「あなただって気づいているはず。あなたたちがさっき感じたものの原因が、人間にとって、私たちにとって、そしてあなたたちにとって脅威であるということに――」

    翔一「――――」

    ???「すでに巴マミは、その駆除に向かったわ。あなたはどうするの? この世界のアギト」

    翔一「!!」

    ???「あなたが本当に人間を救いたいと願っているのなら、その力を完全に制御できるはずよ」

    翔一「…………!」

     翔一は少女に何も言い返すことなく、その場から駆け出した。
     そして、そこには少女だけが残る。

    ???「……本当にこれでよかったの、斗真?」

     1人残された少女は、誰に語りかけるわけでもなく、そのような言葉を呟いた。

    154 = 147 :

    なんだかよく分からんがとりあえずおのれディケイドォオオオ!

    155 :

    急にSSが止まったのも乾巧って奴の仕業なんだ…!

    156 = 113 :

    SAGAでG4-Xっての出てきたね
    故障したG3-XとG4のパーツを組み合わせて作ったとかいうの

    157 = 128 :

    G3なんて外付けのハードウェアでしかないよ

    158 = 104 :

    翔一「これか……?」

     病院を出た翔一は、人目のつかない物陰にひっそりと浮かぶ巨大な紋章を見つけると、その前に立った。

    翔一「すぅぅぅぅぅ……」

    翔一「はぁぁぁぁぁ……」

     一度大きく息を吸い、そして吐く。
     自分でも珍しく緊張しているな、と翔一は思った。

    翔一「…………」

     チラリと自身の手や足に目を向けると、微かに震えていた。
     すでに何度か経験していることだというのに、何故今回に限って――などとは思わなかった。

     当然だ。
     今まで『コレ』は無意識下でやっていたこと――自身にとっては眠っているときに見る夢のようなものだった。

    159 = 104 :

     だが、今回は違う。
     初めて明確な自分の意志のもとで『コレ』を行うのだ。
     誰のためでもなく、かといって自分のためでもない――



     ただ、“自分はアギトだから”――
     それだけのこと、ただそれだけのこと故に沢野翔一は――



    翔一「――!」

     ――素早く動かされる翔一の腕が、文字どおり空を切る音が周囲に響き渡る。


     まず最初に、左腕を若干引き、同時に右腕を左脇腹の腰のあたりへと伸ばす――

     直後、今度は伸ばした右腕を曲げて、右手は親指と人差し指と中指のみ真っ直ぐ伸ばしている状態で顔の正面へ持って行き、左手を腰に軽く当てる。

     そして、一呼吸置いて、その右手をややゆっくり前に出しながら右腕を伸ばしていく。
     その動作は、どことなく人間が神に対して祈りを捧げているかのようにも見える。

     ちなみに、ここまでの動作にかかった時間は5秒にも満たない。

     やがて、右腕を伸ばしきったところで、翔一は両目をかっと見開く。
     そして、高らかに、まるでその世界にいる自身を含む全ての存在に対して神に変わって代弁するかのごとく『ソレ』を宣言した――

    160 = 104 :



    翔一「変身!」


     その言語と同時に、腰に添えられていた左手も真っ直ぐ前へと伸ばされる。
     同時に、曲げていた右手の薬指と小指も真っ直ぐ伸ばされた。

     やがて、伸ばされた両腕は、右上が上、左腕が下になる形で交差する。
     そして、交差した両腕はそのままの状態で下ろされ、腰のあたりの高さに来たところで止まる。

     すると、丁度両腕が交差している場所の近く――翔一のへそから上のあたりに、光が渦を巻いて溢れ出した。

     光に包まれる翔一。
     その光は、ほんの一瞬で消えてしまうが、光が消えたとき、そこには翔一の姿はなかった。
     あるのは、禍々しい姿をしながらも、どこか神々しさも併せ持った姿の黄金の異形――『アギト』の姿だけだ。


     ――『変身』は完了した。


    アギト「…………!」

     自身の変身が無事に完了したことを感じ取ると、アギトは右腕を曲げて肘を前にかざし、左腕を腰の横に引きながら両膝を僅かに曲げて重心をやや下に落とす。
     それは、自身の変身を周囲の存在に知らしめると同時に、自身が戦闘態勢に入ったことを宣言するかのようであった。

    166 :

    なぜにナデシコ

    170 = 146 :

    学生だったマシントルネイダー難しいかな?

    171 = 132 :

    チャリントルネイダーか

    172 = 113 :

    チャリがそのままマシントルネイダー化すればいいんじゃね?
    生体バイクみたいなもんだし

    173 = 144 :

    変身シーンをしっかり書いてくれるのが素敵

    174 = 104 :

    マミ「見つけた……」

     その頃、魔女の結界内では、すでにマミが最深部へと到達していた。
     彼女の目の前には、この結界の主である魔女がその姿を堂々と晒している。

     その魔女の姿を言葉で説明するならば、『星』だった。
     よく絵などで書かれる、俗にいう星型呼ばれる形をした巨大な存在が、現在マミの目の前にいる。
     ただ、その色は、星のように神秘的で美しいものではなく、禍々しい色合いだが――

     だが、マミたち魔法少女にとって、相手の姿など関係ない。
     魔女である以上、倒すのみである。

    マミ「…………」

     スカートを若干たくし上げる。
     すると、そこから数丁のマスケット銃が姿を現し、マミの足元周辺に突き刺さった。

     突き刺さったマスケット銃のうちの1丁を手に取ると、すぐさまマミはその銃口を魔女へと向け、引き金を引いた。
     瞬時に放たれたマミの魔力によって作られた銃弾は、魔女の身体のど真ん中を撃ち抜いた。

    175 = 104 :

     当然、マミはこの程度で魔女を仕留めたとは思っていない。
     すぐに撃ち終わったマスケット銃を後方へ投げ捨てると、突き刺さっている別の1丁をその手に取る。

    マミ(さて、向こうはどんなアクションを起こしてくるか……)

     再び銃口を魔女に向けるマミ。
     それに対して、魔女は予想外な行動で応戦してきた。

    マミ「えっ!?」

     ――自らバラバラに砕けたのである。
     正確に言うと、先ほどのマミによって開けられた風穴を中心に、魔女の身体全体にいきなり亀裂がはしり、次の瞬間にはそうなった。
     一瞬、まさか本当に倒してしまったのか、とも思ってしまったマミだが、すぐにその考えは撤回する。

     砕けた魔女の破片は、みるみるうちに形を変え、やがてひとつひとつが小型の星型魔女となった。

    マミ「なるほど、星じゃなくてヒトデだったってワケね……」

     表面上では余裕の笑みを浮かべてみるマミであったが、内心では面倒なことになったと愚痴を漏らす。

    176 :

    しえん

    177 = 104 :

     無数の星型魔女もといヒトデ魔女たちが一斉にマミに襲いかかる。
     しかし、マミはそれに対して焦りを見せることなく、右手をばっと前に突き出した。
     すると、彼女の周辺から黄色い糸のようなものが大量に伸び、すぐさまそのひとつひとつが絡み合い、いつしか一枚の大きな黄色い布地となる。
     それは魔力による突発的な簡易防御壁であった。

     無数のヒトデ魔女たちは、次々とその防御壁に引っかかり動きを止めていくが、さすがに正面に壁を作るだけでは全てのヒトデ魔女の動きを止めることは出来ない。
     すぐさま数十体ほどのヒトデ魔女が防御壁を迂回する形でマミの目の前に姿を現した。

     それに対してマミは、その内の1体に対してマスケット銃を撃ち、その1体を撃ちぬくと、残りのヒトデ魔女はその撃ち終わったマスケット銃の銃身で叩き落とす。
     時には己の足による蹴りや踏みつけもお見舞いし、ヒトデ魔女たちを次々と倒していく。

     ――しかし、さすがのマミでも数の暴力の前では徐々に旗色が悪くなってくる。

    マミ「いくら何でも数が多すぎるっ……!」

     思わずそのような愚痴が口から漏れてしまう。
     だが、もしこの場にマミ以外の魔法少女がいたとしても、誰もマミのその発言を否定しないだろう。
     おそらく、誰もがそう思いたくなるであろうから――

    178 = 104 :

    マミ(せめて、こいつらの行動パターンさえわかれば何か糸口が掴めるかもしれないけど……)

     彼女のその願いは、意外にもすぐに叶えられることになる。


     ドオォォォォォン!


    マミ「!?」

     突如、マミたちのいた最深部のフロアに轟音と共に土煙が巻き起こった。
     命がけの戦闘中でありながらも、マミの目は思わず轟音の発信源へと向いてしまう。
     だが、不思議なことに、その時は魔女たちの動きもピタリと止まっていた。

     やがて土煙が晴れていくと、そこには――光があった。

    180 = 176 :

    さる?

    181 = 113 :

    さるなのか?

    182 = 104 :

    Believe Yourself
    http://www.youtube.com/watch?v=ANEt7s6bu6Q&feature=related

    アギト「…………」

    マミ「『アギト』!?」

     思わずその名を叫んでしまうマミ。
     キュゥべえ曰く『この世界の創造神から力を授けられた存在』。人間を遥かに超越した力を持つ黄金の異形――
     それが三度目自身の前に姿を現したのである。

    アギト「…………」

    マミ「!?」

     その名を呼ばれたアギトとマミの視線が合う。
     思わずビクリとしてしまうマミであったが、それに対してアギトは何の反応も示さず、ただマミの姿をじっと見つめていた。

    183 = 104 :

     しばらくお互いの視線を向け合っていた両者だったが、再びヒトデ魔女たちが一斉に活動を再開すると、マミとアギトもそれぞれヒトデ魔女へと視線を向ける。

    マミ「言葉が通じるか分からないけど、一応尋ねるわ! あなたは一体何者なの!? 敵なの!? それとも味方なの!?」

    アギト「…………」

     自分たちに襲いかかるヒトデ魔女たちをあしらいながら、マミはアギトに向かって叫ぶ。
     だが、対するアギトの方は一切の無反応だった。
     まるで、言葉が通じないというよりは、目の前の戦いに集中し切っている、もしくはマミと話す舌は持たないと言わんばかりに――

    マミ「…………!」

     そんなアギトに対して一瞬苛立ちのような感情が芽生えるマミであったが、すぐさま彼女も目の前の敵に集中する。

     マミは再びマスケット銃を構えると、群れの中の1体を撃とうとその銃口をヒトデ魔女たちに向ける。
     だが、マミが引き金を引こうとするより前に、アギトが右手でマスケット銃の銃身をむんずと掴み無理やり銃を下ろさせてしまう。

    マミ「!? な、何するの!?」

     何故ここにきて邪魔をするのかと思いながら、アギトの方へ目を向けると、アギトは左手である一店を指さしていた。

    184 = 104 :

    マミ「えっ?」

     アギトの指し示す方へと視線を向けていくと、そこには群れに紛れて1体だけ違う動きをしているヒトデ魔女の姿があった。

    マミ「まさか……!」

     瞬間、マミは悟った。
     この魔女は、本体とそれを守護する無数の偽物たちで構成されている一種の群体なのだと。
     無数の偽物に襲いかからせることによって相手の注意をそちらに向けさせ、本体の存在を隠していたのである。

     そして、先程アギトが自身の呼びかけに何の反応も示していなかったのは、その本体を探すことに集中していたからだとも――

    マミ「……なるほど、木を隠すなら森の中ということね!」

     そう言いながら、マスケット銃を構え直すマミ。
     手品のタネさえわかってしまえばこっちのものである。

     対してヒトデ魔女――正確にはヒトデ魔女を護る偽物――たちは本体を護るために、一斉にマミに襲いかかろうとする。
     だが、そんな魔女モドキたちの前にアギトが立ちはだかった。

    185 = 104 :

     マミがマスケット銃の引き金を引いた。
     放たれた弾丸は真っ直ぐ本体であるヒトデ魔女へと飛んでいく。
     だが、本体を守ろうと魔女モドキたちが、その軌道にわらわらと集まってくる。

     ――しかし、それがマミの狙いだった。

    マミ「残念だったわね」

     不敵な笑みを浮かべるマミ。
     それと同時に、放たれた魔力の弾丸がポンと弾け、先ほどの防御壁を形成したものと同じ黄色い魔力の糸が周囲に飛び散った。

     やがて、魔力の糸はそれぞれが絡みあうと、今度は黄色い巨大な網となり、ヒトデ魔女と魔女モドキたちをまとめて包み込んでしまった。
     その光景は、さながら投網漁業のようであった。

    186 = 104 :

     敵の動きを完全に封じたことを確認すると、マミは自身の襟元に結ばれていたリボンを解いた。
     そして、そのリボンに自身の魔力を流しこむ。
     すると、リボンは一瞬にしてマミよりも一回りも二回りも大きい、巨大マスケット銃へと姿を変えた。

     銃口をゆっくりと魔女たちの方に向け、しっかりと狙いを定めるマミ。
     そして――


    マミ「ティロ・フィナーレ!」


     ティロ・フィナーレ――イタリア語で『最後の一撃』という意味の射撃、否砲撃が巨大マスケット銃から放たれる。
     放たれた一撃はまるでビームのように黄色い直線を描きながら、標的である魔女へと伸びていく。
     やがて、それは魔女たちに直撃すると爆発を起こし、網の中の魔女たちをまとめて木っ端微塵に吹き飛ばした。


     巨大マスケット銃へと姿が変わっていたリボンが元の姿に戻るのを確認すると、マミはそれを手早く襟元に結び直す。
     リボンを結び直すと、マミは魔法少女としての姿から普段の制服姿へと戻り、同時に結界も消滅した。

    188 = 104 :

     ポトリと、マミの近くに何かが落ちる音がした。
     マミが目を向けると、そこには魔女の卵であるグリーフシードが転がっていた。

     本来ならば危険な代物であるグリーフシードだが、魔法少女によって倒された魔女が落としたグリーフシードはまだ完全には熟していない。
     そのため、その空いているスペースを利用して、魔法少女たちはソウルジェムに生ずる濁りをグリーフシードに移し変えて魔力を回復するのである。

     早速自身のソウルジェムの濁りをグリーフシードに移し替えるマミ。
     移し終えてグリーフシードの方を確認すると、グリーフシードの色は先程よりもドス黒く濁り切っていた。

    マミ(さすがにこれ以上使うのは危険ね。今度キュゥべえに処分してもらいましょう……)

     そう思いながらソウルジェムを指輪の形へと変化させ自身の指にはめると、マミはここにきて重大なことを思い出した。

    マミ「……あっ! そうだわ、アギトは!?」

     マミが振り返ると、すでに周囲にはアギトはおろか、誰の姿も見えなかった。

    マミ「……はぁ。何やっているのかしら、私……」

    190 = 104 :

    翔一「あっ! 巴さん、こんな所にいたんですか!」

    マミ「!? あ……さ、沢野くん……」

    翔一「もう。何も言わずに、いきなりいなくなるなんて酷いじゃないですか。一体何処に行ってたんです?」

    マミ「ご、ごめんなさい。……あの、葦川くんは?」

    翔一「あぁ、葦川さんならもう大丈夫ですよ。あの後すぐに先生や看護師さんたちが来てくれましたから」

    マミ「そう……」

    翔一「ささ、こんな所にいつまでもいるのも何ですから、早く葦川さんの病室に戻りましょう」

    マミ「……えぇ」

    マミ(……アギト、本当に何者なのかしら……?)



    ???「…………」

     病院の屋上。そこに、病院へと戻って行く翔一とマミの様子を見下ろす影があった。
     それは、先ほど翔一に謎の言葉を投げかけ、かつ翔一がアギトであることを知っていたあの『黒い少女』であった。

    191 = 104 :

    ???「『アギト』……」

     少女はその名をポツリと口から漏らす。

    ???「アギト……斗真が言っていたとおり、本当に彼がこの世界の運命を変える存在だというのなら、私は――」

     その言葉を言い終える前に、少女――暁美ほむらはその場所からフッと姿を消した。



    マミ「……えっと……つまり、どういうこと?」

    「先生が言うには、無理に身体を動かし過ぎたのが原因じゃないか、だそうだ。筋肉の発熱と痙攣が激しくなっているらしくて……」

    翔一「それってただの筋肉痛とは違うんですか?」

    「俺にも詳しくはわからない。ただ、俺の筋肉組織が今も膨張を続けていることだけは確からしい……」

    マミ「…………」

    192 = 104 :

    「おかげで退院はもうしばらく先になりそうだが……。まぁ、過ぎてしまったことは仕方がないさ」

    マミ「葦川くん……」

    「そう心配そうな顔するなよ。別に命に関わる問題じゃないんだから。多分、俺の身体がもっと休みたがってるんだろうさ」

    マミ「…………」

    「巴、それと沢野、今日はありがとうな……。その、もしよかったら……すぐにとは言わないが、また見舞いに来てくれないか?」

    翔一「はい! 俺なんかでよかったら!」

    マミ「……えぇ」

    翔一「それじゃあ、葦川さん、俺たち今日はこれで失礼します」

    「あぁ」



    「…………」

    「……」

    「……一体どうしちまったんだ、俺の身体は……?」

    196 :

    197 :

    ???「はっ……。はっ……」

     白と黒という対なる色が延々と続く世界を、少女――鹿目まどかは駆けていた。
     何故こんな所に彼女はいるのか。それは彼女自身もわからなかった。
     ただ、「ここにいてはいけない気がする」という勘だけが今の彼女を突き動かしていた。
     シンと静まり返ったこの世界において、響き渡る音は彼女の足音と呼吸だけだ。

     ――どれくらい走っただろうか。
     走っても走っても、視界に映る色は白と黒。
     本当にただそれだけで、不気味というよりは、どこか寂しい所だな、とまどかは思った。

    まどか「あ……」

     ――気がついたら、目の前には扉があった。
     扉の上には、まず知らない人はいないであろう『非常口』の標識。

    198 = 197 :

    まどか(ここから外に出なさいってこと……なのかな?)

     そう思いながら、まどかは扉に向かって一歩一歩歩み寄っていく。
     やがて、彼女の手が扉に触れる。
     感触的に、扉は見かけ以上に重量がありそうだった。

    まどか「――――」

     ある程度の力を込めて扉を開く。
     そして、その扉の先に広がっていた世界は――――


    まどか「――えっ?」


    OP
    http://www.youtube.com/watch?v=yEXxEny2BvY

    199 :

    え、津上じゃないのか

    200 = 197 :

    今日はお昼から仕事があるんで、申し訳ないですが投下はここまでに
    あと、今日一日はSSの続き投下できないかもしれない
    それでも保守してくれる人いたら、してくれると嬉しいです

    ちなみに、このSSのアギトの変身ポーズは津上アギト、木野アギト、DCDアギトの変身ポーズを掛け合わせたような動作になってます
    ただ、文章だけだと、どこがどのアギトの変身動作がわかる人いるかなぁ……w


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