元スレ桐乃「あたしのアニキが東方仗助なはずがない!」

みんなの評価 : ★★★×5
1 :
あたしの名前は高坂桐乃。
中学2年生。
自慢じゃないけどあたしはスゴイ。
ティーンズファッション誌の専属モデルだし学力は県内でも指折り。
所属してる陸上部じゃエースだし、学校や仕事先では上品に振舞ってるから慕われてる。
でも、そんなあたしにも裏の顔がある。
実はあたしは超オタクなのだ。
で。
本題はここから。
そんなあたしの家に同居人が転がり込んできた。
義理の従兄弟らしい。
お父さんやお母さんは「お兄さん代わりになってくれ」とか言っていたけど冗談じゃない。
あたしはアイツが嫌いだ。
なんか全然そりが合わない。
そんなことを思いながらふと時計を見て気がついた。
「げ。そろそろ九時じゃん」
ドラマが始まっちゃう。
ツイッターでリアルタイムに呟かないといけない。
きっと居間にはアイツがいるんだろうな…
少し憂鬱。
2 = 1 :
■居間
でっかい背中が揺れている。
TVには笑いたくなるくらい古臭いレトロなゲーム画面が映っていた。
「ねぇ九時になったんだけど?」
「あと五分!あと五分だけやらせてくれよなぁ~!」
「はぁ?話が違うじゃん!九時からドラマ見るって言ってたし!」
「それがよぉ~!今が最高に盛り上がるトコなんだよぉ~~!」
こっちを振り返ろうともしない。
なんかムカつく。
「あーうっさい!それ犯人ヤスだから!はい終わり!」
それだけ言ってあたしはゲーム機のアダプターを引き抜く。
「うおおおっ! マジかよぉ~っ!?」
真っ黒になったTV画面に向かって嘆いてる。
よーく見ると肩がプルプル震えてた。
「な…なによ?あたし最初っから言ってたじゃん!九時からドラマ見るってさ!」
あたしは自分の正当性を主張したけど、アイツはあたしの言葉に答えもしないで立ち上がった。
3 :
俺妹はムカデより嫌いだが読まざるを得ない
4 :
俺の妹なんちゃらは最初、主人公が感情で異変を解決する作品だったみたいだけどなんか変わったみたいだねひなりん
5 = 1 :
ぬぅっと立ち上がると…やっぱデカイ。
何てったってあたしのお父さんよりデカイんだもの。
身長は…185cmくらい?
肩幅も広いし、威圧感もある。
顔だってまぁ…悪くはない。
ただ致命的にセンスが古臭いのが最悪。
だってこのご時世に学ランリーゼントだもん。
でもあたしは見た目については文句をいうつもりはない。
ってゆうか、初対面の時にリーゼントをバカにしたら物凄い剣幕で怒鳴られたし。
あまりの怖さに泣きそうだったのは今でもよく覚えてる。
コイツの名前は東方仗助。
父親が外人らしいけど全然そうは見えない。
そこらへんは何でも複雑な事情があるらしい。
母方の遠い親戚らしいけど、それ以上詳しくはあたしは知らない。
6 :
誰?
7 :
ジョジョ知らない日本人がいるとか端を知れ
8 :
こいつはグレートっすよ
9 :
これは楽しそうですね支援
10 = 1 :
で、あたしは今見下ろされてる。
「な…なによ!?なんか文句あんの?」
見下ろされるとなんだかカチンときて喧嘩腰になるのは何でなんだろ?
わかんないけどなぜかムカツクのは確かだ。
「あたし悪くないじゃん!そっちが悪いんでしょ!」
見上げるだけでなんだかイライラしてもう一言文句をぶつけたけど
「別にぃ~? オレァ何もいうことはねぇーっすよぉ~?」
それだけ言うとあたしのことなど眼中に無いみたいにのんびりとアイツは自分の部屋に消えていった。
あー!
ムカツク!
おかげで楽しみにしていたはずのドラマも半分くらいしか頭の中に入ってこなかった。
最悪。
11 :
顔面ボコボコフラグかw
12 :
俺妹評価低いが個人的には良作だと思ってる
だがあのアニメ化回だけはぶっちぎりで最悪
14 :
スタンドは出るのか?
15 :
俺の妹云々は見たことないけどジョジョなら見る
16 = 1 :
■
「仗助ェ~起きてっかぁ~」
朝。
一日の始まり。
だって言うのにすっとぼけた声が響いてイライラする。
携帯とかチャイムとかあるってのに何でわざわざヒトの家の前で大声だすの!?
フツーは遠慮するでしょ?小学生じゃないんだからさ!!
「よぉ~億泰かよぉ~ 今行くからよぉ~もうちっと待っててくれよなぁ~」
…で。
それに大声で返す方もおかしいでしょ!ほんとに!
で、ムカツクことにそれが気になるのはあたしだけらしい。
お父さんもお母さんも文句言うどころか「桐乃も仗助君みたいにいい友達見つけなさい」とか!
マジほんと考えられないし!
17 = 14 :
桐乃の家に来たんだよな
桐乃が杜王町に来たみたいになってるじゃん
19 = 1 :
リビングでもしゃもしゃとパンを食べてたアイツが薄っぺらい鞄を手に持ってのっそりと立ち上がった。
「んじゃ~高坂さん、ガッコー行ってくるんでお先っス~」
「うん。行ってらっしゃい仗助君。友達によろしくね」
のほほんとお父さんとアイツが会話をしているのを見てあたしのイライラは最高潮。
何だか判らないけど二人はウマが合うらしい。
朝っぱらからあたしのイラつきは最高潮だった。
「邪魔!そのデカイ図体超邪魔だからどいて!」
ムカムカしたまま、リビングをふさいでるアイツの身体を押しのけようとして。
――あたしはやってはならないことをやってしまった。
20 = 1 :
>>17
明らかに無茶クロスなんだから細けえこたぁいいんだ…スルーしてくれよ
21 = 12 :
仗助は家族思いだから兄貴役あいそうだな
さらにあぁ見えてモテモテのリア充
ジョセフの遺産確定
スタンドの中で戦闘なしでも大活躍
ってチートキャラ
22 = 14 :
>>20
すまない、俺が悪かった
23 :
俺妹とかタイトルと略称しか知らなかったけど酷いスイーツだな
原作がこれなら日本終わってる
24 :
グレートですね
25 = 1 :
それはさっき洗面所で身支度を整えてたとき。
バッグのファスナーを閉めてなかったんだ。
両手でアイツの広い背中を押したときにバッグの中がゴチャッ!とぶちまけちゃうはめになった。
リビングに散在するあたしの私物。
教科書、ノート、筆箱、化粧品、財布、ケータイ。
あと…
『星くず☆うぃっちメルル』のDVDケース。
あたしのメルルはスルスルと床を滑って…お父さんの足元にコツンとぶつかった。
「……あ」
時が止まったような感じっていうのはこういう時のことを言うのかもしれない。
お父さんは足元に転がってるメルルをゆっくりとその手にとってジロリとあたしの顔を見た。
26 = 12 :
>>23
桐乃のスペックは大体1の通りであってる(ラノベのは知らんが
27 = 1 :
「………桐乃」
マズイ。本気でマズイ。
お父さんの声がピリピリと張り詰めてる。
これはマジで怒ってる。
「ちっ!違うの!それはあたしのじゃなくて!」
とっさにそう言い訳をしようとしたけど。
「話は今日の夜だ。私も今から仕事だ。 今この場で話すつもりはない」
有無を言わさない口調でそう話を断ち切ると、お父さんはさっさと立ち上がって家を出て行った。
ヤバイ…これはマジヤバイ…
どうすればいいのか判らなくて頭がグルグルする。
頭が真っ白になったまま立ち尽くすあたし。
「何つーかよぉ~…よく判んねえけど………まぁガンバレよなぁ~」
そんなあたしに間延びした声をかけてアイツも家を出て行った。
でも、そんなこと今はどうでもいい。
どうしよう。どうすればいいんだろう?
床に転がった私物を拾いながらあたしの頭の中はそれだけでいっぱいだった。
28 :
>お父さんは足元に転がってるメルルをゆっくりとその手にとってジロリとあたしの顔を見た。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
↓
>床に転がった私物を拾いながらあたしの頭の中はそれだけでいっぱいだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・・・・・つまり、どういうことだってばよ?
29 = 23 :
>>28
なんとかのDVD以外にも散らばってるじゃん
親父が床に起き直したのかもよ
30 :
>>28
仗助がスタンドで置いたんだろ
31 = 1 :
■
結局…学校でひたすら悩んだけど答えは見つからなかった。
あたしずっと真っ青な顔をしていたんだろう。
大丈夫?って友達のあやせが心配してくれたけど、相談なんかできるわけがない。
だってアニメDVDが見つかってどうしようなんてあたしのキャラじゃないし。
で。
散々悩んで、あたし一人じゃあどうしようもないってことが判ったんだ。
だからあたしはイチかバチか賭けに出ることにした。
このままじゃあ埒があかないし、それまでに打てる手は打っておきたい。
お父さんが帰ってくるのはいっつも夜八時くらいだし、お母さんは今日パート。
気に喰わないけど、今のあたしの現状を知っているのはアイツだけだし。
心配そうなあやせの誘いを振りきって、アイツの高校の前で待つことにした。
32 = 1 :
>>28
親父が拾ったのはメルルのみ。
で、桐野は残ったその他の私物を拾った体でよろしく
33 :
ペース遅いよ!
まいてまいて!
34 = 1 :
…遅い。
……超遅い。
イライラしだしてから更に10分たって、ようやくアイツが出てきた。
側には数人の男女がいるけど関係ない。
今はそんなことよりあたしの問題のほうが重要だし。
ズンズンとアイツを中心とした集団に歩み寄る。
「オッ! 仗助ェ~ありゃあオメェーの妹じゃんかよぉ~」
ニジムラ…オクヤス?とかいうヤンキーみたいな男に指さされてイラッとする。
「へぇ~。僕初めて見たよ仗助君の従姉妹。可愛いねー。中学生くらい?」
何かちっちゃい高校生があたしを見て感心したような声をあげる。
「……康一くん?今の台詞…事と場合によっちゃ少しお話を聞かなきゃあ“ならない”みたいね?」
すごい綺麗な女の人がちっちゃい高校生に詰め寄ってる。
何あれ?彼女?全然釣り合ってない。
あーでも今はそんなことはどうでもいいんだ。
アイツに話があるのだ。
35 = 1 :
あたしの姿を見て弱ったように頭をかく学ランリーゼントのアイツ。
「あー…よぉっ!こんなとこにいるたぁ~珍しいなぁ~? 別にオレに用事があるっつーわけじゃあねえだろぉ~?」
あからさまに苦手そうな口調でそう言われてあたしは言葉に詰まる。
用事があるからここにいるに決まってるじゃん!
だっていうのに、間延びした声でそう問われてあたしの身体は硬直してた。
高校生の集団の前で固まったまま、あたしは大混乱。
猫をかぶるのは得意なはずなのに、なんでか外向きの笑顔が出せなかったんだ。
けど、だからといって諦めるわけにもいかない。
悩みに悩んだっていうのにあたしは結局一番子供っぽい選択肢を選んでしまったみたいだ。
「ねぇ……ちょっとさ。 来て」
そう言ってアイツの袖を掴んで引っ張る。
「よぉ~?オメェは何がしてえんだぁ~?」
引っ張られるまま、アイツがいぶかしげな声をあげる。
何だかすっごい恥ずかしいけど今答えるわけにはいかない。
あたしはアイツを掴んだままグイグイとあたしの家、あたしの部屋にまで引きずっていった。
36 = 13 :
面白い
37 = 13 :
頑張れ
38 :
俺妹SSがおもしろい・・・だと・・・?
39 = 1 :
■家
「なぁ~…いい加減説明しろよなぁ~?」
ブツクサと文句をいうでっかい男を引きずって、あたしは自分の部屋に飛び込む。
そういえば、コイツをあたしの部屋に入れるのは初めてかもしれない。
見ればどこか居心地が悪そうにキョロキョロとあたしの部屋を見回してるけど、まぁそんなこと別にいいや。
ゴクリと唾を飲み込んであたしは生まれて初めて自分の裏の顔を打ち明けるためにお願いをする。
「ちょっと…相談。 そう、人生相談があるの」
でもそんなあたしの一大決心の言葉は
「…はぁ~。 オマエがオレに人生相談ねぇ~…」
ポリポリとつまらなさそうに頬をかきながら気の抜けた声の返事が返ってきた。
なんかもうすっごいイラつくけど、今はそれよりも事実の確認と把握と問題の解決を急がなきゃならない。
「……ね。 アンタさ。 見たよね? あれ……どう思う?」
もう言葉を繕う時間も惜しくて、あたしは直球で聞いた。
妹がアニメのDVDを持っていてどう思うか。
これで笑われたりしたらあたしはもうオシマイだ。
40 = 1 :
…だって言うのに。
だって言うのに!
「悪ィーけどよぉ。 オマエが何を言ってるのかオレにはさっぱり判んねえんだよなぁ~」
そう言いながらふあぁぁと大きなアクビ。
あたしの一大決心の悩み事がどうでもいいようじゃん!
全然あたしの聞きたいことを推し量ろうともしないその態度ってなんなの!?
あたしはそこで堪忍袋の緒が切れた。
「だーかーらー!今朝よ今朝!見たでしょ!あたしのメルルを!そのことについてどう思うかって聞いてんの!」
思わず声を荒らげて詰問しちゃった。
マズイ…怒ったかもしれない。
不安になりながらどんな表情をしているのか気になってチラリと見上げる。
「はぁ… いやぁ別にどうとも思いはしねぇなぁ~」
コイツ…あたしの怒りなんてまったく全然気にしていなかった。
なんだか腑に落ちないけど、返ってきた答えはあたしにとってはある意味理想的な答えだった。
もう毒を食らわば皿までっていうし。
あたしは決心して立ち上がる。
41 = 23 :
書き溜めてないのかね
支援
42 :
オラ わくわくしてきたぞ
43 = 12 :
というか仗助もファッションバリバリ気を使ってたよな、高い靴買ったりとか
桐乃と相性よさそうなんだけどな、話し合うんじゃね
44 = 1 :
あたしは本棚に向き合った。
この本棚を押しこめばあたしが今まで隠していた秘密のスペースが目の前に出てくる。
でも、ここを見せるには先に約束をさせないと。
「ねぇ。約束してくれない? 絶対馬鹿にしない。絶対笑わない。絶対秘密にするって」
そう言ってアイツの眼を見る。
少しでも馬鹿にしている感情が浮かんでいたらあたしの裏の顔を見せるつもりはない。
けど。
「…何が何だか判んねえけどよぉ~。 そんな眼されたら笑う気にゃあなんねーなぁ~」
思ったよりも随分真剣な視線が返ってきた。
さっきまでのぼんやりとした印象が何処にもない。
なんか…なんとなくカッコよく見えた。
でもそんな馬鹿げた事は有り得ないって自分に言い聞かせて、すぐに頭を切り替える。
「…約束だからね」
それだけ言ってあたしは本棚を押し込んだ。
ズルズルと音を立てながら本棚が動いて、あたしの秘密のコレクションが披露される。
45 = 13 :
仗助ならなんだかんだ親身になるだろ
187センチならバジーナとも釣りあえるだろうし
46 :
丈助ってこんな常に間延びした喋り方じゃないだろ
47 = 1 :
その間、ずっとあたしの心臓はバクバクしていた。
それも当然じゃない?
だってあたしのコレクションにはギャルゲエロゲから始まってフィギュアやポスターといったいわゆるオタグッズが所狭しと詰め込まれているんだし。
1分くらい、あたしもアイツも黙りこくっていた。
で、ようやくアイツが困ったようにポリポリと頭をかいた。
あたしのコレクションが、あたしの趣味がどんなものかようやく理解できたらしい。
なんて言われるんだろう?
だってここが分水嶺だし。
肯定する言葉が返ってくるか否定する言葉が返ってくるか。
ここで決まる。
で、アイツは呆気にとられたままゆっくりとこう言った。
「こいつぁ……また随分とヘビーでグレートな眺めだなぁおい…」
[グレート【great】]
[多く複合語の形で用い、大きい、偉大な、の意を表す。 ]
49 :
メルルのキャラデザが岸辺露伴なら文句なしで見る
50 :
あやせ「サザエさんみてェ~な髪型をよォ~!やめてくんねェっすかねェ~!!」
みんなの評価 : ★★★×5
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