元スレ上条・一方通行・浜面「どうしてこうなった……」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
151 = 111 :
吸血鬼の純粋な力はやばい
鬼だからな
試演
152 = 100 :
上条「がふッ!!!!」
姫神「あっ…!!」
まるでバズーカで射出されたように吹き飛ばされた上条の体が岩壁に叩きつけられる。
岩壁で強烈にバウンドして、上条の体が地に落ちる前に、既に吸血鬼は追いついてきていた。
踏みつけられる。
ゴキゴキと嫌な音が鳴る。
一度ではすまない。二度、三度、四度、五度、六度、七度―――
何度も何度も何度も何度も踏みつけられ、蹴り上げられる。
上条「か…は……」
吸血鬼「興が乗って少し付き合ってあげたがね。正直、君が私に肉弾戦で挑んできた時は腹を抱えて笑い転げたかったよ」
ぐりぐりと、上条の体を踏みつけながら吸血鬼は笑う。
吸血鬼「人間(君たち)と吸血鬼(私)では、生物としてのスペックが違いすぎるのだ。じゃれついてくる子犬を殺さぬように遊ぶのは、中々骨が折れる作業だったよ」
153 = 100 :
吸血鬼「では……」
姫神「……ッ!!」
ぼろぼろになった上条の姿に言葉を失う姫神に、吸血鬼はゆっくりと歩み寄る。
ディナーにがっつくのは紳士のすることではないのだ。
食事。この吸血鬼にとってはただそれだけのこと。
上条「待て…」
吸血鬼は少し驚いた顔で振り返る。
上条はそんな吸血鬼ににやりと笑ってみせた。
血に濡れた、凄惨な笑みだった。
上条「俺の心臓はまだ動いてる…前菜も片付けずにメインディッシュに手をつけようなんて、はしたないぜ……」
吸血鬼「……いいでしょう。確かに食べ残しは私の流儀に反します」
吸血鬼は体を反転させて再び上条にむかって歩みだす。
姫神「待って!!」
姫神が、涙を流しながら声を張り上げた。
154 :
私怨
155 = 100 :
姫神「いいよ…! もういい…! 知ってるでしょう!? 私の能力は……!!」
そう、姫神秋沙は特殊な能力を持っている。
それが『吸血殺し(ディープブラッド)』。吸血鬼を殺す甘やかな毒。
『吸えば死ぬ』のだ。たとえどれほど強力な吸血鬼であろうと、姫神の血を吸えば必ず死ぬ。
つまり今彼女に迫っている吸血鬼も死ぬ。姫神に歯を突きたてた時点で死ぬ。
それでいいじゃないか。
危機は去って、それで立派なハッピーエンドだ。
上条「いいや、駄目だね」
姫神「どうして!?」
わからない。姫神にはわからない。
ぼろぼろの身で立ち上がって、どうしてわざわざ命を危険にさらすのか。
そんなもの。なんのために。
上条「俺は、お前に二度と『吸血殺し』は使わせない」
姫神「……ッ!!」
なんのため? 馬鹿げてる。
そんなもの、姫神秋沙のために決まってる。
158 = 154 :
上条さんかっこゆす
詩捐
159 = 130 :
クィーンズ
ジャックス
キングス
160 = 102 :
寝たかサルか
161 = 101 :
142から支援少なかったしさるかなこりゃ
162 :
ギャグだと思ってたらいつの間にかバトルになってた
163 = 100 :
上条「俺は知っちまったから。お前がその力のせいで、どれだけ悲しい思いをしてきたか知っちまったから。だから―――」
姫神「そんな…そんなことのために……?」
上条「そんなことって言うなよ。自分のことだろ?」
姫神の目から大粒の涙が溢れ出した。
想いが言葉にならない。伝えたいことはたくさんあるはずなのに。
だけど。これだけは。
この言葉だけは。今。
姫神「あり…がとう……」
上条「いいって」
ありがとう。
私はあなたの優しさに甘えます。
『吸血殺し(ディープブラッド)』はもう二度と使いません。
だけど。その優しさに甘えてるだけじゃ嫌だから。
姫神「うあああああああ!!!!」
吸血鬼「ヌッ!?」
上条「姫神ッ!?」
あなたの強さを、ほんの少しだけ私にください。
164 = 154 :
さるよけ
166 = 100 :
広い空間を抜けて、上条と姫神は肩を寄せ合って歩いていた。
いや、正確にはもはや一人ではろくに歩けもしない上条を姫神が支えているのだった。
上条「いや~、まさか姫神が一撃で吸血鬼を倒すとは思わなかったですよ。上条さんもびっくりです」
姫神「やっぱりこれは。魔法のステッキ」
そう言う姫神の手にはスティックタイプの電気スタンガンが握られている。
姫神は普段からコレを胸元に忍ばせていたのだ。
あの時、姫神はコレを使って吸血鬼を攻撃した。
伝説上の存在をどれだけ正確に模していても所詮はデータの集合体である。
スタンガンの電気によって吸血鬼というデータはバグを起こし、ただの蝙蝠となって飛び去っていってしまった。
上条「いや~しかし」
姫神「ん?」
上条「おんぶした時、あんまり柔らかくないな~って思ってたら、そんなの胸元に仕込んでたからだったんだな」
姫神「………」
ゴツン、と姫神のゲンコツが上条に飛んだ。
170 = 154 :
しえん
171 = 100 :
第二ステージを一番乗りで抜けた一方通行と佐天涙子は、再び狭い通路を歩いていた。
もちろん一方通行が前、佐天が後ろである。
既に能力使用モードは解除し、一方通行は杖をついていた。
佐天「あ、あの…」
一方通行「あン?」
佐天「さっきは何も出来なくて、ごめんなさい……迷路の時も、私、何もしてなくて……」
一方通行「あァ、気にすンな。最初っから何も期待してねェ」
佐天「うぐ……な、ならせめて何かお礼をさせてください!」
佐天はそう言って一方通行に食い下がる。
自分の無能が誰かの迷惑になっているというのは、佐天にとって我慢ならないことだった。
一方通行「いらねェ」
佐天「くぅぅ……!」
にべもない。しかし、仕方ない。
なにせ、一方通行は真実佐天涙子のことを迷惑だなんて感じていないのだから。
彼にとって、無能力者が一緒にいる程度のことなど、何のハンデにもなり得ない。
172 :
しえーん
174 = 100 :
佐天「………」
目に見えて落ち込む佐天。トボトボという擬音が聞こえてきそうだった。
一方通行「……ったく、しゃァねェな」
佐天「え…?」
一方通行「なら、後でコーヒーでも奢れや。とびきりビターなブラックをな」
佐天「は、はい!」
一方通行(第一位様の賃料がブラックコーヒー一本ってか。ハッ、我ながら安すぎて笑えるぜ)
そうこうしているうちに先の方が明るくなってきた。
どうやら、また広い空間に出るらしい。
175 = 100 :
その空間に入った途端、今までとは様子が一変した。
広い洞窟のような風情だった第二ステージとは異なり、そこはしっかりと正方形に区切られた部屋になっていた。
広さはその気になれば野球が出来そうなほど広く、床は一辺1m程の正方形のタイルが白黒交互に敷き詰められている。
チェス盤みたいだな、と佐天は思った。
一方通行「ンで、ここでは何やらされンだよ」
心底面倒くさそうに、一方通行は部屋の奥を見遣る。
そこに誰かが立っていた。
自らのよく知るその『誰か』の姿に、一方通行は顔を歪めた。
メカ木原『よぅ! そろそろみんなラストステージに到着した頃なんで、ひとつ説明を入れとくぜ!』
メカ木原『最後の部屋にはペアのどちらかと、或いは両方と縁の深い特別ゲストが待機している!』
177 = 111 :
しえん
178 = 100 :
??「はぁ~い。麦野、浜面。久しぶり」
麦野「アンタ…!」
浜面「お前…!?」
メカフレンダ「結局、私の脚線美はこの通り健在ってわけよ」
??「依然、変わらぬようで何よりだ。久しぶりだな、二人とも」
上条「アウレオルス…!」
姫神「イザード…!?」
アウレオルス「無論、この身はその残骸に過ぎぬがね」
??「ぎゃっはっは!! オイオイ今回の実験は彼氏同伴かァ!? イインかよオイクッチャクチャにしちまうぞ!?」
御坂妹「そんな…」
海原「まさか…」
一方通行「さァ、愉快に痛快に10032回目のお祭りを始めようじゃねェか!!」
179 = 106 :
しかし、最初と比べるとずいぶんシリアスになったもんだ
支援
180 = 111 :
アウレオルスは精神状態安定してるなら最強じゃん
181 = 100 :
メカ木原『言うまでもねえが、目の前にいるソイツを倒せばゲームクリアってわけだ! それじゃ、健闘を祈るぜ!! ガキ共!!』
そう言って、木原数多は一方通行の目の前でマイクを下ろす。
一方通行「…オイ、こりゃァどォいうこった?」
メカ木原「おいおい、俺が復活した時点でこうなることぐらい悟れよ一方通行。つれねえなあ」
その体の大部分に鋼鉄を埋め込まれた木原数多は、それでも生前と変わらぬ歪んだ笑みを浮かべた。
メカ木原「プレイヤーがお前なら、ラスボスは俺しかいねえだろぉ!!!!」
一方通行「オーケィ木原くン」
こちらも凄惨な笑みを浮かべ、一方通行はチョーカーのスイッチを操作する。
一方通行「二度とふざけた復活が出来ねェよう、細胞ひとつ残さず消し去ってやンよ」
182 :
風使って木原くン倒せるな
183 = 100 :
―――場面転換。収録スタジオ。
佐天「う…ん…」
一方通行「……あン?」
メカ木原「お、目ぇ覚ましたな。ゲームクリアおめでとう、二人とも」
佐天「あ、あれ? え?」
一方通行「テ、テメエ木原!! さっき消し飛ばしてやったばっかだろォが!!」
メカ木原「おいおい、そりゃあくまで仮想空間の俺だろ? 実在の人物とは一切関係ありませんってな」
一方通行「いけしゃあしゃあとこのヤロオ……!」
メカ木原「いや~でも、あの決め台詞はなかなかだったぞ一方通行。俺も思わず惚れちゃいそうだったぜ」
一方通行「テメ…!」
佐天「………」
歯を剥き出しにして木原を睨む一方通行。
そんな一方通行を見つめる佐天の顔はほんのり赤く染まっていた。
184 = 100 :
麦野「……う…」
浜面「くぁ…」
上条「むお?」
姫神「ふぁ?」
メカ木原「お、続々と戻ってきやがったな。あとは……」
海原「うおおおおおおおお!!!!!!」ガバァ!
御坂妹「んなああああああああああ!!!!!!」ガバァ!
メカ木原「よし、これで全員揃ったな」
185 = 100 :
メカ木原「え~、まずはみんなゲームクリアおめでとう。ま、一組はちょっとアレだったけどな」
海原「………」
御坂妹「………」
一方通行「……何睨ンでンだよ」
メカ木原「困難を乗り越えてさぞ絆も深まったことだと思う。そこで早速二度目のフィーリングタイムと行きたいところだがその前に!!」
メカ木原「女の子からのアッピールタァ~~イム!!」
186 :
仮想現実ってことはスタンガンもヴァーチャルで
言わば機械の仕様上の存在なのに、
それを使ったからってどうしてバグるの?
ねぇどうして?
188 = 101 :
一通さん戦どうなったんだろうな
189 = 111 :
まあ負けただろ
190 = 100 :
メカ木原「ルールは簡単、女の子たちには今からコスプレをしてもらう」
麦野「は、はぁ!? なんで私等がそんなこと!!」
メカ木原「衣装はあらゆる種類の物を揃えてるんで、どんな要望にも応えられるぜ」
麦野「ねえよ! 要望なんて!!」
メカ木原「二つの企画を経て、色々気になる奴も出てきた頃だと思う。可愛く着飾ってそいつの目を釘付けにしちまいな!!」
御坂妹「………」
姫神「………」
佐天「………」
麦野「オイオイてめえらやる気満々かよ!! 馬鹿か!!!!」
メカ木原「じゃあ早速別室で着替えてきてちょうだい!!」
麦野「ふ、ふざけんなぁぁぁあああああ!!!!」
―――場面転換。ヒロイン達の待機部屋。
滝壺「むぎの……言うわりには素直に別室に移動していったような……?」
滝壺「………」
滝壺「何か…やな予感……」
191 :
錬金術師と一方通行てどうやって倒したんだよ…
192 = 111 :
ヒロイン久々だな
193 = 107 :
一方通行は正真正銘どうしようもないとして
アウレオルスはどうやって倒したんだろうな
194 = 102 :
カモン、バーニィー
195 = 106 :
負けてもいいんじゃね?
196 = 100 :
実況『さあ、女の子の準備が整ったようであります』
解説『一体どんな艶やかな衣装に身を包んでいるのか。楽しみですね』
実況『ちなみに、今回の企画に限ってワタクシ、実況と』
解説『ワタクシ、解説が皆様のお供をいたします。どうぞよろしく』
実況『最初の登場は……なるほど、麦野沈利さんですね』
解説『あれだけコスプレを拒んでいた彼女が一体どんな衣装で現れるのか、これは見物ですよ』
197 = 118 :
1.普通に説教してクリア
2.残滓どころかバーチャルだってんで精神攻撃
3.ここはバーチャル、俺等でも黄金練成使えるんだぜ?的なバトルをして勝利
こんなとこか?
198 = 100 :
メカ木原「じゃあいくぜ…野郎共、目ん玉ひん剥いて網膜に映像焼き付けな! カーテンオープン!!」
上条「おお!?」
浜面「こ、これは!?」
麦野「く……」
実況『ナース服! 麦野沈利、ピンクのナース服で身を包んでの登場です!!』
解説『いや、これは王道で攻めてきましたね。悪くないですよ』
199 :
絵でほしいわー
200 :
支援じゃんよ
みんなの評価 : ★★★
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