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    元スレ穏乃「一〇年前にタイムスリップしてしまった……」

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    1 :

    穏乃「おかしい。さっきまでインハイの準決勝を戦っていたハズなのに、気が付いたら阿知賀の部室にいるなんて……」

    穏乃「しかも微妙に部室が新しい。卓もたくさん置いてあるし……」

    穏乃「どういう事……?」

    穏乃「あ、麻雀の雑誌がある」パラパラ

    穏乃「『熊倉トシ、またしてもタイトル防衛!』って、熊倉さん? この写真では随分若いけど……」

    穏乃「あれ? この雑誌の日付……」

    穏乃「一〇年前!?」

    2 :

    ふんふむ

    3 :

    ここここれは

    4 :

    福路美穂子ちゃんの美乳揉みたい

    5 :

    アラフォーがアラサーだった頃か

    6 = 1 :

    穏乃「……状況だけで考えれば、一〇年前に来ちゃったって事?」

    穏乃「和が聞いたら『そんなオカルトありえません』って言われるだろうけど……」

    ガヤガヤ

    穏乃「誰か来た……」

    ドア「ガラ!」

    晴絵「あれ? 誰かいる」

    「あ、ホントだ」

    穏乃「赤土さん、望さん……」

    穏乃(本当に一〇年前に来てしまったんだとしたら、二人共私と同い年、なんだよね……)

    8 :

    ふぅーむなるほどなるほどー

    9 = 1 :

    晴絵「どうして私達の名前を……」

    「もしかして前に会った事ある?」

    穏乃「前にといいますか、後にといいますか……」

    晴絵「なに言ってるんだ?」

    穏乃「気にしないでください、こちらの話しですから」

    晴絵「そうなのか?」

    「それより、キミの名前は? 入部希望者?」

    穏乃「私は……」

    10 = 1 :

    穏乃(まずい、望さんはこの時から私の事知ってるから、本名は名乗れない……)

    穏乃(あれ? そもそも素性を隠す必要あるの? むしろ事情を話した方がいいんじゃないか?)

    穏乃(……いや、信じてもらえるワケないか。それにタイムパラドックスとかって話しも聞いた事あるし、黙っているが吉か)

    「キミ?」

    穏乃「……和。私の名前は原村和です」

    晴絵「よろしくな、和」

    穏乃「はい」

    「それと、私らも一年だからタメ口でいいよ?」

    穏乃「そう……なんだ」

    穏乃(赤土さんと望さんにタメ口きくって、すごい違和感がある……)

    12 = 1 :

    晴絵「でも日が悪かったな」

    穏乃「え? どういう事?」

    「今日は先輩達がいないの。見学に来てくれたのに、ゴメンね?」

    穏乃(ああ、そういえばそういう設定だっけ……)

    穏乃「それじゃあ今日のところは帰って、また今度出直す事にするよ」

    晴絵「せっかく来たんだ、ちょっと打ってかないか?」

    穏乃「残念だけど、このあと用事があるんだ」

    「そうなんだ。でも必ずまた来てね?」

    穏乃「……それじゃあ、また」

    晴絵「なあ、一つだけいいか?」

    穏乃「なに?」

    晴絵「裸ジャージはどうかと思うぞ?」

    穏乃「放っておいて!」

    13 :

    ふむ期待

    14 = 1 :

    穏乃「……部室を出たはいいけど、さてどうしたものか……」

    穏乃「この時代で行くあてなんてないし……兎に角、元の時代に帰る方法を探さないと」

    郁乃「あ、やっと見付けた~」

    穏乃「え? 私ですか?」

    郁乃「せやで~。困っとるやろ~思うてな~」

    穏乃「なんでその事を……アナタは一体……」

    郁乃「私は赤阪郁乃言うてな~、この阿知賀女子麻雀部の顧問をやっとるよ~」

    穏乃「赤……阪さん?」

    郁乃「よろしゅうな~、高鴨穏乃ちゃん?」

    15 = 1 :

    穏乃「え?」

    穏乃(この人、どうして私の名前を……それに見付けたって……。まさか……)

    穏乃「……この状況について、説明してもらえませんか?」

    郁乃「賢しい子やね~。嫌いやないよ~」

    穏乃「私の質問に答えてください」

    郁乃「でも、せっかちな子供は嫌いやで~?」

    穏乃「話しをはぐらかす大人も嫌いです」

    郁乃「恐い顔しないで~な~。立ち話もあれやし~、場所を変えよか~」

    穏乃(掴みどころのない人だな……)

    16 = 8 :

    いくのん・・・!?

    17 :

    いくのんは何者なんだ…

    18 = 1 :

    ~赤阪家~

    郁乃「一人暮らしやから遠慮せずにあがってな~」

    穏乃「おじゃまします……」

    穏乃(こんな大きな一軒家で一人暮らし?)

    郁乃「まあ、すぐに二人暮らしになるけどな~」

    穏乃「誰か引っ越してくるんですか?」

    郁乃「アンタやで~、穏乃ちゃん」

    穏乃「え? どういう意味ですか?」

    郁乃「この時代で行くあてなんかないやろ~? せやからうちに住めばええよ~」

    穏乃「……素性も知らない人の下に身を寄せろと?」

    穏乃「それに私は身寄せできる場所よりも、元の時代に戻る方法が知りたいのですが」

    郁乃「戻れない、って言うたらどないする~?」

    20 = 1 :

    穏乃「もど……れない……?」

    郁乃「今のままでは、が付くけどな~」

    穏乃「どういう意味ですか? いや、それ以前にアナタはなぜそんな事を知っているんですか?」

    郁乃「私の事は取り合えず横に置いといて~」

    郁乃「アンタ、どうしてこの時代に来たか覚えとる~?」

    穏乃「覚えてるもなにも、私はただインハイの準決勝を戦っていただけで……」

    郁乃「インハイの準決勝を戦っていたら一〇年前にタイムスリップしていた、という事は、またインハイの準決勝に行けばタイムスリップできるかも。そう思わん?」

    穏乃「『インハイの準決勝』がタイムマシンになっているとでも言いたいんですか?」

    郁乃「そんなワケないや~ん。そもそもアンタをこの時代に飛ばしたんは私やし~」

    穏乃「……今なんと?」

    21 = 1 :

    郁乃「せやから、私がアンタをこの時代に飛ばしたんよ~」

    穏乃「そんな! どうやって!?」

    郁乃「私の能力みたいなものやよ~。まあ、いろいろと条件があるけど~」

    穏乃「……つまり、『インハイの準決勝』がその条件、という事ですか?」

    郁乃「察しがええなあ~。でもそれじゃあ半分やで~」

    穏乃「半分?」

    郁乃「『インハイの準決勝』は場所の条件。もう半分はタイムトラベルする人間の条件や~」

    穏乃「……今のままでは、場所の条件を満たしても元の時代に戻れない?」

    郁乃「その通りや~」

    22 = 8 :

    どういうことなんだってばよ・・・

    23 :

    胡桃かわいすぎ

    24 = 1 :

    穏乃「ならその、人間の条件というのはなんなのですか?」

    郁乃「アンタ、麻雀弱いやろ~?」

    穏乃「……」

    郁乃「あ、気ぃ悪くせんといてな~。あくまで、魔物クラスと比べたらの話しやで~?」

    穏乃「いえ、私が弱いのは事実ですから……」

    郁乃「も~、だから気ぃ悪くせんといてって言っとるや~ん。それに、強くなる為にこの時代に来たんやから~」

    穏乃「強く? それがもう一つの条件ですか?」

    郁乃「せやで~。私のタイムスリップが発動するのは『弱い人』が『負けられない戦いに挑む時』なんよ~」

    穏乃「そして、『強くなってもう一度同じ舞台に立つ』。そうすれば、元の時代に戻れる……。そういう事ですね?」

    郁乃「今度は満点正解やね~」

    26 :

    ふんふむ

    27 :

    これは末原ちゃんもタイムスリップせな

    28 = 1 :

    穏乃「でもその為にはまず、この時代の阿知賀の生徒にならくちゃいけない……」

    郁乃「そういう細かい事は心配無用やよ~」

    穏乃「本当ですか?」

    郁乃「この時代の私は阿知賀の教師やから、穏乃ちゃん一人ぐらいなら転校生としてねじ込めるで~」

    穏乃「ねじ込むって言い方はどうかと思いますけど……そういう事でしたらお願いします」

    郁乃「おまかせや~」

    29 :

    安福さん・・・

    30 = 1 :

    穏乃「それで、私の名前なんですけど……」

    郁乃「名前がどうかした~?」

    穏乃「この町には一〇年前の私かすでにいるんです。ですから、この時代では『原村和』と名乗っておきたいんです」

    郁乃「判ったで~。それと、登校は明日からやからな~」

    穏乃「そんなに早く転入の手続きなんてできるんですか?」

    郁乃「善は急げやからな~」

    郁乃「でも、一つだけええか~?」

    穏乃「なんですか?」

    郁乃「裸ジャージはどうかと思うわ~」

    穏乃「放っておいてください!」

    31 = 1 :

    ~翌日~

    穏乃「初めまして。今日からこのクラスでお世話になる事になりました、原村和です。よろしくお願いします」ペコリン

    穏乃(本当に翌日にねじ込むとは……。しかも赤阪さん、担任だし)

    郁乃「それじゃあ和ちゃんは晴絵ちゃんの隣の席な~」

    晴絵「まさか転入生だったとは、ビックリしたよ」

    穏乃「赤土さん……」

    晴絵「晴絵でいいよ、和」

    穏乃「判ったよ、晴絵」

    穏乃(正直違和感しかないけど……)

    32 = 26 :

    しえんですよー

    33 = 1 :

    ~放課後 麻雀部 部室~

    郁乃「というワケで~、新入部員の原村和ちゃんで~す」

    穏乃「よろしくおねがいします」

    晴絵「こちらこそ」

    「改めて、よろしくね」

    34 = 8 :

    おもちがもちもちしていない和ちゃん・・・

    35 :

    ぢえん

    36 :

    この穏乃ちゃん賢い感じがするぞ!

    37 = 1 :

    郁乃「それじゃあ所信表明でもしてもらおか~」

    穏乃「所信表明ですか?」

    郁乃「まあ、目標でもええけど~」

    穏乃「……目標は、インターハイ優勝です!」

    部員全員「「「お~お」」」

    晴絵「インハイ優勝とは、大きくでたな」

    「でも、奈良には三〇年間連続でインハイに出場している晩成高校がいるのよ?」

    穏乃「だったらその晩成を倒せばいい、それだけだよ」

    晴絵「へ~、言うじゃないか。気に入ったよ」

    郁乃「ええ感じに志気が上がってきたな~。さあ、地区予選に向けて練習しよか~」

    部員全員「「「はい!」」」

    38 :

    こういうかんじいいな
    しえん

    39 = 29 :

    レジェンドがインハイ出たのって3年のとき?それまで県予選のメンバーに選ばれたりはあったのかな

    40 = 19 :

    原作でも闘牌シーンとかちゃんと考えてるし地頭は良さそう

    41 :

    まだ小走先輩にマメができてた頃か

    42 :

    >>39
    レジェンドがインハイ行ったのは1年の時
    他のチームメイトは穏乃の発言から3年っぽい

    43 = 1 :

    ~部活中~

    晴絵「和、デカイ口きくだけあってなかなか強いじゃないか」

    穏乃「私なんてまだまだだよ。晴絵には勝ててないし」

    「晴絵はうちで一番強いからね、仕方ないよ」

    穏乃「でも、今のままじゃインハイ優勝なんて夢のまた夢……」

    「本当に狙ってるんだ」

    穏乃「私にはインハイに行かなきゃならない理由があるから……」

    晴絵「理由?」

    穏乃「……とある人と、インハイの決勝で会おうって約束したんだ」

    晴絵「約束……か」

    「その人は和にとってどんな人なの?」

    穏乃「……とても大切な友達、かな」

    晴絵「そうか……。なら、絶対に行かなきゃな、インハイ」

    穏乃「うん……必ず」

    44 :

    >>39
    1年時だったかと

    45 = 29 :

    >>42
    おおそうだったか凄いなレジェンド

    46 = 1 :

    ~部活終了後~

    郁乃「の~ど~か~ちゃ~ん♪ 帰りましょ~♪」

    穏乃「あ、はい」

    「なになに? どういう事?」

    郁乃「和ちゃんと私は同棲しとるんよ~」

    晴絵「マジで?」

    穏乃「まあ、ね」

    「二人って親戚なの?」

    郁乃「人類皆兄弟やで~」

    晴絵「さすが先生! 心が広い!」

    「いいのかそんなんで!?」

    穏乃「私は居座らせてもらってる立場だからなんとも……」

    郁乃「細かい事は気にせんように~」ニッコリ

    「は、はい……」

    47 :

    望さんアラサーか

    48 = 1 :

    ~帰宅道中~

    郁乃「なあ~、穏乃ちゃ~ん?」

    穏乃「なんですか?」

    郁乃「お料理できる~?」

    穏乃「できますよ。人並み程度になら、ですけど」

    郁乃「よしよし、今日から穏乃ちゃんをお料理担当に任命しま~す♪」

    穏乃「料理担当、ですか?」

    郁乃「二人暮らしなんやから~、家事を分担した方がええやろ~?」

    穏乃「ああ、そういう事ですか。だったら分担なんて言わずに、私に一任してもらえませんか?」

    49 :

    やっぱりハルちゃんは一流だよな~

    50 = 1 :

    郁乃「え?」

    穏乃「私は居座らせてもらっている立場ですから、それぐらいはやらせてください」

    郁乃「それは助かるけど~、全部押し付けるんは心苦しいなぁ~」

    穏乃「なら、手の空いている時には手伝ってもらう、という事でどうでしょう?」

    郁乃「了解やで~」

    穏乃「それじゃあスーパーに買い物に行くので、さっそく手伝ってもらえますか?」

    郁乃「おまかせあれや~」


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