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    元スレ紬「唯ちゃんは私の王子様だから」

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    みんなの評価 : ★★★
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    1 :

    「でね、クラシックと言ってもバロック音楽なんかシンプルで心地いいコード進行だから聴きやすいし、けっこうロックの人達が真似てたりするの」カチャカチャ

    「」ジー

    「へぇ、そうなのか」

    「それにきちんとしたアンサンブルとか、アレンジの勉強にもなってると思うわ」クイッ コク

    「」ジー

    「そっかー。私も普段聴かないの聴いてみようかなー」

    「帰りにレンタル屋に寄るか?」

    「りっちゃんもクラシック聴いてみるの?」パク ムグムグ

    「おぉ~///」

    「いんや、私の場合はファンクやR&Bなんかだな」

    「私もそうだな。リズム隊の基本だし」

    「やっぱドラムってオカズとかバシっと決まるとカッコイイけどさ、そのためには引き出しを広げとかないとね」

    「ああ、そうね! 引き出しって素敵な表現かも」クイッ コクン

    「おおぉ~~///」

    「…………で、唯はなんでムギをガン見してるんだ?」

    2 = 1 :

    「うわっ、な、なんでもないよ~/// あ、あはは…」

    「?(最近、唯ちゃんの視線をよく感じるけど、何かしら?)」

    「唯も初心者だからって甘えないで、アレンジに参加してくれよ」

    「は、はいぃ。面目ないです…」シュン

    「唯はカッティングとかアルペジオ、ミュートとか、基本のテクニックも覚えてきたし、あとはペンタトニックを練習すれば自分でリフやソロが作れるようになるよ」

    「ぺ…ペンタ? ペンタ! なんか可愛いね! あははは!」

    「はは…(なんか唯って、いくら腕が上がっても音楽用語とか覚えないで終わりそう…)」

    「よしっ、昨日に続いて新曲のアレンジやるぞー!」

    「おー」


    「唯ちゃん、イントロのギターリフ考えて来たの。聴いてくれる?」

    「おぉ~! ムギちゃん、いつもありがとう」

     ~♪~♪~♪

    「こんな感じよ」

    3 = 1 :

    「わぁ、凄いよ、ムギちゃん! 気に入りました!」

    「唯、早速弾いてみて」

    「えーと…」

     ~♪~♪~♪

    「こんな感じ?」

    「完璧じゃーん!」

    「いえー」

    「(あ、相変わらず凄いな…絶対音感…)」

    「ねぇねぇムギちゃん、これにみょーんって言うの入れちゃ駄目?」

    「チョーキングね。みんなで合わせてみたとき決めればいいんだから、最初は唯ちゃんの好きに弾いていいのよ」

    「じゃあ、やってみる! んと…」

    4 = 1 :

     ~♪~♪~♪

    「あ、カッコイイんじゃないか?」

    「いいね!」

    「ムギ、今のところのコード進行教えて」

    「えっと、ここは…」

    「ぷ…」

    「ぷ?」

    「ぷははは! あははははははは!」みょ~んみょ~ん

    「まだウケとったんかい!」

    「はは、本番では笑い出さないようにな…」

    「(唯ちゃん、可愛い///)」

    5 = 1 :

    ぶかつご!

    「うぅ~、文化祭終わったら、一気に寒くなった気がするなー」

    「あわわわ、早く帰ってこたつに入らなきゃ…」

    「もう、2人ともだらしないぞ」

    「うふふ」

    「ところで新曲だけどさ、まだイントロのインパクトが足りない気がしないか?」

    「そうか? けっこういいと思うけど」

    「また別なリフ考えてくる?」

    「えぇ~、あのリフ好きなのに」

    「そうだな、私も」

    「あ、りっちゃんのドラムから入ってみるのは? どんたかたんだだんじゃららら~ん、みたいな」

    「それだ! なかなか賢いぞ、唯」

    「えへへ~」

    「唯ちゃん、すごーい」

    「えへへぇ~///」

    6 = 1 :

    唯の家!

    「って感じなんだぁ」

    「すご~い! お姉ちゃんのアイデアが採用されてよかったね!」

    「えへへ~。あー、早く澪ちゃん、歌詞作ってくれないかなぁ。早く歌いたいよぉ」

    「私も早く聴きたいなぁ」

    「あ、タイトルはもう決まってるんだって。『わたしの恋はホッチキス』って言うんだよ」

    「そ、そうなんだ…」

    「ご馳走さまでした! 今日も美味しかったよ、憂!」

    「うふふ、お粗末さまでした。それじゃ、お茶淹れるね」

    「あっ、憂、紅茶にして! 紅茶でお願いします!」

    「? うん、いいよ」

    7 = 1 :

    「」カチャカチャ

    「……」

    「」クイッ コクン

    「……?」

    「ねっ?」

    「えっ!?(な、何が…?)」

    「わっかんないかなー。もっかいやるね!」

    「う、うん」

    「」カチャカチャ

    「……」

    「」クイッ コクン

    「……」

    「憂、どう!?」

    「えっと………………何が?」

    9 = 1 :

    「もーっ」

    「ご、ごめんね、お姉ちゃん。私には難しいみたい」

    「これはね、ムギちゃんの真似なんだ~」

    「紬さん?(ほんわかした綺麗な人かー)」

    「ムギちゃんはお嬢様だからね、お茶を飲んでるだけでも絵になるんだよぉ」

    「ああ、それでお姉ちゃんも優雅にお茶を飲もうとしてたんだね」

    「そう! 優雅! そんな感じなの!」

    「うふふ」

    「優雅かー、憂はいいこと言うなぁ」

    「頑張ってね(お姉ちゃん、可愛い)」

    10 :

    いい

    12 = 1 :

    つぎのひ!

    「おいっす!」ガチャ

    「おいっす、唯!」ドコドコダン!

    「!! りっちゃん隊員がもう練習してる!」

    「ははっ、たまにはな」

    「あわわわわ…」ガクブル

    「それは動揺し過ぎだ!」

    「昨日、唯に言われたアレな、考えてたんだ」

    「おぉ~! それじゃ、ちょっと合わせてみよう!!」

    「よっしゃ!!」

    13 = 1 :

    そのころ!

    「お、ムギも今から音楽室?」

    「あら、澪ちゃんもお掃除当番?」

    「ああ。一緒に行こう」

    「今日はミルフィーユを持ってきたの」

    「ああ、いいな。きっと律と唯が首を長くして待ってるだろうから急ごうか」

    「ええ」


    音楽室!

    どんたかたんたた! じゃららら~ん!♪

    14 = 1 :

    「…………………………」

    「? 澪ちゃん?」

    「…どうやら部屋を間違ったみたいだ」

    「うおぉ~い!!」

    「ど、どうしたんだ、2人とも!! 何か悪いものでも食べたのか!?」オロオロ

    「くっ、マジで言ってやがる、こいつ」

    「新曲のイントロ、いい感じになって来たから合わせてたんだよ~」プンプン

    「うんっ、とっても良かったわ」

    「な、なんかまだ信じられないけど……それじゃあ、今日はお茶の前に1回合わせてみるか!」

    「一言余計だー!」

    「余計だー!」

    15 :

    しえんぬ

    16 = 1 :

     ~♪~♪~♪

    「うん、これでばっちりだな!」

    「ええ、とっても素敵でした」

    「よぉ~し、お茶だお茶だ~!」

    「お茶だ~!」

    「うふふ。すぐに用意しちゃうわね」


    「あとはサビの前のブレークだな。もうちょっとカッコよくしたいんだ」

    「私、今度はコーラスを考えてくるわね」

    「それじゃあ私は、歌詞を早く完成させないとな」

    「唯は?」

    「うんっ! このミルフィーユとっても美味しいよ!」

    「おいおい」

    17 = 1 :

    「そうだ、唯ちゃん、見せたいものがあるの」

    「ふぇ? なになに~?」

    「ギターのピックを通販してるサイトがあったから、ページをプリントアウトしてきたの」

    「おぉ~! ムギちゃん、大好き!」

    「うふふ///」ガサゴソ

    「あ、私も見たい」

    「あれ? 澪は指で弾くようにするって言ってなかったか?」

    「でもやっぱり可愛いのがあったら欲しいもん」

    「わかるわかる~」

    「きゃあっ!」

    「ムギちゃん!?」

    「どうした!?」

    18 :

    「紬は俺のお姫様だから」

    19 = 1 :

    「どうして今日提出したはずの宿題のプリントが鞄の中に入ってるの…?」

    「ええ? もしかして別のプリントを出しちゃったのか?」

    「ああっ、本当! 今日もらったプリントがない!」

    「なぁ~んだ~、びっくりした。そんなの私はしょっちゅうだよ~」

    「自慢になんないぞー」

    「今から先生の所へ行って、取り替えてもらってくるわね」

    「えぇ~、ムギちゃんがいないとお茶が不味くなるぅ!」

    「ゆ、唯ちゃん…///」

    「こら、ゆーい。わがまま言っちゃ駄目だよ」

    「じゃあ私も付き合う!」

    「ええっ、でも悪いわ」

    「いいのいいの。ほら、行こう!」

    20 :

    しおし

    21 = 1 :

    「あ~あ、鞄放り出して、中身が出ちゃってるよ。ふふっ、ムギがこういうの、珍しいな」

    「そうだけどさ。唯にゃかなわないだろうけど、けっこうムギも天然だぜ」

    「あー、んー、まぁ、ちょっと私もそう思ってた」

    「ははっ、だろー」

    「あ、プリントアウトしたって、これかな? 勝手に見ていいのかなぁ?」

    「いいんじゃない? おっと、漫画発見!」

    「こらっ! それは流石に駄目だろ」

    「いいじゃんいいじゃん~、えーと、ゆりひめコミックね…なんだ少女漫画かー」パラパラ

    「もう、知らないぞ」

    「うおっ!!」

    「うわあっ!? ど、どうした律?」

    「この漫画……女同士でキスしてる……」

    「ええっ!?///」

    「って言うか、シちゃってるよ///」

    「うわぁ…///」

    22 :

    なるほど紬は百合姫読者か

    23 = 1 :

    「ありがとうございました」

    「終わった?」

    「ええ。さあ、帰ってお茶の続きをしましょう?」

    「うん!」


    「」スタスタ

    「」ジー

    「?」スタスタ

    「」ジー

    「あの…唯ちゃん?」

    「」ジー

    「唯ちゃん!」

    「あわっ、あわわわ」

    24 = 1 :

    「んもう。どうしたの?」クスクス

    「あははは、ごめんね。ムギちゃんが歩くたび髪の毛がふわふわ揺れて綺麗なんだもん」

    「ゆ、唯ちゃん…///」

    「これがホントのふわふわ時間だね!」

    「は、恥ずかしいわ。この髪、湿気があるときはまとまらなくて大変なの」

    「あー、私も私も。私たち、くせ毛仲間だもんね!」

    「うふふ」

    「でもやっぱりムギちゃんは特別に綺麗だよ!」

    「そ、そう? ありがとう///」

    「私、ムギちゃんがお茶を飲んでるトコ見るのも大好きなんだー、優雅だし!」

    「そうだったの(だから最近、お茶のときに唯ちゃんの視線を感じてたのね)」

    「ムギちゃんはお姫様だね!」

    「お、お姫様って…(なんて天真爛漫///)」

    25 :

    むぎゅうううううううううううううううう

    26 = 1 :

    「やっぱムギってそっちの人なのかなー?」

    「そ、そっちって…?」

    「いやまあ、わかるだろ?」

    「う、うーん、まぁ、趣味は人それぞれだからな(どっちかって言うと男同士のそういう漫画がメジャーだと思ったけど…)」

    「うん、まあ…」

    「こういうの読んでるからって必ずしもそうだとは限らないんじゃないか?」

    「そっか」

    「それに、もしそうだとしても、ムギに変な態度取ったりしたら駄目だぞ」

    「ばっ、そんなことするわけないだろ!」

    「そ、そっか、ゴメン。律はそんな奴じゃなかったな」

    「うん」

    27 = 1 :

    バタン!

    「たっだいま~!」

    「お、おう。お帰り」

    「ごめんなさい、待たせちゃって」

    「いいよ、しょうがないんだから」

    「いいからお茶しよー。お茶!」

    「そうね、今………きゃあっ! りっちゃん、何読んでるの!?」

    「ふえ? うわっ、ヤベー!!」

    「ば、馬鹿!」

    「なになにー?」

    28 :

    ほあ!!!

    29 = 1 :

    「ごめん! この通り!」

    「」ヒック…ヒック

    「ムギ、ホントにゴメン!!(まさか泣くとは…)」

    「ムギ、も、もう許してやってくれないか?」

    (どんな漫画なんだろー。でもムギちゃん嫌がってるし、読ませてもらえないだろうなぁ…)

    「ひっく……でも、2人とも引いちゃったでしょ…?」ヒック

    「そ、そんなことないよ、なあ!」

    「ああ! ムギはムギなんだから! どんな趣味を持ってても大切な仲間だよ!」

    「ほ、ほんとう……?」ヒック

    「も、もちろん!」

    「当たり前だろ!」

    「ほ、本当に私がレズでも、仲良くしてくれる…?」

    (衝撃の告白キタ――――――――!!)

    「も、もちろんだよ!、ムギ」

    「ムギはムギなんだから!」

    30 = 1 :

    「み、みんな……」ウルウル

    「ふぇ!? ムギちゃん、レズだったの!?」

    (うわ、唯の馬鹿)

    (頼むから空気を読んでくれー!)

    「…うん。黙っててごめんね」

    「駄目だよ、そんなの!」

    (アホ―――――――!!)

    「ムギちゃんはお姫様なのに、それじゃあ王子様と一緒になれないじゃん!」

    (などと、意味不明の供述を繰り返しており…)

    (高校生にもなって何言ってんだよ、唯! 混乱してんのか?)

    「そうね……ホントそうね……」

    「ムギ…」

    「おい、唯!」

    「いいの。唯ちゃん……聞いて。私、自分がこうだって気づいたの、子供の頃だったの…」

    「う、うん」

    32 = 1 :

    「そのとき、凄く悩んだわ。ううん、今でもずっと悩んでる。なんで私は報われることなんてないのに、女の子を好きになっちゃうんだろう? どうして私は普通じゃないんだろう? って」

    「ムギ…」

    「ムギちゃん…」

    「いけないことだってわかってる。きっと私は親を悲しませてしまうわ。私は幸せにはなれないかもしれないって泣いたこともあったの。でも、この気持ちを変えることはできなかった…!」

    「ムギ、もういいよ!」

    「ムギちゃん、違うの! ムギちゃん、綺麗だし優しいし、きっと素敵な王子様が現れてムギちゃんを幸せにしてれるんだろうな、って思ってたからつい言っちゃっただけなんだよぅ」

    「唯ちゃん…」

    「だからそんなつもりじゃなかったの! だから泣かないで。な、泣いちゃ、うぅ、うえぇぇぇ~~~ん!」

    「だからってお前が泣くな!」

    「唯ちゃん、もういいから」

    「ごべんなざぁ~~~~い!!」

    「もういいの。気にしてないから。だから泣き止んで」ナデナデ

    「ムギぢゃ~~~~~~~~~ん!!」

    「まったく…」ホッ

    33 = 1 :

    「ムギ、改めて言うけど私達は大切な仲間だ。そんなことぐらいでムギに対する態度を変えたりしないから!」

    「うん、私も同じだよ」

    「うんっ!」

    「みんな……ありがとう」ウルウル

    「って、ちょっとクサかったかな?///」

    「あははは」

    「もう、りっちゃんたら」

    36 = 1 :

    唯の家!

     ~♪~♪~♪

    「ふぅ。これで間奏のトコも弾けるようになったかな……って、もうこんな時間! お風呂入って寝なきゃ」



    「ふぃ~。あったかあったか」

    (ムギちゃん、女の子が好きだったんだ……)

    (……………)

    (いつか……女の子の恋人作るんだよね……)

    (ムギちゃん、凄く可愛いもん……恋人なんてすぐできるよね)

    (女の子同士でキスとかするのかな……)ドキドキ

    (………………………………)ドキドキドキドキ



    「……のぼせた」キュウ

    37 :

    さむい・・・

    38 = 1 :

    つぎのひ!

    「唯っ、おはよう!」

    「あ~、澪ちゃん、おはよう。今日も寒いね~」ブルブル

    「あはは、唯は相変わらずだな~」

    「朝会うのは久しぶりだね…(なんだろ? テンション高いけど)」

    「私、唯に見せなきゃいけないものがあるんだ!」

    「ん~、なに~?」

    「新曲の歌詞だよ! 昨日完成したんだ!」

    「おぉ~! それでかぁ! 見せて見せて~」

    「こ、これなんだけど…」

    「どれどれ~」

    ………………
    ………………

    「ど、どう?」

    「……イイ」ボソ

    40 = 1 :

    「えっ!?」

    「いいよ、これ! 凄くいい! やっぱり澪ちゃんの歌詞は最高だね!」

    「ほっ、ほんと? へへ///」

    「うん! 気に入りました!」

    「じゃ、じゃあ、明日辺りからボーカルも入れて練習だな! 唯、ちゃんと歌えるようにしとけよ!」

    「えへへ、今度も私が歌っちゃっていいんだね?」

    「あはは、当たり前だろ! 私はもうあんなのゴメンだし!」

    「えっ!?」

    「あ、いや、でも唯に押し付けるわけじゃないよ。ハモりとかはちゃんと入れるからね」

    「う、うん…」

    「それじゃ、また!」

    「うん、また…」



    「…………」

    41 :

    ずえったい! うんめー! もくーしろっくっ!

    42 = 1 :

    ひるやすみ!

    「どうしたんだ、唯。澪に内緒で集まって欲しいって」

    「何かあった?」

    「あのね、新曲なんだけど……例えば私が1番を歌って、澪ちゃんが2番を歌って……とかアリかなぁ?」

    「それは……歌詞にもよると思うわ。2つの視点から歌われるような歌詞なら、むしろアリだと思う」

    「あ、これ、昨日澪ちゃんが完成したって」

    「どれどれ」

    ………………

    「はは…相変わらず独特のセンスをしてらっしゃる…」

    「そうね……この歌詞じゃ、あまりボーカルを分ける意味がないかも」

    「そっかー…」

    「どうしたんだ? 唯はこの曲歌いたがってたんだから、別に澪と2人じゃなくてもいいだろ?」

    「あのね、今朝のことなんだけど…」

    ………………
    ………………

    43 :

    むぎゅうううう

    44 = 1 :

    「それは……」

    「なんか澪ちゃん、思ったよりもトラウマが酷いのかな、って」

    「あのパンツ事件か…」

    「……あのライブ好評だったし、澪ちゃんにファンクラブとか出来たりして……私たち、ちょっとポジティブに考え過ぎてたかしら?」

    (普段が変わらないから気づけなかったけど、澪、もしかして恥ずかしがり屋が悪化したのか?)

    「ど、どうしよう?」

    「う、う~ん……無理やり歌わせることにしても逆効果になりそうだしなぁ」

    「澪ちゃんが納得してくれないと」

    「さっきの唯のアイデア、悪くはないと思うんだよな」

    「ホント? じゃあ早速今日、澪ちゃんに言ってみるよ!」

    「いや、これはムギのアイデアってことにして、ムギから言ってみてよ」

    「私?」

    「澪の奴、ムギの話を聞いて感心してたんだ。細かいところまできっちり意識して曲作りしてて凄いって」

    「な、なんだか恥ずかしいわ」

    45 = 1 :

    「そっか! 私よりムギちゃんのアイデアだって言う方が説得力あるもんね!」

    さわ子「でも無理強いしたら結局逆効果なんだから、引くときは引きなさいよ」

    「はい、わかりました」

    「うん、そのときはしょうがないもんね」

    「じゃあ、その線で行こう」

    …………

    「って、うわあ!!」

    「さわちゃん、いつの間に!」

    「け、気配を感じませんでした」

    「忍者か? 忍者なのか!?」

    さわ子「やーねぇ、悪巧みするときは私も呼んでくれないと」

    「人聞きの悪いことを言うなー!」

    「言うなー!」

    46 :

    なんだかOVA見てる気分

    47 = 1 :

    ほうかご!

    「唯、譜割りを確認したいから、練習の前にアカペラで歌ってみてくれないか?」

    「いいよー(ムギちゃん)」

    「(はい!)ごめんなさい、その前に提案があるの」

    「ん? 何?」

    「この曲なんだけど、唯ちゃんと澪ちゃんで交互に歌ったらとっても素敵な感じになると思うの」

    「えっ!?」

    「あー、それいいかもな。ムギ、ナイスアイデア!」

    「ホント? じゃあ私も賛成!」

    「うぅ……わ、悪いな、この曲はベース弾きながら歌うの難しいんだ!」

    「(そうくるか…)じゃあ、ふわふわ時間みたいに1番と2番のバッキングを変えちゃうって手もあるぜ」

    「ひぃぃ!! 何でそんなに私に歌わそうとするんだぁ! 絶対歌うのは嫌だからね!」

    48 = 1 :

    「み、澪ちゃん…(ひぃぃ、って…)」

    「も、もったいないなー。澪のボーカル、評判よかったのに…」

    「やだ!!」

    「ぜ、全部じゃないんだよ? 半分こなんだから…」

    「やだ!!」

    (駄目か…)

    「(しょうがないね……)み、澪ちゃん、わかったよ。私が全部歌うから」

    「そうか!? 唯はこの曲歌いたがってたもんな! それが一番いいよ!」パァァ

    (げ、現金な奴め…)

    「そ、そうね。そうしましょう」

    「あはは! 決まりだな!」

    49 = 1 :

    ぶかつご!

    「よし、帰ろうぜ~」

    「ごめんなさい、私ちょっとおトイレに…」

    「じゃあ昇降口で待ち合わせしよう」

    「ごめんね」タッタッタ

    「よ~し、音楽室の鍵閉めるぞー。唯、忘れ物はないな?」

    「うぅ~、どうして私だけに訊くかなぁ?」

    「あはは」

    「あっ!」

    「なんだよ、やっぱりあったのか?」

    「私もトイレ!」

    「おいおい」

    「じゃあ昇降口でな」

    「唯、ギター持ってってやるよ」

    「ありがと、りっちゃん!」

    50 :

    これは・・・
    紬→唯←澪か?


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