元スレ佐天「よーし、じゃあ初春にネコミミを授けよう!」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×7
751 = 707 :
佐天「どうするって……」
佐天(そんなの、どうしようもないじゃん。だって、あたしたちだって近付けないし……。えっ!?)
佐天「初春っ!」ガシッ、バッ
初春「え、佐天さ……っ?」
シュバッ!
光子「よく、避けましたわね」
佐天(今の、あたしたちを狙って……)
光子「また奇妙な格好をして……。でも、貴女なのでしょう?
貴女が最初と同じ様にこの場所を嗅ぎつけたのでしょう?
佐天「え、あたし……」
光子「どのような能力かは知りませんが、おかげで研究所の場所が知られてしまうし、非常に迷惑ですのよ」
佐天「あ、ああ……」
753 = 729 :
龍ふらぐ?
754 = 707 :
光子「お仕置きが必要ですわね……」
ダッ
初春「佐天さん、逃げてくださいっ!!」ガシッ
佐天「え、でも……」
初春「いいから早く!私は大丈夫ですから、佐天さんは私が守ります。私だって風紀委員ですから!」
佐天「う、初春を置いて、なんて……」
初春「いいから!早く!!逃げ……っ!?」
光子「邪魔、ですのよ」
ゴウゥッ!
佐天「あ、い、いや……。初春、初春っ!?」
初春「……さ、て…さん、にげ、ぇ……」
佐天「初春、初春……と、とにかく、早く病院に、だ、誰か……」
光子「誰も助けてくれませんわ。それに、次は貴女の番でしてよ」
佐天「う、うわあああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
757 = 707 :
黒子「モニタールーム……。逃げもせず、こんなところにいましたのね」
教授「やぁ、思った以上に早かったね。やはり、釧路君の能力と君の能力では相性が悪かったかな?」
黒子「よく言いますわ。山盛りのトラップで危うく死ぬところでしたわ」
教授「それでも予想より早かったことに変わりはないよ。それで、君は僕をどうするんだい?」
黒子「もちろん、拘束させていただきますの?」
教授「ふむ、そうか……。まぁ、焦ることはない。ゆっくりしたまえ」
黒子「貴方、ご自分の立場がわかっていらっしゃるのかしら?時間稼ぎはさせませんわよ」
教授「時間稼ぎ?何故そんなことを……。
君が僕を拘束したとしても、結局は婚后君を突破しない限りここから出ることはできない」
黒子「それは……」
教授「そして、警備員は来ない。つまり、誰かしらが婚后君を倒さない限り、君達の勝ちはない。それが現状だよ」
758 :
759 :
>>758
お前こんな時間にそんなもん天才しまくって楽しいのか……?
760 = 707 :
黒子「…………」
教授「だから、ゆっくりしようといっているんだ。ちょうど、ここはモニタールームだしね」
ピッ、ピピッ
黒子「お姉さま!また、あの殿方と……」
教授「おや、知らない少年が一緒にいるな。でもまぁ、この様子だと二人とも酸欠状態に陥っているな」
教授「しかし、婚后君はどこに……」
ピッ、ピッ
黒子「佐天さん!初春っ!?」
教授「おや、君のお友達かい?花飾りの娘はちょっと危ないねぇ。まぁ、イヌミミつける娘はこれから危なそうだけど……」
黒子「やめさせなさい。やめさせて!」
佐天『う、うわあああぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
教授「!?」
黒子「……さ、佐天さん?」
黒子「そう、そうですわ。貴女は、最後の最後には自分から、踏み出す。そういう強さを持った人ですの」
761 = 712 :
キメラ化とか?
762 = 712 :
ほ
763 = 707 :
ずっと、力が欲しかった。
人を力で区別するこの街じゃ、無能であることはあまりに息苦しい。
でも、力を手に入れたところで得られたのはほんの僅かな優越感だけ。
結局、あたしはあたし、ちっぽけで弱い、佐天涙子でしかなくて。
友達が危なくても、怖くて震えていることしかできないような、弱い存在。
だって仕方ないじゃん。ずっとずっと、あたしは弱かったんだもん。
骨の髄まで弱虫が染み付いちゃってるんだもん。
レベル5とか、そんなすごい人に立ち向かえるわけないじゃん。
それが、普通なんだよ……。
でも、あたしの周りには、普通じゃない人がいっぱいいるんだ。
それがすっごく惨め。あたしの弱さを実感させる。
764 = 730 :
クライマックスだな
寝られない
て言うか「とある科学の最強幻獣」ってめちゃくちゃかっこいいよな。センスあるわ
765 = 707 :
御坂さん、最強の電撃使い、超電磁砲。
白井さん、風紀委員で空間移動能力者。
上条さん、何の躊躇いもなく走って行けてしまう人。
初春、あたしを守ろうとしてレベル5に立ち向かった、あたしの親友。
あたしは皆の強さが羨ましかった。そう、羨ましかったんだ。
あたしは弱い、弱いけど――
佐天「う、うわあああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
――いつだって、あたしは強くなりたかったよ。
766 = 707 :
光子「ど、どうしましたの、突然?」
目の前のこいつが、あたしの大切な親友を傷つけた。
今、大切な親友を助けるためには、目の前のこいつが邪魔だ。
だから、あたしは……、こいつを倒す。そう決めた。
佐天「イメージしろ!強く、もっと強く!あたしの大切なものを守れる強さを!!」
狼、虎、象……? 違う、そんなもんじゃない。そんなものじゃ倒せない。守れない。
そうだ。もしも今、初春を、皆を、守れるのなら、あたしは化け物でいい。
醜くおぞましい化け物でいい。ただ、それは全てを倒せる最強の幻獣(バケモノ)だ。
光子「な、なんですのこれは!?これはいったい……」
目の前の瞳が恐怖に揺らぐ。
そうか、そうなんだ。あたしは今、そういう姿か……。
その瞳の中で、あたしが笑っていた。
767 = 721 :
天使期待
768 = 712 :
ほ
769 = 727 :
佐天さんかっこよすぎだろう・・・
770 :
>>761
こんな感じですか
771 :
772 = 712 :
>>770
かっこいいな
773 = 707 :
美琴「ん、あれ、空気が戻ってきてる?どうして……」
上条「お、おい、ビリビリ、あれ……」
美琴「え、上?婚后さんと、あれ、って……佐天さん?」
上条「よく見えねぇけど、多分……」
美琴「角、翼、恐竜みたいな尻尾も……」
上条「それに右手を見ろよ。鱗に爪に、あれって、まるで……」
美琴「……竜の属性?」
教授「な、何だ……あれは?おもしろい。おもしろすぎるぞ!」
黒子「佐天さん……。まさか、本当に……」
教授「おお、すごいなぁ!?婚后君のカマイタチで無傷だ。どういう能力なんだ」
黒子(あれはきっと……)
教授「強風も、大気の圧縮でも拘束できないのか。あの状態で自在に飛び回るとは。どういう原理で……」
黒子(能力なんていう繊細なものではありませんわ。ただ頑丈で、ただ馬鹿力なだけ。でも、それ故に……)
774 = 707 :
光子「ちぃっ!何なんですの、何ですのよ……、貴女は!?それは一体……」
佐天「ぐっ、痛くない、怖く、ない……っ!ああああぁぁぁっ!」
ガィンッ
佐天「か、硬い……!見えない壁、みたいのが、二枚?」
光子「窒素装甲を一枚、叩き壊した!?でも、超電磁砲のほどの威力はないようですわね?今度はこちらから!」
バシュッ!
佐天「う、うわぁっ!?」
光子「槍状窒素装甲の最速射出。これならさすがに効くようですわ、ね、え?そ、そんな馬鹿な!?」
佐天(痛い、よぉ……。うわ、すごい血が。あたし、死んじゃうかな……?)
佐天(ごめんね、初春……って、あれ、痛みがひいて、っていうか、傷口がなくなってるし!?)
775 = 707 :
教授「お、おお……あれは肉体再生か?しかし、あんな速度は……」
黒子(桁外れの生命力。そういうイメージですのね。ですが、攻撃力が足りないようですの……)
上条「あれは……、勝ってるのか?」
美琴「勝てないわ。今のままじゃ勝てない」
美琴(佐天さんの攻撃は窒素装甲に阻まれて届いてない。再生してはいても、佐天さんは一応ダメージを受けてる)
美琴(このままじゃ、ジリ貧よ。だから……)
776 = 707 :
佐天「すごい、もう治ってる……」
光子「く、それなら、連射で!」
佐天(よし、いける。大丈夫だよ。死ぬほど痛くっても、死ぬわけじゃないじゃん。だったら、あたしは我慢できる!)
光子「これで、どうかしら……っ!」
バ、バシュッ、バシュッ!
佐天(突っ込めぇぇぇっ!!)
光子「く、再生速度が……。連射速度を越えて……っ!?」
ドンッ
佐天(え、これって……?)
光子「れ、超電磁砲かぁっ!?」
佐天「御坂さん……」
777 = 707 :
美琴「後はよろしく」ニッ
光子「く、窒素装甲が……」
佐天「……つ、っかまえたぁ」
光子「は、離しなさい……」
佐天「うわあああぁぁぁぁぁぁぁ……っ!!」
上条(あの高さから……)
黒子(地面まで急降下して……)
美琴(叩き……つけたっ!)
778 = 712 :
ほ
779 :
私怨
781 = 712 :
眠たそうだな。
頭使いながらだと相当だろう。
782 = 707 :
光子『あ、ああ……っ!?腕が、私の、左腕が……っ!?よくも、よくもぉ……』
教授「いかんな……。婚后君は真空を作る気だぞ」
黒子「いまさら酸欠狙いですの?」
教授「違うな。真空が出現した場合、そこには空気が流れ込む。その速度は音速以上だ」
黒子「それでは、その中心点で……」
教授「そう、音速を超えた空気がぶつかり合い、衝撃波を周囲に撒き散らす。
まぁ、今の婚后君になら、この辺り一帯を吹き飛ばすくらいは可能だろう」
黒子「そ、そんな……」
佐天『寝、て、ろぉぉっ!』
バシンッ!
黒子「…………」
教授「…………」
783 = 707 :
黒子「ど、どうやら、終わったようですわね」
教授「ああ……」
黒子「私たちの勝ちですわ。大人しく投降していただけますわね」
教授「そうだね。こうなってしまっては、もう僕に選択肢はない」
黒子「そうしていただけると助かりますの」
教授「ああ、僕の研究もここまでか。でも、これだけは覚えておくといい」
教授「きっと、すぐに誰かが引き継ぐよ」
黒子「……覚えておきますの」
784 = 707 :
光子「左腕が……っ!?」
黒子「くっ付いてますわよ」
光子「あ、あら、本当ですわ」
黒子「執刀医に感謝するんですのね。普通、くっ付きませんわよ、あの状態では」
光子「あの、私……」
黒子「わかってますわよ。ネットワークを利用して貴女の無意識に干渉し、操っていた、と教授が証言しましたわ」
光子「…………」
黒子「まぁ、それでも許されることとは思いませんが。元はといえば貴女が実験に加担するから……」
光子「ご、ごめんなさい……」ポロポロ…
黒子「ま、まぁ、幸いにして死者は出ていませんし、情状酌量の余地ありと言いますか……」
785 = 707 :
光子「あ、あの花飾りの……」
黒子「初春でしたら大丈夫ですわよ。頭を二針縫ったそうですけど、傷は残らないそうですから」
光子「そ、そう……。それじゃあ、私を止めてくださった方は?」
黒子「ふふ、それでしたら隣で……」
シャッ
佐天「…………」ムニャムニャ
初春「…………」スヤスヤ
黒子「あらあら、幸せそうに……」
光子「あの、この方のお名前は?」
黒子「佐天、涙子さんですのよ」
光子「佐天涙子さん……///」
黒子(あらあら、罪な女ですの……)
786 = 707 :
佐天「うーいーはーるーっ♪」
ばさっ
初春「ふぇ?……ぇぇえええっ!?」
佐天「お、白とピンクの縞々かぁ」
初春「さ、佐天さん……/// なんでいっつもいっつも……」
佐天「いやぁ、もう一日一回見とかないと落ち着かないっていうかさぁ」
初春「そ、そんな無茶苦茶な理由……」
佐天「まぁまぁ……」
初春「もう、あ、そういえば今回のシステムスキャンはどうだったんですか?今回はすごかったんじゃないですか?」
佐天「んー、レベル4まで後一歩のレベル3だってさ」
初春「ええ、それじゃあ、前と変わらないじゃないですか。だってあの時……」
佐天「んー、どうも火事場の馬鹿力だったっぽいね。まぁ、いいじゃん、いいじゃん」
初春「まぁ、佐天さんがそういうなら……」
初春(というか、佐天さんの能力はイメージに左右されますからね。
本気で強くなりたいと思わない限り、あそこまでの力は出ないんじゃ?
でもそれって、もしかして、もう佐天さんはレベル5クラスってこと?)
787 = 707 :
佐天「ねぇねぇ、初春?」
初春「ど、どうしたんですか?」
佐天「何ぼーっとしてんの? いや、そういえばさ、前のシステムスキャンの時に言われたじゃん」
初春「え、何をです?」
佐天「あー、覚えてないの?こっちは真剣に悩んだってのに」
初春「す、すいません。聞いたら思い出しますから」
佐天「あたしは能力を使って何がしたいのかーって聞いたじゃん」
初春「ああ、はい、聞きました。その答えですか?」
佐天「そ、あたしはさ……、何もしないよ」
初春「え、何もしないんですか?」
788 = 712 :
ほ
789 = 712 :
ねれねぇ
790 = 707 :
佐天「うん。学園都市じゃさ、能力って一つの個性だと思うんだよね。脚が早い、とか。歌がうまい、とかと一緒でさ。
でも、脚の早い人がみんな陸上選手を目指すわけじゃないし、歌が上手くても歌手を目指さない人もいるじゃん」
初春「まぁ、そうですね」
佐天「それと一緒でさ。能力があったって、それを活かして生きることばかり考えなくてもいいかな、って。
普通に生きて、この街でしかできない出会いとかがあって、それで毎日楽しく生きられたらそれでいいじゃん」
初春「…………」
佐天「……だめ?」
初春「いえ、佐天さんらしくていいと思います」
佐天「えへへ、でっしょー?」
初春「調子に乗らないでください。それと何か奢ってくれるっていう約束ですよ。まだ奢ってもらってません」
佐天「おおっと、いらない記憶は忘れなさい」
初春「ちょ、ちょっと佐天さん。頭の花、触ったら駄目ですよ。散っちゃいます」
佐天「あははは……」
791 = 707 :
佐天(でもね、初春……。あたし、こうも思うんだ)
佐天(もし、目の前で誰かが倒れてて、助けを呼びに行かなきゃ行けないとしたら、それはきっと脚の早い人がすべきなんだよ)
佐天(だから、もし、あたしの前にあたしの能力ですべきことが現れたら……)
佐天(その時はきっと、あたしは一歩踏み出すよ。迷って怖がって、それでも最後には、ちっぽけな勇気を振り絞って……)
美琴「あっ、おーい、佐天さーん、初春さーん」
佐天「おーい、御坂さーん。ほら、初春、行こう」
初春「わわ、待ってくださいよ」
黒子「まったく、遅いですわよ。お姉さまをお待たせして……」
その後、偶然か運命か、あたしたちは何度か幻想御手の負の遺産ってやつと戦うことになるのだけれど……。
それはまた別の話。
おわり
792 = 707 :
おわったー!!
シリアスとか超恥ずい、そして超眠いので、さようならー!
793 :
おつ おもしろかった
794 = 712 :
激しく乙。
まさかエロエロな展開からこういう話になるとは思いもしなかった。
オリジナル作品を読んでいる気分だったわ。
795 = 793 :
そういやエロエロだったな すっかり忘れてた
796 = 779 :
朝まで頑張ったなあ
続きがすぐに読めたのはよかった
799 = 780 :
埋まるまでだれか書いてもらえませんかのう…
800 :
おっつー
みんなの評価 : ★★★×7
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