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    元スレハルヒ「彼氏ができた」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×4
    タグ : - キョン + - ヤンデレ + - 佐々木 + - 未完 + - 涼宮ハルヒの憂鬱 + - 長門 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    601 = 597 :

    うし、じゃあ始めるか

    そして、五日目の朝を迎えた。
    どうにかこうにか怪しまれることもなくすごしてきた日々だが、生憎、進展らしい進展はしちゃいない。
    曰く、一週間前にハルヒと俺がデート? していた。
    曰く、数日前にゲーセンで遊んだ
    曰く、谷口が別の道を……いや、これはいいか。
    つまり、分かったことはこの程度だということだ。
    全く、一体どうしたもんかね。誰か教えてくれ。この際情報料に糸目はつけんぞ。
    俺のちっぽけなサイフの中の2000円まででいいならな。

    と、そんなことを考えながら、一般的に休日である今日という日を、何をするでもなく怠惰に過ごしていた時、一階から電話が聞こえてきた。
    全く、一体誰が休日の真昼間から厄介ごとを押し付けようとしてやがる。
    運の悪いことに、妹は遊びに出かけ、母さんも買い物中。家には俺一人しかいないというわけだ。あぁ、面倒くさい。

    「はい、もしもし?」
    『キョン君ですか? 僕です』
    「おぉ、古泉か。どうした、何か進展でもあったのか?」
    『進展と言えるほどのものでもありませんが、こちらで掴んだ情報を一度貴方に話しておこうと』
    「そいつはありがたいな」
    『実は、つい先ほどまで長門さんとも一緒にいたんですよ』
    「なんだ、なら俺も呼んでくれればよかったのに」
    『休日の明朝8時という時間帯に、貴方が起きれるというのでしたら』

    いちいち嫌味なヤローだ。肩をすくめてる姿が目に浮かぶぜ。なんだそのアメリカンなポーズは!

    602 = 597 :

    古泉『話し合いの内容をお教えします。良く聞いていてくださいね』

    古泉「やぁおはようございます長門さん。いい朝ですね」
    長門「……」
    古泉「それにしても、公園に呼び出しとはまた珍しいですね」
    長門「彼のことに関して、早急に話をする必要性が高いと思われた。その為、やむを得ずこの場所を選んだ」
    古泉「そうですか。しかし、いいんですか? 公園なんて人の大勢いる場所で話し合って」
    長門「情報空間の遮断は既に完了済み。この公園には、誰も入って来れない」
    古泉「用意周到ですね。では、話し合いを始めましょう」
    長門「こちらで掴んでいる情報はこれだけ」
    古泉「……ふむ、この資料から察するに、我々と同じところまで掴んでいるようですね」
    長門「そう」
    古泉「ただ、一点だけ。こちらが掴んでいる情報があります」
    長門「話して」
    古泉「先日、5日前の午前2時41分ごろ、何者かの家宅侵入が見られました」
    古泉「高度なジャミングをされたため、それが誰かまでは掴めません。
       ですが、恐らく外部からの侵入者ではないだろう、というのが我々の見解です」
    長門「つまり、内部からの侵入者」
    古泉「話が早くて助かります。そのような方法で、つまり内部から急に現れる、何てまねは朝比奈さんかそれに準ずる未来人、
        あるいは情報統合思念体に属する人か。そして、あれほど高度なジャミングを行うことが出来るとするならば……」

    長門「ヒューマノイドインターフェイス、つまり私であることが疑わしい」

    603 = 597 :

    古泉「……本当に話が早くて助かります。単刀直入に聞きましょう。貴方ですか?」
    長門「違う。私達にとって、彼の記憶がなくなることは好ましくない。別の存在による犯行」
    古泉「その言葉を鵜呑みに出来るほど、僕もお人よしになることは出来ません」
    長門「今、5日前の異次元同位体にアクセスしてる。……不可、続行不可能」
    古泉「不可、と言いますと?」
    長門「何らかのプロテクトによって異次元同位体とのアクセスが遮断された」
    古泉「つまり?」
    長門「私は貴方の疑いを晴らす術を持たなくなった。でも、信じてほしい」
    古泉「……いいでしょう。貴方が嘘をついているようには見えませんからね」
    長門「……すまない。助かる」
    古泉「上層部にもそのように通達しておきます。これも貸しに加えてもいいですかね」
    長門「いい」

    604 = 597 :

    長門「……貸しを返すために、私も情報を提示する」
    古泉「まだ、何か隠していることがあった、と?」
    長門「彼の体の中から、微量なナノマシンが検出された。恐らく、朝倉涼子のものと思われる」
    古泉「あの時の、ナイフから侵入したものですね?」
    長門「そう。ただし、そこに書かれているプログラムは朝倉涼子のものではなくなっていた」
    古泉「と、いいますと?」
    長門「五日前侵入した何者かが情報を改竄していったものと思われる」
    古泉「そうですか……もしかして、その影響で彼は……なるほど、このことは報告しても?」
    長門「いい。こうでもしないと貸しが返せない」
    古泉「そういうことでしたら。それにしても、如何せん冷や冷やさせられますね。
        もしこの情報が涼宮さんに伝わったら、またまた世界が危機に晒される恐れがありますから」
    長門「その通り。だから私達は、一刻も早く原因を突き止めなければならない」
    古泉「それにしても、よくもまぁこれだけ世界の危機が訪れるものですね。流石、我らが団長様、ですね」
    長門「正確には4回。初めは去年の5月。次に同年の8月。更に12月。そして二週間前」
    古泉「朝倉さんが涼宮けしかけたことによる世界の改変事件ですか……」
    長門「そして、もしこれが涼宮ハルヒに発覚したら、5度目」
    古泉「なんとしても、それだけは防がなければなりませんね」

    605 = 597 :

    訂正
    ×長門「……貸しを返すために、私も情報を提示する」
    長門「……借りを返すために、私も情報を提示する」

    ×長門「いい。こうでもしないと貸しが返せない」
    長門「いい。こうでもしないと借りが返せない」

    寝ぼけてるなぁ……n

    606 :

    このスレ、ドリフのコント状態だな。
    「もしもハルヒに彼氏ができたら」
    だめだこりゃ。

    607 = 597 :

    古泉『……というのが我々の中で集まった情報です』
    キョン「サラッと言ってくれるなオイ。てことは何か? 誰かが俺の部屋に入って、そのナノマシンとかわけのわからんもの弄繰り回して、
         人の記憶をなくしてったと、そういうことか?」
    古泉『かねがね、そんなところです』
    キョン「マジか……」
    古泉『とにかく、貴方も出来るだけ情報を集めておいてください。それから、涼宮さんのこともお忘れなく』
    キョン「ハルヒのこと? 何を忘れるって?」
    古泉『彼女との関係を深めることですよ。例えば、そう、そろそろ時間ですがよろしいのですか?』
    キョン「時間? 何の話だ」
    古泉『昨日、彼女が話していたはずですが』
    キョン「昨日……?」
    古泉『ええ、貴方もその場にいましたが……おっと、失礼』
    キョン「古泉? おい、どうした古泉?」

    ハルヒ『こんのバカキョン!! いつまで寝ぼけてんのよあほんだらー!』
    キョン「うぉ!?」
    ハルヒ『アンタ今日の不思議探索すっぽかすつもり!? いい、時間に間に合わなかったらあんたのケツの毛まで毟ってやるからね!?』
    古泉『……と、このように我らが団長様はお怒りになってますので、取り急ぎ支度をした方がよろしいかと。では』

    キョン(切れた……ていうか不思議探索って冗談か何かじゃなかったのか? ええい、忌々しい、まずは着替えんと、二人の野口さんの為にも!)

    608 :

    ハルヒ「彼氏が出来た」
    キ長朝「!?」
    ハルヒ「相手は古泉君よ」
    キョン「本当なのか?」
    古泉「ええ。僭越ながら」
    キョン「奇遇だな。なあ、長門」
    長門「……そう」
    古泉「と、いうことはお二人も?」
    長門「……そう。先日彼から告白された」
    ハルヒ「そうなの?じゃあ今から団活としてタブルデートしましょ」
    キョン「初めてのことだろうが、全面的にお前に同意する」
    古泉「では参りましょうか」
    長門「……なんら問題はない」
    バタン
    ガヤガヤ
    ………
    ……


    み空「はいはい。いつもの展開でしゅね。分かってましたよコンチキショー」

    609 = 597 :

    キョン「なぁハルヒさんや。何で時間に間に合ったのに、俺のサイフはすっからかんにされなきゃならんかったんだ」
    ハルヒ「一番遅れてきた人が罰金を払うっていうのはSOS団のルールよ!」
    キョン「さいですか。というより、よかったのか彼氏は? せっかくの休日だしデートとかしないのか?」
    ハルヒ「そ、それは……あ、アンタには関係ないでしょ!? 馬に蹴っ飛ばされる前に、私に蹴っ飛ばされたいの!?」
    キョン「っつ、それは蹴っ飛ばしてから言う台詞じゃない!」
    ハルヒ「さて、今日のペア割りを決めるわよ! 皆くじを引いて!」
    キョン「シカトかよ……」

    キョン(で、結局朝比奈さんとペアになったわけだが……ずっと喋ってもくれないし。どうすりゃいいんだ)
    みくる「……」
    キョン「あのー、今日はどちらまで行くんですか?」
    みくる「もうすぐ、つきますから」
    キョン「もうすぐ?」
    みくる「つきました」
    キョン「ここは、公園?」
    みくる「そこのベンチで話しましょう」

    >>606
    言いえて妙だなwwwwwwwクソ吹いたwwwwww

    610 = 597 :

    キョン「いいですが……何を?」
    みくる「それは……ごめんなさい、私にもよくわからないの。ただ、ここに来なくちゃ行けないと……」
    キョン「朝比奈さん? ちょ、ど、どうしたんですか!?」
    キョン「……寝ちまってる? 寝不足だったんだろうか……」
    「久しぶりね。といっても、貴方は覚えてないかもしれないけど」
    キョン「へ? えーと、どちらさまですか?」
    朝比奈「私ですよ。朝比奈みくるです。いつも私がお世話になってるわね」
    キョン(また、わけのわからないことになってきたな……)

    ごめん、ちょい疲れた。2~30分ほど休ませてくれ

    611 = 475 :

    皆真面目なの書いててすげえなw

    612 :

    まだ続いてた…

    613 :

    朝倉「じゃあ死んで」
    ドカーン!!
    キョン「いってーなこの野郎!!」
    キョン(って…体が動く?)
    キョン「ハルヒ!?」


    ハルヒ「彼氏ができた」


    615 = 597 :

    ふぅ……
    さて、続き書くか

    616 = 597 :

    キョン「つまり貴方は、未来からやってきた朝比奈さん、ということですか?」
    朝比奈「そういうことね。そして、それを私に知られると色々とマズイ問題があるの」
    キョン「それで、朝比奈さんを眠らせて……」
    朝比奈「未来の情報を、過去に残すわけにはいかないもの。そして、こうしたのには勿論わけがあるわ」
    キョン「聞かせてもらいましょう」
    朝比奈「まず第一に、貴方の記憶が失われる前に戻ることは、この時代の私には出来なくはないわ」
    キョン「え? でも、前に聞いたときは、時間断層がどーのって……」
    朝比奈「それは私達が作り上げた嘘の情報よ。貴方には申し訳ないんだけど、キョン君の記憶がなくなることは規定事項なの」
    キョン「規定事項? 既に決まってた、ということですか」
    朝比奈「そう。だから私は……、いえ、私達はこのことに関して、手を出すことが出来ないわ。今ここにいるのも、本当はギリギリなの」
    キョン「そう……なんですか」
    朝比奈「……ごめんなさい。結局、こんな風になっても、貴方を助けることは出来ないみたいね」
    キョン「そんなことは……」
    朝比奈「不安かもしれないけど、もう少しだけ我慢してもらえるかしら」

     ここで、「貴方みたいな美人から頼まれたら、断れるはずもないの、知ってるでしょう?」
     なんて古泉張りの似非っぽい気取った態度も取ってみたいところだが、そんな勇気あるはずもない。

    キョン「……はい」
    朝比奈「それでも、何とかキョン君にヒントを残すことは出来るの」
    キョン「ヒント?」
    朝比奈「そう。それは、あの日と同じキーワード」
    キョン「あの日? あの日って、いつのことです?」
    朝比奈「キーワードは、『しらゆ……』、ぇ? きゃ、きゃあ!?」
    キョン「え、あ、朝比奈さん!? ……消えちまった。しらゆ……白湯? パイタンがなんだってんだ……?」

    617 :

    白湯www

    618 = 597 :

    みくる「う、ううん……」
    キョン「……目が覚めましたか?」
    みくる「キョン……君……? あれ、ここは……」
    キョン「公園ですよ。朝比奈さんが連れてきたんですよ?」
    みくる「……え? 何これ……」
    キョン「どうしたんですか?」
    みくる「え、えぇっと……詳しくは禁則事項なので言えないんですが、そのぉ……」
    みくる「誰かが時間を移動したような痕跡が残ってるんです。しかも、すぐそばで」
    キョン「……気のせいじゃないですか? ここにいたのは俺と朝比奈さんぐらいなもんでしたが」
    みくる「いいえ、そうじゃないんです。問題は、その時間移動の痕跡が残っているってことなの」
    キョン「痕跡が、残っていることが問題?」
    みくる「そう。普段、私達が時間移動する時は、出来るだけ痕を残さないようにするの。出来るだけ、過去に情報を残さないように」
    みくる「でも、ここに残ってる痕跡はそれが非常に雑なの……いえ、雑と言うよりは……誰か、別の誰かに邪魔されてるような……」
    キョン「邪魔? 誰かに邪魔って、でも、一体誰が?」
    みくる「わかりません。でも、ここにいた誰かは、誰かに邪魔されて強制転換された。それだけは確かだわ」
    キョン「誰かって、誰に? どうやって?」
    みくる「誰かは、わかりません……どうやってかは……ごめんなさい、禁則事項なの……」
    キョン「言えない、と。そういうことですね」
    みくる「ごめんなさい……」
    キョン「朝比奈さんが謝ることじゃないですよ。さて、そろそろ時間だし、戻らないとまたハルヒがうるさそうだ」
    みくる「キョン君……ありがと……」
    キョン「何がです? さーて、急ぎますよ!」
    みくる「あ、わ、ちょ、ちょっと待ってくださいぃぃぃい~~~!!」

    と、ごめんここまで。時間がきちまった
    続き誰か頼んだ

    619 = 597 :

    ごめん訂正
    ×キョン「誰かって、誰に? どうやって?」
    キョン「そんなこと出来るんですか? どうやって?」

    ×みくる「誰かは、わかりません……どうやってかは……ごめんなさい、禁則事項なの……」
    みくる「どうやってかは多分……ごめんなさい、禁則事項なの……」

    キョンがしつこすぎた

    620 = 475 :

    誰も書かないのか?

    621 = 475 :

     記憶を取り戻すためだが俺に残されたことはなんだろうと自問してみても、
    具体的な案は何一つ浮かんでこない。
     いや、浮かんではいるんだが、それを実行に移すのは何故か躊躇っちまう。
     ベッドに横になり自分の無力さと情けなさを嘆いていても始まらない。
     しかし、只の高校生の俺に一体何が出来るというのか。
     とりあえず最初に病院に行っておけよと言われればそれまでなんだが、
    今では長門達の証言もあるので無駄足にならずに済んで良かったんだろう。
     あいつらでも解決出来ない問題が医者になんとか出来るとは思わんしな。
     まあ、記憶が定かじゃないから断言は出来んのだが。
    「それにしても、どうしてあいつらは消極的なんだろう」
     俺が気になっているのはまさにその点。
     なんとなくだがあの三人は、この問題に積極的に関わっていないように思える。
     いや、積極的ではあるんだが、どうにも方法が間接的すぎる。
     それに三人とも口を揃えて、

     ――――――ハルヒと関わりを持て

     ……なんて言ってきやがる。
     まるで他人事だなと多少の憤りを覚えたりもするが、実際他人事だしな。

    622 = 475 :

     しかし、他にも気になることがまだある。
     それは、
     SOS団のハルヒを除いた皆で遊んでいたこと。
     そして、その翌日に俺とハルヒは二人っきりで会っていた。
     ……どうにもこれが頭に引っかかってならない。
     俺とハルヒが二人っきりで会って何をしていたと言うのだろうか?
     そもそも、ハルヒは彼氏ができたと言っていたじゃないか。
    「ん?」
     ちょっと待て。何かおかしいぞ。
     そもそもハルヒは冗談でもああいう事を言う奴だったか?
     あいつの彼氏になれる条件には、変わった奴だということが必須事項だったと思う。
     いや、実際にはどうだか知らんが。
     とにかく、あのハルヒの言葉には何かしらの意図があったはずだ。
    「……おい、冗談だろう?」
     頭の中をなんとも言いがたい感情が駆け巡った。
     待て待て、この想像は間違っていても当たっていても恥ずかしすぎるぞ!
     ベッドの上をゴロゴロと転がってみたものの、その想像があながち間違いではなく、
    正解なんじゃないかという思いばかりが大きくなっていく。

     その時は、俺の頭はしっかりとあのときの会話を思い出していた。

    「あ、今度はいつ来るのかな?」
    「……何が?」
    「ハルヒくん!」


    623 = 475 :

    「よう、急に呼び出しちまって悪かったな」
    「いえ、あなたの記憶を戻すためですから。気にしないでください」
     そうかい。まあ、ありがとうよ。
     古泉は苦笑しながら微笑んでいる。全く、むかつくが絵になる奴だよ。
    「それで、一体どうしたんですか?」
    「ああ、なんとなくだが記憶を戻す手がかりがつかめた」
     その言葉に古泉は驚いていたものの、何故か満足そうな顔をしていた。
     お前、もしかしたら何か知っていたんじゃないか?
    「……」
     どうやら当たりらしいな。
    「とりあえず、あなたの考えを聞きたいところではあります」
    「もちろん聞いてもらう」
     元々そのつもりだったしな。
     いや、推理を聞かせるだけじゃなくて、その後相談をするかもしれないが。
     という言葉は今は飲み込んで、俺は言葉を続けた。

    624 = 475 :

    「結論から言うと、俺とハルヒの間で何かとんでもない事が起こった」
     昼休みの時間はそんなに長くない。手短にいく。
    「とんでもない事とは?」
     そのとんでもない事ってのは少し良いにくいんだけどな。
     まあ、それを言うために長門と朝比奈さんじゃなくてお前を選んだんだが。
    「ハルヒが俺の家に来ていた」
     古泉の目が見開かれた。
     その顔からは笑顔が引っ込んでいて、真剣な顔をしている。
    「……それはさすがに驚きましたね」
     まあ、妹の言葉だけが頼りなんだけどな。
     それを疑うと話が進まないから、ここはその言葉を信じることにする。
     お前はこのことを知っていたのか?
    「はじめは知りませんでした」
     なら途中から知ってたってのか。
    「ええ。しかし、僕が知っていることであなた達に不快感を与えかねないと思ったので黙っていました」
     まあそうだろうな。
     俺の考えれば、他人には知られたくない出来事が俺の家で起こったわけだから。

    625 = 475 :

    訂正
    俺の考えれば→俺の考えが正しければ

    他にも誤字脱字多いだろうけど気にしないで

    626 :

    ふと思ったんだけど妹ってさ、ハルヒくんなんて呼び方してたか?

    627 :

    >>626これから分かるんじゃないか?
    支援してるぜ

    628 = 475 :

    「一つ質問をしよう」
    「はい」
     二人っきりで会った男女。
     その前日、その男女は会っていなかった。
     そして、男の家に女が来た。
     何故か、男は女のことを男子だと言っていた。
     女は、彼氏が出来たと言った。
    「この五つから、お前は二人の関係をどう想像する?」
     この言葉を聞き、古泉はニヤリと笑った。
     無駄に爽やかな笑みではなく、ごく普通の男子高校生の笑い方だ。
    「多分、あなたと同じことを想像しますよ」
     それじゃあ答えになってないぞ。
    「おや、言ってもいいんですか?」
     すまん。やめてくれ。……おい、笑うな。
     古泉はすいませんとだけ口にし、ニヤニヤとこちらの様子を観察している。
     そろそろ昼休みも終わりだな。
    「もう何をすべきか分ったでしょう?」
     痛いほどにな。
     お前達が積極的にこの問題に関わってこない理由もわかった。
    「そろそろ昼休みが終わりますね。教室に戻りましょう」
     その言葉には同意するしかない。
     でも、俺は教室に戻ったらハルヒと顔をあわせなくちゃいけないんだぜ?

    629 :

    >>1
    妹スレのパクリ乙

    630 = 475 :

     正直、今回俺が記憶を失った原因の大半は俺にあるんだろう。
     そのことに初めから気付くべきだった。
     皆が何故か積極的に関わってこないこと。
     長門の態度も少しおかしかったしな。
     俺の日和見主義というか、ことなかれ主義がこうも災いするとは思ってもみなかった。
     まあ、ここは一歩踏み出す場面なんだろうな。
     部室を見渡すと、全員揃っている。
     しかし、ハルヒは不機嫌そのもの。
    「あ~、ちょっといいか?」
     俺の言葉で全員がこちらに視線を向けた。
    「何よ?」
     おいハルヒ、そんなに睨まないでくれ。
     お前だったら視線で人が殺せそうな気がするんだ。
     一つ咳払いをし、緊張をほぐした。完全にはほぐれるはずはないけれど。

    「彼女ができた」

     静まり返る部室。
     なんとも形容しがたい雰囲気だなこれは。

    631 = 475 :

     静寂を破ったのは、机を叩く音だった。
    「ふざけないでよ!」
     ふざけてなんかいないぞ。
     それに机をそんなに強く叩くな。いくらお前の力でも机がかわいそうだ。
     ハルヒは激昂し、朝比奈さんはそれに怯え、長門はいつもの無表情。
    「それはおめでとうございます」
     古泉はハルヒの怒りなぞどこ吹く風と言った様子でそう言った。
     おい、携帯鳴ってるぞ古泉。
    「いえ、すぐに鳴り止むと思いますから」
     そうかい。そうだと良いんだけどな。
    「あ~、ハルヒ。この前部室ではすまなかったな」
    「何よ、それ」
    「もう隠すことはないんじゃないか? 本当はお前もそうだったんだろ」
    「……」
     まあ、俺の態度が原因なのに、それを棚に上げているのはこの際勘弁してくれ。

    「俺とお前って付き合ってるよな」

     そう言った瞬間、記憶が甦ってきた。
     どうでもいいことだが、古泉の携帯も鳴り止んでいた。

    632 = 475 :

    「また告白されたわ」
     そうかい。
     モテる人間はうらやましいねとでも言えばいいのか?
    「冗談じゃないわ。また中学の時みたいにくだらない奴に時間をとられるのは嫌なの」
     くだらないって、それはさすがに言いすぎだぞ。
     相手はお前に好意を持って告白してきたわけだし。
    「所詮あいつらなんてあたしの顔しか見てないのよね」
     そりゃお前は黙ってればとびきりの美少女だしな。
     ……という言葉は胸にしまっておこう。
    「まあ、人間そんなもんじゃないか?」
     俺だってハルヒに話しかけた理由はそうだったしな。
    「もって生まれたものを評価されたって嬉しくないわよ」
     そうかい。
    「それに、そんなのに時間をとられる程あたしは暇じゃないの」
     なら首から告白お断りって札でもぶら下げてればいいんじゃないか?
    「バカじゃないの」
     冗談に決まってるだろ。
     でも、中学の時ほどでもないんだろ?
    「うん、最近は……」
     おい、途中で言葉を切るな。
     ハルヒは何かを考え付いたように笑顔を浮かべた。
     ああ、この笑顔は何かトラブルを引き込むような気がしてならない。

    「あんた、あたしと付き合いなさい!」

    633 :

    しえんん

    635 = 465 :

    やっと追い付いた
    途中で本編?を見失ってしまった

    636 = 475 :

     意味が分らんし笑えん冗談はよせ。
    「あたしは本気よ」
     表情から察するにハルヒは本気だ。
     いきなりそんなことを言われても、返答に困る。
     しばし流れる沈黙。
     そして、その沈黙を嫌うかのようにハルヒが口を開いた。
    「か、勘違いしないでよね! フリよ、付き合ってるフリ!」
     ハルヒの言葉に不覚にも高まってしまった胸の鼓動が落ち着いてきた。
     なるほど、恋人のフリをするのか。
    「そう。あんたっていう彼氏がいれば、バカも減るでしょ」
     ふむ、それは確かにそうかもしれん。
     それに、SOS団っていうつながりもあるし、疑う奴も少ないだろう。
    「でもなんで古泉じゃなくて俺なんだ?」
     釣り合いを考えたらあいつの方が適役だと思うが。
    「そ、それは……」
     ハルヒが口ごもった。
     どうせ俺が今この場にいるからだろう?
    「そ、そう! よくわかってるじゃない!」
     そのくらいの頼みごとをする手間くらい惜しむなよ。
    「……良いでしょ別に」
     まあ、いいけどな。

    637 :

    しえん

    639 = 475 :

    「しかし、お前はいいかもしれんが、俺にメリットはないな」
    「はぁ? こんな美少女と恋人のフリでも出来るだけでメリットは多いにあるでしょ」
     自分で言うんじゃない。
     それに、それはお前の理屈だろう。
     お前は忘れてるかもしれんが、俺は普通の男子高校生なんだぞ?
     貴重な青春時代を恋人ごっこで終わらせるつもりはない。
     出来ることなら、普通に彼女をゲットして、普通に恋愛をしたいんだよ。
    「あんた、それ本気?」
     本気と書いてマジだ。
    「マジで彼女が出来ると思ってるわけ?」
     今日は良い天気だなぁ。
     ほらハルヒ見てみろ、可愛いワンコだぞ。
    「誤魔化さないでよ」
     ……俺には現実逃避すら許されんのか。
     とにかくだな、お前の時間をつくるために俺の時間を削るのはお断りだ。
    「……なら、どうすればいいわけ?」
     どうすれば、と言われてもな。
     受ける気がないものに、交換条件はつけられん。
     ハルヒは何かを考えているようだった。
     考えても無駄だってのに。
    「じゃあ……」
    「ん?」

    「き、キスさせてあげるからあたしと付き合いなさいよっ!」

    「はい?」
     思わず開いちまった口から、なんとも間抜けな声が飛び出した。

    640 = 483 :

    ハルヒかわいいのぅ
    支援

    641 :

    わがまま娘は直球勝負だとかわいい
    わがままでツンデレだと最悪

    642 = 475 :

     ハルヒは自分の言葉が恥ずかしかったのか、顔を赤くして俯いている。
     そのしおらしい態度にはグッとくるものの、ここで折れてはいけない。
    「そういう事は、本当の恋人にしろよ」
     言ってから少し後悔した。
     だってそうだろ?
     出来るかもしれない彼女に期待して、美少女とのキスをふいにするなんて。
     俺だって男子高校生だ。勿論したい。
     でも……今するのは間違ってること位はわかる。
    「……」
     ハルヒは俯いたまま何も言わない。
    「まあ、今お前が言ったことは忘れる。それに、そろそろ帰る時間だ」
     正直、この空気には耐えられそうにない。
     誤魔化すように左手の時計に目をやった。
    「……今日は曇ってるわね」
    「いや、快晴だろ」
     何を言ってるんだこいつは。
     空を見上げても雲ひとつ――――――

     顔を両手でつかまれ、強引に向きを変えさせられた。
     そして、唇に柔らかい感触。
    「……歯が当たった」
     俺は、顔を真っ赤にしたハルヒにそう言った。

    643 = 475 :

    訂正
    出来るかもしれない→出来ないかもしれない

    そろそろ次にバトンを渡したい

    644 :

    追い付いてしまった…
    支援するよ!

    645 :

    なるほど、策士だなハルヒ。無理矢理にでも付き合わせるつもりか
    少しくらい好意でのキスはできないのか
    「好きなのよ!あんたの事が好きで好きで夜も眠れないの!…おねがい…これ以上言わせないで…答えが欲しい…」

    下を向いたハルヒの床には2、3適の涙の水溜まり、それはハルヒの中ではなんとかの湖よりもデカイ水溜りだろう…


    よくわかんない

    646 :

    俺の高校時代は

    647 = 645 :

    みてるやついる?

    暇だからやろうかと

    648 :

    見てるけど

    649 = 475 :

    >>647
    頼んだ!

    650 = 645 :

    さいしょから

    つづきから ←

    おぷしょん


    >>652


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