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    元スレ帰ってきた新ジャンル「家」

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    212 = 177 :

    ほっしゅ

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    217 = 179 :

    ねむた

    224 :

    父 「がっははははははは!!!やはり酒はうまい!」
     「親父はいっつも酒、酒、酒だな・・・・・・」
    父 「せっかく一人息子が久しぶりに帰省してきたんだ!これが呑まずにいられるかー!」
     「うわっ!酒くっせぇ・・・・・・」
    父 「がっははははは!!・・・・・・男よ!俺には人生において3つの宝物がある!」
     「またその話かよ・・・・・・」
    父 「一つ目は『酒』!酒は最高だ!」
     「はいはい」
    父 「二つ目は『家族』!まぁ今はお前しかいないけどな!がはは!お前は俺の宝物だぞぉ~!?(ぎゅ~)」
     「くっつくな!気持ちわりー!」
    父 「そして三つ目は・・・・・・」
     「『家』、だろ?知ってるよ」
    父 「お!良く分かったな!さすが俺の息子だ!えらいぞ!」
     「もう何千回と聞いてきたからな・・・・・・」
    父 「この『家』が俺の三つ目の宝物だ!・・・・・・そんなに照れるなよ家~♪」
     「また独り言か・・・・・・その『家』っていうのは本当にいるのかよ・・・・・・」
    父 「俺にしか見えないんだよなーこれが!でもお前の生まれる前からいるんだぜ?」
     「はいはい、そーですか。小さい頃本当にそれ信じてていじめられたことあるんだぞ俺・・・・・・」
    父 「信じるも何も本当にいるもんなー!な~、家~?」
     「親父、呑みすぎだ・・・・・・」

    225 = 224 :

    >>224
    父 「ほら!お前の横に今いるんだぜ!?ははは!おいそんな呆れ顔すんなよ家!」
     「はいはい、女の子だろ?知ってるよ。ずっと成長してないんでしょ」
    父 「そうそう!何だお前、見えてるんじゃないのか~?」
     「いっつも親父が言ってたからだよ!俺は幻覚なんかみねーよ」
    父 「がははは!おい家!言われてるぞ!がははは!おいおい、家、俺に怒るなよ俺に!」
     「まったく、付き合ってらんねー・・・・・・」

    父 「くっくっく・・・・・・そりゃな?俺だって最初はびびったぞ?知らない女の子が家にいるんだからな」
     「しかも周りの人間には見えてないときた」
    父 「そう!母ちゃんにも見えてなかったからな!新築なのに呪われた館なのかと思ったよ!」
     「たまったもんじゃないな」
    父 「でもよ!やっぱ幸せだったぜ!この家に住めてな!がははは!家!大好きだぞ!」
     「そーかいそーかい。今日は呑みすぎたな親父」
    父 「がはははは!・・・・・・今にお前も分かるさ。ずっと一緒にいる存在がな。家はお前の姉ちゃんだよ」
     「姿の見えない幻の姉ちゃんかよ」
    父 「がははは!俺が死んだら男をよろしく頼むぞ家!」

    226 = 224 :

    >>225
    父 「ふぅ・・・・・・いいか男?家はやっぱり持つもんだよ」
     「いきなりなんだよ」
    父 「家は・・・・・・嫁とはまた違う、人生のパートナーだ」
     「ふぅん・・・・・・」
    父 「俺は家がいてくれたから、・・・・・・あらゆる苦境も乗り越えてこれたと思う」
     「・・・・・・」
    父 「照れるなよ、家w」
     「おい、せっかくいい話だったのに、そこでまた独り言かよ」
    父 「だって家が照れてるんだもんよw あっ・・・・・・家どっかいっちまったw」
     「はいはい幻覚幻覚・・・・・・ふーん、自分の家ねぇ・・・・・・」
    父 「そうだ。ま、どうも『家』が見えるのは結構レアみたいだから、俺は特別幸せなのかもなぁw」
     「幻覚を見る人間のどこが幸せなんだか」
    父 「言ってくれるな息子よ!お前にも見せてやりたいよ、『家』のあの可愛らしい姿を・・・・・・!」
     「ほんと昔っから親父は変人だな」

    228 = 224 :

    >>226

     「おとーさん!おとーさん!いかないでよぉ!」
    父 「ちょっとだけお留守番しててくれよな?な?」
     「ひとりはやだよぉ!こわいよぉ!」
    父 「ひとりじゃない。ほら!『家』もいるから」
     「・・・・・・でもぼくには家ちゃん見えないもん!」
    父 「大丈夫大丈夫。見えなくてもちゃ~んと一緒にいてくれてるから」
     「・・・・・・ほんと?」
    父 「ああ。ほんとだ」
     「・・・・・・じゃあ、だいじょうぶ!家ちゃん!一緒におるすばんがんばろう!」
    父 「よし。・・・・・・それじゃあ頼んだぞ、家。男~、頑張るんだぞ~」
     「うん!」

    ―――――――


    父 「なんてこともあったよな~」
     「純真無垢な子どもを騙しやがって・・・・・・」
    父 「騙してないって!ほんとにいるんだからよ!」
     「・・・・・・どーだか」
    父 「信じろよ!おい!家も笑ってないでなんとか言ってやれ!」
     「親父の幻覚が何言っても聞こえねーよ俺には・・・・・・」

    229 = 179 :

    >>192
    ポツポツ……
    男友「雨酷いから帰ろうぜ」

    「うん、残念だけど今日は…」

    「嫌だ~弟にホタルをお土産に持って帰るの!」

    女友「でもこの雨は酷いよ?」

    男友「そんなに見たかったら一人で行けよ」
    「言われなくとも行くわよ!」

    「いっちゃった………大丈夫かなぁ」


    ポツポツ……ザー



    井戸「弟ちゃーんどこですかー?」
    風呂「降参するから出てきてー」
    「どうしたんだよ」
    井戸「弟ちゃんが見つからないの!…どうしよう……家さんなら分かるでしょ!」

    「………家には隠れてないようだ」

    井戸「まさか外に………」

    230 = 224 :

    >>228
    父 「結局『家』は家主にしか見えないんだ」
     「ふーん」
    父 「もしお前がこの家の家主になったら、『家』が見えるようになるかもな・・・・・・」
     「ふーん・・・・・・」
    父 「・・・・・・俺が死んだら、この家はお前にやる」
     「は?おいおい、ちょっと待てよ」
    父 「俺に財産と呼べるものは家しかない」
     「でも俺今東京の方だし、こっちに住むことは出来ねーよ」
    父 「お前は東京で暮らせばいいさ。ただ、この家はお前にくれてやるよ」
     「いやくれてやるよって言っても・・・・・・」
    父 「売り家にしても、貸家にしても、・・・・・・潰して土地を売っても構わん」
     「・・・・・・どうせ親父が死ぬのはまだまだ先だよ」
    父 「・・・・・・かもなw がっははははは!酒が足りん足りん!もっと呑もう!」
     「・・・・・・はぁ、もう若くないんだから」
    父 「おらー!家も呑めー!(だばだばだば)」
     「おっ、おい!床に撒いていいのか!?」
    父 「おうおう!いいんだよ家も呑むから!どんどんぶちまけ・・・・・・あ、ごめんなさい・・・・・・」
     「・・・・・・幻覚に怒られるなよ」

    232 = 179 :

    >>229
    ザー…ザー…

    「やった…これがホタル…」ズルッ

    「あぁっ!」ビシャン

    「冷たーい………あれ?この川ってこんな大きかったかな?」


    おねえちゃん…

    おねえちゃーん……


    「おんなおねえちゃーん!!!」

    「弟!アンタついて来たの!!!」

    「ごめんなさい…ほたる見たかったの」

    「来なくてもちゃんと持って帰るつもりだったのに…バカだなぁ」

    「じゃっ帰ろっ…!」

    「………おねえちゃん………道が、なくなってる」


    ……ゴロゴロゴロ

    233 = 179 :

    >>230
    やべぇ面白いぞw

    235 = 224 :

    >>234

    半年後

    (プルルルルル)
     「ん・・・・・・実家か。珍しいな。(ピッ)もしもし?」
     『・・・・・・』
     「・・・・・・ん?もしもし親父?どうかしたか?」
     『・・・・・・』
     「・・・・・・酔ってんのか?用事ないなら切るぞ?」
     『・・・・・・』
     「・・・・・・切るぞー。(プッ)・・・・・・なんだったんだ。仕事帰りで疲れてるってのに・・・・・・」
    (プルルルルル)
     「・・・・・・切って速攻かよ。・・・・・・(ピッ)だから何の用だよ」
     『・・・・・・』
     「・・・・・・無言ならかけてくんなっつーの!(プッ)・・・・・・はぁ」
    (プルルルルル)
     「・・・・・・ああもう!(ピッ)用事あるなら話せよ親父!!こっちは疲れてんだよ!イタズラならやめろ!」
     『・・・・・・』
     「(プッ)酔ってやがる!次かかってきたら・・・・・・」
    (プルルルルル)
     「だああああああああ!!!(ピッ)もしもし!?今からそっち行くからな!覚悟しとけよ親父!(プッ)」
     「無言電話の連発とかなんちゅー胸糞悪いイタズラだ・・・・・・!叱りに叱ってやる!」

    237 = 224 :

    >>235
    (キキーーー!バタン)
     「あーくそ!親父に高速道路料金請求してやる!・・・・・・おい、家の明かりついてんじゃねーか!」
     「親父め・・・・・・(ピンポーン、ガララ)親父入るぞ!まったく、今日という今日は怒ったぞ俺は!」
     「おい親父!さっきの無言電話は一体どういう・・・・・・って親父?」
    父 「・・・・・・」
     「・・・・・・おい、親父?寝てるのか?」
    父 「・・・・・・・・・・・・おぉ・・・・・・」
     「・・・・・・お、おい!何だこれ!血じゃねーか!おい!親父!」
    父 「・・・・・・お、ぉ?ああ。男か・・・・・・おかえり・・・・・・」
     「こ、これ吐血か!?きゅ、救急車呼ぶぞ!?(ピッピッピッ)」
    父 「あ?・・・・・・ああ・・・・・・いや、いいんだ」
     「はぁ!?」
    父 「俺ぁ・・・・・・ここで死にたい」
     「馬鹿言ってんなよ!あ、もしもし!救急車お願いします!住所は○○です!はい!血を吐いてます!すぐに!はい!」
    父 「・・・・・・あぁ・・・・・・なんでお前いるんだ・・・・・・?」
     「親父から無言電話が何回もきて・・・・・・!それで来たら親父が倒れてたんだよ!」
    父 「・・・・・・あ?・・・・・・あぁ、そうか・・・・・・家、か・・・・・・」
     「もうしゃべるな!今救急車来るから!」
    父 「・・・・・・もうだめだわ。死ぬ場所はここにしたいんだ・・・・・・」

    238 = 179 :

    >>232
    「何!弟がいないだと!?」

    「すまねぇ!俺が目を離したばかりに…」
    井戸「違うの!私がバカな…」
    風呂「話がややこしくなるからこっちに居ときなさい!!」

    「とにかく探しに行く、俺がいない間はお前達がこの家を守るんだぞ!!」

    風呂「わかった、行ってこい」

    井戸「ごめんね…」

    TV《今日の晩から明日の朝にかけて激しい雷雨となる予想です…週間天気図です》

    「女……弟……」

    239 = 224 :

    >>237
     「はぁ!?」
    父 「酒と・・・・・・家と・・・・・・お前がいる場所で死にたい・・・・・・」
     「馬鹿いうな!俺はまだ親の死に目を見るには早ぇよ!」
    父 「はぁ・・・・・・お前がきてくれたことは本当にありがたい・・・・・・ありがとな、家・・・・・・」
     「おい・・・・・・!?」
    父 「ああ~・・・・・・いい気分だ・・・・・・俺ぁ幸せだ~・・・・・・」
     「待て!待て待て!もう少しで救急車来るから!」
    父 「・・・・・・俺が死んだら・・・・・・家はお前のものだ・・・・・・かわいがってやってくれ・・・・・・」
     「おい・・・・・・!おい・・・・・・!」
    父 「・・・・・・家よぉ!俺ぁ幸せだったぞぉ!ゲホッ!最期の最期まで幸せだぁー!」
     「しゃべるなって!」
    父 「・・・・・・へへ、感謝の言葉ぐらい言わせろよ息子・・・・・・すまんなぁ?こんな父親でよ・・・・・・」
     「・・・・・・!」
    父 「・・・・・・わりぃ、終わりだ・・・・・・・・・・・・ありがとな・・・・・・」
     「親父っ!なあ親父!?」
    父 「・・・・・・」
     「おい!・・・・・・おいおいおい!たまんねーよ!何でこんな急なんだよ!おい!起きろよ!」
    父 「・・・・・・」

    家 「――――――」

    (キシッ・・・・・・)

    241 = 224 :

    >>239
    坊さん 「それでは私はこれで・・・・・・」
     「はい。どうもありがとうございました」

     「・・・・・・はぁ。やっと全部終わったか・・・・・・」
     「・・・・・・まったく、急に死ぬなよなオイ。俺忙しいんだからよ」
     「本当は喪主なんかやれるほど暇じゃねーんだよ・・・・・・」
     「・・・・・・ふぅ~、どうだよ。俺の葬式で安らかに成仏できたか?」
     「・・・・・・何やってんだ俺は。はぁ、荷物まとめるか・・・・・・」

     『・・・・・・』

     「!」
    家 「・・・・・・」
     「・・・・・・き、君は・・・・・・?」
    家 「・・・・・・私、見えるの?」
     「あ、ああ・・・・・・」
    家 「・・・・・・」
     「・・・・・・君・・・・・・もしかして・・・・・・『家』、か・・・・・・!?」
    家 「・・・・・・そう」
     「ほ、本当だったのか・・・・・・!親父が死んで・・・・・・俺が家主になったのか・・・・・・!」
    家 「・・・・・・そういう、ことだね」
     「は、はは・・・・・・親父の言ってたことは・・・・・・本当だったのか!は、ははは!」

    242 = 224 :

    >>241
     「はっ!はははは!親父!分かった!親父の言うことは正しかった!」
    家 「・・・・・・」
     「はは・・・・・・そうか、本当だったのか・・・・・・」
    家 「・・・・・・?」
     「食卓囲んでた時も・・・・・・!テレビを見てたときも・・・・・・!」
     「お袋に叱られていたときも、親父と遊んでいたときも、庭で花火をしたときも!」
    家 「・・・・・・」
     「ずっと・・・・・・!一緒にいたんだ・・・・・・!」
    家 「・・・・・・」
     「あの日一人で留守番した時も・・・・・・!本当に一緒にいてくれたんだ!」
    家 「・・・・・・」
     「うぅっ・・・・・・!うおぉ・・・・・・親父っ・・・・・・!俺にも見えた・・・・・・!うぅっ!見えたよ・・・・・・!」
    家 「・・・・・・泣いてる?悲しいの?」
     「うれしいんだよ!俺にもやっと・・・・・・君を見ることが出来た!ずっと・・・・・・見たかった!」
    家 「・・・・・・」

    244 :

    ハァハァ・・・・二つもssを楽しめるとは。

    245 = 224 :

    >>242
     「つまり、この家が半分くらい出来上がったときからいるわけ?」
    家 「そう。父には私が出来上がっていく途中で既に会ってたの」
     「なるほど・・・・・・じゃあ俺が生まれるずっと前からだな」
    家 「そうなるね」
     「・・・・・・なんだかずっと一緒にいたのに、今、初対面って言うのは不思議な感じがする」
    家 「私はずっと男を見てたよ。男が赤ちゃんのときからずっと・・・・・・」

    家 「あのときも―――」






    ――――――

    父 「(ギィィ)ほら!今の男の身長はこれ!」
     「わあ!ちょっと伸びた!やったぁ!」
    家 「ちょっと!柱を傷つけないでよ!まったくもう・・・・・・!」
    父 「堅いこというなってw ほら、家もやってみ?」
    家 「私はいいよ・・・・・・!」
     「なになに?おとーさん、家ちゃんもやるって言ってるの?」
    父 「ああ、らしいぞ!もう男のほうが高いかなぁ~?」
    家 「むかっ!まだ私のほうが高いよ!計ってみてよ!」
    父 「ははっ!どれどれ・・・・・・」

    247 = 224 :

    >>245
    ――――――

     「・・・・・・ぐすっ」
    父 「どうした男?」
     「あのね、ひっく!友くんにね、ひっく!家ちゃんのこと話したらばかにされたぁー・・・・・・」
    父 「む・・・・・・それはいかんな。『ちゃんと家ちゃんはいるんだぞ!』と言い返してやりなさい」
    家 「あのね・・・・・・子どもに無理言っちゃだめだよ・・・・・・」
    父 「でも家はいるじゃないか!間違ってない!な、男!」
     「うん!ぼくには見えないけど、家ちゃんはいるよ!だからちゃんと言い返してやったよ!」
    父 「おお、えらいぞ!それでこそ我が息子だ!」
    家 「はぁ・・・・・・不器用な人間だなぁ」
    父 「男!俺たち家に褒められてるぞ!」
     「やったぁ!」
    家 「だめだこりゃ・・・・・・でも・・・・・・ま、ありがとね。父、男・・・・・・」
    父 「おう!まかせろ!」
     「おう?まかせろ?」


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