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    元スレ超王道ジャンル「ホタルの病室」

    新ジャンル覧 / PC版 /
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    51 :

    もはやジャンルではないな

    52 = 1 :

    -同日昼 村内公園-

    「…あ」

    「よお、女妹…ってその虫かごは?」

    「ホタルを捕まえようと思って…」

    「ホタルを?どうして?」

    「お姉ちゃん、ホタル好きでしたから…」

    「そういやそうだな」

    「ねえ、知ってます?お姉ちゃんの奇行ぶり」

    53 = 1 :

    「奇行…?」

    「入院している間、ずっとホタルに話しかけてたことがあったんですよ?
        いくらお見舞いが少ないからって…そんなこと」

    「まあ…寂しかったんだろうな」

    「どう思います?お姉ちゃんのこと…」

    54 = 1 :

    「別に変だとは思わないさ。人間寂しくなると誰しもそういうことはある」

    「そう…ですか」

    「ホタルだっけ?そういや前に言ってたな」

    「…なんて?」

    「ホタルは『人間の思い』だって」

    「というと…?」

    「たった1週間しか生きられないホタルは色んな人間たちの儚い思いの化身じゃないかって…
       まあ何とも言えない話だよな」

    「『人間の思い』…ですか。お姉ちゃんらしい」

    55 = 1 :

    「でも私も似たようなことを思っています」

    「何を?」

    「幽霊とかって結局はその人の思いの強さがその場所に染み付いてるものなんだろうなって」

    「ふむ…」

    「殺された人の思いなんかは特に…」

    「…へ?」

    「…すみません、今からまだ用事があるのでこれで失礼します」 タタタッ…

    「あ、ちょっと!…行っちゃったか」

    「殺された人の思い、か…」

    56 = 1 :

    -同日夕方 神社-

    女友>2「大丈夫だよ…少し怯えすぎだよ」

    女友>3「いや…私も殺されちゃう!」

    女友>2「でも女友1の葬式は花火大会の後にずらすらしいし、それに犯人はこの花火大会に現れるはずだよッ!
         女友1の敵を取らなきゃ!」

    女友>3「違うの!違うのよ!私は見たんだから!」

    57 = 1 :

    女友>2「見たって…何を?」

    女友>3「女友1を殺した犯人よ!一昨日の夜、女友1が殺される直前まで私は女友1と話をしてたの!
         一端分かれたあと、やっぱりもう少し話を聞いて欲しくて…女友1の後を追いかけたのよ!」

    女友>2「………」

    女友>3「そしたら…そしたら…暗くてよく見えなかったけどどす黒いしぶきを浴びた…う、うう…」

    女友>2「じゃあアンタ…犯人を知ってるのねッ!?」

    58 = 1 :

    女友>2「誰なのよッ!?女友1を殺した犯人はッ!?」

    女友>3「いや!だから私は花火大会に来たくなかったの!
         だって…だって犯人は花火大会に絶対に来―――」

    女友>2「…女友3?」

    女友>3「あ…あ…あああ…!」

    女友>2「…へ?」

    ザリッ…

    女友>2「アンタは…―――」

    59 = 1 :

    すみません、また所用で30分ほど落ちます。
    見てくれてる方いらっしゃれば保守していただけると助かります。
    この後は急ピッチで展開する予定です。

    60 :

    いてら
    保守

    62 = 22 :

    この流れからすると犯人は登場人物の中にいるのかね…?
    あと女妹の話が伏線ならオカルト的な超展開もあり…なのか?

    とりあえず保守

    63 :

    てゆーかコレ犯人はいもっつなsdふぁうぇんzぇdgふぁ…なんでもない

    64 = 22 :

    65 = 1 :

    -同日夜 病院-

    「うっし!さーて女と一緒に花火大会へ行こうっと…ん?」

    「なんか病院内がすごい静かだな…あ!みんな花火大会に行ってるからか」

    「ま、いいやとりあえず女のところへ行って―――」

    スッ…

    「あ、あれは…女?」

    「なんで病院の中歩き回ってるんだよ?」

    「おーい、待ってくれよ!」

    66 = 1 :

    「えっと女は…ああ、部屋に戻ったのかな」

    「まあいいや、何か用事があったんだろう。とりあえず部屋に入るか」

    「よおっす、女ぁ!花火大会行こうぜ―――」

    シーン…

    「…あれ、いない?」

    67 = 1 :

    「おっかしーな。確か女は病室にもどったような気がしたんだけど…」

    「てゆーかなんかこの病室、おかしくないか?電気もついてないし、物も何もない」

    「埃まみれだし…まるで…」

    「まるで…
      
                  最初からずっと誰もいなかったかのような雰囲気だ」

    68 = 1 :

    ウィーン…

    看護師「はい、お見舞いですか?
          あいにく患者さんのほとんどは今、花火大会に出ていますけれど―――あッ!?」

    「………」

    看護師「あら…何をしにきたの?」

    「別にどうだっていいでしょう?『お姉ちゃん』には関係ないじゃない」

    看護師「関係なくはないでしょう?私達、『姉妹』なんだから」

    「今日は『お姉ちゃん』に用事はないの。私が用事があるのは『死んだ方のお姉ちゃん』だから」

    69 = 1 :

    「あと少しで命日の時間なんだから別に来たっていいでしょう?」

    看護師「構わないけど…私ももうすぐ花火大会に行くから『あの部屋』は開けないわよ?
          これでも花火大会の救護班で忙しいんだから」

    「別にいいよ。ただ病院にいるだけだから」

    看護師「そう…ならいいけど。じゃあ、私会場に行くからね」

    「うん…」

    「…クスッ」

    70 = 1 :

    -同日夜 花火大会会場-

    看護師「遅れましてすみません」

    院長「構わんよ。どうせ熱中症以外に大きな傷病者が出ることは例年ほとんどないからな」

    看護師「ところで救護班には村民から1人手伝いが出るんですよね?」

    院長「ああ、合計3人体制だ」

    看護師「その助っ人は誰なんです?」

    院長「ああ確か…『最近引っ越してきた青年』と聞いているぞ?
        何でも昔この村に住んでいたけど、1回引っ越してまた戻ってきたとかいう出戻り青年らしい」

    73 = 1 :

    院長「とりあえずその辺探してきてくれないか?救護班はまだ私1人でも何とかなるだろう」

    看護師「分かりました。じゃあちょっと神社の方に行ってきます」

    院長「頼んだぞ」

    院長「………」

    院長「そういえば助っ人の出戻り青年、確か投身自殺したあの患者の女の子とすごく仲が良かったんだったな…」

    74 = 1 :

    -同日夜 神社-

    看護師「んー、やっぱりこの辺りには誰もいないわね」

    看護師「もう少し別の場所を探して―――ん?」

    看護師「なに…?この血の臭い…キャッ!?」 ドサッ

    看護師「いたた…何か柔らかいもの踏んだ…ッ!?」

    女友>2「………」

    看護師「きゃああああああ!?し、死んでるッ!?」

    75 :

    さるよけ

    77 = 1 :

    看護師「う、ウソでしょ!?なんでこんなところに死体がッ!?」

    看護師「し、知らせなきゃ!早く誰かに―――」

    「どうされましたか?」

    看護師「あ、あの!そ、そこに…死体がッ!?」

    「死体…ですか。ああ、本当だ。死体ですね」

    看護師「ね、ねえ…どうしてそんなに落ち着いて…」

    「まあ死体はいいんですよ…ところで」 ギラッ

    看護師「あうッ!?(は、刃物ッ!?)」

    「女友3を探しているんですが、ご存知ないですか?」

    78 = 1 :

    -同日夜 病院-

    「一体何がどうなってるんだ?女はどこにもいない…
      それどころか本当にいたのかどうかさえ…なんか薄い気持ちだ」

    「なんだこの空虚な気分は…俺は…俺は確かに女のお見舞いに…!」

    「あれ…中庭の隅にあるあの石塚は何だろう…?」

    「文字が彫られている…」

    「…これ、女の…墓…?」

    79 = 1 :

    「どういうことだッ!?女は1年前の今日に死んでいるッ!?ウソだろ!?」

    「じゃあ俺が昨日まで会っていた女は誰だったんだッ!?」

    「ずっと…昨日までずっと俺は…ッ!」

    「…あれ?」

    「俺は昨日までずっと女に会っていたのか?」

    「思い出せない…」

    「どうしてだろう…どうして俺には…

                            『ここ数日間の夜』の記憶しかないんだ!?」

    81 = 21 :

    え…?

    82 = 22 :

    超 展 開

    83 = 1 :

    -同日夜 花火大会会場-

    女友>3「ハア…ハア…助けてッ!」

    院長「ん?君は…どうしたんだい?そんなに息を切らして」

    女友>3「こ、殺されるッ!私、このままだと殺されちゃうッ!」

    院長「落ち着きたまえッ!どういうことだ!?誰に…誰に狙われているんだ!?」

    女友>3「犯人は…犯人はッ―――」

    院長「―――ッ!?」

    85 = 1 :

    -同日夜 神社-

    看護師「あなたが…女友1さんと女友さんを殺したのね?」

    「あと1人…女友3にも死んでもらうつもりです」

    看護師「どうしてこんなことをッ!?」

    「昨年の花火大会の日に病院で投身自殺があったでしょ?」

    看護師「…!」

    「学校でいじめて精神疾患に追いやり、あまつさえ自殺に見せかけて殺すなんて…
      とても許されるものじゃない、そう思いませんか?」

    87 = 1 :

    看護師「じゃああなたは…『妹』の知り合い…?」

    「改めまして、お姉さん。生前は妹さんに親しくしていただきました」

    看護師「あなた…一体誰なの?」

    「俺は…つい最近この村に引っ越してきたしがない青年ですよ」

    看護師「っ!?」

    「もっとも、引っ越してきた理由は、復讐のためですけどね―――」

    女友>3「違う!私達は殺してないッ!!」

    「ッ!?」

    89 = 1 :

    女友>3「聞いて!確かに学校でいじめて入院に追い込んだのは私達!
         でも…自殺に見せかけて殺したのは私達じゃないッ!」

    「はッ!?何を今更言ってるんだッ!?お前らじゃなかったら一体誰がするんだよッ!?」

    院長「この子の言っていることは真実だ。
        君はこの村にいなかったから知らないかもしれないが、あの当時、
        この子たちは花火大会の会場にいたんだからな。私が保証する」

    「なん…だと…?じゃあ一体誰がッ!?ふざけるな!」

    女友>3「もう止めて!もう止めてよ…『男クン』…」




    「…ちっ」

    92 = 22 :

    なんというわっふる

    93 = 1 :

    -同日夜 病院-

    「ははっもう意味がわかんない…俺は一体何で、俺が会っていた女は一体誰だったんだ…?」

    「ちくしょう!もう全然ワケが―――」

    カタンッ

    「ッ!?あれは女の病室に人影…?」

    「誰だ?一体誰が…?」

    「鍵の型を取っていた…まさか…女妹?」

    「なぜだ?どうしてそこまでして―――」

    ―――ねえ、お願い。私の最後のお願いを聞いてくれる?

    「ッ!?」

    95 = 1 :

    「これは…この記憶は…」

    ―――私のせいで妹にはすごい迷惑をかけたの。ねえ、ホタルさん。

    「…ああ、そうか」

    ―――最後のお願い。私の妹を救ってあげてくれないかな?

    「俺は…俺がここにいる理由は…」

    ―――たぶんあの子は罪の意識に耐えられないから。

    「俺が…俺がすべきことは…」

    97 = 1 :

    「俺の力で病室まで何秒かかるかな?」

    「いや、行くしかないだろ…」

    スゥッ…

    「あれ?俺の体が薄くなってきた…ああ、そうか。そうだよな」

    「ホタルの寿命は1週間くらいしかないんだもんな?」

    「たった1週間の幻…だけど俺にはまだやることがある」

    「待ってろよ!女妹ッ!」

    100 = 1 :

    -同日夜 神社-

    「止めろ…だと?ふざけるなッ!
       たとえ女を直接殺したのがお前らじゃなくても、いじめて精神疾患に追いやったのは事実だろうがッ!」

    女友>3「ごめん…ヒグッ…ごめんらさい…!!」

    「殺してやるッ!絶対お前も殺してやるッ!」

    院長「止めなさい!ここにくるまでに花火大会の警官を招集するように言ってある!もう、何をしても無駄だ」

    「教えろッ!なぜだッ!?なぜ友達であった女をあんな目に遭わせたんだッ!?」

    女友>3「だって…だって!みんな…男クンが好きだったんだもん」


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