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元スレ梨子 「ひぐらしのなく頃に」
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曜 「梨子ちゃん。私、梨子ちゃんに伝えなきゃいけないことがあるんだ」
梨子 「伝えなきゃいけないこと…?」
曜 「今千歌ちゃんがこんな状態になっちゃってるのは、全部私のせいなんだ」
梨子 「えっ……?」
曜 「だってね…」
曜 「内浦の怒りは、私の作り話なんだよ」
梨子 「……嘘」
梨子 「伝えなきゃいけないこと…?」
曜 「今千歌ちゃんがこんな状態になっちゃってるのは、全部私のせいなんだ」
梨子 「えっ……?」
曜 「だってね…」
曜 「内浦の怒りは、私の作り話なんだよ」
梨子 「……嘘」
曜 「建設現場で次々と狂人化事件が起きて、真っ先に千歌ちゃんの家が怪しまれた」
曜 「私、見てられなかった。千歌ちゃんが周りから追い詰められて、どんどん人間不信になってくのは、見てる私でさえ辛かった」
梨子 「だから、千歌ちゃんから疑いの目を逸らすために…」
曜 「うん、作ったんだ。呪いの逸話を」
梨子 「そんな…」
曜 「でも、無意味だった。呪いの話が広まっても、結局その呪いを裏から操っているのは高海家だとか言われて…」
梨子 「……。」
曜 「私、見てられなかった。千歌ちゃんが周りから追い詰められて、どんどん人間不信になってくのは、見てる私でさえ辛かった」
梨子 「だから、千歌ちゃんから疑いの目を逸らすために…」
曜 「うん、作ったんだ。呪いの逸話を」
梨子 「そんな…」
曜 「でも、無意味だった。呪いの話が広まっても、結局その呪いを裏から操っているのは高海家だとか言われて…」
梨子 「……。」
曜 「そして余計、千歌ちゃん達に非難が浴びせられた。狂人化事件の被害者とか、その遺族とかからね」
扉が突然、大きな音を立てて揺れる。
千歌ちゃんが向こう側から、扉を力任せに叩き続けている。
曜ちゃんはドアノブに手をかけ、鍵をゆっくりと回し始めた。
梨子 「……! 曜ちゃん、ダメぇっ!」
曜 「梨子ちゃん、お願いがあるんだ。この馬鹿げた呪いを…狂人化を引き起こしてる犯人を、探してほしい」
梨子 「そんな…私なんかに…」
曜 「できる。梨子ちゃんなら出来るよ。だって…」
扉が突然、大きな音を立てて揺れる。
千歌ちゃんが向こう側から、扉を力任せに叩き続けている。
曜ちゃんはドアノブに手をかけ、鍵をゆっくりと回し始めた。
梨子 「……! 曜ちゃん、ダメぇっ!」
曜 「梨子ちゃん、お願いがあるんだ。この馬鹿げた呪いを…狂人化を引き起こしてる犯人を、探してほしい」
梨子 「そんな…私なんかに…」
曜 「できる。梨子ちゃんなら出来るよ。だって…」
曜 「梨子ちゃんは、人を信じる天才だもん」
梨子 「……っ!!」
曜ちゃんが勢いよく扉を開けると、外にいた千歌ちゃんが驚き仰け反る。千歌ちゃんが体制を崩したところで、曜ちゃんが体を押さえつける。
梨子 「曜ちゃん…っ!」
曜 「梨子ちゃん、早く!!」
梨子 「曜ちゃん…! 曜ちゃんっっ!!」
曜 「……信じてるよ、梨子ちゃん」
梨子 「ううっ…うわぁぁぁっ!!!」ダッ!!
梨子 「……っ!!」
曜ちゃんが勢いよく扉を開けると、外にいた千歌ちゃんが驚き仰け反る。千歌ちゃんが体制を崩したところで、曜ちゃんが体を押さえつける。
梨子 「曜ちゃん…っ!」
曜 「梨子ちゃん、早く!!」
梨子 「曜ちゃん…! 曜ちゃんっっ!!」
曜 「……信じてるよ、梨子ちゃん」
梨子 「ううっ…うわぁぁぁっ!!!」ダッ!!
走った。
ただひたすらに、走った。
後ろから聞こえる、曜ちゃんのだんだん小さくなっていく声と、千歌ちゃんの叫び声に耳を塞ぎながら。
梨子 「ごめんなさい…! ごめんなさい!」
梨子 「私がちゃんと、千歌ちゃんに気持ちを伝えられていれば!」
梨子 「もう絶対に失敗しない…! 絶対にっ!!」
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ーー
ただひたすらに、走った。
後ろから聞こえる、曜ちゃんのだんだん小さくなっていく声と、千歌ちゃんの叫び声に耳を塞ぎながら。
梨子 「ごめんなさい…! ごめんなさい!」
梨子 「私がちゃんと、千歌ちゃんに気持ちを伝えられていれば!」
梨子 「もう絶対に失敗しない…! 絶対にっ!!」
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~その頃 果南宅~
果南 「くそっ…! 治まれ…治まれってばぁっ!」
自分の頬を何度も殴りつける。
少し油断すると、理性が完全に失われてしまいそうになる。狂人化まであと1歩なのだろうと、自分でもわかるくらいの状態だ。
果南 「なんで…! 私はまだこんなとこで…倒れるわけにはいかないのにっ!!」
果南 「鞠莉…守れなくてごめん。ダイヤ、裏切ってごめん」
ふと机に目をやると、持って帰ったまま結局手をつけていなかったみかんが一つ、置かれていた。
果南 「……私、最低だ。幼馴染みのことすら、信じてあげられなかったなんて」
果南 「くそっ…! 治まれ…治まれってばぁっ!」
自分の頬を何度も殴りつける。
少し油断すると、理性が完全に失われてしまいそうになる。狂人化まであと1歩なのだろうと、自分でもわかるくらいの状態だ。
果南 「なんで…! 私はまだこんなとこで…倒れるわけにはいかないのにっ!!」
果南 「鞠莉…守れなくてごめん。ダイヤ、裏切ってごめん」
ふと机に目をやると、持って帰ったまま結局手をつけていなかったみかんが一つ、置かれていた。
果南 「……私、最低だ。幼馴染みのことすら、信じてあげられなかったなんて」
皮を丁寧に剥き、みかんを1片口に放り込む。
果南 「……おいしぃ…お…いし…ぃよ…!」
果南 「千歌…疑ってごめん。こんなに美味しいみかん、捨てちゃってごめん…」
果南 「………ごめんなさい、みんな」
みかんが床に叩きつけられる音をきっかけに、私の意識は完全に闇の中へと消えていった。
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果南 「……おいしぃ…お…いし…ぃよ…!」
果南 「千歌…疑ってごめん。こんなに美味しいみかん、捨てちゃってごめん…」
果南 「………ごめんなさい、みんな」
みかんが床に叩きつけられる音をきっかけに、私の意識は完全に闇の中へと消えていった。
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~夜道~
地獄…今、沼津が完全にその状態にある。
千歌ちゃんだけじゃなかった。街の人々のほとんどが、狂人化している。
梨子 (なんで…なんでこんなことにっ!?)
正気を保っている私を狙って、街の人々が襲いかかってくる。千歌ちゃんからだけならまだしも、この人数相手では流石になす術がない。
撒いてもまいても、次から次へと狂人化した人が湧き出てくる。
……ついに囲まれた。
梨子 (ここまで……なの? 曜ちゃん、私…!)
地獄…今、沼津が完全にその状態にある。
千歌ちゃんだけじゃなかった。街の人々のほとんどが、狂人化している。
梨子 (なんで…なんでこんなことにっ!?)
正気を保っている私を狙って、街の人々が襲いかかってくる。千歌ちゃんからだけならまだしも、この人数相手では流石になす術がない。
撒いてもまいても、次から次へと狂人化した人が湧き出てくる。
……ついに囲まれた。
梨子 (ここまで……なの? 曜ちゃん、私…!)
頭に鈍い感覚を覚えた。
頭を触ると、掌にベットリと血がついていた。
地面の冷たさを直に感じながら、決意する。
もし、もう1度チャンスが貰えるなら。
もしもう一度、みんなを救える機会が得られるのなら。
絶対に失敗したりしない。
必ずみんなを…
そして、必ず呪いの原因を…
梨子 (……絶対に、突き止める…!!)
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頭を触ると、掌にベットリと血がついていた。
地面の冷たさを直に感じながら、決意する。
もし、もう1度チャンスが貰えるなら。
もしもう一度、みんなを救える機会が得られるのなら。
絶対に失敗したりしない。
必ずみんなを…
そして、必ず呪いの原因を…
梨子 (……絶対に、突き止める…!!)
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本日はここまでとさせていただきます
読んでいただきありがとうございました。第3編に続きます
読んでいただきありがとうございました。第3編に続きます
~バス 車内~
千歌 「私、実は知ってるんだ」
果南さんの家へと向かうことになった私たち3人は、バスの最後尾に並んで座っていた。
千歌ちゃんはみかんが沢山入った紙袋を両腕の中に抱きながら呟いた。
梨子 「知ってるって、何を?」
千歌 「果南ちゃん、私が持っていったみかん、毎回食べずに捨ててるの」
梨子 「そ、そんな…!?」
千歌 「私、実は知ってるんだ」
果南さんの家へと向かうことになった私たち3人は、バスの最後尾に並んで座っていた。
千歌ちゃんはみかんが沢山入った紙袋を両腕の中に抱きながら呟いた。
梨子 「知ってるって、何を?」
千歌 「果南ちゃん、私が持っていったみかん、毎回食べずに捨ててるの」
梨子 「そ、そんな…!?」
千歌 「あっ、勘違いしないでね!? 果南ちゃんはそんな悪い人じゃないの! ちゃんと訳があって…!」
梨子 「訳…?」
千歌 「ほら、私色々と疑われてる立場だからさ。果南ちゃんも疑心暗鬼になってるんだよ」
梨子 「だからって、捨てることないじゃない…」
千歌 「でももし私が呪いを引き起こしている犯人とかだったら、みかんに毒を盛るくらいは平気ですると思うよ」
梨子 「……まさか、本当に毒を?」
千歌 「そんな訳ないじゃん! 入れてないよ!」
曜 「そうそう。それに千歌ちゃんにそんな器用なことは出来ないよ」
梨子 「訳…?」
千歌 「ほら、私色々と疑われてる立場だからさ。果南ちゃんも疑心暗鬼になってるんだよ」
梨子 「だからって、捨てることないじゃない…」
千歌 「でももし私が呪いを引き起こしている犯人とかだったら、みかんに毒を盛るくらいは平気ですると思うよ」
梨子 「……まさか、本当に毒を?」
千歌 「そんな訳ないじゃん! 入れてないよ!」
曜 「そうそう。それに千歌ちゃんにそんな器用なことは出来ないよ」
曜ちゃんは紙袋からみかんを一つ取り出し、皮をむいて1片口の中に放り込んだ。
千歌 「むー、失礼な」
梨子 「曜ちゃんは千歌ちゃんのこと、本当に信頼してるんだね」
曜 「勿論。親友は信じるものでしょ」
千歌 「よ、曜ちゃん…!」
梨子 「でも幾ら何でも、 呪いなんて根も葉もない噂を広めるのはちょっと…」
曜 「そ、それは千歌ちゃんのためだもん!」
千歌 「全く役に立たなかったけどね」
曜 「ち、千歌ちゃんまで…」
千歌 「あはは、冗談だってば」
千歌 「むー、失礼な」
梨子 「曜ちゃんは千歌ちゃんのこと、本当に信頼してるんだね」
曜 「勿論。親友は信じるものでしょ」
千歌 「よ、曜ちゃん…!」
梨子 「でも幾ら何でも、 呪いなんて根も葉もない噂を広めるのはちょっと…」
曜 「そ、それは千歌ちゃんのためだもん!」
千歌 「全く役に立たなかったけどね」
曜 「ち、千歌ちゃんまで…」
千歌 「あはは、冗談だってば」
千歌ちゃんは曜ちゃんの持っていたみかんを2片ちぎりとると、自分と私の口にそのみかんを押し込んだ。
千歌 「でもね、私嬉しかったよ。疑いこそ晴れなかったけど、自分のためにそこまでしてくれる人がいるってだけで、十分支えになったよ」
曜 「千歌ちゃん…」
梨子 「…みかん、おいしいね」
千歌 「よかったら幾つか持って帰って?」
梨子 「うん、ありがとう」
千歌 「でもね、私嬉しかったよ。疑いこそ晴れなかったけど、自分のためにそこまでしてくれる人がいるってだけで、十分支えになったよ」
曜 「千歌ちゃん…」
梨子 「…みかん、おいしいね」
千歌 「よかったら幾つか持って帰って?」
梨子 「うん、ありがとう」
曜 「…でも、本当に原因はなんなんだろうね」
梨子 「呪いが作り話となると、しっかりとした原因があることになるよね」
千歌 「一時期、ウイルス性の感染症が原因って噂されたことあったんだよ」
梨子 「そうなの?」
曜 「そうそう。みんな対策に必死になってね。ほら、ここら辺ってどこに行っても大体空気清浄機が置いてあるでしょ?」
梨子 「そういえば学校にも置いてあったね」
曜 「それがその時の名残でね。確か黒澤家が、みんなに空気清浄機を買うように呼びかけたんだよ」
梨子 「呪いが作り話となると、しっかりとした原因があることになるよね」
千歌 「一時期、ウイルス性の感染症が原因って噂されたことあったんだよ」
梨子 「そうなの?」
曜 「そうそう。みんな対策に必死になってね。ほら、ここら辺ってどこに行っても大体空気清浄機が置いてあるでしょ?」
梨子 「そういえば学校にも置いてあったね」
曜 「それがその時の名残でね。確か黒澤家が、みんなに空気清浄機を買うように呼びかけたんだよ」
千歌 「学校には市から提供されたんだよね。本当、黒澤家の力って凄いよ…」
梨子 「で、結局それは効果あったの?」
曜 「うーん…微妙かな。そもそもウイルスっていうのも噂に過ぎなかった訳で、それが本当に意味があったのか分からない」
千歌 「現に、設置後でも狂人化は起きてたもんね…。確かに数は激減したけど」
梨子 「……なにか、別の原因があるのかも」
思考を巡らせていると、目的地であるバス停の名前がアナウンスされた。
慌ててボタンを押し、バスから降りる。
みかんを数個入れただけなのに、鞄が随分重くなったように感じた。
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梨子 「で、結局それは効果あったの?」
曜 「うーん…微妙かな。そもそもウイルスっていうのも噂に過ぎなかった訳で、それが本当に意味があったのか分からない」
千歌 「現に、設置後でも狂人化は起きてたもんね…。確かに数は激減したけど」
梨子 「……なにか、別の原因があるのかも」
思考を巡らせていると、目的地であるバス停の名前がアナウンスされた。
慌ててボタンを押し、バスから降りる。
みかんを数個入れただけなのに、鞄が随分重くなったように感じた。
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~果南宅~
果南 「はい、これお返し」
千歌 「また干物ー!?」
果南 「文句は母さんに言ってよ」
果南さんは洗剤で赤く荒れてしまっていた手にハンドクリームを塗りながら、千歌ちゃん達と談笑していた。
こうして見ると、この2人が疑い疑われている関係とは到底思えない。
千歌 「…じゃ、そろそろ帰ろっか」
果南 「今日は早いね。なんか用事でもあるの?」
果南 「はい、これお返し」
千歌 「また干物ー!?」
果南 「文句は母さんに言ってよ」
果南さんは洗剤で赤く荒れてしまっていた手にハンドクリームを塗りながら、千歌ちゃん達と談笑していた。
こうして見ると、この2人が疑い疑われている関係とは到底思えない。
千歌 「…じゃ、そろそろ帰ろっか」
果南 「今日は早いね。なんか用事でもあるの?」
曜 「駅前で待ち合わせてる人がいるんだ。だからそろそろ行かないと」
果南 「そっか、じゃあ急がないと」
梨子 「お邪魔しました、果南さん」
千歌 「お邪魔しましたー」
果南 「……うん、ばいばい」
果南 「そっか、じゃあ急がないと」
梨子 「お邪魔しました、果南さん」
千歌 「お邪魔しましたー」
果南 「……うん、ばいばい」
曜 「…果南ちゃん、今回は食べてくれるかな」
千歌 「どうだろう。…多分無理じゃないかな」
梨子 「……あっ、ごめん! 私、果南さんの家に忘れ物しちゃったみたい…」
曜 「本当に? じゃあ戻ろう」
梨子 「あっ、いいよいいよ。先に駅行ってて」
千歌 「…分かった。じゃあ待ってるね」
梨子 「うん、ごめんね」
曜 「ねぇ千歌ちゃん。梨子ちゃんもしかして…」
千歌 「…うん、多分」
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千歌 「どうだろう。…多分無理じゃないかな」
梨子 「……あっ、ごめん! 私、果南さんの家に忘れ物しちゃったみたい…」
曜 「本当に? じゃあ戻ろう」
梨子 「あっ、いいよいいよ。先に駅行ってて」
千歌 「…分かった。じゃあ待ってるね」
梨子 「うん、ごめんね」
曜 「ねぇ千歌ちゃん。梨子ちゃんもしかして…」
千歌 「…うん、多分」
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~果南宅~
梨子 「…果南さん」
果南 「…っ!? り、梨子!?」
果南さんの手に持たれていたゴミ袋に目をやる。…何十個ものみかんが、中に入れられていた。
果南 「駅前に向かってたんじゃ…」
梨子 「…気になったんです。そのみかんのこと」
果南 「バレちゃったか、食べてないこと」
梨子 「…果南さん」
果南 「…っ!? り、梨子!?」
果南さんの手に持たれていたゴミ袋に目をやる。…何十個ものみかんが、中に入れられていた。
果南 「駅前に向かってたんじゃ…」
梨子 「…気になったんです。そのみかんのこと」
果南 「バレちゃったか、食べてないこと」
梨子 「千歌ちゃんがせっかく持ってきてくれたんですよ?」
果南 「そんなことは分かってる…! でも仕方ないじゃんか。もう私は…」
梨子 「信じられないですか? 幼馴染を」
果南 「幼馴染みだとか、そうじゃないとか関係ない。…もう私は誰も信じられないんだよ」
梨子 「…街の人たちから受けた仕打ちのせいですか?」
果南 「……。」
果南さんはゴミ袋を傍らに置き、髪をそっとかきあげる。
果南 「そんなことは分かってる…! でも仕方ないじゃんか。もう私は…」
梨子 「信じられないですか? 幼馴染を」
果南 「幼馴染みだとか、そうじゃないとか関係ない。…もう私は誰も信じられないんだよ」
梨子 「…街の人たちから受けた仕打ちのせいですか?」
果南 「……。」
果南さんはゴミ袋を傍らに置き、髪をそっとかきあげる。
果南 「私が必死に消してたあの落書き…実は誰がやったのかだいたい検討はついてる」
梨子 「そうだったんですか?」
果南 「その人たちはお父さんとも仲良くしてて…時々一緒にご飯を食べに行ったりもした。だけど…」
梨子 「狂人化事件が起きてから、周りの態度が変わった…ですよね?」
果南 「厳密には違うかな。お父さんが小原家と提携して、事業を始めるってことが周囲に伝わった時点で、周りの対応は冷たくなった」
果南 「…人の友情とか信頼とか、こんな簡単に崩れるんだなって知った」
梨子 「そうだったんですか?」
果南 「その人たちはお父さんとも仲良くしてて…時々一緒にご飯を食べに行ったりもした。だけど…」
梨子 「狂人化事件が起きてから、周りの態度が変わった…ですよね?」
果南 「厳密には違うかな。お父さんが小原家と提携して、事業を始めるってことが周囲に伝わった時点で、周りの対応は冷たくなった」
果南 「…人の友情とか信頼とか、こんな簡単に崩れるんだなって知った」
果南 「そもそも目に見えもしないものを信じていた私が馬鹿だったんだよ」
梨子 「果南さん…」
果南 「千歌だって、私がこんなことしてるって知ったら、きっとすぐに私のことなんて嫌いになる」
梨子 「そんなこと…!」
―その時、果南さんの目が突然大きく見開かれた。信じられないものを見た、そんな風に。
後ろを振り返ると、そこには千歌ちゃんの姿があった
果南 「千歌…!」
梨子 「千歌ちゃん!? それに曜ちゃんも…駅に行ったんじゃ」
梨子 「果南さん…」
果南 「千歌だって、私がこんなことしてるって知ったら、きっとすぐに私のことなんて嫌いになる」
梨子 「そんなこと…!」
―その時、果南さんの目が突然大きく見開かれた。信じられないものを見た、そんな風に。
後ろを振り返ると、そこには千歌ちゃんの姿があった
果南 「千歌…!」
梨子 「千歌ちゃん!? それに曜ちゃんも…駅に行ったんじゃ」
千歌 「だめだよ梨子ちゃん、嘘なんかついちゃ。忘れ物なんてしてなかったくせに」
梨子 「……ごめん」
千歌ちゃんはゴミ袋に目をやる。
捨てられたみかんを見て「やっぱり」と呟き、悲しげに微笑んだ。
果南 「千歌…! 違う、これは…!」
千歌 「いいよ果南ちゃん。私知ってたんだ、いつもみかんが食べられてないって」
果南 「そんな…」
曜 「千歌ちゃん、知ってていつも果南ちゃんにみかんを私続けてたんだよ。いつか自分を信じて、食べてくれる日が来るって」
梨子 「……ごめん」
千歌ちゃんはゴミ袋に目をやる。
捨てられたみかんを見て「やっぱり」と呟き、悲しげに微笑んだ。
果南 「千歌…! 違う、これは…!」
千歌 「いいよ果南ちゃん。私知ってたんだ、いつもみかんが食べられてないって」
果南 「そんな…」
曜 「千歌ちゃん、知ってていつも果南ちゃんにみかんを私続けてたんだよ。いつか自分を信じて、食べてくれる日が来るって」
梨子 「…本当に美味しいんですよ、このみかん」
自分の鞄からみかんを取り出し、果南さんに見せる。
果南 「そのみかん…千歌のやつ?」
梨子 「はい。いくつか貰ってたんです」
皮をむき、みかんを1片食べてみせる。
…うん、やっぱりおいしい。
梨子 「果南さん、みんなに信じてもらえなくなって、いつしか果南さん自身も誰も信じられなくなっちゃったんですよね」
果南 「あ、あんたに何が分かるのさ!」
自分の鞄からみかんを取り出し、果南さんに見せる。
果南 「そのみかん…千歌のやつ?」
梨子 「はい。いくつか貰ってたんです」
皮をむき、みかんを1片食べてみせる。
…うん、やっぱりおいしい。
梨子 「果南さん、みんなに信じてもらえなくなって、いつしか果南さん自身も誰も信じられなくなっちゃったんですよね」
果南 「あ、あんたに何が分かるのさ!」
梨子 「…何となくですけど、分かる気がするんです。微かですけど残ってるんです。人を信じることが出来なかったから起きてしまった惨劇を」
曜 「梨子ちゃん…」
梨子 「…これも、誰から聞いたか忘れちゃったんですけど」
『まずはあなたが、みんなを信じてみたら?』
梨子 「人から信じられるためには、まずは自分がみんなを信じてみようって、そう思うんです」
手に持っていたみかんを1片ちぎり、果南さんに渡す。
曜 「梨子ちゃん…」
梨子 「…これも、誰から聞いたか忘れちゃったんですけど」
『まずはあなたが、みんなを信じてみたら?』
梨子 「人から信じられるためには、まずは自分がみんなを信じてみようって、そう思うんです」
手に持っていたみかんを1片ちぎり、果南さんに渡す。
果南 「まずは…自分が…?」
千歌 「果南ちゃん、私ね…!」
千歌 「私、果南ちゃんがみかんを捨ててるって知った後でも、果南ちゃんを嫌いになんてなったこと一度もなかったよ」
果南 「どうして…」
千歌 「だって私、果南ちゃんのこと大好きなんだもん!」
果南 「……っ!」
千歌 「果南ちゃん、私ね…!」
千歌 「私、果南ちゃんがみかんを捨ててるって知った後でも、果南ちゃんを嫌いになんてなったこと一度もなかったよ」
果南 「どうして…」
千歌 「だって私、果南ちゃんのこと大好きなんだもん!」
果南 「……っ!」
曜 「…果南ちゃん、これが千歌ちゃんの本当の気持ちだよ」
梨子 「この言葉なら私、信じてもいいと思います」
果南 「……。」
果南さんは手のひらの上のみかんをじっと見つめ、次第にその目に涙を浮かべ始めた。
果南 「…後輩に諭されるなんて、私もまだまだだなぁ…」パクッ!
千歌 「…! 果南ちゃん!」
梨子 「食べて…くれた!」
梨子 「この言葉なら私、信じてもいいと思います」
果南 「……。」
果南さんは手のひらの上のみかんをじっと見つめ、次第にその目に涙を浮かべ始めた。
果南 「…後輩に諭されるなんて、私もまだまだだなぁ…」パクッ!
千歌 「…! 果南ちゃん!」
梨子 「食べて…くれた!」
果南 「……すっぱい」
千歌 「あはは…果南ちゃんがなかなか食べてくれないから、旬が過ぎちゃったんだよ」
果南 「…冬に持ってくるの、待ってるよ」
千歌 「……! うんっ!!」
千歌 「あはは…果南ちゃんがなかなか食べてくれないから、旬が過ぎちゃったんだよ」
果南 「…冬に持ってくるの、待ってるよ」
千歌 「……! うんっ!!」
曜 「…ありがとう、梨子ちゃん」
梨子 「そんな、私は何も…」
曜 「ううん。梨子ちゃんのお陰だよ。私は何も出来なかったから」
梨子 「…私は人を信じることしか出来ないから」
曜 「なんか、懐かしいフレーズだなぁ、それ」
梨子 「それはそうよ、だって…」
梨子 「曜ちゃんが言ってくれたんだもん。私は人を信じる天才だって」
曜 「…?」
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梨子 「そんな、私は何も…」
曜 「ううん。梨子ちゃんのお陰だよ。私は何も出来なかったから」
梨子 「…私は人を信じることしか出来ないから」
曜 「なんか、懐かしいフレーズだなぁ、それ」
梨子 「それはそうよ、だって…」
梨子 「曜ちゃんが言ってくれたんだもん。私は人を信じる天才だって」
曜 「…?」
ーーーーーー
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~駅前~
千歌 「ルビィちゃーん! お待たせー!」
ルビィ 「あっ、千歌さん! …どうしたんですか? なんか目の周りが赤いような…」
曜 「あぁ、さっき果南ちゃんちで泣い…」
千歌 「なんでもないなんでもないから!」
梨子 「恥ずかしがることないのに…」
曜 「…で、どうしたの? 急に呼び出したりなんかして」
ルビィ 「それが実は!」
千歌 「ルビィちゃーん! お待たせー!」
ルビィ 「あっ、千歌さん! …どうしたんですか? なんか目の周りが赤いような…」
曜 「あぁ、さっき果南ちゃんちで泣い…」
千歌 「なんでもないなんでもないから!」
梨子 「恥ずかしがることないのに…」
曜 「…で、どうしたの? 急に呼び出したりなんかして」
ルビィ 「それが実は!」
梨子 「呪いの正体が分かった!?」
ルビィ 「多分…ですけど」
曜 「やっぱり、人為的なものだったってこと?」
ルビィ 「詳しい話は、花丸ちゃんから…」
千歌 「花丸…ちゃん?」
花丸 「お待たせずらー!」
梨子 「あぁ…あの子が花丸ちゃん?」
ルビィ 「多分…ですけど」
曜 「やっぱり、人為的なものだったってこと?」
ルビィ 「詳しい話は、花丸ちゃんから…」
千歌 「花丸…ちゃん?」
花丸 「お待たせずらー!」
梨子 「あぁ…あの子が花丸ちゃん?」
花丸 「はじめまして。国木田花丸、1年生です」
ルビィ 「花丸ちゃん、色んな本とか読んで、呪いについて調べてたんです」
千歌 「で!? 原因ってなんだったの!?」
花丸 「まだ確定ではないんですけど…」
花丸ちゃんは淡島神社に祀られていたと言う、とある神具の話をしてくれた。
どうやらその神具を使うと、人の感情のありったけを引き出し、その後無気力症に陥らせると言う。
曜 「…話を聞く限り、内浦の怒りと一致してるね」
梨子 「てことは、その神具が使われたってこと?」
花丸 「まだそれは分かりません。でもそう考えていいと思います」
ルビィ 「花丸ちゃん、色んな本とか読んで、呪いについて調べてたんです」
千歌 「で!? 原因ってなんだったの!?」
花丸 「まだ確定ではないんですけど…」
花丸ちゃんは淡島神社に祀られていたと言う、とある神具の話をしてくれた。
どうやらその神具を使うと、人の感情のありったけを引き出し、その後無気力症に陥らせると言う。
曜 「…話を聞く限り、内浦の怒りと一致してるね」
梨子 「てことは、その神具が使われたってこと?」
花丸 「まだそれは分かりません。でもそう考えていいと思います」
千歌 「もうすぐ分かるかもしれないんだね、この呪いを引き起こした犯人が」
花丸 「取り敢えずオラは、この神具について調べを進めるずら」
梨子 「私達も、神具のことを知ってる人がいないか調べてみるね」
ルビィ 「…いよいよ、なんですね」
曜 「あれっ、そういえばルビィちゃん、こんなことして大丈夫なの?」
梨子 「どういうこと? 曜ちゃん」
花丸 「取り敢えずオラは、この神具について調べを進めるずら」
梨子 「私達も、神具のことを知ってる人がいないか調べてみるね」
ルビィ 「…いよいよ、なんですね」
曜 「あれっ、そういえばルビィちゃん、こんなことして大丈夫なの?」
梨子 「どういうこと? 曜ちゃん」
曜 「いや、これでもルビィちゃん黒澤家の娘だし」
ルビィ 「これでもって…」
曜 「ダイヤさんとかはなるべく呪いの詳しい話について、関わらないようにしてたイメージがあるから」
ルビィ 「……。」
梨子 「黒澤家も色々疑われてるみたいだからね…」
ルビィ 「…ルビィは大丈夫なんです」
ルビィ 「これでもって…」
曜 「ダイヤさんとかはなるべく呪いの詳しい話について、関わらないようにしてたイメージがあるから」
ルビィ 「……。」
梨子 「黒澤家も色々疑われてるみたいだからね…」
ルビィ 「…ルビィは大丈夫なんです」
千歌 「大丈夫…ってどういうこと?」
ルビィ 「確かに、黒澤家内では極力呪いに関する発言をしないようにと言われてます」
曜 「じゃあ…」
ルビィ 「でもルビィはいいんです。だって…」
ルビィ 「ルビィはもう、黒澤家の人間じゃないんです」
ーーーーーー
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ーー
ルビィ 「確かに、黒澤家内では極力呪いに関する発言をしないようにと言われてます」
曜 「じゃあ…」
ルビィ 「でもルビィはいいんです。だって…」
ルビィ 「ルビィはもう、黒澤家の人間じゃないんです」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
~2年前~
ルビィ 「お母様…今なんて?」
黒澤母 「習い事を全てやめて良いと言ったのです。近頃やる気も無かったでしょう?」
ルビィ 「でも、今まで何が何でも続けさせようとしてたのに、どうして…!」
黒澤母 「あなたをおもってのことですよ、ルビィ」
ルビィ 「ルビィのことを…?」
ルビィ 「お母様…今なんて?」
黒澤母 「習い事を全てやめて良いと言ったのです。近頃やる気も無かったでしょう?」
ルビィ 「でも、今まで何が何でも続けさせようとしてたのに、どうして…!」
黒澤母 「あなたをおもってのことですよ、ルビィ」
ルビィ 「ルビィのことを…?」
黒澤母 「……それと、上京したいということでしたが、大学は東京の大学を受けなさい」
ルビィ 「で、でも! 大学はここからでも通える所にしなさいって!」
黒澤母 「確かに、黒澤家の血を継ぐものとして、本来はこの地にとどまるべきです」
ルビィ 「なら、ルビィもお姉ちゃんみたいに…」
黒澤母 「ルビィッ!!」
ルビィ 「ぴぎっ…!?」
ルビィ 「で、でも! 大学はここからでも通える所にしなさいって!」
黒澤母 「確かに、黒澤家の血を継ぐものとして、本来はこの地にとどまるべきです」
ルビィ 「なら、ルビィもお姉ちゃんみたいに…」
黒澤母 「ルビィッ!!」
ルビィ 「ぴぎっ…!?」
黒澤母 「あなたは一度、黒澤家という呪縛から開放されるべきです。今のままの環境では、あなたのためにはなりません」
ルビィ 「そんな…ルビィは…! 黒澤家の者として誇りを持って、毎日毎日…!」
黒澤母 「ルビィ、あなたは自由になれるのですよ? 私は、あなたの可能性に期待しているのです」
ルビィ 「……そういう、ことなんですね」
黒澤母 「ルビィ…?」
ルビィ 「そんな…ルビィは…! 黒澤家の者として誇りを持って、毎日毎日…!」
黒澤母 「ルビィ、あなたは自由になれるのですよ? 私は、あなたの可能性に期待しているのです」
ルビィ 「……そういう、ことなんですね」
黒澤母 「ルビィ…?」
ルビィ 「…習い事、辞めます。大学は東京に行こうと思います」
黒澤母 「…えぇ。あなたはそれで良いのですよ」
ルビィ 「私は、黒澤家の者として未熟でした。ご期待に応えられず、申し訳ありませんでした」
ルビィ 「……“お母さん”」
――私は、黒澤家から捨てられた。
私はお姉ちゃんみたいにはなれなかった。
私が、未熟だったから。
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黒澤母 「…えぇ。あなたはそれで良いのですよ」
ルビィ 「私は、黒澤家の者として未熟でした。ご期待に応えられず、申し訳ありませんでした」
ルビィ 「……“お母さん”」
――私は、黒澤家から捨てられた。
私はお姉ちゃんみたいにはなれなかった。
私が、未熟だったから。
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梨子 「…そんなことが」
ルビィ 「ルビィが悪いんです! お母さんの望むように育つことが出来なかったから…」
花丸 「ルビィちゃん、そんなこと…」
曜 「でもだったら、見返してやらなきゃ!」
ルビィ 「見返す…?」
千歌 「そうだよ! 呪いの原因を解明して、黒澤家の疑いを晴らせば!」
梨子 「うん、きっとお母さんも認めてくれるよ」
ルビィ 「……本当ですか?」
ルビィ 「ルビィが悪いんです! お母さんの望むように育つことが出来なかったから…」
花丸 「ルビィちゃん、そんなこと…」
曜 「でもだったら、見返してやらなきゃ!」
ルビィ 「見返す…?」
千歌 「そうだよ! 呪いの原因を解明して、黒澤家の疑いを晴らせば!」
梨子 「うん、きっとお母さんも認めてくれるよ」
ルビィ 「……本当ですか?」
花丸 「ルビィちゃん、一緒に頑張るずら!」
ルビィ 「…うん! ありがとう花丸ちゃん! じゃあさっそく調べに行こう!」
花丸 「あっ、ルビィちゃん!? 待ってよー!」
梨子 「…行っちゃった」
千歌 「ルビィちゃん、相当嬉しかったんだろうね」
ルビィ 「…うん! ありがとう花丸ちゃん! じゃあさっそく調べに行こう!」
花丸 「あっ、ルビィちゃん!? 待ってよー!」
梨子 「…行っちゃった」
千歌 「ルビィちゃん、相当嬉しかったんだろうね」
曜 「…ルビィちゃん、優しい子なんだ。だから、ダイヤさんみたいにはなれなかったんだ」
梨子 「…黒澤家の器じゃなかったってこと?」
千歌 「ひどいよ! だからって娘をそんなふうに扱うなんて!」
曜 「…ルビィちゃんのためにも、早く呪いの謎を解かないと!」
千歌 「そうだね…私たちがやらないと!」
梨子 「…黒澤家なら、何か知ってるんじゃないかな」
梨子 「…黒澤家の器じゃなかったってこと?」
千歌 「ひどいよ! だからって娘をそんなふうに扱うなんて!」
曜 「…ルビィちゃんのためにも、早く呪いの謎を解かないと!」
千歌 「そうだね…私たちがやらないと!」
梨子 「…黒澤家なら、何か知ってるんじゃないかな」
曜 「神具のこと?」
梨子 「うん…。この街のトップなら、この街のことなんでも知ってるんじゃないかなって」
千歌 「でも危険だよ! もしかしたら、闇の中に葬られたり…!」
曜 「ドラマの見すぎだよ千歌ちゃん」
梨子 「でも、何もないとは言いきれない」
曜 「…行くんなら、用心しなくちゃね」
梨子 「うん…。この街のトップなら、この街のことなんでも知ってるんじゃないかなって」
千歌 「でも危険だよ! もしかしたら、闇の中に葬られたり…!」
曜 「ドラマの見すぎだよ千歌ちゃん」
梨子 「でも、何もないとは言いきれない」
曜 「…行くんなら、用心しなくちゃね」
梨子 「それに私、ルビィちゃんのことも聞きたい。どうしてルビィちゃんを捨てるようなことをしたのか」
曜 「それは私も気になる。…結局、最終的に黒澤家に行くことになるのは避けられなさそうだね」
千歌 「…問題は、いつ行くかだね」
梨子 「出来ればルビィちゃんが家にいない時がいいよね。…となると」
曜 「じゃあ今度の土曜日、私がルビィちゃんを呼び出すよ。その間に2人で行くって感じでどうかな」
千歌 「…うん! それでいこう」
曜 「それは私も気になる。…結局、最終的に黒澤家に行くことになるのは避けられなさそうだね」
千歌 「…問題は、いつ行くかだね」
梨子 「出来ればルビィちゃんが家にいない時がいいよね。…となると」
曜 「じゃあ今度の土曜日、私がルビィちゃんを呼び出すよ。その間に2人で行くって感じでどうかな」
千歌 「…うん! それでいこう」
梨子 「じゃあ3日後…千歌ちゃんの家に集合で」
千歌 「うん。…じゃあ行こっか」
千歌 「パフェ食べに!」
曜 「忘れてなかったんだ…」
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千歌 「うん。…じゃあ行こっか」
千歌 「パフェ食べに!」
曜 「忘れてなかったんだ…」
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~3日後 果南宅~
果南 「…さすがに毎日みかん食べると飽きるよ。こんなに食べられるかな…」
みかん、確かに美味しいんだけど。
飽きたとは口にしながらも、不思議なことに食べる手は止まらない。
果南 「…あっ、ダイヤからメールだ。珍しいな」
果南 「……。……嘘」
果南 「大変っ…千歌達にも早く伝えないと…!」
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果南 「…さすがに毎日みかん食べると飽きるよ。こんなに食べられるかな…」
みかん、確かに美味しいんだけど。
飽きたとは口にしながらも、不思議なことに食べる手は止まらない。
果南 「…あっ、ダイヤからメールだ。珍しいな」
果南 「……。……嘘」
果南 「大変っ…千歌達にも早く伝えないと…!」
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