私的良スレ書庫
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元スレモバP「時々、事務所のアイドルが怖くなる時がありまして……」
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ちひろ「プロデューサーさん、おはようございます」
P「あ、ちひろさん。おはようございます」カタカタ
ちひろ「ふふっ、すごいやる気ですね」
P「やっぱりまだまだ新人ですからね。気合入れて頑張りますよ!」
ちひろ「それじゃ、私からはエナドリを差し入れですっ」コトッ
P「お! それでは遠慮なく……」ゴクゴク
ちひろ「無理せずがんばってくださいね。あ、私は書類の提出があるのでこれで……」
P「あはは、ほどほどにしますよ~」
ガチャ バタン
P「……」カタカタ
P(……やる気、ね)
P「……………よし、飯にするか」
ガチャ
響子「あっ、プロデューサーさんおはようございますっ」ペコリ
P「おー、響子。おはよう」モグモグ
響子「わわ、お食事中だったんですね。すみません!」
P「ん、いいよ。それよりどうかしたか?」
響子「あ、いえ。プロデューサーさんではなくってですね……」
P「ん? べつに軽い用事なら手伝うぞ」
響子「……うーん」キョロキョロ
P「誰か探してるのか?」
響子「みくちゃん知りませんか?」
P「……みく?」
響子「はい、知りませんか?」
P「ああ。朝にすこし話したけど……」
響子「……その後は、どこに行きましたか」
P「スケジュール帳をチェックするから少し待ってくれ」ペラッ
P「……ふーむ、そうだなあ」
響子「…………」
P「……」
P(……響子はどうしてわざわざ俺のとこまで訪ねてきたんだろうか)
P(連絡を入れたのにみくが返事を返さなかったのか? ……しかし、それはなんでだ?)
P(響子はみくを探しているとだけ言っていた。ただ、その用件は俺に伝えようとしていない)
P(――もしも。もしも、みくが今朝俺に何かを言ったこと響子が知っているとすれば、それはつまり……)
既に胃に重い物を入れたような感覚に陥っていますよプロデューサーさん……
響子「プロデューサーさん?」
P「ああ……悪い。みくの予定は書かれてなかったよ」
響子「そう、ですか」
P「もしかするとレッスン場に行ってるかもしれないな、見てきたらどうだ?」
響子「いえ、大丈夫です。ちょっと伝えたいことがあっただけなので」
P「伝えたいこと?」
響子「……はい。とっても大事なことだったので」
P「……」
響子「それじゃあ私はこれで失礼します」ペコリ
P「……ああ」
ガチャ バタン
P「伝えたいこと、か」
P「……」カタカタ
P(……ダメだ。また勝手に頭が考えようとしてる)
P(だが、あのタイミングで響子がみくを探しているなんて……何があったんだろうか)
P(伝えたいこと、って一体何なんだよ)
P(大したことではないと思いたい。それなのに、頭ではぐるぐると昨日からの違和感がループしてやがる)
P「……くそっ、何なんだよ」
P(――この事務所にいると、無意識のうちに気持ち悪さがずっと付きまとってくる)
P(だが俺にはその気持ち悪さの原因が分からない)
P(俺は、それを知りたいんだろうか。……たとえ、それを知ることでみんなとの関係が悪くなったとしても?)
P(それが俺の本心なのか……?)
P「……」カタカタ
P「……」チラッ
P「……もうこんな時間か」
P(考え事をしてるうちに、外も真っ暗だ)
P「…………はあ」ガタリ
P(――結局、考えても答えが出るわけもないんだよな)
P「仕事もおわらないし、今日は散々だな……」
プルルルルルルル
P「……ん? こんな遅くに電話?」
P(しかも外線から……仕事の案件か?)
ガチャ
P「はい、お電話ありがとうございます。こちら346プロダクションの――」
ザーザーザーザー
P「……? もしもし?」
P(……なんだ? 電話の向こうから変な音が響いているような気が……)
P「あの、すみません。電波の状況が悪いようなのですが――」
ザーザーザーザー
P(……いたずら電話か? だったら、もうこのまま切るか……)
P「あとで折り返してお電話させていただきます。……それでは失礼します」スッ
「……もしもし」
P(今の……女の声?)
P「失礼いたしました、お電話ありがとうございます」
「……こんな時間に突然お電話してすみません。今、お時間よろしいでしょうか?」
P「……?」
P(やっぱりいたずら電話か? それにしても気味が悪いな……)
P「あの、まずはお名前を――」
「……失礼しました。私は、○○という写真週刊誌で記者をしている者なのですが」
P(週刊誌の記者? しかも、かなり大手の会社じゃないか……)
P(もしかすると、うちのアイドル達のゴシップ記事を掴んだとかだろうか……)
P(だとしたら……マズいな)
P「我が社のアイドルがなにか……?」
「……ああ。いえ、そういった用件ではなくてですね」
P「……?」
「――そちらのプロダクションに所属していたプロデューサーが昨年度に亡くなった件について、お話を聞かせていただけないかと思いまして」
はたして本当に亡くなったのでしょうか
亡くなったということにしたという可能s
亡くなったということにしたという可能s
P「……亡くなった?」
「ええ、ご存じありませんか?」
P「……いえ、そういった話はまったく」
「……そうですか」
P「あの……。そのお話、もうすこし詳しく聞かせていただけませんか」
「……」
P「……もしもし?」
「……ああ。ええ、聞こえています」
P「亡くなったというのは、どういう意味ですか? 何があったんですか」
「……こちらの資料には、事故死と書かれています」
P「事故死?」
「……深夜に乗用車にはねられ、そのまま搬送先の病院で亡くなったそうです」
P「ひき逃げ、だったんですか?」
「……いえ、運転手の証言によると突然歩道側から飛び出してきたと」
P「……そうですか」
「――ただ、不審な点がいくつかありまして」
P「……?」
「……事故の直前、何らかの薬物を服用していた可能性があることが分かっています」
P「薬物、ですか?」
「はい。睡眠導入剤に近い成分が含まれていたことから、被害者は昏睡状態にあったのではないかと」
P「昏睡状態……」
「それから、もう一点――事故があった現場には目撃者が誰もいなかったんですよ」
P「……? どういう意味ですか」
「……そのままの言葉で受け取ってください。事故の通りには歩行者も監視カメラもなかったんです」
「おかしいと思いませんか。深夜だったとは言え、まるでそのタイミングを狙ったかのような状況だったわけですから」
P「……たしかに、少し不可解ですね」
P(電話主が言うようにあまりに出来すぎた状況だと、俺もそう思う)
P(まるで、この事故の裏に何かが隠されているかのような――そんな気味の悪さがじっとりと纏わりついている予感がする……)
P「あの、すいません。まだ頭の整理が追い付いていないんですが……」
P「あなたの口ぶりからすると――そのプロデューサーの死因が他殺であったと言いたいように聞こえるのですが……」
「……ええ。その通りです」
P「……やはり、そうなんですね」
「もっと言えば、私は346プロダクション内にこの事件の関係者が紛れ込んでいるのではないかと考えています」
P「……プロダクション内に?」
「……ええ。どんなことでも結構です。この件に関して、何か心当たりはありませんか?」
P「……心当たり、ですか」
P(――ない、と断言することは俺には出来ない)
P(今まで感じていたアイドル達の不審な言動、態度)
P(信じたくはない。だが、もしも……もしも彼女たちがこの事件と関わっているとしたら)
P(だとしたら、俺はどうするって言うんだ……?)
P「……心当たりは、なさそうです」
P(そうだ、今の俺にそんなことが出来るはずもない)
P(……俺はまだ心の中で、彼女たちのことを最後まで信じていたいと思っている)
P(――たとえ、それが真実から目を背ける結末であったとしても……)
「……そうですか」
P「お力になれなくて、すいません」
「……いえ、お気になさらずに」
P「……」
「ああ……そういえば。先ほど聞きそびれましたが」
P「……?」
「……あなたは被害者の後任に就いたプロデューサーの方ですね?」
P「ええ、その通りですが……それが何か?」
「……ふふ。もしかすると、あなたも気を付けた方がいいかもしれませんよ」
P「それは、どういうことですか?」
「……後日、そちらの事務所宛てに封筒を一通送ります」
P「あの、さっきの返事は――」
「……それでは」
ガチャ
ツーツーツーツー
P「……切れてる」
P「たしか……封筒が送られてくるって言ってたか」
P(……その中身が何かまでは教えられなかったが)
P(だが、あの言い方からすると事故に関する内容を知ることができるんだろうか?)
P「…………はあ」ガタリ
P(……前任のプロデューサーは、亡くなっていたのか)
P(あれだけ知りたかったことだったのに、それを聞いて余計に頭がこんがらがってきたな……)
P(電話主は、他殺だと言っていたが……それもまだ断言できない)
P(どうして事故が起きたのか、そしてどうして前任が死んでしまったのか、俺はまだ何も知らないままだ)
P(……それに、本当に、彼女達との間に何かがあったって言うのか?)
P「……」
P(そもそも、あの電話も疑わしいもんだ)
P(突然かけてきたあの女の言うことをどこまで信じられたもんか……)
P(ただ、気がかりだとすれば……)
『……ふふ。あなたも、もしかすると気を付けた方がいいかもしれませんよ』
P(あれは、いったい何を言いたかったんだろうか)
P(……まるで、俺の身に何かが降りかかるとでも言いたいような口ぶりだったが)
P「結局、分からないことばかりだな……」
P「はあ……あんまりこればかり考えていても、意味がないよな」
P「……今日は、もう帰るか」
P(ったく、あの電話のせいで今日は日をまたぎそうだ)
P(ノイズばっかりで声を聞こえづらかったし、心なしか耳鳴りもさっきからやまないしなあ)
P(……ん? 声?)
P「……待てよ」
P「――そういえばあの声、どこかで聞いた覚えがあるような……?」
◇
P「……」
ちひろ「プロデューサーさん、どうかされました?」
P「えっ、ああ。いえ、なんでもないですよ。ははは」
ちひろ「そうですか? 何か考え込んでいたような気がしたので……」
P「んー。ちょっと、気が抜けてるんですかね。給湯室でコーヒーいれてきます」
ちひろ「あっ、それくらいなら私がやりますよ!」
P「いや、大丈夫ですよ。気分転換に歩いてきます」
ガチャ バタン
P「……」
P(結局、昨日は色々と考えていたせいであんまり寝れなかったな)
P(仕事にも影響してるし、はやいとこ頭を切り替えないと――)
「……だってさ……でも……」
「そう……たぶんあれは……」
P「……ん?」
P(向こうから誰かの声がするけど……給湯室で話しているのか?)
P「……?」チラッ
加蓮「……だから、今度の20日が集会になったんだね」
凛「うん。響子が伝達役だったって未央から聞いた」
加蓮「まあ、そっちの件はみくちゃんが悪いんだけどさ~」
凛「加蓮の言いたいことも分かるよ。……やっぱり、ちょっと気が滅入るよね」
加蓮「……うん。ほら、前の集会のときもアタシ気分悪くなっちゃったし……」
凛「でも、みんなで決めたことだから……」
加蓮「それは、分かってる……つもり」
凛「だったらいいけど……万一、加蓮が集会の対象にでもなったら――」
加蓮「やめてよ。縁起でもない……」
P(……集会? あいつら、何の話をしてるんだ?)
加蓮「今度のも、いつもと同じ時間から?」
凛「そうみたい。夜の9時からレッスン場でだって」
加蓮「……そっか。うん、わかった」
凛「私は仕事で行けないかもしれないけど、大丈夫?」
加蓮「……何かあったら奈緒に頼るよ」
凛「……そうだね」
P(何かの集まりがあるみたいだが……いったい何の話をしてるんだ?)
P(くそ、よく聞こえないな……)
ガタッ
凛「……誰?」
加蓮「なに、どうかしたの?」
凛「うん。今、入り口の方から音がしたから」
加蓮「……やめてよ、そういうの」
凛「ちょっと見てくる」
加蓮「……うん、わかった」
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