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元スレハルヒ「キョンTUEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!」 キョン「分裂するぞ」
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α
キョン「なんだよ?」
ハルヒ「いやだから、確かにあたしは言ったわよ? “来れる日は”毎日来ること、って」
ハルヒ「あれから一度も来てないけど!!? もう五日経っちゃうじゃない!!!」ドーン!
キョン「逃げられたな」ハハハ
ハルヒ「笑えないわよ!!? ああ、もうなんてことなの! せっかく見込みのある子だと思ってたのに」
キョン「ふむ。これだけ休むとなると『ヤスミ』じゃなくて『休み』だな。なーんて」ハハハ
ハルヒ「おもしろくないわよ!!」ズビシッ!!
キョン「目がっっ!!?!?」ギャァアア!!
ハルヒ「今日来なかったらどうしようかしら……再募集をかけるしかないかぁ」
キョン「まぁまぁ、ヤスミにだって都合はあるさ」
ハルヒ「SOS団よりも大事な!?」
キョン「道端に落ちてる小銭を探すよりも大事な」
ハルヒ「例えが意味わかんない上に、それそこまで大事じゃないし!」
キョン「まぁまぁ、気長に待とうぜ。その内ヒョッコリ来るさ」
ハルヒ「むぅー」
キョン「お前の方の準備は出来てるのか? 入団試験とかいうやつ」
ハルヒ「百次試験がまだ準備中なのよねー」
キョン「十分すぎるわ。本当に入団させる気あんのかお前」
ハルヒ「当然!! むしろこれぐらい団員なら突破出来て当然だわ!!」
キョン「『第六十七次試験 ひよこのオスメスの鑑定試験』……これ関係あるか?」
ハルヒ「頭ん中覗くなーっ!!!」
キョン「まあ俺は資格持ってるけど……」
ハルヒ「あるのっ!?!?」ガーン!
ハルヒ「来てるかしら? 来てるわよね? さすがに、うん」
キョン「杞憂だ杞憂。来るときゃ来るんだから待てって」
ハルヒ「そんな楽観的な、悠長なこと言ってられないわよ!! 時間は有限なんだから!!」
キョン「はいはい、っと……あ?」ガチャ
ヤスミ「あっ、おかえりなさいませっ! 先輩っ! フフ!」
ハルヒ「ヤスミちゃん!! やっと来たわね!! 待ち侘びていたわよっ!!」
キョン「来てたはいいが、なにを着て―――」
ヤスミ「メイドでお出迎えしてみました! 朝比奈先輩にご教授いただいて!!」
朝比奈「ご、ご教授なんてそんな、大したものじゃ……」テレテレ
ヤスミ「どうですか先輩っ! 似合ってますか!?」
キョン「あー、にあっ―――」
ヤスミ「いやー! そこまで褒めていただかなくても!! お気持ちは大変嬉しいです!!」
キョン「あの―――」
ヤスミ「そうだっ! すいません! 五日ほど姿を現せず連絡もしないで……」
ハルヒ「それはもうこの際いいわ!! そこまで急いてもなかったしね!!」
キョン「どの口が言うんだ」
ハルヒ「ただ! たっぷり時間があったからある程度入団試験は考えてきたわよ!!」
ヤスミ「おおっ! ということは……今すぐに?」
ハルヒ「もちろんっ! さっそく『第一次試験 マラソン大会』やるわよっ!」
ハルヒ「みんなも参加だからねっ!」クルッ
古泉・朝比奈「「えっ」」
キョン「はい、ユニフォームチェーンジ」パチッ!
朝比奈「ひいっ、はぁっ、ふぅっ、ふぅ」ゼエゼエ
ハルヒ「みくるちゃん! 諦めちゃダメよ!! 団員たるもの基礎体力はつけとかないと! 先行ってるわよ!」タッタッタ!
ヤスミ「先輩っ! ファイトですっ!! あたしも頑張ります!! それではっ!」タッタッタ!
朝比奈「ひえぇーん!」
キョン「朝比奈さんを5周抜かしするハルヒ、についていくヤスミ。中々骨があるんじゃないか」トットット
古泉「その涼宮さんを背面走りで半周差をつけるあなたは……」タッタッタ
キョン「俺はこうやって走る方が早いんだよ。お先ー」
古泉「既に30分以上は走っていますが……もしや涼宮さんは彼を抜かすまでやめないのでは……?」ハッ!
ハルヒ「待て―っ!! キョーン!! 何人たるものあたしの前は走らせないわよーっ!」ダダダッ!
ヤスミ「ぺ、ペースアップ? さ、さすがはSOS団の団長……ついていきますっ!」ダダダッ!
古泉「もはや本来の目的をお忘れになっているような……」
長門「40分経過」ペラッ
古泉「計測員である長門さんにお尋ねしたいのですが、あとどれくらい走ることになりそうですかね?」
長門「……わたしの予想では」
朝比奈「ひぃ。ふえっ、はぁっ、へぇ」ヘロヘロ
長門「日は跨がないと思われる。つまりあと8時間内には終わる」
朝比奈「ひえぇえ……」フラッ
古泉「朝比奈さーん!! お気を確かに!! あぁっ、白目を剥いて……」ガシッ
キョン「はっはっは、なんなら片足だけで勝負してやろうかー?」
ハルヒ「な、なめるんじゃないわよ!! このぉーっ!!!」ドドドッ!
ヤスミ「! ま、まだ上がる!? ちょ、待っ、えぇええぇええ!?」ドドッ!
ハルヒ「はっ、はっ、はっ……ふぅー」
ヤスミ「は……は……は……スゥ、はぁー……」グデッ
朝比奈「」
ハルヒ「……や、やるわねみくるちゃん。あれだけ走って息一つ乱さないなんて」
ヤスミ「さ、さすがです朝比奈先輩!!」キラキラ
古泉「多分違うと思いますが!!? 息乱してないんじゃなくて、息してないんですよ!!」ガーン!
長門「……」チョン
朝比奈「っ……はぁ! あ、あれ? ここは?」
キョン「残念だったなハルヒ。結局俺に追いつけずじまいかー」ニヤニヤ
ハルヒ「うぐぐ……ど、同条件じゃなかったからよ! あたしだって後ろ向きで走った方が早いし!」
キョン「もっかい走るか?」
ハルヒ「望むとこ―――」
古泉・ヤスミ「「あの!」」
ヤスミ「あ、すいません。どうぞ」
古泉「失礼。涼宮さん。彼との決着も非常に興味あるのですが、まずはヤスミさんの結果をですね……」
ハルヒ「ヤス………………ハッ!」
古泉「(絶対今思い出した顔してるーっっ!!!)」ガーン!
ヤスミ「あ、あの……ど、どうでしょうか!」
ハルヒ「あーうんうん。しかと! 見てたわよあなたと優美な走り!!」
キョン「ずっとすぐ後ろにつけてたから視界にも入ってないだろ」
ハルヒ「ヤスミちゃん! まず一次試験は突破よ!! おめでとう!!」
ヤスミ「やった!! やりました!!」ワーイ!
ハルヒ「ただ先は長いわよ? まだまだまだまだ! 試験はあるからね! それを覚悟しておくこと!」
ヤスミ「はい! もちろんです!」
ハルヒ「あんたたちもね!」クルッ
古泉・朝比奈「「えっ」」
キョン「よかろう。受けて立つ」
ハルヒ「まだ少し時間あるから続けて二次、三次試験やっちゃうわよっ!」
ヤスミ「はいっ! お願いします!!」
朝比奈「も、もうヘトヘトですぅー……」
古泉「ちなみに試験内容は?」
ハルヒ「『第二次試験 SOS団忠誠心試験』 『第三次試験 サバイバルサドンデス』よ!!」
朝比奈・古泉「「二次と三次の差が酷いっ!!」」ガーン!
ヤスミ「忠誠心試験、ですかっ!?」
ハルヒ「そ。これは簡単よ。SOS団に対する忠誠を示す行為を取ってもらえばいいわ。たとえば……」
長門「……」ペラッ
ハルヒ「有希っ! この子はSOS団に必要不可欠なクール系無口の枠をちゃぁんと理解してるわ!! 合格!」
ヤスミ「なるほどっ!」
朝比奈「ハッ! す、涼宮さん! マラソンでのど渇いてませんか? 今すぐお茶入れますね!」タタタッ
ハルヒ「うんうん! それよみくるちゃん! あなたに求めているものは! 合格!」
キョン「お前へのゴマすり対決みたいになってんじゃねえか」
ヤスミ「むむ。でしたらあたしは……そうだなぁ……あ!」
ヤスミ「んっと……」ゴソゴソ
ハルヒ「?」
ヤスミ「これをお納めください! あたしが個人的に不思議だと思うものを持ってきました!」
ハルヒ「なるほどね! 来なかった五日間はこれのために……で、なにこれ?」
キョン「ん? そりゃ『大怪獣ギャオ―――」
ヤスミ「分かりません!! ですがとても不思議なモノだと思います!! 直感です!」
ハルヒ「ううん、うーん……まぁ、確かに……じゃ……合格?」
キョン「聞かれてもお前の基準は知らん」
ハルヒ「じゃ、合格で!」
ヤスミ「わーい!」
古泉「えっと僕は…………」
古泉「」
ハルヒ「」
朝比奈「うぅ……」ヒリヒリ
長門「……」
キョン「やるじゃねーか新人。まさかお前がここまで残るとは―――」
ヤスミ「さすがは先輩。なんというか……さすがです!」
キョン「……」
ハルヒ「……ハッ! あまりの激痛に少し意識を失ってたわ!」
キョン「ハルヒ。なにがサバイバルサドンデスだ。これただの『激辛シュークリームロシアンルーレット』じゃねえか」
ハルヒ「言い換えたらサバイバルじゃない! 現に古泉くん脱落してるし!」
キョン「脱落するほどの辛さなのか?」
ハルヒ「……いや、実はこれ仕込んだのちょっと前なのよね? だから、その、ね? むしろまだ今日なだけマシっていうか……」
キョン「……消費期限」oh
ハルヒ「……」グッ
キョン「そういう意味じゃむしろ古泉はアタリってわけか」ハッハッハ
ハルヒ「そうなるわね! さすが副団長!!」ハッハッハ!
古泉「わ、笑い事では……はうっ!」ゴロロロロ
ヤスミ「あのっ! 三次試験の結果は……?」
ハルヒ「合格! 危機回避能力の高さが高得点だわ。不思議と対峙する以上、危険はつきものだからね!」
ヤスミ「わーい!」
キョン「適当すぎる。まぁ、言うだけ無駄か……ハルヒ、今日はここまでだろ?」
ハルヒ「そうね! もう暗くなってきたし、残りは後日ってことで今日は帰りましょ!!」
ハルヒ「一日で第三次までやれるなんて良いペースだわ!」
朝比奈「あ、あの……あとどれくらいあるんですか?」
ハルヒ「うーん。まだ途中だけど、今は百次試験の内容を考え中なのよねー」
朝比奈「…………えっ?」
キョン「おーい古泉、帰るぞー。立てるか? いや立つんだ」
古泉「例によってスパルタ……くっ、大丈夫です。家まではなんとか……」フラッ
キョン「古泉、たまには飯でも食いに行くか? 14、5先の駅の近くなんだが……」
古泉「こんな時に!?!? というか場所遠すぎませ―――」
長門「行く」
古泉「……」ゴロゴロピー
キョン「長門も行く気だし、この際全員で―――」
ヤスミ「先輩っ、先輩っ!」クイクイ
キョン「……なんだよ?」
ヤスミ「あの、お願い事があるんですが……いいですか?」
キョン「俺に?」
ヤスミ「先輩に、ですっ」
キョン「……なん―――」
ヤスミ「あのですね……」
ハルヒ「キョーン? 有希と古泉くんとご飯行くって!? それならあたしとみくるちゃん、となんならヤスミちゃんも―――」
ヤスミ「先輩、あたしとデートして下さい!!!」
ハルヒ「―――へえっ!!?!?!?!?!?」
朝比奈「ええっ!!?!?」
長門「……」
古泉「なんと……」
キョン「…………」
キョン「え、嫌だけど」
ハルヒ・朝比奈「「ええぇぇえぇぇえぇええぇええええええぇぇっ!!?!?!??!?」」ガーン!
ここまでー
あと一回投下して終わりになると思います。
お付き合いありがとうございます。
あと一回投下して終わりになると思います。
お付き合いありがとうございます。
一応ある程度書けてはいるので、早ければ今週中に投下したいと思います
β
橘「はい。北高まで……えっ? あ、いや、あたしたちは北高生ではないんですけど、えーっと」
佐々木「えい、えい……ふぅん。こんな感じか」
藤原「? 何をやっている?」
佐々木「いやね。僕は今『力』を失っているわけだから何もできないわけじゃないか」
佐々木「確認のため、試しにキミに向けてエネルギー的な何かをぶつけてみようと思ったんだけど……」
佐々木「何も起こらなくて新鮮な感じだと思っていたところだよ」
藤原「聞き捨てならないことを言わなかったか!!?!? 僕に!? エネルギー的な?? だと!!?」
佐々木「まあまあ、落ち着きなよ藤原くん」
藤原「くっ……どの口が。まったく」
佐々木「涼宮さんの可愛らしい寝顔でも見て落ち着き給え。ほら」
ハルヒ「スー……」
藤原「いらん。それよりも……さきほど言っていた失われた『力』は涼宮ハルヒの方に還元されつつある。というのはどういう意味だ?」
佐々木「言葉のままさ。どうやらキョンは統合した『力』を涼宮さんに持たせたかったらしい」
佐々木「奇しくも『力』を統合させるという目的は同じだったようだ」
佐々木「感じるかい? 今の僕には分からないけど、涼宮さんの『力』が徐々に大きくなっているのを」
藤原「…………言われて、みれば?」
橘「そんな……感じがしないでも……ない?」
佐々木「くつくつ。そのうち、このタクシーごと爆発したりしてね。まぁそこは涼宮さんの良識と僕たちの運に賭けるしか他ないね」
藤原「……冗談じゃない」
佐々木「僕の『力』の消失は一時的なものに過ぎない。いや、消失というのも語弊があるのかな」
佐々木「藤原くん。収まるべき『器』から放出された『力』はどうなると思う?」
藤原「別の『器』…………そういう魂胆で、あの男は」
佐々木「くつくつ。あくまで仮説にすぎないよ。涼宮さんではなく、そのまま僕に戻ってくることもあったかもしれない」
藤原「賭けだったという訳か?」
佐々木「まあ、キョンならなにかしらの確信を持っていてもおかしくはないけどね」
佐々木「ただ『力』が『器』を必要としているという根拠ならば……」
藤原「あんたの生まれ変わり……だろう。涼宮ハルヒというイレギュラーが現れるまでは『器』はあんたしかいなかったのだから」
佐々木「ご名答」
藤原「アンタは……アンタは『力』によって、『力』を収めるための『器』という役割を担うために……」
佐々木「アカシックレコード、運命の輪、神の意志……藤原くん。キミはキミの生まれた意味を正しく理解できるかい?」
藤原「っ……!」
佐々木「僕は、僕がなんのために生まれ存在するのか、なんて数世紀も前に答えを出しているよ」
佐々木「誰でもない。ただ僕のために生きる。それだけさ。藤原くん、もしかして同情でもしてくれてたのかい?」
藤原「そ、それは……っ!」
佐々木「くつくつ。僕は『力』の“せいで”ここに存在しているんじゃない」
佐々木「『力』の“おかげ”で今ここに、こうしているのさ。僕の存在理由は『力』に依存なんてしていない」
佐々木「分かってくれたかい? 優しい優しい藤原くん」
藤原「っ、茶化すのはやめろ。それに別にあんたの事情なんて気にかけていない」プイッ
佐々木「ああは言うけどね、橘さん。ちょいと頭の中を視ればそりゃもう―――」
藤原「ええい!! 今はそんなことできないだろう!! それにまだ油断や余裕を持てる状態ではないんだろう!」
佐々木「その通りさ。キョンなら、いや、彼らならまたこの世界に戻ってくるだろう」
佐々木「その時までにコトが済めばいいんだが……そうならなかった時は」
佐々木「いよいよ“誰かや何か”の犠牲がでるだろうね」
橘「っ……!」ゾクッ
佐々木「僕自身、それに期待しているのも確かだ。ワクワクしているよ」
佐々木「彼と―――また会うことができることを」
キョン「――――――」
キョン「(……どのくらい時間が経った? 何秒? 何時間? 何日何年だ?)」
キョン「(時間の感覚がない……それどころか、身体の感覚すら……)」
キョン「―――」
キョン「(俺は……まだ生きてるのか? 生きていると言えるのか?)」
キョン「―――」
キョン「(…………)」
キョン「(……佐々木に出会う前もこんな感じだった気がする)」
キョン「―――」
キョン「(……なんだ、寂しいのか。俺は。孤独だと、思ってるのか)」
キョン「(この期に及んで、あれだけの時を生き、それでもなお……)」
キョン「―――」
キョン「(生きたい、と。傲慢にも思っちまってるわけか……)」
キョン「―――」
キョン「(……だが、このまま俺が生きようが死のうが誰にとってもどうでもいいことだ)」
キョン「(だったら、俺はもう……なにもせずこのまま……)」
キョン「(何もかもが終わっていくのをただ待っていよう)」
キョン「―――」
『』
キョン「―――」
キョン「――――――」
キョン「(………………)」
『』
キョン「(……あぁ)」
キョン「(……ただ待っていよう)」
キョン「(なんて、思ってはみたものの……)」
キョン「―――」
キョン「(そんな柄じゃねぇってのは、自分が一番よく分かってるはずだ)」
『』
キョン「―――」
キョン「(こんなトコで……このまますべてが終わるのを待つ……??)」
キョン「―――」
キョン「(ハルヒに聞かれりゃ死刑は免れんだろうな……あぁ)」
『』
キョン「―――」
キョン「(……終われ、ないよな)」
キョン「(終わっていいわけ……ないんだよな)」
キョン「―――」
『はやく戻ってきなさい! キョン!』
キョン「―――」
キョン「(さっきから……声が聞こえてる気がするんだよ)」
キョン「(やかましい目覚ましなことこの上ない、どっかの誰かの声がよ)」
キョン「(……あぁ、そうだ。きっとそうだよな)」
キョン「(問題全投げして一人悠々とこんなところでフラフラしてていいわけがねえ)」
キョン「(まだ……まだあの世界じゃきっと、なにも解決してねえ。終わっちゃいねえ)」
キョン「(終わった気でいるのは……俺一人だ)」
キョン「(……会いたいんだ。まだ……またあいつらに会いたいんだ)」
キョン「(まだまだ、話し残したことも……やり残したことも山のようにあるんだよ)」
キョン「―――」
キョン「(帰る……帰るんだよ。あの世界に!)」
キョン「―――」
キョン「(動かねえフリしてんじゃねえ!! 俺の体だろうが!! 動け!!)」
キョン「―――」
キョン「(叫べ!!! 吼えろ!!!! 誰かに聞こえるはずだ!!!!)」
キョン「(諦めてんじゃねえ!!! てめえのトコの団長ならそう言うだろうがよ!!)」
キョン「――――――」
キョン「(待ってろよハルヒ!! 情けない俺に闘魂を入れ直す準備をしとけ!!)」
キョン「(長門!! 今一番無理させちまってるはずだよな! 不甲斐ない俺を笑ってくれ!!)」
キョン「(朝比奈さん!! あなたを置いて、こんなところにいる俺をどうかお許しください!)」
キョン「(古泉!! SOS団の屋台骨はお前だ!! そっちの世界の存続はお前に頼んだぞ!!!)」
キョン「――――――」
バキッ
キョン「―――」
キョン「(動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け!!!!)」
キョン「―――」
キョン「(叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ!!!!)」
キョン「―――」
キョン「(誰かに!!! 知らせるんだ!!! 俺は!! 俺は!!!)」
キョン「(ここにいる!!!!!!!)」
バキバキッッ!!!
キョン「(どんな無様でも、情けなくてもいい!)」
キョン「(誰に助けを求めようが、恥を晒そうが!)」
キョン「(俺は絶対に元の世界へ帰る!!! ただそれさえ考えておけば後は!)」
キョン「――――――」
キョン「(動け叫べ動け叫べ動け叫べ動け叫べ動け叫べ動け叫べ動け叫べ動け叫べ!!!)」
キョン「(ふっ、おぉおぉおおぉおぉおおぉおおおっっっ!!!!!」
キョン「(っぉぉおぉぉおぉおおぉおおぉおおぉぉおおぉぉぉおぉぉおお!!!!)」
キョン「――――――」
キョン「(おぉぉおおおおぉおぉぉおぉおおおぉぉおおおおぉおおおぉおおぉおおおお!!!!)」
キョン「(―――とどけっ!!!!!)」
バリンッッッッ!!!!!!!!!!!!!!
キョン「―――――――――あ」
「待ち侘びたでしょ!? いや待ち侘びたと言いなさい!! ついに! ついにあたしたちは成し遂げたわ!!」
「偶然の産物ではありますが、我々の目的は無事達成されたようですね」
「えへへ、お久しぶりです。キョンくん」
「……また、出会えた」
「くつくつ……ではこの再会を祝し、僕たちが何者なのか敢えて言おう。僕たちは――――――」
ハルヒ・佐々木・古泉・朝比奈・長門「「「「「SOS団異世界支部!!!!!」」」」」
キョン「あ……あ……」
ハルヒ「随分待たせたわね!!!! 当然、異世界人枠はまだ開いてるわよね!?」バンッ!
佐々木「どうやら、向こうの僕と大変なことになってるみたいだね、キョン」ババンッ!
消失した世界で、彼らは今も『彼』の幻影を追い続けている
P.N 明日の夕食はカレーがいい
涼宮ハルヒの分裂 完
というわけで長々とかかりましたが分裂 完です。
不定期更新にも関わらず、読んでいただいた皆様方
お付き合いいただきありがとうございました!
不定期更新にも関わらず、読んでいただいた皆様方
お付き合いいただきありがとうございました!
乙!
消失組が出てくるの良かった
けどいくつかよく分からんのがあるがこのシリーズが全部もう完結ってことなの?
消失組が出てくるの良かった
けどいくつかよく分からんのがあるがこのシリーズが全部もう完結ってことなの?
>>283
密かにそれを期待してた
密かにそれを期待してた
可能であれば、驚愕以降も書いて欲しいななんて淡い希望を口にしてみます
すいません。レスの方ありがとうございます。
続きはあるのか、という声に対しましては……
もちろん! 現在も少しずつ書いていってます!
このスレで終わりかのような書き方をしてしまい、申し訳ありませんでした。
よろしければ、是非、次の『驚愕』の方もよろしくお願いいたします
続きはあるのか、という声に対しましては……
もちろん! 現在も少しずつ書いていってます!
このスレで終わりかのような書き方をしてしまい、申し訳ありませんでした。
よろしければ、是非、次の『驚愕』の方もよろしくお願いいたします
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