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    元スレハルヒ「キョンTUEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!」 キョン「分裂するぞ」

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    1 :


    「わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身をつくしても 逢はむとぞ思ふ」

    「……」

    「……」

    「―――」

    「……漸くだね。永劫とも感じた時は終わりを告げ」
















    「春風と共に、君に会いに行くよ―――」






























    「―――キョン」

    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1496727295

    2 = 1 :


    部室


    キョン「…………」ウトウト

    ハルヒ「―――というわけで、ってキョン!! ちゃんと聞いてた今の話?」

    キョン「ん? 聞いてた聞いてた。バッチリ聞こえてたぞ」

    ハルヒ「じゃあ復唱してみなさい!」

    キョン「『ちょっとお母さん! 目分量で入れちゃダメって何回言えば―――!』」

    朝比奈「ほぇ?」

    古泉「おや?」

    長門「……」ペラ

    ハルヒ「~~~っ! なにを復唱してるのよあんたぁああぁああ!!!!」バチンッ!!

    キョン「あづぁ!?」ドッタン!

    朝比奈「ひえぇっ!!」

    ハルヒ「見てた!? 見てたのねこのど変態ストーカー!! 団長のプライベートを侵害するとはいい度胸じゃない……っ!」ワナワナ

    キョン「違う、見てたわけじゃない。お前を見ただけで分かってしまうんだ。だって俺は」

    キョン・ハルヒ「「メンタリストだから」」

    ハルヒ「……通じるとでも?」ニコッ

    キョン「……ホントなのに」

    ハルヒ「なら頭に新しい情報を叩きこんだげるわ!! 春休み最終日はフリマに行くから予定を空けておくこと以上うぅうううぅう!!!」メリッッ!!

    キョン「いぎゃぁああぁああああ!!! 頭がぁああああああああ!!!!」バッタン!

    朝比奈「は、はわわ……大丈夫ですか?」

    古泉「余計なことは、口走るものじゃありませんね」ンッフ

    長門「……」ペラ

    3 = 1 :


    ハルヒ「まったく……どこぞのアホが春眠暁を覚えないせいで同じことを二回も言わなくちゃいけないなんて」

    朝比奈「しゅん、みん……?」

    古泉「春眠暁を覚えず。春の陽気に当てられて朝になっても眠っている様のことですよ」

    朝比奈「あ、そういえば授業で聞いたことあります。古文書ですよね??」

    古泉「古文書……?」

    キョン「失礼な。俺は寝てなんかいないZzz……」

    朝比奈・古泉「「言ってる途中で!!?!?」」ガーン!

    ハルヒ「コラ!」ゴチン!

    キョン「いてぇ」

    ハルヒ「もっかい言ったげるから耳の穴かっぽじってちゃぁーんと聞いてなさい!」

    ハルヒ「春休み最終日、フリマに行きます! 本当は出品する側に回りたかったんだけど、申し込みの時間がなかったのよ」

    ハルヒ「で、今度やるときは是非出品したいから現地の下見と、おもしろいものがあったらジャンジャン買いましょ!」

    キョン「要するにお買い物に行くわけだろ」

    ハルヒ「下見が重要なのよ!! 下見が!! あ、それと各々今の内から家でいらないものを集めときなさい!」

    キョン「ゴミ箱でも漁ればいいのか?」

    ハルヒ「いらないものでいて、価値がありそうなものよ!! ただのゴミなんかもってきたら承知しないんだから!」 

    キョン「そいつは参ったな。フリマに行った時にいらないものを買うとしよう」

    古泉「ただの転売ですね……」

    ハルヒ「みくるちゃんも一目惚れして買ったけど結局そんなに使ってない服や雑貨の整理を済ましておくこと!」

    朝比奈「ひゃっ!? す、すいませんー!」

    4 = 1 :


    ハルヒ「有希は何かある? フリマで売って価値が出そうなもの!」

    長門「価値…………」

    長門「朝倉涼子?」

    ハルヒ・朝比奈「「人身売買っっ!!!!」」ガーン!










    古泉「僕も、家で手つかずのボードゲームの整頓を行いましょうかね」

    キョン「誰も買わんだろ、そんなコアなボードゲーム」

    古泉「コアだからだこそ、ですよ。どんな界隈にもマニアと呼ばれる人種は存在します。僕のようなね」

    キョン「そのマニアが手放すレベルものなんだろ」

    古泉「対戦相手がいないもので」ハハッ

    キョン「……橘にでも相手してもらえ」

    古泉「おや……あなたから橘京子の名が聞けるとは思えませんでしたよ」

    キョン「このタイミングで俺が話題に出す意味……もちろん分かるよな?」

    古泉「……橘京子を含む、敵対勢力の消息が不明……あなたでも掴めていないのですか?」

    キョン「雲隠れしやがった。もとのアジトはもぬけの殻さ」

    古泉「このタイミングでの拠点を変更する意味は……」

    キョン「奇襲とか」

    古泉「んっふ。それは困りましたね。こちらとしてはなんの対策もできていないというのに」

    キョン「嘘つけ。コソコソ何やら仕込んでんのはバレてんだよ」

    古泉「あなたにバレていても、敵方に情報が渡らなければいいんですよ」

    キョン「やれやれ……どいつにもこいつにも。慌ただしい春の訪れ、か」

    5 = 1 :


    コンコン


    ハルヒ「誰かしら? はいどうぞー!」

    朝倉「こんにちわ。長門さんいるかしら」

    キョン・ハルヒ「「なんだ朝倉(さん)か……」」フゥ

    朝倉「そこ、なに露骨にがっかりしてるのよ。失礼が過ぎるわよ」

    朝比奈「噂をすれば朝倉さんですね」クスッ

    長門「何か用?」

    朝倉「あ、長門さん。実は今日買い物に付き合って欲しくてお願いに来たんだけど……」

    キョン「ふっ、朝倉よ。どうやらお前も向かうようだな……『スーパー平安時代!!』へ」

    朝倉「ふふっ、当然よ。なんせ今日は……全品半額セールなんだから!!!(1000円以下の商品に限る)」ゴオォ!

    ハルヒ「毎度毎度セールやってるけど……よく潰れないわねあのスーパー」

    朝比奈「わたしはあの人ごみで潰れちゃいそうです……」

    朝倉「で、お一人様一品限りの商品とかあるから長門さんにお手伝いを頼もうかと思って」

    長門「……分かった」

    朝倉「ありがと、長門さん」

    ハルヒ「まったく。華の女子高生がよくもまぁそこまで主婦感を出せるものね、朝倉さん」

    朝倉「あら。あなたから『華の女子高生』なんて言葉が聞けるなんて思いもしなかったわ、涼宮さん」

    ハルヒ「あたしはちゃーんとSOS団という場所で青春を送ってるもの!! ね、みんな!!」クルッ!

    長門「……」

    朝比奈「……え、と?」

    古泉「……」ニコッ

    キョン「カヒュー……カヒュー……」

    ハルヒ「応答なし!!!? キョンにいたっては何!? そんなになる悪環境だとでもいいたいわけ!!?」ガーーン!!

    6 = 1 :


    朝倉「まぁ、そういうわけだから長門さんは今日少し早く帰ってもいいかしら?」

    ハルヒ「他ならぬ母倉さんの頼みじゃ仕方ないわね。いいわよ」

    朝倉「誰が母倉さんよ!」

    ハルヒ「あ、そうだわ! 朝倉さんにも言っとかないと!」

    朝倉「なにかあたしに言うことが?」

    キョン「は、ハルヒ! お前まさか本気で朝倉をフリマの商品に……!」ガタガタ!

    朝比奈「ひ、ひえぇ……!」

    古泉「それはいかがかと……」

    長門「惨い」

    ハルヒ「違うわよ!!! 普通に一緒に回る誘いをしようとしただけっ!!!」

    朝倉「フリマ……あぁ、春休みの最終日に開催されるやつね。みんなで行くの?」

    ハルヒ「そっ! 掘り出し物があったら買うし、今度またフリマが開催されたら出品者側に回りたいからその下見も!!!」

    朝倉「なるほど。この団が好きそうなイベントだこと……了解、予定を空けておくわ」

    朝倉「それじゃ、長門さん。あたしも委員会が終わる頃にまた来るから、買い物付き合ってね」

    長門「分かった」

    朝倉「じゃあ、失礼するわ」バタン

    ハルヒ「朝倉さんも一緒に行けるみたいだし、これは行動の幅が大いに広がったわね!」

    古泉「そろそろ、朝倉さんにもそれ相応のポストを用意するべきでは?」

    キョン「ちょっと待てい。その前に平団員兼雑用の俺の昇格をだな―――」

    ハルヒ「古泉くんナイスアイデアだわ!! 何か考えとくわ!! 名誉顧問は鶴ちゃんだから……」

    キョン「おい」

    7 = 1 :


    「それじゃあ、行ってくるよ」

    「お、お気をつけて……」

    「……」

    「ああ、キミたちも己が信じることをすればいい。僕はキミたちを信じているよ。そうだろう、藤原くん?」

    「…………ああ、分かっているとも」

    「頼もしいね。では、また後程」

    「良い土産話を持って帰るよ―――」

    「……行っちゃいましたね」

    「……行ったな」

    「……始まるんですか? ついに」

    「……いや、始まりなどしない」

    「―――終わらせるの」

    「く、九曜さん……いたんですか」

    「いるわよ―――ずっと――――――……どこにだって」

    「……ハァ、橘。僕も準備の最終段階に取り掛かる。お前も、自分のすべきことをしろ」

    「それが、僕たちがここにいる理由……利害の一致だろう」

    「……はい」

    「―――」

    「…………佐々木さん」

    8 = 1 :


    ここまでー


    前スレ

    ハルヒ「キョンTUEEEE!!!!」
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1440765266/

    ハルヒ「キョンTUEEEEE!!!!!」 キョン「退屈しないだろ?」
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1441618557/

    ハルヒ「キョンTUEEEEEE!!!!!!」 キョン「暴走するなよ?」
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1444835920/

    ハルヒ「キョンTUEEEEEEE!!!!!!!」 キョン「消失してるぞ?」
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446966133/

    ハルヒ「キョンTUEEEEEEEE!!!!!!!!」キョン「動揺してるな?」
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450521607/

    ハルヒ「キョンTUEEEEEEEEE!!!!!!!!!」 キョン「憂鬱入ってるよなぁ」
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455258389/

    ハルヒ「キョンTUEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!」 キョン「陰謀だろうな」
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1462708290/

    ハルヒ「キョンTUEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!」 キョン「憤慨してみたり」
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1482558156/l50


    9スレ目です。あと数える程ですが、よろしくどうぞ

    9 :

    おつ!待ってた!

    10 :

    乙!
    今回も期待してる

    11 :

    きゃっほーい!待ってたかいあるぜ!

    12 :

    今ワンパンマン全話見終わってソールイーター全話みて長門有希ちゃんの消失全話見る予定ですオススメの終わったアニメ在りませんか

    13 :

    >ハルヒ「キョンTUEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!」 キョン「分裂するぞ」
    キョンはいつも分裂してるじゃんww

    14 :

    >>13
    キョン・キョン子「「そうだっけ?」」

    15 :

    >>13
    キョン>1「そうだっけ?」

    キョン>2「そんなことないよな?」

    キョン>3「そうだぞ」

    16 :

    原作を分裂まで読んでないのについにこのスレに追いつかれてしまった……あ、立て乙。

    17 :

    分裂よりすげぇことしてんだろお前

    18 :

    キョンにとっての分裂は六道ナルトが影分身するくらい大した事ないな。

    19 :

    待ってましたぁ!

    20 :

    18時から投下しますー

    21 :

    りょうかい

    22 = 20 :

    とうかー

    23 = 20 :


    キョン「……Zzz」

    キョン「……」ジリジリ

    キョン「……z」ピクッ

    キョン「……!」バッ!!

    キョン「っ……はいっ!」ガシッ!

    キョン「あははー! キョンくん起きた―!! 目―さめたー?」

    キョン「ああ、一瞬で醒めたよ。やれやれ、春休み最終日だって言うのに朝から騒がしいな」

    キョン「今日は、フリ、フリ……ふりかけ?」

    キョン「フリマ。フリーマーケットな。なにか面白そうなモンがあったら土産に持って帰ってきてやるよ」

    キョン「わーーい!! お土産だー!」ピョンピョーン!

    キョン「ふぅ……さて、準備するか」

    キョン「(…………ん? なんだ?)」ザワッ

    キョン「……『佐々木』か?」

    キョン「…………いや、まさかな」




























    「♪~」

    「いつぶりになるんだろうね。去年? 1年? はたまた半世紀か……なんにせよ」

    「心躍るのは、キミが僕の『親友』であるからなのかな? くつくつ」

    24 = 20 :


    キョン「いってらっしゃーい!」ブンブン!

    キョン「行ってきー」シュン!






    キョン「こんちはー」シュン!

    古泉「おや、こんにちは」

    朝比奈「あっ、キョンくん。こんにちはぁ」

    長門「……」

    朝倉「こんにちは。ホントにみんな集まるのが早いわね。今日は長門さんと一緒に来たんだけど……」

    キョン「直にハルヒも来るだろうから、実質、集合時間1時間前には活動開始って感じだな」

    朝倉「集合時間の設定の無意味さよね……」

    ハルヒ「おーい!」タタッ!

    古泉「いらっしゃいましたよ」

    ハルヒ「おまたせっ!」

    朝比奈「こんにちはぁ、涼宮さん」

    朝倉「こんにちは」

    ハルヒ「うんうん! みんな揃ってるわね! それじゃいつもの喫茶店移動して作戦会議よ!!」

    キョン「…………」

    長門「……どうかした?」

    キョン「ん? あぁ、いや……大したことないさ」

    長門「…………そう」

    25 = 20 :


    キョン「新入団員だぁ?」

    朝比奈「えっ?」

    ハルヒ「そうよ!! まだ言う前だったけど!! 新入団員!!」

    朝倉「新入団員って……もしかして新入生から探すってこと?」

    ハルヒ「朝倉さん! 10ポイント!! 正解よ正解!」

    朝倉「どこで使えるポイントなのかしら。『スーパー平安時代!!』で使えればいいんだけど……」

    古泉「涼宮さんはSOS団の増員をお考えで?」

    ハルヒ「当然っ、恒久的にSOS団が存在していくためには後継者が必要不可欠だわ!」

    キョン「後継者か……」

    ハルヒ「いずれあたしたちが卒業しちゃう時に、SOS団を継いでくれる人材を今の内から探しておくのよ!」

    朝比奈「あー……卒業かぁ」

    古泉「ということは、仮入部受付兼部活説明会に参加するということですね」

    ハルヒ「そうよ! ただSOS団で宣伝しちゃうとあの陰険会長がすっ飛んできそうだから、文芸部名義で参加するわ!」

    キョン「普通に文芸部に入りたいやつもいるんじゃないか?」

    ハルヒ「それは普通に入れてあげればいいじゃない。ねえ有希?」

    長門「……」コクリ

    キョン「いや、部室……」

    ハルヒ「未来ある有能な若者を決して他の部活に取られちゃダメよ!! なんとしてでも有能な新人を見つけるのよ!!」

    朝比奈「が、がんばりまぁす!」

    古泉「仰せのままに」

    キョン「いっそ新入団員として入部したら……」パッ!

    ハルヒ「キョン子!!」ガタッ!

    朝倉「そんな何の気なしに出てこないでよ!!!」

    26 = 20 :


    ハルヒ「さっ、出発しゅっぱーつ!!」

    朝比奈「何買おうかなぁ……かわいいお茶セットとかあればいいなぁ」

    古泉「レトロゲームの収集が捗ればいいのですが」

    キョン「次のフリマで売るものを買ってるだけじゃねえか」

    朝倉「長門さんは何か欲しいものの目星でもあるの?」

    長門「…………」

    長門「鮭」

    朝倉「なんでっ!!?!?」ガーン!

    キョン「…………?」

    古泉「どうかされましたか?」

    キョン「えっ、あぁいや、なんでもない」

    古泉「……そうですか」

    キョン「(……なんだってんだ? 一体)」ザワッ

    キョン「(消失事件の際にも感じたこの胸騒ぎ……何が起きようというんだ?)」

    キョン「(……こんな時に限ってろくに未来も見えやしねぇし)」

    キョン「………………誰なんだよ」





























    「―――おっと、もうそろそろかな?」

    「目新しいものにうつつを抜かしている場合ではないね。しかし、これは九曜さんへのお土産としよう」

    「先に随分と楽しんでしまったが、本当のお楽しみはこれからだ」

    「待ち侘びたよ、キョン」

    27 = 20 :


    ハルヒ「電車がゆーれーるー、みくるちゃんをのーせーてー♪」ドナドナドナ

    朝比奈「うふふ、面白い歌ですね。童謡ですか?」

    朝倉「本当は悲しい歌なんです。朝比奈先輩……」

    キョン「…………」

    長門「……」

    古泉「……」

    朝倉「……そっちはそっちで。三者三様、随分考え込んでるみたいだけど?」

    ハルヒ「む、そうよ三人とも! これから楽しい楽しいフリマが待ってるってのになによその浮かない顔は!!」

    キョン「……」フワフワ

    ハルヒ「こらーっ!!! 体だけ浮いてもしかたないでしょーが!!!」

    朝倉「(やると思った……)」

    キョン「ったく……電車の中ぐらい静かにしろっての」

    ハルヒ「わきまえてるわよ。どっちかと言えばあんたの方が迷惑じゃないの」

    古泉「……いやはや。フリーマーケットでどのような商品を購入しようと真剣に考慮していたもので……」

    ハルヒ「そうだったのね! それはとてもいいことよ古泉くん! 慧眼は常日頃から鍛えるものだもの!」

    キョン「俺も実はそうだったんだよ。一体どんな古墳が売られているのかと思うとな」

    ハルヒ「古墳は多分扱われてないと思うけど!!?!?!?」ガーン!

    朝比奈「こ、ふん……こふん? こふん!」

    長門「…………」

    28 = 20 :


    ハルヒ「ついたーーーっ!!!」バンッ!

    キョン「ついてしまったか……」

    朝倉「なんでちょっと嫌そうなのよ」

    ハルヒ「さーて片っ端から物色していくわよ!! みんな何か珍しいものあったらすぐ報告ちょうだい!!」

    朝比奈「あ」

    ハルヒ「どしたのみくるちゃん!!? さっそく何か見つけた!!?」バッ!

    朝比奈「えっと、はい。あの……珍しいと言えば珍しい」

    ハルヒ「うんうん!! なになに!!?」

    国木田「やあ。みんなおそろいで、団活中かな?」

    ハルヒ「……」

    朝比奈「国木田くんが……いました」

    キョン「おぉ国木田か。変な偶然だな」

    朝倉「あらホント。なんとなく珍しいわね、こんなところにいるのは」

    ハルヒ「…………絶妙に反応しづらいわーーーーっっっ!!!!!」ビシッ!

    朝比奈「ふええっ!!?」

    国木田「あははっ。ご期待に添えていないようで逆に安心したよ。ごめんね涼宮さん」

    ハルヒ「あ、いや、国木田くんが悪いわけじゃ……谷河!!! 谷河はどこっ!!?」

    国木田「谷口? 谷口なら今日は一緒じゃないよ。僕一人で来たんだ」

    ハルヒ「ふぐぐっ……!」

    キョン「怒りともいえぬモヤモヤを谷辺にぶつけるつもりだったなコイツ」ハッ

    古泉「谷口さんです」

    29 = 20 :
















    「あ、いたいた―――」














    30 = 20 :


    キョン「で、なんでお前は1人でこんなとこにいるんだよ?」

    国木田「勉強の気分転換がてらにね。少し珍しいものでも見ようかと―――」

    「やあ、キョンじゃないか。それに国木田くんまで」

    キョン「ん?」

    ハルヒ「えっ?」

    国木田「わぁ……」

    「どこかで見た顔と思えば……随分と久しいじゃないか」

    古泉「……」ピクッ

    キョン「おーっ!! なんだなんだ、1年ぶりか? 久しぶりじゃねえか!」

    朝比奈「キョンくんのお知りあい、ですかね……? あれ?」

    ハルヒ「……みたいね。国木田くんも知ってるみたいだし、中学の知り合いっぽいわね」

    国木田「僕も会うのは久しぶりだね。元気にしてた?」

    「おかげ様で息災さ。国木田くんも元気そうで何より。しかし全国模試の会場で目にしたのはキミではなかったのかな?」

    国木田「なんだ、やっぱり気づいてたんだ。さすがだね」

    朝倉「…………え? あれ?」

    長門「……」

    キョン「いやー懐かしいな本当に」

    「くつくつ、とんだ偶然というほかないね」

    古泉「…………っ?」

    ハルヒ「……結構仲良さそうね」

    朝比奈「……みたい、ですね」

    キョン「お前から何の音沙汰もないもんだからよ」

    「連絡を寄越さなかったのはキミの方も同じだろう?」

    キョン「ん、そういやそうか。いやしかし、本当に久しぶりだな」ハハッ

    朝倉「待って……っ! キョンくん! その人―――っ!!」

    キョン「ああ、紹介しよう。こいつは俺の中学時代の友人でな」

    古泉「……っ!?」

    キョン「名を――――――」

    31 = 20 :




















    佐々木「佐々木と申します。以後―――お見知りおきを」


























    キョン「―――――――――――――――あ?」

    32 = 20 :

    ここまでーー

    33 :

    いいところで…ぐぬぬ乙

    34 :


    なるほどな

    36 :

    これは…乙

    37 :


    …キョン大丈夫か?

    38 :

    俺の嫁が降臨した

    39 :

    >>38
    キョン「照れるぜ」

    40 = 38 :

    >>39 キョン子は愛人

    41 :

    >>38
    古泉「んっふ。照れますね。」

    42 :


    >>38
    長門は俺の嫁

    18時より投下しますー

    43 :

    国木田かな?

    44 = 42 :

    とうかー

    45 = 42 :


    朝比奈・朝倉「「……っ!!?」」

    ハルヒ「みくるちゃん? どうかした?」

    国木田「佐々木……? えっと……」

    佐々木「ああ、動揺させてすまないね。家庭の事情ってやつだよ。できればこれからは佐々木と、そう呼んでもらえるとありがたいね」

    国木田「へー……そうだったんだ。佐々木さんだね。分かった」

    古泉「…………改めまして、古泉一樹と申します。よろしく」ニコッ

    佐々木「こちらこそ、佐々木と申します。よろしく」ニコッ

    佐々木「そちらの方たちも、ご紹介いただけるとありがたいのですが……涼宮さん」

    ハルヒ「えっ? あたし? ってなんであたしのこと知って……」

    佐々木「ご友人を紹介いただいてもよろしいですか?」

    ハルヒ「……まぁ、いいけど。簡単に、そっちのかわいいのがみくるちゃん、あっちのかわいいのが有希で、こっちが朝倉さん」

    朝比奈「あ、ど、どうも」

    長門「……」

    朝倉「……どう、って涼宮さんその紹介はなんか不服だわ」

    佐々木「……初めまして」ニコッ

    朝倉「……っ」

    佐々木「キョンの友人と交友を深めたいと思ったのですが、生憎、時間の都合上そうもいかないようです」

    ハルヒ「え、ええ。こっちも残念だわ」

    佐々木「わたしはここで失礼します。それじゃあキョン。また会おう」クルッ

    キョン「………………」

    朝倉「……っ、キョンくん! しっかりして!!」ボソッ!

    キョン「―――っ!」

    46 = 42 :


    『くつくつ、君も、面白い力を持つようだね』






    『やあ、やはりまた会えたね。輪廻転生を凌駕してる? そんな大層なモノじゃないさ』






    『久しぶり。また見つけてもらえてよかったよ。キミは随分僕に熱をあげて……冗談だよ』






    『おや、キョンじゃないか。見てくれないか? どうだい? 着物を新調した。似合うかい?』






    『―――キョン、ひょっとすればもう次は…………けどねキョン、だからこそ言わせてもらうよ』


















    『またね―――親友』

    ハルヒ「キョン? なにボーっとしてんの?」

    キョン「っ―――!!」ドクン!

    47 = 42 :


    キョン「……ま、待てっ!」

    佐々木「……」ピタッ

    キョン「……い、つ……からだ?」

    ハルヒ「? 何言ってんのキョン?」

    佐々木「いつ、か。さあね? 気づけば僕は『佐々木』になっていた、とでも言えばいいのかな?」

    佐々木「元々の潜在的な何かが、ふとした拍子に顕在化した。尤も、それがいつだったのかは記憶にないが」

    佐々木「キミもよく知る僕のお仲間が言うには、それはごく最近、去年の冬頃覚醒したと言ってはいたが……」

    佐々木「もしかすれば、あの中学3年生の時点で、僕が『僕』であった可能性も、等しく存在するんだよ」

    古泉「……」

    長門「……」

    朝倉「……っ!」

    ハルヒ「……不思議な人ね、みくるちゃん」

    朝比奈「ふえっ!? あぁ、そ、そうです、ね……」

    キョン「…………」

    佐々木「……くつくつ。まぁ、僕が今日この場に現れたのはサプライズ、アクシデント……ドッキリというべきかな?」

    佐々木「ともかく、近々。今度は僕が紹介したい友人を連れてくるよ」

    佐々木「詳細は……また、その時にでも、ね。それじゃあね―――」

    佐々木「『親友』」スタスタ

    ハルヒ「親友…………」

    キョン「…………っ、ハァ……ハァ」

    国木田「苗字は変わったみたいだけど、性格自体は何も変わっていなかったね……キョン? どうしたの?」

    ハルヒ「ちょっと、キョン? 大丈夫? 久しぶりに友達と会ってビックリしたのは分かるけど……大丈夫?」

    朝倉「……涼宮さん」

    古泉「……少し、休憩しましょうか。彼も移動の疲れがあったのかもしれませんしね」

    ハルヒ「ん……そうね! もっかい見て回るところの確認でもしましょ!」

    古泉「よければ、国木田さんもご一緒に」ニコッ

    国木田「え? 僕も?」

    48 = 42 :


    ハルヒ「まずは新入生を歓迎するとき用に新しい衣装を探したいからー……みくるちゃん、聞いてる?」

    朝比奈「……ふえぁっ!? き、聞いてますよぉ。うーん……」





    国木田「彼女? さっき会った、あー……佐々木さんのことかな?」

    古泉「ええ、非常にミステリアスな方であったため、どのような方なのか気になりましてね」

    国木田「いいよ、僕の知る範囲でよければ教えるよ。キョンも言ってた通り彼女は僕たちの中学3年生の時のクラスメイトでね」

    国木田「とりわけキョンと仲が良かったんだ。ああ、僕の見る限りではね」

    古泉「へえ……」

    長門「…………」

    国木田「特徴的な話し方をしているけど、彼女は頭も要領も良いし、おそらく性格もいいと思うよ」

    国木田「つまりはほとんど一般的な、一中学生女子だったって印象だね」

    古泉「なるほど……では、彼女が彼のことを親友と呼んでいたのは?」

    国木田「単純に距離感の話じゃないかな? 二人の関係性はそう呼んでも過言じゃないように思えたしね」

    朝倉「親友なのに1年間連絡を取ってなかったってこと?」

    国木田「みたいだね。その理由は……まぁ、キョンしかしらないよね」

    朝倉「だよね。そこのところどうなの? キョンくん」

    キョン「…………」

    朝倉「おーい。応答せよーキョンくーん」

    キョン「…………」

    朝倉「……あらら」

    国木田「どうしたんだいキョンさっきから? 本当に体調でも悪くなったのかい?」

    古泉「(……彼が話すのを待った方が良いかもしれませんね。僕たちよりも遥かに状況を理解しているはずでしょうし)」

    49 = 42 :


    国木田「いやいや。ちゃんと何度も確認したよ? でも決まって二人共言うんだ」

    朝倉「『付き合ってるわけじゃない』……ね」

    国木田「そうそう。どこからどうみたってそうにしか見えないのにね。っと」

    国木田「ごめん、そろそろ帰るよ。僕の予定では自習の時間がまだ控えてるからね」

    古泉「これはこれは、お時間を御取りして申し訳ありませんでした。貴重なお話をありがとうございます」

    朝倉「ごめんね国木田くん。ありがとう」

    国木田「いやいや、いいよ。また面白そうなことするなら誘ってね。ついでに谷口も呼んどくからさ。それじゃ」

    古泉「……」

    朝倉「……で?」

    キョン「……」

    朝倉「あたしたちはもう結構、落ち着いたうえで焦ってるんだけど……古泉くん」

    古泉「そうは言いますが、やはり彼の受けた衝撃は我々とは比べ物にはならないでしょう」

    朝倉「だからって……いつまでもこんな―――っ!」

    キョン「……分かった」

    朝倉「―――え?」

    古泉「なにが……分かったのですか?」

    キョン「今日はフリマで国債を買う。うん、そうする!」ドーン!

    朝倉古泉「「……は!?」」

    ハルヒ「みんなーっ! あ、キョンも元気になってるじゃない! よしよし! てわけで!」

    ハルヒ「動き出すわよーっ!! SOS団出陣!!」オーッ!

    キョン「おぉおぉおお!!!」

    朝倉「……おぉう!!?」

    古泉「ちょっと……えぇ……!?」

    50 = 42 :


    「ただいま」

    「あっ、佐々木さん! おかえりなさい」

    「無事帰ってきたよ。はい、橘さんこれはあなたへのお土産です」

    「え、ど、どうも……?」

    「はい、九曜さんにはこれ。藤原くんにはこれを差し上げよう」

    「―――ふっ―――そう」

    「…………それで、どうだった?」

    「うん。いい買い物もできたし、まぁ、久しぶりに彼に出会えてよかったよ、というのが個人的な感想」

    「……」

    「それと組織的な結果としては、うん。大丈夫、良くて半々ぐらいの確率はあるよ。なんとなくそう感じた」

    「良くて半々……ですか? それになんとなくって……」

    「…………ふっ、ならば問題はないな」

    「ああ、なんの問題もないよ。着実に目標へ向かって前進している」

    「半々……半々かぁ……」

    「―――彼女の―――感想は?」

    「彼女? あぁ、涼宮さんのことかい? そうだね……」

    「やっぱり相応しいね、彼女は。それに尽きる。そんなところかな」

    「―――ふふっ……あ―――はは!」

    「ふ、相応しい……? 何がですか? 何のことなんですか?」

    「くつくつ。なんでもないよ橘さん。他愛もない―――」

    「―――愚痴みたいなものさ」


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