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    元スレ勇者「全身呪いの装備で固めてしまった」

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    51 :

    タックルか盾で殴る方が剣より強いな

    52 :

    剣の攻撃翌力が上がりすぎると反射ダメージでやられるんじゃなかろうか

    53 :

    勇者「そんなことより助けてくれてありがとう…何かお礼をしたいのだが」

    僧侶「い、いえ…私は僧侶として当然の事をしただけで、そんな…」

    勇者「だが、何もしない訳には……」



    村人「ま、魔物だ! 魔物の大群が押し寄せてきたぞ!」

    衛兵「み、皆臨戦態勢を取るんだ! 魔物から町を守るんだ!」

    勇者「魔物か…じゃあこうしよう、俺が魔物を全部倒す」

    僧侶「そんな無茶な!」

    勇者「ここらの魔物なら飽きるほど戦い慣れてる、これでも余裕で倒せるだろう」

    僧侶「で、ですがその怪我で動くのは…」

    勇者「こんなの日常茶飯事だよ、むしろ一番良い状態といっても良いかもしれない」

    勇者「じゃあ早速魔物の場所を聞いてくる!」ダッ



    篭手「空気読まずにすまん、たぶんこの魔物俺のせいだわ」

    「そういうのは分かってても言わない流れだろ」

    篭手「しょうがないだろ、魔物呼ぶ呪いなんだから」

    54 = 1 :

    勇者「衛兵に魔物の場所を聞こうとしたら俺が魔物だと勘違いされた…」

    勇者「後ろから付いてきてくれた僧侶さんに説得してもらって助かったぁ」

    勇者「さてと、魔物の数は100ぐらいか? …随分と少ないな」

    勇者「遠めで確認できるのは…キラーストーカーと地獄の騎士、あとはマドハンドの群れってとこか」

    勇者「この程度なら全力出さなくてもよさそうだ…ようがんげんじんの群れだったらやばかったか」



    「地獄の騎士も大概だと思うがな」

    「まぁ攻撃される前に全滅させるんだからいつもと変わらんよ」

    「ただHPが多いやつだと呪いダメージが多いから嫌いなだけだろうな」



    僧侶「あの…本当に大丈夫なのでしょうか? あんなに魔物がいるんです」

    勇者「ん? あれぐらいなら皆毎日のように倒してるでしょ?」

    僧侶「えっ」

    勇者「え? 俺なんか変なこと言った?」

    55 = 1 :

    勇者「と、とりあえずあいつらが町に近づく前に全部片付けないとな」

    勇者「見たところアンデッド系モンスターが多そうだから…」

    勇者「火属性で攻めるのが定石だな、あと広範囲に散らせたいから風と組み合わせて…」ブツブツ

    僧侶「あの、勇者さんは一体何を?」

    勇者「おっと、危ないから離れててくれよ?」


    勇者「トルネド! ファイガッ!」ボゥッ!



    「ドラゴンな探求からいきなり最後のファンタジーに変わったぞ」

    「基礎能力的にはそっちの方が近いな」

    「ちなみにヴァルキリーな分析の魔法も使えるみたいだぞ」

    「もはやなんでも有りだなこの勇者は」

    56 = 1 :

    僧侶「す、凄い…あんなにいた魔物が今の魔法でほぼ全滅…」

    衛兵「な、なんという技なのだ…まさしくこれは勇者様のなしえた奇跡なのか…?」

    勇者「おっしゃぁあ! 今から残党狩りだァ!」ザシュ

    勇者「おらおらぁ! ついでに薬草とか聖水を落とせぇ!」ズバァッ


    「本当に呪いダメージ関係無く暴れるなぁ」

    「これで本当の実力の半分近くしか出せてないってんだから恐ろしい」

    「まぁ俺としては暴れさせてくれて有り難いんだが」

    57 = 1 :

    勇者「こいつで最後だ!」ズバッ

    マドハンド「」

    勇者「ふぃー…いい運動したなぁ…いででっ」ゴフッ

    衛兵「一人であの魔物の群れを全て退治してしまった……これは夢なのだろうか…?」





    勇者「さて、これでこの町も暫くは魔物からの脅威は無くなるだろう」

    衛兵「なんとお礼を申し上げたら良いのか…」

    勇者「世界救う為に勇者やってんだからそんなのいいって」

    勇者「それに俺は助けられた立場だから、これでチャラってことにしてくれないかな?」

    勇者「そんなことより薬草と聖水を買わせてくれたら有りがたいかな」

    衛兵「そんな! この町の危機から救って下さった勇者様からお金を頂戴するなんてとんでもない!」

    勇者「いやそうは言ってもさ…たぶんこの魔物は俺のせいで呼び寄せられたものだと思うんだよね…見た目じゃ分からないだろうけど俺、呪われててさ」

    勇者「全身伝説っぽい装備で固めてるのは分かるだろ? だけど年季が経ちすぎてたのかしれないけど、全部呪われてるんだ」

    勇者「以前魔王が復活したのが何百年も前だからこうなるのも仕方ないよなぁ…勇者も辛いもんだ」



    衛兵(それはひょっとしてギャグで言っているのか!?)

    58 = 1 :

    僧侶「あの……勇者様、少しよろしいでしょうか?」

    勇者「ん? 薬草落ちてた?」

    僧侶「それはもう袋に入りきらないぐらいに!」

    僧侶「…じゃない! そうじゃなくて、その…お体は大丈夫なのでしょうか?」


    「この子…デキるな」


    勇者「体? あぁ、この程度なら全然余裕だよ、このまま次の町までスキップしていけるぐらいには」

    僧侶「嘘言わないでください!」

    勇者「お、おう…」

    勇者(本当の事なんだけどな…)

    僧侶「勇者様は確かに強いです、ですが魔物を倒すたびに魔物の血と一緒に勇者様も怪我をされていましたよね?」

    僧侶「攻撃する度に、何かしら行動する度に勇者様が傷ついていくのが見えました…」ウルッ

    僧侶「そんなに一人で、無理しないで下さい…っ!」ポロ



    「あーあ、勇者が女の子泣かせた! この可愛い女の子泣かせた!」

    「勇者失格だな! このクズ野郎! やっぱりコイツは人じゃねぇわ」

    「そこまで言わなくてもいいんじゃないか?」

    59 = 1 :

    勇者「ご、ごめん…」

    僧侶「謝っても許しません! その装備は完全に悪いものです! さぁ、こっちに来てください!」

    僧侶「勇者様が安全に冒険できるように解呪してあげます!」



    「やっぱり僧侶ってクソだわ」

    「本当にクソだわ、俺らの事を何も分かっちゃいねぇ」

    「俺らが可哀想だと思わないのか! この悪魔!」

    「お前ら…」

    60 = 1 :

    勇者「うぇっ!? か、解呪だって! そんなのお断りだ!」

    勇者「それにこれは悪いものじゃない、紛れもない本物の伝説の装備だ!」

    勇者「現に俺はこの装備に幾度と無く助けられた…」

    勇者「それに超カッコいい! だからダメだ!」

    僧侶「そんなのが伝説の装備な訳ないじゃないですか! さぁ早く!」



    「鋭い突っ込み、やはりこの子…出来るっ!」



    勇者「絶対嫌だ! そんなに解呪して欲しければ魔王倒してからにしてくれってんだ!」

    勇者「まぁ、倒したとしても頼まないと思うけどな」

    僧侶「うっ…ぐっ……」

    僧侶「…そ、そこまで解呪したくないんですね?」

    勇者「ああ!」

    僧侶「……なら、私も勇者様の旅に同行します!」



    「それは辞めた方がいいと思う」

    61 = 1 :

    一旦終了。

    62 :

    やっぱり僧侶ってクソだわ!のテノヒラクルーに草
    おつ

    64 :

    おもしろい

    65 :

    おもろいわー
    期待

    66 :

    僧侶に対する熱い掌返しがいいな
    これは面白いわ

    67 :

    ベルセルクの狂戦士の鎧思い出した

    68 :

    熱い手のひら返しww

    69 :

    やはり兜さんはフルフェイスなのかな

    70 :

    靴1回しか喋って(?)ないな

    71 :

    勇者「あー…その、お気持ちはありがたいんだけど…この町にいた方がいいと思うよ」

    僧侶「じゃあ解呪してください」

    勇者「それは嫌だ」

    僧侶「じゃあ同行します、絶対に呪われた装備から開放してみせます!」

    勇者「いや、いやいや…ハッキリ言って寝る暇なんて無いよ? 三日三晩歩き続けとかでもいいの?」

    勇者「なんか知らないけど俺のすぐ近くに魔物が沸いて出るんだ、それも時間問わずに」

    勇者「本当にそれでもいいの?」

    僧侶「いいんです! 私だって伊達や酔狂で僧侶やってるわけじゃありません!」

    僧侶「勇者様が傷付く姿が見たくないだけなんです!」



    「なんかこの会話聞いてると苛々してくるな…」

    「遠回りで俺らを批判してるだけだよな」

    「お、基本無口な靴が喋った」

    「いつも歩かせられてるから喋る暇が無かっただけだ」

    72 = 1 :

    勇者「そこまで考えてくれていたなんて…なんていい人なんだ…ッ!」

    勇者「正直なところ、実は不安だったんだ…また今日みたいなことがまたあってしまうのかと思って」

    勇者「そろそろ魔物も強くなってきていて一人で冒険できるか不安でもあったんだ」

    勇者「ありがとう…こんな俺を心配してくれて!」

    僧侶「い、いえ…そんな……」

    僧侶「じゃあ少し準備してきますので、待っててください」



    「勇者チョロすぎじゃね?」

    「それにただの僧侶をつれだして本当に大丈夫なのかなぁ…」

    「まぁ大丈夫だろ、腐っても勇者なんだし僧侶は怪我しないって」

    「いやそうじゃなくてさ、俺らの呪いの弊害だよ、彼女三日持たないんじゃないかなぁ」

    「怪我じゃなくて呪いの弊害に心配する日が来るとは思わなかったわ」

    73 = 1 :

    僧侶「お待たせしました!」ズシッ

    勇者「ああ、待ってたよ…ってやけに荷物が多くないかな」

    僧侶「当然ですよ! 回復呪文が使えなくてオマケに魔物がひっきりなしに来るのならこれぐらい用意しないとです!」

    僧侶「それに神様にお祈りする用の簡易祭壇とかも必須です!」

    勇者「本当にそれ必要? …まぁ僧侶だから必要、なのかな」

    僧侶「それとテントと寝袋とあとはおやつも入っていますから後で一緒に食べましょうね」

    僧侶「冒険が飽きないようにカードゲームも沢山用意してますから絶対楽しい旅になりますよ!」

    僧侶「特にお勧めなのが遊戯お」

    勇者「うん、とりあえずカードゲームだけは置いていこうか」



    「ピクニック気分で行く気かよ」

    74 = 1 :

    勇者「カードを置いてったら荷物の8割が消えた件について」

    僧侶「うぅ…苦心して集めたカード達が…次の町でデュエル出来ると思ったのに」

    僧侶「十二獣とかメタルフォーゼとか組めるデッキまで用意したのに…」

    僧侶「あまりにもガチ過ぎるデッキだと色々浮きそうだから全部のカード持ってきたのに…」


    「デュエリストかよ、つーか遊ぶ気マンマンじゃねぇか」

    「というより全部って、逆にそっちのが浮いてるわ」



    勇者「あー…ま、魔王倒し終えたら俺もやろうかな、そのカードゲーム」

    僧侶「本当ですか! 嘘じゃないですよね? 約束ですよ勇者様!」

    僧侶「さぁすぐ出発しましょう! 魔王なんか適当に裁いてデュエルしましょう!」

    僧侶「初めてでも私がしっかり教えてあげますから! 行きましょう勇者様、時間は待ってはくれないんですよ!」



    「対戦相手いなくて一人ぼっちだったんだろうな、可哀想に」

    「それ以上言うな」

    75 = 1 :

    勇者「ふぅ…これで終わりか」

    焦慮「朝から毎度お疲れ様です、はい、薬草です」


    僧侶は祝福された薬草を手渡した!

    勇者は呪われた薬草を食べた!


    勇者「うん、疲れた体に薬草は効くなぁ」

    僧侶「まだおかわりは沢山ありますから食べてってくださいね」



    「おい勇者が持った瞬間に呪われたぞそれ」

    篭手「まぁ俺を通して薬草触ってるしな、そりゃ呪われるだろ」

    「そういや篭手も呪われてるんだったな…」



    「いやおい僧侶、お前仮にも僧侶だろそれどうにかしろよ」

    「つーか食わせるなよ」

    76 = 1 :

    勇者「しかし俺が冒険をし始めてから魔物が格段に強くなってきてるな…ダメージがキツイや」

    僧侶「大丈夫ですか? あまり無茶はしないで下さいね?」

    勇者「大丈夫だって、この程度なら許容範囲内だ」

    僧侶「そうならいいんですが……気になっていたんですが、勇者様が冒険を始めたときからそういう格好だったんですか?」

    勇者「いや、木の棒と私服で冒険開始」


    僧侶「え」

    僧侶(想像できないなぁ…勇者様のその格好)

    勇者「王様から渡された金も薬草一個がギリギリ買える程度にしか渡されなくてな…」

    僧侶「よくそんな状態からここまで進化…いえ、冒険できましたね」

    勇者「まぁ昔から鍛えてはいたからそれでも冒険は何事もなく進んでいたよ」

    勇者「こう見えて王国一の剣術と魔術の使い手だからな」

    勇者「なんだかんだあって勝手に勇者に仕立て上げられて冒険を始めさせられたわけだ」

    僧侶「そうですか…そしてなんでそんな格好に?」

    勇者「そうだなぁ…冒険を進めていけば伝説の装備の話は聞こえてくる」

    勇者「魔王の城に向かいつつ怪しい洞窟とかに行ってたらあったんだよ、それがこの伝説の装備だ!」



    「伝説級に呪われてる装備だがな」

    77 = 1 :

    僧侶「伝説の装備ってこんな禍々しい装備でしたっけ…」

    勇者「まぁ時間が経ってるしそれは仕方ないさ、それにお札とかで厳重に封印がされてたし周りに装備守るボスもいたから間違いないって」

    勇者「なんたってこの黒々しい輝き、この刺々しい見た目…カッコいいじゃないか!」

    僧侶「……もう伝説装備でいいです、突っ込むのも疲れました」

    勇者「まぁカッコいいから俺は呪いとか関係なく一生装備していくけどな」



    「一生発言出ちゃったよ、風呂にもその格好で入るつもりか」

    「脱がずに入るところまで用意に想像できてしまったんだが…」

    78 = 1 :

    勇者「よっと!」ザシュ

    僧侶「えいっ!」ゴスッ

    僧侶「はぁ…はぁっ……ま、また魔物ですか…はふぅ…」

    勇者「まぁ慣れたけどね」

    僧侶「よく慣れますね…でも、これで最後っ!」ブンッ

    魔物「グゲッ!」バタッ


    僧侶「ふぅー…これで一休みでき」

    勇者「――ッ! 避けろ僧侶! 」ダッ

    僧侶「え?」

    魔物「グァアアッ!」ブンッ

    僧侶「あっ…」

    勇者(くそっ! 剣を振りかぶってる暇がねぇ…せめて体当たりでアイツの体勢を崩すことが出来ればっ!)


    勇者「この、野郎ッ!」ドガッ

    魔物「ゲギッ!」



    「……」

    79 = 1 :

    「ん? 鎧、どうした?」

    「いや、なんでもねぇよ…ただ、初めて勇者が体当たりをしたって事がな」

    「そういやお前魔物戦で初めて使われたんじゃないか?」

    「まぁ、な……」

    「でもまぁお前の効果で魔物は確実に息絶えるだろうな、咄嗟の判断としては上出来じゃないか?」

    「それが普通の鎧だったらな…まぁ、これからどうなるかだな」

    80 = 1 :

    勇者「クソッタレ! この野郎! 離れやがれ!」ドガッバキッ

    魔物「ウギィ……」


    僧侶「勇者様…お、落ち着いて……」


    ズリュ ゴギィ



    魔物「――ッ……」

    僧侶「そん、な…魔物が鎧に吸収されている…?」

    勇者「くそっ! この……っ!」

    勇者「はぁ…はぁ……この鎧は…魔物まで吸収、するのか……」


    ズギィ!

    勇者「ぐぅっ! な、なんだ…? 体、が…」ガクッ

    僧侶「勇者様…? どうなされたのでしょうか?」

    勇者「ぐぅ……ぁ……ぁ…」ガクガク



    「お、おい…なんかコイツの様子がおかしいぞ?」

    「いや、正常だぜ?」

    「どうみてもおかしいだろうが! これのどこが正常だと」

    「あのな、俺は吸収するんだぞ? それが物理的に触れるものならなんでもな」

    「勇者は今喰った魔物丸々一匹の処理をしてるだけさ、何もおかしいところはない」

    81 :

    吸収した後の処理は装備者任せかよ!

    82 = 1 :

    「大丈夫なのかよ…よくこういった流れだと正気失って人じゃなくなるみたいなのあるじゃん?」

    「あぁ、その認識で間違いはない」

    「だったらお前、勇者は…っ!」

    「…一つ例え話をしようか、人間は牛をそのまま一頭丸ごと食えるか?」

    「いきなり何を…無理だな、何かしら料理しないと食えないだろう」

    「今回勇者は丸ごと一匹喰ったわけだ、そりゃこうなるよな?」

    「なるほど、むりやり食った物を消化しているって訳か…しかし勇者とはいえ人だぞ? 大丈夫なのか?」

    「あのな、数ヶ月もほぼ全身呪われてる勇者が魔物一匹ごときでイカれちまうか?」

    「イカれないわ、ごめん俺がバカだったわ」

    83 = 1 :

    僧侶「勇者様! 勇者様! 大丈夫ですか!?」

    勇者「う…ぐっ……」

    勇者(せ、聖水を飲まなきゃ…これは、マズイっ!)ゴソゴソ

    勇者「んっぐっ……」ゴクゴク

    僧侶「聖水を飲ん…それって振り掛けるものじゃ…」


    「やっとマトモな突っ込みが入ったな」



    勇者「んぁああああああッ!!!」ビクッビクッ

    僧侶「わっ! な、なに? なにが起きてるの!?」

    勇者「おふっ! アヒィッ!! あっ…んぁあっ!!」ガクガク

    勇者「イイッ!! だめぇ…お母さんごめんなさいっ!!!」


    勇者「んほぉおおおお!!!」


    僧侶「ゆ、勇者様…?」



    「勇者の尊厳とプライドの為にこれ以上見ないでくれると助かる」

    84 = 1 :

    勇者「……」

    僧侶「……」

    勇者「……」

    僧侶「あの…ひ、人には色々ありますから…私は、気にしない、ですから…あ、あはは…」

    僧侶「そ、それより次の町に行きましょう……次の町の宿屋にはお風呂があるといいですね」

    勇者(誰か俺を殺してくれ…)



    腰当「戻れない場所の一歩手前で踏みとどまったのだけは評価してやる」

    「勇者が色んな意味の勇者に成り代わった瞬間を俺は見てしまった」

    85 = 1 :

    下記止め尽きたから一旦終了。

    86 :


    勇者が色々な意味で勇者、ひでぇ

    87 :

    >鎧「あのな、数ヶ月もほぼ全身呪われてる勇者が魔物一匹ごときでイカれちまうか?」

    >剣「イカれないわ、ごめん俺がバカだったわ」

    ここ好きwwwwww

    88 :

    殺してくれとまで宣うなら解呪しろよww

    89 :

    触れた瞬間呪われた薬草になるのも相当やばいけどな

    90 :

    トイレの時はさすがに脱ぐよな?まさか着けたままするなんてことは

    91 :

    鎧が吸収するんじゃないかな。
    あれ、そしたら勇者が消化する訳で…………

    92 :

    永 久 機 関
    まさに無限ループ!

    93 :

    食べ物とか薬草の質量は溜め込むわけだから勇者の密度がどんどん大きくなって最終的にブラックホールになるんじゃ…

    94 :

    >>90 それ完全に盲点だった。投下





    勇者「…はぁ」トボトボ

    僧侶(あの日から勇者様の元気が無い…)

    僧侶(魔物に対しても昔は掛け声と共に倒してたけど今は…)


    勇者「はぁ……」ヒュバッ

    魔物「」

    僧侶(ため息つきながら何も無かったかのように魔物を倒してる…)

    僧侶「あ、薬草」

    勇者「…え? 薬草?」

    僧侶(薬草にも気が付かないなんて…少し前は落ちた瞬間に食べてたぐらいに元気あったのに…)


    僧侶「あの…本当に気にしてないですから……元気出してください、勇者様」

    勇者「いや、そのことはもう自分の中で区切りが付いたんだ…あれも呪いの一部だって気付いたし」


    「そんな呪い付けてねぇよ」

    95 = 1 :

    僧侶「ですが、あの日から様子がおかしいままですよ! そんなの勇者様らしくありません」

    勇者「本当に気にしてない、そうじゃなくて……あのさ、あの時、なぜか俺の母さんの顔が思い浮かんだんだ」

    勇者「もうずっと会ってないのに、突然…はは、おかしいよな?」

    勇者「母さん……」


    僧侶(もしかして勇者様のご両親は既に……っ)



    勇者「はやくおうちに帰りたい…」


    僧侶「ホームシックかよ」
    「ホームシックかよ」

    96 = 1 :

    僧侶「はぁ…勇者様のご両親は生きていらっしゃるんですね?」

    勇者「あぁ、元気よく生きてる、男だけじゃなくて女の子も欲しいとか親父と喋ってたりもしてたな」

    僧侶「元気ありすぎですよそれ!」

    僧侶「全くもう…仮にも由緒正しき勇者の血統を継ぐんですからそんな弱音を吐かないでくださいね?」

    勇者「あー…そういや言ってなかったな」



    勇者「俺、勇者の代役なんだわ」

    97 = 1 :

    僧侶「えっと…え? どういうことですか?」

    勇者「つまり、俺は元々ただの戦士だったわけよ」

    勇者「本当なら俺が勇者やるんじゃなくてちゃんとした勇者の血統を受け継いだ奴がやる予定だったんだが…」

    勇者「本当の勇者さんは部屋から出てこないわけなんだ」

    勇者「聞いたところによるとうわ言のようにずっと『いいえ』しか喋らないみたいでしょうがなく俺になったわけだ」

    僧侶「ニートってやつですか?」

    勇者「間違いなくニートだな」

    僧侶「親御さんが泣いてますよね…少し親御さんに同情します」



    「親の事を心配する言葉が一番攻撃力あるよな」

    98 = 1 :

    僧侶「そうこうしているうちに次の町が見えてきましたよ勇者様!」

    僧侶「地図で見ると…たぶんあの町が魔王城に至る中で最後に立ち寄る町のようです」

    勇者「つまり最後に休憩できる町って訳か…」

    僧侶「そうなりますね、魔物との最前線なわけですから屈強な人々も揃っているはずです」

    勇者「なるほど…その人たちを仲間に加えられれば…ってここまできといて今更ってとこもあるな」

    勇者「……今度こそ町の中に入れますように」

    僧侶「たぶん無理だと思います…しかし一つだけ方法が」




    「解呪だろ、させねぇよ」

    「やれるもんならやってみな、相手してやるぜ」

    「意気込んでるとこ悪いが、俺らが抗える術は無いと思う」

    99 = 1 :

    勇者「なに!? それは本当か!」

    僧侶「えぇ、あります…しかしそれには苦痛を伴いますが、よろしいでしょうか?」

    勇者「苦痛!? まさか、整形手術なのか!」

    僧侶「違います、そもそも勇者様の顔はその兜で殆ど隠れてるじゃないですか」

    勇者「…言っておくが解呪だけはしないからな?」

    勇者「仮にもこれは伝説の装備なんだぞ! そんなことあってたまるか!」

    勇者「それに、この装備を外せば俺は勇者じゃなくなってしまう…それだけは嫌なんだ」




    僧侶「ちっ…これならうまくいくと思ってたのに!」

    勇者「いま聞き捨てならない言葉が聞こえたような」

    僧侶「気のせいじゃないですかね?」



    「おい今の録音した奴いるか! 重要な証拠だぞ!」

    「俺らに録音機能があるわけないだろ!」

    100 = 1 :

    僧侶「じゃあどうするんです? そんな格好で町になんて入れないですよ?」

    勇者「それをどうするか…俺も久々に風呂に入りたいし、僧侶だってふかふかな布団で寝たいだろ?」

    僧侶「まぁそうですねぇ…あっいい考えが浮かびました!」


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