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元スレ京太郎「俺が三年生?」淡「えへへ、だーい好き!」
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宥「京太郎くーん?」
京太郎「――っ」
姫子「……」
宥「あれ、こっちから声したのに……」
姫子「こがん時に……」
京太郎「静かにしろ、見つかったらまずいだろ」
姫子「……問題あっと?」
京太郎「ありありだろ」
姫子「むぅ……」
宥「お風呂でお背中流そうと思ったのになぁ」
京太郎「……!」ガタッ
姫子「……」ギリッ
京太郎「いてっ」
宥「うーん……あ、お部屋に戻ってるかも」
京太郎「……」
姫子「……行きました?」
京太郎「多分な」
姫子「じゃあ――」
京太郎「……俺らも戻るぞ」
姫子「――っ、なしてですか!」
京太郎「バカ、さっきのあれはその……お前をちょっと怖がらせるためにやっただけだって」
姫子「おっきくしてるくせになんば言いよっとですか!」
京太郎「とにかく終わりだ。はい、解散」
姫子「~~っ、こんふうけもん! ひーたれ!」
京太郎「はぁ? 人の気も知らないで好き放題――」
姫子「やけん!」
姫子「押して押して、絶対そっちからすいとーって言わせますから!」
姫子「そいぎ!」
京太郎「……すぐにでも言えればいいんだけどな」
京太郎「さて、風呂入ってくるかな」
哩「須賀くん、本当にいた」
京太郎「鶴田から聞いてるっぽいな」
哩「姫子は?」
京太郎「どっか行っちゃったよ」
哩「……なんもされんかった?」
京太郎「いきなり押し倒されたな」
哩「なっ!?」
京太郎「落ち着け、んな大したことは……うん、なかったしな」
哩「そう、姫子があがんこつ言いよったけん……んなっ!」カァァ
京太郎「なんだ、面白い声出して」
哩「そ、そいって……」
京太郎「ん? ……あ、やべ」ギンギン
哩「……私ならよかよ?」
京太郎「……そっとしておいてくれ」
哩「じゃあ、一つ質問」
京太郎「ん?」
哩「園城寺と……ら、ラブホ入ったって?」
京太郎「なに話してんだあいつ!」
哩「や、やっぱし本当に……」プルプル
京太郎「あー、待て待て、とりあえず落ち着こう。ほら、ひっひっふー」
哩「ラマーズ法? まさかもう赤ん坊まで!?」
京太郎「飛躍しすぎっ」
――このあと滅茶苦茶言い訳した。
寝落ち防止のために寝ます
姫子に関しては……最後に選択肢出すんで、それで正解をひければ
もう最後なんで色々ゆるゆるです
おやすみなさい
姫子に関しては……最後に選択肢出すんで、それで正解をひければ
もう最後なんで色々ゆるゆるです
おやすみなさい
こんばんはー
今回で終わらせたい所存ー
というわけで風呂入ったら始めます
今回で終わらせたい所存ー
というわけで風呂入ったら始めます
怜「お夕飯楽しみやなー」
竜華「うん……」
怜「竜華?」
竜華「なに?」
怜「ん、反応あるならええわ」
竜華「なにそれ」
怜「最近ボケっとしとること多いから」
竜華「そう?」
怜「激辛うどん事件」
竜華「事件て……あれ辛くしたの怜やん」
怜「普通目の前で入れとったら止めるやろ」
竜華「う……」
怜「……そろそろええんやない?」
竜華「ええって、なにが」
怜「なんか溜め込んどるっぽいから」
竜華「そないなこと……」
竜華(他の子が須賀くんのこと好きって言うても、負けへんって思う)
竜華(でも、怜だけは……)
怜「そういえば、お風呂でおもろい話聞いたわ」
竜華「だれかと一緒に入ってたん?」
怜「竜華遅いから、白水さんとしっぽりとな」
竜華「白水さんと……おもろい話って?」
怜「うちらが三角作っとるように、向こうも須賀くんと三角関係みたい」
竜華「――っ」
怜「二重で三角関係? あの分やと他にもありそうやけど」
竜華「怜は……気にしてへんの?」
怜「須賀くんやったらそんなもんやない?」
竜華「そか……」
怜「ま、他に取られるのだけは気を付けんとな」
竜華「……」
竜華(うちに、できることは)
京太郎「ふぅ……スッキリした」
京太郎「やっぱここの風呂はいいな」
京太郎「色んな疲れが流れてったような気がするぜ……」
セーラ「なんや、須賀やん。おったんか」
京太郎「そういうお前は江口」
セーラ「奇遇やなー。卒業旅行?」
京太郎「アルバイトだ。ここも馴染みの場所だからな」
セーラ「ふーん、竹井おらへんの?」
京太郎「久ちゃんは来てないぞ」
セーラ「そーなんか。ま、そこまでうまくはいかへんっちゅーことか」
京太郎「なんか用でもあったのか?」
セーラ「プロ入りする前に決着つけとこうて思て」
京太郎「愛宕姉あたりも同じようなこと言いそうだよな」
セーラ「は? 洋榎と一緒にすんなや!」
京太郎「なんだ、お前らって仲悪いの?」
セーラ「別に。あいつとはプロでやりあうこともあるからええわ」
京太郎「じゃあ、あいつもプロ入りか」
セーラ「許せんのは……あいつ、一人だけインハイで決着つけて!」
京太郎「……まさか久ちゃんのことか?」
太郎(二年の時と違って絡みなかったからなぁ)
セーラ「決着ついとらんのは俺も一緒なのに!」
京太郎「うわぁ……久ちゃんモテるなぁ」
セーラ「とにかく、竹井にふらっとこっち来いて伝えといてや」
京太郎「てかネト麻でいいんじゃねーの?」
セーラ「ネト麻は好かん。生打ちのほうが断然ええわ」
京太郎「まあ、そういうと思ったよ」
セーラ「せや、怜と竜華ってなんか喧嘩しとった?」
京太郎「なんかあったのか?」
セーラ「最近、ちょい空気微妙になる時があんねん」
京太郎「だとしても、お前の方がわかってるだろ」
セーラ「それがな、この前二人で長野行ってからなんや」
京太郎「あの時から? 特別なことは――」
京太郎(二年の時と違って絡みなかったからなぁ)
セーラ「決着ついとらんのは俺も一緒なのに!」
京太郎「うわぁ……久ちゃんモテるなぁ」
セーラ「とにかく、竹井にふらっとこっち来いて伝えといてや」
京太郎「てかネト麻でいいんじゃねーの?」
セーラ「ネト麻は好かん。生打ちのほうが断然ええわ」
京太郎「まあ、そういうと思ったよ」
セーラ「せや、怜と竜華ってなんか喧嘩しとった?」
京太郎「なんかあったのか?」
セーラ「最近、ちょい空気微妙になる時があんねん」
京太郎「だとしても、お前の方がわかってるだろ」
セーラ「それがな、この前二人で長野行ってからなんや」
京太郎「あの時から? 特別なことは――」
京太郎(あった、超あった)
セーラ「俺も話聞くぐらいはできるけど、基本相談とかに向いてへんからなぁ」
京太郎「わかったよ、暇があればいっぺん話してみる」
セーラ「ん、頼んだわ」
京太郎「言っとくけど、そんな期待すんなよ」
セーラ「大丈夫やろ。須賀は竜華が惚れた男やん」
京太郎「……」
京太郎(直球で言われると、どう返していいかわかんなくなるな)
京太郎(にしてもすごい信頼だな……まぁ、俺じゃなくて清水谷に対してだけど)
京太郎(……ま、やってみますか)
京太郎「さて、どっちからあたるかな」
京太郎「清水谷か園城寺か……」
京太郎「こういう時ボロ出しそうな方といえば……」
宥「京太郎くん?」
京太郎「ん、どうした?」
宥「ちょっと早いけど、お夕飯持ってきたよ」
京太郎「ああ、悪いな。食べたら休憩終わりかな」
宥「うん。後はお布団の用意して今日は終わり」
京太郎「今日は気持ちよく寝れそうだ」
宥「ふふ、そうだね」
京太郎「となれば飯だな。そういや腹減ったような気がしてきた」
宥「いっぱい食べてね」
京太郎「いただきま……あれ、箸は?」
宥「私が持ってるよ?」
京太郎「それないと食えないんだけど」
宥「大丈夫だよ」
宥「はい、あーん」
京太郎「……マジか」
哩「夕飯も中々やったね」
姫子「うまかもんも食べましたし、というわけで行ってきます」
哩「というわけでって、いきなしなんば決めとーと?」
姫子「攻めて攻めて、先輩ば負かしてくっとですよ」
哩「あー……さっき押し倒してくって言いよったね」
姫子「あ、一緒に行きましょうよぉ。ほら、一人より二人って言いますし」
哩「そいも悪くなかね。ばってん、私は行くべきやなかて思う」
姫子「なしてですか?」
哩「姫子、目的ば間違えちゃいかん」
姫子「やけん、あん人に――」
哩「そいばもやーもんにすんのはざっとなかね」
姫子「……なしてそがん言うんですか」
哩「私と須賀くん、姫子と須賀くん、別々のもんやけん」
姫子「――っ」
哩「一緒にいたい、そがん思ってくれとるんは嬉しい。ばってん、須賀くんば利用すんのは違うやろ」
姫子「……あはは、バレちゃいました」
姫子「やっぱし離れ離れはやです」
姫子「やけん、つながりが欲しかったんやて思います」
姫子「一緒に初体験なんて、がば強烈やないですか」
姫子「ばってん、失礼ですよね。哩先輩にもあん人にも、私にも」
姫子「てなわけで行ってきます」
哩「うん、頑張れ」
姫子「あ、さっきはあがん言いましたけど、混ざりたいなら来っとよかですよ?」
姫子「そいぎ、朝までには戻ると思いますから」パタン
哩「……ふぅ、こがん世話焼けんのも、あとどんぐらいかね」
哩「しかし、朝帰り宣言……やっぱし、私も行ったほうが……いやいやいや」
竜華(怜のためにできること……そんなん決まっとる)
竜華(ちょい辛いけど……ううん、大丈夫、きっと)
竜華「でも、よう考えたら須賀くんがどこにおるのかわからへんな」
竜華「携帯にかけてもええけど、仕事中やったら迷惑やんな」
竜華「うーん……」
玄「おっ風呂ー、おっもちー♪」
玄「やや、これは清水谷さん」
竜華「楽しそうやん、なんかええことあった?」
玄「あったというか、これからといいますか……」モジモジ
竜華「ふふ、かわええなぁ」
玄「そんな、かわいいだなんて……」テレテレ
竜華「あ、そういえば聞きたいことあるんやけど」
玄「はい?」
京太郎「終わり終わりー!」
京太郎「さて、後は風呂入ってまったりしようかな」
――コンコン
京太郎「はいはーい」ガチャ
姫子「来ちゃいました」
京太郎「ふぅ……疲れてると妙なもんが見えるな」
姫子「幻やないですから。とりあえず上げてくださいよ」
京太郎「お前な、どうやってここを嗅ぎつけた?」
姫子「普通に後ついてきましたけど」
京太郎「マジかよ……」
京太郎(気づかなかった……仕事終わりで浮かれてたせいか)
京太郎「……まぁ、いいや。ちょうど暇になったし」
姫子「最初からそがん素直にすっとよかて思います」
京太郎「はいはい、大したもんはないからな」
姫子「先輩がいれば十分です」
京太郎「お、おう……」
京太郎(ストレート……結構来るな)
姫子「せーんぱいっ」ギュッ
京太郎「動きづらいんだけど」
姫子「どーせ部屋におるだけなら問題なかですよ」
京太郎「風呂に入りたいんだよ」
姫子「あ、一緒に入ります?」
京太郎「寝言は寝て言おうな」
姫子「じゃ、一緒に寝ます?」
京太郎「寝ねーよ。風呂入るっつったろ」
姫子「やけん、お背中流しますねー」
京太郎「話が戻ったなぁ」
姫子「先輩がはいって言えば進みますって」
京太郎「はいはい、また今度な」
姫子「今度っていつですか?」
京太郎「今じゃないいつかだな」
姫子「却下です」
京太郎「んなこと言われてもな……んー」
京太郎「まぁ、いいぜ」
姫子「え、ホントに?」
京太郎「互いに見ない、接触なしならな」
姫子「そいのどこに意味があっとですか!」
『ささ、はよ行かんと』
『竜華、サプライズって? スペシャルゴージャス膝枕?』
『なにそれ……ともかく、着けばわかるから』コンコン
京太郎「清水谷たちか?」
姫子「むぅ……」
京太郎「とりあえず放せ。出られないだろ」
姫子「私が行きますから」
姫子「はーい」ガチャ
竜華「こんばんは……って、鶴田さん?」
怜「なんや、サプライズってまいひめコンビの部屋?」
竜華「えっと……なんでここに?」
姫子「そがん気になります? 私と先輩がなんばしよったか」
怜「え、百合の薗にご招待? ごめん、うち同性愛はちょっと……」
京太郎「人の部屋を百合の園にすんな」
怜「須賀くん? なにしとんの?」
姫子「これから一緒にお風呂です」
竜華「ホンマに!?」
姫子「先輩がよかって言ったんですよね?」
京太郎「あんまりしつこいからな」
竜華「……鶴田さん、ちょい話あるんやけど」
姫子「なんですか?」
竜華「他の人の前じゃちょっと……」
姫子「後じゃダメですかね?」
竜華「うん、急ぎで」
姫子「しょんなかですねぇ」
姫子「じゃ、ちかっと待っててくださいね」
竜華「怜のことお願いな」
京太郎「……と、言われてもな」
怜「結局なんでここにいるん?」
京太郎「アルバイト。伝手があってな」
怜「そういえば、泉が須賀くんと玄ちゃんにいじめられた言うてたなぁ」
京太郎「ま、俺は顔が広いらしいからな」
怜「その分毒牙にかけた女も多いと」
京太郎「人聞き悪いことを」
怜「世の中では客観の方が事実になることが多いんや」
京太郎「つまり?」
怜「やーい、女誑しー」
京太郎「ぐふっ」
姫子「そいで、話ってなんですか?」
竜華「あ、えっと……」
竜華(なんも考えてなかった!)
姫子「特に用がなかてこつなら、戻りますけど」
竜華「そうだ! 麻雀やらへん?」
姫子「麻雀?」
竜華「また打ってみたいて思っとったから」
姫子「うーん……今は友情より恋愛って気分です」
竜華「半荘だけでええから、ね?」
姫子「……まさか、先輩から引き離したとですか?」
竜華「それは鶴田さんの考えすぎやない?」
姫子「わかりました。邪魔ばできんように叩きのめします」
竜華「どうかな? そう簡単には行かへんと思うけど」
セーラ「俺も混ぜろっ」
竜華「セーラ、聞いとったん?」
セーラ「なんか麻雀とか聞こえたから」
竜華「まぁ、ちょうどええかな」
姫子「まだ面子揃わんですね……」
哩「気になる……気になっけど姫子の邪魔すんのは……」
姫子「哩先輩、よかとこに!」
哩「ひ、姫子? こいは散歩やけん、他意はなかよ?」
姫子「麻雀しませんか?」
哩「へ?」
京太郎「……戻ってこないな」
怜「見事に置き去りやなー」
京太郎「早く風呂入りたいんだけどな」
怜「一緒に入る?」
京太郎「入りません」
怜「えー? ぬるぬるプレイせぇへんの?」
京太郎「ぬるぬるって、お前な」
怜「ま、最中に戻ってきたらまた面倒やんな」
京太郎「そうだな」
京太郎(そういや、江口から頼まれてたっけ)
京太郎(まず清水谷に話聞こうと思ってたけど、こいつからでもいいか)
京太郎「お前らって喧嘩することとかあんの?」
怜「お前らって、うちと竜華?」
京太郎「ああ」
怜「まぁ、ときたまくだらんことで言い合いになることはあるけど」
京太郎「あるのかよ」
怜「ゆーても違う人間やし? 衝突ぐらいはあるんとちゃう?」
京太郎「そういうもんか」
怜「でも、最近はちょい噛み合わんことも多くなったかも」
京太郎「噛み合わない?」
怜「竜華の方が引っ込んどるというか、ボケっとして反応ないこともあったり」
京太郎「なるほどな……」
怜「それ、セーラから聞いたん?」
京太郎「なんだ、気づいてたのか」
怜「なんとなく、そないな気がしただけ」
京太郎「大した勘だよ。最近お前らの空気が微妙だって言ってたからさ」
怜「おお、セーラが空気読むとは」
京太郎「それだけ心配してるってことだろ」
怜「せやな……」
怜「正直、理由はあれやと思う」
京太郎「……この前のあれか」
怜「それで、竜華はうちとどう接したらええかわからんくなっとんのかなーって」
京太郎「俺もそれはちらっと考えたな」
怜「やーい、自惚れ男ー」
京太郎「うぐっ……話進めるぞ」
怜「須賀くんがプレイボーイなんはしゃあないとして、一回竜華とちゃんと話さんとアカンかな」
京太郎「まぁ、そうなるよな」
――コンコン
京太郎「戻ってきたか?」
怜「タイムリーやなぁ」
京太郎「鍵開いてるから入っていいぞー」
玄「京太郎くん、お待たせ」
怜「玄ちゃんやん」
玄「あれ、園城寺さんがどうして」
怜「なんか竜華に置いてきぼりにされた」
玄「あ、さっきは清水谷さんにお世話になったのです」
怜「そうなん?」
玄「はい、抱きしめてもらっておもちをいっぱい堪能できたのです!」
怜「ええなぁ、うちも後で膝枕してもらお」
玄「その膝枕にかける情熱は尊敬するのです」
怜「そっちも大したもんやと思うで?」
玄「園城寺さん……」
怜「玄ちゃん……」
「「同志よっ!」」ヒシッ
京太郎「こりゃしばらく戻ってこない雰囲気だな」
京太郎「よし、ゆっくり風呂に入れそうだ」
竜華「眠……」
怜「眠……」
セーラ「なんや二人とも、ぐったりやなぁ」
竜華「なんでセーラはそない元気なん?」
セーラ「んー、勝ったから?」
怜「勝ったって……なにしとったん?」
セーラ「麻雀。新道寺の二人と俺らで」
怜「ガーン! うちだけ仲間はずれ……」
竜華「と、怜も遅かったけど」
怜「ふっ……おもちと膝枕、奇妙な縁もあったもんやな」
セーラ「なんやねんな」
竜華「よくわからんわ」
竜華(鶴田さんを引き止めるために始めた麻雀が、あない長引くなんて……)
竜華(おかげで須賀くんとこ行くって雰囲気やなくなったけど)
竜華「ふわぁ……眠気覚ましにちょい散歩行ってくる」
セーラ「おう、朝飯までには戻るんやで」
怜「じゃあうちはゴロゴロしとるー」
竜華(怜、遅かったってことは……)
竜華「――っ」ブンブン
竜華(考えたってしゃあないやん)
竜華(そう仕向けたのはうちなんやから……)
京太郎「清水谷、おはよう」
竜華「あ、須賀くん」
京太郎「早いな。いつもこんな感じか?」
竜華「セーラにつられて」
京太郎「ああ、あいつは早起きしそうだな」
竜華「須賀くんもちょい眠そう」
京太郎「ちょっと夜更かししてな」
竜華「そ、そう……」
竜華(やっぱり怜と……)
京太郎「松実妹と園城寺が意気投合してよ……人の部屋で延々と語り合ってたんだよ」
竜華「え……」
京太郎「途中で松実姉を召喚したからなんとかなったものを……ほっといたら朝までコースだったぞ」
竜華「……」
京太郎「なんだ、複雑そうな顔して」
竜華「そ、そないな顔しとらんよ?」
京太郎「そうかぁ?」
京太郎(なーんて、カマかけだけどな)
京太郎(それでそんな反応したってことは、胸中は複雑だってことだ)
京太郎(さて、なに考えてるんだかな)
京太郎(玄のことで驚いてたってことは……俺と園城寺を二人きりにしたかったからとか?)
京太郎(だとして、なにがしたかったんだ?)
京太郎(まるで、後押ししてるような……)
京太郎「……園城寺ってさ、お前にとってどれだけそんな大事なのか?」
竜華「なに? いきなしそないなこと聞いて」
京太郎「いいからさ」
竜華「……大事に決まっとるやん」
京太郎「そうか……なら行くか」ガシッ
竜華「ど、どこに?」
京太郎「園城寺のとこだよ」
京太郎(推測に推測、さらに自惚れも重ねた結論だ)
京太郎(これで外れてたらとんだ赤っ恥だな)
京太郎「そんなの続けてたら、多分そのうちお前らの関係が壊れるぞ」
竜華「……」
セーラ「竜華に、須賀? どした?」
竜華「……」
京太郎「お宅の園城寺さん、借りてってもいいか?」
セーラ「爆睡中やけど」
京太郎「しかたないな、起こすか」
京太郎「おい、起きろ」ペシペシ
怜「う~ん……後五時間」ムニャムニャ
京太郎「長すぎだ。さっさと起きろ」グニグニ
怜「ん……あれ、須賀くんやん」
京太郎「ちょっと来てもらってもいいか?」
怜「おはようのちゅーならいつでもオーケーやでー」
京太郎「ああもう、めんどくせぇな」グイッ
怜「わっ」
京太郎「んじゃ、園城寺は連れてくわ」
セーラ「おう、任した」
怜「ゆーかいされるー」
京太郎「清水谷も行くぞ」
竜華「……うん」
京太郎「よし、俺の随伴はここまでだ」
怜「随伴て、思いっきり主導してたやん」
京太郎「こまけぇことはいいんだよ」
竜華「それで、うちらになにさせるつもりなん?」
京太郎「二人で話し合え。それだけだ」
竜華「話し合うことなんか……」
京太郎「ないならそれはそれでいい。園城寺は?」
怜「んー、竜華に聞きたいことならチラホラ」
京太郎「ならそれでいいや。じゃ、また後でな」
竜華「いきなしなんなんやろな」
怜「竜華はどう思う?」
竜華「どう思うもなにも、今更取り立てて話すことなんかあらへんよ」
怜「ホンマに?」
竜華「うん、ホンマに」
怜「……じゃあ、うちから質問」
怜「あれ、どういうつもりなん?」
竜華「あれって、なに?」
怜「鶴田さん連れ出して、須賀くんと二人きりにして」
竜華「せやから、話したいことがあっただけやて」
怜「最近ボーッとしとんのは?」
竜華「あ、あはは……具合悪いんかな?」
怜「それがこの前、長野から帰る時から続いとんのは?」
竜華「……ちょうど悪いタイミングだったんやな」
怜「なるなる、ようわかったわ」
怜「竜華、そないうちと須賀くんをくっつけたい?」
竜華「……なんのこと?」
怜「わからへんと思った? 多分須賀くんも気づいとるよ」
竜華「そか……バレとったんやな」
怜「で、なんでなん?」
竜華「怜のためやから」
怜「……それってつまりあれかい」
怜「うちは身を引いてもらわんと、竜華に須賀くん取られてまう……そういうことやな」
竜華「違う! うちは――」
怜「うっさい!」バシッ
竜華「いたっ……!」
怜「そないなこと頼んだ覚えないわ! 勝手に解釈すな!」
竜華「せ、せやけど、怜が須賀くんのこと好きって気付けんかったし……」
怜「なんでそうなるん!? うちなんて横から割り込んできた邪魔者やんか!」
竜華「怜が邪魔者なんて……!」
怜「たしかにうちは竜華に甘えとるけど、自分を犠牲にしてまでやってほしくない!」
竜華「じゃあなに……うちが悩んどったのも全否定!?」
怜「アホみたいなことで悩んで、もっと早く頬張っとけばよかったわ!」
竜華「アホってなに!? なにが怜のために一番ええかって悩んどったのに!」
怜「それこそ下に見とる証拠やんか!」
竜華「~~っ、こんのわからず屋!」
怜「竜華の高慢ちき!」
竜華「もう怜なんて……!」
竜華「怜なんて……」
竜華「……」
竜華「どうでもええなんて、言えへんよ……」
怜「……そんなん、うちかて一緒」
竜華「怜……」
怜「なんで気づかへんの? 竜華のこと、大事に思ってへんなんてこと、あるわけないやん」グスッ
竜華「ごめん……ごめん、怜」グスッ
怜「うちも……ごめん」
竜華「うん、うん」
セーラ「どうなったー?」
京太郎「さぁな。でも、そろそろ雨は上がるんじゃないか?」
セーラ「晴れとるやろ」
京太郎「ものの例えだ。言わせんな、恥ずかしい」
セーラ「ま、ええわ。ありがとな、須賀」
京太郎「大したことはしてないって。結局本人たちの問題だし」
セーラ「そんなもんか」
京太郎「そんなもんだ」
京太郎(まぁ、そもそもの原因が俺だとすると、いよいよなんにも言えなくなるんだけどな)
セーラ「んじゃ、行ってくるわ」
京太郎「ああ、三人で朝飯でも食ってこいよ」
京太郎「これでここの片付けは終了っと。次は……」
竜華「須賀くん」
京太郎「ん、清水谷か」
竜華「色々ありがと」
京太郎「俺がなんて言うかもわかってきたんじゃないか?」
竜華「そうかも……せやけど、これは私の気持ちやから」
京太郎「そういうことだったら受け取っておくよ」
竜華「……それとごめん。須賀くんにも失礼なことするとこやった」
京太郎「まあ、気にすんな。そこらへんで俺の右に出るやつはいないから」
竜華「あはは、そうかも」
竜華「……うん、やっぱり諦めるのを諦める」ボソッ
京太郎「なんだ?」
竜華「こういうこと……んっ――」
京太郎「んんっ……!?」
竜華「そ、それじゃ……うちらもうちょっとでチェックアウトやからっ」タタッ
京太郎「……」
京太郎(舌、入れられた)
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