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元スレ提督「艦娘脅威論?」
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提督「……全員だと?」
加賀「はい」
提督「皆……お前と同じように自沈を望んでいるというのか?」
加賀「はい」
躊躇いなくうなずいてくる。
提督はしばし呆けるように頭を押さえていたが……
ややあって、得心がいったように笑った。手を叩いて褒める。
提督「はは、なるほど……川内か、北上だな?」
加賀「……え?」
提督「上手い手だ、危うく本気にするところだったぞ。あいつらなら笑い飛ばしていたところだが、お前に言われると冗談かどうか分からないからな。しかし、お前がそんな冗談に付き合うとは珍しいな?」
加賀「違うの、提督……」
提督「なら、この前まんじゅうを食った仕返しか? だがあれは私も知らなかったと言ったろう? 瑞鶴が一緒に食べようと誘ってきたのだ。
聞けば、何やらお前も瑞鶴をからかったみたいだし、代わりに別のものを奢ったではないか。何故か瑞鶴にも奢る羽目になったが……」
加賀「……」
提督「なんだ、このことでもないのか? 他になにかあったか……?」
加賀は痛みを堪えるような表情で見つめてくる。
それを振り払うように、提督はかぶりを振って言った。
提督「加賀……残念だがその冗談は笑えないし、お前の冗談は伝わりにくいと、前々から言ってるではないか。ドッキリというなら成功だが……あまり性質の良いものではないな」
咎めるも、彼女の表情は変わらない。何も言わず、ただ眼差しを返してくるだけだ。
まるで言葉の意味が、こちらに伝わるのを待つかのように。
それが幾ばくか続き、提督は耐えきれずに疑問を返していた。
提督「……冗談だろう?」
ややあって、加賀は静かに言ってくる。
加賀「提督……私たちは長年共に深海棲艦と戦ってきました。私はあなたのことは理解しているつもりだし、あなたも私の事は理解してくれているものだと思ってます」
提督「……」
加賀「私が本気かどうかは、言わなくても分かるでしょう?」
提督「……どうかな。少なくとも、お前の口から自沈したいなどという台詞が出るとは、夢にも思わなかったが」
加賀「私は冗談でこんなことは口にしないわ」
言葉に直して、加賀はそう言い切った。
彼女に視線をやる。その瞳には痛みが滲んでいたが、いつもと同じ芯の強さも宿っている。
提督は呆然とつぶやいた。
提督「……本気なのか?」
加賀「はい」
提督「お前だけでなく――瑞鶴も長門も北上も大井も、川内も雷も榛名も……皆、自沈を願っているというのか?」
加賀「提督、私たちは戦後どうするか、ずっと話し合いを続けてきました。そのなかで、この結論が覆ったことは一度もありません」
提督「……」
言葉が見つからず、目を瞑る。
彼女が本気で言っているのは分かる。だからこそというべきか、提督にはその言葉がまるで信じられなかった。
そのままかなり長い間、言葉を失っていた。加賀は居心地が悪そうに身じろぎをするも、何も言ってこない。
やがて提督は訊ねた。
提督「今日……皆が鎮守府に集まるのは、いつ頃だ?」
話を逸らされたと思ったのか、加賀は言葉に詰まったように見えたが。
すぐに察したように言ってくる。
加賀「そうね……ヒトキュウマルマルには、川内さんと北上さんが輸送任務から戻ってきますから、その時には集まるかと」
提督「……わかった。フタフタマルマルに、全員に食堂に集まるように伝えてくれ。そこでもう一度、話を聞く……」
加賀「分かりました」
提督「加賀、お前はもう下がれ。あとの仕事は私がやっておく」
加賀「提督、私は」
提督「……少し、一人にしてくれないか」
加賀「……」
提督「頼む」
加賀「……はい」
加賀はうなずいた。
最後に気がかりでも残すようにこちらを見て、執務室をあとにする。
しばらくして、提督は自分の椅子に深く腰を下ろした。ため息しか出ないが、これからのことを考えなければならなかった。
嫌な言い方だけど上の人間としては保障も不安も一切がないから万々歳だな
提督も一緒に沈むしかないな提督(艦長)は自分の艦から逃げることなく共にするからね
艦娘にしてみりゃ、せっかく役目を終えて静かに眠ってたのに、何でまた生まれ直さなきゃいけなかったの?って気持ちかもしれんね。
自分の所の艦娘が全て沈んだのを確認した後に介錯人無しの割腹やろなぁ
介錯人無しで切腹したら即死できないから、藻掻き苦しむ地獄絵図と聞いたことがある
>>216
帝国軍人のお偉いさんにいたんやで実際に戦争終結で責任取るために自分だけ苦しまないで生きながらえるのは申し訳ないって
帝国軍人のお偉いさんにいたんやで実際に戦争終結で責任取るために自分だけ苦しまないで生きながらえるのは申し訳ないって
今の時代責任とって腹きれそうなのは政治家にいないからなぁ
カルビーの社長くらいか
カルビーの社長くらいか
戦争中にビフテキ食ったり芸者呼んで遊んでた馬鹿野郎こそはよ氏ねと思うけども
>>220
じゃあヒロヒトもな統帥権あったし
じゃあヒロヒトもな統帥権あったし
>>222
御前会議で陛下の戦争回避論を無視して開戦を迫ったわけだが。
それでも陛下は国家元首として、全責任は自分にあるとGHQに直訴してるし。
パヨクなのか何なのか知らんが、当時の社会情勢とか調べてから書き込めよ。
視野が狭すぎて話にならんわ。
御前会議で陛下の戦争回避論を無視して開戦を迫ったわけだが。
それでも陛下は国家元首として、全責任は自分にあるとGHQに直訴してるし。
パヨクなのか何なのか知らんが、当時の社会情勢とか調べてから書き込めよ。
視野が狭すぎて話にならんわ。
>>225
あったと思うなら腹くらい切れるよなぁガキじゃねえんだからさ
あったと思うなら腹くらい切れるよなぁガキじゃねえんだからさ
>>227
本当に納税者、靖国で会おうと言って死んでいった軍人にすまないという気持ちで胸がいっぱいなら切腹ぐらいできるよねぇって言う話よ
本当に納税者、靖国で会おうと言って死んでいった軍人にすまないという気持ちで胸がいっぱいなら切腹ぐらいできるよねぇって言う話よ
無能なんだよなぁナグモとかイソロクとかはさ負けやがったという点において
>>234
sageられねえガキは首吊って死ね
sageられねえガキは首吊って死ね
*****
定刻になり、食堂へと向かう。
どうやら艦娘たちは既に集まっていたようだった。視線を感じながら席に着くと、全員がその周りにそぞろに座った。
居心地の悪い空気の中、誰も言葉を発しないのは、恐らく自分の言葉を待っているからだろう。
口火を切る。
提督「加賀から話を聞いた」
彼女たちの空気が変わるのを、肌で感じ取る。
提督「戦後、深海棲艦がいなくなった後……お前達は解体ではなく、自沈したいそうだな」
確認を込めて訊くが。
誰も、反論も訂正もしてこなかった。
提督はため息をついて、言葉を強くした。
提督「当たり前だが……それで、はいそうですかと頷くわけにはいかない。お前たちからきちんと話を聞きたい」
なるべく冷静に告げる。
沈黙が漂って、はじめに長門がそれを破った。
長門「提督、全ては加賀が話した通りだ。私たちは誰も解体を望んでいない。役割を終えた後、艦娘として眠りにつきたい。それだけなんだ」
提督「ああ、それは聞いた。だが私にはそもそもその理屈が理解できない。解体と自沈とで、なぜ自沈を選ぶ? 自沈がどういうことなのか、分かっているのか?」
長門「提督……解体というのは、あなたが思っている以上に、私たち艦娘にとって重い事なんだ」
提督「死ぬことよりもか?」
長門「場合によっては」
躊躇わず、長門は言ってくる。
川内が後を継いだ。
川内「解体ってのはさ、ただ艦娘の力が消えるだけじゃないんだ。これまでみんなで戦ってきたこと、楽しかったことや悲しかったこと……そういった経験が、全部なくなっちゃうってことなんだよ。
私はそんなの嫌だ。つらいこともたくさんあったけど……提督や、みんなと積み上げてきたものを失いたくない。私は私のまま、艦娘でありたい」
川内も目を逸らさず、まっすぐにそう口にした。
いつもの明るさは鳴りを潜め、瞳の奥には意思の強さが垣間見える。
提督「……みんな、そう思っているのか?」
周りを見て訊ねる。
北上が飄々とした様子を見せた。
北上「まあ、やっぱねぇ。あたしは艦娘として生まれたし、ここまで戦い抜いてきたからには艦娘で在りたいよね。一応これでも、艦娘の誇りなんてものを持っちゃったりしてるからさ」
他の艦娘たちも肯定を見せ、同じようなことを口にした。
正直なところ、提督には彼女たちの言い分がまったく理解できていなかった。
言っていることは分かる。つまり解体と言うのは、彼女たちのこれまでをすべて否定する行為なのだろう。嫌がるのは無理もない。
だがそれは、死ぬことより重いことなのか……?
ともあれ、提督は提案を口にした。
提督「なら、話は簡単だ。解体など望まなければいい。お前たちは艦娘としてここに残ればいいだけの話だ」
告げると、艦娘たちは顔を見合わせたが。
提督「加賀から話を聞いたかもしれないが……そもそもあの希望解体も、ここ最近の急激な軍備縮小も、上層部がお前たち艦娘を恐れての事だ。脅威ではないと証明できれば、それも収まるだろう」
長門「その件については、加賀から話を聞かせて貰った。私たちを疑い、脅威の対象と見做していたのは甚だ遺憾と言う他無いが……」
提督「……」
長門の言葉に、提督は言葉も無かった。
彼女は続けた。
長門「だが提督……その疑いが晴れたところで、全ての艦娘がそのままというわけにはいかないだろう?」
提督「それは……そうかもしれないが」
その問いに、言葉を濁す。
例え艦娘脅威論が否定されたところで、現状の艦娘の数は明らかに過剰だ。長門の言う通り、戦後、解体せざるを得ない艦娘が出るのは間違いない。
それを認める。
提督「確かに、艦娘の数は今より減らさざるを得ない。だが希望解体に関しては、私はある程度の裁量を委ねられている。だから……私が上伸すれば、お前たちを優先して残すことはできる」
言葉にしてから、背筋にぞっとするものを味わった。
長門が聞き咎めるように眉をひそめた。
長門「提督、それは……」
彼女はみなまで言うことを避けたが。
それはつまり、自分の艦娘を残すためならば他の艦娘はどうなろうと構わないということに他ならない。
間違いなく失言だったろう。しかし提督は踏み込んだ。
提督「正直に言おう……私はもうこれ以上お前たちを失いたくない。その為ならば、なんだってするつもりだ」
この戦争で失ったものは大きい。
肉親も、家族同然だった戦友たちも深海棲艦に奪われた。今の世の中、そんな人間はごまんといるだろうが……
大切なものを守る手段がこの手にあるのなら、提督は躊躇わないつもりだ。たとえそれで後ろ指を刺されることになろうとも、失うよりはずっと良い。
榛名が沈痛な面持ちをした。
榛名「提督……そこまでして、私たちは艦娘で在りたいとは思いません。それと、提督はひとつ勘違いをしています」
提督「勘違い……?」
榛名「はい。確かに私たちは解体を望んでいません。ですが、解体を拒んで自沈したいと言っているのではありません。もし役割を終えることができたら、艦娘のまま海に眠りたいと、そう言っているのです」
榛名の言葉を咀嚼して、訊ねる。
提督「お前たちの言う役割とはなんだ?」
榛名「深海棲艦を斃し、人類に勝利をもたらすことです」
提督「なら新しい役割を探せばいい。戦争の終結をひと区切りにして、生まれ変わったつもりで新しいことを求めればいいだろう?」
榛名「提督、私たちはどこまで行っても艦娘で、持って生まれた使命は変わりようがありません。かつて私たちはその為に造られ……果たせずに終わりました。
けど何の因果か、もう一度その使命を果たす機会に恵まれました。そして今回はその宿願を全うできるかもしれない……艦娘として、これほど嬉しいことはないのです」
提督「だから……その役割を終えたら、沈みたいと?」
榛名「はい」
榛名は迷いなくうなずいた。
まただと、提督は思った。彼女たちの言い分がまるで分からない。
提督はかぶりを振るって言った。
提督「私には、お前たちの言うことが全く理解できない。艦娘だろうがなんだろうが、お前たちは生きているんだ。
そして生きているからには、生き続けようとする意思があるはずなんだ。なのにお前たちは、役割を果したら沈みたいと簡単に言う……」
確かに、これまで艦娘と価値観の違いを感じることはあった。
だがそれは油の匂いをいい香りと評するなど些細な事で、ここまで理解に苦しむ差異は初めてだった。
提督「ここからだろう? 平和になって、やっとここからはじまるんだろう? その為に今まで戦ってきたというのに……なぜそんなことを言うんだ?」
榛名は伏目がちに、自分の胸元に手をおいた。
榛名「提督が理解できないのは、無理もありません。だから私たちも、ずっと打ち明けることができずにいたんです。この感覚は、恐らく艦娘にしか理解できないでしょうから……」
提督「そんな言い方は……卑怯だ。私には、お前たちを説得する機会さえ与えてくれないのか?」
沈黙が漂った。
提督はなんとか彼女たちを踏み止まらせる言葉を探しながら、ふと思った。
口にする。
提督「まさか、最初から考えていたのか……?」
言葉が足りなかったのか、艦娘たちは疑問の眼差しを返してきたが。
提督は言い直した。
提督「お前たちはこの戦争が始まった時から、勝ったら沈もうと、そう考えていたのか……?」
姿形が人間にそっくりだから同じ思いを持ってるはずと思い込んで現在に至ってるのか
艦娘の姿が駆逐イ級だったらそっかぁで提督もあっさり引きさがれたのに
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