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元スレ提督「艦娘の目の前で死んでみる」 不知火「これで最後ですね」
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霞「くっ、かはっ」ドサッ
不知火「お忘れですか、霞、不知火はあなたの指導教艦ですよ」
霞「さすがに、一筋縄ではいかないわね、不知火『さん』」
不知火「あら、懐かしい響き、あの頃に戻ったようね」
霞「ちょっと珈琲でも飲んで、昔話に華でも咲かせたいものだわ」ジリッ
不知火「そうやって喋りつつも隙を狙われては、ゆっくりもできませんよ」
霞「………」ジィッ
不知火「ふぅ、あまり神経をすり減らされるのは得意ではありません」
不知火「こんな茶番、さっさと終わらせましょう」ガチャ
霞「......っ、なんで、なんでよ不知火!」
霞「あれだけ!あいつの、あのクズ司令官のこと慕ってたのに」
霞「どうしてこんな結末になるのよ!ねえ!不知火!ねえったら!」
不知火「...慕ってるからですよ」
霞「それなら!」
不知火「それだからこそ、司令の最期を担うのは、不知火の仕事なのです」
不知火「さようなら、司令、良い夢を」
霞「まっ...!」
ドンッ
霞「て......」
不知火「.........」
提督「」ドクドク
霞「う、そ」ヘタリ
霞「なんで、なんで、なんで、なん、で」
霞「あ、あ、あああ、あぁぁぁぁ…」
霞「うあああああああああああああああああ!」
霞「あああああああああああああああぁぁぁ!」
不知火(霞は頭をかき毟りながら、叫び声を挙げています)
不知火(それは悲鳴と言うよりも、困惑と絶望が入り混じったようなものです)
不知火(不知火に立ち向かっても歯が立たないことは分かっているのでしょう)
不知火(どうしようも出来ない、その悲しみも含めた、そんな叫び声です)
不知火(見ていて心が痛みます、そろそろネタ晴らしの時間ですかね)
霞「うわあああああああああああああああ!」
不知火「司令、ネタ晴らししますね」ボソボソ
提督「」グッ
霞「ああ、ああ、あ、なんで、なんで、どうし、てっ」グスッ
不知火「霞、落ち着いてください、実はこれ、全部どっき」
瑞鳳「てぇとくっ、お昼たべよっ」ガチャッ
不知火「り......」
「普段クズ呼ばわりしてる相手が死んだのに喜ばないんですか?」と
追い討ちをかける不知火はいなかったんですね
追い討ちをかける不知火はいなかったんですね
>>110
畜生すぎて霞ちゃん死んでまいそう
畜生すぎて霞ちゃん死んでまいそう
霞「うぅぅっ、ひぐっ、あぁぁ、ぁ、あぁ...」
提督「」ドクドク
瑞鳳「...てぇ、とく?」
不知火「」
提督「」
瑞鳳「...不知火、その手に持ってるの、なぁに?」
不知火「ひぃっ」ビクッ
瑞鳳「ねえ、教えて、不知火、ねえ、ねえったら」
不知火「ち、違います!いやっ、やめて、こないで、こないでっ!」ズサッ
不知火「いや、いやっ、あっ、あぁぁ...」
瑞鳳「おしえて、はやく、何がちがうの、ねえ」ユラァ
瑞鳳「てぇとくに、なにしたの、きこえないの、こたえれないの?」
瑞鳳「おしえてよ、ねえ、し、ら、ぬ、い?」ジャキッ
不知火「いやっ...!」
提督「ストップ!ストップ!ストォォォォォップ!」ガシッ
瑞鳳「てえとく?」
不知火「し、しれぇ...」ハァァァ
霞「ぐすっ、うぐっ、うぅ、う......へ?」
提督「瑞鳳!すまん!ちょっと演劇をしててな!悪い悪い!」
提督「だから何もないんだ!なあんにもない!な!瑞鳳!」
瑞鳳「演劇ぃ?もう、ビックリさせないでよぉてーとく!」
提督「すまんすまん!そういや瑞鳳!俺飯が食いたくなってきたなぁ!」
瑞鳳「本当!やった!私、卵焼き作ってきたから、それ食べて!」
提督「ああ!出来立てが食べたいなぁ!調理室でゆっくり作ってきてくれ!」
瑞鳳「わかった!それじゃあちょっと待っててね!てえとく!」ガチャッ
提督「はぁぁぁ、今まで一番肝っ玉冷やしたよ、立てるか、不知火」
不知火「あ、ぅ、はい、不知火は、大丈夫です」
提督「あいつは二回目だから、また怒られると思って身構えたらあれだぞ」
提督「あの時の瑞鳳、お前のこと殺る目してたからな、無理やり止めに入って正解だ」
不知火「そう、だったんですか、ありがとうございます」
提督「おいおい、腰が抜けて立てないとか言うんじゃねえだろな」
不知火「……不知火に何か落ち度でも」
提督「いや、あれなら仕方ないさ、ともかく、何もなくて良かった」
不知火「あ、司令、後ろ…」
提督「後ろ?」クルッ
霞「アンタねぇ...よくも騙してくれたわね...」
提督「」
霞「話聞いてりゃドッキリぃ?悪趣味にもほどがあるんじゃないのぉ...?」ピキピキッ
提督「あ、いや、その」
霞「ただじゃおかないわよこんのクズしれいかああああああん!」
不知火「お疲れ様です」
提督「ああ、やはり行き場のない怒りはこうなるもんなんだな」ボッコボコ
不知火「仕様がありませんね、いやぁ、それにしても清々しいほどに殴られましたね」
提督「霞の野郎、躊躇なく殴ってきたからな」
不知火「良い拳でした、指導冥利に尽きましたね」
提督「そりゃよかったな」
不知火「拗ねないでくださいよ、卵焼きのお味はどうでしたか」
提督「普通に上手くて反応に困った、あんな美味しいの初めて食べたわ」
不知火「司令のことを思って一から作ってきたと言ってましたよ」
不知火「既に作ってた卵焼き、司令が熱々の食べたいと言った瞬間に躊躇なくゴミ箱捨てましたからね」ボソッ
提督「ん、どうした」
不知火「いえ、なんでも」
不知火「終わり良ければ総て良し、最後も頑張りましょう」
提督「この皿に収まりきらない卵焼きを食べてからな」
一旦昼餉食べに外出ます、2時半とかには帰ってくると思います、失礼します
乙
最後は肝の据わってそうな子がいいな
唇を噛み締めてやせ我慢するか、我を忘れて狼狽するか、どちらでも楽しめる
最後は肝の据わってそうな子がいいな
唇を噛み締めてやせ我慢するか、我を忘れて狼狽するか、どちらでも楽しめる
【 陽炎 】
提督「最後だ、正真正銘最後の一人だ」
不知火「はい、楽しんでいきましょう」
提督「最初の反応からは考えられない言葉だな」
不知火「慣れとは怖いものですね、大トリを飾る艦娘は誰になさるおつもりで」
提督「お前の姉ちゃんだよ、陽炎だ」
不知火「それは、最後にして最高の人選ですね」
提督「お前の陽炎に対する愛情ってホントに歪んでるよな」
不知火「返す言葉もありません、ご不満ですか」
提督「お前ら二人の仲だ、何の口出しもしないさ」
不知火「ごもっともですね」
提督「それに、そのくらいじゃないと俺の秘書艦は務めれないだろうよ」
不知火「よくご存じで、どれだけ秘書艦を務めているとお思いですか」
提督「俺の後釜を担うのはお前だからな、最高の物語を頼んだぞ」
不知火「最後の脚本は不知火が担当ですか、腕が鳴りますね」
提督「任せたぞ、秘書艦さんよ」
不知火「ええ、任せられました、司令」
陽炎「あっ、不知火!お疲れ様!」
不知火「陽炎、お疲れ様です、司令に何か御用でしょうか」
陽炎「うん、昨日の演習の報告書がまとまってね、この時間なら空いてるって」
不知火「なるほど、演習の報告なら、大丈夫そうですね」
陽炎「どうしたの、そんな浮かない顔して」
不知火「いえ、そんなことは、ありませんよ」
陽炎「ったく、ホント不知火ったら不器用ね、すぐ顔に出るんだから」
陽炎「ほら、私に話してみなさい、私はあなたのお姉さんなんだから」
不知火「...前の戦闘、昨日で一ヶ月ですからね、色々思うところがあるようで」
陽炎「司令、か、まだ落ち込んでるの」
不知火「ええ、あまり気を落とさないよう声を掛けているんですか、あまり効果がないようで」
陽炎「...そっか」
不知火「陽炎の方からも、何か言葉を掛けてくださいませんか」
陽炎「大事な妹のお願いだもの、お安い御用だわ」
不知火「ありがとうございます、陽炎」
陽炎「なんてことないわよ、部屋にお茶があるから、それ飲んでゆっくりしてなさい」
不知火「お言葉に甘えますね、それじゃあ、また」
陽炎「うん、またね」
不知火「不知火は、なんて素晴らしい姉を持ったのでしょう」
不知火「不知火の前では決して弱音を吐かず、凛々しくあり続けようとするその姿」
不知火「さすが、陽炎型のネームシップです、みんなを束ねるお姉さんです」
不知火「不知火にとっても、唯一の姉ですから、天井知らずの安心感があります」
不知火「すいません、こんな姉不幸な妹で、後でうんと慰めてあげますから」
不知火「今日は思う存分、心に素直に、絶望してください、陽炎」
陽炎『陽炎です、入ります』ガチャッ
提督『陽炎、か、お姉さんならさっき出ていったぞ』
陽炎『ええ、さっきすれ違ったわ、今は昨日の演習の報告で来たの』
提督『そうか、すまない、すっかり忘れていた』
陽炎『どうしたのよ、らしくない、ずっと外なんて眺めちゃって』
提督『なに、本当に海が綺麗だなと思ってな』
陽炎『なによそれ、頭でも打っちゃったの』
提督『...ずっと、この海を守りたいと思っていた、国民の為にも、自分の為にも』
提督『そんな海に、自分の部下の血を流させるわけにはいかなかった』
提督『沈むなんて以ての外だ、俺はずっと、それだけを願いに頑張ってきた』
提督『結果として、周辺海域で命を落とす者はいなかった、俺は自分の信念を貫きとおした』
提督『そして、歴史は繰り返した、本土の至る所で血が流れた』
陽炎『司令......』
提督『空襲で確認された敵機は、俺達が仕留めきれなかった敵の艦載機だったらしい』
提督『ずっと、罪の意識に苛まれた、どうしていいかも分からなかったがな』
陽炎『...その、あんまり容易なことは言えないけど、私は、司令が間違ってただなんて』
提督『思えない、か、俺だって作戦中は間違っているなど微塵も思ってなかった』
提督『でも、社会的には間違った作戦だったんだ、何も知らない人達にとっては』
提督『非難は俺の耳にも入ってきた、一か月の間、止むことなくだ』
提督『そうしたら、なんだか本当に自分が間違ってるような気がして来てな、笑えるだろ』
陽炎『そんな、こと』
提督『あるんだよ、もしかしたら、その声はほんの一部の声かもしれない、それでも』
提督『それは、世論全体の意見として、俺を追い詰めていくんだ、自分の正義も分からないくらいに』
提督『なあ、陽炎、俺は今、どうしていいか、分からないんだ』
提督『俺はもう、考えるのに、疲れたよ』ジャキッ
陽炎『司令!それだけはダメ!』
提督『ああ、もう、こんなことになるくらいなら』グッ
陽炎『司令!待って!話を聞いて!司令!司令!』
提督『こんな時代に、生まれなければよかった』
陽炎『しれ...っ』
パンッ
陽炎『い......』
提督『』ガタッ ドサッ
陽炎『......っぁ』
陽炎『あ、ぅああ、なんで、だって、司令...』
陽炎『嘘、嘘、そんな、しれい、まって、よ、あ、あぁぁ』
陽炎『ああぁぁ、あぁぁ、あぁあ、あぁ...』
陽炎『いやああああああああああああああああ!』
陽炎『しれい!しれい!しれえええええ!』
陽炎『ああああああああああああああああ!』
不知火「...陽炎のことは何でも知ってるつもりでしたが、そんなことはありませんでしたね」
不知火「こんな表情、初めて見ました、狂ったように泣き叫ぶ、そんな顔」
不知火「いえ、そういえば、一度だけ見たことありましたね、陽炎の泣き顔」
不知火「不知火が、戦闘で大破して帰投した時も、確かそんな表情だったはずです」
不知火「...そう考えると、とても心が痛いですね」
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