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元スレ提督「艦娘の目の前で死んでみる」 不知火「これで最後ですね」
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夕立「大丈夫、損な役だなんて思ったことないから、大丈夫っぽい」
夕立「いつも不知火に全てを任せちゃってるんだから」
夕立「だから、こういう仕事くらい、あたし達に任せるっぽい」
不知「...ありがとう、夕立」
夕立「えへへ、それじゃあね、不知火」
不知火「...あぁ、ダメです、不安で心が折れそうです」
不知火「皆さんこんな状況であれを見させられるんですね」
不知火「ようやく理解できました、これは間違いなく心臓に悪いです」
不知火「先にドッキリをすると言ってくれているだけ、気は楽ですが」
不知火「本当に、夕立には損な役を押し付けてしまいました」
不知火「すいません、夕立、申し訳ないと分かってる上で」
不知火「不知火の悪趣味にご協力お願いします」
夕立『提督さん、お呼ばれしたから入るっぽい』
提督『夕立か、入っていいぞ』
夕立『昨日、不知火から渡された報告書のことっぽい?』
提督『そうだな、第一線に立った者としての感想を聞きたい』
夕立『辛い報告になるけど、大丈夫っぽい?』
提督『その事前の確認だけでも十分辛いよ』
提督『そこまで言われると、聞きたくないのが本音だな』
夕立『あたしは、今は無理して聞かなくても大丈夫だと思うっぽい』
夕立『提督さんが落ち着いてからでも、全然遅くないっぽい』
提督『でも、いつかはその現実に向き合わないといけないもんな』
夕立『多分、提督さんの全てを否定するような話になるっぽい』
夕立『少しでも冷静さを欠いた状態でこの話をされると、だから』
夕立『ゆっくりゆっくり、落ち着いてからでいいんだよ』
提督『進むも地獄、逃げるも地獄、酷い二択もあったもんだな』
夕立『ごめんね、提督さん』
提督『何を夕立が謝ることがある、分かってたことさ』
提督『でも、そうだな、少し一人で落ち着きたい、一瞬席を外してもらえるか』
夕立『わかった、提督さん、あんまり思い詰めないでね?』ガチャッ
提督『ふぅ、さてと、不知火、聞こえるか』
不知火「っと、これ会話も可能なんですね、突然で驚きましたよ」
提督『ああ、何かと言って最前線にある鎮守府だからな、ここまで大丈夫か』
不知火「ええ、演技の方は完璧です、不知火の思い描いたもの以上です」
提督『それは何よりだな、次はどうすればいい』
不知火「後少しで合図を出しますので、そのタイミングで死んでください」
不知火「死に方は事前にお伝えした通りで、素晴らしい演技、期待していますよ」
提督『任せとけ』
不知火「そろそろです、血糊を適当に撒いて、血の海に倒れて」
提督『大きな衝撃音を出して、夕立を中に誘い込む、だっけ』
不知火「ええ、傷跡や短刀も忘れずに、それではお願いします」
提督『ああ、後片付けは任したぞ、それじゃあ、っと』ガタンッ
夕立『提督さん!何かあったっぽ、い』ガチャッ
夕立『...ひっ』
不知火「大きな音がして、夕立が入ると」
不知火「そこには短刀を片手に血の海に倒れ込む司令の姿」
不知火「事前にしていた話が話です、怪しい部分もあると言えばそうですが」
不知火「実際のところ、嫌でもそれ以外の結末は思い浮かばないでしょう」
不知火「目論み通りです、ここまでは完璧ですね」
夕立『ひぁ、て、ていとく、さん、あ、ああぁぁ』
夕立『うそ、でしょ、だって、え、うそ、うそっ』
夕立『あ、あ、あ、あぁぁぁぁ...』
夕立『うぅぅ、っあ、どうして、ごめんなさい、てえとくさん、ごめ、ん』
夕立『ああぁぁっ、うぐっ、ごめんなさい、っぁああ、あああああぁ...』
不知火「夕立は倒れ込む司令の横で、押し殺すようにして泣いています」
不知火「ただただ静かに、でも、その顔は絶望に染まっています」
不知火「この現実を受け入れられるだけ、立派なものです」
不知火「...そろそろですね」
時雨『提督、時雨です、入るよ』ガチャッ
時雨『......提督?』
夕立『っぁ、しぐ、れぇ』
夕立『てーとくさんが、てーとくさんがぁぁ...』
時雨『...どうして、だい、夕立』
時雨『ちょっと、ボクに、教えてくれないかな』
夕立『あたしが、ま、前の負けたげんい、ひぐっ、原因はてーとくさんにって』
夕立『そ、そうしたら、てーとくさんひとりにな、なりたい、って、言って』
夕立『それで、それで、音がしたから、中に入ったら、もう、もうっ』
夕立『うぅぅぅ、ごめんなさい、ごめんなさいっ、うあああああああああ!』
時雨『...そっか』
時雨『...夕立は、悪くないよ』
夕立『でも、てーとくさんはっ、あああぁぁぁ...』
時雨『仕方ない、よ、だって、それは、うん、悪くないから』
時雨『うん、悪くない、悪くないからね、大丈夫だよ』
不知火「...なんとか、最大の山場を越しましたね」
不知火「今まで途中で誰かが入ってくるという流れはありませんでしたから」
不知火「見てみたい一方で、想定外のことも起こりうるかと思いましたし、それに」
不知火「時雨は少し司令への想いが深いですからね、万が一もあるかと思いましたが」
不知火「不知火の杞憂だったようですね、時雨は夕立をそっと抱きしめています」
不知火「姉妹と言うより、双子のような関係の二人です、絶望的な光景の中でも輝くような」
司令『』ピクッ
不知火「ん、司令の指が動きましたね、いつもより少し早い気がしますが」
不知火「ご命令とあらば、です、少し名残惜しいですが行きますか」
不知火「不知火です、入ります」 ガチャッ
不知火「改めて見ると凄惨な光景ですね、後片付けが思いやられますよ」
不知火「どうしましたか、時雨、そんな空虚を見つめて」
時雨「......ない、ちがう、でも」ブツブツ
不知火「時雨?」
時雨「悪くない、悪くない、悪くない、夕立は悪くない、悪くない、そうだ、そうだよ」
時雨「夕立は、悪くない、んだよ」
不知火「ひっ」ゾゾッ
時雨「悪くない、そうだ、ちがうんだ、だから、だから、でも、でも」
時雨「じゃあ、ボクは、ボクは、どうすれば、でも、悪くないのに、でも、それじゃあ」
時雨「ボクは、どうすればいいんだい」スッ
夕立「あ、あぁ、ぅうう、うあ、ぇ、しぐ、れ?」
不知火「時雨!落ち着いてください!ドッキリです!嘘ですから!」ガシッ
時雨「ああ、ぁあああ、しら、ぬい」
不知火「ごめんなさい、時雨、あなたを板挟みな状態にしてしまって」
不知火「大丈夫です、これはドッキリですよ、ほら、起きてください、司令」クルッ
時雨「...ああ、そっか、うん、そうだよね、そうだよね」
時雨「そっかぁ」ユラァ
提督「時雨」ガシッ
不知火「...ぇ」
提督「落ち着け、ドッキリだ、誰も悪くない、何も起きてない」
提督「時雨、俺の声が分かるな、大丈夫だから、ほら、顔あげろ」
時雨「......あはっ」
時雨「提督、だ」ニコッ
提督「ああ、夕立も大丈夫か」
夕立「てーとく、さん…」
提督「すまない、少し悪戯欲が出てしまった、もう二度とこんなことはしない」
夕立「…ぅ、うぅぅぅ、よかった、ホントに、よかった」ポロポロ
夕立「あ、ぅ、ぅぅ、てーとくさん、てーとくさん、てーとくさん!」
夕立「てーとくさぁぁぁん!よかったあああああああああ!」
夕立「うわああああぁぁぁぁぁん!」
提督「よしよし、時雨、もう落ち着いたか」
時雨「うん、もう、大丈夫だよ、何も、なかったから」
提督「そうか」
時雨「うん、提督、止めてくれて、ありがとう」
提督「何も感謝されることはやってないぞ」
時雨「嘘つき、知ってるくせに、ねえ、提督」
夕立「提督さん!こんなことは二度としないって約束してほしいっぽい!」
提督「すまんすまん、絶対にしない、もう二度と嘘は吐かないから」
夕立「その言葉覚えてるからね!嘘ついたら針千本飲ますっぽい!」
時雨「でも提督はすぐに嘘を吐く人だからね、針は今晩にも用意しておこうかな」
提督「もう少し信頼されるように頑張るよ、それじゃあお疲れ様」
夕立「うん!お疲れ様!提督さん!」
時雨「じゃあね、提督、失礼します」
提督「さて、不知火監督、脚本を手掛けてみてどうだった」
不知火「鎮守府内の艦娘の性格は把握しているつもりなので」
不知火「よほどのことがない限り想定外は起こらないな、と思いました」
提督「なるほど、何はともあれ、お疲れ様」
不知火「ええ、お疲れ様です、司令」
提督「次に移る前に、俺から一つだけ」
提督「想定外を起こさない為にも、注意を怠ることがないように」
不知火「不知火はいつも注意を怠っていませんよ」
提督「お前は計画に頼りすぎているキライがあるからな」
提督「スムーズに進んで最後を迎えると、どうしてもそこで油断してしまう」
提督「何があっても、簡単に背中を見せることはないように」
提督「お前が背を向けた瞬間、時雨が手を伸ばしてきたの、知ってるか」
不知火「…それは、知りませんでした」
提督「俺の死に対する憎悪と、それを招いた親友への哀れみ」
提督「そんな極限状態の奴の前に、作戦の指揮艦が出てきたらどうなるか」
提督「後はご想像の通りだ、そういうことだ、危なかったぞ」
不知火「それは、はい、肝に銘じておきます」
提督「失敗は次の糧にすればいい、さあ、どんどん次に行こう」
一度抜けます、帰ってくるのは明日の昼前とかになると思います
明日の夜までには終わると思います、お口の悪い子とかお姉ちゃんが出てくると思います
それでは失礼します
明日の夜までには終わると思います、お口の悪い子とかお姉ちゃんが出てくると思います
それでは失礼します
乙
前スレから少し間があいたから心配したけど見つけられてよかった
前スレから少し間があいたから心配したけど見つけられてよかった
乙
前2つをまとめで読んで魅入られた
次は何時かと首を長くして待ってたんだが
ろくろ首になる前に見つけられて助かったよ、どうもありがとう
それじゃ、続きを楽しみに待ってるよ
前2つをまとめで読んで魅入られた
次は何時かと首を長くして待ってたんだが
ろくろ首になる前に見つけられて助かったよ、どうもありがとう
それじゃ、続きを楽しみに待ってるよ
おつ
最初から読んでるけど、鬱展やグロリョナは苦手なのに
こういう風に救いがあるという前提で可愛い娘が絶望したり泣いたりするのに興奮するのに気付いたわ
こういう性癖にも名前ついとるんかな?
最初から読んでるけど、鬱展やグロリョナは苦手なのに
こういう風に救いがあるという前提で可愛い娘が絶望したり泣いたりするのに興奮するのに気付いたわ
こういう性癖にも名前ついとるんかな?
【 霞 】
提督「残るは後二人、てっとり早く終わらせよう」
不知火「そうですね、誰にするかはもう決めていらっしゃるので?」
提督「ああ、残り二人共決めてある」
不知火「終わりに向けて準備は万端ですね、今回は誰に」
提督「朝潮型10番艦、霞だ」
不知火「ほう、霞、ですか」
提督「何か言いたそうな顔してるな」
不知火「ええ、霞は浦賀船渠時からの仲ですからね」
提督「十八駆逐隊でも組んでいたな」
不知火「不知火にとって一番楽しかったのは、十八駆でのあの時間でしたね」
提督「良い思い出ばかり、ってわけでもなさそうだけどな」
不知火「はい、最後は彼女を一人ぼっちにしてしまったので」
不知火「最初から最期まで、あの子のことを思わなかった日はありませんね」
提督「重たい話をさせてしまって申し訳ないな」
不知火「いえ、大丈夫ですよ、まあ、そういう訳ですので」
提督「分かってる、穏やかに終わらせるよう善処するよ」
不知火「そういうことですね、お願いしますよ」
提督「死に方もだいたい決めてる、遺恨は残さないつもりだ」
不知火「司令の基準は割とおかしいですからね、本当か疑問です」
提督「そもそもこのドッキリ自体おかしいからな、そこは仕方ない」
不知火「では、如何にして」
提督「不知火が俺を殺す、一番簡単で、一番負の感情を揺さぶらない方法だ」
不知火「まあ確かに、一番トラウマを残さない方法ではありますね」
提督「ドッキリでした、で済ませやすいのもある、それに」
不知火「それに?」
提督「お前ら二人の関わることに自殺を持ち出すほど、俺は無知でも無責任でもねえよ」
不知火「...なるほど、お心遣い、ありがとうございます」
提督「先人方を貶めるようなことはしたくないからな、じゃあ早速準備するか」
不知火「ええ、分かりました」
霞「ったく、これからせっかくの昼休憩だってのに、あのクズ司令官!」
霞「呼び出されるようなこと全く記憶にないのに、いったい何の用よ」
霞「昨日の戦闘の報告も終えたし、問題もなにも無いはずだし」
霞「これで大したことじゃなかったら、ただじゃおかないったら」
霞「霞よ、入るわ」ガチャッ
宮坂司令だっけか
キスカ島撤退作戦で責任問われて切腹された霞の艦長がいたなそういや
キスカ島撤退作戦で責任問われて切腹された霞の艦長がいたなそういや
霞「...なっ!」
不知火「あら、こんにちは」ジャキッ
霞「何やってんのよ!不知火!」
不知火「まさかこんな場面で、あなたと出くわすとは思いませんでしたよ、霞」
霞「さっさとその物騒なものを下ろしなさい!」
不知火「すいません、これだけは譲れないこと、でして」
霞「あんた司令官に何やったのよ!起きなさいよ!クズ司令官!」
不知火「無駄ですよ、少しの間、お休みになっていただいたので」
不知火「何の痛みもなく、安らかに逝っていただけると思いますよ」
霞「させるか!」ダッ
不知火「っと、さすがですね、動きに無駄がありません」ガシッ
不知火「普通の駆逐艦なら、その速さと勢いに大勢を崩されるんでしょう、が」
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